JPH05258278A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH05258278A JPH05258278A JP9020592A JP9020592A JPH05258278A JP H05258278 A JPH05258278 A JP H05258278A JP 9020592 A JP9020592 A JP 9020592A JP 9020592 A JP9020592 A JP 9020592A JP H05258278 A JPH05258278 A JP H05258278A
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- JP
- Japan
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- magnetic
- coercive force
- recording medium
- magnetic recording
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気記録媒体の磁性膜を、CoNiCrB
に、VとNbとTaのうち少なくとも1種を添加した合
金により形成して、保磁力を向上し、かつノイズを低減
できるようにした。 【構成】 磁気記録媒体の磁性膜を、原子%でNi5〜
30%、Cr5〜15%、B0.1〜5%、およびVと
NbとTaのうち少なくとも1種以上を0.1〜5%、
残部Coおよび不可避的不純物からなる合金によって形
成した。
に、VとNbとTaのうち少なくとも1種を添加した合
金により形成して、保磁力を向上し、かつノイズを低減
できるようにした。 【構成】 磁気記録媒体の磁性膜を、原子%でNi5〜
30%、Cr5〜15%、B0.1〜5%、およびVと
NbとTaのうち少なくとも1種以上を0.1〜5%、
残部Coおよび不可避的不純物からなる合金によって形
成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ヘッドとの
間において情報の記録および再生を行なうための磁気記
録媒体に関し、特にノイズを小さくするとともに、保磁
力を向上したものである。
間において情報の記録および再生を行なうための磁気記
録媒体に関し、特にノイズを小さくするとともに、保磁
力を向上したものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置では、磁気記録媒体に
微小間隔で磁気ヘッドを対向させ、磁気記録媒体に記録
された磁気情報を磁気ヘッドが読みとったり、磁気ヘッ
ドから磁気記録媒体に磁気的に記録するようになってい
る。磁気記録媒体は、基板材料にCo−Ni−Cr、C
o−Cr−Ta、Co−Cr−Pt等の合金からなる磁
性膜を被着して形成されており、最近では磁気記録媒体
を高記録密度にするため、磁性膜の保磁力を大きくする
ことが種々提案されている。
微小間隔で磁気ヘッドを対向させ、磁気記録媒体に記録
された磁気情報を磁気ヘッドが読みとったり、磁気ヘッ
ドから磁気記録媒体に磁気的に記録するようになってい
る。磁気記録媒体は、基板材料にCo−Ni−Cr、C
o−Cr−Ta、Co−Cr−Pt等の合金からなる磁
性膜を被着して形成されており、最近では磁気記録媒体
を高記録密度にするため、磁性膜の保磁力を大きくする
ことが種々提案されている。
【0003】例えば特開平1−25617号公報には、
磁性膜をCo−Cr−Ta−Ptの四元系合金で作成し
た磁気記録媒体が開示されている。そしてPt添加量1
〜15at%で保磁力が約1200Oeより大きく、ま
た角形比が0.8以上になるとしている。また第14回
日本応用磁気学会(1990年)では、Co−Cr−T
aおよびCo−Cr−Ptに対しBを添加することによ
り保磁力が影響を受けることが発表されている。そして
Co−Cr−TaにBを添加すると保磁力が単調に減少
し、Co−Cr−Ptの場合はBの添加とともに保磁力
は増加するとしている。またCo−Cr−PtにBを3
〜7at%添加することにより約3000Oeの高保磁
力が得られるとしている。
磁性膜をCo−Cr−Ta−Ptの四元系合金で作成し
た磁気記録媒体が開示されている。そしてPt添加量1
〜15at%で保磁力が約1200Oeより大きく、ま
た角形比が0.8以上になるとしている。また第14回
日本応用磁気学会(1990年)では、Co−Cr−T
aおよびCo−Cr−Ptに対しBを添加することによ
り保磁力が影響を受けることが発表されている。そして
Co−Cr−TaにBを添加すると保磁力が単調に減少
し、Co−Cr−Ptの場合はBの添加とともに保磁力
は増加するとしている。またCo−Cr−PtにBを3
〜7at%添加することにより約3000Oeの高保磁
力が得られるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に記載し
たように、Co−Cr−Pt−Bの四元系元素の合金に
より磁性膜を作成した磁気記録媒体では、保磁力の向上
を図れることが知られている。本発明者らがCo−Cr
−PtにBを3〜7at%添加した合金により磁性膜を
形成して磁気記録媒体を作成したところ、保磁力は向上
したが、S/N比が低下してノイズが大きくなるという
問題があった。またBが3%以下になると保磁力が低下
する傾向にあった。また従来技術ではCoCrにPtと
Bとを共に添加することにより、保磁力を向上している
が、他の合金組成でPtを添加することなくBを添加し
て保磁力を向上することは検討されていない。そこで本
発明は、磁気記録媒体の磁性膜をCoNiCrBに、V
とNbとTaのうち少なくとも1種を添加した合金によ
り形成し、Ptを添加することなく保磁力を向上できか
つノイズを低減できるようにすることを目的とする。
たように、Co−Cr−Pt−Bの四元系元素の合金に
より磁性膜を作成した磁気記録媒体では、保磁力の向上
を図れることが知られている。本発明者らがCo−Cr
−PtにBを3〜7at%添加した合金により磁性膜を
形成して磁気記録媒体を作成したところ、保磁力は向上
したが、S/N比が低下してノイズが大きくなるという
問題があった。またBが3%以下になると保磁力が低下
する傾向にあった。また従来技術ではCoCrにPtと
Bとを共に添加することにより、保磁力を向上している
が、他の合金組成でPtを添加することなくBを添加し
て保磁力を向上することは検討されていない。そこで本
発明は、磁気記録媒体の磁性膜をCoNiCrBに、V
とNbとTaのうち少なくとも1種を添加した合金によ
り形成し、Ptを添加することなく保磁力を向上できか
つノイズを低減できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、CoNi
Crに、V、Nb、Taのうち少なくとも1種を添加
し、さらに種々量のBを添加した合金により磁性膜を作
成し、保磁力を良好に保ってノイズを低減できるように
鋭意研究した。その結果、Bの添加量が0.1〜5at
%で保磁力が大きいとともに、ノイズを低減できること
を知って本発明を完成した。すなわち本発明は、非磁性
材料からなる基板の表面に非磁性材料からなる下地膜を
介して磁性材料からなる磁性膜を設けてなる磁気記録媒
体において、磁性膜を原子%でNi5〜30%、Cr5
〜15%、B0.1〜5%、およびVとNbとTaのう
ち少なくとも1種以上を0.1〜5%、残部Coと不可
避的不純物からなる合金によって形成した。上記組成に
したのは、Niが5%以下になると保磁力が低下するか
らであり、Niが30%以上になると出力、保磁力共に
低下するからである。またCrが5%以下になると保磁
力が低下し、Crが15%以上になると出力が低下する
からである。Bが0.1%以下では保磁力が小さく、5
%以上では出力が低下するからである。さらにV、N
b、Taの添加量が0.1%以下では保磁力が低下し、
5%以上ではノイズ特性、保磁力、出力共に低下するか
らである。
Crに、V、Nb、Taのうち少なくとも1種を添加
し、さらに種々量のBを添加した合金により磁性膜を作
成し、保磁力を良好に保ってノイズを低減できるように
鋭意研究した。その結果、Bの添加量が0.1〜5at
%で保磁力が大きいとともに、ノイズを低減できること
を知って本発明を完成した。すなわち本発明は、非磁性
材料からなる基板の表面に非磁性材料からなる下地膜を
介して磁性材料からなる磁性膜を設けてなる磁気記録媒
体において、磁性膜を原子%でNi5〜30%、Cr5
〜15%、B0.1〜5%、およびVとNbとTaのう
ち少なくとも1種以上を0.1〜5%、残部Coと不可
避的不純物からなる合金によって形成した。上記組成に
したのは、Niが5%以下になると保磁力が低下するか
らであり、Niが30%以上になると出力、保磁力共に
低下するからである。またCrが5%以下になると保磁
力が低下し、Crが15%以上になると出力が低下する
からである。Bが0.1%以下では保磁力が小さく、5
%以上では出力が低下するからである。さらにV、N
b、Taの添加量が0.1%以下では保磁力が低下し、
5%以上ではノイズ特性、保磁力、出力共に低下するか
らである。
【0006】
【作用】上記の磁気記録媒体は、磁性膜がCoNiCr
にVとNbとTaのうち少なくとも1種以上添加しさら
にBを添加した合金により形成され、Bは0.1〜5原
子%含有され、かつVとNbとTaとは0.1〜5%含
有されるようにしたので、保磁力が大きく、しかもS/
N比が30dB以上となってノイズは3μVrms以下
に低減される。このようにS/N比が約30dB以上と
なるのは、Bを添加することにより、磁性膜を構成する
粒子と粒子とが磁気的に独立しているためにノイズが生
じにくいと考えられる。またV、Nb、Taは、結晶粒
を微細化する効果があるとともにCrを粒界へ拡散して
磁気的に独立させるため、ノイズ特性と出力を向上す
る。
にVとNbとTaのうち少なくとも1種以上添加しさら
にBを添加した合金により形成され、Bは0.1〜5原
子%含有され、かつVとNbとTaとは0.1〜5%含
有されるようにしたので、保磁力が大きく、しかもS/
N比が30dB以上となってノイズは3μVrms以下
に低減される。このようにS/N比が約30dB以上と
なるのは、Bを添加することにより、磁性膜を構成する
粒子と粒子とが磁気的に独立しているためにノイズが生
じにくいと考えられる。またV、Nb、Taは、結晶粒
を微細化する効果があるとともにCrを粒界へ拡散して
磁気的に独立させるため、ノイズ特性と出力を向上す
る。
【0007】
(実施例1)マグネシウムを4重量%含有するアルミニ
ウム合金からなる基板の表面を旋削加工により平滑に形
成し、外径95mm、内径25mm、厚さ1.27mm
の基板とした。次にこの基板の表面にNi−P合金から
なるメッキ膜を5〜15μmの厚さに形成し、磁気記録
媒体の起動時および停止時における磁気ヘッド若しくは
スライダとの接触摺動特性(CSS)を確保する。上記
のようにして被着したメッキ膜の表面を平滑に研磨する
とともに、磁気ヘッド若しくはスライダとの吸着を防止
するためのテクスチャ加工を施した。
ウム合金からなる基板の表面を旋削加工により平滑に形
成し、外径95mm、内径25mm、厚さ1.27mm
の基板とした。次にこの基板の表面にNi−P合金から
なるメッキ膜を5〜15μmの厚さに形成し、磁気記録
媒体の起動時および停止時における磁気ヘッド若しくは
スライダとの接触摺動特性(CSS)を確保する。上記
のようにして被着したメッキ膜の表面を平滑に研磨する
とともに、磁気ヘッド若しくはスライダとの吸着を防止
するためのテクスチャ加工を施した。
【0008】次に基板を洗浄後、例えばDCマグネトロ
ンスパッタ装置により、Crからなる下地膜と、CoN
iCrに、VとNbとTaのうち少なくとも1種以上を
添加するとともにBを添加した合金からなる磁性膜と、
Cからなる保護膜とを順次積層して磁気記録媒体を作成
する。この場合、下地膜の成膜には、スパッタ室内を1
×10-5mTorr以下に排気後、基板を250℃にお
いて30分間加熱し、Arガスを導入してスパッタ室内
を10mTorrに保持し、投入電力2000W、成膜
速度40nm/分の条件により、膜厚100nmに成膜
した。次にこの下地膜の上に、CoNiCrに、VとN
bとTaのうち少なくとも1種以上を添加するとともに
Bを添加した合金からなる磁性膜を上記同様にして、投
入電力2000W、成膜速度100nm/分の条件で6
0nmの膜厚に成膜した。この磁性膜のスパッタではバ
イアス電圧−200Vを印加した。また保護膜は投入電
力1000W、成膜速度8nm/分の条件で前記磁性膜
上に膜厚30nmで成膜した。
ンスパッタ装置により、Crからなる下地膜と、CoN
iCrに、VとNbとTaのうち少なくとも1種以上を
添加するとともにBを添加した合金からなる磁性膜と、
Cからなる保護膜とを順次積層して磁気記録媒体を作成
する。この場合、下地膜の成膜には、スパッタ室内を1
×10-5mTorr以下に排気後、基板を250℃にお
いて30分間加熱し、Arガスを導入してスパッタ室内
を10mTorrに保持し、投入電力2000W、成膜
速度40nm/分の条件により、膜厚100nmに成膜
した。次にこの下地膜の上に、CoNiCrに、VとN
bとTaのうち少なくとも1種以上を添加するとともに
Bを添加した合金からなる磁性膜を上記同様にして、投
入電力2000W、成膜速度100nm/分の条件で6
0nmの膜厚に成膜した。この磁性膜のスパッタではバ
イアス電圧−200Vを印加した。また保護膜は投入電
力1000W、成膜速度8nm/分の条件で前記磁性膜
上に膜厚30nmで成膜した。
【0009】(実施例2)ここで上記のように作成する
磁気記録媒体において、VとNbとTaを含有しない合
金で作成した磁性膜についてB含有量に対する磁気特性
の影響を調べた。そのためNi20原子%、Cr12原
子%、Bをx原子%、VとNbとTaのうち少なくとも
1種以上を2原子%、残部CoとしてBの添加量を変化
させた合金により磁性膜を作成し、その保磁力Hcと出
力Bsとを測定して図1に示した。図1からわかるよう
に、磁性膜としてBを0.1〜5原子%添加したもの
は、B添加量が増すほど保磁力が増加し、5原子%を越
えると低下する傾向にあることがわかる。また図1から
Bが0.1〜5原子%添加されたものは出力Bsが約
1.1T以上になり望ましいことがわかる。さらに図1
の場合の磁性膜のそれぞれのディスクノイズを測定して
図2に示した。図2よりBの添加量が0.1〜5原子%
の範囲でノイズは2.3μVrms以上となり、ノイズ
の低減に望ましいことがわかる。
磁気記録媒体において、VとNbとTaを含有しない合
金で作成した磁性膜についてB含有量に対する磁気特性
の影響を調べた。そのためNi20原子%、Cr12原
子%、Bをx原子%、VとNbとTaのうち少なくとも
1種以上を2原子%、残部CoとしてBの添加量を変化
させた合金により磁性膜を作成し、その保磁力Hcと出
力Bsとを測定して図1に示した。図1からわかるよう
に、磁性膜としてBを0.1〜5原子%添加したもの
は、B添加量が増すほど保磁力が増加し、5原子%を越
えると低下する傾向にあることがわかる。また図1から
Bが0.1〜5原子%添加されたものは出力Bsが約
1.1T以上になり望ましいことがわかる。さらに図1
の場合の磁性膜のそれぞれのディスクノイズを測定して
図2に示した。図2よりBの添加量が0.1〜5原子%
の範囲でノイズは2.3μVrms以上となり、ノイズ
の低減に望ましいことがわかる。
【0010】次に前記磁性膜において、Ni含有量が磁
気特性にどのような影響があるかを磁性膜を作成して測
定した。そのためNiをx原子%、Bを3原子%、Cr
を7および12原子%とし、VとNbとTaとのうち少
なくとも1種以上を3原子%、残部Coとし、Ni含有
量を変化させた合金により磁性膜を作成して、保磁力H
cと出力Bsとを測定し、その結果を図3に示した。図
3より保磁力はNiが5〜30原子%で600Oe以上
となり、Crが12%の場合は1100Oe以上にな
り、特にNi含有量が26原子%で最高になり20〜3
0%で大きな保磁力となった。また出力Bsは、Ni含
有量が30原子%で0.95(T)となり、Ni含有量
が減少するほど出力が大きくなり、Crの含有量が7%
と少ない方が大きな出力となった。このためNi含有量
は5〜30原子%で保磁力と出力とが望ましいものとな
る。
気特性にどのような影響があるかを磁性膜を作成して測
定した。そのためNiをx原子%、Bを3原子%、Cr
を7および12原子%とし、VとNbとTaとのうち少
なくとも1種以上を3原子%、残部Coとし、Ni含有
量を変化させた合金により磁性膜を作成して、保磁力H
cと出力Bsとを測定し、その結果を図3に示した。図
3より保磁力はNiが5〜30原子%で600Oe以上
となり、Crが12%の場合は1100Oe以上にな
り、特にNi含有量が26原子%で最高になり20〜3
0%で大きな保磁力となった。また出力Bsは、Ni含
有量が30原子%で0.95(T)となり、Ni含有量
が減少するほど出力が大きくなり、Crの含有量が7%
と少ない方が大きな出力となった。このためNi含有量
は5〜30原子%で保磁力と出力とが望ましいものとな
る。
【0011】次に前記磁性膜において、Cr含有量が磁
気特性にどのような影響があるかを磁性膜を作成して測
定した。そのため、Niを20原子%、Crをx原子
%、Bを0および3原子%、VとNbとTaとのうち少
なくとも1種以上を2原子%、残部Coとし、Cr含有
量を変化させた合金により磁性膜を作成して、保磁力H
cと出力Bsを測定しその結果を図4に示した。図4よ
りわかるように、Cr含有量が5〜15原子%で保磁力
が1000〜2000OeとCr含有量が多いほど保磁
力が大きく、Bを3%含有する方が保磁力が大きくなっ
た。また出力BsはCr含有量5〜15原子%で0.5
5〜1.2(T)となり、Cr含有量が少なくなるほど
Bsが大きくなり、Bを含有しない方が大きな出力とな
った。このためCr含有量は、5〜15原子%で保磁力
と出力にとって望ましいものとなる。
気特性にどのような影響があるかを磁性膜を作成して測
定した。そのため、Niを20原子%、Crをx原子
%、Bを0および3原子%、VとNbとTaとのうち少
なくとも1種以上を2原子%、残部Coとし、Cr含有
量を変化させた合金により磁性膜を作成して、保磁力H
cと出力Bsを測定しその結果を図4に示した。図4よ
りわかるように、Cr含有量が5〜15原子%で保磁力
が1000〜2000OeとCr含有量が多いほど保磁
力が大きく、Bを3%含有する方が保磁力が大きくなっ
た。また出力BsはCr含有量5〜15原子%で0.5
5〜1.2(T)となり、Cr含有量が少なくなるほど
Bsが大きくなり、Bを含有しない方が大きな出力とな
った。このためCr含有量は、5〜15原子%で保磁力
と出力にとって望ましいものとなる。
【0012】(実施例3)第1実施例で作成した磁性
膜、即ちCoNiCrに、VとNbとTaのうち少なく
とも1種以上を添加するとともにBを添加した合金から
なる磁性膜において、VとNbとTaのうち少なくとも
1種以上の含有量を変化させた場合の磁気特性の影響を
調べた。なおNiを20原子%、Crを8原子%、Bを
3原子%、そしてVとNbとTaの含有量をx原子%、
残部Coとした合金により磁性膜を作成した。このよう
にVとNbとTaの含有量を変化させた場合のノイズ特
性と保磁力Hcと出力Bsとを測定して、それぞれを図
5(a)、(b)、(c)に示した。
膜、即ちCoNiCrに、VとNbとTaのうち少なく
とも1種以上を添加するとともにBを添加した合金から
なる磁性膜において、VとNbとTaのうち少なくとも
1種以上の含有量を変化させた場合の磁気特性の影響を
調べた。なおNiを20原子%、Crを8原子%、Bを
3原子%、そしてVとNbとTaの含有量をx原子%、
残部Coとした合金により磁性膜を作成した。このよう
にVとNbとTaの含有量を変化させた場合のノイズ特
性と保磁力Hcと出力Bsとを測定して、それぞれを図
5(a)、(b)、(c)に示した。
【0013】図5(a)によれば、NbあるいはTaの
含有量が増加するほどノイズ特性は減少し、0.1〜5
原子%でノイズ特性は1.8〜5.5μVrmsとなっ
ている。図5(b)によれば、保磁力はVあるいはTa
の含有量が3.3原子%で最高になりそれより増加して
も減少しても低下している。また図5(c)によれば、
出力に対応するBsはVあるいはTaが増加するほど減
少し、それら含有量が0.1〜5原子%で0.6T以上
になっている。なおV、Nb、Taはそれら1種の添加
ではなく複数添加した場合でもそれら合計添加量に応じ
て、単一添加した場合とほぼ同様の結果が得られること
は容易に推測できる。以上の図5(a)、(b)、
(c)の考察により、V、Nb、Taうち少なくとも1
種以上を0.1〜5原子%添加するのが磁気特性にとっ
て望ましい。
含有量が増加するほどノイズ特性は減少し、0.1〜5
原子%でノイズ特性は1.8〜5.5μVrmsとなっ
ている。図5(b)によれば、保磁力はVあるいはTa
の含有量が3.3原子%で最高になりそれより増加して
も減少しても低下している。また図5(c)によれば、
出力に対応するBsはVあるいはTaが増加するほど減
少し、それら含有量が0.1〜5原子%で0.6T以上
になっている。なおV、Nb、Taはそれら1種の添加
ではなく複数添加した場合でもそれら合計添加量に応じ
て、単一添加した場合とほぼ同様の結果が得られること
は容易に推測できる。以上の図5(a)、(b)、
(c)の考察により、V、Nb、Taうち少なくとも1
種以上を0.1〜5原子%添加するのが磁気特性にとっ
て望ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、磁性膜の合金
材料としてCoNiCrにBを添加しているので保磁力
が向上し、さらに合金材料にV、Nb、Taのうち少な
くとも1種を添加しているので、Ptを添加しなくても
より大きな保磁力を有する。また本発明の磁気記録媒体
では、S/N比が大きくてノイズを十分に低減できる。
材料としてCoNiCrにBを添加しているので保磁力
が向上し、さらに合金材料にV、Nb、Taのうち少な
くとも1種を添加しているので、Ptを添加しなくても
より大きな保磁力を有する。また本発明の磁気記録媒体
では、S/N比が大きくてノイズを十分に低減できる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の磁性膜におけるB添加
量と保磁力及び出力との関係図である。
量と保磁力及び出力との関係図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の磁性膜におけるB添加
量とノイズとの関係図である。
量とノイズとの関係図である。
【図3】本発明の磁気記録媒体の磁性膜におけるNi添
加量と保磁力及び出力との関係図である。
加量と保磁力及び出力との関係図である。
【図4】本発明の磁気記録媒体の磁性膜におけるCr添
加量と保磁力及び出力との関係図である。
加量と保磁力及び出力との関係図である。
【図5】本発明の磁気記録媒体の磁性膜におけるV、N
b、Taの添加量と、ノイズ特性(a)、保磁力
(b)、出力(c)との関係図である。
b、Taの添加量と、ノイズ特性(a)、保磁力
(b)、出力(c)との関係図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 非磁性材料からなる基板の表面に非磁性
材料からなる下地膜を介して磁性材料からなる磁性膜を
設けてなる磁気記録媒体において、磁性膜を原子%でN
i5〜30%、Cr5〜15%、B0.1〜5%、およ
びVとNbとTaのうち少なくとも1種以上を0.1〜
5%、残部Coと不可避的不純物からなる合金によって
形成したことを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9020592A JPH05258278A (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | 磁気記録媒体 |
DE4300689A DE4300689C2 (de) | 1992-03-13 | 1993-01-13 | Magnetisches Aufzeichnungsmedium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9020592A JPH05258278A (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05258278A true JPH05258278A (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=13991991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9020592A Pending JPH05258278A (ja) | 1992-03-13 | 1992-03-16 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05258278A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05291039A (ja) * | 1992-04-08 | 1993-11-05 | Kubota Corp | 金属薄膜型磁気記録媒体 |
-
1992
- 1992-03-16 JP JP9020592A patent/JPH05258278A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05291039A (ja) * | 1992-04-08 | 1993-11-05 | Kubota Corp | 金属薄膜型磁気記録媒体 |
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