JPH05260108A - ディジタル通信における復調方式 - Google Patents

ディジタル通信における復調方式

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JPH05260108A
JPH05260108A JP4051339A JP5133992A JPH05260108A JP H05260108 A JPH05260108 A JP H05260108A JP 4051339 A JP4051339 A JP 4051339A JP 5133992 A JP5133992 A JP 5133992A JP H05260108 A JPH05260108 A JP H05260108A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はディジタル通信における復調方式に
関し、伝送路特性の変化によりアイの最大開口部が変動
しても、常にアイの最大開口部で復調ベースバンド信号
の識別が行える復調方式の提供を目的とする。 【構成】 復調ベースバンド信号をフィルタリングする
FIRフィルタ1であってタップ係数h0 〜hm を可変
なものと、FIRフィルタ1の出力の各所定タイミング
におけるアイの分散を計測する分散計測部2と、分散計
測部2の出力の分散値に従って該分散値が最小となるよ
うにFIRフィルタ1のタップ係数を制御する制御部3
とを備える。あるいは、クロック周波数又はクロック位
相を可変なクロック発生部と、復調ベースバンド信号を
クロック発生部のクロックタイミングで量子化する量子
化部と、量子化部の出力の前記クロックタイミングにお
けるアイの分散を計測する分散計測部と、分散計測部の
出力の分散値に従って該分散値が最小となるようにクロ
ック発生部のクロック周波数又はクロック位相を制御す
る制御部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル通信における
復調方式に関し、更に詳しくはディジタル通信における
復調ベースバンド信号と、これをそのアイの最大開口部
でサンプリングするクロック信号との間の同期化方式を
改善した復調方式に関する。ディジタル通信では復調ベ
ースバンド信号をそのアイの最大開口部でサンプリング
し、得られたサンプリング信号の極性判定によりディジ
タルデータを再生している。従って、復調ベースバンド
信号のアイの最大開口部とクロック信号のサンプリング
位相とは常に一致していることが望ましい。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の復調方式の構成を示す図
で、図において31はディジタル通信の復調部、32は
識別部、33はクロック再生部、34は非線型処理部、
35はリミッタ回路、36は微分回路、37は整流回
路、38はPLLループで構成した狭帯域濾波部、39
は位相比較器、40はループフィルタ、41は電圧制御
発振器(VCO)、42はタイミング調整部である。
【0003】従来のクロック再生の基本原理は、受信I
F信号から非線型処理部34によりクロック成分を抽出
し、更に高Qの挟帯域炉波部38を介在させることによ
り、ジッタや雑音成分のないクロック信号を再生するも
のである。図8は従来の復調方式の動作を説明する図で
ある。例えばNRZ符号方式の復調ベースバンド信号
をリミッタ回路35で非線型増幅することにより矩形波
信号を得る。更に、この矩形波信号に対して微分回
路36及び整流回路37で微分及び全波整流を行うこと
により、NRZ信号の符号の変換点に同期したクロック
成分を抽出する。そして、このクロック成分と電圧
制御発振器41のクロック信号との間の位相誤差を位
相比較器39により検出し、位相誤差があるとこれをル
ープフィルタ40で積分し、得られた制御電圧により電
圧制御発振器41に対して位相誤差が0になるように負
帰還をかけている。
【0004】この状態で、電圧制御発振器41はNRZ
信号の最小周期の1/2周期のクロック信号を出力し
ており、タイミング調整部42では必要に応じて微小な
位相調整を行っている。そして、識別部32により復調
ベースバンド信号の極性を識別するに際しては、所謂
ダブルサンプリング法により、第1のタイミングでは符
号の変換点をヒットし、また第2のタイミングではその
中間にあるべきアイの最大開口部をヒットするようにし
ている。
【0005】ところで、実際にはマルチパスフェージン
グによる線型歪や送信電力増幅器の動作点変化による非
線型歪等が存在し、これにより伝送路特性が変化し、ア
イの最大開口部も変動してしまう。しかるに、従来は、
第1のタイミングより一定時間経過後の第2のタイミン
グでアイの開口部をヒットしているので、アイの最大開
口部が変動しても、第2のタイミングをこれに合わせる
ことができない。このために、従来は符号誤り率が劣化
するという問題があった。
【0006】また、このようなクロック再生をディジタ
ルPLLで実現するには変調速度の100倍程度のクロ
ック源を使ってディジタルPLLを構成する必要があ
る。このために、従来方式では、ディジタル処理をする
上で高速化に限界があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の復
調方式では、伝送路特性の変化によりアイの最大開口部
の位置が実質的に変動していても、復調ベースバンド信
号の識別タイミングをこれに合わせることができなかっ
た。本発明の目的は、伝送路特性の変化によりアイの最
大開口部の位置が変動していても、常にアイの最大開口
部で復調ベースバンド信号の識別が行えるディジタル通
信における復調方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は図1の構成
により解決される。即ち、本発明のディジタル通信にお
ける復調方式は、復調ベースバンド信号をフィルタリン
グするFIRフィルタ1であってタップ係数h0 〜hm
を可変なものと、FIRフィルタ1の出力の各所定タイ
ミングにおけるアイの分散を計測する分散計測部2と、
分散計測部2の出力の分散値に従ってFIRフィルタ1
のタップ係数を制御する制御部3とを備え、制御部3は
分散計測部2の出力の分散値が最小となるようにFIR
フィルタ1のタップ係数を制御するものである。
【0009】また上記の課題は図2の構成により解決さ
れる。即ち、本発明のディジタル通信における復調方式
は、クロック周波数又はクロック位相を可変なクロック
発生部5と、復調ベースバンド信号をクロック発生部5
のクロックタイミングで量子化する量子化部6と、量子
化部6の出力の前記クロックタイミングにおけるアイの
分散を計測する分散計測部7と、分散計測部7の出力の
分散値に従ってクロック発生部5のクロック周波数又は
クロック位相を制御する制御部8とを備え、制御部8は
分散計測部7の出力の分散値が最小となるようにクロッ
ク発生部5のクロック周波数又はクロック位相を制御す
るものである。
【0010】
【作用】図1において、一般にFIRフィルタ1の入出
力間には、 Y(z)=H(z)X(z) の関係があり、伝達関数H(z)は、 H(z)=h0 +h1 -1+h2 -2+‥‥+hm -m で表される。今、説明のため、一例としてFIRフィル
タ1の各タップ係数をh 0 =−3,h1 =12,h2
17,h3 =12,h4 =−3とし、それ以外は0とす
ると、伝達関数H1 (z)は、 H1 (z)=−3+12z-1+17z-2+12z-3−3z-4 と表せる。これにz-1=e-jwTを代入して周波数特性H
1 (ω)を求めると、 H1 (ω)=e-j2wT (−6cos2ωT+24cosωT+17) となる。ここで、e-j2wT の大きさは常に1であるか
ら、右辺のカッコの中を角周波数ωでプロットすると、
これはローパスフィルタの周波数特性になっていること
が分かる。
【0011】次に、各タップ係数を1つ右側にずらし、
1 =−3,h2 =12,h3 =17,h4 =12,h
5 =−3と成し、それ以外は0とすると、新たな伝達関
数H 2 (z)は、 H2 (z)=−3z-1+12z-2+17z-3+12z-4−3z-5 =z-1(−3+12z-1+17z-2+12z-3−3z-4) =z-11 (z) になる。そして、この周波数特性H2 (ω)を求める
と、 H2 (ω)=e-jwT1 (ω) になるが、e-jwTの大きさは常に1であるから、結局H
2 (ω)=H1 (ω)である。即ち、周波数特性は変わ
らない。一方、この場合のFIRフィルタ1の出力Y
(z)は、 Y(z)=z-11 (z)X(z) となり、ここで、z-1は時間軸上において1単位時間だ
け遅延することを意味するから、この場合の出力Y
(z)は1単位時間だけ遅れることになる。
【0012】従って、制御部3は、FIRフィルタ1の
タップ係数h0 〜hm を制御することにより、その周波
数特性H(ω)を変えることなく、復調ベースバンド信
号の遅延時間のみを前後に自由に変えることができる。
そこで、分散計測部2はFIRフィルタ1の出力の各所
定タイミングにおけるアイの分散を計測しており、一
方、制御部3はこの分散値が最小となるようにFIRフ
ィルタ1のタップ係数を制御する。これによって、伝送
路特性の変化により入力の復調ベースバンド信号が歪ん
でも、FIRフィルタ1を通過した後は、アイが最大開
口状態で出力されているから、常に最適の状態で符号の
識別が行える。
【0013】好ましくは、制御部3は、分散計測部2の
出力の各分散値を時系列に比較する比較部4を備え、比
較部4の比較出力に基づいて分散値が最小となるように
FIRフィルタ1のタップ係数を制御する。また図2に
おいて、クロック発生部5はそのクロック周波数又はク
ロック位相を可変に構成されており、量子化部6は入力
の復調ベースバンド信号をクロック発生部5のクロック
タイミングで量子化している。一方、分散計測部7は量
子化部6の出力の前記クロックタイミングにおけるアイ
の分散を計測しており、制御部8は分散計測部7の出力
の分散値が最小となるようにクロック発生部5のクロッ
ク周波数又はクロック位相を制御する。従って、伝送路
特性の変化により入力の復調ベースバンド信号が歪んで
いても、量子化部6で量子化したデータは常にアイの最
大開口部で量子化したデータであるから、常に最適の状
態で符号の識別が行える。
【0014】好ましくは、制御部8は、分散計測部7の
出力の各分散値を時系列に比較する比較部9を備え、比
較部9の比較出力に基づいて分散値が最小となるように
クロック発生部5のクロック周波数又はクロック位相を
制御する。
【0015】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明による実施例
を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一
又は相当部分を示すものとする。図3は第1実施例の復
調方式の構成を示す図で、図において21は例えばQP
SKの直交復調部、22I ,22Q はA/D変換器(A
/D)、1I ,1Q は夫々タップ係数h0 〜hm を可変
なディジタルFIR(Finite Impulse Response)フィ
ルタ、Z-1は単位時間の遅延素子、×は乗算回路、+は
加算回路、23は符号の識別部、24はディジタル整流
器、2は分散計測部、3は制御部、31 はインバータ回
路、32 はJ−Kタイプのフリップフロップ(FF)、
3 はアップダウンカウンタ(CTR)、34 はタップ
係数h0 〜hm を様々な位相で記憶しているROM、4
は比較部、41 はメモリ(MEM)、42 はコンパレー
タ(CMP)である。
【0016】このようなディジタルFIRフィルタ1の
伝達関数H(z)は、 H(z)=h0 +h1 -1+h2 -2+‥‥+hm -m で表され、各タップ係数h0 〜hm は、波形歪を起こさ
ず、かつ雑音除去に最適なロールオフフィルタの周波数
特性H(ω)を有するような値に選んでおく。図4は第
1実施例の復調方式の動作を説明する図である。
【0017】図3のクロック信号CLK2 の周波数は、
ナイキストのサンプリング定理より、ベースバンド信号
帯域の2倍以上の周波数に選んでおく。そして、例えば
A/D変換器22I によりサンプリングされたディジタ
ル復調ベースバンド信号Iをアナログ的にイメージする
と図4に示すようなアイパターンとしてイメージでき
る。各符号点のデータはE0 又は−E0 である。ディジ
タル整流器24はディジタル復調ベースバンド信号Iよ
り極性ビットを削除することにより全波整流した整流出
力を形成している。そして、分散計測部2はクロック信
号CLK1 によりサンプリングした各復調データEi
符号点のデータE0 とに基づいて各所定区間Nにおける
分散を逐次計測している。この分散Ψは、例えば、 Ψ=Σ i=0 N (E0 −Ei 2 により求める。ここで、もしクロック信号CLK1 がア
イの最大開口時にディジタル復調ベースバンド信号Iを
サンプリングしているなら、その分散Ψの値は常に最小
になっている筈である。しかし、実際には伝送路歪の影
響により波形歪みが生じるために、分散Ψの値も時々刻
々と変化する。
【0018】図3において、比較部4のコンパレータ4
2 は現時点の分散Ψと1つ前の時点の分散Ψ-1とを比較
しており、もしΨ>Ψ-1の場合は論理1レベルを出力
し、それ以外の場合は論理0レベルを出力する。この出
力はフリップフロップ32 のJ−K入力端子に接続され
ており、該フリップフロップ32 はコンパレータ42
出力が論理0レベルの場合はその出力Qを反転しない
が、コンパレータ42 の出力が論理1レベルの場合は、
分散データΨがアベイラブルになった時点に発生するク
ロック信号CLK1 ´により、その出力Qを反転する。
そして、この出力Qによりアップダウンカウンタ33
アップ/ダウンモードが制御され、同時にアップダウン
カウンタ33 はクロック信号CLK1 ´により1カウン
トアップ又は1カウントダウンされる。そして、その時
のカウント値Mに従って、ROM34からは様々な位相
のタップ係数h0 〜hm が読み出される。
【0019】なお、タップ係数をROMから読み出すの
は特開昭61−108236に開示されており、この部
分については同様の構成にすることが可能である。図4
において、ある時点におけるタップ係数h0 〜hm の読
出位相をAからBに遅らせた結果、分散Ψは矢印aの方
向に増大している。そこで、Ψ>Ψ-1によりタップ係数
0 〜hm の読出位相をBからAに反転させると、分散
Ψは矢印bの方向に減少する。さらに、Ψ<Ψ-1により
タップ係数h0 〜hm の読出位相をAからCに進める
と、分散Ψは更に矢印cの方向に減少する。さらに、Ψ
<Ψ-1によりタップ係数h0 〜hm の読出位相をCから
Dに進めると、分散Ψは矢印dの方向に増大する。そこ
で、Ψ>Ψ-1によりタップ係数h0 〜hm の読出位相を
DからCに反転させると、分散Ψは矢印eの方向に減少
する。こうして、常に分散Ψが最小となるようにタップ
係数h0 〜hm の読出位相が制御される。
【0020】なお、この実施例では復調ベースバンド信
号Iの分散に基づいてFIRフィルタ1I 及び1Q のタ
ップ係数h0 〜hm を制御する場合を述べたが、復調ベ
ースバンド信号Qの分散に基づいて制御するようにして
も良い。あるいは、復調ベースバンド信号I及びQの各
分散に基づいてFIRフィルタ1I 及び1Q のタップ係
数を夫々独立に制御するようにしても良い。あるいは、
復調ベースバンド信号I及びQの各分散の平均値等に基
づいてFIRフィルタ1I 及び1Q のタップ係数を制御
するようにしても良い。
【0021】また、QPSK等の直交信号を復調するよ
うな場合には、受信IF周波数の変動に応じて符号点か
らの進み位相又は遅れ位相の位相誤差Δθを検出でき
る。このような場合には、上記のように分散の時系列な
比較を行う比較部4を設けなくとも、例えば,ある時点
の分散値が所定より大となったことを検出することによ
り、その時点の位相誤差Δθを打ち消す方向に、アップ
ダウンカウンタ33 を直接制御しても良い。
【0022】図5は第2実施例の復調方式の構成を示す
図で、図において21は例えばQPSKの直交復調部、
25I ,25Q はロールオフフィルタ(F)、6I ,6
Q はA/D変換器(A/D)、24はディジタル整流
器、7は分散計測部、8は制御部、81 はインバータ回
路、82 はJ−Kタイプのフリップフロップ(FF)、
3 はアップダウンカウンタ(CTR)、84 はD/A
変換器(D/A)、9は比較部、91 はメモリ(ME
M)、92 はコンパレータ(CMP)、5は電圧制御発
振器(VCO)である。
【0023】図6は第2実施例の復調方式の動作を説明
する図である。ディジタル整流器24は例えばディジタ
ル復調ベースバンド信号Iより極性ビットを削除するこ
とにより全波整流した整流出力を形成している。そし
て、分散計測部7は電圧制御発振器5のクロック信号C
LKによりサンプリングした各復調データEi と符号点
のデータE0 とに基づいて各所定区間Nにおける分散を
逐次計測している。この分散Ψは、例えば、 Ψ=Σ i=0 N (E0 −Ei 2 により求める。ここで、もしクロック信号CLKがアイ
の最大開口部で復調ベースバンド信号IをA/D変換し
ているならば、その分散Ψの値は最小になっている筈で
ある。しかし、実際には受信IF周波数fの変動や復調
ベースバンド信号Iの歪み等があるために、分散Ψの値
も時々刻々と変化する。
【0024】図5において、比較部9のコンパレータ9
2 は現時点の分散Ψと1つ前の時点の分散Ψ-1とを比較
しており、もしΨ>Ψ-1の場合は論理1レベルを出力
し、それ以外の場合は論理0レベルを出力する。この出
力はフリップフロップ82 のJ−K入力端子に接続され
ており、該フリップフロップ82 はコンパレータ92
出力が論理0レベルの場合はその出力Qを反転しない
が、コンパレータ92 の出力が論理1レベルの場合は、
分散データがアベイラブルになった時点に発生するクロ
ック信号CLK´により、その出力Qを反転する。そし
て、この出力Qによりアップダウンカウンタ83 のアッ
プ/ダウンモードが制御され、同時にアップダウンカウ
ンタ83 はクロック信号CLK´により1カウントアッ
プ又は1カウントダウンされる。そして、その時のカウ
ント値MをD/A変換器84 でD/A変換することによ
り、電圧制御発振器5の発振周波数を制御している。
【0025】図6において、ある時点におけるアップダ
ウンカウンタ83 のカウント値をM−1からM−2に変
えると、クロック信号CLKの位相はCLK−AからC
LK−Bに遅れ、その結果分散Ψは矢印aの方向に増大
している。そこで、Ψ>Ψ-1によりカウント値をM−2
からM−1に反転させると、クロック信号CLKの位相
はCLK−BからCLK−Aに進み、分散Ψは矢印bの
方向に減少する。さらに、Ψ<Ψ-1によりカウント値を
M−1からMに変えると、クロック信号CLKの位相は
CLK−BからCLK−Cに進み、分散Ψはさらに矢印
cの方向に減少する。さらに、Ψ<Ψ-1によりカウント
値をMからM+1に変えると、クロック信号CLKの位
相はCLK−CからCLK−Dに進み、分散Ψは矢印d
の方向に増大している。そこで、Ψ>Ψ-1によりカウン
ト値をM+1からMに反転させると、クロック信号CL
Kの位相はCLK−DからCLK−Cに遅れ、分散Ψは
矢印eの方向に減少する。こうして、常に分散Ψが最小
となるように電圧制御発振器5の制御電圧が制御され
る。
【0026】なお、この実施例ではディジタル復調ベー
スバンド信号Iの分散に基づいて電圧制御発振器5の制
御電圧を制御する場合を述べたが、復調ベースバンド信
号Qの分散に基づいて制御するようにしても良い。ある
いは、復調ベースバンド信号I及びQの各分散に基づい
て複数の電圧制御発振器の制御電圧を夫々独立に制御す
るようにしても良い。あるいは、復調ベースバンド信号
I及びQの各分散の平均値等に基づいて電圧制御発振器
5の制御電圧を制御するようにしても良い。
【0027】また、QPSK等の直交信号を復調するよ
うな場合には、受信IF周波数の変動に応じて符号点か
らの進み位相又は遅れ位相の位相誤差Δθを検出でき
る。このような場合には、上記のように分散の時系列な
比較を行う比較部4を設けなくとも、例えばある時点の
分散値が所定より大となったことを検出することによ
り、その時点の位相誤差Δθを打ち消す方向に、アップ
ダウンカウンタ83 を直接制御するように構成しても良
い。
【0028】また、この実施例では電圧制御発振器5の
クロック周波数を制御したが、電圧制御発振器5のクロ
ック位相を制御するように構成しても良い。また、上記
実施例ではQPSKの場合を述べたが、BPSKやQA
M等についても本発明を適用可能である。
【0029】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、復調ベ
ースバンド信号をフィルタリングするFIRフィルタ1
であってタップ係数h0 〜hm を可変なものと、FIR
フィルタ1の出力の各所定タイミングにおけるアイの分
散を計測する分散計測部2と、分散計測部2の出力の分
散値に従ってFIRフィルタ1のタップ係数を制御する
制御部3とを備え、制御部3は分散計測部2の出力の分
散値が最小となるようにFIRフィルタ1のタップ係数
を制御するので、伝送路特性の変化により入力の復調ベ
ースバンド信号が歪んでいても、FIRフィルタ1を通
過した後は、常にそのアイの最大開口部がクロック信号
CLKのサンプリング位相と合っているから、常に最適
の状態で符号の識別が行える。しかも、本発明によれ
ば、クロック再生に伴うPLLやVCOが不要となる
上、クロック同期の高速化が可能になる。しかも、演算
はデータ速度で行えるので、高速データの伝送に適用で
きる。
【0030】また本発明によれば、クロック周波数又は
クロック位相を可変なクロック発生部5と、復調ベース
バンド信号をクロック発生部5のクロックタイミングで
量子化する量子化部6と、量子化部6の出力の前記クロ
ックタイミングにおけるアイの分散を計測する分散計測
部7と、分散計測部7の出力の分散値に従ってクロック
発生部5のクロック周波数又はクロック位相を制御する
制御部8とを備え、制御部8は分散計測部7の出力の分
散値が最小となるようにクロック発生部5のクロック周
波数又はクロック位相を制御するので、伝送路特性の変
化により入力の復調ベースバンド信号が歪んでいても、
量子化部6で量子化したデータは常にアイの最大開口部
で量子化したデータであるから、常に最適の状態で符号
の識別が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の原理的構成図である。
【図2】図2は本発明の原理的構成図である。
【図3】図3は第1実施例の復調方式の構成を示す図で
ある。
【図4】図4は第1実施例の復調方式の動作を説明する
図である。
【図5】図5は第2実施例の復調方式の構成を示す図で
ある。
【図6】図6は第2実施例の復調方式の動作を説明する
図である。
【図7】図7は従来の復調方式の構成を示す図である。
【図8】図8は従来の復調方式の動作を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 FIRフィルタ 2 分散計測部 3 制御部 5 クロック発生部 6 量子化部 7 分散計測部 8 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 復調ベースバンド信号をフィルタリング
    するFIRフィルタ(1)であってタップ係数(h0
    m )を可変なものと、 FIRフィルタ(1)の出力の各所定タイミングにおけ
    るアイの分散を計測する分散計測部(2)と、 分散計測部(2)の出力の分散値に従ってFIRフィル
    タ(1)のタップ係数を制御する制御部(3)とを備
    え、 制御部(3)は分散計測部(2)の出力の分散値が最小
    となるようにFIRフィルタ(1)のタップ係数を制御
    することを特徴とするディジタル通信における復調方
    式。
  2. 【請求項2】 制御部(3)は、分散計測部(2)の出
    力の各分散値を時系列に比較する比較部(4)を備え、
    比較部(4)の比較出力に基づいて分散値が最小となる
    ようにFIRフィルタ(1)のタップ係数を制御するこ
    とを特徴とする請求項1のディジタル通信における復調
    方式。
  3. 【請求項3】 クロック周波数又はクロック位相を可変
    なクロック発生部(5)と、 復調ベースバンド信号をクロック発生部(5)のクロッ
    クタイミングで量子化する量子化部(6)と、 量子化部(6)の出力の前記クロックタイミングにおけ
    るアイの分散を計測する分散計測部(7)と、 分散計測部(7)の出力の分散値に従ってクロック発生
    部(5)のクロック周波数又はクロック位相を制御する
    制御部(8)とを備え、 制御部(8)は分散計測部(7)の出力の分散値が最小
    となるようにクロック発生部(5)のクロック周波数又
    はクロック位相を制御することを特徴とするディジタル
    通信における復調方式。
  4. 【請求項4】 制御部(8)は、分散計測部(7)の出
    力の各分散値を時系列に比較する比較部(9)を備え、
    比較部(9)の比較出力に基づいて分散値が最小となる
    ようにクロック発生部(5)のクロック周波数又はクロ
    ック位相を制御することを特徴とする請求項3のディジ
    タル通信における復調方式。
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