JPH05272318A - エンジンのクランク軸潤滑構造 - Google Patents

エンジンのクランク軸潤滑構造

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JPH05272318A
JPH05272318A JP11512592A JP11512592A JPH05272318A JP H05272318 A JPH05272318 A JP H05272318A JP 11512592 A JP11512592 A JP 11512592A JP 11512592 A JP11512592 A JP 11512592A JP H05272318 A JPH05272318 A JP H05272318A
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JP
Japan
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oil
crankshaft
crank
lubricating
lubricating oil
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Application number
JP11512592A
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English (en)
Inventor
Takeshi Koyaizu
猛 小柳津
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OZU KIKAKU KK
Original Assignee
OZU KIKAKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンのクランク軸潤滑構造において、高
い潤滑油圧力や多くの潤滑油量が必要な高速運転時、ま
た、油粘度が下がり小さな隙間でも多量のオイルが漏れ
る様な高温時になっても、オイルシール及びオイルパイ
プ軸によりクランク軸の潤滑油入口部より油漏れがなく
なり、良好な潤滑性を得る。 【構成】 クランク軸の潤滑油入口部のギアカバー27
側のオイル分配通路35dにオイルパイプ軸17を圧入
接着し、クランク軸前端オイル通路32にオイルシール
18を圧入装着し、各々を同軸に組み付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのクランク軸潤
滑構造に関し、特にエンジンの高温かつ高速運転時にお
ける潤滑油系からの油漏れを防ぐことにより潤滑性をよ
り向上できるようにした潤滑オイル通路の構造の改善に
関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのクランク軸は、そのクランク
ジャーナル部を滑り軸受を介してクランクケースで軸支
するとともに、そのクランクアーム部にコンロッドの大
端部を滑り軸受を介して接続するのが一般的である。そ
して上記軸受部を潤滑するための潤滑構造としては、ク
ランク軸に一端から他端に延びるオイル通路を形成する
とともに、該オイル通路から上記各軸受部に潤滑油を導
出するオイル孔を形成し、潤滑油を上記オイル通路内に
圧送する構造が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来のク
ランク軸潤滑構造では、エンジンの高温高速運転時にお
いて、潤滑油系のクランク軸内オイル通路の潤滑油圧力
が低く、高温高速時の潤滑性が十分でないという問題が
ある。本発明は上記従来の問題点を解消するためになさ
れたもので、高温高速運転時等のクランク軸内オイル通
路の油圧を高くして潤滑性をより向上できるエンジンの
クランク軸潤滑構造を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はコンロッドの大
端部が連結されるクランクピンの両側のクランクアーム
から両隣のクランクジャーナルに向けて傾斜オイル通路
を形成し、該各傾斜オイル通路の先端部同士をクランク
ジャーナル部分で交叉させるとともに、該各傾斜オイル
通路のクランクアーム側開口を栓部材で閉寒することに
よりクランク軸の一端から他端に延びるオイル通路を形
成し、該オイル通路からクランクピンに潤滑油を導出す
るオイル孔を形成したエンジンのクランク軸潤滑構造に
おいて、潤滑油の流れ方向に見てクランク軸の潤滑油入
口連絡部にオイルシールを設けたことを特徴としてい
る。
【0005】
【作用】本発明に係るクランク軸潤滑構造によれば、ク
ランク軸の潤滑油入口部の連絡にオイルシールを設けた
ので、油粘度が下がり小さな隙間でも多量のオイルが漏
れる様な高温時、また、多くの潤滑油量、高い潤滑油圧
力が必要な高速運転時に前記連絡部より油漏れがなくな
り、それだけ潤滑油圧力が高くなり、それだけ潤滑性が
改善される。
【0006】ちなみに、従来構造の場合、クランク軸の
潤滑油入口連絡部のシールは、滑り軸受構造で加工精
度、組付けバラツキ等を考慮し、爆発力等過大な力が掛
からない様に軸受け隙間は比較的大きくなっている為、
前記シール部より多量の潤滑油が漏れ、高温高速運転時
に油圧の低下につながる問題があった。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1ないし図7は本発明の一実施例による4サイク
ルエンジンのクランク軸潤滑構造を説明するための図で
あり、図1及び図2はクランク軸の潤滑油入口連絡部を
示す断面図、図3はクランク軸の全体配置図、図4は潤
滑系の模式図、図5,図6は図4のA−A線断面図,B
−B線断面図、図7は該実施例エンジンの正面図であ
る。
【0008】図において、1は本実施装置が採用された
水冷式4サイクルV型8気筒エンジンであり、これはシ
リンダブロック2の下面にクランクケース3を装着する
とともに、上面に左,右一対のシリンダヘッド4,シリ
ンダヘッドカバー5を積層締結した構造のものである。
【0009】上記シリンダブロック2には合計8の気筒
(シリンダボア)6がクランク軸方向に見てV字状をな
すように形成されており、該各気筒6内に挿入されたピ
ストン7はコンロッド8でクランク軸9に連結されてい
る。なお22は燃料噴射弁、29はスライド式スロット
ル弁、30はエアホーンである。
【0010】上記シリンダヘッド4は下部ヘッド10と
上部ヘッド11とからなる上下2分割構造のものであ
り、下部ヘッド10に形成された吸気通路12,排気通
路13を開閉する吸気弁14,排気弁15を吸気カム軸
20,排気カム軸21で開閉するようになっている。ま
た、上記吸気カム軸20,排気カム軸21は上記クラン
ク軸9により、クランクギヤ9a、第1大,小ギヤ23
a,23bからなる第1中間ギヤ23、第2大,小ギヤ
24a,24bからなる第2中間ギヤ24、第3中間ギ
ヤ25、及びカムギヤ26を介して駆動され、これらの
ギヤはギヤカバー27で覆われている。
【0011】上記クランク軸9は、4つのクランクピン
9pと5つのクランクジャーナル9jとを有し、各クラ
ンクピン9pにコンロッド8が2本づつ連結されてい
る。またクランクジャーナル9jは、シリンダブロック
2側のジャーナル受部2aとクランクケース3側のジャ
ーナル受部3aとで軸支され、これらの軸支部にわ2分
割型の滑り軸受33a,33bが介設されている。
【0012】そして上記クランク軸9の各クランクピン
9pには、傾斜オイル通路32aがX字状に、かつクラ
ンクアーム部分から両隣のクランクジャーナル9jの軸
芯に向けてドリル加工により形成されており、各傾斜オ
イル通路32aの先端部同士はこのクランクジャーナル
9j部分で交差している。これによりクランク軸9に
は、これの図3左端から右端部に延びるオイル通路32
が形成されている。
【0013】また上記各傾斜オイル通路32aの基端部
はクランクピン9pの両側に位置するクランクアーム部
分の側面に開口しており、該開口にはこれを閉塞するた
めのプラグ28が螺挿されている。さらにまた、上記ク
ランク軸9の、上記各クランクピン9p部分には、該オ
イル通路32と上記滑り軸受34の内面とを連通するオ
イル孔32bが形成されている。
【0014】上記クランク軸9等に潤滑油を供給する潤
滑油系を示す図4,図5,図6において、39は上記エ
ンジン1の後側に配設された潤滑油タンクであり、これ
はクランクケース3の側壁に取付られたオイルフィード
ポンプ36の吸込口にクランクケース3内に形成された
オイル導入レール35aを介して接続されている。
【0015】また上記オイルフィードポンプ36の吐出
口は、シリンダブロック2内に形成された吐出通路35
bからギアカバー27内に形成された分配通路35dを
経てギアカバー27に圧入接着されているオイルパイプ
軸17及びオイルシール18を介して上記クランク軸9
のオイル通路32に接続されている。
【0016】また上記吐出通路35bの途中から分岐さ
れた分岐通路35cはメインギャラリー16,オイル孔
16aを介してシリンダブロック2のジャーナル受部2
aに取付けられた滑り軸受33aに接続されている。さ
らにまた、上記クランクケース3のオイル導入レール3
5aより外側にはこれと平行にオイル回収レール38a
が形成されており、該回収レール38aにはクランク軸
収容室が戻り孔2dで、カム軸収容室が戻り孔38cで
それぞれ連通されている。
【0017】またこのオイル回収レール38aは、クラ
ンクケース3の外側に膨出形成されたオイル回収パイプ
38bでオイルリターンポンプ37の吸込口に接続され
ており、該リターンポンプ37の吐出口は上記オイルタ
ンク39にリターンパイプ(図示せず)で接続されてい
る。
【0018】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例装置を備えたエンジン1において高温時高
速運転を行うと、オイルフィードポンプ36の回転に伴
ってオイルタンク39内の潤滑油が吐出通路35bから
分岐通路35cを通って上記メインギャラリー16に供
給され、また分配通路35dを通ってクランク軸9のオ
イル通路32内に図3左端から供給される。
【0019】この場合、従来のクランク軸9の潤滑油入
口部の滑り軸受構造(図8に示す)では、軸受隙間から
多量の潤滑油漏れがあり潤滑性が悪化した。しかし、上
記クランク軸9の潤滑油入口部のオイルパイプ軸17及
びオイルシール18により、潤滑油漏れは無くなり、そ
の結果オイル孔32bを通って各軸受34部分へ供給さ
れる潤滑油量が増え潤滑油圧力も高くなる。
【0020】また、上記メインギャラリー16に供給さ
れた潤滑油はカム軸,クランクジャーナル等を潤滑した
後、各々戻り孔38c,2dから、クランク軸9に供給
された潤滑油は軸受34部分を潤滑した後、クランク室
内に落下し、戻り孔2dからそれぞれ回収レール38a
に回収され、オイルリターンポンプ37でオイルタンク
39内に返送されることとなる。
【0021】なお、上記オイルシール18は圧入した
後、スナップリング19を装着し潤滑油圧力による抜け
を防止されている。ヘコミ部40はスナップリングを取
り外す為の溝である。また、オイルシール18のリップ
部分に四ふっ化エチレン樹脂を焼付けて耐摩耗性を向上
させている。また上記実施例では4サイクルエンジンの
例を説明したが、本発明は2サイクルエンジンにも適用
できる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明に係るエンジンのク
ランク軸潤滑構造によれば、クランク軸の潤滑油入口部
にオイルシールを設けたので、高温高速運転時等におい
てギアカバーのオイル通路からクランク軸のオイル通路
への連絡部よりオイル漏れが無くなり、クランク軸へ供
給する潤滑油量が増え潤滑油圧力も高くなり、それだけ
潤滑性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】4サイクルエンジンのクランク軸潤滑構造の実
施例を示す縦断面図である。
【図2】4サイクルエンジンのクランク軸潤滑構造の実
施例を示す縦断面図である。
【図3】クランク軸の全体配置図である。
【図4】潤滑油系の模式図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】該実施例エンジンの正面図である。
【図8】従来方式図である。
【符号の説明】
1 4サイクルエンジン 2 シリンブロック 3 クランクケース 8 コンロッド 9 クランク軸 9p クランクピン 9j クランクジャーナル 16 メインギャラリー 17 オイルパイプ軸 18 オイルシール 19 スナップリング 27 ギアカバー 32 オイル通路、 32a 傾斜オイル通路 32b オイル孔 33、34 滑り軸受

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンロッドの大端部が連結されるクラン
    クピンの両側のクランクアームから両隣のクランクジャ
    ーナルに向けて傾斜オイル通路を形成し、該各傾斜オイ
    ル通路の先端部同士をクランクジャーナル部分で交叉さ
    せるとともに、該各傾斜オイル通路のクランクアーム側
    開口を栓部材で閉塞することによりクランク軸の一端か
    ら他端に延びるオイル通路を形成し、該オイル通路から
    クランクピンに潤滑油を導出するオイル孔を形成したエ
    ンジンのクランク軸潤滑構造において、潤滑油の流れ方
    向に見てクランク軸の潤滑油入口連絡部にオイルシール
    を設けたことを特徴とするエンジンのクランク軸潤滑構
    造。
  2. 【請求項2】クランク軸前端部にオイルシールを圧入装
    着してなる特許請求の範囲第一項記載のクランク軸潤滑
    構造。
  3. 【請求項3】 クランクジャーナル潤滑の潤滑油をシリ
    ンダブロックのメインギャラリーより供給してなる特許
    請求の範囲第一項記載のクランク軸潤滑構造。
JP11512592A 1992-03-24 1992-03-24 エンジンのクランク軸潤滑構造 Pending JPH05272318A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013083215A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Suzuki Motor Corp オイル通路構造
CN110608076A (zh) * 2019-09-23 2019-12-24 潍柴动力股份有限公司 一种发动机润滑系统及发动机

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