JPH05262815A - 反応性組成物 - Google Patents

反応性組成物

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JPH05262815A
JPH05262815A JP9224192A JP9224192A JPH05262815A JP H05262815 A JPH05262815 A JP H05262815A JP 9224192 A JP9224192 A JP 9224192A JP 9224192 A JP9224192 A JP 9224192A JP H05262815 A JPH05262815 A JP H05262815A
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group
compound
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electron
component
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JP9224192A
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English (en)
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Masahiro Ishidoya
昌洋 石戸谷
Keiji Kawamoto
惠司 河本
Yoshinori Nakane
喜則 中根
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Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)カチオン重合し得る官能基を有する化合
物、(B)ルイス酸とN,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキ
シドのうちから選ばれた少なくとも一種の電子供与性化
合物との錯体から成る加熱時に活性を示す熱潜在性触媒
を必須成分として含有して成る反応性組成物。 【効果】本発明の反応性組成物はそのままで、あるいは
必要に応じ、着色顔料、フィラー、溶剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤などを配合して、塗料、インク、接着
剤、成形品などに好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な反応性組成物に関
するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、良好
な化学性能、物理性能及び耐候性を有するとともに、特
に貯蔵安定性に優れ、例えば塗料、インク、接着剤、成
形品などに好適な反応性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン重合を利用した反応性組
成物は公知である。このような反応性組成物は、得られ
る重合体の化学性能、物理性能、さらには耐候性などが
優れていることから、例えば塗料、インク、接着剤、あ
るいはプラスチック成形品などの分野において広く利用
されている。しかしながら、カチオン重合反応を開始す
るには触媒を必要とし、しかもカチオン重合性を有する
化合物と該反応を誘発させる触媒となる化合物とが共存
する組成物においては、貯蔵中にゲル化を起こしたり、
可使時間が短くなるなどの問題が生じる。このような問
題を解決する方法として、例えば触媒を使用直前に添加
したり、あるいは六フッ化アンチモン酸ベンジルスルホ
ニウム誘導体のような熱潜在性触媒を用いた熱硬化性樹
脂組成物(特開昭62−192427号公報)が提案さ
れている。しかしながら、触媒を使用直前に添加する方
法は組成物が2液タイプとなり煩雑さが増し、六フッ化
アンチモン酸塩誘導体を用いる方法は組成物の硬化時に
悪臭を放つ有害物質を発生するため、必ずしも十分に満
足しうる方法とはいえない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、比較的低い
温度において、化学性能、物理性能、さらには、耐候性
などに優れる重合体を与え、かつ良好な貯蔵安定性を有
し、一液型として利用可能な反応性組成物を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する反応性組成物を開発すべく鋭意研究
を重ねた結果、(A)カチオン重合し得る官能基を有す
る化合物、(B)ルイス酸と特定の電子供与性化合物と
の錯体から成る加熱時に活性を示す熱潜在性触媒を必須
成分として含有して成る組成物によりその目的を達成し
うることを見い出し、これらの知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(A)カチオン重合
し得る官能基を有する化合物、(B)ルイス酸とN,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリア
ミド、ジメチルスルホキシド、リン酸トリアルキルのう
ちから選ばれた少なくとも一種の電子供与性化合物との
錯体から成る加熱時に活性を示す熱潜在性触媒を必須成
分として含有して成る反応性組成物を提供するものであ
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明組
成物において、(A)成分として用いられる化合物は、
ルイス酸によりカチオン重合する官能基を1分子中に1
個以上有するものであれば特に制限はないが、以下に示
すような化合物が好ましい。まず官能基の例としては、
カチオン重合し得る反応性官能基のうち環状エーテル、
ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、スピロオル
トエステル基、スピロオルトカーボネート基、ビシクロ
オルトエステル基、シクロカーボネート基、アセタール
基及びケタール基を有する化合物が好ましく、特にエポ
キシ基、オキセタン基に代表される環状エーテル、ビニ
ルエーテル基が好ましい。
【0007】前記の環状エーテル基を含有する化合物の
具体的な例としては、エチレンオキシドに代表されるよ
うな各種オレフインオキシド、エピクロロヒドリン、ア
リルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、グリシドール、メチルグ
リシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエー
テル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Aの
ジグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレートなどのエポキシ基含有化合物、オキセタ
ン誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、グリシジル
(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル(メタ)アクリレートの単独重合体あるいはこ
れら単量体とその他のα,β−不飽和単量体との共重合
体、およびビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂、さらにはポリカルボン酸あるいはポリ
オールとエピクロロヒドリンとの反応により得られるポ
リグリシジル化合物などが挙げられ、好ましくはエポ
キシ基含有化合物、グリシジル(メタ)アクリレート
や3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アク
リレートの単独重合体あるいはこれら単量体とその他の
α,β−不飽和単量体との共重合体、およびビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が挙げら
れる。
【0008】また、ビニルエーテル基あるいはチオビニ
ルエーテル基を含有する化合物の具体的な例としては、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プ
ロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、
n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチル
ビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−
エチルヘキシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニ
ルエーテル、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエー
テル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオー
ルジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエ
ーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレン
グリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジ
ビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエー
テル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、カ
テコールジビニルエーテル、レソルシノールジビニルエ
ーテル、ハイドロキノンジビニルエーテルあるいはビニ
ロキシエチル(メタ)アクリレートなどのビニルエー
テル化合物、さらには前記のビニルエーテル化合物に
対応するチオビニルエーテル化合物のような低分子化合
物、ビニロキシエチル(メタ)アクリレートの単独重
合体あるいはこれら単量体とその他のα,β−不飽和単
量体との共重合体、ビニルエーテル基を有するポリエ
ステル樹脂およびヒドロキシアルキルビニルエーテル
と多官能性イソシアネート類より得られる多官能性ビニ
ルエーテル化合物などが挙げられ、好ましくはビニル
エーテル化合物、ビニロキシエチル(メタ)アクリレ
ートの単独重合体あるいはこれら単量体とその他のα,
β−不飽和単量体との共重合体、ビニルエーテル基を
有するポリエステル樹脂およびヒドロキシアルキルビ
ニルエーテルと多官能性イソシアネート類より得られる
多官能性ビニルエーテル化合物が挙げられる。
【0009】その他の(A)成分としては、スピロオ
ルトエステル基を有する低分子量あるいは高分子量の化
合物、スピロオルトカーボネート基を有する低分子量
あるいは高分子量の化合物、ビシクロオルトカーボネ
ート基を有する低分子量あるいは高分子量の化合物、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、2−
オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル−メチル(メ
タ)アクリレートなどのシクロカーボネート誘導体ある
いは2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル−メ
チル(メタ)アクリレートなどの単独重合体あるいはこ
れら単量体とその他のα,β−不飽和単量体との共重合
体、1,3−ジオキソランや1,3−ジオキサン誘導体
に代表されるアセタール誘導体あるいはこれらの官能基
を有する高分子量の化合物、ケタール誘導体あるいは
これらの官能基を有する高分子量の化合物などが挙げら
れ、好ましくはスピロオルトエステル基を有する低分
子量あるいは高分子量の化合物、スピロオルトカーボ
ネート基を有する低分子量あるいは高分子量の化合物、
ビシクロオルトカーボネート基を有する低分子量ある
いは高分子量の化合物、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、2−オキソ−1,3−ジオキソラ
ン−4−イル−メチル(メタ)アクリレートなどのシク
ロカーボネート誘導体あるいは2−オキソ−1,3−ジ
オキソラン−4−イル−メチル(メタ)アクリレートな
どの単独重合体あるいはこれら単量体とその他のα,β
−不飽和単量体との共重合体、1,3−ジオキソラン
や1,3−ジオキサン誘導体に代表されるアセタール誘
導体あるいはこれらの官能基を有する高分子量の化合物
が挙げられる。
【0010】また前記の化合物の分子量の上限は、取扱
いなどの作業性の面から数平均分子量で10万程度まで
が好ましく、一方その下限については特に制限はない
が、特に100〜50000が好ましい。さらに、これ
らのカチオン重合し得る化合物は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】本発明において、(B)成分として用いら
れる熱潜在性触媒は、該組成物の反応時には反応を促進
し、硬化を伴う場合には硬化物に良好な化学性能及び物
理性能を付与するとともに、該組成物の貯蔵時には長期
にわたる安定性を実現するために不可欠な成分であり、
60℃以上の温度において触媒活性を示す化合物が望ま
しい。この熱潜在性触媒が60℃未満の温度で触媒活性
を示す場合、得られる組成物は貯蔵中に増粘したり、ゲ
ル化するなど、好ましくない事態を招来するおそれがあ
る。このような熱潜在性触媒として、本発明においては
ルイス酸とN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、リン酸ト
リアルキルのうちから選ばれた少なくとも一種の電子供
与性化合物との錯体から成るものが用いられる。
【0012】このルイス酸と電子供与性化合物との錯体
から成る熱潜在性触媒としては、例えば(a)一般式 MXn …[1] (式中のMはホウ素、アルミニウム、スズ、鉛又は長周
期表における第4周期から第6周期のうち3A族から7
A族、8族、1B族及び2B族に属する遷移金属と呼ば
れる原子、Xはハロゲン原子および/またはアルキル
基、nは1〜6の整数である)で表される化合物の中か
ら選ばれた少なくとも1種のルイス酸と、(b)前記電
子供与性化合物との錯体が好ましく挙げられる。なお、
前記一般式[1]のXのアルキル基は、炭素数1〜18
のアルキル基が好ましい。該熱潜在性触媒において用い
られるルイス酸としては、例えば三フッ化ホウ素、ハロ
ゲン化アルミニウム、トリアルキルアルミニウム、ジア
ルキルハロゲン化アルミニウム、モノアルキルハロゲン
化アルミニウム、及び遷移元素のハロゲン化物などが挙
げられる。該遷移元素の原子価は一般的にとりうる原子
価であれば差し支えない。これらのルイス酸の中の好ま
しいものとしては、前記一般式[1]で表される化合
物、具体的には塩化第一チタン、塩化第二チタン、塩化
第一鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化第一ス
ズ、塩化第二スズ、臭化第一スズ、臭化第二スズ、二塩
化ジブチル第二スズ、二臭化ジブチル第二スズ、テトラ
エチルスズ、テトラブチルスズ、トリエチルアルミニウ
ム、塩化ジエチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニ
ウムなどが挙げられる。これらは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】一方、本発明の熱潜在性触媒において用い
られる電子供与性化合物は、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスル
ホキシド、又はリン酸トリメチルやリン酸トリエチルの
ようなリン酸トリアルキルなどである。これらの電子供
与性化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
【0014】これらのルイス酸と電子供与性化合物とか
ら成る化合物は、あらかじめ適当な溶媒中で混合して錯
体化し、該(B)成分の熱潜在性触媒として、(A)成
分中に添加してもよいし、また(A)成分中に別々に添
加して混合することにより錯体化し、該(B)成分とし
てもよいが、後者の場合は用いる触媒種により添加時の
温度やルイス酸と電子供与性化合物の添加の順序が制限
されることがある。
【0015】本発明組成物においては、該(B)成分の
熱潜在性触媒は1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。また、本発明(B)成分に使用す
るルイス酸の空の軌道に対する電子供与性化合物のモル
比は0.1〜4の範囲にあるのが望ましく、特に0.5〜
2の範囲にあるのが望ましい。このモル比が0.1未満
では貯蔵時に電子対受容体の活性を十分に制御すること
ができないし、4を超えると加熱時に触媒活性を十分に
発揮しにくくなる傾向がみられ、好ましくない。
【0016】さらに、この(B)成分の熱潜在性触媒
は、反応性組成物の総固形分重量に基づき、0.001
〜10重量%の割合で配合するのが望ましく、特に0.
005〜5重量%の割合で配合するのが望ましい。この
量が0.001重量%未満では該組成物の反応が不十分
になるおそれがあるし、10重量%を超えると得られる
生成物中に残存する触媒が生成物あるいは硬化物の物性
に悪影響をもたらす場合がある。本発明の反応性組成物
の反応に要する温度及び時間については、反応性官能基
の種類、熱潜在性触媒の種類などにより異なるが、通常
60〜200℃の範囲の温度で、2分ないし1時間程度
加熱することにより、反応が完了する。
【0017】本発明の反応性組成物はそのままで、ある
いは必要に応じ、着色顔料、フィラー、溶剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤などを配合して、塗料、インク、接着
剤、成形品などに用いることができる。
【0018】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0019】製造例1 化合物A−1の製造 (1)単量体A−1の製造 栓付きフラスコ中に下記成分を仕込み、室温で24時間
撹拌することにより目的物である3,4−ジヒドロ−2
H−ピラン環含有メタクリレートを得た。 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 130.0重量部 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル−メチル− 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボキシレート 224.0重量部 ドデシルベンゼンスルホン酸 0.3重量部 なお、ガスクロマトグラフィーにより求めた有効分含有
量は98.6wt%であった。 (2)化合物A−1溶液の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた4つ
口フラスコに、それぞれ初期仕込み溶剤(キシレン)4
0.0重量部を仕込み、撹拌下で加熱し、100℃を保
った。次に100℃の温度で、第1表記載の組成の単量
体及び重合開始剤混合物(滴下成分)を2時間かけて滴
下ロートより等速滴下した。滴下終了後、100℃の温
度を1時間保ち、第1表記載の組成の重合開始剤溶液
(追加触媒)を添加し、さらに100℃の温度を2時間
保ったところで反応を終了し、それぞれ第1表記載の特
性を有する化合物A−1溶液を得た。
【0020】
【表1】
【0021】注 1)加熱残分測定条件 105℃で3時間[JIS K-5407(1990)4.
加熱残分による] 2)粘度:ガードナー粘度(25℃) [JIS K-5400(1990)4.5.1ガードナー型
泡粘度計法による]
【0022】製造例2 化合物A−2溶液の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた4つ
口フラスコに、それぞれ初期仕込み溶剤(キシレン)4
0.0重量部を仕込み、撹拌下で加熱し、100℃を保
った。次に100℃の温度で、第1表記載の組成の単量
体及び重合開始剤混合物(滴下成分)を2時間かけて滴
下ロートより等速滴下した。滴下終了後、100℃の温
度を1時間保ち、第2表記載の組成の重合開始剤溶液
(追加触媒)を添加し、さらに100℃の温度を2時間
保ったところで反応を終了し、それぞれ第2表記載の特
性を有する化合物A−2溶液を得た。
【0023】
【表2】
【0024】注 1)、2)加熱残分及び粘度の測定は第1表の脚注と同
様である。
【0025】製造例3 (B)成分の熱潜在性触媒(B−1)の製造 試験管中に溶媒として酢酸エチル100重量部を仕込
み、そこへ塩化亜鉛13.6重量部を溶解せしめ、さら
にそこへN,N−ジメチルホルムアミド14.6重量部を
撹拌しながら混合し、そのまま3時間静置したのち溶媒
を減圧下留去することにより白色固体を粗生成物として
得た。この白色固体を細かく粉砕し、大量の酢酸エチル
で洗浄した後に減圧乾燥させることにより熱潜在性触媒
24.0重量部(85%)を無色固体として得た。
【0026】製造例4〜5 製造例3に従って、第3表のルイス酸と電子供与性化合
物とを組み合わせて熱潜在性触媒(B−2及びB−3)
を製造した。
【0027】
【表3】
【0028】実施例1〜6 第4表の組成の原料を混合し、シンナー(キシレン/酢
酸n−ブチル=8/2重量比)で1ポイズ(ブルックフ
ィールド型粘度計による20℃での測定値)に希釈して
反応性組成物とした。得られた各組成物を30℃で30
日間密封貯蔵後、再び粘度測定したところ、それぞれ第
4表に示すように、ほとんど粘度増加が認められず、優
れた貯蔵安定性を示した。また、同様に組成物をブリキ
板上に流し塗りし、120℃で30分間焼付け膜を作成
した。得られた各硬化膜の膜厚が30μmの部位につい
てヌープ硬度を測定したところ、それぞれ第4表に示す
ように優れた硬度を示した。
【0029】
【表4】
【0030】比較例1〜4 第5表の組成の原料を用いて、反応性組成物を作成し、
実施例1〜8と同様にして貯蔵安定性試験を行ったとこ
ろ、ルイス酸がなんら熱潜在化されていないため、経時
的に著しく粘度増加し、最終的にはそれぞれ第5表に示
すような日数でゲル化した。
【0031】
【表5】
【0032】比較例5〜6 第6表の組成の原料を混合し、実施例1〜6と同様にし
て焼き付け膜を作成したところ、触媒が存在していない
ため、すべての組成物においてヌープ硬度が測定できる
ほどの硬度は得られなかった。
【0033】
【表6】
【0034】実施例7〜8 第7表の組成の原料を混合し120℃で3時間加熱した
のち、ゲル浸透クロマトグラフィーにおいてその反応混
合物の分子量分布を測定したところ加熱する前には存在
しなかったポリスチレン換算の重量平均分子量7100
〜8800のピークが確認され、高分子量の化合物の生
成を認めた。しかし、この加熱前の組成物を30℃で3
0日間密封貯蔵したのちは高分子量の化合物の生成が極
微量にとどまっており、優れた貯蔵安定性を示した。
【0035】
【表7】
【0036】注 1)商品名:シェル化学製
【0037】
【発明の効果】本発明の熱硬化性組成物は、化学性能、
物理性能及び耐候性に優れる硬化物を与えるとともに、
貯蔵安定性にも優れており、例えば塗料、インク、接着
剤、成形品などに好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)カチオン重合し得る官能基を有する
    化合物、(B)ルイス酸とN,N−ジメチルホルムアミ
    ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
    ドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホ
    キシド、リン酸トリアルキルのうちから選ばれた少なく
    とも一種の電子供与性化合物との錯体から成る加熱時に
    活性を示す熱潜在性触媒を必須成分として含有して成る
    反応性組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分のカチオン重合し得る官能基が
    環状エーテル、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル
    基、スピロオルトエステル基、スピロオルトカーボネー
    ト基、ビシクロオルトエステル基、シクロカーボネート
    基、アセタール基及びケタール基の中から選ばれた少な
    くとも1種である請求項1記載の反応性組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分の熱潜在性触媒が、(a)一般
    式 MXn …[1] (式中のMはホウ素、アルミニウム、スズ、鉛又は、長
    周期表における第4周期から第6周期のうち3A族から
    7A族、8族、1B族及び2B族に属する遷移金属と呼
    ばれる原子、Xはハロゲン原子および/またはアルキル
    基、nは1〜6の整数である)で表される化合物の中か
    ら選ばれた少なくとも1種のルイス酸と、(b)前記の
    電子供与性化合物との錯体である請求項1又は2記載の
    反応性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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