JPH05263759A - 斜板式駆動機構、斜板式減速装置及び斜板式アキシャルピストンポンプ装置 - Google Patents

斜板式駆動機構、斜板式減速装置及び斜板式アキシャルピストンポンプ装置

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JPH05263759A
JPH05263759A JP4065261A JP6526192A JPH05263759A JP H05263759 A JPH05263759 A JP H05263759A JP 4065261 A JP4065261 A JP 4065261A JP 6526192 A JP6526192 A JP 6526192A JP H05263759 A JPH05263759 A JP H05263759A
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Naonobu Kanamaru
尚信 金丸
Koji Harada
幸治 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】等速性の確実性が高く振動や騒音の少なく組立
性の良好な斜板式駆動機構とそれを用いたアキシャルピ
ストンポンプ装置及び減速装置を提供する。 【構成】入力軸4が回転すると斜板6も回転し被駆動板
18は出力軸11に対し傾斜角αをもって揺動しながら
回転する。このトルクは駆動ピン26に伝達され圧縮バ
ネ25を介して伝達され出力軸11を減速して駆動す
る。このとき駆動ピン26の突起部26bが対接する斜
板6の内面環状部6aの出力軸11に対する傾斜角はα
/2であるので、動力伝達点である2つの駆動ピン26
の球頭部中心26aは常に交差角αを2等分する平面上
に存在する。よって入力軸4と出力軸11との間の回転
力の伝達は、等速で行われる。また斜板6で傾斜角α/
2が確定しているので確実に等速伝達できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一般産業機械あ
るいは車両用コンプレッサー用の駆動機構に係わり、特
に斜板式駆動機構及びこれを利用した斜板式減速装置及
び斜板式アキシャルピストンポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自在継手及びそれを用いた装置に
ついて、以下の公知技術例がある。
【0003】1.自在継手(特開昭63−13921) この従来技術は、その球頭部を駆動軸に回動自在に保持
された一対の駆動ピンが、被駆動軸に設けた後方が開口
している駆動ピン挿入穴を摺動し、また同様に球頭部を
駆動軸に回動自在に保持され駆動軸と被駆動軸とを同心
に保つ1つのセンタガイドピンを両駆動ピン間に設け、
このセンタガイドピンが被駆動軸に設けたセンタガイド
ピン挿入穴を摺動する。これにより、簡単でかつトルク
伝達が確実な構造を提供するものである。
【0004】2.自在継手(特開昭63−30822
0) この従来技術は、1の公知例と同様に駆動軸と被駆動軸
との間にガイドピンを挾んで一対の駆動ピンを設け、駆
動軸の駆動ピンの球頭部が挿入される部分をU字型のス
ライド溝とする。これにより駆動ピンが半径方向に移動
可能となり、駆動軸の傾き角が変化しても駆動ピンのピ
ッチ径変位を吸収し、かつ大トルクの伝達が可能な構造
を提供するものである。
【0005】3.コンプレッサ(特開昭63−3097
85) この従来技術は、シリンダブロック端面の対角線上に一
対の駆動ピンを埋め立てて設置し、該駆動ピン上を移動
自在でピストンサポートに設けた駆動溝内にラジアル方
向に移動自在に支承された球面軸受により、シリンダブ
ロックとピストンサポート間のトルク伝達を行うもので
ある。
【0006】4.等速継手及びその継手を用いたアキシ
ャルピストンポンプ・モータ装置(特願平2−1290
88) この従来技術における継手は、1,2の公知例と同様の
球頭部を持つ駆動ピンを、駆動軸及び被駆動軸の両方に
圧縮ばねを介して3本以上挿入配置する。これにより駆
動軸と被駆動軸との傾き角が変化しても常にすべての駆
動ピンが同一円周上を運動し回転を等速で伝達でき、振
動・騒音の低減を図るものである。またこの継手を用い
たアキシャルピストンポンプ・モータ装置においても同
様の効果を得るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記公知技術にはそれ
ぞれ以下の問題点が存在する。
【0008】1の公知例は、駆動軸と被駆動軸との傾き
角を大きくとれない。駆動ピン挿入穴の壁面の摩擦を利
用してトルクを伝達するので機械的損失が大きい。
【0009】2及び3の公知例は、駆動軸と被駆動軸と
の傾き角の変化に対応して変位する駆動ピンのピッチ径
差を吸収できるように構成しているが、1回転当り2回
の速度変化が生じるので等速で回転を伝達できない。し
たがって振動や騒音の問題がある。
【0010】4の公知例は、圧縮ばねを用いた駆動ピン
の変位により等速伝達を確保しており、それぞれのばね
の微妙な変位誤差が生じやすく等速性の確実性が低い。
また構造が複雑となり組立性が悪い。
【0011】本発明の目的は、等速性の確実性が高く振
動や騒音の少なく組立性の良好な斜板式駆動機構を提供
することである。
【0012】本発明の他の目的は、等速性の確実性が高
く振動や騒音の少なく組立性の良好な斜板式駆動機構を
用いたアキシャルピストンポンプ装置及び減速装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、入力部と、出力部と、前記入力部の回転
と共に回転する被駆動板と、前記入力部に対して一定の
傾斜角をもって前記被駆動板を運動させる第一の斜板
と、前記入力部及び出力部の一方と前記被駆動板との間
に配置された回転伝達手段とを有する斜板式駆動機構に
おいて、前記一定の傾斜角の約1/2の大きさの傾斜角
を有する第二の斜板を設け、前記回転伝達手段はその先
端突出部が前記第二の斜板に対接し前記入力部及び出力
部の一方と前記被駆動板とを回転方向に連結する複数の
駆動ピンを有する。
【0014】また、前記斜板式駆動機構において、望ま
しくは前記先端突出部は球状突起を有する。
【0015】さらに、前記先端突出部は、望ましくは該
駆動ピンと一体成形されている。
【0016】また、前記斜板式駆動機構において、望ま
しくは前記複数の駆動ピンは前記被駆動板と前記出力部
との間に配置され被駆動板の回転を出力部に伝達する
か、若しくは前記入力部と前記被駆動板との間に配置さ
れ入力部の回転を被駆動板に伝達してもよい。
【0017】また本発明は、同一軸線上に配置された入
力軸及び出力軸と、前記入力軸の回転と共に揺動回転す
る被駆動板と、前記軸線に対して一定の傾斜角をもって
前記被駆動板を揺動回転させる第一の回転斜板と、前記
被駆動板の回転を前記出力軸に伝達する回転伝達手段と
を有する斜板式減速装置において、前記一定の傾斜角の
約1/2の大きさの傾斜角を有する第二の回転斜板を設
け、前記回転伝達手段はその先端突出部が前記第二の回
転斜板に対接し前記被駆動板と前記出力軸とを回転方向
に連結する駆動ピンを有する。
【0018】さらに本発明は、両端を支承された入力軸
と、前記入力軸と一体に回転するシリンダバレルと、前
記シリンダバレルが形成されたシリンダボア内を往復運
動するピストンと、前記ピストンに連結され前記入力軸
の回転を該ピストンの直線運動に変換する被駆動板と、
前記入力軸に対し一定の傾斜角をもって前記被駆動板を
支承する第一の固定斜板と、前記シリンダバレルの回転
を前記被駆動板に伝達する回転伝達手段とを備えた斜板
式アキシャルピストンポンプ装置において、前記一定の
傾斜角の約1/2の大きさの傾斜角を有する第二の固定
斜板を設け、前記回転伝達手段はその先端突出部が前記
第二の固定斜板に対接し前記シリンダバレルと前記被駆
動板とを回転方向に連結する駆動ピンを有する。
【0019】
【作用】以上のように構成した本発明の斜板式駆動機構
においては、入力部及び出力部の一方に対し被駆動板が
支持されている一定の傾斜角の約1/2の大きさの傾斜
角を有する斜板を設け、回転伝達手段の駆動ピンの先端
突出部がその斜板に対接し、入力部及び出力部の一方と
被駆動板とを回転方向に連結することにより、回転伝達
手段の動力伝達点は、常に、入力部及び出力部の一方の
軸線と被駆動板の回転軸との交差角を2等分する平面上
に存在し、回転伝達手段が等速継手となる。したがって
入力部と被駆動板及び被駆動板と出力部はそれぞれ等速
で回転を伝達するので、入力部と出力部も等速で回転を
伝達する。
【0020】また本発明の斜板式減速装置においては、
被駆動板が出力軸に対し支持されている一定の傾斜角の
約1/2の大きさの傾斜角を有する回転斜板を設け、回
転伝達手段はの駆動ピンの先端突出部がその回転斜板に
対接し、被駆動板と出力軸とを回転方向に連結すること
により、回転伝達手段の動力伝達点は、常に、被駆動板
の回転軸と出力軸の軸線との交差角を2等分する平面上
に存在し、回転伝達手段が等速継手となる。したがって
入力軸と被駆動板及び被駆動板と出力軸はそれぞれ等速
で回転を伝達するので、入力軸と出力軸も等速で回転を
伝達する。
【0021】また本発明の斜板式アキシャルピストンポ
ンプ装置においては、出力軸に対し被駆動板が支持され
ている一定の傾斜角の約1/2の大きさの傾斜角を有す
る固定斜板を設け、回転伝達手段の駆動ピンの先端突出
部がその固定斜板に対接しシリンダバレルと被駆動板と
を回転方向に連結することにより、回転伝達手段の動力
伝達点は、常に、入力軸の軸線と被駆動板の回転軸との
交差角を2等分する平面上に存在し、回転伝達手段が等
速継手となる。したがって入力軸と被駆動板及び被駆動
板と出力軸はそれぞれ等速で回転を伝達するので、入力
軸と出力軸も等速で回転を伝達する。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例を図1〜図8により説明
する。
【0023】本発明の一実施例である斜板式減速機を図
1〜図6を用いて説明する。図1は本実施例の斜板式減
速機の断面図である。減速機は、入力軸4と、出力軸1
1と、入力軸と共に揺動回転する被駆動板18と、外面
環状部6bにおいて出力軸11に対し傾斜角α1 をもっ
て被駆動板18を揺動回転させる斜板6と、被駆動板1
8の回転を出力軸11に伝達する駆動ピン26とから構
成される。
【0024】入力軸4の一端は、椀状の金属体からなる
第1ハウジング1の中心部2に軸受3を介して支承され
ている。また入力軸4には筒状の斜板6が一体に形成さ
れ第1ハウジング1の内側空間5に位置している。斜板
6の背面は軸方向の荷重を受けるスラストベアリング2
8を介して第1ハウジング1の内面に対向配置されてい
る。また第1ハウジング1の開口端にはシール7を介し
て筒状の第2ハウジング8がネジ9で締め付け固定され
ている。
【0025】出力軸11は、第2ハウジング8の内周部
に軸受10、10aを介して回転自在に支承されてい
る。また軸受10、10aは、軸方向に並設されそのア
ウター部は第1ハウジング9の内周部にそれぞれが軸方
向へ自在に動かないようにスペーサ12及び保持リング
13により固定されている。一方インナー部も同様出力
軸11の外周において軸方向に移動するのを阻止するよ
うに図示しないスペーサにより保持固定されている。保
持リング13の外側には軸封シール14を設けた。
【0026】出力軸11の同心円上には中心軸と並行に
伸びる駆動ピン挿入孔24が120度間隔で設けられ、
それぞれ圧縮バネ25を介して球頭26aを他端に備え
た駆動ピン26が配置されている。球頭部26aは被駆
動板18に設けられた挿入孔27に摺動自在に配置され
ていて、先端突起部26bを斜板6の内面環状部6aに
対接させている。なお先端突起部26bは出力軸11に
対して傾斜角α1 /2をもって先端突起部26bに接し
ている。
【0027】第2ハウジング8の内側端面には固定板で
ある環状のピン取付プレート15が軸心を同一にして固
定配置されている。このピン取付プレート15の構造を
図2に示す。図示のようにピン取付プレート15は同心
円上にn個のピン取付け孔16を有し、そのピン取付け
孔16には端部に球頭部17aを備えた減速ピン17が
圧入固定されている。この減速ピン17の材質は耐摩耗
性のものが望ましいので通常焼き入れ鋼が用いられ、ま
た球頭部17aは有効な範囲を残して切り落し軸方向の
長さを抑えている。
【0028】被駆動板18は、その中心部に半球状の突
起19を備え、この突起19は出力軸11の中心部に設
けた挿入孔に挿入したバネ20により保持された受け座
21に対向配置されている。一方被駆動板18の背面
は、合成樹脂性等の摺動部材22を介して斜板6に接
し、常に出力軸11に対し傾斜角αを持って配置され
る。また被駆動板18の外周部で減速ピン17に対向す
る位置にはピンガイド孔23が形成されている。このピ
ンガイド孔23は減速ピン17の球頭部17aの径とほ
ぼ等しい径の円筒孔で、開口縁部を面取り加工し駆動ピ
ンの数nより1個多い(n+1)個で構成されている。
この被駆動板18の構造を図3に示す。なお本実施例で
はピンガイド孔23の底部は目くらとして被駆動板18
の剛性を上げてあるが、使用状態に応じて貫通したもの
でも何ら差し支えない。また駆動ピン26は同心円上に
均等に配置されているのが望ましいが、3本以上あれば
足り偶数本の場合は対のものがバランスするように対向
して配置されていればよい。また球頭部26a及び先端
突起部26bは必要強度に応じて大きさが決定され、ピ
ストン部ともに必要に応じ焼き入れ、チタンコーティン
グ等の表面加工処理あるいは適切な材料が選ばれる。
【0029】本実施例の構成は以上のようであり、次に
その動作を説明する。入力軸4が回転すると同時に斜板
6も回転する。斜板6の回転と共に被駆動板18は軸方
向のある範囲内において円錐運動を始め、駆動ピン17
とピンガイド孔23との噛合点を半球状突起19を中心
として回転方向に順次移動させて行く。すなわち被駆動
板18は揺動しながら回転して行く。この回転トルクは
駆動ピン26に伝達され被駆動板18の傾転位置に応じ
て圧縮バネ25を最大圧縮から最小圧縮の範囲まで交互
に変化させ、回転力が伝達され出力軸11を減速して駆
動する。このとき斜板6は駆動ピン17とピンガイド孔
23との噛合させつつ回転するが、上述したように駆動
ピンの数n個に対し、ピンガイド孔23の数はn+1個
であり1個多い。すなわち入力軸がn+1回転する間に
出力軸はn回転しかしないことになるので、減速比が
n:n+1の減速機を構成する。
【0030】次に、本実施例の等速伝達性について説明
する。本発明におけるすべての実施例は等速で回転を伝
達する斜板式駆動機構に係わり、その要部は等速継手機
構にある。すなわち本発明は特願平2−129088に
示された等速継手を応用したものである。以下、この等
速継手の原理を図4及び図5を用いて説明する。
【0031】図4に特願平2−129088に示された
等速継手を示す。図4において、駆動軸100と被駆動
軸101は球頭部103を有する駆動ピン102を介し
て連結されている。駆動軸100と被駆動軸101の各
軸線A、Bは点0にて角度αで交差し、球頭部103の
中心を結ぶ直線Cが交差角αを2等分する平面上に位置
するように、駆動ピン102はばね104,105によ
り位置が拘束されている。
【0032】図5に、軸線A,B,Cの幾何学的関係を
示す。図5中、点Pは球頭部103の中心であり、動力
伝達点である。ここで、点Pより両軸に下ろした垂線の
足をhA ,hB とすると、点Pと点Dを結ぶ直線は交差
角αを2等分するのでhA =hB となる。また駆動軸1
00の軸線A及び被駆動軸の軸線Bの角速度をそれぞれ
ωA ,ωB とすると点PのまわりのAB両軸の周速はそ
れぞれωA ・ hA ,ωB ・ hB となる。ここで、点Pは
ばね104,105で位置が拘束されて不変なのでこれ
らの周速は等しくωA ・ hA =ωB ・ hB である。した
がってωA =ωB となり、動力伝達点Pが常に両軸の交
差角αを2等分する平面上に位置すれば、等速で回転が
伝わることがわかる。
【0033】次にこの等速継手を応用した本発明の実施
例である斜板式減速機における等速性について図1及び
図6を用いて説明する。図6において被駆動板18の回
転軸線を駆動軸線A1 、出力軸11の中心軸線を被駆動
軸線B1 とすれば、駆動軸線A1 と被駆動軸線B1 との
交差角はα1 となる。また駆動ピン26の突起部26b
が対接する斜板6の内面環状部6aの被駆動軸線B1 に
対する傾斜角はα1 /2であるので、図示する2つの駆
動ピン26の球頭部中心26aを結んだ直線が位置する
平面すなわち2つの動力伝達点を結んだ直線を含む平面
C1 の被駆動軸線B1 に対する傾斜角もα1 /2とな
る。すなわち、動力伝達点は常に駆動軸線A1 と被駆動
軸線B1 との交差角α1 を2等分する平面上に存在す
る。したがって、駆動軸線A1 の回転は等速で被駆動軸
線B1 に伝わり、よって入力軸4と出力軸11との間の
回転力の伝達は等速で行われる。また、斜板6で傾斜角
α1 /2が確定しているので、確実に等速伝達できる。
【0034】以上のように構成した本実施例によれば、
等速で回転を伝達するので、非等速回転伝達で生じるう
ねりに由来する振動や騒音を低減できる。またばね等を
使用せずある傾斜角の斜板を設けるので等速性の確実性
を向上させることができる。さらに構造が簡単であり、
組立性が向上する。
【0035】次に本発明の他の実施例であるガス圧用斜
板式ピストンポンプ装置を図7〜図9により説明する。
【0036】図7は斜板式ピストンポンプ装置の断面図
である。
【0037】ピストンポンプ装置は、駆動軸30と、駆
動軸30の回転と共に回転するシリンダバレル35と、
シリンダバレル35が形成されたシリンダボア35a内
を往復運動するピストン37と、ピストン37と共に回
転し回転運動をピストン37の直線運動に変換するピス
トンサポート38と、シリンダバレル35の回転をピス
トンサポート38に伝達する駆動ピン39と、駆動軸3
0に対し傾斜角αを有する外面環状部41bにおいてピ
ストンサポート38を支承する固定斜板41とから構成
される。
【0038】駆動軸30は一端をハウジング33にベア
リング34を介して支承されている。また駆動軸30の
他端はサイドカバー31にベアリング32を介して支承
され、シリンダバレル35がバルブプレート36を介し
て配置固着されている。
【0039】ピストン37はシリンダボア35aに複数
個挿入され、駆動軸30の中央部に支承されるピストン
サポート38にその球頭部37aが連結され保持されて
いる。
【0040】固定斜板41はピストンサポート38の背
面に位置する円筒体で、外面環状部41bは駆動軸30
に対し傾斜角αを有し内面環状部41aはα/2の傾斜
角を有している。この固定斜板41は位置決めピン42
を使って位置決めされた後図示しないピン等により固定
されている。
【0041】駆動ピン39はピストン37の内側に同心
円状に配置されている。駆動ピン39は一端を圧縮バネ
40を介してシリンダバレル35に設けた駆動ピン挿入
孔35bに挿入し、他端の球頭部39aをピストンサポ
ート38の端面に形成したボール受孔38bに回動自在
に挿入配置されている。
【0042】ピストンポンプ装置は上記の構成であり、
そのX−Y断面図を図8に示す。図示のように、駆動軸
30を中心として内側に駆動ピン39、外側にピストン
37が同心円状に配置される。
【0043】ピストンポンプ装置は、駆動軸30が回転
するとシリンダバレル35が回転し、駆動ピン39を介
して回転力が伝達されピストンサポート38を回転駆動
する。従ってその回転によりピストン37が往復運動し
吐出圧を発生する。
【0044】この斜板式ピストン装置の等速性を図7と
図9とを用いて説明する。図9において駆動軸30の中
心軸線を駆動軸線A2 、シリンダサポート38の中心軸
線を被駆動軸線B2 とすれば、駆動軸線A2 と被駆動軸
線B2 との交差角はα2 となる。また駆動ピン39の突
起部39bが対接する固定斜板41の内面環状部41a
の駆動軸線A2 に対する傾斜角はα2 /2であるので、
図示する2つの駆動ピン39の球頭部中心39aを結ん
だ直線を含む平面C2 の駆動軸線A2 に対する傾斜角も
α2 /2となる。すなわち、前記実施例の場合と同様
に、動力伝達点が常に駆動軸線A2 と被駆動軸線B2 と
の交差角α2 を2等分する平面上に存在し等速性の条件
を満足する。したがって駆動軸線A2 の回転は等速で被
駆動軸線B2 に伝わり、よって駆動軸30とピストン3
7との間の回転力の伝達は等速で行われる。また固定斜
板41で傾斜角α2 /2が確定しているので確実に等速
伝達できる。すなわち性能を左右するピストン部には何
ら外力を与えることなく同期回転を行うことができる。
なお固定斜板41は内面環状部41aと外面環状部41
bが前述のα2 とα2 /2の関係さえ満足すれば、傾斜
角の異なる数種の物を準備し吐出容量に応じて任意に選
択してもよい。
【0045】以上のように構成した本実施例によれば、
等速で回転を伝達するので、非等速回転伝達で生じるう
ねりに由来する振動や騒音を低減できる。またばね等を
使用せずある傾斜角の斜板を設けるので等速性の確実性
を向上させることができる。
【0046】
【発明の効果】本発明は、等速で回転を伝達するので、
非等速回転伝達で生じるうねりに由来する振動や騒音を
低減できる。またばね等を使用せずある傾斜角の斜板を
設けるので等速性の確実性を向上させることができる。
したがって構造が簡単であり、組立性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜板式減速機の断面図であ
る。
【図2】ピン取付プレートの構造を示す図である。
【図3】被駆動板の構造を示す図である。
【図4】特願平2−129088記載の等速継手を示す
図である。
【図5】等速継手の幾何学的関係を示した図である。
【図6】斜板式減速機における継手機構の幾何学的関係
を示した図である。
【図7】本発明の一実施例のガス圧用斜板式ピストンポ
ンプ装置の断面図である。
【図8】ピストンポンプ装置のX−Y断面図である。
【図9】斜板式ピストンポンプ装置における継手機構の
幾何学的関係を示した図である。
【符号の説明】
4 入力軸 6 斜板 6a 内面環状部 6b 外面環状部 11 出力軸 18 被駆動板 26 駆動ピン 26a 球頭部 26b 先端突起部 30 駆動軸 35 シリンダバレル 37 ピストン 38 ピストンサポート 39 駆動ピン 39a 球頭部 39b 先端突起部 41 固定斜板 41a 内面環状部 41b 外面環状部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部と、出力部と、前記入力部の回転
    と共に回転する被駆動板と、前記入力部に対して一定の
    傾斜角をもって前記被駆動板を運動させる第一の斜板
    と、前記入力部及び出力部の一方と前記被駆動板との間
    に配置された回転伝達手段とを有する斜板式駆動機構に
    おいて、前記一定の傾斜角の約1/2の大きさの傾斜角
    を有する第二の斜板を設け、前記回転伝達手段はその先
    端突出部が前記第二の斜板に対接し前記入力部及び出力
    部の一方と前記被駆動板とを回転方向に連結する複数の
    駆動ピンを有することを特徴とする斜板式駆動機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の斜板式駆動機構におい
    て、前記先端突出部は球状突起を有することを特徴とす
    る斜板式駆動機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の斜板式駆動機構におい
    て、前記先端突出部は該駆動ピンと一体成形されている
    ことを特徴とする斜板式駆動機構。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の斜板式駆動機構におい
    て、前記複数の駆動ピンは前記被駆動板と前記出力部と
    の間に配置され被駆動板の回転を出力部に伝達すること
    を特徴とする斜板式駆動機構。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の斜板式駆動機構におい
    て、前記複数の駆動ピンは前記入力部と前記被駆動板と
    の間に配置され入力部の回転を被駆動板に伝達すること
    を特徴とする斜板式駆動機構。
  6. 【請求項6】 同一軸線上に配置された入力軸及び出力
    軸と、前記入力軸の回転と共に揺動回転する被駆動板
    と、前記軸線に対して一定の傾斜角をもって前記被駆動
    板を揺動回転させる第一の回転斜板と、前記被駆動板の
    回転を前記出力軸に伝達する回転伝達手段とを有する斜
    板式減速装置において、前記一定の傾斜角の約1/2の
    大きさの傾斜角を有する第二の回転斜板を設け、前記回
    転伝達手段はその先端突出部が前記第二の回転斜板に対
    接し前記被駆動板と前記出力軸とを回転方向に連結する
    駆動ピンを有することを特徴とする斜板式減速装置。
  7. 【請求項7】 両端を支承された入力軸と、前記入力軸
    と一体に回転するシリンダバレルと、前記シリンダバレ
    ルが形成されたシリンダボア内を往復運動するピストン
    と、前記ピストンに連結され前記入力軸の回転を該ピス
    トンの直線運動に変換する被駆動板と、前記入力軸に対
    し一定の傾斜角をもって前記被駆動板を支承する第一の
    固定斜板と、前記シリンダバレルの回転を前記被駆動板
    に伝達する回転伝達手段とを備えた斜板式アキシャルピ
    ストンポンプ装置において、前記一定の傾斜角の約1/
    2の大きさの傾斜角を有する第二の固定斜板を設け、前
    記回転伝達手段はその先端突出部が前記第二の固定斜板
    に対接し前記シリンダバレルと前記被駆動板とを回転方
    向に連結する駆動ピンを有することを特徴とする斜板式
    アキシャルピストンポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE19506815A1 (de) * 1994-02-28 1995-08-31 Hitachi Ltd Homokinetisches Gelenk und dieses Gelenk verwendende Axialkolbenpumpe
JP2002013465A (ja) * 2000-06-10 2002-01-18 Linde Ag ハイドロスタティックな回転機構駆動装置

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