JPH0526684A - アブソリユートスケール装置 - Google Patents

アブソリユートスケール装置

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JPH0526684A
JPH0526684A JP18615391A JP18615391A JPH0526684A JP H0526684 A JPH0526684 A JP H0526684A JP 18615391 A JP18615391 A JP 18615391A JP 18615391 A JP18615391 A JP 18615391A JP H0526684 A JPH0526684 A JP H0526684A
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pitch
phase
scale
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Junichi Sano
潤一 佐野
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Sony Magnescale Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二つの磁気目盛を有し、各磁気目盛からの相
対的変位量を示す位相変調量θa ,θb を有する位相変
調信号PMa ,PMb を得、かかる位相変調信号より合
成位相変調量θa-b を有する合成位相変調信号を得、位
相変調量θa と合成位相変調量θa-b より、各々第1の
ピッチλa に対する変位量x1 と合成ピッチλc に対す
る変位量x2 とを求め、かかる変位量よりスケールに対
する変位量xを求めるように構成されたアブソリュート
スケール装置に於いて、位相変調量θa ,θa-b を計算
するカウンタ制御回路40,42とカウンタ44,46
を除去して、装置の構成を簡単化することである。 【構成】 第1の磁気ヘッド14aより得られた第1の
位相変調信号Sa を第2の磁気ヘッド14bの入力側に
供給し、こうして第2の磁気ヘッド14bより合成位相
変調量θa-b を有する位相変調信号Sa-bを得るように
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工作機械等に使
用されて好適なアブソリュートスケール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械等においては、被加工物に対す
る工具の送り量を検出するためのインクリメンタル(in
cremental)方式のスケール装置が使用されている。かか
るスケール装置は、被加工物と工具の一方に周期的パタ
ーンの目盛が形成されたスケールを配置し、他方にその
目盛を読み取り電気信号を発生する検出装置を配置し、
かかる電気信号をパルス化して計数することにより被加
工物と工具間の相対的変化量を測定するように構成され
ている。
【0003】更に、かかるスケール装置において、座標
系の原点設定作業(イニシャライズ)を能率化するため
に、原点からの絶対位置を別個に検出するように構成さ
れたアブソリュート方式のスケール装置が各種提案され
ている。
【0004】図4は、本願出願人の出願に斯る特公昭50
−23618 号公報に開示された従来技術による磁気式のア
ブソリュート方式のスケール装置を示す。このスケール
装置は、二本の磁気目盛12a,12bを含むスケール
10と、各磁気目盛に隣接して配置された磁束応答型の
磁気ヘッド14a,14bとを有し、第1の磁気目盛1
2aにはピッチλa の周期パターンが形成され、第2の
磁気目盛12bにはピッチλb (λb >λa )の周期パ
ターンが形成されている。
【0005】スケール装置は、更に、第1の磁気ヘッド
14aに励磁信号を供給する第1の励磁増幅回路22
と、第1の磁気ヘッド14aから供給された位相検出信
号を受け入れて第1の位相変調信号PMa を発生する第
1のヘッド増幅回路24と、第1のヘッド増幅回路24
から供給された第1の位相変調信号PMa を波形整形し
て矩形波の位相変調信号Sa を形成する第1の波形整形
回路26とを有し、又、第2の磁気ヘッド14bに励磁
信号を供給する第2の励磁増幅回路16と、第2の磁気
ヘッド14bから供給された位相検出信号を受け入れて
第2の位相変調信号PMb を発生する第2のヘッド増幅
回路18と、第1のヘッド増幅回路から供給された第2
の位相変調信号PMb を波形整形して矩形波の位相変調
信号Sb を形成する第2の波形整形回路20とを有す
る。
【0006】励磁増幅回路16,22には、発振器28
から供給されたクロック信号を分周して周波数f/2の
基準信号を発生する分周器30が接続されている。
【0007】第1の磁気目盛12aに関係して配置され
た第1の磁気ヘッド14a、第1の励磁増幅回路22、
第1のヘッド増幅回路24及び第1の波形整形回路26
と、第2の磁気目盛12bに関係して配置された第2の
磁気ヘッド14b、第2の励磁増幅回路16、第2のヘ
ッド増幅回路18、及び第2の波形整形回路20とは、
同様の型式のものであり、以下第1の磁気目盛12a及
び第1の磁気ヘッド14a等について説明する。
【0008】磁気ヘッド14aは、互に(n+1/4)
λa だけ隔置された一対のヘッド部を含んでおり、かか
るヘッド部の各々に対して励磁増幅回路22から次の式
により表わされる励磁信号が供給される。
【0009】
【数1】
【0010】ここに、Aは定数、f/2は励磁周波数で
ある。ヘッド部の各々からは次の数2の式により表わさ
れる位相検出信号が発生される。
【0011】
【数2】
【0012】位相検出信号は第1のヘッド増幅回路24
にて合成されて、次の数3の式により表わされる第1の
位相変調信号PMa が生成される。
【0013】
【数3】
【数4】
【0014】数4の式より明らかなように、位相変調信
号の位相変調量θaは磁気目盛12aの第1のピッチλ
a と磁気目盛12aに対する変位量xの関数である。第
1のピッチλa は既知だから位相変調量θa を測定する
ことにより変位量xを求めることができる。
【0015】位相変調量θa と変位量xの関係を示す数
4の式は、図5Bに示されている。位相変調量θa は、
第1のピッチλa を周期とする周期関数であり、例え
ば、位相変調量がθa =πのとき、変位量はx=X0
1 ,X2 ,X3,‥‥となり、xの値を判別すること
はできないが、磁気目盛12aの所定の1ピッチλa
範囲内では位相変調量θa は0〜2πであるため、変化
量xを一義的に求めることができる。
【0016】同様に第2のヘッド増幅回路18では、第
2の位相変調信号PMb が生成される。
【0017】
【数5】
【数6】
【0018】数6の式のグラフは図5Cに示されてい
る。数3の式により表わされる第1の位相変調信号PM
a は第1の波形整形回路26により波形整形されて矩形
波の位相変調信号Sa が生成され、数5の式により表わ
される第2の位相変調信号PM b は第2の波形整形回路
20により波形整形されて矩形波の位相変調信号Sb
生成される。
【0019】かかる二つの波形整形された位相変調信号
a ,Sb は第1のカウンタ制御回路に供給されて位相
変調量θa ,θb が比較され、位相差θa-b が求められ
る。位相差θa-b は次の数7の式により求められる。
【0020】
【数7】
【0021】ここで、二つの磁気目盛のピッチλa とλ
b の比を適当な値に設定する。例えば、
【0022】
【数8】
【0023】とする。ここでnは任意の数であってよい
が、好ましくは整数である。数8の式を数7の式に代入
して、次の式を得る。
【0024】
【数9】
【数10】
【0025】ここにλc は合成ピッチ長さである。位相
差θa-b と変位量xの関係を示す数9の式のグラフは図
5Dに示されている。
【0026】次に図5A〜5Dを参照して、変化量xを
求める手順の概略を説明する。図5に於いて、磁気目盛
の左端を原点とし、磁気ヘッド14とスケール10との
間の相対的変位量をxとする。ここで簡略化するため
に、二つの磁気目盛12a,12bの左端は一致するも
のと仮定する。二つの磁気ヘッド14a,14bを含む
検出ヘッドがスケール上を移動して、位置Pに達したと
仮定する。
【0027】位置Pが存在する第1のピッチλa 内に於
いて、位置Pの絶対変位量をx1 とし、合成ピッチλc
内に於いて、位置Pが存在する第1のピッチλa の絶対
変位量をx2 とすると、位置Pの原点からの絶対変位量
xは、次の数11の式により求められる。
【0028】
【数11】
【0029】図5Dには、位置Pが原点から数えて最初
の合成ピッチλc 内に存在することが示されているが、
位置Pが原点から数えてq番目(q=0,1,2,3,
‥‥)の合成ピッチλc 内に存在する場合には、数11
の式に於いて右辺にqλc を加えることにより位置Pの
変位量xが求められる。
【0030】数11の式より明らかなように、位置Pの
原点からの絶対変化量xは、第1のピッチλa 内での絶
対変化量x1 と合成ピッチλc 内での絶対変位量x2
を求めることにより測定される。従って、変位量x1
分解能を小さくすることによって変位量xの測定値の精
度を上げることができるが、変位量x2 の分解能は、そ
の内に第1のピッチλa が何個含まれるかを判定するの
に充分な値であればよい。
【0031】図6には、図4に示されている従来技術に
よる第2のカウンタ制御回路42の一例が示されてい
る。第1のカウンタ制御回路40と第2のカウンタ制御
回路42は同様の構成のものであってよい。
【0032】カウンタ制御回路42は、分周器30から
の基準信号を受け入れる入力端子60と、第1の波形整
形回路26からの位相変調信号Sa を受け入れる入力端
子62と、発振器28からのクロック信号を受け入れる
入力端子64と、第2のカウンタ46にイネブル信号を
送出する出力端子70と、第2のカウンタ46にラッチ
信号を送出する出力端子72と、第2のカウンタにカウ
ンタクリア信号を送出する出力端子74とを有する。
【0033】更に、カウンタ制御回路はD型フリップフ
ロップ回路とJ−K型フリップフロップ回路66を含ん
でいる。J−K型フリップフロップ回路はJ入力端子及
びK入力端子とQ出力端子とを有し、Q出力端子はJ入
力端子からの入力信号によってハイレベルとなりK入力
端子からの入力信号によってローレベルとなる出力信号
を送出する。
【0034】図7は、第2のカウンタ制御回路42、第
2のカウンタ46及び第2のラッチ回路50の動作を示
すタイミング図であり、この図によって各回路の動作を
説明する。図7Aは、発振器28により供給されるクロ
ック信号の波形を示す。図7Bは、分周器30により供
給される基準信号の波形を示す。この基準信号はクロッ
ク信号を分周して生成された周波数f/2の矩形波であ
る。
【0035】図7Cは、J−K型フリップフロップ回路
66のJ入力端子に入力されるパルス信号の波形を示し
ており、かかるパルス信号は図7Bに示された基準信号
の立ち下り毎に1パルス生成される。図7Dは波形整形
回路26から供給された位相変調信号Sa の波形を示
す。
【0036】図7Eは、J−K型フリップフロップ回路
66のK入力端子に入力される入力信号の波形を示して
おり、かかる入力信号は図7Dに示されている位相変調
信号Sa の立ち下り毎に1パルス生成される。
【0037】図7Fは、J−K型フリップフロップ回路
66のQ端子より出力される出力信号の波形を示してお
り、かかるQ出力端子からの出力信号は、上述のよう
に、J入力端子にパルス信号が入力されるとハイレベル
となりK入力端子にパルス信号が入力されるとローレベ
ルとなる。このQ出力端子からの出力信号はイネブル信
号としてカウンタ46に入力される。イネブル信号がハ
イレベルとなっている間カウンタ46では発振器28か
らのクロック信号が計数される。
【0038】図7Gと図7Hはカウンタ46に供給され
るラッチ信号及びカウンタクリア信号の各波形を示して
おり、図7Fに示されているイネブル信号の立ち下り毎
に1パルス発生される。
【0039】カウンタ46にラッチ信号が供給されると
カウンタの計数値がラッチ回路50にラッチされ、カウ
ンタクリア信号が供給されるとカウンタの計数値がクリ
アされる。図7Iはカウンタ46の計数値を示し、図7
Jはラッチ回路にラッチされたカウンタの計数値を示
す。
【0040】上述のように、カウンタ制御回路42から
カウンタ46へ図7Fに示されるイネブル信号が供給さ
れ、かかるイネブル信号がハイレベルにある間、カウン
タ46は発振器28から供給されるクロック信号を計数
する。一方、イネブル信号は基準信号の立ち下りでハイ
レベルとなり位相変調信号Sa の立ち下りでローレベル
となるため、イネブル信号がハイレベルにある時間即ち
パルス幅は、基準信号と位相変調信号Sa の位相差即ち
位相変調信号Sa の位相変調量θa に対応している。
【0041】従って位相変調量θa に対応した時間だけ
カウンタ46はクロック信号を計数する。こうしてカウ
ンタ46によるクロック信号の計数値より位相変調量θ
a が求められ、更に数4の式により変位量xが求められ
る。
【0042】カウンタ46では、カウンタクリア信号が
供給されるまでは、図5に示されている位置Pの変位量
1 に対応するクロック信号の計数値が計数され、ラッ
チ信号が供給されるとかかる計数値の現在値がラッチ回
路にラッチされる。以上、第2のカウンタ制御回路4
2、第2のカウンタ及び第2のラッチ回路50について
説明したが、第1のカウンタ制御回路40、第1のカウ
ンタ及び第1のラッチ回路48も同様の動作を行う。
【0043】即ち、第1のカウンタ44では、合成ピッ
チλc に対する変化量x2 に対応するクロック信号の計
数値が計数され、ラッチ信号によって該計数値の現在値
が第1のラッチ回路にラッチされる。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】図8は、従来技術の例
に示されたカウンタ制御回路の動作の詳細を示すタイミ
ング図である。図8Aは、分周器30より供給される周
波数f/2の基準信号の波形を示し、図7Bに対応する
図である。
【0045】図8Bは、J−K型フリップフロップ回路
66のJ入力端子に入力されるパルスの波形を示し、図
7Cに対応する図である。図8Cは、波形整形された位
相変調信号Sa の波形を示し、図7Dに対応する図であ
る。図8Dは、J−K型フリップフロップ回路66のK
入力端子に入力されるパルスの波形を示し、図7Eに対
応する図である。
【0046】図8Eは、カウンタ46に供給されるイネ
ブル信号の波形を示し、図7Fに対応する図である。図
8Bに示されるJ入力端子へ入力されるパルス信号は図
8Aに示される基準信号の立ち下りにより生成され、図
8Dに示されるK入力端子へ入力されるパルス信号は図
8Cに示される位相変調信号Sa の立ち下りにより生成
される。
【0047】図8Eに示されるイネブル信号は、J入力
端子の入力パルス信号によりハイレベルにされK入力端
子のパルス信号によりローレベルにされるため、図8D
に示されるK入力端子の入力パルス信号は2回に1回の
割合でしか利用されていないことになる。即ち位相変調
信号Sa の立ち下りのうち2回に1回の割合でしかイネ
ブル信号が発生していないことになる。
【0048】更に、図8Bに示されているJ入力端子へ
の入力信号とK入力端子への入力信号が一致する場合が
生ずる。かかる場合には、図8Eに示されるイネブル信
号の立ち下りが起きず、従ってラッチ信号及びカウンタ
クリア信号が発生せず、カウンタの計数値がラッチされ
ない。
【0049】
【課題を解決するための手段】本発明によると、第1の
ピッチにて周期的パターンが形成された第1の目盛と第
1のピッチと異なる第2のピッチにて周期的パターンが
形成された第2の目盛とを有するスケールと、第1の目
盛に対して相対的に変位させることができ基準入力信号
に応答して検出信号を発生する第1の検出ヘッドと、第
2の目盛に対して相対的に変位されることができ基準入
力信号に応答して検出信号を発生する第2の検出ヘッド
と、第1の検出ヘッドにより発生された検出信号に応答
し第1の目盛に対する相対変位位置を示す第1の位相変
調信号を発生する第1の位相検出手段と、第2の検出ヘ
ッドにより発生された検出信号に応答し第2の目盛に対
する相対変位位置を示す第2の移送変調信号を発生する
第2の位相検出手段とを有し、第1の位相変調信号と第
2の位相変調信号とに基づいてスケールに対する相対変
位位置を求めるように構成されたアブソリュートスケー
ル装置に於いて、第1の位相検出手段により発生された
第1の位相変調信号を第2の検出ヘッドの基準入力信号
とし、これによって第2の位相変調信号は第1のピッチ
と第2のピッチのいずれよりも長い合成ピッチに基づい
て位相変調されるように構成されている。
【0050】
【作用】本発明によれば、図1に示す如く、第1のヘッ
ド増幅回路24より生成された位相変調信号PMa が第
1の波形整形回路26にて波形整形され、かかる波形整
形された位相変調信号Sa が、第2の磁気ヘッド14b
に励磁信号を供給する第2の励磁増幅回路16へ基準信
号として入力される。
【0051】第2のヘッド増幅回路18では、第1のピ
ッチλa と第2のピッチλb のいずれよりも長い合成ピ
ッチλc とに基づいて位相変調された位相変調信号PM
a-b が得られる。かかる位相変調信号PMa-b は、第2
の波形整形回路20にて矩形波に波形整形され、こうし
て波形整形された位相変調信号Sa-b が生成される。こ
れらの位相変調信号Sa ,Sa-b は、各々、第1のピッ
チλa 内での変位量x 1 を示す位相変調量θa と合成ピ
ッチλc 内での変位量x2 を示す位相変調量θ a-b とを
含む。従って、位相変調信号Sa ,Sa-b の各位相変調
量θa ,θa-b を、第1のラッチと第2のラッチにてラ
ッチし、これより変位量x1 ,x2 が求められる。スケ
ールに対する検出ヘッドの相対変位量xは、これらの変
位量x1 ,x2 より絶対変位量として求められる。
【0052】
【実施例】図1は、本発明によるアブリソリュートスケ
ール装置の実施例を示すブロック図である。図4に示さ
れた従来技術によるアブソリュートスケール装置の構成
要素と同様のものは同一の参照符号を付して詳細な説明
は省略する。
【0053】本発明によるアブソリュートスケール装置
によると、第1のヘッド増幅回路24によって数3の式
により表わされる位相変調信号PMa が生成され、かか
る位相変調信号PMa に基づいて第1の波形整形回路2
6によって矩形波に波形整形された位相変調信号Sa
生成される。
【0054】かかる位相変調信号Sa は、第2の磁気ヘ
ッド14bへ励磁信号を供給する第2の励磁増幅回路へ
供給される。このように、第1の位相変調信号Sa を第
2の磁気ヘッドの基準信号として第2の励磁増幅回路1
6の入力側に供給する点が図4に示されている従来技術
の例と異なる。第2のヘッド増幅回路18では、数5の
式により表わされる位相変調信号PMbではなく、次の
数12の式により表わされる位相変調PMa-b が生成さ
れる。
【0055】
【数12】
【0056】数12の式の右辺の位相変調量θa-b は数
7の式によって表わされる。ここで、図4について説明
したのと同様に、第1の磁気目盛14aのピッチλa
第2の磁気目盛14bのピッチλb の比を適当な値に設
定する。例えば、数8の式のように第1のピッチλa
第2のピッチλb の比を定めて、数9及び数10の式を
得る。
【0057】位相変調信号PMa-b は第2の波形整形回
路20によって矩形波に波形整形された位相変調信号S
a-b が生成される。第1の波形整形回路26より得られ
た位相変調信号Sa の位相変調量θa を求め数4の式に
よって変位量x1 が求められ、第2の波形整形回路20
より得られた位相変調信号Sa-b の位相変調量θa-b
求め数9の式によって変位量x2 が求められる。
【0058】図4の従来技術について説明したのと同様
に、位相変調信号Sa によって分周器30内のカウンタ
の計数値が第1のラッチ回路によってラッチされ、かか
る計数値より位相変調量θa が求められ、位相変調信号
a-b によって分周器30内のカウンタの計数値が第2
のラッチ回路によってラッチされ、かかる計数値より位
相変調量θa-b が求められる。
【0059】図2は、分周器30に含まれるバイナリカ
ウンタと第1のラッチ回路34の動作を示すタイミング
図である。図2Aは分周器30により生成される周波数
f/2の基準信号の波形を示す。分周器30では、位相
変調量θa が0〜2πに変化する間、例えば256個の
計数パルスが発生され、かかる計数パルスはバイナリカ
ウンタにて計数される。
【0060】図2Bは、数4の式で示される位相変調量
θa が0〜2πに変化するとき、バイナリカウンタに計
数されるパルス数を示すグラフである。図2Cは、第1
のヘッド増幅回路24より発生される位相変調信号PM
aの波形を示しており、数3の式より明らかなように、
位相変調量θa は位置x1 の関数として順次変化してい
る。
【0061】図2Dは、第1の波形整形回路26によっ
て波形整形された位相変調信号Sa の波形を示す。図2
Eは、位相変調信号Sa の立ち下りによってラッチされ
たバイナリカウンタの計数値を示す。
【0062】図2Dによって示される位相変調信号Sa
は第1のラッチ回路に供給され、かかる位相変調信号S
a の立ち下りによってラッチ信号が発生され、ラッチ信
号が発生されると、分周器30内のバイナリカウンタの
現在値がラッチされる。かくしてラッチされた計数値
は、図2Bのグラフに示されているように、位相変調量
θa に変換される。こうして求められた位相変調量θa
より、数4の式を使って変位量x1 が求められる。
【0063】図2Bより明らかなように、第1の磁気目
盛12aによって求められる変位量x1 の分解能x
r は、位相変調量θa の1周期即ちθa が0〜2πに変
化する間に発生される計数パルスの個数に依存する。位
相変調量θa の1周期に変位量x 1 は0〜λa に変化す
るから位相変調量θa の1周期にN=2k 個の計数パル
スが発生されると、変位量x1 の分解能xr は、
【0064】
【数13】
【0065】で表わされる。ここで、位相変調量θa
1周期にN=256個(=28 個)の計数パルスが発生
され、第1のピッチλa をλa =0.256mm、数8
の式のnをn=16とすると、第2のピッチλb は数8
の式より、λb =0.273mmとなる。
【0066】変位量x1 の分解能xr は数13の式よ
り、xr =0.256/256=0.001mm=1μ
mとなる。この計算例では、バイナリカウンタの下位8
ビット(k=8)を使用して、変位量x1 の分解能xr
=1μmを達成することができる。
【0067】図3は、図2と同様の分周器30に含まれ
るバイナリカウンタと第2のラッチ回路32の動作を示
すタイミング図である。図3Aは、分周器30によって
発生される基準信号の波形を示し、図3Bは、数9の式
で示される位相変調信号θa- b が0〜2πに変化すると
き、バイナリカウンタに計数されるパルス数を示すグラ
フである。図3Cは、数12の式で示される位相変調信
号PMa-b の波形を示すグラフである。
【0068】図3Dは、図3Cに示される位相変調信号
PMa-b を波形整形して得られた矩形波の位相変調信号
a-b の波形を示すグラフである。図3Eは、位相変調
信号Sa-b の立ち下りによってラッチされたバイナリカ
ウンタの計数値を示す。
【0069】ここで、位相変調量θa-b の1周期にN=
32個(=25 個)の計数パルスが発生され、第1のピ
ッチλa をλa =0.256mm、数8の式のnをn=
16とすると、合成ピッチλc は数10の式より、λc
=4.096mmとなる。変位量x2 の分解能xr は数
13の式よりxr =4.096/32=0.128mm
となる。
【0070】この計算例では、バイナリカウンタの前記
8ビットのうち上位5ビット(k=5)を使用して、変
位量x2 の分解能xr =0.128mmを達成すること
ができる。上述のように、変化量x2 の分解能は、その
中に第1のピッチλa が何個含まれるかを判定するため
に充分な値であればよく、スケールの測定値の精度は変
位量x1 の分解能に依存する。
【0071】第1のラッチ回路にラッチされたバイナリ
カウンタの計数値によって図2Bの如きグラフを使用し
て、変位量x1 が第1のピッチλa =0.256mm内
のどの位置にあるかが分解能1μmにて測定される。第
2のラッチ回路にラッチされたバイナリカウンタの計数
値によって、図3Bの如きグラフを使用して、変位量x
2 が合成ピッチλc =4.096mm内のどの位置にあ
るかが分解能0.128mmにて測定され、かかる変位
量x2 の値より、変位量x2 内にある第1のピッチλa
の個数が求められ、これによって変化量x2 の更に正確
な値が求められる。
【0072】こうして、数11の式よりスケールに対す
る位相変位量が絶対量として測定される。
【0073】以上、本発明の実施例について説明してき
たが、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を逸脱
することなく、他の構成が取り得ることは当業者にとっ
て明らかであろう。
【0074】例えば、分周器30はバイナリカウンタを
含むように構成されているが、BCDカウンタを用い、
BCDデータにより処理することも可能である。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、図4に示されている従
来技術によるアブソリュートスケール装置の機能と同様
の機能を有し、しかも、従来技術による装置に含まれて
いるカウンタ制御回路40,42及びカウンタ44、4
6が不要となる。
【0076】図8C及び図8Eと図2D及び図3Dを比
較すると明らかなように、従来技術による装置では、位
相変調信号の2周期に1回の割合でしかカウンタの計数
値がラッチされないが、本発明による装置では、位相変
調信号の1周期に1回の割合でカウンタの計算値がラッ
チされるため、より効率的に変位量を測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアブソリュートスケール装置の実
施例を示すブロック図である。
【図2】本発明による分周器及びラッチ回路の動作を示
すタイミング図である。
【図3】本発明による分周器及びラッチ回路の動作を示
すタイミング図である。
【図4】従来技術によるアブソリュートスケール装置の
例を示すブロック図である。
【図5】図4の従来技術によるアブソリュート装置の例
の動作を示す図である。
【図6】従来技術によるカウンタ制御回路の例を示す図
である。
【図7】従来技術によるカウンタ制御回路、カウンタ及
びラッチ回路の動作を示すタイミング図である。
【図8】従来技術によるカウンタ制御回路の動作の詳細
を示すタイミング図である。
【符号の説明】
10 スケール 12 磁気目盛 14 磁気ヘッド 16 励磁増幅回路 20 波形整形回路 22 励磁増幅回路 24 ヘッド増幅回路 26 波形整形回路 28 発振器 30 分周器 32,34 ラッチ回路 40,42 カウンタ制御回路 44,46 カウンタ 48,50 ラッチ回路
【手続補正書】
【提出日】平成3年8月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】位相変調量θa と変位量xの関係を示す数
4の式は、図5Cに示されている。位相変調量θa は、
第1のピッチλaを周期とする周期関数であり、例え
ば、位相変調量がθa =πのとき、変位量はx=X0
1 ,X2 ,X3 ,‥‥となり、xの値を判別すること
はできないが、磁気目盛12aの所定の1ピッチλa
範囲内では位相変調量θa は0〜2πであるため、変
量xを一義的に求めることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【数5】
【数6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】数6の式のグラフは図5Bに示されてい
る。数3の式により表わされる第1の位相変調信号PM
a は第1の波形整形回路26により波形整形されて矩形
波の位相変調信号Sa が生成され、数5の式により表わ
される第2の位相変調信号PM b は第2の波形整形回路
20により波形整形されて矩形波の位相変調信号Sb
生成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 第1のピッチにて周期的パターンが形成
    された第1の目盛と上記第1のピッチと異なる第2のピ
    ッチにて周期的パターンが形成された第2の目盛とを有
    するスケールと、 上記第1の目盛に対して相対的に変位させることができ
    基準入力信号に応答して検出信号を発生する第1の検出
    ヘッドと、 上記第2の目盛に対して相対的に変位されることができ
    基準入力信号に応答して検出信号を発生する第2の検出
    ヘッドと、 上記第1の検出ヘッドにより発生された検出信号に応答
    し上記第1の目盛に対する相対変位位置を示す第1の位
    相変調信号を発生する第1の位相検出手段と、 上記第2の検出ヘッドにより発生された検出信号に応答
    し上記第2の目盛に対する相対変位位置を示す第2の位
    相変調信号を発生する第2の位相検出手段とを有し、上
    記第1の位相変調信号と上記第2の位相変調信号とに基
    づいて上記スケールに対する相対変位位置を求めるよう
    に構成されたアブソリュートスケール装置にして、 上記第1の位相検出手段により発生された上記第1の位
    相変調信号を上記第2の検出ヘッドの基準入力信号と
    し、これによって上記第2の位相変調信号は上記第1の
    ピッチと第2のピッチのいずれよりも長い合成ピッチに
    基づいて位相変調されることを特徴とするアブソリュー
    トスケール装置。
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