JPH05262767A - 持続性製剤 - Google Patents

持続性製剤

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JPH05262767A
JPH05262767A JP6354492A JP6354492A JPH05262767A JP H05262767 A JPH05262767 A JP H05262767A JP 6354492 A JP6354492 A JP 6354492A JP 6354492 A JP6354492 A JP 6354492A JP H05262767 A JPH05262767 A JP H05262767A
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acid
tablet
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acid ester
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JP6354492A
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Hiroyoshi Koyama
博義 小山
Naoki Hirashima
直樹 平嶋
Toshio Kashiwabara
俊夫 柏原
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】消化管の運動やpHの変化による単位時間当た
りのアポビンカミン酸エステルの放出量の変化が少な
く、製造工程が単純で工業的多量生産に有利な徐放性製
剤の提供 【構成】アポビンカミン酸エステル、ゲル形成物質およ
び有機酸を含有する徐放性製剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脳循環代謝改善剤等の医
薬として用いられるアポビンカミン酸エステル体、ゲル
形成物質および有機酸を含有する持続性錠剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薬物が持続的に放出され薬効が
長時間維持されるという特徴を有する徐放性製剤は、患
者の服用回数を減らす目的や、薬物の血中あるいは組織
内濃度が一定値以上になると毒性や副作用が増大するよ
うな薬物の血中濃度を一定値以下に制御する目的等のた
めに従来から種々の薬物や方法について研究されてき
た。例えば薬物と消化菅内でゲルを形成する物質(例え
ばヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス等)から得られ
た製剤が、長期的に薬物の放出を行うことは従来から知
られている(例えば特開昭58−110513等)。
【0003】しかし、単にゲル形成物質と薬物とを組合
わせただけでは、薬物の放出量が時間の経過ととも減少
するという欠点を有することがフォ−ドら(J.L.Ford et
al,Int. J. Pharma. 24,339,1985)により報告されてい
る。その欠点を克服するために、消化菅内でゲルを形成
するヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス(以下「HP
MC」と略記)とアニオン性のカルボキシメチルセルロ
−スのナトリウム塩とを組合わせて、製剤からの単位時
間あたりの薬物の放出量を一定にする試みもバベジャら
(S.K.Baveja et al, Int. J. Pharma. 39,39,1987)によ
り報告されているが、ここで用いられている薬物は比較
的溶解度が大きい薬物であり、溶解度が低い薬物やpH
の変化により溶解度が変動するような薬物については記
載されていない。また、消化等のために消化菅に運動が
生じた場合、ゲル形成物質と薬物のみを配合した製剤で
は、薬物の放出量が変動するという欠点もある。
【0004】一方、アポビンカミン酸のエステル体は弱
塩基性を有する化合物であることから酸性領域において
は、比較的大きな溶解度を示すが、弱酸性から中性領域
にかけては溶解度が次第に小さくなることが知られてい
る。そのため、pHが約1(例えば胃等)から約7.5
(例えば大腸等)まで変化する人の消化菅内において
は、前記したような従来の方法で製造したアポビンカミ
ン酸エステルを含む製剤は、薬物の放出量がpHの変化
により変動し、その結果血中濃度あるいは組織内濃度が
一定とならないため、期待した薬効が得られないという
欠点を有している。従って、例えば特開平2−2235
33には腸や胃においても薬物の放出量が一定となるよ
うに塩基性薬効成分と腸溶性物質とをポリグリセリン脂
肪酸エステルの存在下に分散させたアポビンカミン酸の
徐放性製剤が記載されているが、この製剤は打錠前に細
粒または顆粒化する必要があるため製造工程が複雑とな
り、工業的多量生産には余り好ましいものではなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、消化菅の運動
またはpHの変化による単位時間当りのアポビンカミン
酸エステルの放出量の変化が少なく、製造工程が単純で
工業的多量生産に有利な徐放性製剤が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下で本発
明者らは、アポビンカミン酸を含む徐放性製剤について
種々の検討および研究を行った結果、アポビンカミン酸
エステル、ゲル形成物質および有機酸を含有する製剤
は、消化菅の運動やpHの変化による単位時間当りのア
ポビンカミン酸エステルの放出量の変化が少なく、かつ
その製法も単純であって工業的多量生産に有利なことを
見出し本発明を完成した。すなわち、本発明は (1)アポビンカミン酸エステル、ゲル形成物質および
有機酸を含有する徐放性製剤、(2)アポビンカミン酸
エステルがアポビンカミン酸エチルエステルである
(1)記載の製剤、(3)アポビンカミン酸エステルと
ゲル形成物質との重量比が1:10〜100である
(1)記載の製剤、(4)アポビンカミン酸エステルと
有機酸との重量比が1:2〜40である(1)記載の製
剤、(5)アポビンカミン酸エステル、ゲル形成物質お
よび有機酸の重量比が1:15〜25:5〜10である
(1)記載の製剤、(6)製剤が錠剤である(1)記載
の製剤、(7)錠剤がコーティング錠である(6)記載
の製剤に関する。
【0007】本発明におけるアポビンカミン酸エステル
としては、例えばアポビンカミン酸のC1-4アルキルエ
ステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プ
ロピルエステル等)またはC1-4アルキレンC1-4アルコ
キシエステル(例えば、メチレンメトキシエステル、メ
チレンエトキシエステル、エチレンメトキシエステル
等)等が用いられ、好ましくはC1-4アルキルエステル
が、より好ましくはエチルエステルが用いられる(以下
アポビンカミン酸エチルエステルを「ビンポセチン」と
略記する)。これらのアポビンカミン酸エステルは、特
開昭53−147100または特開昭56−87581
等に記載の方法またはそれに準ずる方法により製造でき
る。
【0008】本発明におけるゲル形成物質(消化液中で
ゲルを形成する高分子物質)としては、セルロ−ス誘導
体(例えば、HPMC、ヒドロキシプロピルセルロ−ス
(以下「HPC」と略記)、メチルセルロ−ス、カルボ
キシメチルセルロ−スナトリウム等)、アルギン酸ナト
リウム、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリ
マ−、カ−ドラン等が用いられ、好ましくはセルロース
誘導体が、より好ましくはHPMCが用いられる。これ
らのゲル形成物質の20℃、2%水溶液における粘度
(cp)は、25〜15,000cp が好ましく、30〜
6,000cp がより好ましい。必要な粘度が単独で得ら
れない場合は、適切な粘度のものを組合わせて使用して
もよく、その場合は粘度が近いものを組合わせる方が好
ましい。また、ゲル形成物質は、目的とする持続時間等
に応じて1種あるいは2種以上を適宜組合せて使用する
ことができる。
【0009】本発明における有機酸としては、常温で固
体であってヒトを含む哺乳類等の動物に安全に投与でき
る酸が好ましく、例えば2または多塩基性のカルボン酸
(例えばコハク酸、りんご酸、クエン酸、酒石酸、フマ
ル酸等)やアスコルビン酸等が用いられる。より好まし
くは、例えば2〜5塩基性のカルボン酸(例えばコハク
酸、りんご酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸等)が、特
に好ましくは、例えばコハク酸またはクエン酸等が、最
も好ましくは、例えばコハク酸等が用いられる。これら
の有機酸は、その1%水溶液においてpH1.5〜4.5
の酸(例えばコハク酸、りんご酸、クエン酸、酒石酸、
フマル酸、アスコルビン酸等)が好ましく、より好まし
くはpH1.7〜4の酸が用いられる。これらの有機酸
は、その分子量が100〜500の酸(例えばコハク
酸、りんご酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、アスコル
ビン酸等)が好ましく、より好ましくは例えば100〜
200の酸(例えばコハク酸、りんご酸、クエン酸、酒
石酸、フマル酸、アスコルビン酸等)が、特に好ましく
は100〜150の酸(例えばコハク酸、りんご酸、酒
石酸、フマル酸等)が用いられる。また、有機酸は、1
種あるいは2種以上を適宜組合わせて使用することもで
きる。
【0010】本製剤に使用されるアポビンカミン酸エス
テルの量は目的とする薬効に応じて選択できるが、1製
剤当り0.5〜50mg、好ましくは2〜30mgであ
る。また、製剤に対しては0.5〜60重量%、より好
ましくは1〜30重量%の割合で配合する。ゲル形成高
分子物質の量は、目的とする持続時間等に応じて異なる
が、好ましくは薬物1に対して、重量比で5〜200倍
量、より好ましくは10〜100倍量を用いる。有機酸
の量は、薬物1に対し重量比で1〜80倍量、より好ま
しくは2〜40倍量を使用する。アポビンカミン酸エス
テルとゲル形成物質および有機酸の比率は1:5〜5
0:2〜20が好ましく、より好ましくは1:15〜2
5:5〜10の比率で用いられる。
【0011】本発明の持続性製剤には、本発明の効果を
損わない程度の量で、製剤一般に用いられている添加
剤、例えば賦形剤(例えば乳糖、白糖等の糖類、でんぷ
ん類、タルク、ステアリン酸マグネシウム、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロ−ス、結晶セルロ−ス等)、着
色剤(例えば三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化チタ
ン、タ−ル色素、カラメル、リボフラビン等)、矯味剤
(例えばサッカリン、アスパラテ−ム等)、矯臭剤(例
えばメント−ル等)、結合剤(例えばゼラチン、HP
C、HPMC、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキ
ストリン等)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク等)、崩壊剤(例
えばカルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカ
ルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロース等)等を配合することができ
る。
【0012】本発明の持続性製剤は、例えば錠剤、丸
剤、カプセル剤等として用いることが可能であるが、特
に例えば錠剤として用いるのが好ましい。また、アポビ
ンカミン酸エステルが光による分解を受けやすいこと
や、配合する有機酸の酸味をマスクするため、製剤の表
面を糖等によりコーティングするのが好ましい。
【0013】本発明の徐放製剤の製造は、アポビンカミ
ン酸エステル、ゲル形成物質および有機酸を配合して製
剤化すること等で行うことができる。配合は、どの様な
順序で行ってもよい。本発明の徐放製剤を錠剤として製
造する場合には、例えばアポビンカミン酸エステル、ゲ
ル形成高分子および有機酸を混合し、適当な溶媒に溶解
した結合剤と均一に混和して、常法により練合、造粒、
乾燥、整粒し、顆粒を得た後、この顆粒と滑沢剤を混合
し、打錠機(圧力500〜3000kg/cm2)で打錠する
方法等が用いられる。丸剤として製造する場合には、例
えばアポビンカミン酸エステル、ゲル形成高分子および
有機酸を混合し、適当な溶媒に溶解した結合剤と均一に
混和して、常法により練合、造粒することにより製造で
きる。カプセル剤として製造する場合には、例えばアポ
ビンカミン酸エステル、ゲル形成高分子および有機酸を
混合し、適当な溶媒に溶解した結合剤と均一に混和し
て、常法により練合、造粒、乾燥、整粒し、顆粒を得た
後、この顆粒をカプセルに充填することにより製造でき
る。製造時に用いられる溶媒としては、結合剤を溶解で
きればどのような溶媒であってもよいが、例えば水、エ
タノールまたはそれらの混合溶媒(容量比5:1〜1:
5)等が、好ましくは、例えばエタノール等が用いられ
る。製造時に用いられる結合剤としてはとくにHPCが
好ましい。
【0014】さらに必要により、本発明の持続性製剤
は、矯味等による服用感の向上や安定性の増大等の目的
でシュガ−コ−ティングあるいはフィルムコ−ティング
剤へと変換して用いることもできる。このコ−ティング
剤は前記製剤を常法に従ってコ−ティングすることによ
り製造される。ここにおけるコ−ティング層には、例え
ば炭酸カルシウム、白糖、リン酸カルシウム、タルク、
アラビアゴム、HPMC、HPC、ポリエチレングリコ
−ル、酸化チタン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、食用
タール系色素等が含まれていてもよく、特にHPMC、
ポリエチレングリコール、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
からなるコーティング層が好ましい。
【0015】かくして得られる本発明の持続性製剤は、
例えば哺乳動物(例、ヒト、イヌ、ウサギ、ラットな
ど)の、脳循環代謝改善剤等の治療薬として、従来の製
剤と同様に安全に経口投与することができる。さらに、
従来よりも少ない投与回数(患者の状態等により異なる
が、例えば従来は5mg錠を一日に3回投与していた場
合、7.5mg錠を1日2回投与にすることができる)
で用いることもできる。
【0016】
【作用】
【実施例】以下、本発明の実施例をあげて本発明を詳し
く説明するがこれらは、本発明を限定するものではな
い。 実施例1 ビンポセチン75g、メトロ−ズ 65SH−50(信
越化学社製、HPMC(50cp)) 1,232g、結晶セ
ルロ−ス40gおよびコハク酸500gからなる混合物
を、バ−チカルグラニュレ−タ−(FM-G25型、パウレッ
ク社製)で充分混合後、低粘度ヒドロキシプロピルセル
ロース(以下「HPC−L」と略記)98gを溶解した
アルコ−ル溶液で練合した(練合条件:400rpm,1
0分間)。白色の練合物を流動乾燥機(FD−3S,パ
ウレック社製)で60℃の送風温度で30分間乾燥し、
パワ−ミル(P−3型,昭和化学機械工作所製)を用い
1.5mmφパンチングスクリ−ンで解砕して顆粒とし
た。この顆粒1,750.5gにステアリン酸マグネシ
ウム13.5gを加え、混合機(TM−15型,昭和化
学機械工作所製)で5分間混合し打錠用顆粒とした。こ
の顆粒を錠剤機(Correct 19K ,菊水製作所製)で8.
0mmφ、4.5Rの杵を用いて196mg、圧力1.
5ton/cm2で打錠し錠剤7,500錠を得た。
【0017】実施例2 実施例1と同様にして、1錠あたり以下の組成を有する
錠剤を7,500錠得た。 (メトローズ 65SH−1500:信越化学社製、H
PMC(1,500cp))
【0018】実施例3 実施例1と同様にして、1錠あたり以下の組成を有する
錠剤を7,500錠得た。
【0019】実施例4 実施例1と同様にして、1錠あたり以下の組成を有する
錠剤を7,500錠得た。
【0020】実施例5 実施例3において得た錠剤1錠につき、下記の組成に従
いフィルムコ−ティング液を調製しフィルム錠を得た。
すなわち、メトローズTC−5(信越化学社製、HPM
C) 67.32gおよびPEG−6000(ポリエチ
レングリコール−6000の略)13.5gを蒸留水
1,000gで30分間攪拌,溶解した。一方、酸化チ
タン9gおよび黄色三二酸化鉄0.18gを蒸留水62
0g中でホモディスパ−(L型,特殊機化製)で2kg/c
m2の圧力,30分間分散し、先の溶解液を加えコ−ティ
ング液とした。 錠剤980gをフィルムコ−ティング
機(HI-COATER 30型,フロイント産業製)を用い、錠剤
温度約41℃,注液速度約2g/分でフィルム液をスプ
レ−し、固形物として1錠当り9mgの皮膜形成を行
い、フィルムコ−ティング錠を得た。 コ−ティング層:
【0021】参考例 コハク酸の代りに同重量のメトローズ 65SH−15
00を配合し、実施例1と同様にして1錠当り以下の組
成を有する錠剤を得た。
【0022】試験例 試験錠剤 試験錠剤1:前記実施例1で得られた錠剤 試験錠剤2:前記実施例2で得られた錠剤 試験錠剤3:前記実施例3で得られた錠剤 試験錠剤4:前記実施例4で得られた錠剤 試験錠剤5:前記実施例5で得られた錠剤 試験錠剤A:前記参考例で得られた錠剤 試験は第十二改正日本薬局方解説書記載のパドル法(1
00、150または200回転)に従って行い、薬剤の
溶出率(1錠中の薬剤の量を100とした場合の液中に
溶出してきた薬剤の量)を測定した。なお、いずれの試
験においても、使用した液量は、500mlであった。ま
た、溶出された薬物量は、紫外部の吸光度を測定するこ
とにより求めた。
【0023】(1)溶出試験(A) 試験液は、pH6.8緩衝液(第二クエン酸ナトリウムを0.1モル濃
度、水酸化ナトリウムを0.1規定、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1%の割
合で含有する水溶液)を使用し、200回転で試験を行
った。各試験錠剤の溶出率(%)は〔表1〕の通り。
【表1】 〔表1〕から明かなように、本発明の持続性錠剤の溶出
挙動は経過時間に対して比例しているので、溶出速度が
ほぼ一定に保たれていることが理解される。一方、有機
酸を含まない錠剤Aは溶出時間の経過とともに次第に溶
出量が小さくなっており、溶出速度一定でないことが分
かる。
【0024】(2)溶出試験(B) 試験液は、pH6.8緩衝液(第二クエン酸ナトリウムを0.1モル濃
度、水酸化ナトリウムを0.1規定、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1%の割
合で含有する水溶液)を使用し、100および150回
転で試験を行った。試験錠剤3の溶出率(%)は〔表
2〕の通り。
【表2】 〔表2〕から明かなように本発明の持続性錠剤の溶出挙
動が表1と同様に経過時間に対してほぼ比例しているこ
とから、溶出速度がほぼ一定に保たれていることがわか
る。また、100および150回転さらには表1の試験
錠剤3の200回転とも、溶出速度がほぼ同一であり、
回転数の変化(すなわち消化菅の運動)に左右されない
こともわかる。
【0025】(3)溶出試験(B) 試験液は、第十二改正日本薬局方解説書記載の第1液
(塩酸と塩化ナトリウムを含み、ラウリル硫酸ナトリウムを0.1%の
割合で含有するpH1.2の水溶液)を使用し、200
回転で試験を行った。 試験結果 各試験錠剤の溶出率(%)は〔表3〕の通り。
【表3】 〔表3〕から明かなように、本発明の持続性錠剤の溶出
速度は経過時間に対してほぼ比例しているので、溶出速
度がほぼ一定にであることがわかる。また、この溶出性
を先の表1と比較すると、その挙動がpHに左右されて
おらず、ほぼ同一であることがわかる。 一方、有機酸
を含まない錠剤AはpHが酸性側に傾いてアポビンカミ
ン酸エステルが溶解しやすい条件となっても溶出速度が
一定にならないこともわかる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、消化菅の運動やpHの変化に
よる単位時間当りのアポビンカミン酸エステルの放出量
の変化が少なく、かつその製法も単純であって工業的多
量生産に有利なアポビンカミン酸エステルの徐放製剤を
提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/475 ABR 7252−4C 47/12 C 7433−4C 47/38 F 7433−4C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アポビンカミン酸エステル、ゲル形成物質
    および有機酸を含有する徐放性製剤。
  2. 【請求項2】アポビンカミン酸エステルがアポビンカミ
    ン酸エチルエステルである請求項1記載の製剤。
  3. 【請求項3】アポビンカミン酸エステルとゲル形成物質
    との重量比が1:10〜100である請求項1記載の製
    剤。
  4. 【請求項4】アポビンカミン酸エステルと有機酸との重
    量比が1:2〜40である請求項1記載の製剤。
  5. 【請求項5】アポビンカミン酸エステル、ゲル形成物質
    および有機酸の重量比が1:15〜25:5〜10であ
    る請求項1記載の製剤。
  6. 【請求項6】製剤が錠剤である請求項1記載の製剤。
  7. 【請求項7】錠剤がコーティング錠である請求項6記載
    の製剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001010951A (ja) * 1992-09-18 2001-01-16 Yamanouchi Pharmaceut Co Ltd ハイドロゲル徐放性製剤
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WO2009008487A1 (ja) * 2007-07-12 2009-01-15 Takeda Pharmaceutical Company Limited 被覆製剤
WO2010103539A3 (en) * 2009-03-09 2010-12-02 Dinesh Shantilal Patel Sustained release oral formulation of vinpocetine

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