JPH0526185A - スクロール流体機械 - Google Patents

スクロール流体機械

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JPH0526185A
JPH0526185A JP20479791A JP20479791A JPH0526185A JP H0526185 A JPH0526185 A JP H0526185A JP 20479791 A JP20479791 A JP 20479791A JP 20479791 A JP20479791 A JP 20479791A JP H0526185 A JPH0526185 A JP H0526185A
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Takashi Saito
隆 斉藤
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Tokico Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C27/00Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C27/008Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids for other than working fluid, i.e. the sealing arrangements are not between working chambers of the machine

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクロール圧縮機のケーシング内と吸込室と
の間をシールするシール部材が早期に損傷するのを防止
し、信頼性を向上させる。 【構成】 ケーシング1内の油室Bと吸込室Aとを遮断
するシール部材38を、弾性樹脂材料により予めテーパ
筒39として成型し、このテーパ筒39を途中部位で断
面略V字形状に折返すことにより折返し部38Aを形成
し、テーパ筒39の小径部39B側を旋回スクロール2
7側の取付筒34に固定リング40で固定し、大径部3
9D側を固定リング41で取付筒36に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスクロール圧縮
機として好適に用いられるスクロール流体機械に関し、
特に、ケーシング内の潤滑油が旋回スクロールと固定ス
クロールとの間の各圧縮室内に浸入するのを防止するよ
うにしたスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スクロール圧縮機には給油式
(油冷式)スクロール圧縮機と無給油式スクロール圧縮
機とがある。
【0003】このうち、給油式スクロール圧縮機はケー
シング内に潤滑油を貯え、この潤滑油を軸受、旋回スク
ロールと固定スクロールとの間の摺動部等に供給しつつ
空気を圧縮するものであり、潤滑性、冷却性に優れてい
る。また、給油式スクロール圧縮機は旋回スクロールに
背圧導入孔を穿設し、圧縮途中の圧縮空気を旋回スクロ
ールの背面に作用させて該旋回スクロールに押圧力を与
え、圧縮室内の圧縮空気によって旋回スクロールに作用
する開離力とバランスさせる構成とすることができ、圧
縮効率を高めることができるという利点もある。
【0004】しかし、給油式スクロール圧縮機は圧縮室
内に潤滑油が供給され、吐出ポートから圧縮空気と一緒
に油分も吐出されるため、油分離器等を用いても完全に
清浄な空気を得ることが出来ないという欠点がある。
【0005】一方、無給油式スクロール圧縮機は、油分
離器、オイルクーラ、温度調節弁等が不要であるから、
給油式スクロール圧縮機に比較して構成が簡単であり、
また完全に清浄な圧縮空気を得ることができるという利
点がある。
【0006】しかし、無給油式スクロール圧縮機は、潤
滑性、冷却性に劣っており、軸受、旋回スクロールと固
定スクロールとの間の摺動部等の早期摩耗や焼付きを起
こしやすいという欠点がある。また、無給油式スクロー
ル圧縮機は、圧縮作用時の圧縮熱によって旋回スクロー
ル、固定スクロールが熱膨張するのを見越し、駆動軸を
支持する軸受、旋回スクロールを支持する旋回軸受にス
ラスト・ラジアル軸受を使用する構成とすると共に、鏡
板の歯底とラップ部の歯先との間に適正なスラストクリ
アランスを確保する構成としているが、ラップ部が熱膨
張してスラストクリアランスが減少するまでの間、圧縮
効率の低下を招き、またスラストクリアランスを小さく
した場合には、カジリ現象を起こすという欠点がある。
【0007】そこで、前述した給油式、無給油式スクロ
ール圧縮機の欠点を改良し、潤滑油を用いて潤滑と冷却
を行ないつつ、油分を含まない完全に清浄な圧縮空気を
得ることができるようにした半給油式のスクロール圧縮
機も知られている。
【0008】以下、図4により、この半給油式のスクロ
ール圧縮機について述べる。
【0009】図4において、1は筒状のケーシング、2
は後述の前側ケーシング3と共に該ケーシング1を構成
するケーシング本体を示し、該ケーシング本体2は円板
状の底部2Aと、該底部2Aの内周側からケーシング本
体2内へ延びた軸受部2Bと、底部2Aの外周側から前
側ケーシング3の方向に延びた円筒部2Cとから有底筒
状に形成されている。
【0010】3は前記ケーシング本体2の円筒部2Cの
先端に固着された段付筒状の前側ケーシングで、該前側
ケーシング3の内周側には径方向内向きにスラスト受部
3Aが一体に突設され、該スラスト受部3Aは後述する
旋回スクロール6の背面に摺接してスラスト方向の荷重
を受承するようになっている。
【0011】4はケーシング本体2の軸受部2Bに軸受
5,5を介して回転可能に支持された駆動軸を示し、該
駆動軸4の先端側はケーシング1内へと伸長してクラン
ク軸4Aとなり、該クランク軸4Aの軸線は駆動軸の軸
線に対して所定寸法dだけ偏心している。また、該駆動
軸4の基端側はケーシング1外で電動モータ(図示せ
ず)に連結され、該電動モータにより駆動されるように
なっている。
【0012】6は前側ケーシング3のスラスト受部3A
と後述する環状板12のスラスト受部12Aとの間に位
置してクランク軸4Aに回転可能に設けられた旋回スク
ロールを示し、該旋回スクロール6は、円盤状に形成さ
れた鏡板6Aと、該鏡板6Aの前面側に立設されたうず
巻き状のラップ部6Bと、該ラップ部6Bの径方向外側
に位置して円筒状に立設され、該ラップ部6Bよりも軸
方向に大きく突出した筒状部6Cと、鏡板6Aの背面側
中央に設けられたボス部6Dとから構成されている。そ
して、前記ボス部6D内にはクランク軸4Aが旋回軸受
7を介して旋回可能に取付けられている。
【0013】ここで、前記旋回スクロール6の鏡板6A
の背面外周側には図示しないキー溝が周方向に所定間隔
をもって形成され、該各キー溝と前側ケーシング3のス
ラスト受部3Aとの間には自転防止機構としてのオルダ
ム継手(図示せず)が配設されている。そして、旋回ス
クロール6は駆動軸4を回転駆動するときに、クランク
軸4Aにより寸法dの旋回半径をもった円運動が与えら
れ、オルダム継手によって自転が防止され、駆動軸4の
軸線を中心にして旋回(公転)し続けるようになってい
る。
【0014】8はケーシング1の先端側を施蓋するよう
に前側ケーシング3の前端面に衝合して設けられ、旋回
スクロール6と対向した固定スクロールを示し、該固定
スクロール8は、中心が駆動軸4の軸線と一致するよう
にして中央部側に配設された鏡板8Aと、該鏡板8Aに
旋回スクロール6のラップ部6Bと同様に立設されたう
ず巻き状のラップ部8Bと、鏡板8Aの外周側に位置し
て断面コ字状に形成され、内部に旋回スクロール6の筒
状部6C,後述のシール部材13等が収容されるように
なった円環状の収容部8Cとから構成されている。
【0015】ここで、前記固定スクロール8のラップ部
8Bは旋回スクロール6のラップ部6Bと所定角度だけ
ずらして重なり合うように配設され、旋回スクロール6
が旋回する間に、連続的に縮小する複数の圧縮室9,
9,…を画成するようになっている。また、10,11
は固定スクロール8に設けられた吸込ポート,吐出ポー
トをそれぞれ示し、該吸込ポート10は最外周側(低圧
側)の圧縮室9と連通するように収容部8Cの外周側に
穿設され、吐出ポート11は最内周側(高圧側)の圧縮
室9と連通するように鏡板8Aの中心部に穿設されてい
る。
【0016】12は固定スクロール8の収容部8C開口
部側に固定され、前側ケーシング3または固定スクロー
ル8の一部を構成した環状板を示し、該環状板12の内
周側には、旋回スクロール6の鏡板6Aに摺接すること
によりスラスト方向の荷重を受承するスラスト受部12
Aが形成され、該スラスト受部12Aは前側ケーシング
3のスラスト受部3Aと対向している。また、前記環状
板12には固定スクロール8の収容部8C内に突出した
円筒状の筒状部12Bが立設され、該筒状部12Bは旋
回スクロール6の筒状部6Cよりも径方向外側に位置し
ている。
【0017】13は旋回スクロール6のラップ部6Bお
よび固定スクロール8のラップ部8Bを径方向外側から
取囲み、各圧縮室9をケーシング1内に対して遮断した
シール部材を示し、該シール部材13は図5に示す如
く、弾性樹脂材料により湾曲部13Aの位置で断面U字
状に予め折返した形状に成型され、内周側の端部と外周
側の端部とがそれぞれ固定リング14,15により旋回
スクロール6の筒状部6Cと環状板12の筒状部12B
とに気液密に固定されている。そして、該シール部材1
3は固定スクロール8の収容部8C内に吸込ポート10
と連通する吸込室Aを画成し、ケーシング1内の油室B
と吸込室Aとの間をシールしている。
【0018】16はケーシング1の油室B内に収容され
た潤滑油、17はケーシング1内に位置して駆動軸4に
嵌合固着され、潤滑油16を該ケーシング1内に掻き上
げるための油掻き、18は該油掻き17に設けられたカ
ウンタウエイトを示し、該カウンタウエイト18は旋回
スクロール6の旋回運動にバランスをとるようになって
いる。
【0019】従来技術によるスクロール圧縮機は上述の
如き構成を有するもので、駆動軸4を回転駆動すると、
この回転はクランク軸4Aから旋回軸受7を介して旋回
スクロール6に伝えられ、該旋回スクロール6は駆動軸
4を中心とし、寸法dの旋回半径をもって旋回運動す
る。そして、この旋回運動によって各圧縮室9は連続的
に縮小し、吸込口10から吸込んだ空気を圧縮し、この
圧縮空気を吐出口11から外部の空気タンク(図示せ
ず)等に吐出する。
【0020】この際、駆動軸4に設けた円板17は、ケ
ーシング1内の潤滑油14を掻き上げ、旋回スクロール
6背面はもとより、軸受5,旋回軸受7,前側ケーシン
グ3のスラスト受部3A,環状板12のスラスト受部1
2A,オルダム継手等にこの潤滑油を供給し、潤滑、冷
却等を行なう。
【0021】一方、吸込室Aはシール部材13によって
ケーシング1の油室Bと画成されているから、吸込ポー
ト10から吸込み、吐出ポート11から吐出される圧縮
空気に油分が混入することはなく、清浄な圧縮空気が得
られる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、吸込室Aとケーシング1内の油室Bとの間
をシールするシール部材13を、弾性樹脂材料により断
面U字状に成型し、湾曲部13Aを予め折返した形状に
形成するようにしている。このため、シール部材13の
内周側、外周側端部を旋回スクロール6、環状板12の
筒状部6C,12Bに固定リング14,15で取付ける
ときに、取付け位置が軸方向に関してずれると、シール
部材13の内周側または外周側が正規な取付位置よりも
軸方向にずれることで、湾曲部13Aが変形して該湾曲
部13Aに歪が生じ、この状態で旋回スクロール6を旋
回させると、湾曲部13Aに応力が集中して異常変形が
起きることがある。
【0023】このため、従来技術では、スクロール圧縮
機を長期に亘って作動させているうちに、シール部材1
3が湾曲部13A等の異常変形した部位から損傷、破損
され、信頼性を向上できないという問題がある。
【0024】また、他の従来技術では図6に示す如く、
可撓性を有した高強度の繊維または金属線等からなる芯
材19A,19A,…を網目状に編むことにより芯材1
9を形成し、この芯材19をシール部材13内に埋設す
ることによってシール部材13を補強するようにしてい
る。しかし、この場合には、旋回スクロール6の旋回運
動に対するシール部材13の追従性が芯材19によって
悪くなり、このときにシール部材13にしわ等を発生さ
せないようにするためにはシール部材13の全長を非常
に長くする必要が生じ、全体が大型化するばかりでな
く、複雑な形状となるためにシール部材13を量産化す
るのが難しいという問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、シール部材を簡単な形状に成型して量産
化を容易に図ることができ、取付け時の誤差等によって
異常変形が発生するのを防止できる共に、信頼性や寿命
を向上できるようにしたスクロール流体機械を提供する
ことを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、シール部材を弾
性材料により軸方向一端側から他端側に向けて漸次拡径
するテーパ筒として成型し、該テーパ筒の軸方向中間部
を折返した状態で、前記軸方向一端側を旋回スクロール
側に固定し、他端側をケーシングまたは固定スクロール
側に固定する構成としたことにある。
【0027】
【作用】上記構成により、軸方向一端側から他端側に向
けて漸次拡径する弾性材料からなるテーパ筒を、軸方向
中間部で折返すことによってシール部材を形成でき、こ
の折返し部をシール部材の取付け位置に追従させて変位
させることができ、応力集中等の発生を抑えることがで
きる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づきスクロール圧縮機を例に挙げて説明する。なお、実
施例では前述した図4に示す従来技術と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0029】図中、21は当該スクロール圧縮機の本体
を構成するケーシングを示し、該ケーシング21は従来
技術で述べたケーシング1とほぼ同様に、底部22A,
軸受部22Bおよび円筒部22Cを有するケーシング本
体22と、該ケーシング本体22の円筒部22C先端か
ら径方向内向きに突設され、内周側がスラスト受部23
Aとなった前側ケーシング23とから大略構成されてい
る。そして、ケーシング本体22の軸受部22Bには軸
受24,25を介して駆動軸26が回転可能に支持さ
れ、該駆動軸26の先端側は所定寸法dだけ偏心したク
ランク軸26Aとなっている。
【0030】27はクランク軸26Aに旋回軸受28を
介して旋回可能に取付けられた旋回スクロールを示し、
該旋回スクロール27は従来技術で述べた旋回スクロー
ル6とほぼ同様に構成され、鏡板27A,ラップ部27
Bおよびボス部27Cを有している。そして、該旋回ス
クロール27は鏡板27Aの背面と前側ケーシング23
のスラスト受部23Aとの間に配設したオルダム継手2
9により自転が防止され、クランク軸26Aの回転によ
って寸法dの旋回半径をもった旋回運動が与えられる。
【0031】30は前側ケーシング23の前端面に衝合
してケーシング21に固着された固定スクロールを示
し、該固定スクロール30も従来技術で述べた固定スク
ロール8とほぼ同様に構成され、鏡板30A,ラップ部
30Bおよび収容部30Cを有し、該収容部30Cの外
周側には環状の段部30Dが形成されている。また、該
固定スクロール30には収容部30Cの位置に吸込ポー
ト31が設けられ、鏡板30Aの中心部に吐出ポート3
2が形成されている。そして、該固定スクロール30の
ラップ部30Bは旋回スクロール27のラップ部27B
との間で複数の圧縮室33,33,…を形成し、旋回ス
クロール27が旋回運動を行うときに、各圧縮室33は
吸込ポート31から吸込んだ空気を圧縮し、吐出ポート
32から圧縮空気を吐出させる。
【0032】34は旋回スクロール27のラップ部27
Bよりも径方向外側で鏡板27Aにボルト35を介して
固着された取付筒を示し、該取付筒34は段付円筒状に
形成され、基端側が鏡板27Aの前面側に嵌合して複数
のボルト35(1個のみ図示)により旋回スクロール2
7に一体化されている。そして、該取付筒34の先端側
は固定スクロール30の収容部30C内へと突出し、後
述のシール部材38が取付けられるようになっている。
【0033】36は取付筒34の径方向外側に位置し、
前側ケーシング23の前端面と固定スクロール30の段
部30Dとの間に固定された他の取付筒を示し、該取付
筒36は図3に示す如く、取付筒34よりも大径に形成
された円筒状の取付部36Aと、該取付部36Aの基端
側から径方向外向きに突設された環状の固定部36Bと
からなり、該固定部36Bには周方向に所定間隔をもっ
てボルト挿通穴36C(1個のみ図示)が形成されてい
る。そして、該取付筒36は各ボルト挿通穴36Cに挿
通された各ボルト37により固定部36Bが前側ケーシ
ング23に固着され、取付部36Aの先端側外周にはシ
ール部材38が取付られている。
【0034】38は固定スクロール30の収容部30C
内に位置して取付筒34,36間に設けられたシール部
材を示し、該シール部材38は図2に示す如く弾性樹脂
材料により予めテーパ筒39として射出成型等の手段で
成型され、該テーパ筒39は一端側に位置し、外周面に
リング溝39Aが形成された厚肉の小径部39Bと、他
端側に位置し、内周面にリング溝39Cが形成された厚
肉の大径部39Dと、小径部39Bから大径部39Dに
向けて漸次拡径したテーパ部39Eとから構成されてい
る。そして、シール部材38はテーパ筒39のテーパ部
39Eを軸方向中間部で図3に示す如く断面略V字形状
に折返すことにより形成され、折返し部38Aの位置は
取付筒34,36への取付け位置に応じて自由に変位で
きるようになっている。
【0035】即ち、該シール部材38はテーパ筒39の
小径部39Bがリング溝39A内に二重巻きバンド等の
固定リング40を巻きつけることにより、取付筒34の
先端側外周に気液密に固定され、大径部39Dがリング
溝39C内に同様の固定リング41を巻付けることによ
り取付筒36の取付部36A外周側に気液密に固定され
る。そして、該シール部材38は取付筒34を旋回スク
ロール27に固着し、取付筒36を固定スクロール30
と前側ケーシング23との間に固着することにより、固
定スクロール30の収容部30C内に配設され、この収
容部30C内に吸込ポート31と連通する吸込室Aを画
成している。また、該シール部材38はその内側にケー
シング1内の油室Bと連通する環状室B1 を画成し、こ
の環状室B1 および油室Bを吸込室Aに対して遮断し、
これによって油室B内の潤滑油16が吸込室Aおよび各
圧縮室33内へと浸入するのを防止している。
【0036】本実施例によるスクロール圧縮機は上述の
如き構成を有するもので、その基本的作動については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0037】然るに、本実施例では、ケーシング1内の
油室Bと吸込室Aとを遮断するシール部材38を、弾性
樹脂材料からテーパ筒39として予め成型し、このテー
パ筒39の軸方向中間部を断面V字形状に折返した状態
で、小径部39Bを固定リング40により取付筒34に
固定し、大径部39Dを固定リング41により取付筒3
6に固定し、取付筒34,36を旋回スクロール27,
固定スクロール30側に固着することによって該固定ス
クロール30の収容部30C内にシール部材38を配設
する構成としたから、下記のような作用効果を得ること
ができる。
【0038】即ち、シール部材38の折返し部38Aは
図2に示す如く成型されたテーパ筒39を軸方向中間部
で折返すことにより形成しているので、テーパ筒39の
小径部39B,大径部39Dを取付筒34の先端側、取
付筒36の取付部36Aに固定リング40,41を用い
て取付けたときに、取付け位置がずれたとしても、折返
し部38Aはテーパ筒39のテーパ部39E途中で自由
に位置が変えられ、この折返し部38Aの近傍にしわや
大きな歪等が発生するのを防止できる。
【0039】そして、旋回スクロール27が旋回運動を
行うときにも、シール部材38の折返し部38Aはこれ
に追従して軸方向および径方向に自在に変位でき、旋回
スクロール27等から作用する引張り力、圧縮力および
せん断力により応力集中が折返し部38Aの近傍で発生
するのを効果的に防止できる。
【0040】従って、本実施例によれば、シール部材3
8が早期に損傷、破損されるのを確実に防止でき、吸込
室Aと油室Bとの間を長期に亘ってシールすることによ
り、吐出ポート32から清浄な圧縮空気を吐出でき、信
頼性や寿命を大幅に向上できる。
【0041】また、シール部材38の素材となるテーパ
筒39は簡単な形状であるから、射出成型等の手段を用
いて量産化を容易に行うことができ、コストダウンを図
りうる上に、図6に示す従来技術に比較してシール部材
38を短尺に形成でき、当該スクロール圧縮機全体を小
型化できる等、種々の効果を奏する。
【0042】なお、前記実施例では、弾性樹脂材料から
なるテーパ筒39をテーパ部39Eの途中で略V字形状
に折返すことによりシール部材38を形成するものとし
て述べたが、折返し部38Aの形状は略V字状に限るも
のではなく、テーパ筒39を折返したときに折返し部3
8Aが円弧状に湾曲した場合でも、前記実施例とほぼ同
様の作用効果を得ることができる。
【0043】また、前記実施例では、シール部材38の
大径部39Dを取付筒36を介して前側ケーシング23
に固定するものとして述べたが、これに替えて、シール
部材38の大径部39Dを取付筒36を介して固定スク
ロール30の外周側に固定するようにしてもよい。
【0044】さらに、前記実施例では、取付筒34を旋
回スクロール27と別体で形成するものとして述べた
が、これに替えて、旋回スクロール27に取付筒34を
予め一体で形成するようにしてもよく、他の取付筒36
についても、例えば前側ケーシング23等に一体形成す
るようにしてもよい。
【0045】さらにまた、前記実施例では、スクロール
圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えばスクロール式の真空ポンプ等に適用してもよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、シー
ル部材を弾性材料からテーパ筒として成型し、このテー
パ筒を軸方向中間部で折返して一端側および他端側を旋
回スクロール側およびケーシングまたは固定スクロール
側に固定する構成としたから、シール部材の取付時に位
置ずれ等が生じた場合でも、折返し部の近傍にしわや大
きな歪等が発生するのを防止でき、寿命や信頼性を効果
的に向上できる。また、シール部材の素材となるテーパ
筒を射出成型等の手段で容易に量産でき、コストダウン
を図りうる上に、全体を小型化できる等、種々の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール圧縮機を示す
縦断面図である。
【図2】シール部材の素材となるテーパ筒を拡大して示
す縦断面図である。
【図3】図2中のテーパ筒を途中部位で折返した後に取
付筒に取付けた状態を示すシール部材の拡大縦断面図で
ある。
【図4】従来技術によるスクロール圧縮機を示す縦断面
図である。
【図5】図4中のシール部材を拡大して示す斜視図であ
る。
【図6】他の従来技術によるシール部材を拡大して示す
斜視図である。
【符号の説明】
21 ケーシング 26 駆動軸 26A クランク軸 27 旋回スクロール 27A,30A 鏡板 27B,30B ラップ部 30 固定スクロール 31 吸込ポート 32 吐出ポート 33 圧縮室 34,36 取付筒 38 シール部材 38A 折返し部 39 テーパ筒 39B 小径部(一端側) 39D 大径部(他端側) A 吸込室 B 油室

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内部に潤滑油を収容するケーシングと、
    該ケーシングに回転可能に設けられ、該ケーシング内に
    伸びる先端側がクランク軸となった駆動軸と、該駆動軸
    のクランク軸に旋回可能に設けられ、鏡板にうず巻状の
    ラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回スクロ
    ールと対向して前記ケーシングに固着され、鏡板に該旋
    回スクロールのラップ部との間で複数の圧縮室に形成す
    るうず巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、
    前記各圧縮室のうち、最外周側の圧縮室に連通する吸込
    ポートおよび最内周側の圧縮室に連通する吐出ポート
    と、前記各圧縮室をケーシング内に対して遮断すべく、
    前記旋回スクロールおよび固定スクロールのラップ部を
    径方向外側から取囲むシール部材とからなるスクロール
    流体機械において、前記シール部材は弾性材料により軸
    方向一端側から他端側に向けて漸次拡径するテーパ筒と
    して成型し、該テーパ筒の軸方向中間部を折返した状態
    で、前記軸方向一端側を旋回スクロール側に固定し、他
    端側を前記ケーシングまたは固定スクロール側に固定す
    る構成としたことを特徴とするスクロール流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000065782A (ko) * 1999-04-09 2000-11-15 김천경 스크롤형 압축기 및 펌프의 구동 스크롤 밀봉장치

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KR20000065782A (ko) * 1999-04-09 2000-11-15 김천경 스크롤형 압축기 및 펌프의 구동 스크롤 밀봉장치

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