JPH05260559A - 遠隔制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者がタッチパネルで構成される操作入力
部を操作したとき、その押圧力が規定値以上のときに得
られる座標データを送信すること。 【構成】 被制御機器に指示を与える遠隔制御装置にお
いて、タッチパネル３と感圧シート１２を含む操作入力
部１１を設ける。キー信号生成部１３では、タッチパネ
ル３の押圧された位置信号と押圧力の信号をＡ／Ｄ変換
手段１４を介して座標データ決定手段１５に与える。座
標データ決定手段１５は、規定値以上で押圧された位置
信号を識別し、座標値変換手段６に出力する。座標デー
タ送信手段７は、この座標データを送信信号に変換し、
送信回路８を介して被制御機器に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はテレビジョン受像機等の
被制御機器を遠隔制御する遠隔制御装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来の遠隔制御装置には、操作入力部に
操作パネルを設け、このパネルを押圧することにより押
圧位置に対応して得られる電圧信号に基づいて、座標値
からキー信号を識別する方法がある。このような操作入
力部を有する遠隔制御装置について図３を参照しつつ説
明する。

【０００３】図３は従来の遠隔制御装置に含まれる送信
部の構成を示すブロック図である。一点鎖線で示す遠隔
制御装置１は、テレビジョン受像機（以下テレビとい
う）の動作を遠隔で制御する送信装置であり、その操作
指示はテレビの表示部（ＣＲＴ）に表示され、送信部に
は液晶等の表示部を有しないものとする。本図において
遠隔制御装置１に操作入力部２が設けられる。操作入力
部２は被制御機器の制御信号を与えるための操作部であ
り、透明のタッチパネル３により構成される。タッチパ
ネル３は例えば矩形のパネルを有し、人が指でパネルの
特定部を押圧すると、押圧された部分の位置（Ｘ，Ｙ）
の信号をアナログ電圧で出力するものである。

【０００４】タッチパネル３は各種の構成が実現されて
いるが、ここでは例えばガラス基板にシート抵抗体の固
定透明導電膜が形成され、Ｘ方向の電極及びＹ方向の電
極が設けられ、各電極に電圧が印加されるものとしてい
る。この固定電極にドット状のスペーサを介して透明の
Ｘ又はＹ方向のライン抵抗体となる可動電極が対向して
配設される。可動電極の特定部分を押圧すると、ドット
スペーサに囲まれた部分が撓む。このとき可動電極の接
点が固定電極に接触し、位置（Ｘ，Ｙ）に対応した分圧
電圧が所定のサイクル毎に交互に出力される。

【０００５】タッチパネル３の位置（Ｘ，Ｙ）に対応す
る電圧信号はキー信号生成部４に与えられる。キー信号
生成部４はＡ／Ｄ変換手段５，座標値変換手段６，座標
データ送信手段７を含むものであって、マイクロコンピ
ュータとメモリにより構成される。Ａ／Ｄ変換手段５
は、操作入力部２から与えられる位置（Ｘ，Ｙ）の電圧
をデジタルデータに変換する回路である。座標値変換手
段６はＡ／Ｄ変換手段５のデジタル出力を座標データに
変換する回路で、その出力は座標データ送信手段７に与
えられる。座標データ送信手段７は座標データを送信信
号に変換するもので、その出力は送信回路８に与えられ
る。送信回路８は変調された座標データを、例えば赤外
線により遠隔に設置された被制御機器であるテレビ本体
に送信する回路である。

【０００６】一方、テレビには遠隔制御装置１から送信
された座標データに基づき、タッチパネル３の押圧場所
をＣＲＴに表示する図示しないデータ表示処理部が設け
られている。従ってＣＲＴへの表示モードに対応して、
テレビ本体は送信された座標データから、遠隔制御装置
１で入力された操作の種類を識別するよう構成されてい
る。

【０００７】このように構成された遠隔制御装置１の動
作について説明する。テレビを動作させるため、人がタ
ッチパネル３の特定領域を押圧すると、その部分の接点
がオンし、位置（Ｘ，Ｙ）に対応した電圧信号がキー信
号生成部４に入力される。Ａ／Ｄ変換手段５は位置に対
応した電圧信号を所定の周期でデジタル変換し、座標値
変換手段６によってデジタルデータを座標データに変換
し、そのデータを座標データ送信手段７に出力する。座
標データ送信手段７は送信コマンドが与えられると、入
力された座標データを送信信号に変調し、リーダコード
及びカスタムコードを発生し、その後座標データを送信
回路８に出力する。送信回路８は、例えばこの信号を電
流信号として、発光ダイオードを駆動して赤外線を出力
する。尚、これらの信号処理は、前回の操作に対する信
号のトレーラコードの送信中に行われるものとする。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な構成では、遠隔制御装置の使用者がタッチパネル３を
指で押圧して接点を押圧した場合、その接点が完全にオ
ンとなって正確なアナログ電圧が出力される前に、指が
触れ始めたときの小さい押圧力でもＡ／Ｄ変換されてし
まうことがあった。このため不安定な座標データを送信
することがあり、見掛け上、他の座標データが入力され
たかのような誤動作を起こすことがあった。又、被制御
機器の画面で操作位置の表示をする際、その表示が定ま
りにくいという欠点もあった。

【０００９】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、操作入力部の押圧力によって誤
動作を起こすことのない遠隔制御装置を提供することを
目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はタッチパネルを
含み、該タッチパネルの押圧部分の位置と押圧力を示す
アナログ信号を夫々出力する操作入力部と、操作入力部
から出力される押圧位置と押圧力の信号を所定の周期で
デジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換手段と、Ａ／Ｄ変換
手段より得られる押圧力が規定値以上のとき出力される
押圧位置の信号を選択する座標データ決定手段と、座標
データ決定手段により選択された信号をタッチパネルの
座標データに変換する座標値変換手段と、座標値変換手
段の出力する座標データを変調して送信信号に変換する
座標データ送信手段と、を具備することを特徴とするも
のである。

【００１１】

【作用】このような特徴を有する本発明によれば、遠隔
の被制御機器を制御するため、操作入力部のタッチパネ
ルを人が押圧すると、押圧部分の位置と押圧力とを示す
アナログ信号が夫々出力される。Ａ／Ｄ変換手段はこの
アナログ信号を所定の周期でデジタル信号に変換し、座
標データ決定手段に与える。座標データ決定手段はＡ／
Ｄ変換手段より得られる押圧力が規定値以上のときに、
押圧位置の信号を選択する。座標値変換手段はこのとき
に出力される位置信号をタッチパネルの座標データに変
換する。次に座標データ送信手段は、選択された座標デ
ータを送信信号に変調して送信する。このようにして人
が規定の押圧力以上で操作した信号が被制御機器に送信
される。

【００１２】

【実施例】以下本発明の一実施例における遠隔制御装置
について図面を参照しつつ説明する。図１は本実施例の
送信装置を中心とする遠隔制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。本図において遠隔制御装置１０は、操作入
力部１１，キー信号生成部１３，送信回路８より構成さ
れている。操作入力部１１は従来例と同一のタッチパネ
ル３と、感圧シート１２により構成されている。感圧シ
ート１２は、タッチパネル３の背面に密着して設けられ
たもので、押圧力に応じた抵抗値を示すタッチシートで
ある。感圧シート１２の構造は、この押圧側の上部シー
トに電極と感圧導電層が積層に設けられ、下部固定側の
シートには電極が形成されたものである。上下の各電極
は櫛字状に広がり、押圧側のシートのどの部分を押圧し
ても、押圧力にほぼ反比例した接触抵抗となる。ここで
は外部抵抗と感圧導電層が直列に接続され、感圧導電層
の分圧電圧の値により押圧力を検出するものとしてい
る。

【００１３】タッチパネル３の電圧信号及び感圧シート
１２の電圧信号は、キー信号生成部１３に与えられる。
キー信号生成部１３はマイクロコンピュータとメモリを
含んで構成される。キー信号生成部１３に含まれる座標
値変換手段６，座標データ送信手段７は従来例と同一で
あるので、その説明は省略する。Ａ／Ｄ変換手段１４
は、タッチパネル３及び感圧シート１０から出力される
電圧信号をデジタルデータに変換するものであり、押圧
力に対応した値に変換するものとする。Ａ／Ｄ変換手段
１４の出力するデジタルデータは座標データ決定手段１
５に与えられる。座標データ決定手段１５は、後述する
ようにタッチパネル３の押圧力が規定値以上のとき、Ａ
／Ｄ変換手段１４で変換された位置データを正規の位置
信号と見なし、そのデータを座標値変換手段６に出力す
るものである。座標値変換手段６は選択された位置信号
を座標データに変換するものである。座標データ送信手
段７は座標値変換手段６の出力する座標データを送信信
号に変調し、送信回路８に与える。以後、従来例と同一
のリモートコントロール信号が被制御機器に向けて送信
される。

【００１４】このように構成された遠隔制御装置の動作
について説明する。例えば遠隔制御装置の使用者が例え
ばテレビを見るため、操作入力部２を指で操作しテレビ
の電源をオン既にオンしたとする。次にチャンネルの選
択を行う操作を始めると、テレビの表示部（ＣＲＴ）に
例えば全てのチャンネル番号が一列に表示される。そし
て人がＣＲＴに表示されたチャンネル番号に相当するタ
ッチパネル３の領域を指で押圧する。

【００１５】図２は、キー信号生成部１３における信号
処理を示すフローチャートである。動作を開始すると、
ステップ２１において、タッチパネル３が押圧されたか
否かをその電圧信号の有無でチェックする。次のステッ
プ２２では、感圧シート１２から出力される電圧信号を
Ａ／Ｄ変換手段１４に与えＡ／Ｄ変換する。そしてステ
ップ２３でＡ／Ｄ変換されたデータが規定値ａ以上か否
かをチェックする。ここで規定値ａとは、タッチパネル
３を正常な押圧で操作したときに得られる、感圧シート
１２の出力に対応して変換されるＡ／Ｄ変換値である。
この値が規定値ａ未満であれば、タッチパネル３が押圧
される毎にこの変換を繰り返す。

【００１６】ステップ２３でＡ／Ｄ変換された押圧力の
データがａ以上であれば、押圧力が正常と見做されステ
ップ２４に進む。ステップ２４では、このときにタッチ
パネル３から入力されるＸ，Ｙ座標の電圧信号をＡ／Ｄ
変換手段１４によってＡ／Ｄ変換したデータを取込む。
そしてルーチン２５に進み、Ａ／Ｄ変換された位置デー
タを座標データに変換する。この座標データはタッチパ
ネル３を操作した人が意図する座標のデータであると考
えられ、このデータを座標データ送信手段７に出力す
る。そうすればこの座標データを送信信号に変調して送
信回路８を介して被制御機器に送信される。

【００１７】ここでキー信号生成部１３は、ステップ２
１〜２４において、Ａ／Ｄ変換手段１４より得られる押
圧力が規定値以上のとき出力される押圧位置の信号を選
択する座標データ決定手段１５の機能を達成している。

【００１８】このような信号処理をタッチパネル３が押
圧される毎に行うことにより、人が指をタッチパネル３
を規定の押圧力以上で操作した場合を、正規の操作とし
て処理している。このため不安定な操作は無視されると
共に、正しく押圧したときの操作が選別されて出力さ
れ、所望のテレビ画像が得られる。

【００１９】

【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、押圧力が規定値以上となるタッチパネルの押圧位置
を、座標値変換手段により座標データとして変換してい
る。このため、人が指をタッチパネルに触れ始めたとき
の不安定な座標データを伝送するという問題点は解消さ
れる。又、人が意図する指の動きに遠隔制御装置が追従
しないという不信感が解消され、人の意図する制御信号
を被制御機器に正確に送信することができる。このよう
に操作性に優れた遠隔制御装置が実現できる効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における遠隔制御装置の構成
を示すブロック図である。

【図２】本実施例のキー信号生成部の信号処理を示すフ
ローチャートである。

【図３】従来の遠隔制御装置の構成例を示すブロック図
である。

【符号の説明】

３ タッチパネル ６ 座標値変換手段 ７ 座標データ送信手段 ８ 送信回路 １０ 遠隔制御装置 １１ 操作入力部 １２ 感圧シート １３ キー信号生成部 １４ Ａ／Ｄ変換手段 １５ 座標データ決定手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タッチパネルを含み、該タッチパネルの
   押圧部分の位置と押圧力を示すアナログ信号を夫々出力
   する操作入力部と、 前記操作入力部から出力される押圧位置と押圧力の信号
   を所定の周期でデジタル信号に変換するＡ／Ｄ変換手段
   と、 前記Ａ／Ｄ変換手段より得られる押圧力が規定値以上の
   とき出力される押圧位置の信号を選択する座標データ決
   定手段と、 前記座標データ決定手段により選択された信号を前記タ
   ッチパネルの座標データに変換する座標値変換手段と、 前記座標値変換手段の出力する座標データを変調して送
   信信号に変換する座標データ送信手段と、を具備するこ
   とを特徴とする遠隔制御装置。
2. 【請求項２】 前記操作入力部は、 操作の押圧力により押圧位置の信号を出力するタッチパ
   ネルと、 前記タッチパネルに密着して設けられ、押圧力を検出す
   る感圧シートと、を含むものであることを特徴とする請
   求項１記載の遠隔制御装置。