JPH0526252A

JPH0526252A - 軸継手

Info

Publication number: JPH0526252A
Application number: JP19983991A
Authority: JP
Inventors: Sadatomo Kuribayashi; 定友栗林
Original assignee: K Seven Co Ltd
Current assignee: K Seven Co Ltd
Priority date: 1991-07-16
Filing date: 1991-07-16
Publication date: 1993-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】原動軸側と従動軸側との間の偏心に良好に対
処でき且つそれ自体を容易には分離しないユニットとし
て取扱うことのできる軸継手を提供する。【構成】原動軸端部フランジ３に複数の第１スライド
駒６が付設されており、該第１スライド駒と係合するＸ
方向の第１スライド長孔１５が複数形成されている第１
駆動力伝達プレート１４が第１緩衝プレート１０を介し
て原動軸端部フランジ３と平行に配列されており、従動
軸端部フランジ５に複数の第２スライド駒８が付設され
ており、該第２スライド駒と係合するＹ方向の第２スラ
イド長孔１７が複数形成されている第２駆動力伝達プレ
ート１６が第２緩衝プレート１２を介して従動軸端部フ
ランジ５と平行に配列されており、上記第１駆動力伝達
プレート１４と上記第２駆動力伝達プレート１６とが連
結固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は軸継手に関し、特に原動
軸側と従動軸側との間の偏心に対し良好に対処でき、取
扱性の良好な軸継手に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】各種回
転力伝達機構において２つの回転軸の端部どうしが継手
により接続される。例えば、モーターの出力回転軸とポ
ンプの入力回転軸とが継手により接続される。この場
合、モーターの出力回転軸とポンプの入力回転軸とが十
分に整列する様に注意深くモーター及びポンプの据え付
けを行うことはかなりの労力を要する。また、この様な
整列に十分気を配って据え付けを行っても、双方の回転
軸間には幾分かの偏心や偏角が残り、更にモーターやポ
ンプには作動時に振動が発生するので、これらを継手部
分で吸収するために、従来、継手としてフレキシブル継
手が用いられている。従来のフレキシブル継手として
は、バネやワイヤ等の可撓性部材を用いたものが例示さ
れる。しかし、これらのフレキシブル継手では、偏心及
び偏角が生じた際に２つの回転軸間の相対的変位の吸収
を可撓性部材の変形のみに委ねているために、偏心及び
偏角の許容範囲を大きくするためには、可撓性部材の変
形量が大きくなければならない。このため、可撓性部材
として柔らかいものを用いなければならなず、大きな回
転力を伝達する場合には特に、平衡状態が変化する際の
過渡期における回転力伝達が良好でなくなる。また、可
撓性部材の変形にエネルギーが消費され、回転力伝達の
効率が低下するという難点もある。

【０００３】また、偏心及び偏角に対処可能な継手とし
てオルダム継手が用いられている。しかし、従来使用さ
れているオルダム継手は、原動軸側部材と従動軸側部材
との間に回転力伝達部材を配置し、該回転力伝達部材と
原動軸側部材とを回転中心方向と直交する面内で第１の
方向に相対的にスライド可能となし、且つ回転力伝達部
材と従動軸側部材とを回転中心方向と直交する面内で上
記第１の方向と直交する第２の方向にスライド可能とな
したものであるため、回転力伝達部材が原動軸側部材及
び従動軸側部材から容易に脱落し、軸継手をユニットと
して運搬する際や回転力伝達機構の所定位置にセットす
る際の取扱性が低下する。

【０００４】そこで、本発明は、原動軸側と従動軸側と
の間の偏心に対し良好に対処でき、且つそれ自体を容易
には分離しないユニットとして取扱うことのできる、改
良された軸継手を提供することを目的とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、原動軸端部と従動軸端部とが
対向配置されており、上記原動軸端部には原動軸回転中
心方向と直交するフランジが形成されており、該フラン
ジの従動軸側と反対の側の面には複数の第１スライド駒
が付設されており、該第１スライド駒と係合する第１の
方向の第１スライド長孔が複数形成されているリング状
の第１駆動力伝達プレートが上記原動軸端部フランジと
平行に配列されており、上記従動軸端部には従動軸回転
中心方向と直交するフランジが形成されており、該フラ
ンジの原動軸側と反対の側の面には複数の第２スライド
駒が付設されており、該第２スライド駒と係合する第２
の方向の第２スライド長孔が複数形成されているリング
状の第２駆動力伝達プレートが上記従動軸端部フランジ
と平行に配列されており、上記第１駆動力伝達プレート
と上記第２駆動力伝達プレートとが連結固定されてい
る、ことを特徴とする、軸継手、が提供される。

【０００６】本発明においては、上記原動軸端部フラン
ジと上記第１駆動力伝達プレートとの間にリング状の第
１緩衝プレートを配置し、上記従動軸端部フランジと上
記第２駆動力伝達プレートとの間にリング状の第２緩衝
プレートを配置することができる。また、上記第１の方
向と上記第２の方向とが直交するのが好ましい。

【０００７】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の具体的実
施例を説明する。

【０００８】図１は本発明による軸継手の一実施例を示
す分解斜視図であり、図２、図３及び図４は、それぞれ
その組立状態の斜視図、縦断面図及び一部省略正面図で
ある。

【０００９】これらの図において、２は原動軸端部であ
り、３はその端面に形成されたフランジであり、２’は
原動軸回転中心である。また、４は従動軸端部であり、
５はその端面に形成されたフランジであり、４’は従動
軸回転中心である。原動軸端部２と従動軸端部４とは互
いに対向し且つ回転中心２’，４’が合致してＺ方向と
なる様に配置されている。

【００１０】原動軸端部フランジ３の従動軸端部４側と
反対側の端面には、原動軸回転中心２’と平行に突出し
且つ周方向に均等に配置された４つのローラーベアリン
グ６が第１スライド駒として付設されている。原動軸端
部フランジ３の従動軸端部４側と反対側の端面に隣接し
て、リング状のプラスチック製第１緩衝プレート１０及
びリング状の第１駆動力伝達プレート１４がこの順に配
列されている。該第１駆動力伝達プレート１４には上記
４つのローラーベアリング６と係合せる４つのＸ方向の
第１スライド長孔１５が形成されている。従って、原動
軸端部フランジ３は第１駆動力伝達プレート１４に対し
Ｘ方向に相対移動可能である。この相対移動の障害にな
らない様に、上記該第１緩衝プレート１０には上記４つ
のローラーベアリング６が通る４つのＸ方向の長孔１１
が形成されている。

【００１１】従動軸端部フランジ５の原動軸端部２側と
反対側の端面には、従動軸回転中心４’と平行に突出し
且つ周方向に均等に配置された４つのローラーベアリン
グ８が第２スライド駒として付設されている。従動軸端
部フランジ５の原動軸端部２側と反対側の端面に隣接し
て、リング状のプラスチック製第２緩衝プレート１２及
びリング状の第２駆動力伝達プレート１６がこの順に配
列されている。該第２駆動力伝達プレート１６には上記
４つのローラーベアリング８と係合せる４つのＹ方向の
第２スライド長孔１７が形成されている。従って、従動
軸端部フランジ５は第２駆動力伝達プレート１６に対し
Ｙ方向に相対移動可能である。この相対移動の障害にな
らない様に、上記該第２緩衝プレート１２には上記４つ
のローラーベアリング８が通る４つのＹ方向の長孔１３
が形成されている。

【００１２】上記第１駆動力伝達プレート１４の外側に
はリング状の第１カバープレート１８が配列されてお
り、上記第２駆動力伝達プレート１６の外側にはリング
状の第２カバープレート２０が配列されている。そし
て、これら２つのカバープレート１８，２０の内側面の
外周縁の間には、これらの間隔を設定するとともに上記
原動軸端部フランジ３、従動軸端部フランジ５、第１緩
衝プレート１０、第２緩衝プレート１２、第１駆動力伝
達プレート１４及び第２駆動力伝達プレート１６をカバ
ーする円筒状のスペーサ・カバーリング２２が介在して
いる。そして、上記第１カバープレート１８、第１駆動
力伝達プレート１４、第１緩衝プレート１０、第２緩衝
プレート１２、第２駆動力伝達プレート１６及び第２カ
バープレート２０がボルト・ナットにより連結固定され
ている。

【００１３】尚、上記原動軸端部フランジ３の従動軸端
部側の面には２つの小さなくぼみが形成されており、こ
こにボールベアリング７が位置している。同様に、上記
従動軸端部フランジ５の原動軸端部側の面には２つの小
さなくぼみが形成されており、ここにボールベアリング
９が位置している。そして、原動軸端部フランジ３と従
動軸端部フランジ５とは、これらボールベアリング７，
９を介して所定間隔に維持されている。

【００１４】本実施例において、原動軸端部２が回転す
ると、その回転力はローラーベアリング６と第１スライ
ド長孔１５との係合により第１駆動力伝達プレート１４
へと伝達され、更に該第１駆動力伝達プレート１４に固
定されている第２駆動力伝達プレート１６からローラー
ベアリング８と第２スライド長孔１７との係合により従
動軸端部４へと伝達され、該従動軸端部４が回転せしめ
られる。原動軸端部２と従動軸端部４とに偏心が生じた
場合には、ローラーベアリング６と第１スライド長孔１
５との間の相対移動（Ｘ方向平行移動）及びローラーベ
アリング８と第２スライド長孔１７との間の相対移動
（Ｙ方向平行移動）により、良好に対処できる。

【００１５】本実施例では、２つの駆動力伝達プレート
１４，１６を連結固定し、これらの内側に原動軸端部フ
ランジと従動軸端部フランジとを配置して挟持している
ので、１つのユニットとして取扱うことができる。

【００１６】

【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、原動軸側
と従動軸側との間の偏心に対し良好に対処でき、且つそ
れ自体を容易には分離しないユニットとして取扱うこと
のできる軸継手が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による軸継手の実施例を示す分解斜視図
である。

【図２】図１の軸継手の組立状態の斜視図である。

【図３】図１の軸継手の組立状態の縦断面図である。

【図４】図１の軸継手の組立状態の一部省略正面図であ
る。

【符号の説明】

２原動軸端部２’ 原動軸回転中心３原動軸端部フランジ４従動軸端部４’ 従動軸回転中心５従動軸端部フランジ６，８ローラーベアリング７，９ボールベアリング１０第１緩衝プレート１２第２緩衝プレート１４第１駆動力伝達プレート１５第１スライド長孔１６第１駆動力伝達プレート１７第２スライド長孔１８，２０カバープレート２２スペーサ・カバーリング

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】原動軸端部と従動軸端部とが対向配置さ
れており、上記原動軸端部には原動軸回転中心方向と直交するフラ
ンジが形成されており、該フランジの従動軸側と反対の
側の面には複数の第１スライド駒が付設されており、該
第１スライド駒と係合する第１の方向の第１スライド長
孔が複数形成されているリング状の第１駆動力伝達プレ
ートが上記原動軸端部フランジと平行に配列されてお
り、上記従動軸端部には従動軸回転中心方向と直交するフラ
ンジが形成されており、該フランジの原動軸側と反対の
側の面には複数の第２スライド駒が付設されており、該
第２スライド駒と係合する第２の方向の第２スライド長
孔が複数形成されているリング状の第２駆動力伝達プレ
ートが上記従動軸端部フランジと平行に配列されてお
り、上記第１駆動力伝達プレートと上記第２駆動力伝達プレ
ートとが連結固定されている、ことを特徴とする、軸継手。
【請求項２】上記原動軸端部フランジと上記第１駆動
力伝達プレートとの間にリング状の第１緩衝プレートが
配置されており、上記従動軸端部フランジと上記第２駆
動力伝達プレートとの間にリング状の第２緩衝プレート
が配置されている、請求項１に記載の軸継手。
【請求項３】上記第１の方向と上記第２の方向とが直
交している、請求項１に記載の軸継手。