JPH05270937A - 炭化ケイ素フィルター及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素フィルター及びその製造方法

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JPH05270937A
JPH05270937A JP4068065A JP6806592A JPH05270937A JP H05270937 A JPH05270937 A JP H05270937A JP 4068065 A JP4068065 A JP 4068065A JP 6806592 A JP6806592 A JP 6806592A JP H05270937 A JPH05270937 A JP H05270937A
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silicon carbide
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silicon
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molded body
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Norihiro Murakawa
紀博 村川
Kunimitsu Fukumura
国光 福村
Tadashi Kojima
忠 小島
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セラミックフィルターにおいて、空隙率が高
く、孔の大きさが微細かつ均等で、強度が高い炭化ケイ
素フィルター及びその製造方法を提供することを目的と
する。 【構成】分子中に少なくとも一つのSi−C結合を含む
ケイ素化合物と、該ケイ素化合物を溶解し得る自己硬化
型の反応性化合物との混合液を金型に流入させた後硬化
させて成形体とし、次いで加熱することで構成される。
また混合液にセラミックス粉末を分散させた混合スラリ
ーを金型に流入させた後硬化させて成形体とし、次いで
加熱することで構成される炭化ケイ素多孔体フィルター
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化ケイ素フィルター
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属溶湯中の異物、酸やアルカリ中の不
溶物、ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出され
るガス中に含まれるスス状の炭素質の微粒子などを除去
するためフィルターには、耐熱性、耐蝕性に優れること
が要求され、セラミックスの中でもこれらの性質に優れ
る炭化ケイ素をフィルターとして用いることが鋭意検討
されている。
【0003】フィルターには空隙率の高い多孔体である
ことが必要であり、同時に高強度であることが要求され
る。従来、炭化ケイ素の多孔体は炭化ケイ素微粉末に有
機質バインダー、例えばポリエチレン、ポリプロビレ
ン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルロース、ワックスなどを添加した
配合物とし、これを成形した後、2000℃以上の温度
で焼成することにより炭化ケイ素微粒子を粒成長させ
て、粒子を相互に結合させることにより製造する方法が
知られている。しかし、この方法では空隙率が高々40
%に留まり、多孔体中の流体の透過性が低いという欠点
があった。
【0004】このため空隙率を上げる方法として、炭化
ケイ素粉末にカーボンブラック等の炭素質物質を配合
し、同様に成形焼成して炭素質物質が分散含有された炭
化ケイ素成形体を得、その後炭素質物質を燃焼除去して
空隙率の高い成形体を得る方法も提案されている(特開
平3−215375)。しかしながらこの方法では炭素
質物質の配合割合を増やすことで空隙率を増加させるこ
とは容易であるが、それと共に強度が急激に低下してし
まうという欠点がある。また炭化ケイ素粉末や炭素質物
質の分散が不均一によるための密度のむらが生じ易く、
粗大な孔が発生し易いという欠点もあり、フィルターと
しての性能は満足できるには程遠いという問題があっ
た。一方ケイ素化合物としてSi(OCH34 を用
い、これとフェノール樹脂より樹脂状の重合体を得、次
に1600〜1850℃に加熱して炭化ケイ素とする方
法も提案されている(日本セラミックス協会学術論文誌
98[6]607−10(1990))。しかしなが
ら、この方法では炭化ケイ素成形体の強度が極端に低
く、フィルターとしての使用に耐えないという問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの従来
技術の欠点を解決することを目的として、空隙率が高
く、孔の大きさが均等で、強度が高い炭化ケイ素フィル
ター及び炭化ケイ素フィルターの製造方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子中に少な
くとも一つのSi−C結合を含むケイ素化合物と該ケイ
素化合物を溶解し得る自己硬化型の反応性化合物との混
合液を金型に流入させた後硬化させて成形体とし、次い
で加熱して得られる炭化ケイ素多孔体を用いたフィルタ
ーであり、また混合液にセラミックス粉末を分散させた
スラリーを金型に流入させた後硬化させて成形体とし、
次いで加熱して得られるセラミックス多孔体を用いたフ
ィルターであり、更に混合液もしくは混合スラリーを金
型に流入させた後硬化させて成形体とし、次いで加熱す
ることを特徴とするセラミックスフィルターの製造方法
である。
【0007】本発明で使用可能な分子中に少なくとも一
つのSi−C結合を含むケイ素化合物としては、モノマ
ーあるいはポリマーであり、モノマーであっては分子中
に少なくとも一つのSi−C結合を含むもの、ポリマー
にあっては繰り返し単位中に少なくとも一つのSi−C
結合を含むものであり、一般式Rm Sin 2n+2-mで表
される化合物である。ただしnは正の整数、mは1乃至
2n+2の整数である。Rは炭素数1乃至30のアルキ
ル基、アルケニル基、アルケニル基、アリール基であっ
て、COOH,NH2 ,Cl,OHなどの置換基を含ん
でいても良い。Xは炭素あるいはケイ素以外の元素をも
ってSiと結合を形成するもので、水素、ハロゲン、ア
ルコキシ基、アミノ基、シロキサン基などである。
【0008】このようなケイ素化合物としてはCH3
iCl3 ,(CH32 SiCl2,(CH33 Si
Cl,CH3 SiHCl2 ,ΦSiCl3 (ここではΦ
はフェニル基をいう),Φ2 SiCl2 ,Φ3 SiC
l,ΦSiHCl2 ,Φ(CH3 )SiCl2 ,ΦSi
(CH=CH2 )Cl2 ,CH3 SiH3 ,ΦSi(C
H=CH22 H,(CH34 Si,CH2 =CH−
SiCl3 ,(CH2 =CH)2 SiCl2 ,CH2
CH−SiH3 ,CH2 =CH−CH2 −SiH3 ,C
3 CH2 CH2 SiCl3 ,NCCH2 CH2 SiC
3 ,CH3 Si(OCH32 Cl,(CH33
iOH,CF3 SO3 Si(CH33 ,(CH33
SiOSi(CH33 ,(CH33 SiN(CH
32 ,(CH33 SiNHSi(CH33 ,ΦS
iH3 ,HOCH2 C≡CSi(CH33 ,(CH
36 Si2 ,(CH33 SiSiCl3
【0009】
【化1】 などのモノマーや
【0010】
【化2】
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】 などのポリマーがある。
【0013】本発明では、これらのケイ素化合物を溶解
し得る自己硬化型の反応性化合物を用いる。自己硬化型
の反応性化合物としては、例えばラジカル重合性化合
物、イオン重合性化合物、付加重合性化合物、開
環重合性化合物、重縮合性化合物、付加縮合性化合
物などがある。にはスチレン、ジビニルベンゼン、ジ
イソペニルベンゼン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシ
ル、クロロプレン、あるいはアクリロニトリルなどある
いはこれらの一種または二種以上が反応して生成した化
合物などがあり、これらは必要によりラジカル開始剤と
してジブチルパーオキサイド、過酸化ベンゾイルなどの
過酸化物やアゾビスブチロニトリルなどのアゾ化合物
を、ラジカル重合性化合物の100重量部に対して0.
02〜1.0重量%添加して使用される。にはブタジ
エン、イソブチレン、ビニルエーテル、ピペリレンなど
がある。にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリ
シジルF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂な
どのジグリシジル化合物やトリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネートなどのジイソシアネート化合物などと、
エチレンジアミンなどのアミン化合物、エチレングリコ
ール、プロピレングリコールなどのグリコール化合物な
どとの混合液などがある。にはエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイドなどの環状エーテル化合物などが
ある。には無水フタル酸、無水マレイン酸などの多塩
基酸とエチレングリコール、プロピレングリコールなど
のグリコール化合物との混合液などがある。には尿
素、メラミンなどのアミノ化合物やフェノール、クレゾ
ールなどのフェノール化合物とホルムアルデヒドとの混
合液などがある。
【0014】これらのケイ素化合物と反応性化合物と
は、相互に溶解する組み合わせにおいて選定すれば良
い。
【0015】ケイ素化合物(主としてポリマーのとき)
の反応性化合物への混合割合は、とくに制限はないが、
飽和溶液となるまでの量が最も好ましい。ケイ素化合物
の量が少ないと空隙率が極めて高くかつ強度も極めて小
さくなる。飽和溶液以上となると不均一性が生じ初め
て、強度のバラツキが大きくなったり、空隙が不均一に
なる。
【0016】反応性化合物の重量を1とすると、ケイ素
化合物の重量が0.01〜50の範囲であり、好ましく
は0.05〜5である。
【0017】これらのケイ素化合物と自己硬化型の反応
性化合物とを混合し、次いで一次加熱することにより架
橋した樹脂相にミクロに均一にケイ素化合物が分散した
状態の固形体ができる。これを更に高温で加熱すること
により保形された状態の炭化ケイ素多孔体となる。
【0018】常圧で加熱すると揮散する性質のケイ素化
合物を用いた場合、それが揮散することを防ぐためには
適切な加圧をする必要があり、加圧加熱設備が必要にな
る。加圧の設備を軽減もしくは不要とするためには、不
揮発性のケイ素化合物を用いるか、ポリビニルシラン、
ポリカルボシラン、ポリシラスチレンなどのポリマーを
選定することも好ましい。
【0019】ここで得られる炭化ケイ素多孔体の強度の
面からは、ケイ素化合物中のSiは4価の結合手のうち
少なくとも1つ以上はSi−C結合であることが必要で
あり、好ましくは2つ以上である。またSi−O結合が
共存する場合、Si−C結合がSi−O結合よりも多い
ことが好ましく、Si−C結合がSi−O結合の2倍以
上であることがより好ましい。
【0020】このようなケイ素化合物と自己硬化型の反
応性化合物との混合液を必要により硬化反応条件を満た
す温度で加熱し硬化させる。ここで光硬化反応、イオン
反応、若しくはラジカル反応などの単なる熱反応以外の
反応により固形体を製造してもよい。
【0021】得られた固形体を更に高温にして、炭化ケ
イ素多孔体を得ることができる。ここで加熱温度は15
00〜2300℃が適切であり、雰囲気は窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、ネオンなどの非酸化性ガス中が適切であ
る。1500℃未満では炭化ケイ素の生成が不充分であ
り、2300℃を越えると炭化ケイ素が分解するためで
ある。
【0022】また混合液に炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭
化ホウ素、窒化ホウ素などのセラミックス粉末やウィス
カーを分散させた混合スラリーを加熱することにより、
炭化ケイ素と窒化ケイ素などとの複合セラミックス多孔
体を得ることができる。
【0023】このようにして得られた炭化ケイ素多孔体
は、フィルターとして極めて好適な従来にない特性を有
している。まず、多孔体の空隙率が従来の50%以下に
対し本発明では50%を越えるものが容易にできる。更
にフィルターとして使用するにおいて信頼性の目安とな
り、多孔体の構造の相違を敏感に反映する指標となる機
械的強度が高い。例えば、従来の炭化ケイ素多孔体の曲
げ強度は、高々3〜4kg/mm2 であるが、本発明の
この強度は、製造条件にもよるけれども5kg/mm2
以上のものが得られ、通常10〜30kg/mm2 のも
のが得られる。言い換えると本発明によって得られるフ
ィルターは、空隙率が高く且つ機械的強度が高いといっ
た極めて好適な構造を有しているのである。
【0024】従来、セラミックス成形体の製造におい
て、複雑な形状、長尺形状の成形体は製造が難しい。こ
の理由はセラミックス原料粉末の粉体密度を均一にして
成形体を製造することが困難な点にある。
【0025】しかしながら、本発明では、上述したよう
に均一に混合された混合液もしくは混合液を主体とした
混合スラリーを金型に流入させた後、自己硬化型の反応
性化合物を硬化せしめて容易に成形体とすることがで
き、炭化ケイ素の源となるSi−C結合を有するケイ素
の混合状態は分子レベルの均質性が発現した状態で成形
体を得ることができる。この成形体を炭化ケイ素化用の
加熱炉に入れて、加熱することによって、炭化ケイ素も
しくはセラミックス多孔体のフィルター用成形体を得る
こともできる。
【0026】ここで混合液などを成形する方法として
は、射出成形法、押し出し成形法、などがある。いずれ
の方法でもよく、所望とするフィルターの形状や操業性
などにより選定される。液状やスラリー状の流動性のあ
る状態でこれらの金型に流入させ、必要により50〜3
00℃付近の温度に加熱して反応性化合物を硬化せしめ
て目的とする形状の成形体として取り出す。その後、こ
の成形体を炭化ケイ素化用の加熱炉に入れて、1500
〜2300℃の範囲で加熱することにより炭化ケイ素多
孔質成形体などを得る。
【0027】なお、混合液に分散させるセラミックス粉
末などの添加量としては、ここでは特に限定する必要は
ないが、スラリー中の粉末などの体積割合で60%を越
えると流動性が低下するため、射出成形法、押し出し成
形法においてはこれ以下の範囲が好ましい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 ケイ素化合物として分子量が2000のポリビニルシラ
ンを用い、自己硬化型の反応性化合物としてジビニルベ
ンゼンを用い、これらのそれぞれ60gと50gとジブ
チルパーオキサイド0.05gとを混合した液を、射出
成形法によって100℃に保持した金型に圧入し、10
分間後に取り出して外径30mm,長さ50mmの円筒
状であって片方に底面のある厚さ2mmのコップ状の成
形体を得た。次にこの成形体を高周波加熱炉を用いて大
気圧の窒素雰囲気中で、100℃/Hの昇温速度で19
00℃まで加熱し、30分間保持した。その後、大気中
で750℃に3時間加熱して炭素を燃焼除去し、更に3
0%のフッ酸水溶液に浸して微量のシリカを溶解除去し
て炭化ケイ素の成形体を得た。得られた炭化ケイ素成形
体の寸法は、外径23mm,長さ38mm,厚み1.5
mmで、元の形状からほぼ相似形に収縮していた。また
空隙率は72%であり、平均細孔径は1μであった。
【0029】次にこの炭化ケイ素成形体をフィルターと
して用い、50%フッ酸水溶液中に平均粒子径が2μの
炭素微粒子が1wt%含まれるスラリーを濾過した。濾
過の条件として、円筒形状の解放面よりスラリーを1 k
g/cm2の圧力で流入させ、側面と底面より濾液を流出さ
せた。結果として、濾過速度は2m/Hrで圧損は0.55
kg/cm2であり、捕集率は98%であった。
【0030】なお上記の混合液を同様にして、射出成形
法によって10mm×50mm×100mmの成形体と
し、次に1900℃まで加熱した後、炭素を燃焼除去
し、さらにフッ酸水溶液に浸して微量のシリカを溶解除
去して得た炭化ケイ素の成形体は寸法が7mm×38m
m×75mmで空隙率が71%であった。この成形体よ
り3mm×4mm×36mmの試験片を切り出し、JI
SR1601による三点曲げ強度試験を行ったところ、
10 kg/mm2 であった。
【0031】実施例2 ケイ素化合物として分子量が2800のポリカルボシラ
ンを用い、自己硬化型の反応性化合物としてジビニルベ
ンゼンを用い、これらのそれぞれ60gと50gとジブ
チルパーオキサイド0.05gとを混合した液に、平均
粒子径が0.25μの炭化ケイ素粉末100gをミキサ
ーで混合してスラリーとした。このスラリーを実施例1
と全く同様にして、射出成形法によって外径30mm,
長さ50mmのコップ状の成形体を得、次に高周波加熱
炉を用いて1900℃まで加熱し、その後炭素を燃焼除
去し、さらに微量のシリカを溶解除去して炭化ケイ素の
成形体を得た。得られた炭化ケイ素成形体の寸法は、外
径24mm,長さ40mm,厚み1.6mmで、元の形
状からほぼ相似形に収縮していた。また空隙率は62%
であり、平均細孔径は0.8μであった。
【0032】次にこの炭化ケイ素成形体をフィルターと
して用い、平均粒子径1μのススを20g/ 含む50
0℃の重油燃焼排ガスを濾過した。濾過の条件として、
円筒形状の解放面より排ガスを1000mmAqの圧力
で流入させ、側面と底面より排ガスを流出させた。結果
として、濾過速度は5m/分で圧損は450mmAqで
あり、捕集率は92%であった。
【0033】なお上記の混合スラリーを同様にして、射
出成形法によって10mm×50mm×100mmの成
形体とし、次に1900℃まで加熱した後、炭素を燃焼
除去し、さらにフッ酸水溶液に浸して微量のシリカを溶
解除去して得た炭化ケイ素の成形体は寸法が8mm×4
0mm×79mmで空隙率が62%であった。この成形
体より3mm×4mm×36mmの試験片を切り出し、
JISR1601による三点曲げ強度試験を行ったとこ
ろ、14 kg/mm2 であった。
【0034】比較例1 平均粒子径が0.25μの炭化ケイ素粉末100gにバ
インダーとしてポリプロピレンを20gとワックスを1
2g加えてミキサーで混合してスラリーを得た。このス
ラリーを射出成形法により150℃に加熱した流動性の
ある状態で金型に注入し、25℃に冷却して固化した状
態で取り出し実施例1と同じ形状の粉末成形体を得た。
次にこの成形体を窒素雰囲気中で600℃まで3℃/H
rの昇温速度で加熱して徐々にバインダーを飛散させ、
その後100℃/Hの昇温速度で2300℃まで加熱し
30分間保持した。次に実施例1と全く同様にして炭素
とシリカを除去して炭化ケイ素の成形体を得た。得られ
た炭化ケイ素成形体の寸法は、外径28mm,長さ47
mm,厚み1.9mmで、元の形状からほぼ相似形に収
縮していた。また空隙率は41%であり、平均細孔径は
2.6μであった。 次にこの炭化ケイ素成形体をフィ
ルターとして用い、実施例2と同じ燃焼排ガスを濾過し
た。この結果、濾過速度は3m/分で圧損は750mm
Aqであり、捕集率は68%であった。
【0035】なお上記の炭化ケイ素粉末とバインダーの
混合物同様にして、射出成形法によって10mm×50
mm×100mmの成形体とし、次に1900℃まで加
熱した後、炭素を燃焼除去し、さらにフッ酸水溶液に浸
して微量のシリカを溶解除去して得た炭化ケイ素の成形
体は寸法が9mm×47mm×95mmで空隙率が41
%であった。この成形体より3mm×4mm×36mm
の試験片を切り出し、JISR1601による三点曲げ
強度試験を行ったところ、8 kg/mm2 であった。
【0036】比較例2 ケイ素化合物としてSi(OCH3 4 を用い、自己硬
化型の反応性化合物としてレゾール型のフェノール樹脂
を用い、これらのそれぞれ60gと50gに溶剤として
エタノール50g加え、更にSi(OCH3 4 のゲル
化剤として水15gを徐々に加えたものを、1℃/Hの
昇温速度で徐々に加熱し、未だ流動性がある状態の70
℃まで加熱して感想した段階で実施例1と同様にして、
射出成形法によって外径30mm,長さ50mmのコッ
プ状の成形体を得、次に高周波加熱炉を用いて1900
℃まで加熱し、その後炭素を燃焼除去した。得られた炭
化ケイ素は形状を保持しておらず、粉末状であった。
【0037】
【発明の効果】炭化ケイ素多孔体の任意の成形体が容易
に得られる。もとの形状からほぼ相似形に収縮してい
て、空隙率は大きく、平均細孔径は小さい。この炭化ケ
イ素多孔体成形体をフィルターとして用いることかで
き、濾過特性として、濾過速度は速く、圧損は小さく、
捕集率は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 77/48 NUF 8319−4J C22B 9/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に少なくとも一つのSi−C結合
    を含むケイ素化合物と該ケイ素化合物を溶解し得る自己
    硬化型の反応性化合物との混合液を金型に流入させた後
    硬化させて成形体とし、次いで加熱して得られる炭化ケ
    イ素多孔体を用いたフィルター。
  2. 【請求項2】 混合液にセラミックス粉末を分散させた
    スラリーを金型に流入させた後硬化させて成形体とし、
    次いで加熱して得られるセラミックス多孔体を用いたフ
    ィルター。
  3. 【請求項3】 混合液もしくは混合スラリーを金型に流
    入させた後硬化させて成形体とし、次いで加熱すること
    を特徴とするセラミックスフィルターの製造方法。
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