JPH05255377A - 1−β−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体の製造方法 - Google Patents

1−β−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体の製造方法

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JPH05255377A
JPH05255377A JP8813792A JP8813792A JPH05255377A JP H05255377 A JPH05255377 A JP H05255377A JP 8813792 A JP8813792 A JP 8813792A JP 8813792 A JP8813792 A JP 8813792A JP H05255377 A JPH05255377 A JP H05255377A
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benzyl
arabinofuranosyl
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JP8813792A
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Hideyuki Sugimura
秀幸 杉村
Kenji Osumi
賢二 大隅
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Noguchi Institute
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Noguchi Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【化1】 化1で表される1−β−D−アラビノフラノシル−ピリ
ミジンヌクレオシド誘導体(化1中、Bはウラシル、N
−アセチルシトシン、チミンなどのピリミジンヌクレオ
シド類、Pは保護基を示す。)のカップリング法による
高選択的な合成。 【構成】 【化2】 チオグリコシド誘導体(化2中、Rはアルキル基、アリ
ール基、Pは保護基を示す。)とピリミジン塩基誘導体
を、N−ブロモコハク酸イミドの存在下にカップリング
させることにより、1−β−D−アラビノフラノシル−
ピリミジンヌクレオシド誘導体を選択的に得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗腫瘍、抗ウイルス活性
を示す1−β−D−アラビノフラノシルシトシンや1−
β−D−アラビノフラノシルチミン、または医薬品中間
体である、修飾したピリミジン塩基や糖を有する1−β
−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘
導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の方法】1−β−D−アラビノフラノシル−ピリ
ミジンヌクレオシド誘導体の製造方法の代表的なものと
しては次に挙げる2つの方法が知られている。第1の方
法は水酸基の保護された1−α−D−アラビノフラノシ
ルクロリドとピリミジン塩基誘導体をカップリングさせ
る方法[T.Y.Shenら,J.Org.Chem.,30巻,835ヘ゜ーシ゛,1965
年]で、第2の方法は天然に存在するシチジンを製造原
料とし、アミノ基と3’位、5’位の水酸基を保護した
後、2’位の水酸基を反転させる方法[H.P.Fromageot
ら,Tetrahedron Lett.,3501ヘ゜ーシ゛,1966年]である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の方法では糖供与体として用いる1−α−D−アラビ
ノフラノシルクリドを選択的に合成するために更に数段
階の反応工程を必要とすることや、その保存が難しいこ
と、また第2の方法では高価なシチジンを原料としてい
ること等の問題があり、必ずしも工業的に有利な方法と
はいい難い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、安価で長
期保存が可能なアラビノフラノース誘導体を原料として
1−β−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオ
シド誘導体の選択的な合成法の開発を目的として種々研
究を行った結果、下記化3(化3中、Rはアルキル基、
アリール基、Pは保護基、Bはウラシル、N−アセチル
シトシン、チミンなどのピリミジン塩基を示す。)の反
応工程中の一般式[1]で表されるチオグリコシド誘導
体を原料として、ピリミジン塩基誘導体とN−ブロモコ
ハク酸イミド(NBS)の存在下にカップリングさせる
ことによって一般式[2]で表される1−β−D−アラ
ビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体が製造
できることを見いだした。
【化3】
【0005】すなわち、本発明は一般式[1]で表され
るチオグリコシド誘導体と、ピリミジン塩基誘導体をN
BSの存在下にカップリングさせることを特徴とする一
般式[2]で表される1−β−D−アラビノフラノシル
−ピリミジンヌクレオシド誘導体の製造方法に関するも
のである。
【0006】以下、本発明について詳述する。本発明の
方法における原料化合物であるチオグリコシド誘導体
は、一般式[1]で表されるものであるが、Rはメチル
基、エチル基、n−プロピル基などのアルキル基やフェ
ニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル
基などアリール基であり、Pは通常の水酸基の保護基で
あるt−ブチルジメチルシリル基などのシリル基、ベン
ジル基などのアリールアルキル基である。
【0007】ピリミジン塩基誘導体としては、周知のウ
ラシル、シトシン、チミン等の水酸基やアミノ基を保護
した誘導体が使用できる。保護基としては特に制限はな
いが、トリアルキルシリル基などが有用である。使用量
は、一般式[1]化合物に対して2〜3当量である。
【0008】カップリング反応における活性化剤として
はハロゲン化剤が好ましく、たとえば、N−ブロモコハ
ク酸イミドのようなブロモニウムイオンを発生する試剤
が用いられる。活性化剤の使用量は、一般式[1]化合
物に対して1〜2当量、好ましくは1.1当量である。
【0009】反応は非プロトン性有機溶媒中(たとえ
ば、エーテル、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、
クロロホルム、アセトニトリルなど)、窒素あるいはア
ルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で、モレキュラーシー
ブス4Aを添加して実施し、反応温度は−78〜+50
℃、好ましくは室温前後である。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。
NMRスペクトルは、JEOL社製EX−400を用い
て測定した。
【0011】
【実施例1】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
β−D−アラビノフラノシル)チミン[4]
【化4】
【0012】チミン98.8mg(0.78mmol)
にアルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサ
メチルジシラザン0.47mlとN,N−ジメチルホル
ムアミド(以下DMFと略す)0.04mlを加え16
時間加熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の1,
1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMF
を除去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリル)
チミンを2mlのクロロホルムに溶解し、これを1−チ
オグリコシド誘導体[3]206mg(0.40mmo
l)のクロロホルム溶液(2ml)の中へ加える。この
溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15分間攪はん
した後、NBS79.2mg(0.44mmol)を加
え、室温にて21時間攪はんする。チオ硫酸ナトリウム
水溶液を加え、クロロホルムにより抽出し、抽出液を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより単離精製して1−(2,3,5
−トリ−O−ベンジル−β−D−アラビノフラノシル)
チミン[4]を192mg(91モル%)得る。1HN
MRによりその構造を確認した。得られたスペクトルデ
ータを下に示す。
【0013】1HNMR(CDCl3):δ=1.67(d, J=
1.22Hz, 2.73H), 1.78(s, 0.27H), 3.63-3.74(m, 2H),
4.02-4.08(m, 1H), 4.11-4.14(m, 1H), 4.23-4.26(m, 1
H), 4.38-4.41(m, 2H), 4.49-4.62(m, 5H), 6.12(d, J=
1.47Hz, 0.09H), 6.43(d, J=5.37Hz, 0.91H), 7.13-7.4
4(m, 17H), 8.94(s, 0.91H), 9.04(s, 0.09H).
【0014】
【実施例2】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
β−D−アラビノフラノシル)チミン[4]
【化5】
【0015】チミン109mg(0.87mmol)に
アルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメ
チルジシラザン0.52mlとN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す)0.04mlを加え16時
間加熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の1,
1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMF
を除去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリル)
チミンを2mlのジクロロメタンに溶解し、これを1−
チオグリコシド誘導体[5]210mg(0.45mm
ol)のジクロロメタン溶液(2.5ml)の中へ加え
る。この溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15分
間攪はんした後、NBS88.5mg(0.50mmo
l)を加え、室温にて1時間攪はんする。チオ硫酸ナト
リウム水溶液を加え、ジクロロメタンにより抽出し、抽
出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−
(2,3,5−トリ−O−ベンジル−β−D−アラビノ
フラノシル)チミン[4]を223mg(94モル%)
得る。1HNMRによりその構造を確認した。得られた
スペクトルデータを下に示す。
【0016】1HNMR(CDCl3):δ=1.68(d, J=
0.74Hz, 2.55H), 1.78(d, J=0.73Hz,0.45H), 3.62-3.75
(m, 2H), 4.00-4.14(m, 2H), 4.22-4.28(m, 1H), 4.38-
4.82(m, 6H), 6.11(d, J=1.46Hz, 0.15H), 6.32(d, J=
5.13Hz, 0.85H), 7.12-7.45(m, 16H), 9.16(s, 0.85H),
9.28(s, 0.15H).
【0017】
【実施例3】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
β−D−アラビノフラノシル)ウラシル[6]
【化6】
【0018】ウラシル88.1mg(0.78mmo
l)にアルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサメチルジシラザン0.47mlとN,N−ジメチル
ホルムアミド(以下DMFと略す)0.04mlを加え
16時間加熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとD
MFを除去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリ
ル)ウラシルを2mlのクロロホルムに溶解し、これを
1−チオグリコシド誘導体[3]196mg(0.38
mmol)のクロロホルム溶液(2ml)の中へ加え
る。この溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15分
間攪はんした後、NBS79.3mg(0.45mmo
l)を加え、室温にて2.5時間攪はんする。チオ硫酸
ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにより抽出し、
抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−
(2,3,5−トリ−O−ベンジル−β−D−アラビノ
フラノシル)ウラシル[6]を159mg(81モル
%)得る。1HNMRによりその構造を確認した。得ら
れたスペクトルデータを下に示す。
【0019】1HNMR(CDCl3):δ=3.53-3.73
(m, 2H), 4.09(d, J=1.71Hz, 2H), 4.21-4.27(m, 1H),
4.34-4.80(m, 6H), 5.48(d, J=8.30Hz, 0.9H), 6.08(s,
0.1H), 6.31(d, J=5.13Hz, 0.9H), 7.10-7.48(m, 16
H), 7.62(d, J=8.30Hz, 0.9H), 9.80(s, 0.9H), 9.94
(s, 0.1H).
【0020】
【実施例4】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
β−D−アラビノフラノシル)−N−アセチルシトシン
[7]
【化7】
【0021】N−アセチルシトシン122mg(0.8
0mmol)にアルゴン雰囲気下、1,1,1,3,
3,3−ヘキサメチルジシラザン0.47mlとN,N
−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)0.04
mlを加え16時間加熱還流する。加熱した状態で減圧
下、過剰の1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシ
ラザンとDMFを除去し乾燥する。得られたビス(トリ
メチルシリル)−N−アセチルシトシンを2mlのクロ
ロホルムに溶解し、これを1−チオグリコシド誘導体
[3]205mg(0.40mmol)のクロロホルム
溶液(2ml)の中へ加える。この溶液にモレキュラー
シーブス4Aを加え15分間攪はんした後、NBS7
8.3mg(0.44mmol)を加え、室温にて2.
5時間攪はんする。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、
クロロホルムにより抽出し、抽出液を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で洗浄する。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより単離精製して1−(2,3,5−トリ−O−ベ
ンジル−β−D−アラビノフラノシル)−N−アセチル
シトシン[7]を189mg(85モル%)得る。1
NMRによりその構造を確認した。得られたスペクトル
データを下に示す。
【0022】1HNMR(CDCl3):δ=2.25(s, 3
H), 3.65(d, J=5.38Hz, 2H), 4.00(dd, J=2.93, 3.91H
z, 1H), 4.10-4.20(m, 1H), 4.29-4.43(m, 4H), 4.48-
4.56(m,3H), 6.13(s, 0.1H), 6.37(d, J=4.4Hz, 0.9H),
6.99-7.47(m, 16H), 7.83(d, J=7.32Hz, 0.1H), 8.01
(d, J=7.33Hz, 0.9H), 9.76(s, 0.1H), 9.89(s, 0.9H).
【0023】
【参考例1】1−(2,3,5,6−テトラ−O−ベン
ジル−β−D−マンノフラノシル)チミン[9]
【化8】
【0024】チミン104mg(0.82mmol)に
アルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメ
チルジシラザン0.5mlとN,N−ジメチルホルムア
ミド(以下DMFと略す)0.04mlを加え16時間
加熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,
1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除
去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリル)チミ
ンを2mlのジクロロメタンに溶解し、これを1−チオ
グリコシド誘導体[8]261mg(0.41mmo
l)のジクロロメタン溶液(2.0ml)の中へ加え
る。この溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15分
間攪はんした後、NBS88.1mg(0.49mmo
l)を加え、室温にて30分間攪はんする。チオ硫酸ナ
トリウム水溶液を加え、ジクロロメタンにより抽出し、
抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−
(2,3,5,6−テトラ−O−ベンジル−β−D−マ
ンノフラノシル)チミン[9]を228mg(86モル
%)得る。1HNMRによりその構造を確認した。得ら
れたスペクトルデータを下に示す。
【0025】1HNMR(CDCl3):δ=1.56(d, J=
0.98Hz, 2.58H), 1.78(s, 0.42H), 3.61(dd, J=4.88, 1
0.74Hz, 1H), 3.86(dd, J=1.46, 10.74Hz, 1H), 4.08-
4.12(m,1H), 4.20(dd, J=2.93, 4.40Hz, 1H), 4.33(dd,
J=4.40, 7.33Hz, 1H), 4.41-4.61(m, 6H), 4.81-4.88
(m, 2H), 5.88(d, J=7.33Hz, 0.14H), 6.43(d, J=7.33H
z, 0.86H), 7.14-7.38(m, 20H), 9.25(s, 1H).
【0026】
【参考例2】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
α−D−キシロフラノシル)チミン[11]
【化9】
【0027】チミン124mg(0.98mmol)に
アルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメ
チルジシラザン0.57mlとN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す)0.05mlを加え16時
間加熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の1,
1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMF
を除去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリル)
チミンを2mlのジクロロメタンに溶解し、これを1−
チオグリコシド誘導体[10]252mg(0.49m
mol)のジクロロメタン溶液(3.0ml)の中へ加
える。この溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15
分間攪はんした後、NBS98.0mg(0.55mm
ol)を加え、室温にて6時間攪はんする。チオ硫酸ナ
トリウム水溶液を加え、ジクロロメタンにより抽出し、
抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−
(2,3,5−トリ−O−ベンジル−α−D−キシロフ
ラノシル)チミン[11]を230mg(89モル%)
得る。1HNMRによりその構造を確認した。得られた
スペクトルデータを下に示す。
【0028】1HNMR(CDCl3):δ=1.73(d, J=
1.47Hz, 0.48H), 1.88(s, 2.52H), 3.68-3.89(m,2H),
3.99-4.17(m, 2H), 4.32-4.41(m, 3H), 4.51-4.65(m, 4
H), 6.09(s, 0.16H), 6.29(d, J=3.90Hz, 0.84H), 7.09
-7.44(m, 16H), 8.82(s, 0.84H), 8.91(s, 0.16H).
【0029】
【参考例3】1−(2,3,5−トリ−O−ベンジル−
α−D−リボフラノシル)チミン[13]
【化10】
【0030】チミン127mg(1.0mmol)にア
ルゴン雰囲気下、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチ
ルジシラザン0.6mlとN,N−ジメチルホルムアミ
ド(以下DMFと略す)0.05mlを加え16時間加
熱還流する。加熱した状態で減圧下、過剰の1,1,
1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンとDMFを除
去し乾燥する。得られたビス(トリメチルシリル)チミ
ンを2mlのジクロロメタンに溶解し、これを1−チオ
グリコシド誘導体[12]257mg(0.5mmo
l)のジクロロメタン溶液(3.0ml)の中へ加え
る。この溶液にモレキュラーシーブス4Aを加え15分
間攪はんした後、NBS101mg(0.57mmo
l)を加え、室温にて7時間攪はんする。チオ硫酸ナト
リウム水溶液を加え、ジクロロメタンにより抽出し、抽
出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより単離精製して1−
(2,3,5−トリ−O−ベンジル−α−D−リボフラ
ノシル)チミン[13]を252mg(95モル%)得
る。1HNMRによりその構造を確認した。得られたス
ペクトルデータを下に示す。
【0031】1HNMR(CDCl3):δ=1.77(s, 3
H), 3.50(dd, J=3.42, 10.74Hz), 3.62(dd, J=2.93, 1
0.74Hz, 1H), 4.10(t, J=4.88Hz, 1H), 4.35(t, J=4.88
Hz, 1H), 4.40-4.65(m, 7H), 6.07(d, J=2.44Hz, 0.08
H), 6.32(d, J=5.37Hz, 0.92Hz),7.10-7.57(m, 16H),
8.62-8.73(m, 1H).
【0032】
【発明の効果】本発明によって、原料として安価で長期
保存が可能な1−チオグリコシド誘導体を糖供与体とし
て用い、ピリミジン塩基とのカップリング反応をNBS
の存在下に行うことによって1−β−D−アラビノフラ
ノシル−ピリミジンヌクレオシド類を簡便に良好な収率
で合成することができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 化1で表されるチオグリコシド誘導体(化1中、Rはエ
    チル基、フェニル基、Pはベンジル基を示す。)とピリ
    ミジン塩基誘導体を活性化剤の存在下にカップリングさ
    せることを特徴とする、化2で表される1−β−D−ア
    ラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体(化
    2中、Bはウラシル、N−アセチルシトシン、チミン、
    Pはベンジル基を示す。)の製造方法。 【化2】
  2. 【請求項2】ピリミジン塩基誘導体としてビス(トリメ
    チルシリル)ウラシル、ビス(トリメチルシリル)−N
    −アセチルシトシン、ビス(トリメチルシリル)チミン
    を用いることを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】活性化剤としてN−ブロモコハク酸イミド
    を用いることを特徴とする請求項1の製造方法。
JP8813792A 1992-03-12 1992-03-12 1−β−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体の製造方法 Pending JPH05255377A (ja)

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JP8813792A Pending JPH05255377A (ja) 1992-03-12 1992-03-12 1−β−D−アラビノフラノシル−ピリミジンヌクレオシド誘導体の製造方法

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