JPH0525632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、消火栓のホースガイドに関するもの
である。

（従来の技術） 消火栓においては、リールに巻き取られたホー
スの先端部を常時たとえば一対のローラで挟持
し、上記ホースをリールから引き出す際任意の方
向へ案内するホースガイドが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来の消火栓のホースガイドは、ロ
ーラが、引き出されるホースの曲折内方側と同外
方側とにそれぞれ１個ずつ配置されているだけな
ので、ホースの曲げ半径が短くなり、したがつて
その曲折部において、ホース内部の通水路がつぶ
れるいわゆるキンク現象が生じるおそれがあつ
た。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記の点にかんがみ、リールから引き
出されるホースの曲折内方側のローラをホースの
延伸方向に並べて少なくとも２個配置するととも
に、これらのローラをホースの曲折外方側のロー
ラと一体に構成し、上記曲折外方側に軸支してホ
ースの延伸方向に首振り自在とすることにより、
従来装置の問題点を解決したものである。

（作用） リールから引き出されるホースが、その曲折内
方側に延伸方向に並んで配置されたたとえば２個
のローラによつて曲げられるため、ホースの曲げ
半径が長くなり、また一体に構成された上記ロー
ラは、ホースの引き出し方向に応じて向きが変え
られるため、ホースに無理がかからず、したがつ
て上記のようなキンク現象が生じない。

（実施例） 本考案の一実施例を図面について説明する。第
１図および第２図において、１ａ，１ｂ，１ｃは
それぞれホース２を挟持するローラで、それぞれ
回転軸３ａ，３ｂ，３ｃに回転自在に軸支されて
おり、１ａは上記ホース２の曲折外方側に、また
１ｂ，１ｃは同曲折内方側にホース２の延伸方向
に並んで配置されている。そしてこれらのローラ
１ａ，１ｂ，１ｃは、回転軸３ａ，３ｂ，３ｃが
その両端においてそれぞれ三角形のプレート４に
よつて互いに連結されて一体に構成され、ローラ
１ａの回転軸３ａがコ字形の支持板５に軸支され
てホース２の延伸方向に首振り自在となつてい
る。そして上記支持板５は、アーム６の一端に軸
支され、一体に構成された上記ローラ１ａ，１
ｂ，１ｃが回動自在となつている。またこのアー
ム６は、その他端がＬ字形に形成されてベース７
に軸支され、首振り自在となつている。

このように構成される本考案のホースガイド
HGは、第３図および第４図に示すように、ホー
ス２が巻き取られたリール１０の近傍に取り付け
られる。すなわちこのホースガイドHGは、消火
栓の筐体１１内において、リール１０の近傍にお
けるホース２の引き出し側にベース７が固定さ
れ、リール１０に巻き取られたホース２の先端部
がローラ１ａと１ｂおよび１ｃとに常時挟持され
ている。なお第３図および第４図において、１２
はリール１０の外周付近に設けられたホース２の
弛み止め用ローラ、１３は上記ホース２の先端に
取り付けられたノズル、また１４はホース２の基
端が連結管１５を通じて接続される給水配管であ
る。また１６は筐体１１の全面パネルであり、そ
の下端部に扉１７によつて開閉されるホース引き
出し口１８が設けられている。

そして消火栓の使用に際しては、まず扉１７に
よりホース引き出し口１８を開く。そしてバルブ
（図示せず）を開いてホース２への給水を開始す
るとともに、ノズル１３を持つてリール１０から
ホース２を引き出す。そしてこのホース２は、ホ
ースガイドHGのローラ１ａと１ｂ，１ｃとに挟
持されて任意の方向へ案内されるが、その際ホー
ス２の、曲折内方側に２個のローラ１ｂと１ｃと
がその延伸方向に並んでおり、また一体に構成さ
れたローラ１ａ，１ｂ，１ｃがホース２の延伸方
向に首振り自在で、ホース２の引き出し方向に応
じて向きが変えられるため、ホース２の曲げ半径
が長く、しかもホース２に無理がかからないた
め、ホース２がつぶれることなく円滑に任意の方
向へ案内される。

なおリール１０から引き出されるホース２がつ
ぶれてキンク現象が生じることのないようにする
ためには、上記ホース２の曲折内方側のローラを
ホースを延伸方向に並べて少なくとも２個配置す
るとともに、これらのローラ１ａ，１ｂ，１ｃを
一体に構成して上記ホース２の延伸方向に首振り
自在とするだけでよいが、上記実施例のように、
一体に構成されたローラ１ａ，１ｂ，１ｃをさら
に回動自在として、またそれを支持しているアー
ム６を首振り自在とすれば、ホース２の案内はよ
りいっそう円滑なものとなる。

（考案の効果） 本考案によれば、リールに巻き取られたホース
の先端部を常時複数のローラで挟持し、上記ホー
スをリールから引き出す際任意の方向へ案内する
消火栓のホースガイドにおいて、リールから引き
出されるホースの曲折内方側のローラをホースを
延伸方向に並べて少なくとも２個配置するととも
に、これらのローラをホースの曲折外方側のロー
ラと一体に構成し、上記曲折外方側に軸支してホ
ースの延伸方向に首振り自在としたので、ホース
の曲げ半径が長くなるとともに、ホースに無理が
かからず、したがつてその曲折部において、ホー
ス内部の通水路がつぶれることなく、円滑に任意
の方向へ案内される。また一体に構成された上記
ローラをさらに回動自在とし、また上記ローラを
首振り自在のアームに支持すれば、ホースの案内
はよりいっそう円滑なものとなるなどすぐれた効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同平面図、第３図は本考案によるホースガイ
ドを備えた消火栓の正面図、第４図は同側面図
で、一部を断面で示したものである。 １ａ，１ｂ，１ｃ……ローラ、２……ホース、
４……プレート、５……支持板、６……アーム、
７……ベース、１０……リール。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ リールに巻き取られたホースの先端部を常時
   複数のローラで挟持し、上記ホースをリールか
   ら引き出す際任意の方向へ案内する消火栓のホ
   ースガイドにおいて、リールから引き出される
   ホースの曲折内方側のローラをホースの延伸方
   向に並べて少なくとも２個配置するとともに、
   これらのローラをホースの曲折外方側のローラ
   と一体に構成し、上記曲折外方側に軸支してホ
   ースの延伸方向に首振り自在としたことを特徴
   とする消火栓のホースガイド。 ２ 一体に構成されたローラを回動自在とした実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の消火栓のホ
   ースガイド。 ３ 一体に構成されたローラを首振り自在のアー
   ムに支持した実用新案登録請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の消火栓のホースガイド。