JPH05259926A - コネクタ入力チューナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビ受像機のホットシャーシー方式におい
て、チューナーへのＲＦ信号をアンテナからコネクタを
経て入力する部品をチューナーに一体に取付けられた簡
単な構造とする。 【構成】 チューナーケース１１の外側に絶縁体で形成
され、Ｆ接栓１４を具備した成型品１３を取付け、その
内部空間に高周波トランス１５と安全接地抵抗１６を収
納する。高周波トランス１５でアンテナからの入力信号
をチューナー１０へトランス結合する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はテレビ受信機にアンテナ
やケーブルテレビからの信号を入力するコネクタ入力チ
ューナーに関するものである。上記コネクタは同軸ケー
ブルの接続用に供されるもので一般にはＦ接栓あるいは
Ｆ型接栓と呼ばれているものが用いられるが、放送用規
格のもの（ＢＮＳコネクタ），米国電子機械工業会（Ｅ
ＩＡ）規格のピンジャック用コネクタ等も用いられる。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビ受信機等におけるホットシ
ャーシー方式、すなわち、電源をそのまま整流して電気
回路に供給しているためシャーシが人体に危険な電位と
なっている方式においては電気用品取締法において人が
触れるおそれのある金属部例えば入出力端子等はそれぞ
れ適切な絶縁を施すことを義務付けられているので、チ
ューナーへのＲＦ（受信電波）信号の入力は、図４，図
５に示すようになっていた。

【０００３】図４はその外観図で、１は金属製のアンテ
ナシールドボックス、２はチューナー、１ａはコネクタ
（Ｆ型接栓）、１ｂは同軸ケーブル、１ｃはピンジャッ
ク雄、２ａはピンジャック雌である。

【０００４】図において、コネクタ１ａには図示しない
アンテナまたはケーブルテレビよりの同軸ケーブル末端
が取付けられている。図５は、図４のアンテナシールド
ボックスの回路を示す略図で、金属製のボックス内には
アンテナ入力を絶縁するため、信号側とグランド側両方
にコンデンサー３，４が入れてある。図において、５は
抵抗である。この抵抗は、アンテナに落雷等による高電
圧が発生したときにバイパスとなる一方、シャーシの電
位に対しては端子が安全となるような適当なインピーダ
ンスをもつものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記アンテ
ナ入力を絶縁するためのコンデンサー３，４は外部より
妨害電波を受けやすいため、シールドを行う必要があ
る。

【０００６】そのため、チューナー２とは別にアンテナ
シールドボックス１なる部品を必要としていた。

【０００７】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、チューナーの構造に改造を加え、コネクタの絶縁構
造の新しいチューナーを提供せんとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、チ
ューナーケースの外側に取付けられると共に、絶縁体で
形成され、内部に空間を有する成型品と、該成型品の外
側に取付けられたコネクタと、前記空間に収納され、チ
ューナーへ入力する巻線、並びにコネクタの信号線とグ
ランド線とを結ぶ巻線がそれぞれ巻回された高周波トラ
ンスと、前記空間内に収納され、前記コネクタのグラン
ド線と金属製のチューナーケースとの間に配設された抵
抗とを有することを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】アンテナ入力の高い周波数に対しては、高周波
トランスによるトランス結合により、チューナーへ伝達
され、電源，周波数に対しては、この高周波トランスに
よりチューナー側と電気用品取締法の基準を満たすよう
にアイソレーションされている。

【００１０】抵抗は金属製のチューナーケースと接続さ
れているが、このチューナーケースはアースにおとされ
ているので落雷電流等のバイパスとしての役目を果た
す。

【００１１】

【実施例】以下添付図に基づいて本発明の一実施例を詳
細に説明する。図１は本発明の一実施例の平面図、図２
は図１の成型品部分を破断した部分拡大図、図３は本発
明の一実施例の回路図である。

【００１２】図において１０はチューナー、１１は金属
製のチューナーケース、１２はチューナー用のプリント
基板、１３は絶縁体で形成された成型品である。

【００１３】成型品１３はチューナーケース１１の外側
に図２に示すように嵌め込んで取付けられている。ま
た、成型品１３の外側には、図示しないアンテナまたは
ケーブルテレビからの同軸ケーブルが取付けられるコネ
クタが組み付けられている。

【００１４】成型品１３内の空間には高周波トランス１
５と安全接地抵抗１６が収納され、高周波トランス１５
にはコネクタへの入力信号の信号線１４１とグランド線
１４２とを結ぶ巻線１５１とチューナー１０への入力巻
線１５２とがそれぞれ巻回されている。

【００１５】グランド線１４２は安全接地抵抗１６を経
てチューナーケース１１と接続され、チューナーケース
１１はアースに接続されている。

【００１６】図３において符号１７の１点鎖線はアイソ
レーションを示している。

【００１７】アンテナまたはケーブルテレビから同軸ケ
ーブルでコネクタ１４に入力された信号は高周波トラン
ス１５によるトランス結合によりチューナー１０のプリ
ント基板の回路に入力される。

【００１８】

【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によれば、下
記のような効果を奏する。

【００１９】従来のようなアンテナシールドボックス
等の別体が不要であるから、部品点数が削減される。

【００２０】チューナーと別体のアンテナシールドボ
ックスとをピンジャック等で接続する必要がないので、
組立工数の低減と接続不良による故障の低減が図れる。

【００２１】コンデンサー使用に比し、トランス結合
の場合、トランスをチューナー自体のシールド効果の及
ぶ位置に取付けられるため、外部よりの妨害電波による
悪影響を防ぐための追加のシールドボックスが不要とな
ると共に、トランスとチューナーが直結できるため、配
線による高周波インピーダンスを少なくできるので、性
能の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の平面図である。

【図２】図１の成型品部分を破断した部分拡大図であ
る。

【図３】本発明の一実施例の回路図である。

【図４】従来の絶縁型コネクタ入力チューナーの平面図
である。

【図５】従来の絶縁型コネクタ入力チューナーの回路図
である。

【符号の説明】

１０ チューナ １１ チューナーケース １２ プリント基板 １３ 成型品 １４ コネクタ １５ 高周波トランス １６ 安全接地抵抗 １４１ 信号線 １４２ グランド線 １５１，１５２ 巻線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 チューナーケースに貫設されると共に、
   絶縁体で形成され、内部に空間を有する成型品と、 該成型品の外側に取付けられたコネクタと、 前記空間に収納され、チューナーへ入力する巻線、並び
   にコネクタの信号線とグランド線とを結ぶ巻線がそれぞ
   れ巻回された高周波トランスと、 前記空間内に収納され、前記コネクタのグランド線と金
   属製のチューナーケースとの間に配設された抵抗とを有
   することを特徴とするコネクタ入力チューナー。