JPH05254841A - 酸化物粉末の製造方法 - Google Patents
酸化物粉末の製造方法Info
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- JPH05254841A JPH05254841A JP5344192A JP5344192A JPH05254841A JP H05254841 A JPH05254841 A JP H05254841A JP 5344192 A JP5344192 A JP 5344192A JP 5344192 A JP5344192 A JP 5344192A JP H05254841 A JPH05254841 A JP H05254841A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】マイクロ波用の誘電体磁器等の製造に用いられ
る原料として好適なBa(Mg1/3Ta2/3)O3の粉末など、一般
式A(B′1/3 B″2/3 )O3 (ただし、AはBa、Srお
よびCaからなる群から選択した少なくとも一種の元素、
B′はMg、ZnおよびSnからなる群から選択した少なくと
も一種の元素、B″はTa、NbおよびSbからなる群から選
択した少なくとも一種の元素である)で表される微細で
均一な組成の酸化物粉末の製造方法を提供する。 【構成】Ba(Mg1/3Ta2/3)O3の製造を例にとると、水溶性
のBa、MgおよびTaの化合物(例えば、塩化バリウム、硝
酸マグネシウム、五塩化タンタル等)を KOH、NaOHなど
のアルカリ溶液と反応させてBa、MgおよびTaの水酸化物
を生成させ、次いで、高温、高圧下で水熱反応を行わ
せ、濾過、洗浄および乾燥する。反応性を高めるため
に、水熱反応温度を 100℃とするのが好ましい。
る原料として好適なBa(Mg1/3Ta2/3)O3の粉末など、一般
式A(B′1/3 B″2/3 )O3 (ただし、AはBa、Srお
よびCaからなる群から選択した少なくとも一種の元素、
B′はMg、ZnおよびSnからなる群から選択した少なくと
も一種の元素、B″はTa、NbおよびSbからなる群から選
択した少なくとも一種の元素である)で表される微細で
均一な組成の酸化物粉末の製造方法を提供する。 【構成】Ba(Mg1/3Ta2/3)O3の製造を例にとると、水溶性
のBa、MgおよびTaの化合物(例えば、塩化バリウム、硝
酸マグネシウム、五塩化タンタル等)を KOH、NaOHなど
のアルカリ溶液と反応させてBa、MgおよびTaの水酸化物
を生成させ、次いで、高温、高圧下で水熱反応を行わ
せ、濾過、洗浄および乾燥する。反応性を高めるため
に、水熱反応温度を 100℃とするのが好ましい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高周波用の誘電
体磁器等を製造する際の原料として用いられるBa(Mg1/3
Ta2/3)O3の粉末など、一般式A(B′1/3 B″2/3 )O
3 (ただし、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択し
た少なくとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnからな
る群から選択した少なくとも一種の元素、B″はTa、Nb
およびSbからなる群から選択した少なくとも一種の元素
である)で表される酸化物粉末の製造方法に関する。
体磁器等を製造する際の原料として用いられるBa(Mg1/3
Ta2/3)O3の粉末など、一般式A(B′1/3 B″2/3 )O
3 (ただし、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択し
た少なくとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnからな
る群から選択した少なくとも一種の元素、B″はTa、Nb
およびSbからなる群から選択した少なくとも一種の元素
である)で表される酸化物粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式A(B′1/3 B″2/3 )O3 〔た
だし、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択した少な
くとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnからなる群か
ら選択した少なくとも一種の元素、B″はTa、Nbおよび
Sbからなる群から選択した少なくとも一種の元素であ
る。以下、この酸化物を単に一般式A(B′1/3 B″
2/3)O3 と記す。〕で表される酸化物としては、Ba(Mg
1/3Ta2/3)O3をはじめ、 Ba(Zn1/3Ta2/3)O3 、Ba(Sn1/3T
a2/3)O3、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3、Sr(Mg1/3Ta2/3)O3、(B
a、Ca)(Zn1/3Ta2/3)O3などが知られている。これらの
うちで、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3粉末は、マイクロ波やミリ波
などの高周波用の誘電体として使用される BaO−MgO −
Ta2O5 系の磁器を製造する際の原料として用いられ、Ba
(Zn1/3Ta2/3)O3やBa(Zn1/3Nb2/3)O3粉末も、Ba(Mg1/3Ta
2/3)O3粉末と同様の用途、あるいは誘電体共振器、フィ
ルター素子などの素材として用いられる。
だし、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択した少な
くとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnからなる群か
ら選択した少なくとも一種の元素、B″はTa、Nbおよび
Sbからなる群から選択した少なくとも一種の元素であ
る。以下、この酸化物を単に一般式A(B′1/3 B″
2/3)O3 と記す。〕で表される酸化物としては、Ba(Mg
1/3Ta2/3)O3をはじめ、 Ba(Zn1/3Ta2/3)O3 、Ba(Sn1/3T
a2/3)O3、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3、Sr(Mg1/3Ta2/3)O3、(B
a、Ca)(Zn1/3Ta2/3)O3などが知られている。これらの
うちで、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3粉末は、マイクロ波やミリ波
などの高周波用の誘電体として使用される BaO−MgO −
Ta2O5 系の磁器を製造する際の原料として用いられ、Ba
(Zn1/3Ta2/3)O3やBa(Zn1/3Nb2/3)O3粉末も、Ba(Mg1/3Ta
2/3)O3粉末と同様の用途、あるいは誘電体共振器、フィ
ルター素子などの素材として用いられる。
【0003】上記の酸化物粉末、例えば、Ba(Mg1/3Ta
2/3)O3粉末は、従来、固相合成法、即ち、Ba、Mgおよび
Taの酸化物や炭酸塩の粉末を高温で仮焼して得られるBa
(Mg1/3Ta2/3)O3の粉末を1650℃以上の高温で焼結するこ
とにより製造されている。
2/3)O3粉末は、従来、固相合成法、即ち、Ba、Mgおよび
Taの酸化物や炭酸塩の粉末を高温で仮焼して得られるBa
(Mg1/3Ta2/3)O3の粉末を1650℃以上の高温で焼結するこ
とにより製造されている。
【0004】図2は従来のBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末の概略
の製造工程を示す図で、(a) 図は炭酸バリウム(BaC
O3)、酸化マグネシウム(MgCO3)および五酸化タンタル
(Ta2O5)の粉末をボールミル等によって混合し、1200〜
1400℃で仮焼した後粉砕する方法、(b) 図は酸化マグネ
シウム(MgCO3)と五酸化タンタル(Ta2O5)の粉末を混合
し、1000〜1200℃で仮焼してタンタル酸マグネシウム
(MgTa2O6)とし、これに炭酸バリウム(BaCO3)の粉末を
添加して1200〜1400℃で再度仮焼する方法である〔第3
回日本セラミックス協会 秋期シンポジウム(1990) 講
演予稿集 254頁参照〕。
の製造工程を示す図で、(a) 図は炭酸バリウム(BaC
O3)、酸化マグネシウム(MgCO3)および五酸化タンタル
(Ta2O5)の粉末をボールミル等によって混合し、1200〜
1400℃で仮焼した後粉砕する方法、(b) 図は酸化マグネ
シウム(MgCO3)と五酸化タンタル(Ta2O5)の粉末を混合
し、1000〜1200℃で仮焼してタンタル酸マグネシウム
(MgTa2O6)とし、これに炭酸バリウム(BaCO3)の粉末を
添加して1200〜1400℃で再度仮焼する方法である〔第3
回日本セラミックス協会 秋期シンポジウム(1990) 講
演予稿集 254頁参照〕。
【0005】しかし、この固相合成法では、Ba、Mgおよ
びTaの酸化物や炭酸塩の粉末の混合を機械的に行うた
め、組成の不均一性は避けられず、また、拡散速度が元
素によって異なるので固相反応が不完全で、未反応の粉
末が残留し、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3単相の粉末は得られ難
い。さらに、この方法で得られる粉末は難焼結性である
ため、この粉末をプレス成形して焼結する際、1650℃以
上の高温が必要とされる。
びTaの酸化物や炭酸塩の粉末の混合を機械的に行うた
め、組成の不均一性は避けられず、また、拡散速度が元
素によって異なるので固相反応が不完全で、未反応の粉
末が残留し、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3単相の粉末は得られ難
い。さらに、この方法で得られる粉末は難焼結性である
ため、この粉末をプレス成形して焼結する際、1650℃以
上の高温が必要とされる。
【0006】この難焼結性を改善するため、Ba、Mgおよ
びTaの酸化物や炭酸塩の粉末を混合、仮焼した後、添加
剤(りん酸)を加える方法も提案されているが、この方
法を用いても焼結性が十分改善された粉末は得られない
(例えば、特公昭63−14443号公報、日本セラミッ
クス協会1991年年会講演予稿集 292頁)。
びTaの酸化物や炭酸塩の粉末を混合、仮焼した後、添加
剤(りん酸)を加える方法も提案されているが、この方
法を用いても焼結性が十分改善された粉末は得られない
(例えば、特公昭63−14443号公報、日本セラミッ
クス協会1991年年会講演予稿集 292頁)。
【0007】上記の、単相の粉末が得られにくく、難焼
結性であるという問題は、一般式A(B′
1/3 B″2/3 )O3 で表される酸化物粉末の製造におい
て通常みられる問題である。
結性であるという問題は、一般式A(B′
1/3 B″2/3 )O3 で表される酸化物粉末の製造におい
て通常みられる問題である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、一般式A(B′1/3 B″2/3 )O3 で表され
る酸化物粉末の製造方法、特にマイクロ波用の誘電体磁
器を製造する際の原料として好適な易焼結性のBa(Mg1/3
Ta2/3)O3、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3などの
粉末の製造方法を提供することを目的とする。
を解決し、一般式A(B′1/3 B″2/3 )O3 で表され
る酸化物粉末の製造方法、特にマイクロ波用の誘電体磁
器を製造する際の原料として好適な易焼結性のBa(Mg1/3
Ta2/3)O3、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3などの
粉末の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の固相合成法で製造
したBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末が難焼結性であるのは、高温
で仮焼する際に原料粉末の粒子が粒成長し、その後機械
的に粉砕しても微細粒が得られないことによるものと推
測される。そこで本発明者らは、先に出願した、組成が
均一で圧粉特性に優れたジルコン酸チタン酸鉛などのペ
ロブスカイト型鉛含有複合酸化物の粉末を製造する際に
用いた水熱反応(特開平2−312316号公報)の利用につ
いて検討を重ね、本発明を完成した。本発明の要旨は下
記 (1)および(2) の酸化物粉末の製造方法にある。
したBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末が難焼結性であるのは、高温
で仮焼する際に原料粉末の粒子が粒成長し、その後機械
的に粉砕しても微細粒が得られないことによるものと推
測される。そこで本発明者らは、先に出願した、組成が
均一で圧粉特性に優れたジルコン酸チタン酸鉛などのペ
ロブスカイト型鉛含有複合酸化物の粉末を製造する際に
用いた水熱反応(特開平2−312316号公報)の利用につ
いて検討を重ね、本発明を完成した。本発明の要旨は下
記 (1)および(2) の酸化物粉末の製造方法にある。
【0010】(1) 一般式A(B′1/3 B″2/3 )O3 で
表され、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択した少
なくとも一種の元素であり、B′はMg、ZnおよびSnから
なる群から選択した少なくとも一種の元素であり、B″
はTa、NbおよびSbからなる群から選択した少なくとも一
種の元素である酸化物粉末の製造方法であって、A、
B′およびB″の水溶性化合物をアルカリ溶液と反応さ
せてA、B′およびB″の水酸化物を生成させ、次い
で、高温、高圧下で水熱反応を行わせ、濾過、洗浄およ
び乾燥することを特徴とする酸化物粉末の製造方法。
表され、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択した少
なくとも一種の元素であり、B′はMg、ZnおよびSnから
なる群から選択した少なくとも一種の元素であり、B″
はTa、NbおよびSbからなる群から選択した少なくとも一
種の元素である酸化物粉末の製造方法であって、A、
B′およびB″の水溶性化合物をアルカリ溶液と反応さ
せてA、B′およびB″の水酸化物を生成させ、次い
で、高温、高圧下で水熱反応を行わせ、濾過、洗浄およ
び乾燥することを特徴とする酸化物粉末の製造方法。
【0011】(2) 水熱反応温度が 100℃以上である上記
(1) 記載の酸化物粉末の製造方法。
(1) 記載の酸化物粉末の製造方法。
【0012】前記のA、B′およびB″の水溶性化合物
とは、これらの金属、すなわちBa、Sr、Ca、Mg、Zn、S
n、Ta、NbおよびSbの塩化物、硝酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、酸化物などである。水に易溶性である方が好ましい
が、後述するように、懸濁液としてアルカリ溶液と反応
させることができるので、必ずしも易溶性でなくてもよ
い。このような化合物の例としては、塩化バリウム(BaC
l2) 、硝酸マグネシウム〔Mg(NO3)2〕、五塩化タンタル
(TaCl5) 、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2〕、五塩化ニオブ(NbCl
5)などがあげられる。
とは、これらの金属、すなわちBa、Sr、Ca、Mg、Zn、S
n、Ta、NbおよびSbの塩化物、硝酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、酸化物などである。水に易溶性である方が好ましい
が、後述するように、懸濁液としてアルカリ溶液と反応
させることができるので、必ずしも易溶性でなくてもよ
い。このような化合物の例としては、塩化バリウム(BaC
l2) 、硝酸マグネシウム〔Mg(NO3)2〕、五塩化タンタル
(TaCl5) 、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2〕、五塩化ニオブ(NbCl
5)などがあげられる。
【0013】アルカリ溶液としては、 KOH、NaOH、LiOH
などアルカリ金属の水溶液や NH4OH(アンモニア水)を
用いればよい。
などアルカリ金属の水溶液や NH4OH(アンモニア水)を
用いればよい。
【0014】
【作用】図1は、本発明方法の工程の一例を示す図で、
Ba(Mg1/3Ta2/3)O3粉末を製造する場合の工程図である。
以下、この図に基づいて説明する。
Ba(Mg1/3Ta2/3)O3粉末を製造する場合の工程図である。
以下、この図に基づいて説明する。
【0015】 水溶性のBa、MgおよびTaの化合物をア
ルカリ溶液と反応させてBa、MgおよびTaの水酸化物を生
成させる工程。
ルカリ溶液と反応させてBa、MgおよびTaの水酸化物を生
成させる工程。
【0016】Ba、MgおよびTaの化合物を直接アルカリ溶
液に添加してもよいが、通常は、Ba、MgおよびTaを含む
溶液または懸濁液を調整し、アルカリ溶液と混合してB
a、MgおよびTaの水酸化物の沈殿を生成させる。このと
き、溶媒としては水を用いるが、エタノールなどのアル
コールを使用してもよい。
液に添加してもよいが、通常は、Ba、MgおよびTaを含む
溶液または懸濁液を調整し、アルカリ溶液と混合してB
a、MgおよびTaの水酸化物の沈殿を生成させる。このと
き、溶媒としては水を用いるが、エタノールなどのアル
コールを使用してもよい。
【0017】アルカリ溶液は、濃度が低すぎると反応が
進まず、高すぎると生成粉末中に残存するので、濃度が
1〜10 mol/lのものが推奨される。
進まず、高すぎると生成粉末中に残存するので、濃度が
1〜10 mol/lのものが推奨される。
【0018】図1は、予めBa、MgおよびTaの溶液または
懸濁液を別々に調整し、これらをアルカリ溶液に添加し
てBa、MgおよびTaの水酸化物を生成させる場合の工程図
である。Ba、MgおよびTaの溶液または懸濁液をそれぞれ
単独に調整して1種類ずつ別々にアルカリ溶液と混合
し、生成した水酸化物を混合してもよいし、あるいは、
予めBa、MgおよびTaのいずれか2種類の溶液または懸濁
液を調整し、これをアルカリ溶液と混合してそれらの水
酸化物を生成させた後、他の1種類の溶液または懸濁液
を加えてその水酸化物を生成させもよい。懸濁液を使用
する場合は、未反応のBa、MgあるいはTaの化合物が残留
しないように、液温を高めたり、攪拌を強めるなど、反
応の促進を図ることが必要である。
懸濁液を別々に調整し、これらをアルカリ溶液に添加し
てBa、MgおよびTaの水酸化物を生成させる場合の工程図
である。Ba、MgおよびTaの溶液または懸濁液をそれぞれ
単独に調整して1種類ずつ別々にアルカリ溶液と混合
し、生成した水酸化物を混合してもよいし、あるいは、
予めBa、MgおよびTaのいずれか2種類の溶液または懸濁
液を調整し、これをアルカリ溶液と混合してそれらの水
酸化物を生成させた後、他の1種類の溶液または懸濁液
を加えてその水酸化物を生成させもよい。懸濁液を使用
する場合は、未反応のBa、MgあるいはTaの化合物が残留
しないように、液温を高めたり、攪拌を強めるなど、反
応の促進を図ることが必要である。
【0019】混合は、通常は室温で、攪拌しながら行
う。なお、上記の工程を水熱反応用の反応容器を用いて
行えば、生成したBa、MgおよびTaの水酸化物をその反応
容器に移し替える必要がなく、次のの工程への移行が
容易である。
う。なお、上記の工程を水熱反応用の反応容器を用いて
行えば、生成したBa、MgおよびTaの水酸化物をその反応
容器に移し替える必要がなく、次のの工程への移行が
容易である。
【0020】 反応容器を高温、高圧にして水熱反応
を起こさせる工程。
を起こさせる工程。
【0021】Ba、MgおよびTaの水酸化物の沈殿を含むア
ルカリ溶液を容れた反応容器を密封し、高温、高圧下で
水熱反応を行わせ、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3を生成させる。こ
のとき、溶液のpHは12以上とし、水酸化物の反応性を高
めるために、反応容器内の圧力は1atm 以上、温度は 1
00℃以上で、反応時間を1〜10時間とするのが好まし
い。
ルカリ溶液を容れた反応容器を密封し、高温、高圧下で
水熱反応を行わせ、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3を生成させる。こ
のとき、溶液のpHは12以上とし、水酸化物の反応性を高
めるために、反応容器内の圧力は1atm 以上、温度は 1
00℃以上で、反応時間を1〜10時間とするのが好まし
い。
【0022】 濾過、洗浄および乾燥する工程。
【0023】水熱反応生成物を濾過し、濾液が中性にな
るまで洗浄し、乾燥する。この工程は従来行われている
条件と同じ条件で行えばよい。
るまで洗浄し、乾燥する。この工程は従来行われている
条件と同じ条件で行えばよい。
【0024】上記〜の工程でBa(Mg1/3Ta2/3)O3の粉
末が得られるが、この粉末は微粒子で、凝集しているの
で、ボールミルなどにより解砕する。
末が得られるが、この粉末は微粒子で、凝集しているの
で、ボールミルなどにより解砕する。
【0025】このようにして得られる粉末は、極めて微
細で、かつ組成が均一であり、従来の固相合成法で得ら
れる粉末に比べ低い温度で焼結することができる。
細で、かつ組成が均一であり、従来の固相合成法で得ら
れる粉末に比べ低い温度で焼結することができる。
【0026】以上、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3粉末の製造方法を
例として説明したが、上記の工程は一般式A(B′1/3
B″2/3 )O3 で表される酸化物粉末のいずれにも適用
される。
例として説明したが、上記の工程は一般式A(B′1/3
B″2/3 )O3 で表される酸化物粉末のいずれにも適用
される。
【0027】
【実施例1】塩化バリウム(BaCl2・2H2O) 25.7gを水 1
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸マグネシウム〔Mg(N
O3)2・6 H2O 〕 8.2gを水 250mlに溶解して得た水溶液
を、水酸化カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したア
ルカリ水溶液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、Baお
よびMgの水酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に
五塩化タンタル(TaCl5) をエタノールに溶解した溶液(T
a 30.7重量%) 37.5gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化
物の沈殿を生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を
攪拌機付きオートクレーブに容れ、表1に示す条件(温
度および時間)で水熱反応を起こさせた。なお、圧力は
温度により異なり、 220℃で 30atmであった。反応終了
後、生成物を濾過し、水で濾液が中性を呈するまで洗浄
し、ボールミルで解砕した後乾燥してBa(Mg1/3Ta2/3)O3
の粉末を得た(本発明例1〜7)。
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸マグネシウム〔Mg(N
O3)2・6 H2O 〕 8.2gを水 250mlに溶解して得た水溶液
を、水酸化カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したア
ルカリ水溶液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、Baお
よびMgの水酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に
五塩化タンタル(TaCl5) をエタノールに溶解した溶液(T
a 30.7重量%) 37.5gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化
物の沈殿を生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を
攪拌機付きオートクレーブに容れ、表1に示す条件(温
度および時間)で水熱反応を起こさせた。なお、圧力は
温度により異なり、 220℃で 30atmであった。反応終了
後、生成物を濾過し、水で濾液が中性を呈するまで洗浄
し、ボールミルで解砕した後乾燥してBa(Mg1/3Ta2/3)O3
の粉末を得た(本発明例1〜7)。
【0028】また、比較のため、従来の固相合成法を用
いて、粉砕方法および仮焼条件(固相反応条件)を変え
てBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末を合成し、供試材とした(比較
例8〜10)。合成方法は下記の通りである。
いて、粉砕方法および仮焼条件(固相反応条件)を変え
てBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末を合成し、供試材とした(比較
例8〜10)。合成方法は下記の通りである。
【0029】比較例8:炭酸バリウム(BaCO3) 31.4g、
酸化マグネシウム(MgO)2.1gおよび五酸化タンタル(Ta2
O5) 23.5gをめのう乳鉢で15分間混合粉砕し、得られた
粉末を1400℃で2時間仮焼した後、再度めのう乳鉢で15
分間解砕した(一段仮焼、乳鉢混合・解砕)。
酸化マグネシウム(MgO)2.1gおよび五酸化タンタル(Ta2
O5) 23.5gをめのう乳鉢で15分間混合粉砕し、得られた
粉末を1400℃で2時間仮焼した後、再度めのう乳鉢で15
分間解砕した(一段仮焼、乳鉢混合・解砕)。
【0030】比較例9:酸化マグネシウム(MgO)2.1gと
五酸化タンタル(Ta2O5) 23.5gをめのう乳鉢で15分間混
合粉砕し、この混合粉末を1200℃で3時間仮焼した。次
いで、この仮焼粉末に炭酸バリウム(BaCO3) 31.4g加え
てめのう乳鉢で15分間混合粉砕し、得られた粉末を1400
℃で2時間仮焼した後、再度めのう乳鉢で15分間解砕し
た(二段仮焼、乳鉢混合・解砕)。
五酸化タンタル(Ta2O5) 23.5gをめのう乳鉢で15分間混
合粉砕し、この混合粉末を1200℃で3時間仮焼した。次
いで、この仮焼粉末に炭酸バリウム(BaCO3) 31.4g加え
てめのう乳鉢で15分間混合粉砕し、得られた粉末を1400
℃で2時間仮焼した後、再度めのう乳鉢で15分間解砕し
た(二段仮焼、乳鉢混合・解砕)。
【0031】比較例10:炭酸バリウム(BaCO3) 31.4g、
酸化マグネシウム(MgO)2.1gおよび五酸化タンタル(Ta2
O5) 23.5gをボールミルで24時間混合粉砕し、得られた
粉末を1400℃で2時間仮焼した後、再度ボールミルで24
時間解砕した(一段仮焼、ボールミル混合・解砕)。
酸化マグネシウム(MgO)2.1gおよび五酸化タンタル(Ta2
O5) 23.5gをボールミルで24時間混合粉砕し、得られた
粉末を1400℃で2時間仮焼した後、再度ボールミルで24
時間解砕した(一段仮焼、ボールミル混合・解砕)。
【0032】これらの粉末(本発明例1〜7および比較
例8〜10の粉末)についてBET法により比表面積を測
定し、また、X線回折により異相の存否を調査し、さら
に本発明例2、3および5と、比較例8および10で得ら
れた粉末については、焼結性を比較した。焼結性の試験
では、粉末をバインダーと混合し、1ton/cm2 の圧力で
15mmφ×2mmtの寸法にプレス成形した後、焼結温度を
変えて2時間焼結し、焼結後の密度を測定した。密度が
高い方が焼結性が良好であることを示す。
例8〜10の粉末)についてBET法により比表面積を測
定し、また、X線回折により異相の存否を調査し、さら
に本発明例2、3および5と、比較例8および10で得ら
れた粉末については、焼結性を比較した。焼結性の試験
では、粉末をバインダーと混合し、1ton/cm2 の圧力で
15mmφ×2mmtの寸法にプレス成形した後、焼結温度を
変えて2時間焼結し、焼結後の密度を測定した。密度が
高い方が焼結性が良好であることを示す。
【0033】表1に、得られた粉末の比表面積の測定結
果を、水熱反応条件および仮焼条件と併せて示す。この
結果から、本発明例では粉末の比表面積が比較例に比べ
て大幅に増大しており、微細な粉末が得られることがわ
かる。特に、本発明例2〜6では比表面積の増大は顕著
である。なお、本発明例7は、比表面積が大きく、焼結
性には優れているが、結晶化が十分ではなかった。
果を、水熱反応条件および仮焼条件と併せて示す。この
結果から、本発明例では粉末の比表面積が比較例に比べ
て大幅に増大しており、微細な粉末が得られることがわ
かる。特に、本発明例2〜6では比表面積の増大は顕著
である。なお、本発明例7は、比表面積が大きく、焼結
性には優れているが、結晶化が十分ではなかった。
【0034】
【表1】
【0035】図3〜図6はX線回折の結果を例示する図
で、本発明例2(図3)では得られた粉末はBa(Mg1/3Ta
2/3)O3単相になっている〔図中の○印はBa(Mg1/3Ta2/3)
O3相を表す〕。これに対して、比較例8(図4)および
比較例9(図5)では、1400℃の高温で仮焼しているに
もかかわらず異相ピーク(図中の×印)がみられた。
で、本発明例2(図3)では得られた粉末はBa(Mg1/3Ta
2/3)O3単相になっている〔図中の○印はBa(Mg1/3Ta2/3)
O3相を表す〕。これに対して、比較例8(図4)および
比較例9(図5)では、1400℃の高温で仮焼しているに
もかかわらず異相ピーク(図中の×印)がみられた。
【0036】比較例10(図6)では粉砕、混合にボール
ミルを使用したので混合状態が改善され、異相ピークは
消失したが、後述するように、焼結性の改善は十分では
なかった。なお、図示していないが、本発明例1、3〜
6についても本発明例2と同様のX線回折パターンが得
られた。
ミルを使用したので混合状態が改善され、異相ピークは
消失したが、後述するように、焼結性の改善は十分では
なかった。なお、図示していないが、本発明例1、3〜
6についても本発明例2と同様のX線回折パターンが得
られた。
【0037】図7は焼結性の試験結果で、本発明例2、
3および5では焼結温度が1400℃で十分高い密度の焼結
体が得られているのに対して、比較例8および10では16
00℃以上の高温での焼結が必要であることがわかる。
3および5では焼結温度が1400℃で十分高い密度の焼結
体が得られているのに対して、比較例8および10では16
00℃以上の高温での焼結が必要であることがわかる。
【0038】
【実施例2】塩化バリウム(BaCl2・2H2O) 27.3gを水 1
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2・6
H2O 〕11.1gを水 200mlに溶解して得た水溶液を、水酸
化カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したアルカリ水
溶液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、BaおよびZnの
水酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に五塩化タ
ンタル(TaCl5) をエタノールに溶解した溶液(Ta 31.2重
量%) 39.3gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化物の沈殿
を生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を攪拌機付
きオートクレーブに容れ、 180℃、9.5atmで5時間水熱
反応を起こさせた。反応終了後、生成物を濾過し、水で
濾液が中性を呈するまで洗浄し、ボールミルで解砕した
後乾燥してBa(Zn1/3Ta2/3)O3の粉末を得た。
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2・6
H2O 〕11.1gを水 200mlに溶解して得た水溶液を、水酸
化カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したアルカリ水
溶液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、BaおよびZnの
水酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に五塩化タ
ンタル(TaCl5) をエタノールに溶解した溶液(Ta 31.2重
量%) 39.3gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化物の沈殿
を生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を攪拌機付
きオートクレーブに容れ、 180℃、9.5atmで5時間水熱
反応を起こさせた。反応終了後、生成物を濾過し、水で
濾液が中性を呈するまで洗浄し、ボールミルで解砕した
後乾燥してBa(Zn1/3Ta2/3)O3の粉末を得た。
【0039】図8はこの粉末のX線回折の結果で、Ba(Z
n1/3Ta2/3)O3単相になっている〔図中の○印はBa(Zn1/3
Ta2/3)O3相を表す〕。また、BET法により測定した比
表面積は25.0m2/gで、微細な粉末であった。
n1/3Ta2/3)O3単相になっている〔図中の○印はBa(Zn1/3
Ta2/3)O3相を表す〕。また、BET法により測定した比
表面積は25.0m2/gで、微細な粉末であった。
【0040】
【実施例3】塩化バリウム(BaCl2・2H2O) 30.0gを水 1
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2・6H
2O〕12.2gを水 200mlに溶解して得た水溶液を、水酸化
カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したアルカリ水溶
液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、BaおよびZnの水
酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に五塩化ニオ
ブ(NbCl5) をエタノールに溶解した溶液(Nb 21.2重量
%) 32.6gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化物の沈殿を
生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を攪拌機付き
オートクレーブに容れ、 180℃、9.5atmで5時間水熱反
応を起こさせた。
00mlに溶解して得た水溶液と、硝酸亜鉛〔Zn(NO3)2・6H
2O〕12.2gを水 200mlに溶解して得た水溶液を、水酸化
カリウム(KOH)100gを水 200mlに溶解したアルカリ水溶
液(室温)に攪拌しつつ順次添加して、BaおよびZnの水
酸化物の沈殿を生成させた。この混合溶液に五塩化ニオ
ブ(NbCl5) をエタノールに溶解した溶液(Nb 21.2重量
%) 32.6gを攪拌しつつ添加し、Taの水酸化物の沈殿を
生成させた。この沈殿を含む溶液(pH13)を攪拌機付き
オートクレーブに容れ、 180℃、9.5atmで5時間水熱反
応を起こさせた。
【0041】反応終了後、生成物を濾過し、水で濾液が
中性を呈するまで洗浄し、ボールミルで解砕した後乾燥
してBa(Zn1/3Nb2/3)O3の粉末を得た。
中性を呈するまで洗浄し、ボールミルで解砕した後乾燥
してBa(Zn1/3Nb2/3)O3の粉末を得た。
【0042】この粉末のX線回折パターンは図9に示す
通りで、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3単相になっていることがわか
る〔図中の○印はBa(Zn1/3Nb2/3)O3相を表す〕。また、
BET法により測定した比表面積は30.5m2/gで、微細な
粉末であった。
通りで、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3単相になっていることがわか
る〔図中の○印はBa(Zn1/3Nb2/3)O3相を表す〕。また、
BET法により測定した比表面積は30.5m2/gで、微細な
粉末であった。
【0043】
【発明の効果】本発明方法を適用すれば、微細でかつ均
一な組成を有する一般式A(B′1/3B″2/3 )O
3 (ただし、AはBa、SrおよびCaの中から選ばれる少な
くとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnの中から選ば
れる少なくとも一種の元素、B″はTa、NbおよびSbの中
から選ばれる少なくとも一種の元素である)で表される
酸化物粉末を得ることができる。例えば、この方法によ
り得られるBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末は易焼結性で、マイク
ロ波用の誘電体磁器を製造する際の原料粉末として好適
である。
一な組成を有する一般式A(B′1/3B″2/3 )O
3 (ただし、AはBa、SrおよびCaの中から選ばれる少な
くとも一種の元素、B′はMg、ZnおよびSnの中から選ば
れる少なくとも一種の元素、B″はTa、NbおよびSbの中
から選ばれる少なくとも一種の元素である)で表される
酸化物粉末を得ることができる。例えば、この方法によ
り得られるBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末は易焼結性で、マイク
ロ波用の誘電体磁器を製造する際の原料粉末として好適
である。
【図1】本発明方法の工程の一例を示す図で、Ba(Mg1/3
Ta2/3)O3粉末の製造工程図である。
Ta2/3)O3粉末の製造工程図である。
【図2】従来のBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末の概略の製造工程
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明方法で得られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末の
X線回折結果を示す図である。
X線回折結果を示す図である。
【図4】固相合成法(一段仮焼、乳鉢混合・解砕)で得
られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末のX線回折結果を示す図で
ある。
られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末のX線回折結果を示す図で
ある。
【図5】固相合成法(二段仮焼、乳鉢混合・解砕)で得
られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末のX線回折結果を示す図で
ある。
られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末のX線回折結果を示す図で
ある。
【図6】固相合成法(一段仮焼、ボールミル混合・解
砕)で得られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末
のX線回折結果を示す図である。
砕)で得られたBa(Mg1/3Ta2/3)O3粉末
のX線回折結果を示す図である。
【図7】本発明方法および比較法で得られたBa(Mg
1/3Ta2/3)O3粉末の焼結性の試験結果で、焼
結温度と焼結密度の関係を示す図である。
1/3Ta2/3)O3粉末の焼結性の試験結果で、焼
結温度と焼結密度の関係を示す図である。
【図8】本発明方法で得られたBa(Zn1/3Ta2/3)O3粉末の
X線回折結果を示す図である。
X線回折結果を示す図である。
【図9】本発明方法で得られたBa(Zn1/3Nb2/3)O3粉末の
X線回折結果を示す図である。
X線回折結果を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式A(B′1/3 B″2/3 )O3 で表さ
れ、AはBa、SrおよびCaからなる群から選択した少なく
とも一種の元素であり、B′はMg、ZnおよびSnからなる
群から選択した少なくとも一種の元素であり、B″はT
a、NbおよびSbからなる群から選択した少なくとも一種
の元素である酸化物粉末の製造方法であって、A、B′
およびB″の水溶性化合物をアルカリ溶液と反応させて
A、B′およびB″の水酸化物を生成させ、次いで、高
温、高圧下で水熱反応を行わせ、濾過、洗浄および乾燥
することを特徴とする酸化物粉末の製造方法。 - 【請求項2】水熱反応温度が 100℃以上である請求項1
記載の酸化物粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5344192A JPH05254841A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 酸化物粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5344192A JPH05254841A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 酸化物粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05254841A true JPH05254841A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=12942945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5344192A Pending JPH05254841A (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 酸化物粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05254841A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006514911A (ja) * | 2003-03-31 | 2006-05-18 | カウンセル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ | Mg2MM’O6+x、(M=Y、希土類金属、およびM’=SN、SB、ZR、HF、およびTA)化合物、およびその製造方法 |
JP2008150231A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Toyota Central R&D Labs Inc | 複合酸化物粉末及びその製造方法 |
JP2009263150A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Toyota Central R&D Labs Inc | 複合酸化物粉末、その製造方法及び製造装置、並びに排ガス浄化用触媒 |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP5344192A patent/JPH05254841A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006514911A (ja) * | 2003-03-31 | 2006-05-18 | カウンセル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ | Mg2MM’O6+x、(M=Y、希土類金属、およびM’=SN、SB、ZR、HF、およびTA)化合物、およびその製造方法 |
JP2008150231A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Toyota Central R&D Labs Inc | 複合酸化物粉末及びその製造方法 |
JP2009263150A (ja) * | 2008-04-23 | 2009-11-12 | Toyota Central R&D Labs Inc | 複合酸化物粉末、その製造方法及び製造装置、並びに排ガス浄化用触媒 |
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