JPH05271436A - 誘電体シート - Google Patents

誘電体シート

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JPH05271436A
JPH05271436A JP6699592A JP6699592A JPH05271436A JP H05271436 A JPH05271436 A JP H05271436A JP 6699592 A JP6699592 A JP 6699592A JP 6699592 A JP6699592 A JP 6699592A JP H05271436 A JPH05271436 A JP H05271436A
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JP
Japan
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dielectric sheet
dielectric
sheet
metal
polyolefin
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Pending
Application number
JP6699592A
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English (en)
Inventor
Hideki Takahashi
英樹 高橋
Keiichi Asami
圭一 浅見
Kiyotaka Nakanishi
清隆 中西
Katsuo Inoue
勝雄 井上
Yoshiaki Echigo
良彰 越後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波帯で使われる金属張り積層板等に利用
するのに適した誘電体シートを提供する。 【構成】 ポリオレフィン系ポリマーと強化繊維とから
なる誘電体シートであって、1ギガヘルツ以上の高周波
帯における比誘電率が2.0以下であり、かつ、引張り
強度が1.5kg/mm2以上であることを特徴とする誘電体
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体シートに関する
ものである。さらに詳しくは、本発明は、高周波帯で使
われる金属張り積層板等に利用するのに適した、優れた
誘電特性および機械的強度を有する誘電体シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子工業、通信工業の各分野にお
いて使用される周波数は、次第に高周波の領域に移行
し、従来多用されていたキロヘルツの領域からメガヘル
ツやギガヘルツの領域の方に重要性が移行している。特
に最近の半導体技術の進歩に伴い、衛星通信や衛星放送
などギガヘルツ以上の周波数の電波の利用が主流になっ
てきている。これらの高周波帯では、伝送のエネルギー
損失が大きくなりやすく、比誘電率(以下εrという)や
誘電正接(以下tanδという)がより小さな誘電体を用い
た基板が望まれるようになってきた。そして、これらの
誘電体は、衛星放送受信用マイクロストリップ方式平面
アンテナやラジアルラインスロットアンテナ方式の遅波
用誘電体として用いられたり、あるいは衛星通信、移動
体無線などの高周波用基板として用いられている。
【0003】従来、このような誘電体シートは、例え
ば、特開昭61−204062号公報、特開平2−26
1641号公報および特開平3−13317号公報に記
載されているように、ポリオレフィン等のプラスチック
粉末を気孔を残したまま成形する成形法により製造され
ていたため、誘電率は低いものの強度的には不十分であ
った。一般的に、高周波用基板の誘電体の厚みは使用す
る周波数により決まり、周波数が高くなるほど薄く、反
対に周波数が低くなるほど厚くなる。例えば、ラジアル
ラインスロットアンテナの遅波用誘電体にプラスチック
粉末焼結誘電体シートを用いる場合、厚みは3〜10mm
となる。このようなプラスチック粉末焼結誘電体シート
をプラスチック粉末より成形しようとする場合は、焼結
の度合が均一でないためにεrにばらつきを生じるとい
う欠点を有する。
【0004】また、薄いプラスチック粉末焼結誘電体シ
ートの場合は、両側に金属板や金属箔を積層して金属張
り積層板とするが、その時に反りが発生する問題があっ
た。衛星放送受信用平面アンテナにおいては、このよう
な反りは受信電波の位相をずらすので、特に大きな問題
となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記事情に鑑み、本発
明の課題は、優れた誘電特性および機械的強度を有し、
かつ、その両側に金属板や金属箔を積層して金属張り積
層板とした場合にも反りがほとんど無い誘電体シートを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、ポリオレフィ
ン系ポリマーと強化繊維を組み合せてスラリーとした後
に所定の成形を行うことにより、優れた誘電特性と機械
的強度を有する誘電体シートが得られることを見い出
し、この知見に基づいて本発明を完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系ポ
リマーと強化繊維とからなる誘電体シートであって、1
ギガヘルツ以上の高周波帯における比誘電率が2.0以
下であり、かつ、引張強度が1.5kg/mm2以上であるこ
とを特徴とする誘電体シートを要旨とするものである。
【0008】本発明の誘電体シートに用いるポリオレフ
ィン系ポリマーとしては、約100万以上(粘度法によ
る測定値)の分子量を有するポリエチレン、ポリプロピ
レン等が挙げられ、特に超高分子量ポリエチレンが好ま
しい。また、これらの複合体としての混合物あるいは共
重合体などを用いてもよく、これらを成分とし、必要に
応じて架橋剤、硬化剤および添加剤を用いてもよい。ま
たポリオレフィン系ポリマーは粉末状のものを用いるの
が好ましい。粉末の粒径は、好ましくは5〜400μm
であり、特に10〜250μmが好ましい。5μm未満の
ものは2次凝集を起こしやすく、400μmを越えるも
のは強化繊維と均一に混合しにくくなる。
【0009】本発明に用いる強化繊維としては、ガラス
繊維、ポリオレフィン繊維等が挙げられ、これらの繊維
の混合物も用いることもできる。平均長さ0.1〜50m
mの強化繊維を用いるのが好ましい。平均長さが0.1mm
より短い場合は、十分な強度が得られず、平均長さが5
0mmを越える場合は、ポリオレフィン系ポリマーと強化
繊維とを均一に混合しにくくなる。また、繊維は40よ
り大きいアスベクト比(長さ対直径の比)を有するのが好
ましい。アスベクト比が40以下の場合は十分な強度が
得られず、好ましくない。例えば、長さ3〜25mm、直
径3〜25μmの繊維が特に好ましい。
【0010】前記ポリオレフィン系ポリマーと強化繊維
の混合比は、重量比で2:8〜8:2の範囲が好ましく、
より好ましくは5:5〜7:3の範囲である。強化繊維の
量が2:8より多いと誘電体シートの誘電特性が悪くな
り、強化繊維の量が8:2より少ないと機械的強度が十
分でなくなり、好ましくない。
【0011】また、得られる誘電体シートの両側に金属
箔や金属板を積層して金属張り積層板とする場合、使用
する金属は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム等が好
ましい。また、反りを防止する観点から、同じ材質、厚
さのもので構成するのが好ましい。
【0012】本発明の誘電体シートの製造において、ま
ずポリオレフィン系ポリマーと強化繊維からなる希薄水
性スラリーを形成させ、該スラリーをシートマシンによ
りシート化し、これを脱水および乾燥して、ポリオレフ
ィン系ポリマーと強化繊維の複合物を作成する。次に該
複合物を熱圧縮して強化複合体とした後、無圧下におい
て徐々に加熱することにより膨張成形を行い、所望の気
孔率、厚さを有する誘電体シートを得ることができる。
【0013】以下、ポリオレフィン系ポリマーとして超
高分子量ポリエチレンを使用した場合の誘電体シートの
製造方法の好ましい具体例を挙げる。まず強化複合体を
得るために加熱圧縮するが、圧力10〜50kg/cm2
温度150〜200℃、プレス時間5〜10分の条件で
行うのが好ましい。前記各条件の下限未満では十分な強
度が得られず、また、前記各条件の上限を越える場合は
経済的でなく、好ましくない。
【0014】次に、得られた強化複合体を膨張成形する
ことにより、所望の密度、厚さを有する誘電体シートが
得られが、例えば、無圧下、温度150〜200℃、プ
レス時間5〜10分で成形するのが好ましい。前記各条
件の下限未満では十分に膨張が起こらず、前記各条件の
上限を越える場合は経済的でない。また、成形の際に用
いる金型との離型性をよくするために金型に離型剤を塗
布することが好ましい。離型剤としては、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂等が好ましく用いられ、スプレイ等によ
り金型に薄く塗布する。
【0015】かくして得られた本発明の誘電体シートの
気孔率は、好ましくは20%〜80%である。気孔率が
20%未満では十分な誘電特性が得られず、80%を越
えると誘電体シートの引張強度等の力学的特性が低下す
るので好ましくない。
【0016】本発明の誘電体シートは、1ギガヘルツ以
上の高周波帯における比誘電率が2.0以下である。比
誘電率が2.0を超えると伝送のエネルギー損失が大き
くなり、好ましくない。
【0017】また、本発明の誘電体シートは従来の焼結
シートと比較して機械的性質が著しく優れており、好ま
しくは、引張強度が1.5kg/mm2以上、引張弾性率が4
0kg/mm2以上、伸度が10%以下である。前記各特性
の限界範囲を逸脱する場合、積層板としての強度が十分
でない。
【0018】
【実施例】つぎに、実施例および比較例を挙げて本発明
をさらに具体的に説明する。 実施例1 平均長さ6mmのチョップドガラス繊維(UPDE−1/
4−ZA508、ユニチカユーエムグラス社製)7.9g
および超高分子量ポリエチレン(PE−CONP−14
07、東洋インキ社製)18.3gを水10リットル中に
分散させて水性スラリーを調製した。この水性スラリー
を角型シートマシン(熊谷理機工業社製)を用いてシート
にした。このシートを乾燥した後、170℃、プレス圧
10kg/cm2で10分間プレスを行い強化複合体を得
た。次に該強化複合体を170℃、無圧下で5分間、熱
板の間に挟んで膨張成形させ、誘電体シートを得た。こ
の誘電体シートを用いて次の項目について評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0019】(評価方法)試験サンプルの評価は次の方法
で行った。 比誘電率および誘電正接:RFネットワークアナライザ
ー(YHP社製)にて測定する。 (11〜12GHz、25℃、厚さ:1mm) 気孔率(多孔質シート全容積に対する気孔容積の割合):
誘電体シートの乾燥重量W(g)と体積V(cm3)を測定す
る。次に、シートを粉末状にして誘電体シートの真密度
ρ(g/cm3)を測定し、気孔率(%)を次式により算出す
る。
【数1】 引張強度、引張弾性率および伸度:JIS−K7113
[プラスチックの引張試験方法]に従って測定する。 反り:誘電体シートの両面に厚さ105μmの銅箔を積層
して銅張り積層板とし、400mm角の銅張り積層板を水
平な台に載せた時の台からの最大変位で測定する。
【0020】実施例2 超高分子量ポリエチレン13.1gおよびチョップドガラ
ス繊維13.1gに代えた以外は実施例1と同様にして誘
電体シートを得た。その試験結果を表1に示す。
【0021】実施例3 超高分子量ポリエチレン(ミペロンXM−220、三井
石油化学工業株式会社製)に代えた以外は実施例1と同
様にして誘電体シートを得た。その試験結果を表1に示
す。
【0022】実施例4 チョップドガラス繊維とチョップドポリプロピレン繊維
(PZL−3mm、大和紡)に代えた以外は実施例1と同様
にして誘電体シートを得た。その試験結果を表1に示
す。
【0023】比較例1 超高分子量ポリエチレン(ミペロンXM−220、三井
石油化学工業株式会社製)28gを170℃、プレス圧5
kg/cm2、プレス時間10分間で焼結成形を行い誘電体
シートを得た。その試験結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の誘電体シー
トは優れた誘電特性と機械的強度を有するため、その両
面に金属板や金属箔を積層して金属張り積層板とした場
合にも反りが発生するなどの問題は起こらない。また、
本発明の誘電体シートは高周波帯で使われる金属張り積
層板等に好適に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:04 105:12 B29L 7:00 4F C08L 23:02 (72)発明者 井上 勝雄 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 越後 良彰 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系ポリマーと強化繊維と
    からなる誘電体シートであって、1ギガヘルツ以上の高
    周波帯における比誘電率が2.0以下であり、かつ、引
    張強度が1.5kg/mm2以上であることを特徴とする誘電
    体シート。
JP6699592A 1992-03-25 1992-03-25 誘電体シート Pending JPH05271436A (ja)

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JP6699592A JPH05271436A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 誘電体シート

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JP6699592A JPH05271436A (ja) 1992-03-25 1992-03-25 誘電体シート

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JPH05271436A true JPH05271436A (ja) 1993-10-19

Family

ID=13332101

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JP (1) JPH05271436A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169587A (ja) * 2005-11-24 2007-07-05 Sekisui Chem Co Ltd 繊維複合体及びその製造方法
JP2009167268A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Hitachi Chem Co Ltd 低熱膨張性低誘電損失プリプレグ及びその応用品

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