JPH05270335A - 車両の安全装置 - Google Patents

車両の安全装置

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JPH05270335A
JPH05270335A JP4070572A JP7057292A JPH05270335A JP H05270335 A JPH05270335 A JP H05270335A JP 4070572 A JP4070572 A JP 4070572A JP 7057292 A JP7057292 A JP 7057292A JP H05270335 A JPH05270335 A JP H05270335A
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Hiroki Kamimura
裕樹 上村
Chie Matsuoka
千英 松岡
Kazumoto Fujise
一基 藤瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車間距離が所定の衝突回避車間距離より小さ
くなったら自動的に制動等の衝突回避動作を行なわせる
と共に上記衝突回避車間距離を路面μが小さくなると大
きくする車両の安全装置において、降雨時等の路面μが
低い場合における自動衝突回避動作の多発を防止する。 【構成】 衝突回避車間距離を決定すると共に該衝突回
避車間距離の決定にあたっては補正手段10により路面μ
が小さくなると増大補正して決定する衝突回避車間距離
決定手段12と、車間距離が衝突回避車間距離より小にな
ったら制動をかけさせる衝突回避制御手段16と、路面μ
が所定値以下のときは上記補正手段10による衝突回避車
間距離の増大補正を制限する補正制限手段18とを備えて
成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車と前車との車間距
離が小さくなり衝突の可能性が生じてきた場合、自動的
に自車の制動もしくは操舵等の衝突回避動作を行なわせ
る車両の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2-237836号公報
に記載されている様に、自車と前車との車間距離が自車
速や路面摩擦係数(路面μ)等に基づいて設定される安
全車間距離よりも小さくなったときに自動的に制動等の
衝突回避動作を行なわせる車両の安全装置が知られてい
る。
【0003】その様な車両の安全装置においては、一般
的に路面μが小さくなればそれに応じて上記安全車間距
離が大きくなる様に設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く路面μに応
じて安全車間距離を変化させる車両の安全装置において
は、路面μがかなり小さくなった場合つまり低路面μの
場合は上記安全車間距離がかなり大きくなる。しかしな
がら、実際の運転においては、運転者は低路面μの場合
であっても高路面μの場合の車間距離と同じ程度か多少
大きめの車間距離をとるだけであり、低路面μであるか
らと言ってそれに応じて車間距離を十分大きくはしない
傾向にある。
【0005】具体的には、例えば降雨時には路面μが相
当小さくなり、それに応じて決定される上記安全車間距
離は相当大きいものとなるが、実際の運転においては運
転者は降雨時であってもあまり車間距離を大きくせず、
非降雨時と同程度かそれにより多少長くするだけの場合
が多い。
【0006】従って、上記の如く路面μが小さくなれば
それに応じて単純に安全車間距離を大きく設定するもの
においては、特に低路面μ時において、実際の運転にお
ける車間距離が設定安全車間距離よりも小さくなり、自
動的に制動等の衝突回避動作が行なわれる場合が多発す
る虞れがある。
【0007】そして、その様に自動衝突回避動作が多発
すると、道路上における全体の交通の流れを乱すことと
なり、また運転者が自己の感覚で安全と判断して行なっ
ている通常運転に対してしばしば機械による運転介入が
行なわれることとなり、運転者が不快感を感じると共に
運転しずらくなるという問題が生じる。
【0008】本発明の目的は、上記事情に鑑み、できる
だけ運転の安全正を確保しつつ同時に上記機械による運
転介入の多発を回避し交通の流れの阻害や運転性の低下
防止を図るようにした車両の安全装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明に係る
車両の安全装置は、上記目的を達成するため、前車との
車間距離を検出する車間距離検出手段と、衝突回避動作
を行なうべき衝突回避車間距離を決定すると共に該決定
にあたっては衝突回避車間距離を路面摩擦係数に基づき
該路面摩擦係数が小さい程大きくなるように増大補正し
て決定する衝突回避車間距離決定手段と、上記車間距離
が上記衝突回避車間距離より小さくなったときに衝突回
避動作を行なわせる衝突回避制御手段とを備えて成る車
両の安全装置であって、上記路面摩擦係数が所定値より
小の低路面摩擦係数であるときは上記路面摩擦係数に基
づく衝突回避車間距離の増大補正を制限する補正制限手
段を備えて成ることを特徴とする。
【0010】本願の第2の発明に係る車両の安全装置
は、上記目的を達成するため、前車との車間距離を検出
する車間距離検出手段と、衝突回避動作を行なうべき衝
突回避車間距離を決定すると共に該決定にあたっては衝
突回避車間距離を路面摩擦係数に基づき該路面摩擦係数
が小さい程大きくなるように増大補正して決定する衝突
回避車間距離決定手段と、上記車間距離が上記衝突回避
車間距離より小さくなったときに衝突回避動作を行なわ
せる衝突回避制御手段とを備えて成る車両の安全装置で
あって、上記路面摩擦係数が所定値より小の低路面摩擦
係数であるときは少なくとも前車との相対速度が小さい
低相対速度域における衝突回避車間距離を低減させる衝
突回避車間距離低減手段を備えて成ることを特徴とす
る。
【0011】上記第1および第2の発明においては、降
雨検出手段を備え、該降雨検出手段によって降雨状態で
あることが検出されたときに上記路面μが所定値以下の
低路面μであると判定することができる。
【0012】上記第1の発明における補正の制限は、要
するに衝突回避車間距離(前述の安全車間距離に相当す
る)を補正制限することなくそのまま補正すれば得られ
たであろう衝突回避車間距離まで大きくはしない、つま
りそれよりは小さい衝突回避車間距離を設定するという
ことであり、具体的には例えば上記所定値を0.5 とする
と路面μが0.5 より小の場合は全て路面μが0.5 である
ときの衝突回避車間距離に設定する方法や、あるいは路
面μが0.4 のときは0.5 であるときの衝突回避車間距離
に、0.3 のときは0.4 であるときのそれにという様に一
律に固定はしないが補正を制限しなければ得られたであ
ろう衝突回避車間距離よりも小さい衝突回避車間距離を
設定する方法等を挙げることができる。
【0013】上記第2の発明における「少なくとも前車
との相対速度が小さい低相対速度域における衝突回避車
間距離を低減させる」とは、要するに、路面μが小さい
程衝突回避車間距離を増大補正するものにおいて、低路
面μであるときは相対速度が大の領域はともかく、少な
くとも相対速度が小の領域では衝突回避車間距離を本来
の増大補正されたものよりも小さく設定することであ
り、具体的には、例えば通常は相対速度とは無関係に自
車速と路面μとで衝突回避車間距離を決定すると共にそ
の決定にあたっては衝突回避車間距離を路面μが小さい
程大きくなる様に増大補正して決定する衝突回避車間距
離決定モードを採用している場合において、低路面μで
あるときは相対速度も考慮し相対速度が小さくなる程そ
れに応じて衝突回避車間距離が小さくなる様に決定する
衝突回避車間距離決定モードに変更する方法等を挙げる
ことができる。
【0014】
【作用】上記第1の発明に係る車両の安全装置によれ
ば、衝突回避車間距離を路面μが小さくなると増大補正
すると共に、路面μが所定値より小さい低路面μとなっ
たときは路面μに基づく衝突回避車間距離の増大補正を
制限するので、低路面μ時における衝突回避車間距離の
増大が抑制され、その結果低路面μ時の大きな衝突回避
車間距離に起因する自動衝突回避動作の多発が回避さ
れ、従って路面μを考慮してより精度の高い衝突回避制
御を行なうと共にそうした場合の低路面μ時における自
動衝突回避動作の多発による交通の流れの阻害や運転性
の低下を防止することができる。
【0015】また、上記第2の発明に係る車両の安全装
置によれば、衝突回避車間距離を路面μが小さくなると
増大補正すると共に、路面μが所定値より小さい低路面
μ時には少なくとも低相対速度域における衝突回避車間
距離を低減させるので、少なくとも低相対速度域におい
ては低路面μ時の衝突回避車間距離の増大が抑制され、
上記第1の発明と同様の作用が奏される。
【0016】この第2の発明は、第1の発明と比較する
と、要するに増大補正の制限という概念に対して衝突回
避車間距離を低減させるという概念を採用し、かつそれ
を少なくとも低相対速度で行なうものとしたことを特徴
とするものである。
【0017】衝突回避車間距離を決めるにあたっては、
例えば玉突き衝突の場合の様に前車が突然止まってしま
ったときでも安全に停止できる様に、相対速度は考慮す
ることなく自車速のみに基づいて決める場合があるが、
かかる場合にその衝突回避車間距離を路面μが小さくな
るに従って増大補正すると、相対速度の大小に拘らず衝
突回避車間距離が一律に増大し、その結果、実際の運転
では運転者は相対速度を考慮し相対速度が小さいときは
車間距離を小さくする傾向があるので、特にその低相対
速度域において自動衝突回避動作が多発する虞れがあ
る。上記第2の発明は例えばこの様な場合が該当するも
のである。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【0019】図1は第1の発明の一実施例を示すブロッ
ク図である。図示の実施例装置は、路面μが所定値より
小さい低路面μ時には路面μによる衝突回避車間距離の
増大補正を制限するものである。
【0020】図示の実施例装置は、前車と自車との間の
車間距離L1 を検出する車間距離検出手段2と、自車速
0 を検出する自車速検出手段4と、前車と自車との相
対速度V1 を検出する相対速度検出手段6と、路面摩擦
係数(路面μ)を検出する路面μ検出手段8と、上記自
車速V0 と相対速度V1 と路面μとに基づいて衝突回避
車間距離L0 を決定する共にその決定にあたっては衝突
回避車間距離L0 を路面μに基づいて該路面μが小さい
程大きくなるように補正手段10により増大補正して決定
する衝突回避車間距離決定手段12と、上記車間距離L1
が上記決定された衝突回避車間距離L0 より小の場合は
衝突回避手段14を作動させる衝突回避制御手段16と、路
面μが所定値より小の場合は上記補正手段10による衝突
回避車間距離L0 の増大補正を制限する補正制限手段18
とを備えて成る。
【0021】また、本実施例では、上記補正手段10によ
る補正を制限する場合の路面μが所定値以下であるか否
かを判定するため、上記路面μ検出手段8の他に降雨状
態であるか否かを判定するための公知の雨滴センサから
成る降雨検出手段20を備えて成る。
【0022】上記車間距離検出手段2は、例えばレー
ザ、電波、超音波等を出射しそれの前車からの反射を受
けて受信するまでの時間により前車との車間距離を検出
するものを使用することができる。また、上記自車速検
出手段4は、例えば自車に設けられている速度計を使用
することができる。また上記相対速度検出手段6は、例
えば車間距離L1 の時間的変化から相対速度を演算する
ものを使用することができる。また、上記路面μ検出手
段8は、例えば路面に向けて光等を出射し路面からの正
反射を受けてその正反射量の大小により路面の粗さつま
り路面μを検出するものを使用することができる。ま
た、上記衝突回避手段14とししては、例えば制動(ブレ
ーキ)手段や操舵手段等の前車との衝突回避を行なうこ
とのできる手段を使用することができる。
【0023】図2は上記衝突回避車間距離決定手段12に
より決定される衝突回避車間距離L0 を示す図である。
図は自車速がある所定値である場合の相対速度V1 と路
面μとにより決定される衝突回避車間距離L0 を示す図
であり、衝突回避車間距離L0 は図示の様に相対速度V
1 が小さくなるにつれて小さくなると共に路面μが小さ
くなるにつれて大きくなり、かつ図示していないが自車
速が大きくなるにつれてあたかも路面μが小さくなった
場合と同様の態様で大きくなる様に決定される。換言す
れば、自車速V0 を相対速度V1 と路面μとに基づいて
衝突回避車間距離L0 を決定すると共にその決定にあた
っては衝突回避車間距離L0 を路面μに応じて上記補正
手段10により路面μが小さい程大きくなる様に増大補正
して衝突回避車間距離L0 が決定される。
【0024】上記実施例装置の作動手順について、図3
を参照しながらさらに具体的に説明する。この実施例
は、路面μが所定値以下の低路面μであるか否かの判定
をする場合の路面μを0.5 に設定し、かつその路面μが
0.5 以下の低路面μのときは、衝突回避車間距離L0
増大補正する際の路面μを一律に0.5 に固定することに
よって低路面μ時の衝突回避車間距離L0 の増大補正を
制限するものである。
【0025】また、この実施例は、上記の様に降雨検出
手段20を備え、それによって降雨状態であることを検出
したときは路面μは上記所定値0.5 より小の低路面μで
あると判定するものである。これは、低路面μとなる最
も一般的な状況は降雨であり、かつその場合に自動衝突
回避動作が行なわれることが多いことに基づくものであ
る。
【0026】さらに、この実施例は、上記衝突回避車間
距離決定手段12により上述の衝突回避車間距離L0 と共
に警報開始車間距離L2 (L2 はL0 より大きい所定
値)を決定し、車間距離L1 が警報開始車間距離L2
り小になったら、衝突回避車間距離L0 に近づいている
ことを運転者に知らせるため警報を発し、衝突回避動作
として制動(ブレーキ)を行ない、かつ制動解除車間距
離L3 (L3 はL0 より大きい所定値)を決定し、車間
距離L1 が制動解除車間距離L3 以上になったら衝突回
避動作としての自動制動を解除する様に構成されてい
る。
【0027】即ち、まずS1で車間距離L1 、自車速V
0 、相対速度V1 、路面μおよび降雨か否かを検出して
読み取り、S2で降雨か否かを判定し、降雨のときはS
4で路面μを0.5 に固定し、降雨でなければS3で路面
μが所定値である0.5 より小か否かを判定し、小の場合
はS4で路面μ=0.5 に固定する。この場合は、例えば
降雨状態ではないが雨上がりで路面μが小さい場合等が
該当する。
【0028】次に、S5で上記V0 ,V1 および路面μ
に基づいて衝突回避車間距離L0 、警報開始車間距離L
2 および制動解除車間距離L3 (S5にはこのL3 につ
いての記載省略)を決定し、S6でV1 の正負(正のと
きは前車に近づいており、負のときは離れている)を判
定し、V1 が0以上のときはS9でL1 がL2 より小か
否かを判定し、未だ小でなければリターンに戻り、小に
なったときはS10で警報を発し、続いてS11でL1 がL
0 より小か否かを判定し、未だ小でなければリターンに
戻って警報を発し続け、小になったらS12で警報を解除
し自動制動をかける。
【0029】また、S6でV1 が0より小のときはS7
でL1 がL3 より小か否かを判定し、L3 より小であれ
ばそのままリターンに戻り、L3 以上であればS8でS
12の自動制動を解除する。
【0030】ところで、上記の様に路面μによって衝突
回避車間距離L0 を補正する場合、路面μが急激に低下
すると衝突回避車間距離L0 が急激に増大し、その結果
突然自動制動がかかり、運転者が不快感を感じる虞れが
ある。従って、その様に衝突回避車間距離L0 の決定ロ
ジックが切り換って衝突回避車間距離L0 が急激に増大
する様に場合には、そのロジックの切り換えをスムーズ
に行なって運転者に不快感を感じさせないようにするの
が望ましい。
【0031】上記図3に示す実施例においては、その様
に急激に衝突回避車間距離L0 が増大する場合としては
晴れの状態から急に雨の状態に変化した場合、つまり突
然雨が降り出したりあるいはトンネルを抜けたら雨であ
った場合等が典型的であることに鑑み、晴れの場合の衝
突回避車間距離L0 の決定ロジックを晴れ用ロジック、
雨の場合の衝突回避車間距離L0 の決定ロジックを雨用
ロジックとし、晴れ用ロジックから雨用ロジックに切り
換わるとき、つまり図3のS2およびS3からS4に移
行するときに、運転者に対してロジックの切り換えを知
らせるべく警報を発したり、あるいはロジックの切り換
えを徐々に行なうつまり例えば晴用ロジックにおいて路
面μ=1.0 で衝突回避車間距離L0 を決定していた状態
から雨用ロジックに切り換えて突然路面μ=0.5 で衝突
回避車間距離L0 を決定するのではなく、その場合時間
遅れをもたせて路面μを順次0.9 ,0.8 ,0.7 ,0.6 と
変えて行きその後雨用ロジックで路面μ=0.5 として衝
突回避車間距離L0 を決定したり、あるいは車間距離L
1 が雨用ロジックに切り換えた場合の衝突回避車間距離
0 よりも小さいときは車間距離L1 がその雨用ロジッ
クでの衝突回避車間距離L0 よりも大きくなるまで待っ
て大きくなった後に雨用ロジックに切り換える様にする
ことができる。
【0032】図4は第2の発明の一実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例装置は、上記図1に示す実施例
装置と比較すると、衝突回避車間距離決定手段12の内容
が異なると共に補正制限手段18の代わりに衝突回避車間
距離低減手段22が設けられている点が異なるものであ
り、その他は同様であるので、以下相異点を中心に説明
する。
【0033】本実施例装置は、路面μが所定値より小さ
い低路面μ時には、少なくとも相対速度が小さい低相対
速度域における衝突回避車間距離L0 を低減させるもの
である。具体的には、上記衝突回避車間距離決定手段12
は、通常(非低路面μ時)は衝突回避車間距離L0 を絶
対安全車間距離モードAにより、即ち相対速度V1 を考
慮することなく自車速V1 と路面μのみに基づいて衝突
回避車間距離L0 を決定すると共にその決定にあたって
は衝突回避車間距離L0 を補正手段10により路面μに応
じて路面μが小さくなる程増大補正するモードにより決
定する。つまり図5に示す様に、ある所定の自車速の下
ではその自車速V0 に応じて相対速度V1 には無関係の
衝突回避車間距離L0 (図中の線A)を算出し、この衝
突回避車間距離L0 を例えば路面μが1から0.5 に変化
すると図中の実線Aから破線Aの様に増大補正する。勿
論、この場合の衝突回避車間距離L0 は自車速が大きけ
ればそれに応じて大きい値に、小さければそれに応じて
小さい値に設定される。
【0034】そして、降雨検出手段20により雨か否かを
判定し、雨の場合は路面μが所定値以下の低路面μであ
ると判定し、衝突回避車間距離低減手段22により衝突回
避車間距離決定モードを上記絶対安全車間距離モードA
から相対安全車間距離モードBに変更し、この相対安全
車間距離モードBにより衝突回避車間距離L0 を決定す
る。
【0035】この相対安全車間距離モードBは、自車速
0 と路面μのみでなく相対速度V1 も考慮し相対速度
1 が小さくなるにつれて衝突回避車間距離L0 を小さ
く設定するモードである。具体的には、図5におけるあ
る所定の自車速の下では衝突回避車間距離L0 を線Bで
示す様に相対速度V1 が小さくなるにつれて小さくなる
様にかつ例えば路面μが1から0.5 に変化すると図中の
実線Bから破線Bの様に増大補正するモードである。勿
論、この場合にも衝突回避車間距離L0 は自車速が大き
ければそれに応じて大きい値に設定される。
【0036】そして、晴れ(例えば路面μ=1)のとき
はモードAで例えば図中の実線Aで示す様に衝突回避車
間距離L0 を決定し、雨(例えば路面μ=0.5 )になっ
たらモードBに切り換えて例えば図中の破線Bで示す様
に衝突回避車間距離L0 を決定する。そして、この様に
モードを切り換えることにより、モードを切り換えなか
った場合の破線Aで示す衝突回避車間距離L0 に比して
モードを切り換えた場合の破線Bで示す衝突回避車間距
離L0 は少なくとも低相対速度域において衝突回避車間
距離L0 は低減されることとなり、それにより低相対速
度域における自動制動回避動作の多発を防止することが
できる。
【0037】次に、上記図4に示す実施例装置の作動手
順を図6に基づいて説明する。図6に示す作動手順は図
3に示す作動手順と比較すると、R2〜R5が異なるの
みであるので、その部分についてのみ説明する。つま
り、本実施例装置の場合は、R2で降雨か否かを判定
し、降雨の場合はR4で前述の相対安全車間距離モード
Bを選択し、晴れ(雨以外)の場合はR3で前述の絶対
安全車間距離モードAを選択し、R5において上記選択
されたモードAもしくはモードBの下でV0 ,V1,μ
に基づいて衝突回避車間距離L0 を決定し、かつ図3の
場合と同様に警報開始車間距離L2 および制動解除車間
距離L3 を決定し、以後は図3の場合と同様に警報、自
動制動および制動解除を行なう。
【0038】なお、上記実施例では降雨(低路面μ)の
ときでも路面μに応じて衝突回避車間距離L0 をモード
Bの下で増大補正するものであったが、降雨の場合は例
えば路面μを一律に0.5 に固定し、常に図5中の破線B
で示す衝突回避車間距離L0とすることもできる。
【0039】図7はある所定の自車速および路面μの下
での上記絶対安全車間距離モードAと相対安全車間距離
モードBとに基づく衝突回避車間距離L0 を示す図であ
る。この図に示す様に、上記モードA,Bによって衝突
回避車間距離L0 を決定した場合、モードAによる衝突
回避車間距離L0 より上の領域(a) は玉突き衝突の場合
にも安全に停止し得る絶対安全領域であり、モードAに
よる衝突回避車間距離L0 とモードBによる衝突回避車
間距離L0 との間の領域(b) は前車が通常の制動(急制
動を含む)を行なうことを前提として安全に停止し得る
相対安全領域であり、モードBによる衝突回避車間距離
0 より下の領域(c) は前車が急制動をかけた場合衝突
の可能性がある非安全領域ということができる。
【0040】そして、現在の車間距離が上記領域(a) ,
(b) ,(c) のいずれであるかを運転者に知らせること
は、安全運転を行なう上で非常に有意義である。そこ
で、上記自動制動と共に、例えば、運転席前方のインス
ツルメントパネル部分に図8に示す様な表示装置を設
け、車間距離L1 が領域(a) にあるときは左の領域a に
青ランプを点灯させ、領域(b) にあるときは中央の領域
b に黄色ランプを点灯させ、(c) 領域にあるときは右の
領域c に赤ランプを点灯させるようにすることが望まし
い。
【0041】上記領域(a) ,(b) ,(c) のいずれにある
かを表示する手段としては上記の様な視覚によるものの
他音によるもの等種々の手段を用い得る。また、単にど
の領域にあるかを示すのみでなく、各領域中のどの位置
にあるかつまり例えば領域(a) の場合車間距離L1 がモ
ードAによる衝突回避車間距離L0 より十分大きいかあ
るいは衝突回避車間距離L0 に近いかまで表示できれば
さらに好ましく、その場合は例えば衝突回避車間距離L
0 への遠近の程度を図8の表示装置の領域a におおける
点灯面積を変化させることにより行なうことができる。
【0042】
【発明の効果】本願の第1の発明に係る車両の安全装置
は、上記の如く衝突回避車間距離を路面μが小さくなる
と増大補正すると共に路面μが所定値より小さい低路面
μのときは路面μに基づく衝突回避車間距離の増大補正
を制限するので、低路面μ時の衝突回避車間距離の増大
が制御され、衝突回避車間距離の増大による自動衝突回
避動作の多発が防止され、路面μに基づく高精度の自動
衝突回避制御が行なえると共にそうした場合の低路面μ
時の自動衝突回避動作の多発による交通の流れの阻害や
運転性の低下を防止することができる。
【0043】また、本願の第2の発明に係る車両の安全
装置は、上記の如く衝突回避車間距離を路面μが小さく
なると増大補正すると共に路面μが所定より小さい低路
面μのときは少なくとも低相対速度域における衝突回避
車間距離を低減させるので、少なくともその低相対速度
域においては低路面μ時の衝突回避車間距離の増大が抑
制され、上記第1の発明と同様の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1の発明の一実施例を示すブロック図
【図2】図1に示す装置における衝突回避車間距離の決
定態様を示す図
【図3】図1に示す装置の作動手順を示すフローチャー
【図4】本願の第2の発明の一実施例を示すブロック図
【図5】図4に示す装置における衝突回避車間距離の決
定態様を示す図
【図6】図4に示す装置の作動手順を示すフローチャー
【図7】絶対安全領域と相対安全領域と危険領域とを示
す図
【図8】表示手段を示す図
【符号の説明】
2 車間距離検出手段 8,20 路面摩擦係数検出手段 12 衝突回避車間距離決定手段 16 衝突回避制御手段 18 補正制限手段 22 衝突回避車間距離低減手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前車との車間距離を検出する車間距離検
    出手段と、衝突回避動作を行なうべき衝突回避車間距離
    を決定すると共に該決定にあたっては衝突回避車間距離
    を路面摩擦係数に基づき該路面摩擦係数が小さい程大き
    くなるように増大補正して決定する衝突回避車間距離決
    定手段と、上記車間距離が上記衝突回避車間距離より小
    さくなったときに衝突回避動作を行なわせる衝突回避制
    御手段とを備えて成る車両の安全装置であって、 上記路面摩擦係数が所定値より小の低路面摩擦係数であ
    るときは上記路面摩擦係数に基づく衝突回避車間距離の
    増大補正を制限する補正制限手段を備えて成ることを特
    徴とする車両の安定装置。
  2. 【請求項2】 前車との車間距離を検出する車間距離検
    出手段と、衝突回避動作を行なうべき衝突回避車間距離
    を決定すると共に該決定にあたっては衝突回避車間距離
    を路面摩擦係数に基づき該路面摩擦係数が小さい程大き
    くなるように増大補正して決定する衝突回避車間距離決
    定手段と、上記車間距離が上記衝突回避車間距離より小
    さくなったときに衝突回避動作を行なわせる衝突回避制
    御手段とを備えて成る車両の安全装置であって、 上記路面摩擦係数が所定値より小の低路面摩擦係数であ
    るときは少なくとも前車との相対速度が小さい低相対速
    度域における衝突回避車間距離を低減させる衝突回避車
    間距離低減手段を備えて成ることを特徴とする車両の安
    全装置。
  3. 【請求項3】 降雨検出手段を備え、該降雨検出手段に
    よって降雨状態であることが検出されたときに上記路面
    摩擦係数が所定値以下の低路面摩擦係数であると判定す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の安
    全装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004026145A (ja) * 2003-06-17 2004-01-29 Mazda Motor Corp 車両用乗員保護装置
JP2008162457A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Daihatsu Motor Co Ltd 自動制動装置
JP2013014311A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Hyundai Motor Co Ltd 車間距離自動可変システム及びその方法
JP2016224615A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社デンソー 警報制御装置
JP2019094880A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 本田技研工業株式会社 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム

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