JPH05264792A - 放射性廃棄物用固化材及び放射性廃棄物の処理方法 - Google Patents

放射性廃棄物用固化材及び放射性廃棄物の処理方法

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JPH05264792A
JPH05264792A JP4063141A JP6314192A JPH05264792A JP H05264792 A JPH05264792 A JP H05264792A JP 4063141 A JP4063141 A JP 4063141A JP 6314192 A JP6314192 A JP 6314192A JP H05264792 A JPH05264792 A JP H05264792A
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将省 松田
Takashi Nishi
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Tatsuo Izumida
龍男 泉田
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玉田  慎
Yoshimasa Kiuchi
好正 木内
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    • G21F9/302Processing by fixation in stable solid media in an inorganic matrix

Abstract

(57)【要約】 【目的】放射性廃棄物固化体のC−14に対する保持性
能(分配係数)を向上する。 【構成】炭酸イオンと反応して不溶性化合物を生成する
可溶性の物質、または不溶性の炭酸塩、またはこれらの
混合物を含んだ固化材により廃棄物を固化する。また、
前処理として炭酸イオンと反応して不溶性化合物を生成
する可溶性の物質と液体状の廃棄物を予め反応させた後
に固化する。 【効果】廃棄物固化体のC−14に対する保持性能(分
配係数)が一桁程度向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は濃縮廃液や使用済イオン
交換樹脂などの放射性廃棄物の固化に用いる固化材とこ
れら放射性廃棄物の処理方法に係り、特に、廃棄物固化
体中の放射性核種、とりわけC−14の保持能力を向上
するに最適な放射性廃棄物用固化材と放射性廃棄物の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所など放射性物質取扱い施設
から発生する低レベルの放射性廃棄物は、特開昭63−28
9500号公報等に示されるように、普通ポルトランドセメ
ントやプラスチィクなどで安全に固化処理されている。
またセメント系固化材としては、普通ポルトランドセメ
ントが30%以上で残りがスラグやフライアッシュであ
るもの、あるいはケイ酸ソーダを主成分とするセメント
ガラス等も広く使用されている。このような固化材を用
い放射性廃棄物を固化処理すると、廃棄物中のCo−6
0,Sr−90,Cs−137やC−14などの放射性
核種は充分安定な状態で固化体中に保持される。
【0003】さらに放射性核種に対する固化体の保持性
能を向上するために、特開平3− 105298号公報に示さ
れるように、セメントなどの固化材中にゼオライトなど
の放射性核種吸着剤を添加することも行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような吸着剤は陽
イオンを吸着する性質があるため、Co−60,Sr−
90,Cs−137などに対する固化体の保持性能は飛
躍的に向上する。しかし、C−14は陽イオンではない
ために、上記従来の技術によってもC−14に対する固
化体の保持性能は向上しない。
【0005】いわゆる低レベル廃棄物に含まれるC−1
4の量はわずかなため従来の技術であっても充分安全に
固化できるが、C−14の半減期は約5700年と長い
ことを考えると、固化体のC−14保持性能をさらに高
めることはより望ましい。
【0006】本発明の目的は、放射性廃棄物固化体のC
−14に対する保持性能を向上することが可能な固化材
と放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的は、炭酸イオン
と反応して不溶性化合物を生成する可溶性物質を固化材
中に添加することにより達成できる。
【0008】また前記目的は、前処理として炭酸イオン
と反応して不溶性化合物を生成する可溶性物質と液体状
の廃棄物を予め混合し、しかる後に廃棄物を固化するこ
とによっても達成できる。
【0009】さらに前記の目的は、不溶性炭酸塩を添加
した固化材を用いることによっても達成できる。
【0010】
【作用】まず固化体のC−14保持性能という言葉を明
確にする必要がある。固化体を室温で空気中に放置して
もC−14などの放射性物質は空気中に漏洩しないこと
は良く知られている。しかし、例えば陸地処分した場合
を想定して固化体を水に浸漬すると、放射性物質は微量
ではあるが徐々に水中に漏洩する場合がある。このよう
な固化体水浸漬時の放射性核種の保持性能を評価する指
標としては、分配係数がある。すなわち、微粉末状にし
た固化体を水中で撹拌し定常状態となった後、(1)式
で分配係数を求め、この値が大きいほど固化体のC−1
4保持性能が高いと判断することが一般的である。
【0011】 分配係数=固化体中のC−14濃度/水中のC−14濃度 (1) 本発明でも、(1)式で定義した分配係数を用いて固化
体のC−14保持性能を評価するものとする。
【0012】固化体のC−14に対する分配係数を高め
る第1ステップとして、まず発明者らは放射性廃棄物中
に含まれるC−14の化学形態を種々調べた。その結
果、多くの場合、とりわけ原子力発電所から発生する放
射性廃棄物の大半はC−14が炭酸イオン(CO3 2-
の形態であることがわかった。したがって、C−14に
対する分配係数を高めるためには、炭酸イオンを固化体
中に固定すれば良いと考え、以下の本発明に至った。
【0013】すなわち、固化体が例え水と接触してもC
−14が水中に溶出しないようにするためには、炭酸イ
オンが不溶性化合物の形であれば良いと考えた。炭酸イ
オンの不溶性化合物としては、アルカリ土類金属化合物
(CaCO3 等)、遷移金属化合物(FeCO3等)な
どがある。例えば可溶性のCaCl2が存在している固
化材を用いて放射性廃棄物を固化した後、この固化体が
水に接触するとC−14を含む炭酸イオンは水中に溶出
しようとするが、同時に可溶性のCaCl2 も溶出しよ
うとする。このため、水中で(2)式に示す化学反応が
起こり、炭酸イオンは炭酸カルシウムとして固化体側に
沈殿する。
【0014】 CaCl2+CO3 2-→CaCO3↓+2Cl- (2) この結果、C−14は固化材に保持されているのと実質
的に等価となり、(1)式で定義した分配係数が高くな
る。(2)式のような反応はCaCl2に限られるわけ
ではなく、可溶性のアルカリ土類金属化合物(Ca(N
3)2,SrCl2,MgSO4,BaCl2等)や遷移金
属化合物(FeCl2,FeI2,CoCl2,Mn(NO3)
2等))で容易に起こる。
【0015】以上のように、可溶性のアルカリ土類金属
化合物や遷移金属化合物が存在している固化材を用いて
放射性廃棄物を固化すると、固化体のC−14に対する
分配係数は大幅に増加するが、これを実現するには次の
点を考慮する必要がある。すなわち、例えば固化材とし
てセメント用いる場合、セメント中に予めCaCl2
どの可溶性のアルカリ土類金属化合物や遷移金属化合物
(以下、CaCl2 を例にして説明する。)を添加して
おいたとしても、セメントを硬化させるために混練水を
添加するとCaCl2 は溶解してしまう。このため、セ
メントが硬化する段階で添加したCaCl2 の大半はセ
メントと反応して消費されてしまう。この結果、固化体
中に残る可溶性のCaCl2 は僅かになってしまい、固
化体が水に浸漬した時に炭酸イオンを沈殿させる能力が
大幅に低下する。このような問題を解決するために種々
の検討を行なった結果、可溶性のアルカリ土類金属化合
物や遷移金属化合物は、顆粒の状態もしくは撥水処理し
た後、これを固化材中に添加すれば良いことがわかっ
た。すなわち、比表面積の小さい顆粒状であれば、セメ
ントの硬化過程でCaCl2 がセメントと反応して消費
されることがほとんどなくなる。また、CaCl2 をあ
らかじめ撥水処理しておくとセメントの硬化過程で溶け
るCaCl2 は大幅に減少する。この結果、セメントの
硬化反応が終了した固体中にCaCl2 が存在すること
となり、固化体のC−14に対する分配係数は増加す
る。なおここではCaCl2 を例に説明したが、Ca
(NO3)2,SrCl2,FeCl2など、上記の添加剤す
べてに共通する。
【0016】以上は、炭酸イオンと反応して不溶性化合
物を生成するような物質が固化材中に含まれているケ−
スであるが、廃棄物の前処理によっても同等の効果を得
ることができる。すなわち、液体状の廃棄物または水に
浸漬した廃棄物ではC−14を含む炭酸イオンの一部ま
たは全部が水中に存在する。この状態で可溶性のアルカ
リ土類金属化合物または遷移金属化合物を添加すると、
(2)式またはこれと類似した反応が起こり、炭酸イオ
ンは不溶性化合物として沈殿する。このような前処理を
行なった後に廃棄物を固化処理すると、炭酸イオンがす
でに不溶性となっているため、この固化体を水に浸漬し
てもC−14を含む炭酸イオンは水中に溶出せず、高い
分配係数が得られる。
【0017】以上の例の他にも、有機シラン化合物が存
在する固化材で廃棄物を固化したり、液体状の廃棄物ま
たは水に浸漬した廃棄物を有機シラン化合物で前処理し
た後にこの廃棄物を固化処理しても、固化体のC−14
に対する分配係数が増加する。この場合にも、有機シラ
ンが炭酸イオンと反応して不溶性化合物を生成したもの
と考えられる。
【0018】以上は炭酸イオンを不溶性化合物の形で固
化体中に固定するものであるが、同位体交換を利用する
方法も有効である。例えば、固化材中に不溶性の炭酸化
合物(CaCO3 等)を入れておくと、C−14を含む
炭酸イオンと非放射性のCaCO3 が同位体交換を起こ
してC−14は不溶性の炭酸化合物中に移行する。この
ため、C−14は固化体中に保持されやすくなり、分配
係数も増加する。なお不溶性の炭酸化合物としてはアル
カリ土類金属や遷移金属の炭酸塩があり、具体的には、
MgCO3 ,CaCO3 ,SrCO3 ,BaCO3 ,F
eCO3,CoCO3,MnCO3,NiCO3 などが有
効である。
【0019】
【実施例】実施例1 本実施例は焼却灰のペレットをセメント系の固化材で固
化処理するものである。セメント系固化材(水硬性の無
機固化材)としては、ポルトランドセメント,スラグセ
メント,フライアッシュセメント,アルミナセメント,
セメントガラスなどがあるが、いずれの固化材を用いて
も同等の結果となるため、ここではアルミナセメントを
用いた場合について説明する。
【0020】模擬廃棄物として、紙などの可燃物を主成
分とする一般産業廃棄物を焼却した後に、この焼却灰1
kgにC−14を1mCi含む炭酸ナトリウム溶液を均一
に分散させた。この焼却灰を直径1cmのペレットに成形
した後、内容積1リットルの容器に充填した。その後、
水/固化材比=0.3 でアルミナセメントを主成分とす
る固化材ペーストを作成して容器内に注入した。その結
果、ペレット間の空隙は固化材ペーストでほぼ完全に埋
めることができ、1ヵ月間の養生を経て模擬廃棄物固化
体が完成した。その後、この模擬廃棄物固化体を粉砕し
て準備した粉体10gを水100mlに浸漬し、(1)
式によりC−14に対する分配係数を測定した。
【0021】なお作成した固化体の種類は20種類以上
にのぼり、各々、固化材が異なる。使用した固化材の一
例を以下に示す アルミナセメントのみ アルミナセメント97wt%+粒径0.1mm のCa
(NO3)23wt% アルミナセメント97wt%+粒径0.5mm のCa
(NO3)23wt% アルミナセメント97wt%+粒径2mmのCa(N
3)23wt% アルミナセメント90wt%+粒径2mmのCa(N
3)210wt% アルミナセメント97wt%+撥水処理をした粒径
0.1mmのCa(NO3)23wt% このうち、からはC−14吸着剤として添加したC
a(NO3)2(硝酸カルシウム)の粒径が分配係数に及ぼ
す影響を、とはCa(NO3)2の添加量が分配係数に
及ぼす影響を、とはCa(NO3)2の撥水処理が分配
係数に及ぼす影響を各々調べるためのものである。
【0022】実験結果の一例として、まず吸着剤の粒径
と添加量とが分配係数に及ぼす影響を図1に示す。本図
より、吸着剤(Ca(NO3)2)の効果は、粒径と添加量
に依存することが分かる。添加量の増加と共に分配係数
も増加し、固化体のC−14保持性能が一桁以上も向上
することがわかる(吸着剤を含まないアルミナセメント
を固化材に用いた時の固化体の分配係数は1×104
l/g )。また粒径に関しては0.1mm 以上、望まし
くは1mm以上で吸着剤としての性能を発揮することがわ
かる。この原因については以下のように考えられる。す
なわち、セメント中に予め微粉末状のCa(NO3)2を添
加しておいたとしても、セメントを硬化させるために混
練水を添加するとCa(NO3)2は溶解してしまう。この
ため、セメントが硬化する段階でCa(NO3)2の大半は
セメントと反応して消費されてしまい、固化体中に残る
可溶性のCa(NO3)2は僅かになり吸着剤としての性能
が大幅に低下する。しかし吸着剤の粒径が大きい顆粒状
であれば、比表面積が小さいためにほとんど溶解せず、
Ca(NO3)2がセメントと反応して消費されることがほ
とんどなくなる。このために吸着剤の性能は粒径に依存
したと考えられる。
【0023】以上の推定が正しければ、たとえ微粉末状
の吸着剤を用いたとしても、セメントの硬化反応の際に
吸着剤が溶けないように対策すれば吸着剤の性能は損な
われないはずである。そこで、微粉末状のCa(NO3)2
を撥水処理することにした。具体的には、粒径0.1mm
のCa(NO3)2をエマルジョン状態のスチレン−ブタジ
ェン系ポリマーに浸漬した後に乾燥して水分を除去し
た。このCa(NO3)23wt%とアルミナセメント97
wt%からなる固化材を用いて再び分配係数を測定した
結果、その値は2×105ml/g となり吸着剤無添加
の場合の約20倍に向上した。
【0024】次に、焼却灰のペレットをセメントガラス
で固化した場合の吸着剤の効果を示す。なおセメントガ
ラスはケイ酸ソーダとケイ弗化ソーダとセメントを主成
分とする無機固化材で混練ペーストのpHは約8であっ
た。図2には吸着剤としてセメントガラスに5%の硫酸
鉄を添加した場合の固化体の分配係数を示す。この場合
にも、吸着剤の粒径が0.1mm 以上の領域で顕著な効果
が見られた。また、上述のように撥水処理した硫酸鉄を
用いれば、例え粒径が0.1mm 以下であっても、分配係
数として3×105ml/g という高い分配係数が得ら
れた。
【0025】以上のように、顆粒状の吸着剤、具体的に
は粒径が0.1mm 以上、望ましくは1mm以上の吸着剤を
セメント系固化材に添加すれば、固化体のC−14保持
性能は著しく向上する。さらに、粒径が細かくとも、撥
水処理した吸着剤を用いたならば固化体のC−14保持
性能は著しく向上する。
【0026】以上の実験結果では硝酸カルシウムと硫酸
鉄を吸着剤に用いた場合の効果を示したが、(作用)の
項で説明したように、吸着剤としては可溶性でしかも炭
酸イオンと反応して沈殿を生じる化合物であれば何でも
良く、具体的にはアルカリ土類金属化合物(CaC
2,Ca(NO3)2,SrCl2,MgSO4,BaCl2
など)や遷移金属化合物(FeCl2,FeI2,CoC
2 ,Mn(NO3)2など)がある。
【0027】そのほかの物質としては、有機シランが有
効なこともわかった。図3には吸着剤として用いた有機
シランの分子構造を示すが、これはもともと撥水性を持
っている。そこで、スラグセメント98wt%と有機シ
ラン2wt%からなる固化材を準備し、上記の焼却灰ペ
レットを固化した。その後、C−14の分配係数を測定
したところ、スラグセメント100wt%では8×10
4ml/g であったのに対し、有機シランを添加すると
3×105ml/g に改善された。この有機シランのC
−14吸着機構は必ずしも明確ではないが、硝酸カルシ
ウムや硫酸鉄と同様、炭酸イオンの沈殿を作ったものと
推定される。また上記した吸着剤は単独で用いる必要は
なく、複数の吸着剤を混合して使用することもできる。
【0028】以上、本実施例の知見をまとめると、固化
材に予め混合しておくC−14吸着剤としては、可溶性
でしかも炭酸イオンと反応して沈殿を生じる化合物が有
効であり、このような化合物は顆粒状(粒径1mm以上)
または撥水化処理した状態で固化材に添加することが望
ましい。
【0029】実施例2 本実施例は沸騰水型原子力発電所(BWRプラント)か
ら発生する濃縮廃液を乾燥してペレットに成型したもの
を固化処理するものである。図4に本実施例の処理シス
テムのフローを示す。
【0030】BWRプラントから発生する硫酸ソーダを
主成分とする濃縮廃液は、乾燥機で粉末とし、さらに造
粒機で長さ3cm程度のアーモンド形のペレットとした
後、ペレット貯槽1に保管されている。このペレットを
ペレット取出装置2で抜き出した後、ベルトコンベア3
で固化容器4に移送し充填する。このようにして固化容
器4にはペレット220kgが充填される。一方、固化材
ホッパー5からはセメント系固化材150kg,混練水タ
ンク6からは水45kgが、各々、混練機7に送られ撹拌
機8により固化材ペーストが作成される。この固化材ペ
ーストはペレットを充填した前記固化容器4に注入さ
れ、廃棄物であるペレットは固化体となる。なお本実施
例では、セメント系固化材として、表1に示す8種類を
用いた。またセメントガラスは実施例1と同じように、
ケイ酸ソーダ,ケイ弗化ソーダおよびセメントを主成分
とする固化材を用いた。
【0031】
【表1】
【0032】得られた8種類の固化体は、3ヵ月間養生
した後に、コアボーリングによってサンプルを採取し、
C−14に対する分配係数を測定した。表1にはこの結
果も併せて示してある。まず吸着剤としてアルカリ土類
金属塩を用いた場合であるが(表1の,,)、比
較例に比べて分配係数は増加しているもののその増加は
最大で3倍程度と少ない。この原因について調べた結
果、以下のことがわかった。まず本実施例では(作用)
の項で述べたように、次の反応により炭酸イオンが沈殿
することを期待している。
【0033】 MCl2+CO3 2-→MCO3↓+2Cl- (3) ここでMはアルカリ土類金属を示す。ところが、廃棄物
中に本実施例のように硫酸ソーダが含まれていると、
(4)式の反応も同時に起こり、せっかく添加したアル
カリ土類金属の一部は硫酸イオンと反応して消費されて
しまう。
【0034】 MCl2+SO4 2 →MSO4↓+2Cl- (4) この結果、(3)式の反応が十分に起こらず、分配係数
の増加は少なかったものと考えられる。
【0035】一方、吸着剤として遷移金属塩を用いた場
合には(表1の,)、比較例に比べて分配係数は一
桁以上増加しており、高い吸着性能が得られた。この原
因は、遷移金属塩では(4)式に示すような遷移金属を
消費する反応が進まないためと考えられる。
【0036】また表1のは、平均粒径50μmの炭酸
鉄(不溶性の炭酸化合物)を添加した時の結果を示すも
のであるが、このように、不溶性の炭酸化合物を固化材
に添加しても効果があることが分かる。この理由は、
(作用)の項で述べたように同位体交換で炭酸イオンが
固定されたものと考えられる。この場合には、同位体交
換の速度が炭酸化合物の結晶化度や比表面積に依存する
ため、設計の段階で目的に応じてこれらを選択する必要
がある。また、炭酸化合物としては遷移金属の炭酸塩の
他に、不溶性のアルカリ土類金属の炭酸塩も同様に効果
がある。
【0037】また表1には示されていないが、有機シラ
ン化合物4wt%を含むセメントガラスで硫酸ソーダペ
レットを固化して分配係数を測定した結果、その値は
5.3×102ml/gとなり、FeCO3を添加した場
合と同等の効果が得られた。
【0038】以上、本実施例の知見をまとめると、固化
材に予め混合しておくC−14吸着剤としては、可溶性
でしかも炭酸イオンと反応して沈殿を生じる化合物や不
溶性の炭酸化合物が有効である。しかし、これら化合物
が廃棄物中に含まれる特定の物質と反応して消費される
場合には吸着剤としての性能が低下する場合もあり、注
意が必要である。具体的には硫酸ソーダを含む廃棄物に
対しては、可溶性の遷移金属化合物や、遷移金属または
アルカリ土類金属の炭酸塩や、有機シラン化合物が特に
有効である。
【0039】また、以上の実施例1及び2の知見に基づ
くと、吸着剤としてはアルカリ土類金属や遷移金属の水
酸化物、例えばCa(OH)2,Ba(OH)2,Fe(OH)
2,Fe(OH)3 等も有効なはずであるが、これらを吸
着剤として固化材に添加してもC−14の分配係数はほ
とんど増加しないことがわかった。この理由は以下のよ
うに考えられる。第1の理由は、これらアルカリ土類金
属や遷移金属の水酸化物の溶解度はCaCl2 などに比
べると2桁以上も少なく、このため(3)式や(4)式
に対応した沈殿反応がほとんど起こらないことによる。
第2の理由は、セメント系固化材では固化材そのものに
すでにCa(OH)2 が含まれているため、さらに水酸化
物系の吸着剤を追加して添加してもほとんど効果がない
ものと考えられる。こりような現象は本実施例に特有の
ものではなく、他の実施例にもあてはまる。なお参考の
ために、本発明の代表的な吸着剤の水に対する溶解度
を、水酸化物と比較して表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例3 実施例1や実施例2ではC−14の吸着剤を固化材に入
れておいたが、廃棄物ペレットの一部を吸着剤で置き換
えることもできる。すなわち、固化材には従来のセメン
トガラスなどを用いておき、固化容器に廃棄物ペレット
を充填する際に塩化カルシウムなどをペレット化した吸
着剤を同時に入れておくものである。このようにして
も、C−14を含む炭酸イオンが水中に溶け出したとき
に、同じく塩化カルシウムなどの吸着剤も溶け出し、こ
の溶け出した吸着剤と反応して沈殿を生成するため、高
い分配係数が得られる。
【0042】本実施例では、実施例2で用いた廃棄物ペ
レット20重量部に対して、ほぼ同一形状のペレット化
した塩化カルシウム1重量部を均一に混ぜておいたの
ち、これを固化容器に充填してセメントガラスで固化し
た。得られた固化体の分配係数は、吸着剤なしの場合は
7.5×101ml/gであったのに対して、吸着剤ペッレ
トを入れた本実施例では2.5×102ml/gと一桁改善
された。なお本実施例では塩化カルシウムを吸着剤に用
いたが、既に示したすべての吸着剤が使用可能なことは
当然である。またこのような方法は、金属廃材などを固
化するいわゆる不均一固化体に対しても適用できること
も当然である。
【0043】実施例4 本実施例は加圧水型原子力発電所(PWRプラント)か
ら発生する使用済イオン交換樹脂(以下、廃樹脂と略
す)を固化処理するものである。図5に処理システムの
フローを示す。
【0044】まず最初に、固化材ホッパー5のセメント
系固化材120kgと混練水タンク6の水50kgが固化容
器4に移送される。前記固化容器4には撹拌機8が予め
挿入されており、これを用いて固化材ペーストが作成さ
れる。一方、廃樹脂タンク9に貯蔵されていた廃樹脂は
移送ポンプ10によりスラリー状態で脱水機11に送ら
れ、遠心脱水によって含水率約50%の廃樹脂が得られ
る。次に、固化材ペーストが入った前記固化容器4にこ
の廃樹脂120kgを移送した後、再び撹拌機8を作動さ
せ固化材ペーストと廃樹脂を均一に混練する。混練が完
全に終了した後、前記撹拌機8は固化容器4から抜き出
して固化体作成作業を終了する。その後、固化容器に蓋
をして1ヵ月間室温で養生し、固化体のC−14に対す
る分配係数を測定した。
【0045】本実施例で用いた5種類の固化材の仕様
を、得られた分配係数の値と共に表3に示す。ここで、
表3中のに示したケースでは、吸着剤を撥水処理する
ために、有機溶媒に溶かしたシリコンオイルを平均粒径
0.1mm の塩化ストロンチウムに噴霧し、その後、乾燥
して溶媒を除去した。また表3中のに示した有機シラ
ンの主成分はビニルトリエトキンシラン(CH2・CHSi(OC2
H4OCH3)3)であり、この場合には、溶媒に溶かした有機
シランをセメントに直接噴霧して固化材を調製した。な
お、炭素繊維は固化体の強度等を向上させるために添加
している。
【0046】
【表3】
【0047】表3に示した分配係数に関する結果から、
粒径1mmのSrCl2 は本実施例では吸着剤としての効
果がほとんどないことがわかる。この理由は、廃樹脂と
セメントを均一に混練するのが比較的難しいため、混練
に要する時間が約1時間と長くなり、その間にSrCl
2 が溶けてしまったためと考えられる(実施例1や2で
は混練時間が5分と短い)。これに対し、からの吸
着剤はいずれも顕著な効果が得られており、本発明はペ
レット化した廃棄物だけでなく、いわゆる均質固化体に
対しても有効なことがわかった。
【0048】さらに撥水処理したSrCl2 を用いて、
吸着剤添加量と分配係数の関係を小規模(100ml)
の廃樹脂固化体で測定した。その結果を図6に示すが、
吸着剤の効果は添加量1wt%程度から現われ、10〜
20wt%を越えると飽和傾向が見られた。用いる固化
材や吸着剤の種類で定量的な値は異なるが、このような
飽和傾向の出現は、実施例1や実施例2であっても同様
である。
【0049】なお表3の比較例に示すように、セメント
系固化材を使うと吸着剤なしの場合にも比較的高い分配
係数が得られる。この理由は、セメント中には多量のカ
ルシウムが含まれているためこれがC−14を含む炭酸
イオンと反応して沈殿を生成したものと考えられる。し
かしながら、セメント中のカルシウムの溶解度は水1リ
ットルに対して1g程度と少ない。これに対してSrC
2 溶解度は2桁以上大きいため、吸着剤として高い性
能を示すものと考えられる。したがって、上述の実施例
1〜3の本発明で使用する可溶性の吸着剤は、その溶解
度が水1リットルに対して1g以上であることが望まし
い。
【0050】実施例5 本実施例はC−14の保持性能に優れたプラスチック固
化体に関するものである。液体状の放射性廃棄物を乾燥
機で粉末とした後、不飽和ポリエステルなどのプラスチ
ックと均一に混練して固化体にすることは広く行なわれ
ている。
【0051】本実施例では、C−14を含む炭酸ソーダ
0.1wt% ,硫酸ソーダ9wt%,酸化鉄0.9wt
% からなる濃度10%の模擬濃縮廃液を用いた。まず
濃縮廃液を遠心薄膜乾燥機で平均粒径約50μmの粉末
とした後、粉体混合機を用いて廃棄物粉体100重量部
に対し、吸着剤として粒径約100μmの硫酸鉄5重量
部を加える。その後、この粉体20kgと重合開始剤を添
加した不飽和ポリエステル30kgを混練機で均一に混
ぜ、プラスチック固化体を作成する。得られた固化体の
C−14に対する分配係数を測定したところ、吸着剤な
しでは1.4×100ml/gであったが、吸着剤添加に
より7.8×102ml/gまで増加した。
【0052】本実施例では、固化体を作成する際にプラ
スチックと吸着剤はほとんど反応しないため、吸着剤は
顆粒でなく粉末状で加えても問題はない。また吸着剤は
本実施例のように廃棄物粉体に加えても良いが、予めプ
ラスチック中に添加しておいても良い。次にそのような
実施例を示す。
【0053】ここでも、C−14を含む炭酸ソーダ0.
1wt% ,硫酸ソーダ9wt%,酸化鉄0.9wt%
からなる濃度10%の模擬濃縮廃液を用い、まず濃縮廃
液を遠心薄膜乾燥機で平均粒径約50μmの粉末とす
る。一方、固化材としては、炭酸コバルトを20wt%
含んだ不飽和ポリエステルを準備した。その後、廃棄物
粉末20kgと前記固化材30kgを均一に混練した後、重
合開始剤を100g添加してプラスチックの重合硬化反
応を進行させ、プラスチック固化体を作成した。得られ
た固化体のC−14に対する分配係数を測定したとこ
ろ、吸着剤なしでは1.4×100ml/gであったが、
吸着剤添加により5.1×102ml/gまで増加した。
【0054】以上のように、プラスチック固化に対して
は吸着剤を固化材に添加しておくこともできるし、廃棄
物粉体中に混ぜることもできる。また吸着剤はプラスチ
ックにより溶解して反応することが少ないため、吸着剤
は顆粒状ではなく粉末状で加えることができる。なお本
実施例では吸着剤として硫酸鉄と炭酸コバルトを用い
た。しかし(作用)の項で述べたように、可溶性でしか
も炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を生成する物質
(既に記述したアルカリ土類金属化合物や遷移金属化合
物や有機シランなど)、または不溶性の炭酸塩(既に記
述したアルカリ土類金属や遷移金属の炭酸塩)であれば
吸着剤として有効なことは当然である。
【0055】実施例6 本実施例は廃棄物を前処理することにより固化体のC−
14保持性能を改善するものである。図7にはBWRプ
ラントから発生する硫酸ソーダを主成分とする廃液の処
理システムの全体フローを示す。
【0056】BWRプラント復水脱塩器の再生操作で発
生した硫酸ソーダを主成分とする放射性廃液は、廃液受
けタンク12に一時貯蔵されている。この廃液はpHが
7から9の範囲になるよう調整された後、廃液濃度を2
0wt%程度にまで高めるため、濃縮器13に送られ
る。従来の濃縮器はここで単に廃液濃縮するだけである
が、本実施例で用いた濃縮器13には吸着剤添加用の配
管14が設けられており、濃縮器13内の廃液には吸着
剤ホッパー5に貯蔵されていた粉末状の硫酸鉄(FeS
4・7H2O)が所定量供給される。ここで吸着剤であ
る硫酸鉄の添加量に関しては、廃液の固形分濃度100
重量部に対して、吸着剤0から5重量部の範囲で変化さ
せ、吸着剤の添加量が固化体のC−14保持性能に及ぼ
す影響を調べることにした。濃縮器13内は約90℃に
加熱されており、ここで廃液に溶解した吸着剤が関与し
て、以下の反応が効率良く進行する。
【0057】 FeSO4+CO3 2-→FeCO3↓+SO4 2- (5) この結果、濃縮器13内では廃液が濃縮すると同時に、
C−14を含む炭酸イオンは不溶性の炭酸鉄に変化し
た。以上のような反応は硫酸鉄に限らず、すでに示した
ような可溶性の遷移金属塩ならば何でも良い。また吸着
剤として可溶性のアルカリ土類金属塩も使用可能である
が、この場合には(6)式に示すように吸着剤と廃液成
分である硫酸ソーダが反応して吸着剤の一部が消費され
るため、遷移金属塩を用いた場合に比べると効率が悪く
なる。
【0058】 Na2SO4+CaCl2→CaSO4↓+2NaCl (6) 以上のようにしてC−14を含む炭酸イオンを不溶性に
した濃縮廃液は、いったん濃縮廃液受けタンク16に移
した後、乾燥機17で粉末化し、さらに造粒機18でア
ーモンド形のペレットに成形する。このペレット220
kgは内容積200リットルのドラム缶、すなわち固化容器
4に充填する。一方、固化材ホッパー5からはケイ酸ソ
ーダとリン酸ケイ素を主成分とするセメントガラス15
0kg,混練水タンク6からは水45kgが、各々、混練機
7に送られ撹拌機8により固化材ペーストが作成され
る。この固化材ペーストはペレットを充填した前記固化
容器4に注入され、廃棄物である濃縮廃液ペレットは固
化体となる。得られた固化体は、3ヵ月間養生した後
に、コアボーリングによってサンプルを採取し、C−1
4に対する分配係数を測定した。
【0059】得られた結果を図8に示す。ここで、縦軸
はC−14分配係数、横軸は廃液の固形分濃度に対する
吸着剤(FeSO4 換算)の添加量を示す。本図より、
分配係数は吸着剤の添加量と共に増加し、添加量1wt
%以上で飽和傾向を示すが、この時の分配係数は吸着剤
無添加に比べ2桁近く改善された。なお添加量1wt%
以上で吸着剤の効果が飽和傾向を示す理由は、廃液中に
は僅かな量の炭酸イオンしか含まれておらず、添加量1
wt%で(5)式の沈殿反応が完全に進行したためと考
えられる。
【0060】さらに、分配係数の増加が飽和する吸着剤
の添加量を上記したFeSO4 以外についても調べた。
その結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】このように、FeSO4やCoCl2に比べ
吸着剤の最適値がCaCl2 やSrSO4 では多くなる
理由は、上記のように、アルカリ土類金属では(6)式
に示す吸着剤を消費する反応が並行して進むためであ
る。したがって、吸着剤の添加量の上限としては、安全
余裕も見込んで、分配係数が飽和する値の2倍程度(例
えば本実施例ではFeSO4 の時2wt%,SrSO4
の時は4wt%)が望ましい。もちろんこれ以上の吸着
剤を添加しても効果にかわりはないが添加量をふやすと
廃棄物量も増え、減容性に悪影響を及ぼす。また、吸着
剤の添加量の下限値としては、(5)式の化学量論比が1
となる値とすべきである。但し、廃液中には、C−14
を含む炭酸イオンの他に空気中の二酸化炭素が溶け込ん
だ非放射性の炭酸イオンも多量に存在することを考慮す
べきである。たとえば固形分濃度20wt%の硫酸ソー
ダを主成分とする廃液に炭酸イオンが200ppm 程度存
在すれば、固形分に対して炭酸イオンは1000ppm 存
在する。これらを(5)式のように全量沈殿させようとす
ると、化学量論的な吸着剤の添加量は廃棄物の固形分に
対し約0.25wt% となり、これが吸着剤添加量の下
限値を与える。以上のことがらをまとめると、液体また
はスラリー状の放射性廃棄物中に含まれる炭酸イオンを
不溶性の沈殿とするためには、吸着剤の添加量は炭酸イ
オンが化学量論的にすべて不溶化するに十分で、しか
も、固化体の分配係数の増加が飽和する量の2倍以下が
望ましい。実施にあたっては、炭酸イオンの量は廃液受
けタンク12等において予め測定し吸着剤の量を上述の
考えのもとに決めれば良い。
【0063】以上は、吸着剤を濃縮器13にて添加して
廃棄物を前処理する例であるが、濃縮器の前段、または
濃縮器の後段に前処理専用の装置を設けたり、廃液受け
タンク12または濃縮廃液受けタンク16を利用して吸
着剤を添加することも当然可能である。また本実施例で
は、放射性廃棄物をペレット固化する場合の例を示した
が、セメント系固化材により濃縮廃液と固化材を直接混
練して固化する均質固化や、粉末化した廃棄物をペラス
チックで固化する場合にも適用可能であり、この場合に
は濃縮廃液受けタンク16以降のシステムを固化方法に
応じて変更すればよい。
【0064】実施例7 本実施例は廃樹脂を前処理した後にセメントで固化処理
するものである。図9に処理システムのフローを示す。
【0065】まず、廃樹脂タンク9に貯蔵されていた廃
樹脂は移送ポンプ10を用いてスラリー状態で脱水機1
1に送られ、遠心脱水によって含水率約50%の廃樹脂
が得られる。この廃樹脂120kgは固化容器4に移送さ
れた後、混練水タンク6の水50kgも前記固化容器4に
供給される。その後、撹拌機8を作動させ混練水と廃樹
脂を均一に混ぜながら、吸着剤タンク19から液体状の
吸着剤2kgが供給される。本実施例で用いた吸着剤は水
分割合が約50%のエマルジョン状態の有機シラン化合
物でその主成分はγ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン(HSC36Si(OCH3)3)である。吸着剤添
加後約1時間撹拌を続けた後、固化材ホッパー5の固化
材(C種高炉セメント)120kgを前記固化容器4に追
加供給して、最終的な固化体を作成する。その後、前記
撹拌機8を固化容器4から抜き出してから固化容器に蓋
をして1ヵ月間室温で養生し、固化体のC−14に対す
る分配係数を測定した。その結果、分配係数は5.5×
104ml/g と高く、実施例4で示した固化材中に吸
着剤を添加した場合の結果とほぼ一致した。なお本実施
例では吸着剤として有機シランを用いたが、可溶性のア
ルカリ土類金属塩や遷移金属塩はあまり効果がなかっ
た。この理由は、可溶性のアルカリ土類金属塩や遷移金
属塩をイオン交換樹脂と長時間混合しておくと、吸着剤
の有効成分であるアルカリ土類金属イオンや遷移金属イ
オンが樹脂にイオン吸着されてしまうことに原因するこ
とがわかった。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、放射性廃棄物に含まれ
るC−14を不溶性の物質に変換できるため、廃棄物固
化体のC−14保持性能が1桁程度増加し従来以上に固
化体の安全性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた硝酸カルシウム吸着剤
の効果を説明する図である。
【図2】本発明の実施例に用いた他の吸着剤の効果を説
明する図である。
【図3】本発明の他の実施例に用いた吸着剤の分子構造
を説明する図である。
【図4】本発明の他の実施例に用いた廃棄物ペレットを
固化する処理システムを説明する図である。
【図5】本発明の他の実施例に用いた廃樹脂をセメント
で均質固化する処理システムを説明する図である。
【図6】本発明の他の実施例に用いた塩化ストロンチウ
ム吸着剤の効果を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例に用いた濃縮廃液を前処理
してペレット固化する処理システムを説明する図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例に用いた硫酸鉄吸着剤の効
果を説明する図である。
【図9】本発明の他の実施例に用いた廃樹脂を前処理し
てセメントで均質固化する処理システムを説明する図で
ある。
【符号の説明】
4…固化容器、5…固化材ホッパー、7…混練機、9…
廃樹脂タンク、12…廃液受けタンク、13…濃縮器、
15…吸着剤ホッパー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 恂 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 泉田 龍男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 玉田 慎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 木内 好正 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 株式会 社日立エンジニアリングサービス内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射性廃棄物を固化処理するに際して用い
    られる放射性廃棄物用固化材であって、該固化材に、炭
    酸イオンと反応して不溶性の沈殿を生成する物質を添加
    したことを特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記固化材は水硬性の無機固化材であることを特
    徴とする放射性廃棄物用固化材。
  3. 【請求項3】請求項1記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記固化材はプラスチック固化材であることを特
    徴とする放射性廃棄物用固化材。
  4. 【請求項4】請求項1記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を生成す
    る物質として、可溶性のアルカリ土類金属化合物,可溶
    性の遷移金属化合物、または有機シラン化合物のうちの
    少なくとも1種類を含むことを特徴とする放射性廃棄物
    用固化材。
  5. 【請求項5】請求項4記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記固化材は、水硬性の無機固化材であり、前記
    可溶性のアルカリ土類金属化合物、または可溶性の遷移
    金属化合物は、固化材の硬化反応の間に溶解する量が少
    なくなるように処理されたものであることを特徴とする
    放射性廃棄物用固化材。
  6. 【請求項6】請求項4記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、または可
    溶性の遷移金属化合物が、粒径0.1mm 以上の顆粒状で
    あることを特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  7. 【請求項7】請求項6記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、または可
    溶性の遷移金属化合物が、粒径1mm以上の顆粒状である
    ことを特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  8. 【請求項8】請求項4記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、または可
    溶性の遷移金属化合物が、あらかじめ撥水処理されてい
    ることを特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  9. 【請求項9】請求項4記載の放射性廃棄物用固化材にお
    いて、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、または可
    溶性の遷移金属化合物として、水に対する溶解度が水1
    リットルに対して1グラム以上であるアルカリ土類金属
    化合物または遷移金属化合物を用いることを特徴とする
    放射性廃棄物用固化材。
  10. 【請求項10】請求項4記載の放射性廃棄物用固化材に
    おいて、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、または
    可溶性の遷移金属化合物として、水に対する溶解度がア
    ルカリ土類金属または遷移金属の水酸化物よりも大きい
    アルカリ土類金属化合物または遷移金属化合物を用いる
    ことを特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  11. 【請求項11】放射性廃棄物を固化処理するに際して用
    いられる放射性廃棄物用固化材であって、該固化材に、
    不溶性の炭酸化合物を添加したことを特徴とする放射性
    廃棄物用固化材。
  12. 【請求項12】請求項11記載の放射性廃棄物用固化材
    において、前記固化材は水硬性の無機固化材であること
    を特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  13. 【請求項13】請求項11記載の放射性廃棄物用固化材
    において、前記固化材はプラスチック固化材であること
    を特徴とする放射性廃棄物用固化材。
  14. 【請求項14】請求項11記載の放射性廃棄物用固化材
    において、前記不溶性の炭酸化合物が、アルカリ土類金
    属または遷移金属の炭酸化合物であることを特徴とする
    放射性廃棄物用固化材。
  15. 【請求項15】請求項1〜14の何れかに記載の放射性
    廃棄物用固化材を用いて放射性廃棄物を固化処理するこ
    とを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  16. 【請求項16】放射性廃棄物を固化材により容器内に固
    化処理するに際し、前記廃棄物と共に炭酸イオンと反応
    して不溶性の沈殿を生成する物質を容器内に共存させた
    状態とした後、固化材を容器内に注入して固化処理する
    ことを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記放射性廃棄物は、ペレットや金属廃材
    などの固体状廃棄物であることを特徴とする放射性廃棄
    物の処理方法。
  18. 【請求項18】請求項17記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を
    生成する物質がペレット状であることを特徴とする放射
    性廃棄物の処理方法。
  19. 【請求項19】請求項16〜18の何れかに記載の放射
    性廃棄物の処理方法において、前記炭酸イオンと反応し
    て不溶性の沈殿を生成する物質として、可溶性のアルカ
    リ土類金属化合物,可溶性の遷移金属化合物、または有
    機シラン化合物のうちの少なくとも1種類を含むことを
    特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  20. 【請求項20】粉末状の放射性廃棄物を固化処理するに
    際し、前記粉末状の放射性廃棄物中に、炭酸イオンと反
    応して不溶性の沈殿を生成する粉末状物質、または不溶
    性の炭酸化合物粉末のうちの少なくとも1種類を予め混
    合し、しかる後に固化材により容器内に固化処理するこ
    とを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記固化材は、プラスチック固化材である
    ことを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  22. 【請求項22】請求項20記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を
    生成する粉末状物質が、可溶性のアルカリ土類金属化合
    物,可溶性の遷移金属化合物、または有機シラン化合物
    のうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする放射
    性廃棄物の処理方法。
  23. 【請求項23】請求項20記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記不溶性の炭酸化合物粉末が、アルカリ
    土類金属または遷移金属の炭酸化合物であることを特徴
    とする放射性廃棄物の処理方法。
  24. 【請求項24】放射性廃棄物を固化処理するに際し、液
    体またはスラー状態の放射性廃棄物と、炭酸イオンと反
    応して不溶性の沈殿を生成する物質とを予め反応させた
    のち、前記廃棄物を固化処理することを特徴とする放射
    性廃棄物の処理方法。
  25. 【請求項25】請求項24記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を
    生成する物質が、可溶性のアルカリ土類金属化合物また
    は可溶性の遷移金属化合物のうちの少なくとも1種類を
    含む物質であることを特徴とする放射性廃棄物の処理方
    法。
  26. 【請求項26】請求項25記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、ま
    たは可溶性の遷移金属化合物として、水に対する溶解度
    が水1リットルに対して1グラム以上であるアルカリ土
    類金属化合物または遷移金属化合物を用いることを特徴
    とする放射性廃棄物の処理方法。
  27. 【請求項27】請求項25記載の放射性廃棄物用固化材
    において、前記可溶性のアルカリ土類金属化合物、また
    は可溶性の遷移金属化合物として、水に対する溶解度が
    アルカリ土類金属化合物または遷移金属の水酸化物より
    も大きいアルカリ土類金属化合物または遷移金属化合物
    を用いることを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  28. 【請求項28】請求項24〜27の何れかに記載の放射
    性廃棄物の処理方法において、前記炭酸イオンと反応し
    て不溶性の沈殿を生成する物質の添加量が、炭酸イオン
    を化学量論的に全て沈殿するに十分で、かつ、最終的に
    得られる固化体のC−14に対する分配係数が飽和傾向
    を示す最低量の2倍以下であることを特徴とする放射性
    廃棄物の処理方法。
  29. 【請求項29】請求項28記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を
    生成する物質の添加量が、最終的に得られる固化体のC
    −14に対する分配係数が飽和傾向を示す最低量以下で
    あることを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  30. 【請求項30】請求項24記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、液体またはスラー状態の放射性廃棄物と、
    炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を生成する物質との
    前記反応を、液体またはスラー状態の放射性廃棄物の濃
    縮器にて実施することを特徴とする放射性廃棄物の処理
    方法。
  31. 【請求項31】請求項24記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、液体またはスラー状態の放射性廃棄物と、
    炭酸イオンと反応して不溶性の沈殿を生成する物質との
    前記反応を、固化容器内にて実施することを特徴とする
    放射性廃棄物の処理方法。
  32. 【請求項32】請求項24記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記液体またはスラー状態の放射性廃棄物
    は、硫酸ソーダを含む放射性廃棄物であり、前記炭酸イ
    オンと反応して不溶性の沈殿を生成する物質は、可溶性
    の遷移金属化合物であることを特徴とする放射性廃棄物
    の処理方法。
  33. 【請求項33】放射性廃棄物を固化処理するに際し、液
    体またはスラー状態の放射性廃棄物と、炭酸イオンと反
    応して不溶性の沈殿を生成する有機シラン化合物とを予
    め反応させたのち、該液体またはスラー状態の放射性廃
    棄物を固化処理することを特徴とする放射性廃棄物の処
    理方法。
  34. 【請求項34】請求項33記載の放射性廃棄物の処理方
    法において、前記放射性廃棄物は、スラリー状の廃樹脂
    であり、該廃樹脂を脱水処理したあとに、前記有機シラ
    ン化合物とを反応させることを特徴とする放射性廃棄物
    の処理方法。
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