JPH0525850A - 水路の雨水浸透構造 - Google Patents

水路の雨水浸透構造

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JPH0525850A
JPH0525850A JP3208598A JP20859891A JPH0525850A JP H0525850 A JPH0525850 A JP H0525850A JP 3208598 A JP3208598 A JP 3208598A JP 20859891 A JP20859891 A JP 20859891A JP H0525850 A JPH0525850 A JP H0525850A
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JP
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rainwater
filter
fine particles
ground
opening
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JP3208598A
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Daikichi Suematsu
大吉 末松
Junko Yamaguchi
順子 山口
Yasushi Yanagawa
泰 柳川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雨水に含まれる微粒子で積極的にフイルタに
目詰まりを起させて、微粒子を除去し、微粒子が地中浸
透面上に膜を張ることによる不具合を防止して、地中へ
の雨水の浸透性を長期にわたって維持する。 【構成】 水路1の側壁11に形成した開口部16に接
続して角形ブロック2を地中に設置し、角形ブロック2
の内部に起立フイルタ4を取り付けると共に、奥部底面
に形成した地中浸透口23に、雨水に含まれる微粒子に
よって目詰まりを起こし易く設定された平面フイルタ5
を取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、側溝等の水路から雨水
を地中に浸透させるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、側溝から雨水を地中に浸透させる
ようにした雨水浸透構造としては、種々の構造のものが
提案されている。従来のものは、雨水に含まれる土砂や
ゴミによって、地中への流出部分が目詰まりを起こさな
いように、フイルタを適宜場所に設置し、このフイルタ
によって、雨水をろ過し、土砂やゴミを除去したのち、
地中へ浸透させるようにしたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
雨水浸透構造にあっては、フイルタにより雨水をろ過す
るようにはしているものの、雨水に含まれる微粒子につ
いては、これを除去するようにはされていなかった。こ
のため、微粒子が雨水と共に地中に流出し、この微粒子
が長期間の間に地中浸透面上に膜を張る結果となって、
ついには雨水の浸透ができなくなり、雨水浸透構造の全
体が機能しなくなってしまうという問題があった。
【0004】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目し、雨水に含まれる微粒子で積極的にフイルタに目詰
まりを起させて、微粒子を除去し、微粒子が地中浸透面
上に膜を張ることによる不具合を防止できるようにした
水路の雨水浸透構造を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の水路の雨水浸透構造では、水路の側壁に
開口部が形成され、該開口部に接続して導水用部材が地
中に設置され、該導水用部材の奥部底面に雨水浸透口が
形成され、前記開口部から地中浸透口にかけての部分に
起立フイルタが取り付けられ、前記地中浸透口には、雨
水に含まれる微粒子によって目詰まりを起こし易く設定
された平面フイルタが取り付けられている構成とした。
【0006】
【作用】本発明の水路の雨水浸透構造では、水路内を流
れる雨水は、開口部から導水用部材の内部に流入し、こ
の導水用部材内に流入した雨水は、起立フイルタにより
ろ過されながら奥部に流入し、最後に平面フイルタによ
り微粒子を除去されて地中浸透口から地中へと浸透して
いく。
【0007】この場合、地中浸透口に平面フイルタを配
設したのは、フイルタによるろ過作用は、水が上から下
へと流れるのに対応して、これを平面で受けるのが最も
効率的にろ過することができるからで、これにより雨水
に含まれる微粒子を除去することができる。
【0008】即ち、本発明では、平面フイルタを微粒子
で積極的に目詰まりさせることで、雨水に含まれる微粒
子を除去するようにしたもので、これにより、微粒子が
地中浸透面上に膜を張ることによる不具合を防止するこ
とができる。尚、目詰まりを起した起立フイルタ及び平
面フイルタは、適宜に取替えることになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。図1は第1実施例の雨水浸透構造を示しており、図
中10は側溝ブロックである。この側溝ブロックは、左
右の側壁11,11の両端上部が梁部12,12によっ
て連結されることによって、底面が開口したコンクリー
トブロックに形成され、この側溝ブロック10が基礎栗
石13の上に形成したベースコンクリート14上に設置
され、該ベースコンクリート14の上に底部コンクリー
ト層15が形成されることによって、その内部が水路1
として形成されている。
【0010】又、前記側溝ブロック10の側壁11に
は、方形の開口部16が形成され、該開口部16に接続
して導水用部材としての角形ブロック2が地中に設置さ
れ、この角形ブロック2は、前面開口部20を有し、底
面21が奥部に向けて上り傾斜したコンクリートブロッ
クで、奥部底面は段差22を持って高く形成されると共
に、その奥部底面に地中浸透口23が形成されている。
【0011】そして、前記角形ブロック2は、その前面
開口部20が側溝ブロック10の開口部16に接続する
状態で地中に埋設されるもので、この場合、前記基礎栗
石13を横方向に延長して形成された礫層31の上に設
置され、この礫層31の下地面が地中浸透面3となる。
【0012】又、前記角形ブロック2の内部には、開口
部16から地中浸透口23にかけての部分に起立フイル
タ4が設けられると共に、地中浸透口23に平面フイル
タ5が取り付けられるもので、この各フイルタ4,5
は、側溝ブロック10の内部から開口部16を通して角
形ブロック2の内部に着脱可能な引出部材6に取り付け
られている。
【0013】前記引出部材6は、角形ブロック2の両側
面及底面に沿って摺動可能に嵌合できる大きさの樋状体
に合成樹脂によって形成され、その前面部と中程部と段
差部との3ヵ所に起立フイルタ4,4,4が取り付けら
れ、その前面部及び中程部の起立フイルタ4,4は底面
との間に隙60を持って取り付けられ、又、引出部材6
の奥部に前記地中浸透口23を覆うように平面フイルタ
5が取り付けられ、そして、この平面フイルタ5は、雨
水に含まれる微粒子によって目詰まりを起こし易く設定
されている。
【0014】尚、起立フイルタ4のフイルタ材として
は、ネット、透水性の不織布マットやシート、合成繊維
によるヘチマ状のマット等を単独又は組合せたものな
ど、雨水に含まれる土砂等をろ過できるものであればよ
い。例えば、テイジン製ケミカルフイルタ、テイジン製
ポリエステル糸透水性シート、テイジン製エンドレンマ
ット等を使用できるもので、例えば、その透水係数は、
1.0〜3.0cm/s程度が適当と思われるが、これ
に限定されないし、このように複数個の起立フイルタ4
を取り付ける場合は、角形ブロック2の奥部に向けて透
水係数を順に小さくしていく。
【0015】又、平面フイルタ5のフイルタ材として
は、ネット、透水性の不織布マットやシート、合成繊維
によるヘチマ状のマット等のほか、砂層、活性炭、炭、
プラスチックビーズ、ガラスウール等を単独又は組合せ
て使用でき、その透水係数は、5.0×1/10〜5.
0×1/1000cm/s程度が適当と思われるが、こ
れに限定されない。
【0016】次に、実施例の作用を説明する。本実施例
の雨水浸透構造では、水路1内を流れる雨水は、開口部
16から角形ブロック2の内部に流入し、この角形ブロ
ック2内に流入した雨水は、起立フイルタ4により土砂
等が順次ろ過されながら奥部に流入し、最後に平面フイ
ルタ5により微粒子を除去されて地中浸透口23から礫
層31に流出し、地中へと浸透していくことになる。
【0017】この場合、地中浸透口23に設けた平面フ
イルタ5は、雨水が上から下へと流れるのに対応して、
これを平面で受けるため、ろ過作用が最も効率的に行
え、効果的に雨水に含まれる微粒子を除去することがで
きる。
【0018】このように、本実施例では、平面フイルタ
5を微粒子で積極的に目詰まりさせることで、雨水に含
まれる微粒子を除去するようにしたもので、これによ
り、微粒子が地中浸透面3上に膜を張ることによる不具
合を防止することができ、地中への雨水の浸透性を長期
にわたって維持することができる。尚、目詰まりを起し
た起立フイルタ4及び平面フイルタ5は、適宜に取替え
ることになる。
【0019】又、実施例では、引出部材6にフイルタ
4,5を取り付け、この引出部材6を角形ブロック2の
内部に着脱可能に設けるようにしているため、側溝ブロ
ック10の内部から開口部16を通して引出部材6を角
形ブロック2内から引き出せば、それだけで各フイルタ
4,5を取り出すことができ、その取り替えを簡単に行
うことができるし、同時に引出部材6の底部に堆積した
土砂等を取り出すことができる。
【0020】又、角形ブロック2の底面に段差22が形
成されているため、この段差22が土砂止めとして機能
することになるし、又、底面21が奥部に向けて上り傾
斜されると共に、起立フイルタ4が隙60を持って取り
付けられているため、底面に溜った土砂等は、底面に沿
って角形ブロック2内から水路1内に流出され、土砂等
が底面に体積するのを防止できる。このとき、引出部材
6が合成樹脂により形成されているため、土砂等の滑り
がよく、スムーズに土砂等を流出させることができる。
【0021】次に、図2により第2実施例の浸透構造を
説明する。この第2実施例では、以下の点で第1実施例
とは異なっている。U字ブロック70によって水路7が
形成されている。又、起立フイルタ40が5ヵ所に設け
られると共に、該起立フイルタ40が下端側を奥方向に
傾斜した状態で取り付けられている。又、角形ブロック
2の奥立壁にも地中浸透口24が形成され、この地中浸
透口24に雨水に含まれる微粒子によって目詰まりを起
こし易く設定された立面フイルタ8が取り付けられてい
る。角形ブロック2の奥部底面に形成された地中浸透口
23に導水パイプ25が接続され、この導水パイプ24
の下端が地中浸透面3の近傍まで延長されている。
【0022】従って、この第2実施例では、起立フイル
タ40が傾斜しているため、該起立フイルタ40に付着
した土砂等が落下しやすくなるし、その落下した土砂等
が再び起立フイルタ40に付着することがなく、起立フ
イルタ40の目詰まりを軽減することができる。尚、こ
の起立フイルタ40の傾斜は、下端側が手前方向に傾斜
したものであってもよい。
【0023】又、角形ブロック2の奥立壁にも地中浸透
口24が形成されているため、雨水量が多い場合に、雨
水の地下浸透量を増やすことができる。
【0024】尚、その他の構成は第1実施例と同様にな
るため、図面の符号を同一にしてその説明を省略し、
又、作用についても第1実施例と同様になるため、その
説明を省略する。
【0025】以上、本発明の実施例を図面により説明し
たが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定される
ものではなく、例えば、水路としては、側溝ブロックや
U字ブロックで形成したもののほか、3面側溝やボック
スカルバートを用いた暗渠等でもよく、又、側溝等の途
中に配設された溜め桝ブロックから雨水を導水するよう
にしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の雨水
浸透構造にあっては、雨水に含まれる微粒子で積極的に
フイルタに目詰まりを起させて、微粒子を除去させるた
め、微粒子が地中浸透面上に膜を張ることによる不具合
を防止できるし、又、最終的に平面フイルタを配設した
ので、効率よく微粒子を除去することができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の雨水浸透構造を示す断面図であ
る。
【図2】第2実施例の雨水浸透構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 水路 10 側溝ブロック 11 側壁 16 開口部 2 角形ブロック(導水用部材) 23 地中浸透口 4 起立フイルタ 5 平面フイルタ 40 起立フイルタ 7 水路 70 U字ブロック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 水路の雨水浸透構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、側溝等の水路から雨水
を地中に浸透させるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、側溝から雨水を地中に浸透させる
ようにした雨水浸透構造としては、種々の構造のものが
提案されている。従来のものは、雨水に含まれる土砂や
ゴミによって、地中への流出部分が目詰まりを起こさな
いように、フイルタを適宜場所に設置し、このフイルタ
によって、雨水をろ過し、土砂やゴミを除去したのち、
地中へ浸透させるようにしたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
雨水浸透構造にあっては、フイルタにより雨水をろ過す
るようにはしているものの、雨水に含まれる微粒子につ
いては、これを除去するようにはされていなかった。こ
のため、微粒子が雨水と共に地中に流出し、この微粒子
が長期間の間に地中浸透面上に膜を張る結果となって、
ついには雨水の浸透ができなくなり、雨水浸透構造の全
体が機能しなくなってしまうという問題があった。
【0004】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目し、雨水に含まれる微粒子で積極的にフイルタに目詰
まりを起させて、微粒子を除去し、微粒子が地中浸透面
上に膜を張ることによる不具合を防止できるようにした
水路の雨水浸透構造を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の水路の雨水浸透構造では、水路の側壁に
開口部が形成され、該開口部に接続して導水用部材が地
中に設置され、該導水用部材の奥部底面に地中浸透口が
形成され、前記開口部から地中浸透口にかけての部分に
起立フイルタが取り付けられ、前記地中浸透口には、雨
水に含まれる微粒子によって目詰まりを起こし易く設定
された平面フイルタが取り付けられている構成とした。
【0006】
【作用】本発明の水路の雨水浸透構造では、水路内を流
れる雨水は、開口部から導水用部材の内部に流入し、こ
の導水用部材内に流入した雨水は、起立フイルタにより
ろ過されながら奥部に流入し、最後に平面フイルタによ
り微粒子を除去されて地中浸透口から地中へと浸透して
いく。
【0007】この場合、地中浸透口に平面フイルタを配
設したのは、フイルタによるろ過作用は、水が上から下
へと流れるのに対応して、これを平面で受けるのが最も
効率的にろ過することができるからで、これにより雨水
に含まれる微粒子を除去することができる。
【0008】即ち、本発明では、平面フイルタを微粒子
で積極的に目詰まりさせることで、雨水に含まれる微粒
子を除去するようにしたもので、これにより、微粒子が
地中浸透面上に膜を張ることによる不具合を防止するこ
とができる。尚、目詰まりを起した起立フイルタ及び平
面フイルタは、適宜に取替えることになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。図1は第1実施例の雨水浸透構造を示しており、図
中10は側溝ブロックである。この側溝ブロックは、左
右の側壁11,11の両端上部が梁部12,12によっ
て連結されることによって、底面が開口したコンクリー
トブロックに形成され、この側溝ブロック10が基礎栗
石13の上に形成したベースコンクリート14上に設置
され、該ベースコンクリート14の上に底部コンクリー
ト層15が形成されることによって、その内部が水路1
として形成されている。
【0010】又、前記側溝ブロック10の側壁11に
は、方形の開口部16が形成され、該開口部16に接続
して導水用部材としての角形ブロック2が地中に設置さ
れ、この角形ブロック2は、前面開口部20を有し、底
面21が奥部に向けて上り傾斜したコンクリートブロッ
クで、奥部底面は段差22を持って高く形成されると共
に、その奥部底面に地中浸透口23が形成されている。
【0011】そして、前記角形ブロック2は、その前面
開口部20が側溝ブロック10の開口部16に接続する
状態で地中に埋設されるもので、この場合、前記基礎栗
石13を横方向に延長して形成された礫層31の上に設
置され、この礫層31の下地面が地中浸透面3となる。
【0012】又、前記角形ブロック2の内部には、開口
部16から地中浸透口23にかけての部分に起立フイル
タ4が設けられると共に、地中浸透口23に平面フイル
タ5が取り付けられるもので、この各フイルタ4,5
は、側溝ブロック10の内部から開口部16を通して角
形ブロック2の内部に着脱可能な引出部材6に取り付け
られている。
【0013】前記引出部材6は、角形ブロック2の両側
面及底面に沿って摺動可能に嵌合できる大きさの樋状体
に合成樹脂によって形成され、その前面部と中程部と段
差部との3ヵ所に起立フイルタ4,4,4が取り付けら
れ、その前面部及び中程部の起立フイルタ4,4は底面
との間に隙60を持って取り付けられ、又、引出部材6
の奥部に前記地中浸透口23を覆うように平面フイルタ
5が取り付けられ、そして、この平面フイルタ5は、雨
水に含まれる微粒子によって目詰まりを起こし易く設定
されている。
【0014】前記起立フイルタ4のフイルタ材として
は、ネット、透水性の不織布マットやシート、合成繊維
によるヘチマ状のマット等を単独又は組合せたものな
ど、雨水に含まれる土砂等をろ過できるものであればよ
い。例えば、テイジン製ケミカルフイルタ、テイジン製
ポリエステル糸透水性シート、テイジン製エンドレンマ
ット等を使用できるもので、例えば、その透水係数は、
1.0〜3.0cm/s程度が適当と思われるが、これ
に限定されないし、このように複数個の起立フイルタ4
を取り付ける場合は、角形ブロック2の奥部に向けて透
水係数を順に小さくしていく。
【0015】尚、図3は起立フイルタの例を示すもの
で、引出部材6のほぼ全長に亘ってヘチマ状のマット4
a(テイジン製エンドレンマット)を設置し、このヘチ
マ状のマット4aの前端面に目の荒いネット4bを取り
付け、奥端面に透水性の不織布マット4cを取り付けて
いる。又、この場合、導水用部材としての角形ブロック
2の底面21は水平に形成されている。
【0016】又、平面フイルタ5のフイルタ材として
は、ネット、透水性の不織布マットやシート、合成繊維
によるヘチマ状のマット等のほか、砂層、活性炭、炭、
プラスチックビーズ、ガラスウール等を単独又は組合せ
て使用でき、その透水係数は、5.0×1/10〜5.
0×1/1000cm/s程度が適当と思われるが、こ
れに限定されない。
【0017】次に、実施例の作用を説明する。本実施例
の雨水浸透構造では、水路1内を流れる雨水は、開口部
16から角形ブロック2の内部に流入し、この角形ブロ
ック2内に流入した雨水は、起立フイルタ4により土砂
等が順次ろ過されながら奥部に流入し、最後に平面フイ
ルタ5により微粒子を除去されて地中浸透口23から礫
層31に流出し、地中へと浸透していくことになる。
【0018】この場合、地中浸透口23に設けた平面フ
イルタ5は、雨水が上から下へと流れるのに対応して、
これを平面で受けるため、ろ過作用が最も効率的に行
え、効果的に雨水に含まれる微粒子を除去することがで
きる。
【0019】このように、本実施例では、平面フイルタ
5を微粒子で積極的に目詰まりさせることで、雨水に含
まれる微粒子を除去するようにしたもので、これによ
り、微粒子が地中浸透面3上に膜を張ることによる不具
合を防止することができ、地中への雨水の浸透性を長期
にわたって維持することができる。尚、目詰まりを起し
た起立フイルタ4及び平面フイルタ5は、適宜に取替え
ることになる。
【0020】又、実施例では、引出部材6にフイルタ
4,5を取り付け、この引出部材6を角形ブロック2の
内部に着脱可能に設けるようにしているため、側溝ブロ
ック10の内部から開口部16を通して引出部材6を角
形ブロック2内から引き出せば、それだけで各フイルタ
4,5を取り出すことができ、その取り替えを簡単に行
うことができるし、同時に引出部材6の底部に堆積した
土砂等を取り出すことができる。
【0021】又、角形ブロック2の底面に段差22が形
成されているため、この段差22が土砂止めとして機能
することになるし、又、底面21が奥部に向けて上り傾
斜されると共に、起立フイルタ4が隙60を持って取り
付けられているため、底面に溜った土砂等は、底面に沿
って角形ブロック2内から水路1内に流出され、土砂等
が底面に体積するのを防止できる。このとき、引出部材
6が合成樹脂により形成されているため、土砂等の滑り
がよく、スムーズに土砂等を流出させることができる。
【0022】次に、図2により第2実施例の浸透構造を
説明する。この第2実施例では、以下の点で第1実施例
とは異なっている。U字ブロック70によって水路7が
形成されている。又、起立フイルタ40が5ヵ所に設け
られると共に、該起立フイルタ40が下端側を奥方向に
傾斜した状態で取り付けられている。又、角形ブロック
2の奥立壁にも地中浸透口24が形成され、この地中浸
透口24に雨水に含まれる微粒子によって目詰まりを起
こし易く設定された立面フイルタ8が取り付けられてい
る。角形ブロック2の奥部底面に形成された地中浸透口
23に導水パイプ25が接続され、この導水パイプ24
の下端が地中浸透面3の近傍まで延長されている。
【0023】従って、この第2実施例では、起立フイル
タ40が傾斜しているため、該起立フイルタ40に付着
した土砂等が落下しやすくなるし、その落下した土砂等
が再び起立フイルタ40に付着することがなく、起立フ
イルタ40の目詰まりを軽減することができる。尚、こ
の起立フイルタ40の傾斜は、下端側が手前方向に傾斜
したものであってもよい。
【0024】又、角形ブロック2の奥立壁にも地中浸透
口24が形成されているため、雨水量が多い場合に、雨
水の地下浸透量を増やすことができる。
【0025】尚、その他の構成は第1実施例と同様にな
るため、図面の符号を同一にしてその説明を省略し、
又、作用についても第1実施例と同様になるため、その
説明を省略する。
【0026】以上、本発明の実施例を図面により説明し
たが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定される
ものではなく、例えば、水路としては、側溝ブロックや
U字ブロックで形成したもののほか、3面側溝やボック
スカルバートを用いた暗渠等でもよく、又、側溝等の途
中に配設された溜め桝ブロックから雨水を導水するよう
にしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の雨水
浸透構造にあっては、雨水に含まれる微粒子で積極的に
フイルタに目詰まりを起させて、微粒子を除去させるた
め、微粒子が地中浸透面上に膜を張ることによる不具合
を防止できるし、又、最終的に平面フイルタを配設した
ので、効率よく微粒子を除去することができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の雨水浸透構造を示す断面図であ
る。
【図2】第2実施例の雨水浸透構造を示す断面図であ
る。
【図3】 起立フイルタの例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 水路 10 側溝ブロック 11 側壁 16 開口部 2 角形ブロック(導水用部材) 23 地中浸透口 4 起立フイルタ 5 平面フイルタ 40 起立フイルタ 7 水路 70 U字ブロック
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】追加
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 水路の側壁に開口部が形成され、該開口
    部に接続して導水用部材が地中に設置され、該導水用部
    材の奥部底面に雨水浸透口が形成され、前記開口部から
    地中浸透口にかけての部分に起立フイルタが取り付けら
    れ、前記地中浸透口には、雨水に含まれる微粒子によっ
    て目詰まりを起こし易く設定された平面フイルタが取り
    付けられていることを特徴とした水路の雨水浸透構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6393379B1 (ja) * 2017-07-31 2018-09-19 株式会社ガイナ 縦型雨水浸透施設

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