JPH05261100A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH05261100A
JPH05261100A JP4060782A JP6078292A JPH05261100A JP H05261100 A JPH05261100 A JP H05261100A JP 4060782 A JP4060782 A JP 4060782A JP 6078292 A JP6078292 A JP 6078292A JP H05261100 A JPH05261100 A JP H05261100A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、Bモード断層像中の血流速度を
表示する機構、例えば、カラー・フロー・マップ(CFM)
像, パルスドプラ(PWD) 像を表示する機構を備えた超音
波診断装置に関し、脈動性と定常性を識別した血管情報
,,を、1枚の画像中に表示する。 【構成】 Bモード断層像中に、血流速度情報を重ね合
わせて表示する機構を備えた超音波診断装置に、該血流
速度の時間的な変化を基に、血流速度の特性を、脈動
波、定常波、流れ無しの、少なくとも3つの特性
の領域を識別する手段、例えば、自己相関関数による手
段,又は、周波数解析手段と、該識別の開始と終了を指
示する手段とを設け、該識別の開始から終了迄の期間内
における、上記識別された特性,,毎の領域を、
該Bモード断層上の血流速度情報の画像(CFM像)と
切り換えて表示するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を被検体に照射
し、その反射信号により被検体内部を映像化する、医療
用超音波診断装置に係わり、特に、ドプラ効果を利用し
被検体内部の動き(血流動態など)を映像化する、ドプ
ラ機能付超音波診断装置に関する。
【0002】超音波診断装置には、被検体内部構造を映
像化するBモード機能と,血流など動きに関する情報を
映像化するドプラ機能などがある。該Bモード機能は、
細く絞られた超音波ビームで被検体を走査し、その反射
信号を輝度変調し、Bモード断層像を得るもので、通
常、階調性を持ったモノクロ像としてモニター表示され
る。
【0003】一方、ドプラ機能は、血流など動きのある
反射・散乱体からの反射信号がドプラ効果により周波数
シフトする原理を利用し、そのシフト量を解析すること
により動態を映像化する。
【0004】該ドプラ機能には、パルス・ドプラ(PW
D)や,カラー・フロー・マッピング(CFM)などと
称される機能がある。該パルス・ドプラ(PWD)は、
上記Bモード断層像内の任意の点(サンプル・ボリュー
ム)の動態に注目し、その周波数シフトを高速フーリエ
変換(FFT)などの周波数解析手法によりスペクトラ
ムとして求め、更に、スペクトラムの時間的変化として
映像化する。
【0005】従って、注目部位(関心領域)の流速や,
その時間変化を認識し易い反面、例えば、心腔内全体の
血流動態などを把握する場合においては、順次、サンプ
ル・ボリュームを移動させ、隈なく観察することとなり
多大な診断時間を要する。
【0006】カラー・フロー・マップ(CFM) は、この点
を改善し、上記Bモード断層像内の広い範囲の動き(平
均流速)を、自己相関法と呼ばれる手法により求め、B
モード像に重ね合わせる。この際、カラー表示するなど
してモノクロのBモード断層像と区別可能なものとす
る。
【0007】従って、動きの全体像を把握でき、例え
ば、心腔内の弁逆流や狭窄などの異常箇所の発見が容易
に行える。反面、流速値を色の色相や明るさなどで表現
するため、画像を見ただけでは、流速値の正確な把握が
困難である。
【0008】一般に、腹部組織の異常組織(例えば、肝
細胞癌等)の診断においては、該異常組織の周りにどの
ような特性の血流が存在するかが重要となる。例えば、
該異常組織に対して、脈動波のある動脈が入っている
と、該異常組織の癌化が疑われる。
【0009】このような場合に、上記パルス・ドプラ
(PWD)像で、該脈動波を位置を知ろうとすると、該
異常組織の周囲の複数個の関心領域について、該脈動波
の有無を調べる必要があり、現実的でない。
【0010】従って、該Bモード像上において、脈動波
(動脈)が存在する領域と,定常波(静脈)の存在する
領域等が、1枚のBモード像の画像中に表示されること
が、診断速度を向上させる上で必要となる。
【0011】
【従来の技術】図8は、従来の超音波診断装置を説明す
る図である。本図において、1 は、超音波を送受信する
超音波トランスデューサであり、ビーム・フォーマ部 2
からの送信信号を超音波に変換し、又被検体からの反射
波を電気信号に変換する。
【0012】2 は、制御部 11 の指定する走査方向へ超
音波ビームを収束させるための上記ビーム・フォーマ部
であり、3,4 は、各走査方向からの受信信号をデジタル
化し、表示用メモリーに書き込むためのBモード用のデ
ィジタル・スキャン・コンバータ (Bモード用DSC)
部である。該ディジタル・スキャン・コンバータ(DSC)
部では、ビーム状の超音波信号で、被検体を、例えば、
扇状に走査したとき、時系列に入ってくる該超音波のエ
コー信号を、ディジタル信号に変換し、該ディジタル信
号をビットマップメモリ上に、上記走査した扇状に記憶
する。
【0013】6 は、上記ビーム・フォーマ部 2からの受
信信号をミキサーにより、ドプラ信号に復調し、自己相
関法により平均流速,分散,流れの向きなどを検出する
ためのカラー・フロー・マップ(CFM) 解析部であり、7
は、上記カラー・フロー・マップ(CFM) 解析部 6の出力
を、上記、Bモード用のディジタル・スキャン・コンバ
ータ (Bモード用DSC)部 3,4と同様にして、表示用
メモリに書き込むためのカラー・フロー・マップ(CFM)
用ディジタル・スキャン・コンバータ (CFM用DS
C) 部である。
【0014】14は、上記ビーム・フォーマ部 2からの受
信信号をミキサーにより復調し、制御部 11 が指示する
サンプル・ボリューム位置(関心領域)のドプラ信号を
周波数解析し、スペクトラムを求めるためのパルス・ド
プラ(PWD) 解析部であり、15は、上記パルス・ドプラ(P
WD) 解析部 14 で求めたスペクトラムを時間的変化とし
て表示するスクロール・メモリー部である。
【0015】16は、上記Bモード断層像上にカラー・フ
ロー・マップ(CFM) 解析部 6の出力を、重ね合わせて表
示する場合のカラー・フロー・マップ(CFM) の表示色
と、上記被検体の動態速度との関係を示す、カラー・フ
ロー・マップ(CFM) スケール表示手段である。
【0016】5aは、上記Bモード用のディジタル・スキ
ャン・コンバータ (Bモード用DSC)部 3,4と, カラ
ー・フロー・マップ(CFM) 用ディジタル・スキャン・コ
ンバータ (CFM用DSC) 部 7と, スクロール・メモ
リ部 15 のメモリ出力を処理し、表示モニタ 5b への表
示信号を作成するビデオ処理部であって、5bは、上記B
モード断層像, カラー・フロー・マップ(CFM) 像, パル
スドプラ(PWD) 像を表示する表示モニタである。
【0017】11は、ユーザ操作により、走査・表示など
装置全体を制御する制御部,12 は、ユーザ操作を行うキ
ーボード, そして、13は、サンプル・ボリュームの設定
など、上記Bモード断層像上の部位 (関心領域) を指定
することに使用する設定手段である。
【0018】上記、従来の超音波診断装置では、操作キ
ーボード 12 によるユーザ操作により、上記Bモード断
層像, カラー・フロー・マップ(CFM) 像, パルスドプラ
(PWD) 像が選択的に表示されていた。例えば、カラー・
フロー・マップ(CFM) 像は単独で表示モニタ 5b 上に、
Bモード断層像とパルスドプラ(PWD) 像とは表示モニタ
5b 上に分割表示される。
【0019】該カラー・フロー・マップ(CFM) 像は、前
述のように、上記ビーム・フォーマ部 2からの受信信号
をミキサーにより、ドプラ信号に復調し、自己相関法に
より平均流速,分散,流れの向きなどを検出し、該検出
した速度情報をカラー情報に変換して、該Bモード断層
像に重ね合わせて表示される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来、該Bモード断層
像に重ね合わせて、血流速度を表示する機構を備えた、
上記の如き超音波診断装置に置いては、プローブに近づ
く流れと、遠ざかる流れを色分けして表示するのみで、
流れの特性、例えば、脈動波,定常波等を表示するもの
ではなかった。
【0021】しかし、観測している流れが、脈動流であ
るか定常流であるかを識別することは非常に重要であ
る。例えば、前述のように、腹部組織の異常組織(例え
ば、肝細胞癌)の診断に於いては、異常組織の周りにど
のような特性の血流が存在するかが重要となる。もし近
傍に動脈があれば脈動流が観測されるし、静脈があれば
定常流が観測される。
【0022】然しながら、従来の装置(図8参照)で
は、例えば、カラー・フロー・マップ(CFM) 像で、Bモ
ード像中の血流の流れの変化の様子を捕らえることで、
或いは、パルスドプラ(PWD) 像を用いて、該Bモード断
層像中の1ポイント(関心領域)での時間的な流速分布
を観測することで、異常組織の周辺の血流動態を識別し
ていた為、前述のように、診断に時間がかかり、現実的
でないという問題があった。
【0023】本発明は上記従来の欠点に鑑み、Bモード
断層像中の血流速度を表示する機構、例えば、カラー・
フロー・マップ(CFM) 像, パルスドプラ(PWD) 像を表示
する機構を備えた超音波診断装置に関し、脈動性と定常
性を識別した血管情報を、1枚の画像中に表示する超音
波診断装置を提供することを目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】図1〜図5は、本発明の
原理説明図であり、図1は、構成例を示し、図2は、脈
動波(A) と、定常波(B) の表示例を示し、図3,図4は
自己相関関数の原理を示し、図3は自己相関の関数式を
示し、図4は血流速度と自己相関値,或いは、スペクト
ラムパワー値との関係を示しており、図5は、処理過程
における表示画像(血流速度のピークホールド値)の時
間的変化の例を示している。上記の問題点は下記の如く
に構成した超音波診断装置によって解決される。
【0025】(1) 血流速度情報をBモード像上に重ねて
表示する機構 6,7,5を備えた超音波診断装置において、
該血流速度の時間的な変化情報を基に、該Bモード像
上の血流速度情報の特性を、脈動波、定常波、流れ
無しの、少なくとも3つの特性の領域に識別する手段
6,10 と、該識別の開始と終了を指示する手段 9,11
と、を設けて、該識別の開始, 終了を指示する手段 9,1
1 からの識別の開始から終了指示の期間内における、上
記領域識別手段 6,10 で識別した領域毎の特性値,
, を、該Bモード像上の血流速度表示と切り換えて
表示するように構成する。
【0026】(2) 上記超音波診断装置において、該特性
値, , を識別する手段 6,10は、該領域における
血流速度の自己相関関数を使って、周期性を見出し、
脈動波と認識するように構成する。
【0027】(3) 上記超音波診断装置において、該特性
値, , を識別する手段 6,10は、該領域における
血流速度の周波数解析によって、周期性を見出し、脈
動波と認識するように構成する。
【0028】(4) 上記超音波診断装置において、該識別
の開始と終了期間内で、同一走査線方向への繰り返し周
期, 及び, 又は送信回数を、他の期間と変えるように構
成する。
【0029】
【作用】上記の課題を解決するための原理,動作を図1
〜図5を使って説明する。先ず、図2(d) において、領
域Aを脈動波が存在する領域、領域Bを定常流の存在す
る領域とする。領域Aでは、図2(b) のような脈動波が
観測される。縦軸が血流速度、横軸が時間である。又、
領域Bでは、図2(c) のような流速に変化のない定常波
が観測される。
【0030】脈動波と定常波の識別は、2つのステップ
から決定する。先ず、図2(a) に示した識別期間内で、
血流速度が1度でもあるレベル (閾値) を越えたら、そ
の領域を血流領域とする。次に、血流領域中で、後述の
ように、脈波成分の観測されたところを脈波領域(A) 、
その他の血流領域を定常波領域(B) とする。
【0031】脈波成分の算出方法を図4に示す。脈波成
分は、簡単には血流速度の変動量、例えば、血流速度の
分散を観測して、分散値があるレベル以上の場合は、脈
動波、以下の場合は定常流としても良いが、該図3,図
4は、更に精度を上げるために、例えば、自己相関関数
を計算する場合の例を示したものである。
【0032】以下、該自己相関関数による脈動波の識別
方法を説明する。先ず、自己相関関数は、図3に示した
式 (E) で定義する。一般には、式(E)を1/(T+1)
倍したもので自己相関関数は定義されるが、本質的な問
題ではないので、該1/(T+1) を省略した。
【0033】但し、データ(ここでは、血流速度)の
サンプリング間隔をΔtとすると、該Δtは、超音波画
像のフレーム間隔となる。{図4(a) 参照} kΔt=τk :相関関数のラグ iΔt=ti :データが得られたときの時刻 T+1:(i−T〜i迄の期間);相関関数を計算する
ときの解析データ長で、通常、解析対象の脈動波の周期
より長くとる。
【0034】となる。上記(E)式において、i=i+
1としたときの漸化式は、図3に示した(E1)式とな
る。
【0035】ここで、例えば、T=4で、k=0,1,
2(k maxで示す) の例を考え、V(0) が最初のデータで
あるとすると、V(j-k)=V(i-T-k) において、 i−T−k≧0 が成立する必要がある。
【0036】上式に、上記T=4,k=2を代入する
と、 i−4−2≧0 i≧6 即ち、i=6なる時刻において、全ての相関値を計算す
ることができるようになる。従って、上記(E)式よ
り、自己相関値R(k,i)は、 R(0,6)=V(2)2+V(3)2+V(4)2+V(5)2+V(6)2 R(1,6)=V(2) V(1) +V(3) V(2) +V(4) V(3) +V(5) V(4) +V(6) V(5) R(2,6)=V(2) V(0) +V(3) V(1) +V(4) V(2) +V(5) V(3) +V(6) V(4) 相関関数の計算の開始指示があると、i=6までに、上
記の計算を実行する。以降は、上記 (E1)式の漸化式
で計算する。即ち、 R(0,7)=R(0,6)−V(2)2+V(7)2 =V(3)2+V(4)2+V(5)2+V(6)2+V(7)2 R(1,7)=R(1,6)−V(2) V(1) +V(7) V(6) =V(3) V(2) +V(4) V(3) +V(5) V(4) +V(6) V(5) +V(7) V(6) R(2,7)=R(2,6)−V(2) V(0) +V(7) V(5) =V(3) V(1) +V(4) V(2) +V(5) V(3) +V(6) V(4) +V(7) V(5) 以下、同様にして計算することができる。
【0037】上記(E1)式において、時刻(i+1)
では、時刻(i+1)から時刻(i−T−kmax)までの
データを必要とするので、超音波画像を記憶しているフ
レームメモリは、 (i+1)−(i−T−kmax)+1 =i+1−i+T+kmax +1 =T+kmax +2 従って、(T+kmax +2)枚のフレームメモリを必要
とする。
【0038】この式(E1)によって、自己相関をとる
方法は、図4(a) に示した図において、複数個の各自己
相関の解析区間毎に、自己相関を計算する方法であり、
この場合には、上記(T+kmax +2)枚のフレームメ
モリを必要とすることを示している。
【0039】十分に長い解析データ長(T+1)に対し
て、自己相関を計算する場合には、上記(E1)式を以
下のようにする。即ち、 R(k,i+1)=R(k,i)+V(i+1)V(i+1−k)・(E3) 即ち、開始信号と共に、全てのデータを加算し、上記
(E2)式のように、古いデータを減算する操作を行わ
ないようにする。
【0040】この場合の演算も、上記の同様にできるの
で詳細は省略するが、この場合には、時刻(i+1)
で、時刻(i+1)から時刻(i+1−kmax) (但し、
kmaxは、最大ラグ数) までのデータを必要とするの
で、上記の同じようにして必要とするフレームメモリの
枚数を計算すると、 (i+1)−(i+1−kmax)+1 =kmax +1 即ち、(kmax +1)枚のフレームメモリが有ればよい
ことになり、上記(E2)式の場合に比較してフレーム
メモリの枚数が少なくなることから、上記(E3)式に
よる自己相関の演算が実際的である。
【0041】Bモード断層像のある領域における、ある
画素(x,y) の血流速度を図4(a) に示す。ここで、開始
から終了までの時間区間の血流速度データを使って、上
記自己相関関数を算出したのが、図4(b),(c) である。
脈動波の場合は、図4(b) に示したように、検出範囲
(数百msec〜約1sec)内にピーク値が検出され
る。このピーク値Bの量, 或いは、相関ラグ0時の値、
即ち、上記R(0) の値Aとの比、B/Aが指定した量よ
り大きい場合に、脈動波とする。又、図4(c) は定常流
の例であって、明確なピークは現れない。
【0042】上記R(0),R(1) 〜R(k max) 迄の相関値
を求めて、それぞれの値をプロットしたもの{図4(b)
参照}の検出範囲内において、例えば、二次関数にフィ
ットし、そのカーブ曲率が所定の閾値を越えていれば、
上記脈動波であると識別し、該二次関数のカーブの曲率
が小さければ、定常波であると識別するようにしてもよ
い。
【0043】上記の脈動波の識別方法は、自己相関関数
による場合であるが、公知の高速フーリエ変換手法を用
いた周波数分析を行って、図4(d),(e) のような周波数
スペクトルを求めて、該血流速度の脈動の有無を検出す
るようにしてもよいことはいう迄もないことである。
【0044】即ち、上記図4(d) のように、開始から終
了までの時間区間を、適当な解析区間に分け、それぞれ
を、公知の高速フーリエ変換による周波数解析をし、求
めたパワースペクトルの平均値が、図4(d),(e) とす
る。脈動波の場合には、図4(d) に示したように、検出
範囲(1Hz前後)内にピーク値が検出される。このピ
ーク値Bの量, 或いは、直流成分Aとの比、B/Aが指
定した量より大きい場合に、脈動波とする。また、図4
(e) は定常流の例であって、明確なピークは現れない。
【0045】図5は、上記の処理過程において、血流速
度のピーク値をホールドしたものの時間的変化の様子を
示したものである。処理開始直後では、血流の存在する
領域自体が少ないが、時間の経過と伴に、血流のある領
域がハッキリしてくる様子が判る。図5(c) は、開始か
ら終了時までの時間間隔の間に、領域Aと,領域Bに血
流のある領域の存在したことを意味している。このよう
に、血流の存在した領域について、上述の図4のような
演算を行えば、各領域毎の流れの特性を表示することが
できる。
【0046】本発明により、脈動性と定常性を識別した
血管情報を1画面上に得ることができるため、診断上有
用な情報を得ることができるようになる。
【0047】
【実施例】以下本発明の実施例を図面によって詳述す
る。前述の図1〜図5は、本発明の原理説明図であり、
図6,図7は本発明の一実施例を示した図であって、図
6は自己相関関数の演算部を模式的に示したものであ
り、図7は、本発明の超音波診断装置の本発明に関連す
る部分の全体構成の例を示している。
【0048】本発明においては、Bモード断層像中に、
血流速度情報を重ね合わせて表示する機構、例えば、カ
ラー・フロー・マップ(CFM) 像を表示する機構を備えた
超音波診断装置に、該血流速度の時間的な変化を基
に、血流速度の特性を、脈動波、定常波、流れ無し
の、少なくとも3つの特性の領域を識別する手段 6,1
0 、例えば、自己相関関数による手段,又は、周波数解
析手段と、該識別の開始と終了を指示する手段 9,11 と
を設け、該識別の開始から終了迄の期間内における、上
記識別された特性,,毎の領域を、該Bモード断
層上の血流速度情報(CFM像) と切り換えて表示する手段
10,7,5 が、本発明を実施するのに必要な手段である。
尚、全図を通して同じ符号は同じ対象物を示している。
【0049】以下、図1〜図4を参照しながら、図5,
図6によって、本発明の超音波診断装置を説明する。先
ず、図1の原理構成図において、1は、超音波を送受す
るためトランスデューサ、2は、送受信の超音波ビーム
を生成するためのビーム生成部 (ビーム・フォーマ) 、
3は、検波信号を得るための検波部、4は、テレビ信号
に変換するためのスキャンコンバータ、6は、血流流速
を算出するためのドプラ解析部、具体的には、カラー・
フロー・マップ(CFM) 解析部、7は、流速データに対す
るスキャンコンバータ、具体的には、カラー・フロー・
マップ(CFM) 用ディジタル・スキャナ・コンバータ(DS
C) 、8は、送信パルスの繰り返し周期や送信回数を生
成する送信条件生成部である。上記において、1〜8
は、前述の図7に示した従来の超音波診断装置と同じも
のである。
【0050】9、10が本発明の特徴的なところであ
る。9,11 は、定常波/脈動波の識別の開始と終了を指
示するための識別開始終了指定手段、10は、CFM解
析部 6からの信号 (血流速度) を使って、該血流の特
性、例えば、前述の脈動波か, 定常波か等を識別す
るための定常波/脈動波識別手段である。
【0051】上記識別開始終了指定手段 9の指示によっ
て、識別が開始されると、スキャンコンバータ 7は、定
常波/脈動波識別手段 10 の出力、即ち、特性が識別さ
れた信号〜を入力として表示するよう動作する。
【0052】又、上記識別開始終了指定手段 9,11 から
の終了信号によって、その時間区間内(開始から終了ま
で)での識別結果が表示される。また、図示しない手段
によって、従来の動作にも戻るよう構成する。
【0053】また、定常波/脈動波識別精度を上げるた
めに、識別期間内では、最適な送信繰り返し周期や送信
回数になるように、上記識別開始終了指定手段 9の識別
信号が、制御部 11 を介して、上記送信条件生成部 8
に入力されており、該識別開始終了指定手段 9の識別信
号によって、より精度良く、脈動波や, 定常波等
を識別するように動作させる。
【0054】次に、図6,図7により、上記自己相関関
数演算の動作を、より具体的に説明する。ここでは、説
明の便宜上、前述の(E3)式で示した方法で自己相関
関数を演算する場合を例にとる。
【0055】前述のように、この方法では、カラー・フ
ロー・マップ(CMF) 解析部 6からの、Bモード断層像の
各画素(x,y) に対応した速度情報V(i+1-k max),〜V
(i),V(i+1) が、順次、図示の(kmax +1)枚の速
度格納用フレームメモリ 101に格納されており、図1に
示した識別開始終了指定手段 9から、上記制御部 11 を
介しての演算開始指示信号に基づいて、上記(E3)式
に示した自己相関関数の演算を、自己相関関数演算部 1
03で行い、演算結果は、それぞれ、(kmax +1)枚の
自己相関格納メモリR(0),R(1),〜R(k max) 102 に格
納される。
【0056】一方、図7に示した、血流速度ピークホー
ルド部 104において、カラー・フロー・マップ(CMF) 解
析部 6からの、Bモード断層像の各画素(x,y) に対応し
た血流速度のピークホールドの有無情報が生成されて
おり、脈動・定常・流れ無しのイメージ生成部 105に入
力される。
【0057】識別開始終了指定手段 9から終了信号が出
力されると、Bモード断層像上の各画素(x,y) に対応し
て、上記血流速度のピークホールド情報があると、血
流があったことを意味しているので、該画素(x,y) に対
応した自己相関格納用メモリ102からの自己相関値を参
照し、予め、定められている閾値と比較して、前述の図
4(b) に示したように、該閾値より大きい自己相関値が
検出された場合には、脈動がある画素として、図示され
ていないビットマップメモリに所定の色情報 (例えば、
赤色情報) を格納し、図4(c) に示したように、該自己
相関値が該閾値を越えない場合には、定常波と認識し
て、同じビットマップメモリに所定の色情報 (例えば、
青色情報) を格納し、血流速度ピークホールド部 104か
らの情報がない画素については、血流の流れ無しと認識
して、所定の色情報 (例えば、黒色情報) を格納する処
理を、全画素について行う。
【0058】この処理過程において、上記血流速度ピー
クホールド部 104からの情報を、所定の色情報、例え
ば、白色に変換して、実時間で、カラー・フロー・マッ
プ(CFM) 用ディジタル・スキャン・コンバータ(CFM用DS
C)部 7に送出することにより、例えば、図5(a),(b),
(c) に示したような、血流のある画素が存在する領域が
表示される。
【0059】そして、上記識別開始終了指定手段 9から
識別終了信号が出力され時点において、該脈動・定常・
流れ無しのイメージ生成部 105内のビットマップメモリ
に格納されている脈動波, 定常波, 流れ無しを識
別した情報を、カラー・フロー・マップ(CMF) 用ディジ
タル・スキャン・コンバータ(CMF用DSC)部 7に送出し、
それまで、表示されていたカラー・フロー・マップ(CM
F) 像、或いは、上記血流速度ピークホールド像を、該
脈動波, 定常波, 流れ無しの画像に入れ換えて表
示する。
【0060】このときの表示例が、前述の図2(d) に示
したもので、本図からも明らかなように、Bモード断層
像上において、脈動波,定常波,流れ無しを示す
領域を、一つの画面上に、例えば、静止画像として表示
することができる。
【0061】このように、本発明は、Bモード断層像中
に、血流速度情報を重ね合わせて表示する機構を備えた
超音波診断装置に、該血流速度の時間的な変化を基
に、血流速度の特性を、脈動波、定常波、流れ無し
の、少なくとも3つの特性の領域を識別する手段 6,1
0 、例えば、自己相関関数による手段,又は、周波数解
析手段と、該識別の開始と終了を指示する手段 9とを設
け、該識別の開始から終了迄の期間内における、上記識
別された特性,,毎の領域を、該Bモード断層上
の血流速度情報 (又は、そのピークホールド情報) と切
り換えて表示するようにしたところに特徴がある。
【0062】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
超音波診断装置は、Bモード断層像中に、血流速度情報
を重ね合わせて表示する機構を備えた超音波診断装置
に、該血流速度の時間的な変化を基に、血流速度の特
性を、脈動波、定常波、流れ無しの、少なくとも
3つの特性の領域を識別する手段 6,10 、例えば、自己
相関関数による手段,又は、周波数解析手段と、該識別
の開始と終了を指示する手段 9とを設け、該識別の開始
から終了迄の期間内における、上記識別された特性,
,毎の領域を、該Bモード断層上の血流速度情報,
又は、該血流速度のピークホールド情報と切り換えて表
示するようにしたものであるので、脈動波と、定常波
を識別した血流情報を、一枚の画像中に得ることがで
き、診断上有用な情報を得ることができるとうい効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図(その1)
【図2】本発明の原理説明図(その2)
【図3】本発明の原理説明図(その3)
【図4】本発明の原理説明図(その4)
【図5】本発明の原理説明図(その5)
【図6】本発明の一実施例を示した図(その1)
【図7】本発明の一実施例を示した図(その2)
【図8】従来の超音波診断装置を説明する図
【符号の説明】
1 超音波トランスデューサ 2 ビーム生成部 (ビーム・フォーマ) 3,4 Bモード用DSC部 5 ディスプ
レイ 5a ビデオ処理部 5b 表示モニ
タ 6 カラー・フロー・マップ(CFM) 解析部(CFM
解析部) 7 CFM用ディジタル・スキャン・コンバータ
(CFM用DSC部) 8 送信条件生成部 9 識別開始
終了指定手段 10 脈動波・定常波識別手段 101 速度格納
用フレームメモリ 102 自己相関格納用メモリ 103 自己相関
関数演算部 104 血流速度ピーク・ホールド部 105 脈動波・定常波・流れ無しのイメージ生成部 11 制御部 12 操作キー
ボード 13 設定手段 14 パルス・
ドプラ(PWD) 解析部 15 スクロールメモリ部 16 CFM スケ
ール発生部 脈動波 定常波 流れ無し 血流速度 識別信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】血流速度情報をBモード像上に重ねて表示
    する機構(6,7,5) を備えた超音波診断装置において、 該血流速度の時間的な変化情報 () を基に、該Bモー
    ド像上の血流速度情報の特性を、脈動波()、定常波
    ()、流れ無し()の、少なくとも3つの特性の領
    域に識別する手段(6,10)と、 該識別の開始と終了を指示する手段(9,11)と、を設け
    て、 該識別の開始, 終了を指示する手段(9,11)からの識別の
    開始から終了指示の期間内における、上記領域識別手段
    (6,10)で識別した領域毎の特性値 (, , ) を、該
    Bモード像上の血流速度表示と切り換えて表示すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】上記超音波診断装置において、該特性値
    (, , ) を識別する手段(6,10)は、該領域におけ
    る流速値 () の自己相関関数を使って、周期性を見出
    し、脈動波と認識することを特徴とする請求項1に記載
    の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】上記超音波診断装置において、該特性値
    (, , ) を識別する手段(6,10)は、該領域におけ
    る流速値 () の周波数解析によって、周期性を見出
    し、脈動波と認識することを特徴とする請求項1に記載
    の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】上記超音波診断装置において、該識別の開
    始と終了期間内で、同一走査線方向への繰り返し周期,
    及び, 又は送信回数を、他の期間と変えることを特徴と
    する請求項1に記載の超音波診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000225115A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Shimadzu Corp 超音波診断装置
US7044913B2 (en) 2001-06-15 2006-05-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic diagnosis apparatus
JP2014223114A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 株式会社東芝 超音波診断装置、医用画像処理装置、及び医用画像処理プログラム

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