JPH05268690A - 広角度の指向性を有するスピーカ装置 - Google Patents

広角度の指向性を有するスピーカ装置

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JPH05268690A
JPH05268690A JP4153758A JP15375892A JPH05268690A JP H05268690 A JPH05268690 A JP H05268690A JP 4153758 A JP4153758 A JP 4153758A JP 15375892 A JP15375892 A JP 15375892A JP H05268690 A JPH05268690 A JP H05268690A
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high frequency
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JP4153758A
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Daniel Queen
ダニエル・クイーン
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Sonic Systems Inc
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    • H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04R1/00—Details of transducers, loudspeakers or microphones
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一つのホーンのように同時に作用する二つの
タイプのドライバ即ち低周波タイプのドライバ１１０及
び高周波タイプのドライバ１１４と、低周波に対する反
射特性及び高周波に対するホーン特性を有する音ガイド
構造１０８、１１６とを備えた。 【効果】 両方のタイプのドライバによって放射された
音波の一般的な半球状への分散を成し遂げるスピーカ装
置を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的にスピーカ装
置に係り、特に異なる周波数の音を半球状に放射する装
置とともに使用される異なる周波数特性を有するドライ
バを含むスピーカ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】スピーカのアッセンブリを形成する典型
的なピストンタイプのドライバの指向性に関連した振幅
／周波数応答の歪みを減じることが望ましい。コーンス
ピーカのようなピストンタイプのドライバに関連した周
波数歪みは、ドライバの中心を通る中心軸からの放射角
の関数として変化する。このような歪みは、ドライバの
ダイヤフラムを通る音の分散とダイヤフラムの共振モー
ドとによって実効直径が修正されるので、空中に音の圧
力波を生じるピストンの実効直径に対して再生されるべ
き音の波長の関係から生じる。
【０００３】概念的に、一つのスピーカからのある周波
数の振幅は、ドライバの軸からの角度が変えられると上
下変動する。この小さな振幅値の状態は、特定の周波数
の音が聞こえなくなるほど小さい場合にナル（ｎｕｌ
ｌ）と呼ばれ、そして、ラブ（ｌｏｂｅ）と呼ばれる大
きな振幅値で波打つパターンでスピーカの軸の回りにほ
とんど対称的にしばしば並んでいる。
【０００４】もっと詳しく言うと、アメリカ特許第４，
１３４，４７１号に述べられているように、一つの簡単
なピストンによってある与えられた周波数で放射された
音圧は、タイプ１のベッセル関数により記述される分布
パターンをドライバの回りの空間に有する。このタイプ
１のベッセル関数分布パターンは、ドライバの軸からの
角度の関数としてのsinｘ／ｘの振幅分布を思い出させ
る音の分布パターンの中にラブとナルを周期的に有す
る。ラブがすべての周波数に対して空間内で一致できな
いので、一つの場所で聞いている聴者は、ある周波数で
のラブから他の周波数でのナルまでの範囲の振幅を聞く
だろう。位置を変えると聴者は別な振幅／周波数応答を
聞くだろう。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従来のスピーカ装置
は、このスピーカ装置の包囲体の種々の表面に多くの高
周波ドライバおよび低周波ドライバを置くことによっ
て、このナルからとラブまでの変化を減じ、そして音の
指向性の広角度の程度を高めようと試みた。多くのドラ
イバが使用されたら、好ましくないラブをあまり持たな
い全体パターンを生じるようにそれぞれのパターンを重
畳することが要求される。スピーカの包囲体の壁に多く
のドライバが置かれたようなスピーカ装置の一例は、ア
メリカ特許第３，５９０，９４２号に示されている。こ
のような構成の欠点は、包囲体内に比較的多くのドライ
バを必要とし、かつ多くのドライバ間の位相干渉が依然
として更に多くのナルとラブを生じる可能性があるとい
うことである。
【０００６】音の広角度放射を生じるための他の解決策
は、例えばアメリカ特許第３，８１９，００５号に示さ
れるように、ドライバの音の分散能力を高めるため、わ
ずかの直接放射式ドライバと組み合わせて音反射体を使
用することである。ここでは、二つのドライバがドライ
バからの音の散乱を高めるために反射体に並置された球
状の殻の上に置かれている。このスピーカ装置は、複数
の直接放射式シングルコーンドライバを使用するか、あ
るいは、これに代わり各シングルコーンドライバの空間
に組み合わされて同軸に置かれた低周波ドライバおよび
高周波ドライバを使用することに制限されている。典型
的にシングルコーンの直接放射式ドライバは、その大き
さと質量のため高周波応答に制限がある。この制限のた
め、広い角度にわたる音響スペクトルの全レンジにおけ
る放射は達成されない。これに代わり、低周波ドライバ
と共同して反射体へ放射するため、シングルコーン低周
波ドライバの領域内に高周波ドライバが同軸状に置かれ
た場合には、高周波は分散しない。しかしながら、この
分散は構造の大きさの増大の関数に従うので、反射体と
球の間で音の打ち消しを生じる方法であり、従って、特
に大きい構造では、放射の帯域幅を高めるために置かれ
た高周波ドライバの能力を低下させる。
【０００７】多くの直接放射式ドライバと共同する反射
体の使用によって特徴づけられた類似の概念がアメリカ
特許第３，８１９，００６号に示されている。ここで
は、球状の包囲体の中に収容された三つのドライバに共
通の反射体が示されている。この反射体にマッチングさ
れたたった一つのシングルコーンタイプのドライバが開
示され、これによって、シングルコーンドライバの配列
における制限された周波数性能にスピーカ装置の周波数
応答を制限している。
【０００８】上述したようなラブの出現を最小にしなが
ら音を分散させるための他の機構は多くのホーンを使用
することである。しかしながら、各ホーンの物理的な寸
法のため、個別のドライバは互いに分離されなければな
らない。結果として、多くのホーンによって生じられた
信号間で位相が打ち消される。色々な周波数での位相の
打ち消しにより、ドライバの軸からのsinｘ／ｘの分布
と共同して上述したものと音響学上同様に不一致で不揃
いのラブを生じる。上述したように、このようなラブ
は、空間内の様々な点で音声信号の振幅／周波数応答を
激しく歪ませるので好ましくない。
【０００９】従って、この発明の目的は、一つのホーン
のように同時に作用する二つのタイプのドライバ即ち低
周波タイプのドライバ及び高周波タイプのドライバと、
低周波に対する反射特性及び高周波に対するホーン特性
を有する音ガイド構造とを備え、これによって、両方の
タイプのドライバによって放射された音波を一般的に半
球状の分散を成し遂げるスピーカ装置を提供することで
ある。
【００１０】この発明の他の目的は、一つのドライバの
周波数特性による制限を受けず、広い周波数応答を成し
遂げるため、一つのホーン状音ガイド構造と共同して作
用するマルチタイプのドライバを有するスピーカ装置を
提供することである。
【００１１】更に他の目的は広い角度にわたって音波を
一様に指向させるために音響ホーンを形成することは言
うまでもなく、複数のドライバを支持する構造のスピー
カ装置を提供することである。
【００１２】更に他の目的は、スピーカ装置の音声パタ
ーンにおける好ましくないラブの出現を避ける一方、高
周波音を効果的にかつ広い角度に亘って一様に典型的な
例えば半球状いっぱいに供給することである。
【００１３】
【発明の概要】半球状に広がる広角変の指向性を有する
スピーカ装置は、球状構造又はその包囲体に置かれた低
周波ドライバ、高周波ドライバ及び高周波ドライバと低
周波ドライバの間に置かれた音ガイド構造とを含む。球
状構造は関連する第１の音響通路長を有するそと表面を
持つ。低周波ドライバは第１の音響中心を有し、一方、
高周波ドライバはこれとは異なる第２の音響中心を有す
る。高周波ドライバ及び低周波ドライバの軸は一致して
いる。
【００１４】高周波ドライバはまた、前方に放射する領
域を有し、かつこの前方に放射する領域が低周波ドライ
バに向けられるように低周波ドライバに面して設けられ
ている。
【００１５】音ガイド構造の表面は、第２の関連する音
響通路長を描写し、低周波ドライバによって発生された
音を反射しかつ回折させるため、そして、高周波ドライ
バさらの音を導くための両方に使用される。音ガイド構
造は、低周波ドライバと高周波ドライバとの間に位置決
めされる。音ガイド構造は好ましくは音分散構造と音フ
ィルタ構造及び殻と組み合わせて次のように置かれてい
る。即ち、低周波ドライバの出力を音分配構造の表面に
垂直な球状パターンで散乱させるように、いわば、この
音分配構造と殻の回りの回折、及び音分配構造内での反
射による打ち消しによって生じられた周波数応答のピー
クが周波数領域で周期的に整列しないような仕方で、即
ち、どんな角度（ただし、音ガイド構造に垂直な軸から
９０度を含んだ各度に渡って積分された角度）からのス
ペクトルも鋭いピークを含まないようなし方で置かれ
る。
【００１６】この結果は、音ガイド構造の表面に沿う音
響通路長に対して球状面に沿う音響通路長を選択するこ
とにより達成される。こうして、高周波を一様にガイド
するホーンが生ぜられる。音分配構造の包囲体と殻の両
方に対する接線を構造の回りに回転させることによって
閉じた表面の区域でホーンのマウスは定義される。ホー
ンのスロートは、ダイヤフラムやプラズマであり得る高
周波ドライバの放射手段の軸上に置かれる。ホーンの区
域は高周波ドライバと低周波ドライバのおよそ中間点に
届くまで高周波ドライバの放射手段の軸上に発達し、こ
こで高周波ドライバの放射手段の軸に対し放射状に発達
するように折れ曲がっている。ホーンの長さはスロート
からマウスに発達する区域の中心の軌跡に近い。これら
のパラメータは、よく知られたウエーブスターホーン方
程式とモーゼによるその拡張を用いてホーン炎を計算す
るために使用される。
【００１７】ホーンは低周波ドライバと高周波ドライバ
の音響中心が実質的に一致して置かれたとき、低周波音
の音分配構造からの反射と共同して周波数に対してもっ
と一様に機能する。これを成し遂げるため、ホーンの長
さは、重い低周波ドライバの遅れよりも、より軽い質量
の高周波ドライバのより短いグループの遅れを補うよう
に決定される。
【００１８】もっと詳細には、上述した広角度の指向性
を有するスピーカ装置において、音フィルタ構造を有す
る音ガイド構造は高周波ドライバからの音波を導くため
の手段を更に含む。これら手段は高周波ドライバと低周
波ドライバとの間に挿入され、かつ外表面と音分配構造
が高周波ドライバからの音を分配するための音響ホーン
を形成するように音ガイド構造及び外表面に対して位置
決めされる。
【００１９】この発明の更なる利点は、高周波ドライバ
からの音波を導くための手段が高周波ドライバと低周波
ドライバの音響中心を実質的に空間内で一致させるよう
に、音分配構造上んに高周波ドライバを栽置したことに
ある。高周波ドライバと低周波ドライバの音響中心が実
質的には空間内で分離されないので、これらの出力は重
なる周波数領域内、即ち、交差領域においては波長の関
数として干渉し合うことはない。従って、クロスオーバ
ネットワークの機能は主として適切なドライバへ入力電
力を効果的かつ安全に分散するのに減ぜられることがで
き、これにより、ネットワークを簡単化し、ひいては電
力損及び歪みを少なくする。
【００２０】高周波スピーカ装置は、ダイヤフラムの中
央又は被駆動縁部に取り付けられるか、又はプラズマ、
即ち空音に対する任意の高周波トランスデューサに取り
付けられたダイナミックモータ、マグネテックモータ、
静電モータ、圧電モータ、あるいは磁わいモータを含み
得る。
【００２１】低周波ドライバが望まれない場合には、こ
の発明を使用して広角度の指向性を有する高周波スピー
カ装置が構成されることができる。このようなスピーカ
装置は、外表面と第１の音響通路長を有する球状構造、
高周波ドライバ、及び第２の音響通路長を有する音ガイ
ド構造から成る。音ガイド構造は、高周波ドライバと球
状構造との間で球状構造の近くに位置決めされる。高周
波ドライバは球状構造に向いた、前方に向いた領域に栽
置される。
【００２２】上述のように、外表面の第１音響通路長と
共同する音ガイド構造の第２音響通路長は、広角度の高
周波指向性を有するホーンを形成する。
【００２３】高周波ドライバはこの高周波ドライバから
の音波を導き、あるいは再指向する手段に高周波ドライ
バが向いているように音ガイド構造内に位置する包囲体
内に栽置される。これらの手段は、外表面と音ガイド構
造の様々な部品が高周波ドライバからの音を分配するた
めの音響ホーンを形成するように音ガイド構造と外表面
に対して位置決めされる。高周波スピーカ装置は、ダイ
ヤフラムの中央又は被駆動縁部に取り付けられるか、又
はプラズマ、即ち空音に対する任意の高周波トランスデ
ューサに取り付けられたダイナミックモータ、マグネテ
ックモータ、静電モータ、圧電モータ、あるいは磁わい
モータを含み得る。
【００２４】
【実施例】実施例１．以下、この発明の実施例を図１に
ついて説明する。スピーカ・アッセンブリ１００は、球
状殻１０２内に置かれた低周波ドライバ１１０を含む。
この殻１０２にはファイバーグラスの強化ポリエステ
ル、射出形成されたポリエステル、又はこれらに似て音
をよく鈍らせる材料で作られることが好ましい。この殻
１０２はその中に内部で反射された音を吸収しかつ減衰
させる材料を含んでいる。
【００２５】低周波ドライバ１１０は、格子１１２で覆
われている。音フィルタ構造である格子１１２は、本来
低周波ドライバ１１０によって発生された低周波を透過
させるものであり、即ち、格子１１２は低周波ドライバ
１１０によって発生された音波に対しては重大な抵抗と
はならない。しかしながら、格子１１２はその後方に位
置する低周波ドライバ１１０の存在と共に、高周波音を
通さない面を提供し、従って図３に示されなホーン境界
空間１２６が生じる場合にホーンが成長する境界を提供
する。
【００２６】音フィルタ構造１０８は、低周波ドライバ
１１０の格子１１２に並配置されている。音フィルタ構
造１０８は孔が空けられた領域１０４を有し、そして高
周波ドライバ１１４を覆う音分配構造１１６に取り付け
られている。この高周波ドライバ１１４は典型的な、例
えば短いホーンと一体となったダイナミック圧縮ドライ
バである。 音分配構造１１６は円形状で波形状とされ
て良く、高周波ドライバ１１４と音フィルタ構造１０８
の下側周辺との接合点から円形状に広がっている。音フ
ィルタ構造１０８、殻１０２、格子１１２、音分配構造
１１６、及び低周波ドライバ１１０と高周波ドライバ１
１４は、互いに軸１１８に沿って並べられている。音フ
ィルタ構造１０８と音分配構造１１６は、このスピーカ
装置を動作させるために主要な例示的な音ガイド構造を
構成する。
【００２７】音フィルタ構造１０８は図２により詳しく
示されている。図２を参照すれば、音フィルタ構造１０
８は孔が空けられた領域１０４、上部の円錐形状表面１
２０と下部の円錐形状表面１２２を含む。下部の円錐形
状表面１２２は孔が空けられた領域１０４と同様に音フ
ィルタ構造１０８の内部にある。
【００２８】孔が空けられた領域１０４は、典型的には
１８ゲージのスチールシート（亜鉛メッキされた０．０
０２０３ｃｍの厚さ）から構成され、中心を０．３１７
５ｃｍずらした直径０．１５７５ｃｍの孔を有する。こ
れらの孔は、高周波ドライバ１１４からの高周波音を比
較的妨害されることなく放射させるように選ばれる。孔
はその後ろの空気と共に、低周波ドライバ１１０の周波
数よりも高いカットオフ周波数を持つヘルムホルツ共振
器を形成する。このヘルムホルツ共振器は低周波ドライ
バ１１０からの低周波放射が音フィルタ構造１０８内部
の空洞に入るのを大幅に妨げ、それによって、上部の円
錐形状表面１２０と共に低周波ドライバ１１０によって
発生された音を散乱させる。換言すれば、孔が空けられ
た領域１０４、その内部の空気及び高周波ドライバ１１
４から成る構造は、低周波ドライバ１１０からの周波数
を効果的に散乱させるヘルムホルツ共振器として考える
ことができる。カットオフ周波数が比較的高いので、ヘ
ルムホルツ共振器はまた高周波ドライバ１１４の最低周
波数応答を改善する。
【００２９】典型的な直径３０，４８ｃｍ低周波ドライ
バ１１０と一緒に使用するための、孔が空けられた領域
１０４の一例では、大きな基部の内径は１９，７６＋／
−０，０５１ｃｍ、一方孔が空けられた領域１０４の高
さは９，７７９＋／−０，０７６２ｃｍである。孔が空
けられた領域１０４の小さい頂部開口は４，２０３７ｃ
ｍの内径を有する。孔が空けられた領域１０４の壁と孔
が空けられた領域１０４の縦軸に対する垂直平面との角
度を幾何学的に記述するとおよそ３８度となる。
【００３０】音フィルタ構造１０８内の、孔が空けられ
た領域１０４の上部には、上部の円錐形状表面１２０が
連結されている。この上部の円錐形状表面１２０は典型
的には金属シートで組み立てられかつ孔が空けられた領
域１０４の小さ頂部開口を閉じるために溶接される。孔
が空けられた領域１０４とは対称的に上部の円錐形状の
表面１２０は孔を有しない。上部の円錐形状表面１２０
の頂点は０，８８９ｃｍの半径を有する球の一部に囲ま
れている。
【００３１】孔が空けられた領域１０４の内部には、逆
さまにされた円錐形状表面１２２が載せられている。こ
の円錐形状表面１２２は金属によって作られ、孔を有さ
ない。逆さまにされた円錐形状表面１２２の壁は、図３
に示されるように、高周波ドライバ１１４から発生され
た音を導くホーンの壁の一部として作用するように、そ
して高周波ドライバ１１４と一体のホーンの連続物とし
て作用するように孔が空けられた領域１０４の壁に対し
てある角度をなす。円錐形状表面１２２の頂点は０．６
３５ｃｍの半径を有する球の一部に囲まれている。逆さ
まにされた円錐形状表面１２２の外周辺１２４には、１
２４上部の円錐形状表面１２０の基部の下に１，９８１
２ｃｍのスペースを有して溶接される。上部の円錐形状
表面１２０と下部の円錐形状表面１２２との間のスペー
スは、高周波ドライバ１１４のためのホーンが高周波ド
ライバ１１４の軸から半径まで折り曲げ始める領域を空
間内に設ける。高周波ドライバ１１４から高周波を導く
ことにより、高周波ドライバ１１４の音響中心を低周波
ドライバ１１０の音響中心に対して好ましい位置に移す
ことができ、これにより、低周波ドライバ１１０からの
低周波音と高周波ドライバ１１４からの高周波音との干
渉を交差周波数において最小限にすることができる。高
周波ドライバ１１４からの出力音を導くようにした結
果、高周波ドライバ１１４と低周波ドライバ１１０の両
方の音響中心を所望どうり実質上一致させることができ
る。
【００３２】図１に説明を戻して、図２について述べた
音フィルタ構造１０８は、音分配構造１１６に取り付け
られている。音分配構造１１６は、殻１０２の表面と格
子１１２と共に高周波ドライバ１１４のホーンを形成す
る。高周波ドライバ１１４とホーンののどを形成する高
周波ドライバ１１４と音フィルタ構造１０８を越えて、
スピーカ装置の構造を作り上げる表面区域の形状は、音
響“放射”ホーン、即ち二つの側である頂部（殻１０
２）と底部（音分配構造１１６）を持つ全円放射体の輪
郭を包む。殻１０２全体がマウスを越えてホーンの側部
に連続しているので、高周波ドライバ１１４に現れる負
荷が非対称的になる。即ち、殻１０２側の音響通路長
は、音フィルタ構造１０８と共に音分配構造１１６の音
響通路長よりも長い。結果として高周波の音波は音分配
構造１１６の外側の端部であるホーンマウスの短い側の
端部に不連続に出会う。この不連続性は、殻１０２の上
で音を回折させ、それによりスピーカアッセンブリ１０
０から発する音の半球状に広がる性質を改善する。この
放射状のホーンはまた部屋の空気に対する高周波ドライ
バ１１４のインピーダンスマッチングを改善する役目を
果たす。
【００３３】図１はハウジング１０６に収容された高周
波ドライバ１１４を示している。ハウジング１０６は、
高周波の放射が高周波ドライバ１１４から逃れることを
妨げる。逆に、図３においては高周波ドライバ１１４は
ハウジングが高周波ドライバ１１４のアッセンブリと一
体となっているタイプであり、それ故、分離して示さな
い。
【００３４】図３は半球状に広がる広角度の指向性を有
するスピーカ装置の構造に重ねられ、発達する放射ホー
ンの典型的な実施態様の断面を示したものである。この
構造は最小の空所で、ホーンの壁の表面をできるだけ多
くするように構成されている。ここで機械的な空所が生
じる場合、これら空所は高インピーダンスの音響境界で
満たされる。スロートの領域１３０は高周波ドライバ１
１４のダイヤフラムに近接している。領域１２６は逆さ
まにされた円錐形状表面１２２によって折り返されたホ
ーンを更に発達させている。ホーン１２８のマウスは殻
１０２と音分配構造１１６に沿った長さに等しくない種
々の音響通路長によって生ぜられる。
【００３５】望ましい実施例において、低周波の電気入
力を低周波ドライバに導き、且つ高周波の電気入力を高
周波ドライバに導くクロスオーバネットワークは、空間
内でドライバの音響中心を実質的に一致させるという利
点を有する。このネットワークは、高周波ドライバのた
め、わずか二つ又は四つの極を有するハイパスフィルタ
だけから成る。望ましい実施例において、高周波電気入
力は、急峻な立ち上がりを有する高周波用音声コイルイ
ンピーダンスによって低周波ドライバから離されてい
る。
【００３６】別の例としては、もし低周波ドライバがス
ピーカ装置に望まれないなら、低周波ドライバがなくて
高周波ドライバだけがあるものを使用することができ
る。その場合は、図１、図３に示された構造から低周波
ドライバ１１０を除いたものが使用される。格子１１２
はスチールシートのように音を通さない特性を有する固
体カバーによって置き換えられる。
【００３７】この発明を望ましい実施例を図示して説明
したが、この発明の属する技術の分野における熟練者に
とって種々の変化と変形例がこの発明の精神と範囲の内
に存在すると考えられる。従って特許請求の範囲内の多
くの変化と変形例が可能である。
【００３８】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、この発
明によれば、高周波タイプと低周波タイプの両方のタイ
プのドライバによって放射された音波を一般的に半球状
の分散を成し遂げるスピーカ装置を提供するという効果
が得られる。
【００３９】また、この発明によれば、一つのドライバ
の周波数特性による制限を受けず、広い周波数応答を成
し遂げるスピーカ装置を提供するという効果が得られ
る。
【００４０】更にこの発明によれば、広い角度にわたっ
て音波を一様に指向させるために音響ホーンを形成する
ことは言うまでもなく、複数のドライバを支持する構造
のスピーカ装置を提供するという効果が得られる。
【００４１】また、この発明によれば、スピーカ装置の
音パターンにおける好ましくないラブの出現を避ける一
方、高周波音を効果的にかつ広い角度に亘って一様に供
給することもできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の低周波ドライバ、高周波ドライバ、
音フィルタ構造、そしてホーン要素の全体構造を示す図
である。
【図２】ホーンのくぼみに置かれホーンの境界を構成す
る音フィルタ構造の詳細を示す図である。
【図３】実際の構造の断面に重ねられたホーンの理想的
な機械的境界を示す図である。
【符号の説明】
１０４ 孔が空けられた領域 １０８ 音フィルタ構造 １１０ 低周波ドライバ １１２ 格子 １１４ 高周波ドライバ １１６ 音分配構造

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 第１の音響中心を有し、球状構造内に設
    けられ、第１の音響通路長を有する外表面を含む低周波
    ドライバと、 第２の音響中心および前方に放射する領域を有し、この
    前方に方射する領域が前記低周波ドライバに向けられる
    ように前記低周波ドライバに面して設けられた高周波ド
    ライバと、 第２の音響通路長を有し、前記低周波ドライバと前記高
    周波ドライバによって発生された音を反射しかつ回折さ
    せるための音ガイド構造であって、前記低周波ドライバ
    と前記高周波ドライバとの間に位置決めされた前記ガイ
    ド構造と、 を備えた広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  2. 【請求項２】 前記外表面の前記第１の音響通路長が、
    前記音ガイド構造の前記第２の音響通路長と異なってい
    る請求項１記載の広角度の指向性を有するスピーカ装
    置。
  3. 【請求項３】 前記低周波ドライバと前記高周波ドライ
    バの前記音響中心が空間内で実質的に一致する請求項１
    記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  4. 【請求項４】 前記音ガイド構造は、前記高周波ドライ
    バからの音波を導く手段であって、前記高周波ドライバ
    と前記低周波ドライバとの間に挿入され、かつ前記外表
    面と前記音ガイド構造が前記高周波ドライバからの音を
    導くための音響ホーンを形成するように前記音ガイド構
    造および前記外表面に対して位置決めされている前記手
    段を更に備えた請求項２記載の広角度の指向性を有する
    スピーカ装置。
  5. 【請求項５】 前記低周波ドライバは格子によって覆わ
    れ、この格子が前記高周波ドライバからの音を通さない
    面を提供するために十分な音響質量を提供する音フィル
    タ構造を形成している請求項４記載の広角度の指向性を
    有するスピーカ装置。
  6. 【請求項６】 前記高周波ドライバからの音波を導くた
    めの手段の位置は、前記低周波ドライバからの出力を同
    時に反射しかつ回折させる間、前記第２の音響中心を前
    記第１の音響中心に空間内で実質的に一致させる請求項
    ４記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  7. 【請求項７】 前記高周波ドライバは、ドライバと短い
    ホーンが一体になったダイナミックスピーカである請求
    項６記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  8. 【請求項８】 前記高周波ドライバは、ドライバと短い
    ホーンが一体になったマグネテックスピーカである請求
    項６記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  9. 【請求項９】 前記高周波ドライバは、ドライバと短い
    ホーンが一体になった静電スピーカである請求項６記載
    の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  10. 【請求項１０】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になった圧電スピーカである請求項６記
    載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  11. 【請求項１１】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になった磁わいスピーカである請求項６
    記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  12. 【請求項１２】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になったプラズマスピーカである請求項
    ６記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  13. 【請求項１３】 第１の音響通路長を有する外表面を含
    む球状構造と、 前方に放射する領域と後方に放射する領域を有する高周
    波ドライバと、 第２の音響通路長を有し、前記高周波ドライバと前記球
    状構造の間で前記球状構造の近くに位置決めされた音ガ
    イド構造と、 を備えた広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  14. 【請求項１４】 前記音ガイド構造の前記第２の音響通
    路長は、前記外表面の前記第１の音響通路長と異なって
    いる請求項１３記載の広角度の指向性を有するスピーカ
    装置。
  15. 【請求項１５】 前記高周波ドライバは、前記前方へ放
    射する領域が前記高周波ドライバからの音を再指向する
    手段に面しており、前記再指向手段は、前記外表面と前
    記音ガイド構造が前記高周波ドライバからの音を導くた
    めの音響ホーンを形成するように前記音ガイド構造およ
    び前記外表面に対して位置決めされている請求項１３記
    載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  16. 【請求項１６】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になったダイナミックスピーカである請
    求項１５記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  17. 【請求項１７】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になったマグネテックスピーカである請
    求項１５記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  18. 【請求項１８】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になった静電スピーカである請求項１５
    記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  19. 【請求項１９】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になった圧電スピーカである請求項１５
    記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  20. 【請求項２０】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になった磁わいスピーカである請求項１
    ５記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
  21. 【請求項２１】 前記高周波ドライバは、ドライバと短
    いホーンが一体になったプラズマスピーカである請求項
    １５記載の広角度の指向性を有するスピーカ装置。
JP4153758A 1991-06-12 1992-06-12 広角度の指向性を有するスピーカ装置 Pending JPH05268690A (ja)

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