JPH05268904A - 醤油の製造法 - Google Patents

醤油の製造法

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JPH05268904A
JPH05268904A JP4068292A JP6829292A JPH05268904A JP H05268904 A JPH05268904 A JP H05268904A JP 4068292 A JP4068292 A JP 4068292A JP 6829292 A JP6829292 A JP 6829292A JP H05268904 A JPH05268904 A JP H05268904A
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Eiji Miyazaki
英二 宮嵜
Sadao Osada
貞男 長田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (イ)二軸エクストルーダーで押し出し処理
した粒長が0.1〜10mmで、水分含量が35%以下の
加工大豆と、(ロ)熱処理し、水分含量が35%以下
で、かつ該加工大豆との水分差が10%以内にある澱粉
質原料を混合し、これを水分含量が35〜50%になる
ように加水し、製麹を行うことを特徴とする醤油の製造
法。 【効果】 本発明によれば、全麹原料の水分含量を、短
時間で麹菌の繁殖に適した水分値にすることができるの
で、雑菌汚染を抑制することができ、その結果、麹の酵
素活性が向上して、高品質の芳醇な醤油を得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は醤油の製造法、更に詳細
には、全麹原料を麹菌の繁殖に適した水分含量に早急に
調整し、これによって麹の雑菌汚染を抑制して、麹の酵
素活性を向上させた、醤油の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、醤油を製造するには、小麦等の澱
粉質原料を炒熬割砕したものと、大豆を蒸煮したものと
の混合物に種麹を加えて製麹を行い、これに塩水を加え
て醸造を行うという方法がとられていた。
【0003】ここにおいて、蒸煮大豆は約60%の水分
を含有しており、これを熱処理した水分含量の低い澱粉
質原料と混合すると、蒸煮大豆中の水分が澱粉質原料に
移行し全麹原料の水分値が麹菌の繁殖に適した値へと移
行してくる。この蒸煮の工程において、脱脂大豆への散
水は大豆蛋白質の熱変性を充分に行う上で重要なもので
あるため、初期の散水量には充分な注意が払われてい
る。しかしながら全麹原料の水分含量を支配する大豆原
料の蒸し上がり水分の調整は処理日の天候、気温、湿度
や原料水分そのものにも影響されるため、麹菌の繁殖に
最適かつ均一な蒸し上がり水分にするためには繊細な注
意が必要であり、容易なことではなかった。
【0004】更に、蒸煮大豆から澱粉質原料に水分が移
行し全麹原料が均一な水分値になるまでには数時間を要
するため、その間に水分過多な蒸煮大豆は雑菌に汚染さ
れ易い環境下にあり、この間に雑菌に汚染されることは
免れ得なかった。そして雑菌に汚染された麹は出麹の酵
素活性が低下し、醸造後の醤油の品質においても窒素利
用率の低下、グルタミン酸の低下、濁りの発生などの問
題を生じていた。
【0005】また、近年、大豆を二軸エクストルーダー
で熱処理する方法も提案されているが、これも、従来
は、得られた膨化物に散水した後に澱粉質原料を加える
ため、同様な問題を生じていた。
【0006】また、大豆原料の二軸エクストルーダー処
理物と熱処理小麦を混合して最適水分値となるように限
定散水した場合も小麦の方の吸水速度が早く、麹が粘る
という問題を生じていたため、大豆原料と澱粉質原料を
混合した後散水する方法はこれまで行われていなかっ
た。
【0007】このように、品質の良い醤油を得るために
は、製麹初期の全麹原料の水分含量を麹菌の繁殖に適し
た最適水分値に早急に調整することが重要であることは
充分に認識されていたが、これを工業的に行う手段は、
これまでに存在しなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、全
麹原料の水分含量を、早急に、麹菌の繁殖に適した値に
調整することにより、製麹時の雑菌汚染を低下させて、
麹の酵素活性を向上させ、窒素利用率が高く、かつ濁り
の発生しない醤油を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる実情に於いて、本
発明者は上記課題を解決せんと鋭意研究を行った結果、
大豆原料を二軸エクストルーダーを用いて特定の粒長に
押し出し処理したものに、特定の熱処理澱粉質原料を均
一に混合後、限定散水すれば上記目的にあった醤油麹並
びに醤油が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、(イ)二軸エクスト
ルーダーで押し出し処理した粒長が0.1〜10mmで、
水分含量が35%以下の加工大豆と、(ロ)熱処理し、
水分含量が35%以下で、かつ該加工大豆との水分差が
10%以内にある澱粉質原料を混合し、これを水分含量
が35〜50%になるように加水し、製麹を行うことを
特徴とする醤油の製造法を提供するものである。
【0011】本発明において、大豆原料としては全脂大
豆、脱脂大豆を使用することができ、これは二軸エクス
トルーダーで熱処理される。大豆原料のエクストルーダ
ー処理の条件は常法、例えば水分含量20〜50%、ス
クリュー回転数300〜450rpm 、出口品温160〜
180℃で行われる。
【0012】二軸エクストルーダーから押し出された膨
化物は粒長が0.1〜10mmになるように細かくして、
総表面積を広げ、加工大豆の吸水速度を早める。粒長が
これを超えると吸水が遅く、雑菌の汚染をうけ易くな
り、またこれより小さいと吸水が早すぎて、通風性が悪
くなり、麹菌が生育し難くなる。このようにして得られ
た加工大豆は、水分含量が高い場合には35%以下にな
るように乾燥する。
【0013】また、澱粉質原料としては、小麦、大麦、
米、とうもろこし等が使用される。この澱粉質原料は蒸
熱処理、炒熬等により熱処理するのが好ましく、エクス
トルーダー処理は澱粉粒が破壊されて粘りが出て、麹の
生育に悪影響を及ぼすので好ましくない。蒸熱処理は粒
のまま、あるいは30メッシュ以下に粉砕後ペレットマ
シンで長さ5〜20mm程度に造粒したものを、加圧蒸煮
缶に入れて処理することによって行われる。
【0014】熱処理された澱粉質原料は、水分含量が3
5%以下で、かつ加工大豆との水分差が10%以内にな
るように調整する。加工大豆との水分差が10%より多
くなると両者を混合し、加水した場合に全麹原料の水分
含量が均一に上記範囲になるのに長時間を要し、雑菌の
汚染等の問題を生ずる。
【0015】加工大豆と熱処理澱粉質原料を混合し、水
分含量が35〜50%になるように加水する。両原料の
配合比は目的とする醤油の種類によって異なるが、通常
加工大豆と熱処理澱粉質原料の配合比が20:80〜8
0:20のものが好ましい。このようにするとき、加工
大豆の吸水速度が早められているため、選択的に小麦な
どの澱粉質原料が早く吸水することが抑制され、麹が粘
るという問題もなく、全麹原料を早急に麹菌の繁殖する
最適水分値にすることができる。
【0016】このようにして加水された麹原料を用いる
製麹操作は従来公知の方法と同様にして行われる。そし
て、得られた麹に飽和食塩水を加え、常法により発酵熟
成を行えば、窒素利用率が向上し、官能的には雑味が少
なく、濁りもない芳醇な醤油を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、全麹原料の水分含量
を、短時間で麹菌の繁殖に適した水分値にすることがで
きるので、雑菌汚染を抑制することができ、その結果、
麹の酵素活性が向上して、高品質の芳醇な醤油を得るこ
とができる。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて説明する。
【0019】実施例1、比較例1及び2 (1)二軸エクストルーダー(Werner & Pf
leiderer社製C−37)に、100メッシュ以
下に粉砕した脱脂大豆を30kg/時、水を8.5リット
ル/時で供給し、スクリュー回転数400rpm 、バレル
温度100〜150℃、出口品温180℃で押し出し、
表1に示す粒長に切断し、水分含量12%になるように
乾燥して加工大豆を得た。 (2)小麦を30メッシュ以下に粉砕後ペレットマシン
で粒長約12mmに造粒したものを蒸煮缶に入れ、蒸気圧
力2.0kg/cm2 にて2分間蒸熱処理し、水分含量13
%になるように乾燥して熱処理加工小麦を得た。 (3)上で得た加工大豆50部と熱処理加工小麦50部
を混合し、水分が43%になるように加水し、これに種
麹を散布し、常法にて製麹を行った。次に常法に従い汲
み水12水で塩水と麹を混合し5ケ月間発酵熟成を行っ
た。それぞれの粒長における、出麹の酵素活性、出麹の
一般生菌数、生揚げの成分、濁度、官能検査の結果を表
1に示す。
【0020】更に比較として、次の製麹原料を用いて、
製麹、発酵熟成を行い、その結果を表1に示した。 比較例3:常法にして製した蒸煮脱脂大豆(水分含量5
8%)と熱処理加工小麦(水分含量13%)を混合した
もの。 比較例4:脱脂大豆50部と小麦50部を二軸エクスト
ルーダーに供給し、(1)と同様にして常圧に押し出
し、水分が43%になるように加水したもの。
【0021】実施例2 実施例1において、熱処理加工小麦の代わりに炒熬割砕
小麦(水分4%)を用いた以外は同様にして製麹、発酵
熟成を行った。この時の出麹の酵素活性、出麹の一般生
菌数、生揚げの成分、濁度、官能検査の結果を表1に示
す。
【0022】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)二軸エクストルーダーで押し出し
    処理した粒長が0.1〜10mmで、水分含量が35%以
    下の加工大豆と、(ロ)熱処理し、水分含量が35%以
    下で、かつ該加工大豆との水分差が10%以内にある澱
    粉質原料を混合し、これを水分含量が35〜50%にな
    るように加水し、製麹を行うことを特徴とする醤油の製
    造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09191850A (ja) * 1996-01-19 1997-07-29 Nippon Suisan Kaisha Ltd 濃厚で風味の改良された魚醤油の製造法およびその製造法で得られた濃厚で風味の改良された魚醤油
CN103202457A (zh) * 2013-04-15 2013-07-17 江南大学 一种挤压加工酱渣资源生产酱油的方法
CN113367316A (zh) * 2021-06-08 2021-09-10 佛山市海天(高明)调味食品有限公司 一种全豆酱油的制备方法

Cited By (4)

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CN113367316A (zh) * 2021-06-08 2021-09-10 佛山市海天(高明)调味食品有限公司 一种全豆酱油的制备方法
CN113367316B (zh) * 2021-06-08 2022-08-30 佛山市海天(高明)调味食品有限公司 一种全豆酱油的制备方法

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