JPH05258891A - 除電装置 - Google Patents

除電装置

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JPH05258891A
JPH05258891A JP8826192A JP8826192A JPH05258891A JP H05258891 A JPH05258891 A JP H05258891A JP 8826192 A JP8826192 A JP 8826192A JP 8826192 A JP8826192 A JP 8826192A JP H05258891 A JPH05258891 A JP H05258891A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持部材を不要とし、構造が簡単で、著しい
小型化を可能にするとともに、加工や取付けも容易で、
ばらつきの無い安定した除電ができる。 【構成】 導電性布帛からなるシート状の電極10を乾
式複写機40の紙排出口41に取り付けて構成した。こ
の際、電極10の除電作動用シート面11を複写紙30
の表面に近接して平行に対面する姿勢で紙排出口41の
内部上面42に、接着剤20を前記シート面11の反対
側の固着用シート面12に塗布し粘着層21を形成して
貼着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙、合成樹脂フィル
ム、布などに帯電した静電気を除去する自己放電型の除
電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙やフィルムなどを取り扱う機
器、例えばプリンタ、ファクシミリ、乾式複写機、フィ
ルム製造装置、印刷機などに装着して、被除電材である
その紙やフィルムなどに帯電した静電気を除去する自己
放電型の除電装置としては、カーボンブラック、金属粒
子をフィラーとした導電性フィルムや、図2に示すよう
に、導電性シートを鋸歯状に加工して電極52とし、金
属材53などにより挟持した除電装置51が知られてい
る。
【0003】ところで近年、機器や装置の高速化、小型
化が進み、それに伴って除電装置も高い除電性能と小型
化が要求されており、金属板などの支持部材間に導電性
繊維の基部を10〜20mm程度接着挟持させ、先端部
を5〜15mm程度突出させてブラシ状に形成した除電
装置、例えば図3に示すように、導電性繊維を支持部材
63に多数緻密に植設して電極62とした除電装置61
や、あるいは図4に示すように、導電性繊維を収束させ
て一本の電極72とし、これらを一定間隔で多数配列さ
せて支持部材73間に接着保持させた除電装置71が使
用されている。
【0004】これらの電極としては、ステンレス、銅、
アモルファス合金などの金属繊維、アクリル繊維などに
硫化銅を被覆た繊維、カーボン繊維などの導電性繊維が
使用できるが、なかでもステンレス繊維、カーボン繊維
が多用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら従来
のブラシ状の自己放電型除電装置は、金属繊維やカーボ
ン繊維がそれぞれ並列に配置され、しかも繊維がほぼ円
形の断面で10〜20μmと極めて細いものであるか
ら、繊維相互の間隙に接着剤が均一に浸透し難く、内部
に位置する繊維が脱落し易いという問題があった。接着
が不充分で繊維あるいは収束電極が支持部材から抜け落
ちた場合には、時の経過に伴い次第に除電性能が低下す
るだけでなく、乾式複写機などに使用した場合に繊維が
脱落するとその脱落した繊維により基板回路を短絡させ
る不具合を生ずるものである。
【0006】そこで、繊維相互の接着強度を高めようと
して接着剤を多量に塗布すれば、繊維と支持部材との間
に接着剤が多く介在することとなり、導通が不充分とな
って初期の除電性能が得られ難いので、電極の接着挟持
される部分を長くして繊維の抜けを防止している。ま
た、接着剤塗布の作業性からも、支持部材の幅を小さく
できないものであった。さらに、電極として使用してい
る金属繊維は、それ自体にその製法ゆえの欠陥(細くな
った部分、亀裂や切断個所)のある場合が多く、その欠
陥部分から折れたり、切断され易いものであり、これら
の問題は、カーボン繊維でも同様であった。
【0007】すなわち、従来のような鋸歯状に、あるい
はブラシ状に形成した電極にあっては、支持部材を用い
縦方向の姿勢で設置しなければならないので、除電装置
を小型化することは困難であり、また設置された直線部
分でのみ除電するため、被除電材の位置変動により除電
効果が大幅に変化し、特にブラシ状の場合は電極が折れ
たり脱落したりするという欠点がある。
【0008】本発明は、このような従来技術を背景にな
されたもので、支持部材を不要とし、構造が簡単で、著
しい小型化を可能にするとともに、加工や取付けも容易
で、ばらつきの無い安定した除電が行える除電装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性布帛か
らなるシート状の電極を、そのシート面を被除電材に対
面させた姿勢で機器の所定位置に固着手段により設置し
た構成することを特徴とした除電装置を提供するもので
ある。
【0010】
【作用】本発明の除電装置では、導電性布帛からなる電
極のシート面を被除電材に対面するようにして設置した
ため、支持部材が不要となるので構造も簡単化し、除電
装置を著しく小型に構成することができるばかりか、平
面除電としたので被除電材の位置変動があっても安定し
た除電を行いその効果を低下させることはない。また、
ブラシ状電極のような折損や脱落などの故障を生ずるこ
ともない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、この実施例を述べるにあたって、本発明を
適用する機器としては乾式複写機を例にとる。この除電
装置01は、図1に示すように、導電性布帛からなるシ
ート状の電極10を乾式複写機40の所定位置である紙
排出口41に取り付けて構成したものである。すなわ
ち、電極10の除電作動用シート面11を、被除電材と
しての複写紙30の表面に近接して平行に対面する姿勢
で紙排出口41の内部上面42に、固着手段として接着
剤20を前記シート面11の反対側の固着用シート面1
2に塗布し粘着層21を形成して貼着してある。
【0012】なお、前記固着手段としては、一般的な両
面粘着テープ、アルミニウム箔の両面に導電性粘着剤層
が形成された両面粘着テープ、片面粘着テープなどによ
る貼着や、導電性布帛を直接機器の所定位置に一般的な
あるいは導電性を有する接着剤、粘着剤で全面あるいは
点接着するか、ビス止めなどの接合材を用いることもで
きる。作業性の点から、粘着テープや粘着剤、接着剤で
貼着する手段がより好ましい。
【0013】電極10として使用する導電性布帛は、ポ
リピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマーを繊維
表面および/または繊維内部に複合化するか、硫化銅を
繊維表面に被覆した不織布、織布、編布である。このう
ち、不織布としては、例えばポリエステル、ポリアミ
ド、アクリル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリフ
ェニレンサルファイトなどを素材としたニードルパンチ
法、水中交絡法、メルトブロー法により得られた不織布
およびスパンボンド不織布を導電化したもの、導電性繊
維を不織布としたものが使用できる。
【0014】不織布の繊維の太さは、直径25μm以下
のものが望ましい。これ以下の直径の繊維を使用したも
のであれば、特に繊維の端面が表面から飛び出している
必要はなく、繊維の側面だけで除電が可能である。ま
た、不織布と合成樹脂フィルムまたはシートとの積層体
も用いられる。なお、導電性布帛の表面抵抗は107 Ω
以下が好ましく、幅は3mm以上でテープ状に形成して
あれば取り扱いが便利である。また、除電作動用シート
面11には、図示しないエンボス加工が施されており、
これにより繊維のほつれが防止できるとともに、不平等
電界を生じやすく除電効果が高まるという効果を奏す
る。
【0015】上記構成となっているので、電極10は、
通過していく複写紙30に対面しているシート面11に
より徐々に平面除電するため、複写紙30の位置変動が
生じても安定した除電を行う。また、シート状電極の切
断端面に位置する導電性繊維端面によって、除電効果が
さらに高められる。なお、電極10がシート状であるこ
とから設定距離を縮小し複写紙30に近接させている
が、万一、複写紙30に接触されることがあってもブラ
シ電極のように破損することはない。
【0016】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に必ずしも限定されるものではなく、要
旨を逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本発明
に含まれる。例えば、導電性布帛の除電作用シート面
に、孔を穿設した合成樹脂フィルムまたはシートを貼着
してもよい。この場合、静電気は、導電性布帛の端面お
よび孔内の導電性布帛表面によって除電される。この合
成樹脂フィルムまたはシートを貼着した除電装置は、万
一、複写紙30などが接触しても滑り抵抗が小さく、紙
詰りなどのトラブルが防止できる。
【0017】実施例1〜5 表1に示す繊維径のナイロン不織布(目付=70g/m
2 )をポリピロールで導電化して得た表面抵抗5×10
4 Ωの導電性布帛の片面に、アルミニウム箔の両面に導
電性粘着剤層が形成された導電性両面粘着テープを貼着
し、幅5mmの除電装置とし、除電性能を試験した。試
験は、各除電装置を、5KVに帯電させた紙の上2mm
位置を通過させたのち、紙の電圧を測定した。結果を表
1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】比較例1〜5 電極の素材を代える以外は、実施例1と同様にして実験
した。結果を表2に示す。なお、比較例1〜4の除電ブ
ラシは、図3〜4に示すように除電ブラシ1cmあたり
1,000本のステンレス繊維(太さ12μm)、2,
000本のカーボン繊維(太さ7μm)、1,000本
の銅染色繊維(太さ15μm)、10本のピロールにて
導電化されたナイロン繊維(太さ50μm)を、それぞ
れその電極が長さ10mmとなるようにアルミニウム板
間に挟んだ除電ブラシであり、比較例5の除電ブラシ
は、カーボン練り込み導電性ポリエチレンシート(厚さ
50μm)を図2のように電極長さ10mm、ピッチ5
mmで鋸歯状に形成したアルミニウム板に挟んだ除電ブ
ラシである。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明の除電装置は、導電性布帛からな
るシート状の電極を、そのシート面を被除電材に対面さ
せた姿勢で機器の所定位置に固着手段により設置して構
成したため、支持部材が不要となったので構造が極めて
簡単となり著しい小型化が可能となった。また、平面除
電としたため、ばらつきのない安定した除電を行うこと
ができ、故障を発生することもないという効果が得られ
る。さらに、電極は、機器に対応して自由に形状を選択
でき加工も容易で、機器への取付け作業も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の除電装置を縦断面して要部を
示す説明斜視図である。
【図2】従来の鋸歯状加工の電極を有する除電装置を示
す説明図である。
【図3】従来の導電性繊維を植設した電極を有する除電
装置を示す説明図である。
【図4】従来の収束した導電性繊維の電極を有する除電
装置を示す説明図である。
【符号の説明】
01 除電装置 10 電極 11 除電作動用シート面 12 固着用シート面 20 接着剤 21 粘着層 30 複写紙 40 乾式複写機 41 紙排出口 42 内部上面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性布帛からなるシート状の電極を、
    そのシート面を被除電材に対面させた姿勢で機器の所定
    位置に固着手段により設置して構成することを特徴とし
    た除電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007200598A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Achilles Corp 除電用ブラシ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48111064U (ja) * 1972-03-25 1973-12-20
JPH05190292A (ja) * 1992-01-10 1993-07-30 Japan Vilene Co Ltd 放電用電極

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