JPH05270563A - アルミニウム箔積層体及び食品包装用容器 - Google Patents

アルミニウム箔積層体及び食品包装用容器

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JPH05270563A
JPH05270563A JP10347392A JP10347392A JPH05270563A JP H05270563 A JPH05270563 A JP H05270563A JP 10347392 A JP10347392 A JP 10347392A JP 10347392 A JP10347392 A JP 10347392A JP H05270563 A JPH05270563 A JP H05270563A
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JP
Japan
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aluminum foil
protective film
slip agent
laminated body
foil laminated
Prior art date
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Pending
Application number
JP10347392A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Takenaka
博一 竹中
Koji Minamitani
広治 南谷
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Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性樹脂保護皮膜を有するアルミニウム
箔積層体のプレス等による絞り加工時に発生するアルミ
ニウム箔の割れや破れを防止する手段。 【構成】 熱硬化性樹脂保護皮膜を塗布、焼きつけられ
た絞り加工用アルミニウム箔積層体の保護皮膜樹脂中に
スリップ剤を0.05〜10重量%配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護皮膜を有する絞り
加工用アルミニウム箔積層体およびそれを成形加工した
食品包装用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム箔は金属箔であるが、アル
ミニウム自体の持つ軽量であって、展伸性、絞り性など
の加工性に優れているため、プレス等により深絞り加工
して各種成形品に用いられている。
【0003】この際アルミニウム箔の耐食性の向上、見
かけの美粧、デザイン、あるいはヒートシール性、材料
費の削減(機械的強度を安価なプラスチック層に依存さ
せアルミニウム箔を薄くする。)などの目的により、他
のプラスチックと積層することが通常行われている。
【0004】特に絞り成形された容器は、デザート用食
品あるいは調理用食品、調理済などの食品用成形容器と
して多量に用いられているが、食品等の内容物にアルミ
ニウム箔が侵されないよう容器の内面に耐食性向上のた
め熱可塑性樹脂をコートするかプラスチックフィルムを
積層した複合体が使用され、そして他の面には保護皮膜
としてエポキシ系、ニトロセルロース系またはアクリル
系等の塗料で塗装されているものが通常使用されてい
る。
【0005】このようなアルミニウム箔積層体はプレス
等により絞り成形加工されるが、そのままでは該積層体
中のアルミニウム箔が割れたり、破れたりするのでこれ
を防ぐため成形用材料の表面にシリコン油、ワックス等
の準滑剤を塗布した後加工することが行われている。こ
の塗布はそれなりの効果があることは認められるが、潤
滑性はまだ不十分で絞り加工度が大きい場合などでは割
れ、破れの発生は相当高く改善がいまだ必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は保護皮膜(保
護塗装)を有するアルミニウム箔積層体のプレス等によ
る絞り加工時に発生するアルミニウム箔の割れや破れを
防止するためすべり性を向上するための手段及びこれを
使用した食品用容器の開発を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は熱硬化性樹脂保
護皮膜を有する絞り加工用アルミニウム箔積層体の保護
皮膜樹脂中にスリップ剤を0.05〜10重量%が配合
されていることを特徴とするアルミニウム箔積層体およ
び熱硬化性樹脂保護皮膜の樹脂中にスリップ剤を0.0
5〜10重量%配合された保護皮膜を有するアルミニウ
ム箔積層体を成形加工した食品包装用容器を開発するこ
とにより上記の目的を達成した。
【0008】本発明のアルミニウム箔積層体に使用され
るアルミニウム箔の材料としては、特に制限すべき理由
はないが、一般的には純アルミニウム系(例えば110
0,1N30など)、アルミニウム−マンガン系(例え
ば3003,3004など)、アルミニウム−マグネシ
ウム系(5052,5082など)の合金が対象とな
る。
【0009】アルミニウム箔の厚さは容器の大きさ、剛
性など最終成形品の使用目的により選ばれるが、一般的
には40〜200μm程度である。40μmより薄いと
絞り加工度が小さくなるし、200μmより厚くとも効
果が消滅することはないが、別の保護皮膜(酸化皮膜形
成や加工後の後処理)を考慮できるからである。
【0010】このアルミニウム箔の少なくとも一面に耐
食性向上のための保護皮膜としてエポキシ系またはアク
リル系などの熱硬化性樹脂塗料(ラッカータイプが好ま
しい。)を焼き付け塗装する。この塗膜の厚さは1〜3
0μm、好ましくは2〜7μm程度である。1μmより
薄いとピンホールが避けられず、耐食性が低下する。一
方、30μm以上の厚さでは絞り加工において、アルミ
ニウム箔の加工性に追随できず保護皮膜にクラックの生
成が避けられなくなる。
【0011】本発明においてはこの保護皮膜の熱硬化性
樹脂に対し、スリップ剤を0.05〜10重量%、好ま
しくは0.1〜6.0重量%添加するものである。
【0012】0.05重量%以下ではすべり性の向上が
ない。一方、10重量%以上配合するとブリードアウト
(粉ふき現象)がおき外観上好ましくないだけでなく、
保護皮膜の耐熱性、耐食性を低下させることになるので
避けるべきである。
【0013】スリップ剤としては、ステアリン酸、パル
ミチン酸、ラウリル酸等の高級脂肪酸類、各種ワックス
類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛のごとき金属石けん類、ステアリ
ン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセライド、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリンモノステアレート等の脂
肪酸エステル類、ステアリン酸アミド、エチレン−ビス
−ステアラアミド等の脂肪酸アミド等を挙げることがで
きる。
【0014】必要に応じアルミニウム箔の他の面に積層
する材料としては、成形品の用途により変わってくる。
即ち、単に冷蔵するだけの容器用であれば保護皮膜層を
有するアルミニウム箔を薄くしてプラスチック層を積層
しておくだけで良いし、ヒートシールによる密閉性が必
要な容器であればホットメルト等のヒートシーラントと
の溶着性の良いポリオレフィンを積層する必要がある
し、またレトルトパウチのごとく、高温殺菌が必要な密
閉容器であれば耐熱性のある熱可塑性樹脂を融着する
か、そのフィルムをドライラミネーション等により積層
したものが必要になる。
【0015】この場合の熱可塑性樹脂として主として使
用されている材質としては、高密度、低密度あるいは直
鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂であり、
その厚さは目的、用途、材質により変わるが、溶融コー
ト法では1〜50μm程度、ドライラミネート法による
フィルムの積層(ドライラミ用接着剤を使用)するとき
は10〜500μmである。
【0016】ドライラミネート接着剤としては、ウレタ
ン系、ポリエステル系、マレイン酸グラトポリプロピレ
ン、アイオノマー樹脂などが用いられる。
【0017】これら熱可塑性樹脂には通常スリップ剤が
配合されていることが多いが、配合されていない場合に
はあらかじめスリップ剤を配合したものを使用すること
が好ましい。
【0018】このように保護皮膜中にスリップ剤を配合
したアルミニウム箔を絞り加工する場合には、従来の加
工と同時にプレス油、シリコン油等を塗布した後加工す
れば良い。
【0019】容器外面には印刷などが必要なときには保
護皮膜上に印刷するか、アルミニウム箔に印刷した後保
護皮膜を形成したものであっても良い。
【0020】
【作用】熱可塑性樹脂を加熱成形するとき、その流動性
を改善し、加工性を向上するため、あるいは成形品を金
型から抜き取り易くするためスリップ剤を添加すること
は良く行われている。またこのスリップ剤または類似の
作用を有する化合物がスリップ剤、アンチブロック剤、
防曇剤などの名称で熱可塑性樹脂に配合されている。
【0021】しかし、本発明において使用するスリップ
剤は従来のスリップ剤の使用概念とはまったく別の目
的、構成を有している。
【0022】即ち、アルミニウム箔の保護皮膜である熱
硬化性樹脂にスリップ剤を配合し、アルミニウム箔(保
護皮膜とアルミニウム箔の複合積層体)の絞り加工性の
向上を図るもので、プラスチックの溶融加工に使用する
ものでもなければ、金型からの剥離性の向上を目的とし
ているのではなく、絞り加工時に発生するアルミニウム
箔の割れや破れを防止するためのスリップ剤である。
【0023】もちろん、このアルミニウム箔の他の面に
は熱可塑性プラスチックを積層した複合体であっても良
い。
【0024】このように保護皮膜にスリップ剤を配合し
たことによる、アルミニウム箔の割れや破れが顕著に改
善された理由は明らかにできなかったが、保護皮膜中に
スリップ剤を配合したことにより熱硬化性樹脂とアルミ
ニウム箔の間に接着性を阻害しない範囲で滑り性が改善
されたためアルミニウム箔の展伸性が改善され、この結
果プレス加工に際してアルミニウム箔の割れや破れが飛
躍的に減少したものと推定している。
【0025】
【実施例】エポキシ樹脂に対してスリップ剤としてステ
アリン酸を0重量%、0.05重量%、1重量%および
5重量%配合したエポキシ樹脂系の透明塗料(樹脂量と
して3g/m2 )の保護皮膜を有する厚さ120μmの
アルミニウム箔の他の面に、高密度ポリエチレン70μ
mとポリプロピレン230μmからなる未延伸合成樹脂
共押出フィルム300μmを、ウレタン系ドライラミ接
着剤(4g/m2 )を用い、高密度ポリエチレンをアル
ミニウム箔に向けてラミネートした。
【0026】このアルミニウム箔積層体のすべり性及び
この積層体を用いて75cc容器(フランジ径80mm
φ、底部径57mmφ、高さ27mm)の成形テストを
行った。なお、プレス成形に際してはシリコンオイル系
プレス油を塗布した後成形を行った。テストは1万個で
不良の発生率で評価した。結果は表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】摩擦係数(すべり性)はアルミニウム箔積
層体表面に100g荷重の錘りを載せ、これを水平に引
いて動き始めるときの静止摩擦係数を次式により求め
た。 F=μw (但し、F:摩擦力、w:100gの荷重、
μ:摩擦係数)
【0029】
【発明の効果】絞り加工用アルミニウム箔積層体の保護
皮膜樹脂中にスリップ剤を配合することにより、従来問
題となっていたプレス加工中におけるアルミニウム箔の
割れ、破れは顕著に減少し、加工性は著しく改善でき
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂保護皮膜を有する絞り加工
    用アルミニウム箔積層体の保護皮膜樹脂中にスリップ剤
    を0.05〜10重量%が配合されていることを特徴と
    するアルミニウム箔積層体。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂保護皮膜の樹脂中にスリッ
    プ剤を0.05〜10重量%配合された保護皮膜を有す
    るアルミニウム箔積層体を成形加工した食品包装用容
    器。
JP10347392A 1992-03-30 1992-03-30 アルミニウム箔積層体及び食品包装用容器 Pending JPH05270563A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2015098099A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 昭和電工パッケージング株式会社 しわなしフランジ付き鍋焼き容器の製造法

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