JPH05257014A - 位相差フィルム及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

位相差フィルム及びそれを用いた液晶表示装置

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JPH05257014A
JPH05257014A JP3293648A JP29364891A JPH05257014A JP H05257014 A JPH05257014 A JP H05257014A JP 3293648 A JP3293648 A JP 3293648A JP 29364891 A JP29364891 A JP 29364891A JP H05257014 A JPH05257014 A JP H05257014A
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film
liquid crystal
acrylonitrile
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JP3293648A
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English (en)
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Kohei Arakawa
公平 荒川
Sumio Otani
純生 大谷
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • Y10T428/31935Ester, halide or nitrile of addition polymer

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、柔軟性が向上し且つSTN−LCD
の視角特性を大幅に改善することができる位相差フィル
ム及びそれを用いた液晶表示装置を提供する。 【構成】 (a)スチレン成分とアクリロニトリル成分
の合計量が重合体全体の80重量%以上を占め、且つ
(b)該スチレン成分とアクリロニトリル成分の重量比
(スチレン成分/アクリロニトリル成分)が、75/2
5から60/40の範囲にある;組成を有する負の固有
複屈折値を示すスチレン・アクリロニトリル系共重合体
の一軸延伸フィルムからなる位相差フィルム、および電
極基板と偏光板の間に位相差フィルムを備えた液晶表示
装置において、位相差フィルムが、正の固有複屈折値を
有するポリマーの一軸延伸フィルムと、負の固有複屈折
値を有する上記スチレン・アクリロニトリル系共重合体
の一軸延伸フィルムとからなることを特徴とする液晶表
示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に液晶表示装置の着
色補正および視野角増大の為に用いる位相差フィルム及
びその位相差フィルムを備えた液晶表示装置に関する
【0002】
【従来の技術】ワードプロセッサーやパーソナルコンピ
ュータ等のOA関連機器に用いるドットマトリックス型
液晶表示素子には、現在、液晶分子のツイスト角が16
0°以上のスーパーツイスティッドネマティック液晶表
示装置(以後STN−LCDと呼ぶ)が実用化されてき
ている。これは、STN−LCDは、従来のツイスト角
が90°のツイスティッドネマティック液晶表示装置
(以後TN−LCDと呼ぶ)に比べて、高マルチプレッ
クス駆動時においても高コントラストが得られるためと
考えられる。
【0003】STN−LCDでは、STN液晶に基づく
楕円偏光により、液晶表示装置の表示の色相が緑色から
黄赤色の色相を呈する。これを解決するため、STN液
晶の複屈折による位相差を補償し、楕円偏光を直線偏光
に戻して着色を打ち消す対策が講じられている。その対
策としては、液晶セルを光学異方体として用いる方法
(NTNモード)、高分子の一軸延伸フィルムを用いる
方法(FTNモード)が提案されている。NTNモード
では、液晶表示装置の一対の偏向板の間に光学異方体と
して液晶セルを一層ないし複数層を設けている。この場
合、一方の偏向板を通過した直線偏光は、液晶素子の液
晶層と光学異方体を通過した時に約400nmから約7
00nmの波長域において長軸方向にほぼ揃った楕円偏
光として得られる。その結果、もう一方の偏向板を通過
した時には特定の波長域が遮断されることなく白色光と
なる。このように、NTNモードは白黒表示では優れて
いるものの、複数の液晶セルを使用するため、高価であ
ること、さらに得られる表示装置が体積、重量共に大き
くなるなどの問題がある。
【0004】FTNモードとして、特開昭63−189
804号公報に偏光顕微鏡によるレターデーション(フ
ィルムの複屈折値(Δn)と厚み(d)の積)の測定値
が200〜350nmもしくは475〜625nmにな
るように一軸方向に延伸したポリカーボネートフィルム
の使用が提案されている。また、特開昭63−1673
04号公報には、一軸方向に延伸処理した複屈折性を有
するフィルムまたはシートを、光学的主軸(延伸軸)が
直交するように二枚以上積層したフィルム積層体が開示
されている。このように、二枚の複屈折フィルム(各レ
ターデーション値がR1 、R2 )を直交して重ねるとそ
の積層体のレターデーションが|R1 −R2 |の位相差
のフィルムが得られることを利用することにより、R
1 、R2 が大きなレターデーション値を有していても|
1 −R2 |を90〜180nm、200〜350n
m、475〜625nm等の範囲に調節することできる
ので、これにより着色を防止できる。
【0005】上記公報は、STN−LCDのFTNモー
ドによる着色除去を目的としたものであり、この点に関
しては改善され白黒表示に近いものが得られる。また、
前記したように、高分子の複屈折フィルムを用いる方法
(FTNモード)によれば、得られる液晶装置が軽量且
つ安価であるので、需要の拡大、その発展に対する期待
も大きい。
【0006】しかしながら、このような位相差フィルム
を用いた場合、液晶ディスプレーを正面から見た時は着
色が殆ど感じられないが、斜めからディスプレーを見る
と、わずかな角度変化により着色したり、あるいは画面
の表示内容が消失するなどの視角特性が充分でないとの
問題がある。
【0007】上記視角特性を向上させるため、特に位相
差フィルムの三次元方向の屈折率を変化させるとの観点
から種々の対策が提案されている。特開平2−1895
18号公報には、位相差フィルムにおいて、ポリマーの
縦一軸延伸フィルムの延伸軸方向の屈折率をnMD、延伸
軸と直交する方向の屈折率をnTD、フィルム面法線方向
の屈折率をnNDとした場合、nMDがnTDおよびnNDより
小さいフィルム(すなわち負の一軸性を有する)の使用
が提案されている(図3参照)。
【0008】特開平2−256023号公報には、下記
の位相差フィルムが開示されている。フィルムの複屈折
値(Δn)と厚み(d)の積として定義されるレターデ
ーション(Re)の視角依存性とLCDの視野角が密接
な関係にあるとの知見から、フィルムの法線方向に実質
的に光軸を有するか又はnND−(nMD+nTD)/2>0
を満足するフィルム、具体的には負の固有複屈折値を有
するポリマーの二軸延伸フィルム(例、ポリスチレン、
アクリル樹脂)と正の固有複屈折値を有するポリマーの
一軸延伸フィルムとの積層フィルムを液晶セルと偏光板
の間に挿入することにより視野角特性を大幅に改善でき
るとしている。
【0009】しかし、上記技術によって開示された負の
固有複屈折値を有するフィルムを用いた位相差フィルム
は、原理的には正しいと言えるものであるが、上記のよ
うな負の固有複屈折値を有するフィルムは、生産性、歩
留りそして高温で保存した時のレターデーションの安定
性において充分に満足できるものではない。すなわち、
このような位相差フィルムの材料に要求される特性とし
ては、一般に透明性、延伸による複屈折の発言の容易
さ、フィルムの製造工程(製膜、延伸、運搬、巻取り)
でフィルムが損傷しない程度に充分な柔軟性及び耐熱性
などを挙げることができる。
【0010】本発明者等の検討により、このようなST
N−LCD用の従来使用されている負の固有複屈折値を
有する位相差フィルムの内、複屈折の発現性において問
題のない材料としては、ポリスチレンのみであることが
明らかとなった。しかしながら、ポリスチレンは上記位
相差フィルムとして用いた場合、上記耐熱性が充分とは
言えないこと、そしてこれに加えてフィルムの柔軟性が
低く脆弱なため、上記フィルムの製造工程においてフィ
ルムが損傷し易いことが判明した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、従
来のポリスチレンを用いた位相差フィルムの欠点である
耐熱性および脆弱性を改善し、且つSTN−LCDの視
角特性を大幅に改善した新規な位相差フィルム及びそれ
を用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(a)スチ
レン成分とアクリロニトリル成分の合計量が重合体全体
の80重量%以上を占め、且つ(b)該スチレン成分と
アクリロニトリル成分の重量比(スチレン成分/アクリ
ロニトリル成分)が、75/25から60/40の範囲
にある組成を有する負の固有複屈折値を示すスチレン・
アクリロニトリル系共重合体の一軸延伸フィルムからな
る位相差フィルムにより達成することができる。
【0013】また、対抗する二枚の電極基板間にねじれ
配向したネマチック液晶を封入してなる液晶素子と、少
なくとも一方の電極基板上に配置された少なくとも一枚
の位相差フィルムと、これらを挟んで両側に配置された
一対の偏光板とを備えた液晶表示装置において、該位相
差フィルムが、正の固有複屈折値を有するポリマーから
なる少なくとも一枚の一軸延伸フィルムと、負の固有複
屈折値を有するポリマーからなる少なくとも一枚の一軸
延伸フィルムとからなり、且つ負の固有複屈折値を有す
るポリマーが、(a)スチレン成分とアクリロニトリル
成分の合計量が該重合体全体の80重量%以上を占め、
且つ(b)該スチレン成分とアクリロニトリル成分の重
量比(スチレン成分/アクリロニトリル成分)が、75
/25から60/40の範囲にあるスチレン・アクリロ
ニトリル系共重合体であることを特徴とする液晶表示装
置により達成することができる。
【0014】本発明の位相差フィルムの好適態様を下記
に示す。 1)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体の重量平
均分子量が、20万から90万の範囲にある上記位相差
フィルム。 2)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体の複屈折
値複屈折値の絶対値が、0.02以上である上記位相差
フィルム。 3)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体中の残留
モノマーが、1.0重量%以下である上記位相差フィル
ム。 4)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体が、乳化
重合または懸濁重合によるポリマーである上記位相差フ
ィルム。
【0015】本発明の液晶表示装置の好適態様を下記に
示す。 2)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体の重量平
均分子量が、20万から90万の範囲にある上記液晶表
示装置。 3)該スチレン・アクリロニトリル系共重合体中の残留
モノマーが、1.0重量%以下である上記液晶表示装
置。 4)該位相差フィルムが、正の固有複屈折値を有するポ
リマーの一枚の一軸延伸フィルムと、負の固有複屈折値
を有するポリマーの一枚の一軸延伸フィルムとの積層体
であり、且つ二枚のフィルムの延伸軸が互に略直交して
いる上記液晶表示装置。 5)該液晶が、ツイスティッドネマテック液晶またはコ
レスティック液晶である上記液晶表示装置。 6)正の固有複屈折値の絶対値と、負の固有複屈折値の
絶対値が、共に0.02以上である上記液晶表示装置。
【0016】[発明の詳細な記述]本発明の液晶表示装
置について、添付図1及び図2を参照しながら説明す
る。図1は、本発明の液晶表示装置の一例の断面図であ
る。透明基板13a、13bおよび透明電極14a、1
4bが、それぞれこの順で積層され、この二枚の電極基
板間にねじれ配向したネマチック液晶15が封入されて
液晶素子を構成している。この液晶素子の一方の電極基
板13a上に位相差フィルム12aが配置され、この位
相差フィルム付き液晶素子を挟んで両側に偏光板11
a、11bが配置され、液晶表示装置を構成している。
位相差フィルムは、偏光板11bと透明基板13bの間
にも設けられていてもよい。本発明では、位相差フィル
ム12aは、正の固有複屈折値を有するポリマーの一枚
の一軸延伸フィルムと、負の固有複屈折値を有するポリ
マーの一枚の一軸延伸フィルムとからなり、且つ負の固
有複屈折値を有するポリマーが上記特定の構成を有する
スチレン・アクリロニトリル系共重合体である。
【0017】図2は、本発明の液晶表示装置の別の一例
を示す断面図である。透明基板23a、23bおよび透
明電極24a、24bが、それぞれこの順で積層され、
二枚の電極基板間にねじれ配向したネマチック液晶25
が封入されて液晶素子を構成している。この液晶素子の
電極基板23a、23b上に、それぞれ位相差フィルム
22a、22bが配置され、この位相差フィルム付き液
晶素子を挟んで両側に偏光板21a、21bが配置さ
れ、液晶表示装置を構成している。位相差フィルム22
aは、正の固有複屈折値を有するポリマーの一枚の一軸
延伸フィルムであり、22bは負の固有複屈折値を有す
るポリマーの上記スチレン・アクリロニトリル系共重合
体からなる一軸延伸フィルムである。
【0018】上記のように本発明では、正の固有複屈折
値を有するポリマーの一軸延伸フィルムと、負の固有複
屈折値を有するポリマーの一軸延伸フィルムとからなる
位相差フィルムを用いている。その理由を添付図3を参
照しながら説明する。従来から、位相差フィルム用のポ
リマーとしては、主に固有複屈折値が正のものが用いら
れている。図3には、固有複屈折値が正のポリマーの縦
一軸延伸フィルムの延伸軸方向の屈折率nMD、延伸軸と
直交する方向の屈折率nTDおよびフィルム面法線方向の
屈折率nNDが示されている。これらの屈折率の大小関係
は、nMD>nTD≧nNDとなる。従って、入射光がフィル
ム面に垂直に入る場合、レターデーションは、Re=
(nMD−nTD)d{ただし、Re:レターデーション、
d:フィルムの厚さ}となる。次に入射光が延伸方向に
直交する面を通る場合、複屈折値は入射角の変化に伴っ
て、Δn=nMD−nTDからΔn=nMD−nNDの範囲で変
化する。ここで、nMD−nTD≦nMD−nNDであるため、
Δnは斜入射の入射角によって無変化または増大する。
一方、光路長は斜入射により急激に大きくなるため、R
e=Δn・dは斜入射により急激に増大する。一方、入
射光がフィルム法線方向から延伸軸方向に傾けて入射し
た場合、ΔnはnMD−nTDからnND−nTDまでの急激な
変化を伴うため、光路長の増大によってもその減少を補
償することができず、斜入射の入射角増に伴ってRe=
Δn・dは急激に減少する。原理的にはレターデーショ
ンの変化率が最も小さいといえる一軸延伸フィルムは、
すなわちnMD>nTD=nNDの場合であるが、この場合も
Reは斜入射に伴う光路長の増大によって大きく変化す
る。
【0019】しかしながら、本発明の位相差フィルムの
ように、正の固有複屈折値を有するポリマーの一軸延伸
フィルムと、負の固有複屈折値を有するポリマーの一軸
延伸フィルムとから形成された積層フィルムでは、フィ
ルム法線方向のレターデーションは、互いに加算され消
滅されることなしに、全方位斜入射に対してレターデー
ションの変化が極めて小さいフィルムや、適度なレター
デーション変化を有するフィルムなど目的により自在に
コントロールすることができる。しかも、このような効
果は、正の固有複屈折値を有するポリマーの一軸延伸フ
ィルムと、負の固有複屈折値を有するポリマーの一軸延
伸フィルムが、その延伸軸が互に交差するように積層さ
れた場合に顕著に得ることができる。
【0020】また、上記積層フィルムでは、各々の一軸
延伸フィルムの分子の配向レベルを延伸等によって制御
することによって、積層フィルムのレターデーションの
視角依存性を殆どなくすことも、適度に変化させること
も、自在にコントロールすることができる。このため、
STN−LCDの光学特性に応じて、レターデーション
の視角特性を適合させることができ、STN−LCDに
おける偏光板と液晶素子(液晶セル)の間に、上記積層
フィルムを位相差フィルムとして配設した場合にSTN
−LCDの視野角を大幅に拡大することができる。
【0021】このように、本発明は、90度以上、特に
180度〜330度のねじれ角を有するツイスティッド
ネマティック液晶装置、またはコレステリック液晶を使
った液晶表示装置における液晶セルの複屈折性に起因す
る着色現象を無くすと共に、視野角、高コントラスト域
の拡大を可能にする液晶表示装置である。フィルム法線
方向のレターデーションに関しては、正の固有複屈折値
を有するポリマーから形成されたフィルムの一軸延伸に
おけるレターデーションと負の固有複屈折値を有するポ
リマーから形成されるフィルムの一軸延伸におけるレタ
ーデーションの加算値が得られる。但し、正、負の固有
複屈折値を有するポリマーの一軸延伸フィルムの延伸軸
が一致した場合にはレターデーションは打ち消され好ま
しくない。従って、本発明の積層フィルムの延伸軸は互
いに略直交に配置されのが好ましい。具体的には相対角
が70度乃至110度が最も好ましい。但し、正、負の
固有屈折値を有するフィルムが液晶セルを介して配置さ
れる場合は、その限りではない。つまり、上記フィルム
は必ずしも積層された形で使用されなくてもよく、液晶
素子(液晶セル)の両サイドに配置されても良いし、偏
光板の液晶セル側の保護フィルムを兼ねても良い。特
に、偏光板の保護フィルムとして使用した場合は、視野
角拡大の機能と共に低コスト化を実現できる。また、本
発明におけるフィルムとは、一般的に考えられているフ
ィルムだけでなく、基材等に塗布形成された膜状の物も
含まれる。さらに、一軸延伸フィルムとは、純粋な一軸
性フィルムだけでなく、二軸性が多少付与されていても
本質的に一軸性として機能するものであれば本発明に含
まれる。従って、テンター法による横一軸延伸、ロール
間の周速の差を利用した縦一軸延伸、この場合幅方向の
延伸時の自然収縮を行う場合も、制限する場合も共に含
まれる。
【0022】本発明で用いられる正の固有複屈折値を有
するポリマーのフィルムは、光の透過性が70%以上で
無彩色であることが好ましく、さらに光の透過性が90
%以上であることが好ましい。本発明の固有複屈折値
(Δn°)は、分子が理想的に一方向に配向した時の複
屈折を意味し、近似的に下記式: (ただし、π:円周率、d:密度、N:アボガドロ数、
a :平均屈折率、Δα=α1 −α2 [ただし、α1
高分子の分子鎖軸方向のモノマーあたりの分極率、α
2 :高分子の分子鎖軸と垂直な方向の分極率])で表わ
される。
【0023】上記正の固有複屈折値を有するポリマーと
しての制約はないが、好ましいポリマーとしては、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホ
ン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリオレフィン、
ポリ塩化ビニル、セルロースおよびポリエステルを挙げ
ることができる。特に、ポリカーボネート、ポリアリレ
ートおよびポリエステルが、固有複屈折値が大きく溶液
成膜により面状の均質なフィルムを形成し易いことから
好ましい。上記ポリマーは、単にホモポリマーだけでな
く、コポリマー、それらの誘導体、あるいはブレンド物
であっても良い。
【0024】本発明の特徴的要件である負の固有複屈折
値を有するポリマーは、スチレン・アクリロニトリル系
共重合体である。共重合体の組成はスチレン成分とアク
リロニトリル成分の合計量が該重合体全体の80重量%
以上を占め、且つスチレン成分とアクリロニトリル成分
の重量比(スチレン成分/アクリロニトリル成分)が、
75/25から60/40の範囲にある。このようなポ
リマー(絶対値が0.02以上の負の固有複屈折値有す
ることが好ましく、重量平均分子量が20万〜90万が
好ましい)を一軸延伸フィルムとした位相差フィルム
は、新規であり且つ上記のように有用である。上記重合
体において、スチレン成分とアクリロニトリル成分の合
計量が該重合体全体の90重量%以上であることがさら
に好ましい。また。スチレン成分とアクリロニトリル成
分の重量比(スチレン成分/アクリロニトリル成分)
が、70/30から60/40の範囲にあることがさら
に好ましい。この比が高いと耐熱性が低下し、この比が
小さいと複屈折の発現性が低くなる。
【0025】上記スチレン・アクリロニトリル系共重合
体のスチレン成分としては、スチレン及びα−メチルス
チレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−クロロスチレン、p−ニトロスチレン、p−アミノス
チレン、p−カルボキシルスチレン、p−フェニルスチ
レン、2,5−ジクロロスチレンなどのスチレン誘導体
を挙げることができる。アクリロニトリル成分として
は、アクリルニトリル及びメタアクリルニトリル、α−
クロロアクリルニトリルなどのアクリルニトリル誘導体
を挙げることができる。スチレン成分及びアクリルニト
リル成分以外の第三成分については特に制約は無く、こ
れらと共に共重合が可能な成分であれば何でもよい。例
えば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸、メタアクリル酸、ブタジエン、イソプ
レン、無水マレイン酸、酢酸ビニル、エチレン、プロピ
レンなどを挙げることができる。これらは、単独で用い
ても、複数用いても良い。
【0026】本発明の上記負の固有複屈折値を有するス
チレン・アクリロニトリル系共重合体のフィルムは、光
の透過性が70%以上で無彩色であることが好ましく、
さらに光の透過性が90%以上であることが好ましい。
また、負の固有複屈折値の絶対値は0.02以上である
ことが好ましく、さらに0.04以上であることが好ま
しい。このような負の固有複屈折値を有することによ
り、フィルムの厚みを過度に大きくしたり、延伸倍率を
大きくしたりしなくても視角特性を向上させることがで
きる。また、一軸延伸後のフィルムの複屈折値は、1.
5×10-3〜1.0×10-2が好ましい。特に、2.5
×10-3〜5.0×10-3が好ましい。
【0027】また、一旦延伸によって配向した分子がL
CDの製造工程や表示中における昇温による配向緩和を
防ぐためには、フィルムのTg(ガラス転位点)は10
0℃以上が好ましく、更に110℃以上、特に115℃
以上が好ましい。また、一軸延伸されて複屈折値を持つ
フィルムの厚さは、10μm〜1mmの範囲が好まし
い。
【0028】スチレン・アクリロニトリル系共重合体の
重量平均分子量に特に制約はないが、20万から90万
の範囲が好ましく、特に35万から70万が好ましい。
重合方法は、通常行われるどのような方法でも適用でき
るが、乳化重合法が、共重合体の分子量を大きくできる
ので好ましい。
【0029】重合の過程で未反応のモノマーや低分子の
オリゴマーが多量に残っていると、フィルムの耐熱性を
損ない、熱による複屈折の低下招き易く好ましくない。
共重合体中の残留モノマーは、1.0重量%以下が好ま
しく、さらに0.1重量%以下が好ましい。そのための
重合法としては、一般に利用されているバルク重合法や
懸濁重合法より乳化重合法が好ましい。
【0030】本発明のスチレン・アクリロニトリル系共
重合体は、組成の異なる二種以上の共重合体の混合した
ものを用いても良い。またスチレン・アクリロニトリル
系共重合体以外のポリマーと混合して用いても良い。こ
の時、混合後のスチレン成分全体の50重量%以下にな
ると複屈折特性が低下し好ましくない。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。し
かしながら、本発明は以下の実施例によって制限を受け
るものでない。
【0032】[実施例1]乳化重合法によりa1 、a
2 、a4 およびa5 のスチレン・アクリロニトリル系共
重合体を合成し、その物性を測定した。スチレン成分に
はスチレン(STと記す)を、アクリロニトリル成分に
はアクリロニトリル(ANと記す)を用いた。得られた
共重合体の組成および特性を表1に示す。上記得られた
スチレン・アクリロニトリル系共重合体をメチレンクロ
ライドに溶解し、この溶液をステンレスベルト上に流延
し乾燥することにより、厚さ60μmから130μmの
フィルムを得た。このフィルムを表4に示した延伸条件
で一軸延伸し、一軸延伸フィルムを作成した。
【0033】[比較例1]乳化重合法によりa3 のスチ
レン・アクリロニトリル系共重合体を合成し、その物性
を測定した。得られた共重合体の組成および特性を表1
に示す。上記得られたスチレン・アクリロニトリル系共
重合体を実施例1と同様にして一軸延伸フィルムを作成
した。乳化重合法により得られた共重合体の組成および
特性を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】 表1 ──────────────────────────────────── 共重合 ST/AN 比 STおよびAN STとAN以外 重量平均 残留 固有 体No. (重量比) 成分の重合 の成分 分子量 モノマー 複屈折値 体中の割合 (重量%) ──────────────────────────────────── a1 75/25 100重量% なし 4.2 ×105 0.03 -0.060 a2 65/35 100重量% なし 3.7 ×105 0.05 -0.049 a3 40/60 100重量% なし 2.4 ×105 0.08 -0.025 a4 70/30 97重量% ブタジエン 5.3 ×105 0.07 -0.054 a5 67/33 87重量% ブタジエン 6.7 ×105 0.07 -0.051 ────────────────────────────────────
【0036】[比較例2]懸濁重合法により表2に示す
6 およびa7 のスチレン・アクリロニトリル系共重合
体を合成し、その物性を測定した。得られた共重合体の
組成および特性を表2に示す。上記得られたスチレン・
アクリロニトリル系共重合体を実施例1と同様にして一
軸延伸フィルムを作成した。
【0037】[実施例2]懸濁重合により表2に示すa
8 のスチレン・アクリロニトリル系共重合体を合成し、
その物性を測定した。得られた共重合体の組成および特
性を表2に示す。上記得られたスチレン・アクリロニト
リル系共重合体を実施例1と同様にして一軸延伸フィル
ムを作成した。懸濁重合法により得られた共重合体の組
成および特性を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】 表2 ──────────────────────────────────── 共重合 ST/AN 比 STおよびAN成分の 重量平均 残留モノマー 固有 体No. (重量比) 共重合体中の割合 分子量 複屈折値 ──────────────────────────────────── a6 65/35 100 重量% 2.9 ×105 1.70 重量% -0.049 a7 65/35 100 重量% 4.3 ×105 3.70 重量% -0.049 a8 69/31 100 重量% 5.3 ×105 0.01 重量% -0.053 ────────────────────────────────────
【0040】[実施例3]市販のバルク重合法により合
成されたスチレン・アクリロニトリル系共重合体a9
物性を測定し、表3に示す。上記得られたスチレン・ア
クリロニトリル系共重合体を実施例1と同様にして一軸
延伸フィルムを作成した。
【0041】[比較例3]市販のバルク重合法により合
成されたスチレン・アクリロニトリル系共重合体a10
13(ただしa13はポリスチレンホモポリマー)の物性
を測定し、表3に示す。上記得られたスチレン・アクリ
ロニトリル系共重合体を実施例1と同様にして一軸延伸
フィルムを作成した。バルク重合法により得られた共重
合体の組成および特性を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】 表3 ──────────────────────────────────── 共重合 ST/AN 比 STおよびAN成分の 重量平均 残留モノマー 固有 体No. (重量比) 共重合体中の割合 分子量 複屈折値 ──────────────────────────────────── a9 75/25 100 重量% 2.2 ×105 0.01重量%以下 -0.060 a10 70/30 100 重量% 1.9 ×105 0.01重量%以下 -0.054 a11 66/34 100 重量% 1.6 ×105 0.01重量%以下 -0.050 a12 60/40 100 重量% 1.2 ×105 0.01重量%以下 -0.043 a13 100/ 0 100 重量% 2.0 ×105 0.01重量%以下 -0.100 ────────────────────────────────────
【0044】上記で得られた一軸延伸フィルムの複屈折
値を島津製作所製エリプソメーターAFP−100を用
いて測定した。その際、使用した光源は、波長632.
8nmであった。次いで、これらの延伸フィルムを90
℃、4時間で熱処理下後、もう一度複屈折値を測定し、
熱処理による複屈折値の低下率(%)を計算した。上記
で得られた一軸延伸フィルム特性を表4に測定結果を示
す。
【0045】
【表4】
【0046】 表4 ──────────────────────────────────── 共重合 延伸条件 物性評価結果 体No. 延伸温度 延伸率 複屈折値 複屈折低下率(%) (℃) (%) (90 ℃,4時間) ──────────────────────────────────── a1 110 40 −3.2 ×10-3 3.5 a2 110 40 −2.7 ×10-3 1.4 a3 105 40 −0.6 ×10-3 8.9 a4 110 40 −3.0 ×10-3 2.6 a5 110 40 −2.4 ×10-3 3.3 a6 105 40 −2.6 ×10-3 5.2 a7 107 40 −1.8 ×10-3 4.5 a8 110 40 −3.4 ×10-3 2.3 a9 105 40 −3.9 ×10-3 5.3 a10 105 40 −3.3 ×10-3 7.2 a11 107 40 −2.7 ×10-3 8.8 a12 105 40 −2.2 ×10-3 10.6 a13 100 40 −4.1 ×10-3 13.5 ────────────────────────────────────
【0047】表4の結果から下記の1)〜4)が明らか
となった。 1)ST/AN比が大きくなってポリスチレンホモポリ
マーになると、90℃、4時間後の複屈折低下率が大き
くなる。 2)ST/AN比が小さくなって、40/60になる
と、延伸後の複屈折値が小さくなり、位相差フィルムの
役割を果たさなくなる。 3)残留モノマーが1重量%を超えると、90℃、4時
間後の複屈折低下率がやや大きくなる。 4)分子量が小さくなると、90℃、4時間後の複屈折
低下率が大きくなる。
【0048】[実施例4]重量平均分子量10万のポリ
カーボネートに溶解し20重量%の溶液とした。この溶
液をステンレスベルト上に流延し、連続的に剥ぎ取って
乾燥することによりポリカーボネートフィルムを得た。
このフィルムを170℃の温度条件で周速の異なるロー
ル間で延伸倍率を変化させて縦一軸延伸を行ないポリカ
ーボネート一軸延伸フィルムb1 〜b4 を得た。これら
のフィルムの物性を表5に示す。このポリカーボネート
フィルムと上記実施例1および2に示したスチレン・ア
クリロニトリル系共重合体一軸延伸フィルムと、延伸軸
方向を直交させて重ねて4種類の位相差フィルムを作成
した。スチレン・アクリロニトリル系共重合体フィルム
とポリカーボネートフィルムの組合せを表5に示す。
【0049】
【表5】
【0050】 表5 ──────────────────────────────────── 組合せ スチレン・アクリロニトリル 共重合体フィルム ポリカーボネートフィルム 重合体No. 複屈折値 厚さ 重合体No. 複屈折値 厚さ ──────────────────────────────────── 1 a1 −3.2 ×10-3 91μm b1 +2.9 ×10-3 105μm 2 a2 −2.7 ×10-3 106μm b2 +2.9 ×10-3 105μm 3 a5 −2.4 ×10-3 120μm b3 +3.5 ×10-3 82μm 4 a8 −3.4 ×10-3 85μm b4 +3.5 ×10-3 82μm ────────────────────────────────────
【0051】次に、エプソン(株)製パーソナルワード
・プロセッサーPWP−LQX(製造番号02G000
0515)の位相差フィルムを取り除き、表5で得られ
た組合せ1〜4のフィルム積層体を、ポリカーボネート
フィルムの延伸軸が表示画面の縦軸と平行になるように
且つポリカーボネートフィルムが液晶セル側になるよう
に、液晶セルと偏光板の間に配設した。得られた液晶表
示装置の表示特性を調べた所、鮮明な白黒表示が得られ
ると共に、上下110度以上、左右100度以上の広視
野角が得られた。
【0052】[比較例4]実施例4で使用したパーソナ
ルワード・プロセッサーPWP−LQXを購入した時の
ままの状態で表示特性を調べた所、白黒表示は得られる
が、視野角が非常に狭く、上下50度、左右45度であ
った。
【0053】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明の負
の固有複屈折値を有する一軸延伸スチレン・アクリロニ
トリル系共重合体フィルムは、正の固有複屈折値を有す
るフィルムとを積層し、液晶セルと偏光板との間に配設
することにより、視野角が広く、高品位の白黒表示が得
られると共に、90℃以上の高温の熱処理を受けてもそ
の光学特性はほとんど変化せず安定である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の一例の断面図である。
【図2】本発明の液晶表示装置の別の一例を示す断面図
である。
【図3】縦一軸延伸フィルムの三次元の屈折率について
説明するための模式図である。
【符号の説明】
11a、11b、21a、21b 偏光板 12a、22a、22b 位相差フィルム 13a、13b、23a、23b 透明基板 14a、14b、24a、24b 透明電極 15、25 液晶 nMD の縦一軸延伸フィルムの延伸軸方向の屈折率 nTD 延伸軸と直交する方向の屈折率 nND フィルム面法線方向の屈折率

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)スチレン成分とアクリロニトリル
    成分の合計量が重合体全体の80重量%以上を占め、且
    つ(b)該スチレン成分とアクリロニトリル成分の重量
    比(スチレン成分/アクリロニトリル成分)が、75/
    25から60/40の範囲にある組成を有する負の固有
    複屈折値を示すスチレン・アクリロニトリル系共重合体
    の一軸延伸フィルムからなる位相差フィルム。
  2. 【請求項2】 該スチレン・アクリロニトリル系共重合
    体の重量平均分子量が、20万から90万の範囲にある
    請求項1に記載の位相差フィルム。
  3. 【請求項3】 該スチレン・アクリロニトリル系共重合
    体の固有複屈折値の絶対値が、0.02以上である請求
    項1に記載の位相差フィルム。
  4. 【請求項4】 該スチレン・アクリロニトリル系共重合
    体中の残留モノマーが、1.0重量%以下である請求項
    1に記載の位相差フィルム。
  5. 【請求項5】 対抗する二枚の電極基板間にねじれ配向
    したネマチック液晶を封入してなる液晶素子と、少なく
    とも一方の電極基板上に配置された少なくとも一枚の位
    相差フィルムと、これらを挟んで両側に配置された一対
    の偏光板とを備えた液晶表示装置において、 該位相差フィルムが、正の固有複屈折値を有するポリマ
    ーからなる少なくとも一枚の一軸延伸フィルムと、負の
    固有複屈折値を有するポリマーからなる少なくとも一枚
    の一軸延伸フィルムとからなり、且つ負の固有複屈折値
    を有するポリマーが、 (a)スチレン成分とアクリロニトリル成分の合計量が
    該重合体全体の80重量%以上を占め、且つ(b)該ス
    チレン成分とアクリロニトリル成分の重量比(スチレン
    成分/アクリロニトリル成分)が、75/25から60
    /40の範囲にあるスチレン・アクリロニトリル系共重
    合体であることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 該スチレン・アクリロニトリル系共重合
    体の重量平均分子量が、20万から90万の範囲にある
    請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 該スチレン・アクリロニトリル系共重合
    体中の残留モノマーが、1.0重量%以下である請求項
    5に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 該位相差フィルムが、正の固有複屈折値
    を有するポリマーからなる一枚の一軸延伸フィルムと、
    負の固有複屈折値を有するポリマーからなる一枚の一軸
    延伸フィルムとの積層体であり、且つ二枚のフィルムの
    延伸軸が互に略直交している請求項5に記載の液晶表示
    装置。
  9. 【請求項9】 正の固有複屈折値の絶対値と、負の固有
    複屈折値の絶対値が、共に0.02以上である請求項5
    に記載の液品表示装置。
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