JPH0526467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、冷蔵庫の扉内板に使用して好適な冷
蔵庫用棚部材の取付構造に関する。

〔従来の技術〕

例えば冷蔵庫には第５図に示すように構成され
ているものがあり、これを同図に基づいて説明す
ると、１は内部が上下２室に画成され前方に開口
する冷蔵庫本体、２および３はこの冷蔵庫本体１
の両開口部にそれぞれ開閉自在に設けられた冷凍
室扉、冷蔵室扉、４および５はこれら両扉２，３
の裏側にそれぞれ設けられた扉内板である。これ
ら両扉内板４，５のうち冷凍室側の扉内板４は第
６図に示すように背面壁６および相対向する一対
の側面壁７を有し断面コ字状に形成されている。
そして、この扉内板４の側面壁７に内側に開口す
る取付孔８が、また背面壁６には底板９が設けら
れている。１０〜１３は前記冷蔵室側の扉内板５
にそれぞれ取付けられた卵棚、蓋付きのオープン
ポケツト、ミニポケツトおよびボトルポケツト、
１４は冷凍室側の扉内板４に取付けられ前記背面
壁６に対向する前面壁１５およびこの前面壁１５
の両側に後方に延在する側面壁１６を有する棚部
材である。この棚部材１４の側面壁１６外側に前
記取付孔８に嵌合する突子１７が設けられてお
り、前面壁１５には前記扉内板４の側面壁前端面
７ａに係合する係合面１５ａが形成されている。
また、第７図に示すように前記冷凍室扉２の外側
に扉外板１８が設けられており、この扉外板１８
と前記扉内板４との間には断熱材１９が設けられ
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、このように構成された冷蔵庫におい
ては、扉内板４に対し棚部材１４を取付けるに際
し、剛性が高い棚部材１４の側面壁１６を内側
に、あるいは扉内板４の両側面壁７を外側に弾性
変形させて両突子１７を取付孔８に取付ける構造
であるため、その取付作業を煩雑にするだけでな
く、突子１７および取付孔１８が破損し易いとい
う問題があつた。また、扉内板４の側面壁７に取
付孔８を設ける構造であるため、真空成形型に加
え抜型を必要としコストが嵩むという問題もあつ
た。さらに、棚部材１４を透明性部材で形成した
場合取付孔８が外部に露呈することになり、外観
が悪いという不都合があつた。

本考案はこのような事情に鑑みなされたもの
で、棚部材の取付けおよび取外し作業が容易に行
えるだけでなく、部材の破損を防止でき、かつコ
ストの低廉化を計ることができる棚部材の取付構
造を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記目的を達成するために、背面壁お
よび相対向する一対の側面壁を有する断面コ字状
の冷蔵庫用扉内板に、前記背面壁に対向する前面
壁およびこの前面壁の両側に後方に延在する側面
壁を有する棚部材を取付ける構造において、前記
棚部材の側面壁外側に下方に開口した略コ字状の
リブを設け、この略コ字状のリブは、前方リブ片
３２と後方リブ片３３を有し、その前方リブ片３
２にのみ下端部に切欠き３４を設け且つ弾性変形
可能な折曲部３５を設け、このリブが係着され前
記棚部材を支承する突子を前記扉内板の側面壁内
面に設け、前記前方リブ片３２が前方に弾性変形
してそのその弾撥力により前記折曲部３５が前記
突子の前端部に圧接し、前記後方リブ片３３が前
記突子の後端部に当接することを特徴とする冷蔵
庫用棚部材の取付構造を提供しようとするもので
ある。

〔作用〕

本考案においては、棚部材のリブを扉内板の突
子に挿入することにより、リブが弾性変形してそ
の弾撥力により突子に圧接し、棚部材を扉内板に
対し取付けることができる。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る棚部材の取付構造を示す
分解斜視図、第２図は第１図の−断面図、第
３図は棚部材の要部を示す断面図で、同図におい
て第５図〜第７図と同一の部材については同一の
符号を付し、詳細な説明は省略する。同図におい
て、31は下方に開口する略コ字状のリブで、前記
棚部材１４の側面壁１６外側に設けられており、
それぞれが互いに対向するリブ片３２，３３のう
ち前方リブ片３２は下端に切欠き３４を形成する
ことにより前後方向に弾性変形可能に構成されて
いる。この前方リブ３２には後述する突子を圧縮
する折曲部３５が設けられている。３６は断面略
小判形状の突子で、前記扉内板４の側面壁７内側
に設けられており、前記リブ３１が係着され前記
棚部材１４を支承するように構成されている。な
お、前記棚部材１４は収納被冷蔵物を外部より確
認できるように透明性部材で形成されている。

したがつて、扉内板４への棚部材１４の取付け
は、上方よりリブ３１を突子３６に挿入すること
によつて行われる。すなわち、リブ３１の前方リ
ブ片３２が前方に弾性変形してその弾撥力により
折曲部３５が突子３６の前端部に圧接する。この
とき、後方リブ片３３が突子３６の後端部に当接
し、また棚部材１４の係合面１５ａが扉内板４の
側面壁前端面７ａに係合している。

要するに、扉内板４の突子３６にリブ３１が係
着し、棚部材１４が支承されることになる。

なお、本実施例においては、突子３６の後端部
に当接する後方リブ片３３の面を偏平に形成する
例を示したが、本考案は第４図に示すようにその
面に突部３７が形成された後方リブ片３３として
もよい。この場合、後方リブ片３３の当接面を小
さくしてリブ３１の突子３６への挿入を容易にし
ている。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、棚部材の
側面壁外側に下方に開口しかつ一方の下端部に切
欠き部を有する弾性変形可能な折曲部を備えた略
コ字状のリブを設け、このリブが係着され棚部材
を支承する突子を扉内板の側面壁内側に設けたの
で、リブを弾性変形させて棚部材の取付け、取り
外しが行え、その棚部材の着脱性を確実に改善で
きるだけでなく、部材の破損を防止することがで
きる。また、従来のように扉内板に取付孔を設け
る構造ではないから、抜型が不要となり、また扉
内板自体の板厚を小さくでき、コストの低廉化を
計ることができる。さらに、棚部材を透明性部材
で形成しても取付孔がないから、意匠上の効果を
高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る棚部材の取付構造を示す
分解斜視図、第２図は第１図の−断面図、第
３図は棚部材の要部を示す断面図、第４図は他の
実施例を示す断面図、第５図は冷蔵庫の外観を示
す斜視図、第６図および第７図は従来の棚部材の
取付構造を示す分解斜視図と断面図である。 ４……扉内板、６……背面壁、７……側面壁、
１４……棚部材、１５……前面壁、１６……側面
壁、３１……リブ、３２……前方リブ片、３３…
…後方リブ片、３４……切欠き、３６……突子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背面壁および相対向する一対の側面壁を有する
   断面コ字状の冷蔵庫用扉内板に、前記背面壁に対
   向する前面壁およびこの前面壁の両側に後方に延
   在する側面壁を有する棚部材を取付ける構造にお
   いて、前記棚部材の側面壁外側に下方に開口した
   略コ字状のリブを設け、この略コ字状のリブは、
   前方リブ片32と後方リブ片33を有し、その前方リ
   ブ片32にのみ下端部に切欠き34を設け且つ弾性変
   形可能な折曲部35を設け、このリブが係着され前
   記棚部材を支承する突子を前記扉内板の側面壁内
   側に設け、前記前方リブ片32が前方に弾性変形し
   てその弾撥力により前記折曲部35が前記突子の前
   端部に圧接し、前記後方リブ片33が前記突子の後
   端部に当接することを特徴とする冷蔵庫用棚部材
   の取付構造。