JPH05252988A - ヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブユニツトと特異的に結合するモノクローナル抗体 - Google Patents

ヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブユニツトと特異的に結合するモノクローナル抗体

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JPH05252988A
JPH05252988A JP4057508A JP5750892A JPH05252988A JP H05252988 A JPH05252988 A JP H05252988A JP 4057508 A JP4057508 A JP 4057508A JP 5750892 A JP5750892 A JP 5750892A JP H05252988 A JPH05252988 A JP H05252988A
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Richard Anthony Chizzonite
リチヤード・アンソニー・チゾナイト
John Hakimi
ジヨン・ハキミ
Jarema Peter Kochan
ジヤレマ・ピーター・コーチヤン
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F Hoffmann La Roche AG
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブ
ユニットの少くとも1つのエピトープに結合することが
できるモノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を分
泌するハイブリドーマ細胞。 【効果】 上記モノクローナル抗体は病気、例えばアレ
ルギー疾患の治療、処置、診断等に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒト高親和性(human hi
gh offinity)FcIgEレセプターのαサブユニット
の少くとも1つのエピトープに特異的に結合することが
できるモノクローナル抗体又はその断片、それらの製造
方法及び使用に関する。
【0002】
【従来技術】FcERIとして知られている、免疫グロ
ブリンE(IgE)に対する高親和性Fcレセプター
は、肥満細胞及び好塩基球において見出されている。I
gEと抗原とによるこのレセプターの架橋は細胞性脱顆
粒(degranulation)やヒスタミンやセロトニンの如き
予め形成された伝達物質(mediator)の放出を誘起する
(1)。アレルギー状態に寄与するのはこれら伝達物質
の放出であり、これによりロイコトリエンや血小板活性
化因子合成も刺激される。
【0003】それ故FcERIはアレルギー反応におい
て中心的役割を演じる(1)。ラットにおいてはこのレ
セプターは3つの異なるサブユニット:IgE結合性α
鎖、1つのβ鎖及び2つのγ鎖から成る(1−12)。
過去の研究により、高親和性の細胞表面IgE結合性は
これらの3つのサブユニットの共発現によることが証明
された(12、13)。人間の系においては少くともα
及びγサブユニットが高親和性の細胞表面結合のために
は存在せねばならない(15、16)。β及び/又はγ
サブユニットの機能的寄与については現在知られていな
い。
【0004】ラットα(9、10)、β(11)、及び
γ(12)サブユニット、マウスα、β及びγサブユニ
ット(13)並びにヒトα(10、14)及びγ(1
5)サブユニットをコードする相補的DNAクローンが
単離された。ヒトα及びラツト或いはヒトγサブユニッ
ト(14、16)又はキメラ・ヒトαサブユニット単独
(17)をコードするcDNAを異種哺乳動物細胞にト
ランスフェクト(transfection)すると、高い親和性で
ヒトIgEに結合することができる細胞株が得られる。
【0005】cDNAから、23(ラット及びマウス)
又は25(ヒト)アミノ酸のシグナルペプチド、180
−181アミノ酸の細胞外(extracellular)ドメイ
ン、20−21アミノ酸の膜貫通(transmembrane)ド
メイン並びに22(ラット)、25(マウス)又は33
(ヒト)アミノ酸の細胞質(cytoplastic)ドメインを
もつ蛋白が予測される。3個のαサブユニットは免疫グ
ロブリン・スーパーファミリー(superfamily)の構成
員であり(9、10、13、14)、お互いに並びにマ
ウスFcγRllaレセプターのαサブユニットと最も
相同性(homologous)がある。他の免疫グロブリン・ス
ーパーファミリー構成員との比較から、ヒトαサブユニ
ットについての配列はαサブユニット配列全長のアミノ
酸配列51−93と132−176をとり囲む2個のジ
スルフィド結合ループを予測させる(図3)(10)。
【0006】過去の報告には、例えばラットFcERI
レセプター(35−37)及びヒトFcGRIレセプタ
ー(39)の如き高親和性免疫グロブリンレセプターに
特異的なモノクローナル抗体の開発及び特性分析が述べ
られている。更に一つの報告にはヒト好塩基球と反応す
るモノクローナル抗体の単離が記載されている(3
8)。このモノクローナル抗体のヒト好塩基球への結合
はヒトIgEによりブロックされるので、この抗体が高
親和性FcIgEレセプターを認識するかも知れないこ
とを排除できない(38)。しかし、この引例(38)
はこのモノクローナル抗体がこのレセプターのいずれの
サブユニットに結合することも記載していない。
【0007】今迄、表面発現させるためにはヒトFcE
RIのαサブユニットにFcERIの付加的サブユニッ
トを複合化させる必要があると信じられていた(1
2)。しかし Hakimi ら [J.Biol.Chem.265,22
079−22081(1990)]は、他のレセプター
の細胞質領域又は細胞質と膜貫通の両領域を組み込んだ
ハイブリッド遺伝子を構成し、αサブユニットを細胞表
面発現させるようにαサブユニットを改変する[IL−
2レセプター、低親和性IgEレセプター(CD2
3)、ネズミエリスロポエチンレセプター、ヒトIgG
FcレセプターFcGRII、等]と、αサブユニッ
トの表面発現がもたらされ、それは高親和性でIgEに
結合もするであろうし、かつ永続的に転換された真核細
胞中でこの活性を安定に発現することを可能ならしめる
ことを示した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のモノクローナル
抗体はヒト高親和性FcIgEレセプター(FcER
I)のαサブユニットの少くとも1つのエピトープに特
異的に結合することができる。それらはヒトFcERI
の天然及び組換えαサブユニット(“αサブユニッ
ト”)の免疫アフィニティー精製、免疫分析の開発、α
サブユニットの活性部位の同定のための強力な分析用、
診断用及び治療用試剤を提供し、また(ヒト好塩基球及
び肥満細胞上の細胞性FcERIレセプターにIgEが
結合するのを阻止するFab断片又は誘導体を利用する
ことによる)アレルギー疾患のための治療処置法を提供
する。ヒトα−サブユニット上の異なるエピトープを認
識するモノクローナル抗体は、生体流動体中の及び細胞
抽出液からのα−サブユニットの水準を測定するため
の、感度のよい2部位(two-site)免疫分析における試
剤として有用である。
【0009】ヒト高親和性IgEレセプターのαサブユ
ニットの少くとも1つのエピトープに特異的に結合する
ことができる本発明のモノクローナル抗体は、例えばヒ
ト好塩基球からのヒスタミン放出を誘導し、標識された
αサブユニットを免疫沈降し、及び/又は組換え及び天
然αサブユニットに結合するIgEを阻害することを特
徴とする。
【0010】これらのモノクローナル抗体は、天然及び
組換えヒトα−サブユニットの精製のためのアフィニィ
ティー試剤として、生体流動体中、ヒト細胞の細胞質膜
上の天然及び組換えα−サブユニットを測定する酵素免
疫分析及び放射線免疫分析のための試剤として、薬剤ス
クリーニング分析のための試剤として、生体流動体及び
ヒト細胞抽出物中のα−サブユニットを測定する感度の
よい2部位免疫分析を構築する試剤として、生体流動体
及び細胞抽出物中のIgE水準を測定する高感度捕捉免
疫分析(sensitive capture immunoassay)において組
換えα−サブユニットと組み合わせる試剤として、Ig
Eと結合するのに関与するα−サブユニットの部位を同
定するための試剤として、そして(阻止性モノクローナ
ル抗体の)Fab断片の状態で、IgEにより誘起され
たアレルギー疾患を処置するための治療薬として、用い
ることができる。
【0011】本発明において用いられる「モノクローナ
ル抗体」は、2価及び1価のFab断片の如き、同じ特
異性を有する断片を包含する。当業界で周知の如く、か
かる断片は免疫グロブリン分子の蛋白加水分解開裂によ
り生成することができる。例えばパパイン開裂は2個の
1価のFab断片を生成し、一方ペプシン開裂は1個の
2価のFab断片を生成する。これらの断片について
は、完全なモノクローナル抗体をスクリーニングするた
めにここに述べた方法の如き在来の方法で、レセプター
結合活性について選択することができる。例えば免疫沈
降、ウェスターンブロッティング、結合阻止及び、例え
ば実施例3に記載された他の分析法である。
【0012】本発明のモノクローナル抗体はヒト由来又
は例えばラット、マウス及びうさぎの如き非ヒト哺乳類
由来でありうる。これらの抗体はIgA、IgM及びI
gGサブタイプ、特にIgG1サブタイプであることが
できる。かかる抗体を製造する方法は当業界で周知であ
り、実施例において述べる。
【0013】本発明は、FcERIの他のサブユニット
とは無関係に宿主細胞表面上に発現したキメラα−サブ
ユニットを利用する。それ故本発明は例えばCOS細胞
又はCHO細胞の如き宿主細胞の表面上に発現されたキ
メラα−サブユニットの1又はそれ以上のエピトープ、
並びに単離されたキメラα−サブユニットにも結合する
ことのできるモノクローナル抗体を含有してなる。該キ
メラα−サブユニットは、機能的αサブユニットアミノ
酸配列及びIL−2レセプターの如き異なるレセプター
の膜貫通及び細胞質アミノ酸配列を有してなる融合ポリ
ペプチドである(本明細中の他の箇所にて記述)。
【0014】本発明はまた、肥満細胞又は好塩基球、特
にヒト肥満細胞又は好塩基球の表面に発現されたαサブ
ユニットに結合することができるモノクローナル抗体に
関する。2価の免疫グロブリンIgEはそのFc部又は
幹により、その細胞表面レセプター(FcERI)に結
合する。そのFab“腕”(arms)の各々は抗原に結合
し、そして2個のIgE分子は、それぞれが同一抗原に
1個の“腕”で結合した状態で、抗原を介して架橋する
ことができる。
【0015】これによりIgE分子に結合したレセプタ
ーが細胞表面上で凝集する。レセプターの凝集が細胞を
刺激して脱顆粒し、ヒスタミンを放出させる。アレルギ
ー反応に寄与するのがこのプロセスである。
【0016】これらの抗体はIgE結合部位又はその近
傍のエピトープに結合でき、そうしてIgE結合を阻止
する。かかる抗体の具体例は抗体15A5である。該抗
体はそれ自身で、各々のFab“腕”で1個のレセプタ
ーに結合することによりレセプター凝集をおこし、そし
てヒスタミン放出を刺激する。これは完全な(whole)
免疫グロブリン又は2価Fab断片を使用する場合に、
その事例になろう。これらの抗体は分析及び精製のため
に特に有用である。
【0017】IgE結合を阻止するが、それがただ1個
の結合部位しか有さないので1を越えるレセプターに結
合することができず、そのため凝集を引き起すことがで
きない1価抗体、即ち1価のFab断片は、それ自身で
ヒスタミン放出を誘起することなく、IgEがヒスタミ
ン放出を誘起するのを防止できるので、治療上有用であ
る。ここではIgE結合部位又はその近傍でないαサブ
ユニットエピトープに結合するモノクローナル抗体、例
えばモノクローナル抗体11B4も開示されている。か
かる抗体はIgE結合を阻害せず、そしてヒスタミン放
出を誘起する。モノクローナル抗体がIgE結合を阻害
するかどうかを決めるには、当業者に周知の方法により
標識IgEをもちいた競合分析を実施し、該抗体がαサ
ブユニットへのIgE結合を減少させるかどうかを見る
ことができる。キメラαサブユニット又はキメラαサブ
ユニットを発現している宿主細胞(両者ともここに述べ
られている)は、分析のための結合部位を提供するのに
特に有用である。
【0018】本発明のモノクローナル抗体は、例えば2
個の主たる分類: 1) FcERI担持細胞への放射性標識IgEの結合
を阻害する抗体[阻害群(inhibitory class)]、と、 2) このリガンド−レセプター相互作用を阻害しない
もの[非阻害群(non-inhibitory class)]に包摂する
ことにより特徴づけることができる。
【0019】ヒトαサブユニットの細胞外ドメインは7
個のN−結合グリコシル化可能部位を含有する(10、
14)。天然のαサブユニット及びCHO細胞で発現し
た組換えキメラαサブユニットは明らかにそれぞれ約5
0KD(2、3)及び約45KD(17)の分子量を有
するが、それらのcDNAから予測される分子量はそれ
ぞれ26KD(10、14)及び24KD(17)であ
る。このように7個のN−結合グリコシル化可能部位の
ほとんどが成熟蛋白においては利用されているようであ
る。N−グリカナーゼ消化によりキメラαサブユニット
からN−結合炭水化物を除去すると、分子量が約45K
Dから25KDに移動する。該25KD蛋白はαサブユ
ニットのポリペプチド核(core)を認識する本発明のモ
ノクローナル抗体によって認識される。
【0020】両群の抗体は、αサブユニットに対するI
gEの親和性と略同等又はそれ以上の親和性で、キメラ
αサブユニットに結合する。これらのデータは、2群の
抗体間の相違は親和性によるのでなく、それぞれの抗体
が結合するエピトープによるものであることを示してい
る。ヒトFcERIレセプターのαサブユニットの細胞
外領域上の5個の別個のエピトープが、本発明のモノク
ローナル抗体を用いて同定された:2個の阻害的及び3
個の非阻害的エピトープである。本発明の抗体により認
識されるエピトープを同定するために、αサブユニット
の配列に対応する合成ペプチドを用いたEIAで各々の
抗体を試験した。1個の阻害的エピトープ(配列125
−140)は抗体15A5で同定され、1個の非阻害的
エピトープ(配列43−58)は抗体11B4及び22
E7で同定された。他の阻害的及び非阻害的抗体のエピ
トープは、放射性標識15A5及び22E7を用いて放
射性レセプター競合法により特定された。
【0021】全部の阻害的抗体はすべてキメラαサブユ
ニットに対する結合に関して125I−15A5と競合す
るので、それらは125−140配列又は少くともその
構造的近傍に結合する。IgEもまたキメラαサブユニ
ットに対する結合に関し125I−15A5と競合し、I
gEと15A5は該レセプターの重畳するドメインでは
あるが、おそらく同一ではないドメインに結合すること
が確認された。ただ1個の抗体4B4が、ヒト及びラツ
トのαサブユニット両者に対する125I−IgE結合を
ブロックし、そしてヒトαサブユニットに対する125
−15A5結合をブロックする。これらのデータは4B
4エピトープは抗体15A5の125−140エピトー
プと同一ではないが重畳することを示している。
【0022】22個の非阻害型抗体は125I−標識22
E7がキメラαサブユニットに結合するのを完全に阻害
し、ほとんどがキメラαサブユニットの43−58配列
又はその構造的近傍に結合することを示している。3個
の非阻害型抗体はキメラαサブユニットに対する放射性
標識22E7の結合を阻害せず、これらの抗体が蛋白の
異なるエピトープに結合することを示している。1個の
非阻害型抗体29C6は、キメラαサブユニットに対す
125I−22E7及び125I−15A5両者の結合をブ
ロックする。αサブユニットへの125I−22E7及び
125I−15A5の結合に対する29C6の阻害におけ
るIC50は、それぞれ0.18μg/mlと>120μ
g/mlである。
【0023】本発明のモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマは本発明において開示されており、特に実
施例で記載したハイブリドーマはそうである。ハイブリ
ドーマの製造法は当技術分野で周知の方法であり、また
実施例においても説明されている。
【0024】簡単に言えば、標識的方法においてマウ
ス、ラット又はウサギの如き動物を抗原即ちαサブユニ
ットの少くとも1個のエピトープを有するポリペプチド
例えばここで述べる如き完全なαサブユニットそれ自身
又はキメラαサブユニットで免疫する。そしてB細胞を
該動物から取り出し、特異性について分析し、不死化ミ
エローマ細胞と融合し、ハイブリドーマを作出する。該
ハイブリドーマ細胞を希釈し、個々の細胞を(マイクロ
タイタープレート中のウエルの如き)容器に分割する。
個々のハイブリドーマのクローンにより産生されたモノ
クローナル抗体についても特異性について選別する。所
望の特異性を有する抗体を産生するハイブリドーマは組
換えDNA法によっても製造できる。ヒト由来のモノク
ローナル抗体は組換え法によって製造することができ、
或いは培養中のヒトリンパ球をαサブユニットにさらし
抗体産生を誘導することによって製造することができ
る。3−5日後、抗体産生細胞をミエローマ細胞と融合
させ、上記した如き方法で抗αサブユニット抗体の選別
が実施される。
【0025】本発明のモノクローナル抗体又はその断片
を選別するためにはどのような在来の選別法をも使用す
ることができ、例えば実施例3の項c、e、f、j、
k、l及びmが例示される。これらの方法の1つはここ
で述べられた表面にキメラαサブユニットを発現する細
胞を用いる。例えばモノクローナル抗体を蛍光標識し、
そしてこれらの細胞を含有するスライドに添加すること
ができる。該スライドを蛍光顕微鏡下で見たとき、上記
の特異性を有する抗体は細胞に結合し、視覚で検知可能
であろう。他の方法は免疫沈降法である。ここで記載さ
れた如き単離されたαサブユニットには当技術分野で周
知の方法で検出可能な標識ができる。所望の特異性を持
つ抗体は標識されたαサブユニットに結合し、複合体を
形成するであろう。該複合体は、該αサブユニットに結
合した抗体に結合する、固体担体に結合された抗体を添
加することにより単離することができる。
【0026】1度発現されると、本発明の完全な抗体、
それらの二量体、各々の軽鎖及び重鎖、又は他の免疫グ
ロブリン形態のものは、硫酸アンモニウム沈降法、アフ
ィニィティーカラム法、カラムクロマトグラフィー法、
ゲル電気泳動法などを含む標準的手法で精製することが
できる[例えば Scopes,R.,蛋白精製法(Protein Pur
ification)、Springer−Verlag,N.Y.(1982)参
照]。薬学的用途には少くとも約90〜95%の均一性
のある実質的に純粋な免疫グロブリンが好ましく、98
〜99%或いはそれ以上が最も好ましい。ひとたび部分
的に、或いは所望の均一性迄精製されると、該ポリペプ
チドは治療的に(体外的を含む)用いられ、又は免疫蛍
光染色法、などの分析手法の開発及び実施において用い
られうる[例えば免疫学的方法(Immunological Method
s)、Vols.I及びII、Lefkovits及び Pernis,eds.,
Academic Press,New York,NY(1979及び198
1)参照]。
【0027】ヒト高親和性IgEレセプターのαサブユ
ニット又はキメラαサブユニットの1又はそれ以上のエ
ピトープに結合することができるモノクローナル抗体の
製造方法は、上記ハイブリドーマの培地からこのような
抗体を単離することを要する。該抗体は上記スクリーニ
ング法を用いて免疫動物から直接単離することもでき
る。
【0028】本発明は、遊離αサブユニットを含有する
生物学的流体の如き試料又は細胞及び/又は膜結合αサ
ブユニットを含有する試料中の検出法、或いは該試料か
らのαサブユニットの精製法を記載している。ヒト高親
和性IgEレセプターのαサブユニットの1つの又は複
数のエピトープ、特にキメラαサブユニットの1つの又
は複数のエピトープに特異的に結合することができるモ
ノクローナル抗体を、該試料中のαサブユニットにモノ
クローナル抗体が結合するような、当該技術分野で周知
の条件下、該試料と接触させる。該モノクローナル抗体
は溶液状態でも、カラム、プレート又は膜の如き固体担
体に結合された状態でもよい(その例はここで提示され
る)。固体担体に結合しているときは、αサブユニット
を溶出し、そして当技術分野で公知の方法で精製する。
溶液状態のとき、該標識されたモノクローナル抗体を用
いられた標識に適した手段で検出し、該試料中のαサブ
ユニットの存在を示すことができる。他の検出方法では
非標識モノクローナル抗体を用いて該試料中のαサブユ
ニットに結合させ、そしてそれを非標識抗体に結合する
標識抗体と接触させる。他の方法では、標識抗体の量が
知られているなら、該試料中のαサブユニットの量を定
量するために用いることができる。標識は当技術分野で
周知である。好適な標識は125Iの如き放射性物質、蛍
光物質、ビオチン又はパーオキシダーゼの如き酵素であ
る。標識法の例は当技術分野で公知であり、例えば実施
例に挙げられている。
【0029】本発明は、αサブユニットに結合すること
ができる、試料中に存在するIgEを検出し、定量する
方法を含む。αサブユニットに結合することができるモ
ノクローナル抗体を固体担体(例えばアフィニィティー
カラムにおいて用いるためのビーズ、又はマイクロタイ
タープレートの表面、又は当技術分野で周知の他の担
体)に結合させ、そして既知量のαサブユニットと接触
させる(αサブユニットの取得及び定量は、ここの他の
所で述べる)。該モノクローナル抗体はαサブユニット
に結合して複合体を形成し、一方それは固体担体に結合
している。この複合体を試料と接触させる。試料中で変
性や不活性IgEではない活性IgEがαサブユニット
に結合するであろう。そしてIgEに結合することがで
きる検出可能に標識された抗体と該複合体とを接触さ
せ、標識の量を測定することにより、試料中に存在する
IgEの量を定量することができる。抗IgE抗体の如
き選定された特異性を有するモノクローナル抗体を製造
する方法は、当技術分野で周知である。また抗IgE抗
体は生物材料供給者から容易に入手できる。抗IgE抗
体のみを用いる分析にてIgEは検出することができる
が、このような分析は活性と不活性のIgE、即ちαサ
ブユニットに結合可能及び不可能なIgEを区別するこ
とができないであろう。αサブユニットを用いる分析は
この目的のために用いることができ、そして本発明にお
いて期待されるものである。
【0030】本発明にはIgE結合を阻害するような、
ヒト高親和性IgEレセプターのαサブユニットの1つ
のエピトープ又は複数のエピトープに特異的に結合する
ことができる1価のFab断片を有してなる、薬学的組
成物も含まれる。本発明の抗体はジフテリヤやシュード
モーナス毒素の如き毒素に架橋することができ、そして
レセプター所持細胞を選択的に除去するために用いるこ
とができる。
【0031】本発明の抗体及び薬学的組成物は、非経口
的投与即ち皮下、筋肉内又は静脈投与のために特に有用
である。非経口的投与のための組成物は、一般的に許容
される担持、好ましくは水性担体に溶解された抗体又は
その調合物(カクテル)の溶液からなるであろう。例え
ば水、緩衝水、0.4%食塩水、0.3%グリシン及び同
等物などの種々の水性担体が用いられる。これらの溶液
は無菌であり、一般的に粒状物質を含まない。これらの
組成物は在来の周知の無菌化技術で無菌化することがで
きる。該組成物は、pH調整及び緩衝剤、毒性調整剤及
び同等物例えば酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム、等の薬学
的に許容される補助物質を生理学的条件を近似するため
に必要なら含有することができる。これらの調合剤中の
抗体の濃度は、広範囲に即ち約0.5%以下、通常少く
とも約1%から、15又は20%(重量基準)迄変化し
え、そして選定される特定の投与方式に対応して、流体
容積、粘度、等に基づいて基本的に選定される。
【0032】このように、筋肉注射用の典型的薬学組成
物は1mlの無菌緩衝水と50mgの抗体を含有するよ
うに仕上げることができよう。静脈注入用の典型的組成
物は250mlの無菌リンゲル溶液及び150mgの抗
体を含有するように仕上げることができよう。非経口的
に投与可能な組成物の具体的製造方法は公知又は当業者
には明白であり、例えばレミントンズ・ファーマシュー
ティカル・サイエンス(Remington′s Pharmaceutical
Science)、15版、Mack Publishing Company,Easto
n,Pennsylvania(1980)に更に詳細に記載されて
いる。
【0033】本発明の抗体は貯蔵のために冷凍乾燥し、
使用前に適当な担体で再生することができる。この技術
は在来の免疫グロブリンで有効なことが既に示されてお
り、当技術分野で公知の凍結乾燥・再生技術を採用する
ことができる。凍結乾燥と再生により抗体の活性低下が
種々の程度でおこる可能性があり(例えば在来の免疫グ
ロブリンにおいては、IgM抗体はIgG抗体よりも大
きな活性低下がある傾向にある)、そしてそれを補償す
るため使用量を調整する必要がありうることを、当業者
は認識することであろう。本モノクローナル抗体のFa
b断片又はその調合物を含有する組成物は、予防的及び
/又は治療的処置のために投与することができる。治療
的適用においては、組成物は既にアレルギー反応になや
まされている患者に対し、治癒するに十分な量又は少く
とも部分的に病気及びその併発症を阻止するに十分な量
で投与される。これを達成するに十分な量は“治療上効
果的な薬量(therapeutically effective dose)”とし
て定義される。この用途に効果的な量はアレルギー反応
の重篤さに依存するであろうが、一般的には1投薬当り
約1〜約200mgの範囲である。
【0034】予防的適用においては、本抗体又はその調
合物を含有する組成物は未だ病気ではない患者に対し、
患者自身の好塩基球からのIgEを阻止するに十分な量
投与される。かかる量は“予防上効果的な薬量(prophy
lactically effective does)”と定義される。この用
途においてもまた、正確な量は患者の健康状態及びIg
Eに特異的な循環抗原の一般的水準に影響され、投薬当
り0.1〜25mgである。
【0035】本発明の実施において使用することができ
る、可能な抗原の1つ即ちキメラαサブユニットの製造
には、ハイブリツド遺伝子配列をコードする遺伝子の調
製、該ハイブリッド遺伝子配列を含有する組換えベクタ
ーを製造するための適当なクローニング・ビヒクルへの
この遺伝子の挿入、適合性のある宿主有機体への該組換
えクローニング・ビヒクルの転移、挿入された遺伝子配
列を発現することがでるかかる変性宿主の選別と生育、
及び遺伝子産物の同定と精製、を含む多数のステツプを
必要とする。
【0036】キメラαサブユニットをコードする遺伝子
の調製は、FcERIαサブユニットの適当な部分及び
IL−2レセプターの細胞質領域又は細胞質及び膜貫通
領域を先づ単離することにより達成される。
【0037】ヒトαサブユニットの塩基配列は、ニュー
クレイック・アシッド・リサーチ(Nucleic Acid Resea
rch)、Vol.16(8):3584(1988)に公
開されている。ヒトp55 IL−2レセプターの塩基
配列はネーチャー(Nature)、311:631(198
4)に公開されており、そしてIL−2レセプターの細
胞質及び膜貫通領域はほぼ塩基890−1030にわた
つている。αサブユニットの塩基配列は、ヒト好塩基
球、肥満細胞又はKu812細胞株の如き多種の源泉か
ら得ることができる[Kishi,Leukemia,Research,
,381(1985)]。IL−2レセプターの塩基
配列はヒトT細胞、T細胞株又は末梢血リンパ球の如き
種々の源泉からも得ることができる。
【0038】本発明の利用のために好適には、該ハイブ
リッド遺伝子はIL−2レセプターの876−1016
塩基が融合されたヒトαサブユニットの塩基配列121
−710を含有する。これは下記塩基配列:
【0039】
【化1】
【0040】のハイブリッド遺伝子をもたらす。
【0041】しかしハイブリッド遺伝子の構築において
種々の制限酵素(restriction endonuclease)が各々の
塩基配列を異なつた場所で切断し、それにより上記と正
確に同一な配列を有さないハイブリッド遺伝子をもたら
しうる。少くともαサブユニットの機能的ポリペプチド
副配列(IgEに結合するいずれかの副配列(subseque
nce))並びにIL−2レセプターの細胞質又は細胞質
と膜貫通との領域に対応するいずれかの機能的副配列を
コードする塩基配列を該ハイブリッド遺伝子が含有する
かぎり、それは本発明の目的のために用いることができ
る。更にその配列をαサブユニットの機能的ポリペプチ
ド配列に付加することができ、かつ機能的細胞表面発現
を許容する。他のレセプターの細胞質又は膜貫通の領域
或いは膜貫通蛋白も適切である。このような配列の具体
例は以下に示す如く多数ある。それぞれの例において、
下記蛋白の膜貫通及び細胞質ドメインにヒトαサブユニ
ットのIgE結合ドメインを融合することが可能であろ
う(それぞれの例において単一のサブユニットは他のサ
ブユニットが不在でも細胞表面に到達することに注
意):低親和性IgEレセプター又はCD23[Kikuta
ni et al.,Cell,47,657(1986)];ねず
みエリスロポエチンレセプター[D′Andrea et al.,Ce
ll,57,277(1989)];ヒトIgG Fcレ
セプター、Fc GRII[Stuart et al.,J.Expt.Me
d.,1668(1987)];ヒトポリオウイルスレセ
プター[Mendelsohn et al.,Cell,56,855(1
989)];ヒトCD4レセプター[Madden et al.,C
ell,42,93(1985)];ヒトPDGFレセプ
ター[Yarden et al.,Nature,323,226(19
86)];ヒト高親和性IgG Fcレセプター[Scien
ce,243,378)];ヒトインターフェロンレセプ
ター[Aguet et al.,Cell,55,273)];ヒトイ
ンターロイキン−1レセプター[Sims et al.,Scienc
e,241,585)];又はCD19分化抗原[Stame
nkovic and Seed,J.Expt.Med.,168,120
5)]。
【0042】IgEに結合し、かつ尚本発明の抗体によ
って認識されるべきエピトープが含まれるαサブユニッ
トのより小さな領域は、5′又は3′末端のいずれかか
ら連続的に1回毎に3塩基づつ削除することにより、系
統的に決定することができる。IgE結合性サブユニッ
トポリペプチドをコードすることができる最小の塩基配
列は、機能的蛋白の最小単位を定義するであろう。ハイ
ブリッド遺伝子において、所望の位置で塩基配列を切断
するように制限酵素を選ぶことができるように、αサブ
ユニットの天然塩基配列の部分を置換することができ
る。下記 のように天然ヒトαサブユニットを置換することによ
り、位置119−126にBamHI部位を作ることが
できる。
【0043】該ヒトαサブユニットは、更に下記 のように改変して、位置878−890にEcoRV制
限酵素部位を作ることができる。
【0044】所望の制限酵素切断をやりやすくするため
に天然αサブユニット又はIL−2レセプターの微小な
置換を、当該技術分野で公知の方法で調製することがで
きる。両サブユニットの適当な塩基配列を単離した後、
それらを適当なリガーゼで合体させることができる。ハ
イブリッド遺伝子を合成するのに組換えDNA技術が用
いられるが、当該技術分野で公知の化学合成法で合成す
ることも可能である。ひとたびハイブリッド遺伝子が構
築されると、それを在来の発現ベクター、ファージ、又
はプラスミド中に当該技術分野で公知の手法で導入する
ことができる[例えば Laboratory Manual,Sambrook e
t al.,中の“Molecular Cloning",Cold Spring Harbo
r Laboratory(1989)参照]。
【0045】かかる組換えDNA分子を製造する一般的
方法も当該技術分野で公知である[例えばUSP4,2
37,224及びUSP4,304,863を参照]。
【0046】本発明の目的のために用いられるハイブリ
ツド蛋白をコードするDNA配列を発現する方法は、ベ
クターの発現制御配列に実行可能なように結合された上
記DNA配列を有する組換えベクターで適当な宿主を転
換し、適当な生育条件下で該宿主を培養し、そして培養
物から所望のハイブリッド蛋白を押出・単離することを
含んでいる。熟練した技術者は特定の遺伝子の発現に最
も効果的な方法を、公知方法から選定することができよ
うし、また本発明において用いる特定の宿主の選定は当
該技術分野で認められた多数の要因に影響される。これ
らには例えば、選ばれた発現ベクターとの適合性、ハイ
ブリツップラスミドにコードされた蛋白の毒性、所望の
蛋白の回収のケース、発現特性、生物安全性及びコスト
が含まれる。
【0047】COS細胞は本発明の目的のために好適な
宿主である。COS細胞は originminus SV40ウイ
ルスゲノムで形質転換されたアフリカミドリ猿の腎細胞
株であり、寄記番号CRL1651でATCCから入手
可能である。この細胞株は Gluzman et al.,[Cell
,175(1981)]により記載された。CHO細
胞も好適であり、広く入手可能である。いかなる真核細
胞株にも適用可能な遺伝子増幅の代替方法としては、ア
デノシン−デアミナーゼ増幅選別系又はジヒドロ葉酸還
元酵素欠失(dhfr)遺伝子増幅系の利用がある。αサブ
ユニットの加工された細胞質外(extracytoplasmic)領
域(残渣26−201)の発現のためには、種々の原核
及び真核系が適している。
【0048】本発明の実施において用いられるハイブリ
ッドポリペプチドは下記アミノ酸配列を有することがで
きる:
【0049】
【化2】
【0050】本発明の目的のためにハイブリッド蛋白
は、Merrifield,Journal of American Chemical Socie
ty,85,2149(1963)の一般的固相法を利用
して合成することができる。
【0051】該ハイブリッドポリペプチドは、ハイブリ
ッド遺伝子配列を適当な組換えベクターに挿入し、Cull
er,Methods in Enzymology 152,684−704
(1987)に述べられた如く宿主を形質転換すること
による、組換え法により製造することができる。該形質
転換体を適当な培養条件下で生育させ、対応するハイブ
リッドポリペプチドを生成させる。
【0052】以下に、例えば本発明の抗体を製造するた
めの抗原として用いることができる、キメラαサブユニ
ットの製造方法をより詳細に述べる。
【0053】FcERIのαサブユニットの塩基配列を
位置特異的変位(site directed mutagenesis)を用い
て以下のようにして位置119−126及び884−8
90において改変することができる[Morinaga et a
l.,Bio Tech ,636(1984)]。ヒトサブユ
ニットαcDNAを含有するpLJ663[pGem−
4(Promega)のEcoRI部位にライゲートされた1
197bpサブユニットαcDNA:Kochan et al.]
10μgを、37℃で制限酵素BglII(30単位)
及びSty I(30単位)を用いて、150mM Na
Cl、6mM Tris−HCl pH8.0、6mM M
gCl2及び6mM 2−メルカプト−エタノールを含有
するバッファー中、最終容積100μl中で消化するこ
とができる。この消化によりpLJ663は長さ約43
7bpと3760bpに対応する2断片に断片化され
る。3760bp断片をアガロースゲル電気泳動で単離
し、切れ目分子(gapped molecule)と呼ぶ。
【0054】別途pLJ663、10μgを、37℃で
制限酵素PvuI(30単位)を用いて、150mM
NaCl、6mM Tris−HCl pH8.0、6m
M MgCl2及び6mM 2−メルカプト−エタノール
を含有するバッファー中、最終容積180μl中で消化
する。この消化はpLJ663を一度制限し、そして約
4197bpの線状断片を生成する。この線状断片をア
ガロースゲル電気泳動で単離し、線状分子(linear mol
ecule)と呼ぶ。 上記のオリゴヌクレオチド(50 pmoles)を、1mM
ATP、50mM Tris−HCl pH6、10mM
MgCl2、5mM DTT、0.1mMスペルミジン、
0.1mM EDTAを含有する混合物中、最終容積20
μl中で、37℃で30分間、そして更に70℃で5分
間の反応時間でポリヌクレオチドキナーゼ(5単位)を
用いて、5′末端でリン酸化し、そして氷上にあける。
【0055】位置特異的変異体は以下の手法で作成でき
る:0.16M KCl、10.4mM Tris−HCl
pH7.4、7.2mM MgCl2を含有するバツフア
ー中、最終容積12.5μl中で切れ目分子、線状分子
各々100mgと5′リン酸化オリゴヌクレオチド1
2.5 pmole を含有する混合物を形成した。この混合物
(試験管内)を沸騰水浴(容積500ml)中で3分間
インキュベートし、そして容器を沸騰水とともに熱板か
らはずし、室温まで冷えるままにした(混合物を含有し
たまま)。該混合物が冷えたら、下記試薬:2.5mM
dGATC(dGTP、dATP、dTTP、dCT
P)4μl、10×リガーゼバッファー(45mM N
aCl、45mM Tris−HClpH8.0、45m
M MgCl2、40mM DTT、12mM ATP、
0.4mg/ml牛血清アルブミン(分画V))1μ
l、10×NTバッファー(0.5M Tris−HCl
pH7.2、0.1M MgSO4、1mM DTT、50
0μg/ml牛血清アルブミン(分画V))の1μl、
T4 DNAリガーゼ(400単位)1μl及びE.co
li DNAポリメラーゼ、ラージフラグメント(クレ
ノウフラグメント)(2.5単位)0.5μl:を添加し
て20μlに調整する。この混合物を15℃で少くとも
2時間、場合によっては18時間インキユベートする。
【0056】この反応混合物1〜10μlをE.col
i MC 1061を形質転換するために用い、それは5
0μg/mlのアンピシリンを含有するLBプレート上
でのそれらの生育能で同定する。変異プラスミドは標準
条件を用いて32P−標識オリゴヌクレオチドへのハイブ
リダイズ能で同定される。ハイブリダイゼーションがポ
ジティブなコロニーは、そのコロニーから単離されたプ
ラスミドDNA中の新規BamHI制限部位の存在で確
認する。この構成をpLJ663Bと称する。これによ
り天然配列に下記: 天然 ATG GCT CCT GCC ATG GAA TCC CCT ACT CTA 改変 G ATC CT の改変がもたらされる。
【0057】この改変によりBamHI制限酵素で切断
可能な塩基配列が創製される。位置884−890の更
なる改変によりEcoRV制限酵素で切断可能な塩基配
列が創製される。EcoRVの導入は上記に概説された
のと類似の方法で達成される。本具体例における切れ目
分子は、150mM NaCl、6mM Tris−HC
l pH8.0、6mM MgCl2及び6mM 2−メル
カプト−エタノールを含有するバッファー中、最終容積
100μl中で、制限酵素PvuII(30単位)を用
いて、pLJ663(10μg)を37℃で消化するこ
とにより形成される。この消化によりpLJ663を長
さ約600bpと3600bpに対応する2個の断片に
分断する。3600bp断片をアガロースゲル電気泳動
で単離し、これを切れ目分子と称する。線状分子は上記
概説と同じである。この具体例において用いられるオリ
ゴヌークレオチドは下に説明されるようなものであり、
この変異体の単離手順は上記したものと同様であり、ハ
イブリダイゼーション陽性のコロニーはこれらのコロニ
ーから単離されるプラスミドDNA中に新規EcoRV
制限部位が存在することにより確認する。この構成をp
LJ663Eと称す この改変体は、BamHI−EcoRV断片を単離し、
そしてBamHI−SmaI断片が除去されたクローニ
ングベクターpBC12BI(Cullen,Methods in Enz
ymology,152:684(1987)参照)中に挿入
することを可能とする。ヒトαcDNA断片のBamH
I−EcoRV改変断片は下記の手法でPBC12BI
のBamHI−SmaI部位に挿入される:pLJ63
3B(pLJ633Bの10μg)からのBamHI−
BsmI断片、264bp、を150mM NaCl、
6mM Tris−HCl pH8.0、6mM MgCl
2及び6mM 2−メルカプトエタノールを含有するバッ
ファー中、最終容積100μl中で制限酵素BamHI
(30単位)及びBsmI(30単位)を用いて37℃
で消化する。264bp断片はアガロース・ゲル電気泳
動により単離される。pLJ663E(pLJ663E
の10μg)からの496bp BsmI−EcoRV
断片を、150mM NaCl、6mM Tris−HC
l pH8.0、6mM MgCl2及び6mM 2−メル
カプトエタノールを含有するバッファー中、最終容積2
00μl中で、制限酵素BSmI(30単位)及びEc
oRV(30単位)を用いて、37℃で消化する。49
6bp断片はアガロース・ゲル電気泳動で単離する。プ
ラスミドpBC12BI(10μg)を、10mM K
Cl、10mM Tris−HCl pH8.0、10m
M MgCl2及び6mM2−メルカプトエタノールを含
有するバッファー中、最終容積100μl中で制限酵素
SmaI(30単位)を用いて37℃で消化する。ひき
つづき、それを150mM NaCl、6mM Tris
−HCl pH8.0、6mM MgCl2及び6mM 2
−メルカプトエタノールを含有するバッファー中、最終
容積100μl中でBamHI(30単位)を用いて3
7℃で消化する。これらの消化により2個の断片が生成
し、大きい方の約3,500bp断片をアガロース・ゲ
ル電気泳動で単離する。これら3個の断片を、4.5m
M NaCl、4.5mM Tris−HCl pH8.
0、4.5mM MgCl2、4mM DTT、1.2mM
ATP、40μg/ml牛血清アルブミン及びT4 DN
Aリガーゼ(400単位)を含有するバッファー中、最
終容積10μlの混合物中に、等モル比で添加する。該
断片を4℃で一晩かけて連結(ligation)する。該連結
化混合物でE.coli.MC1061を形質転換し、
陽性コロニーをニックトランスレーションしたヒトαサ
ブユニットcDNAプローブとのハイブリダイゼーショ
ンで同定する。DNAを陽性コロニーから単離し、76
0bp BamHI−EcoRV断片の存在を確認す
る。いくつかの陽性のものを単離し、これらの1つをp
LJ1101と称す。このベクタ−pLJ1101はα
サブユニットを非常に高水準で発現するが、該分子の非
常に少数しか細胞表面に到達又はIgEに結合しない。
【0058】以下の塩基配列121−710を有してな
るBamHI−ScaI断片をpLJ1101から単離
する:100mM NaCl、6mM Tris−HCl
pH8.0、6mM MgCl2及び6mM 2−メルカ
プトエタノールを含有するバッファー中、最終容積10
0μl中で制限酵素BamHI(30単位)を用いて、
プラスミドpLJ1101(10μg)を完全に消化す
る。引きつづき制限酵素ScaI(3単位)を部分的消
化がおこるように添加する。そして589bp Bam
HI−ScaI断片(ヒトαサブユニットの塩基121
−710)をアガロース・ゲル電気泳動で単離する。
【0059】
【化3】
【0060】この配列を塩基876−1016を有して
なるIL−2レセプターからのRsaI−BamHI断
片と連結する。プラスミドpIL−2R(20μg)
[Hakimi et al.,Journal of Biol.Chem.,262
7336−17341(1987)]を、100mM
NaCl、6mM Tris−HCl pH8.0、6m
MMgCl2及び6mM 2−メルカプトエタノールを含
有するバッファー中、最終容積200μl中で制限酵素
BamHI(30単位)を用いて完全に消化する。14
1bp RsaI−BamHI断片(p55 II−2
レセプターcDNAの塩基876−1016)をアガロ
ース・ゲル電気泳動で単離する:
【0061】
【化4】
【0062】該BamHI−ScaIαサブユニット断
片(589bp)、RsaI−BamHI p55断片
(141bp)及びBamHIで消化されたpBC12
BIを、3DNA断片全てを等モル比で含有する反応に
より、一緒に連結した。正確に連結されたプラスミドベ
クターは制限酵素分析により証明される。これらのプラ
スミドの1つ、pLJ1275は、Cullen[Methods in
Enzymology 152、684−704(1987)]に
記載されたようにしてCOS細胞中に転移した際、細胞
表面に到達し且つIgEに結合するαサブユニットを高
水準で発現する。
【0063】ヒトαサブユニットcDNA(14)は部
位特異的変異(site directed mutagenesis)(46)
により、BamHI部位を塩基120−125にて導入
し、EcoRV部位を塩基879−884にて導入する
というように改変することができる。得られた改変cD
NAのBamHI−EcoRV断片は単離され、そして
pBC12BI(47)のBamHI−SmaI部位中
にクローン化される。これにより、プレプロインシュリ
ン遺伝子の開始コドンと初めの5アミノ酸とがヒトαサ
ブユニットのアミノ酸6−257に融合した枠内(in-f
rame)融合がもたらされる。ここに特定した構成pLJ
1101は、抗ペプチド抗血清81−103及び160
−197を用いた透過化細胞(permeabilized cell)の
免疫蛍光染色法により判定して、COS細胞中に転移し
たとき高水準の発現をもたらした。
【0064】αサブユニットのキメラ型を含有するベク
ターは、改変αサブユニットのBamHI−ScaI断
変(塩基121−1710)をIL−2レセプターのR
saI−BamHI断変(塩基876−1016)に連
結することにより構築する(48)。そしてこの連結さ
れた断片をBamHI消化pBC12BIに挿入する。
得られたベクターpLJ1275は、ヒトαサブユニッ
トのアミノ酸6−201(シグナルペプチドと細胞外ド
メインに対応)とp55 IL−2レセプターのアミノ
酸240−271(膜貫通及び細胞質ドメインに対応)
をコードするキメラαサブユニットの合成を指令する。
【0065】キメラαサブユニット発現の増幅は、0.
1及び1.0マイクロモルのアメトロプテリン(amethro
pterin)の段階的濃度上昇により達成される。高い数の
レセプターを発現する細胞を豊富にするのは、IgE−
ビオチン及びストレプトアビジン−FITCを用いる蛍
光活性化セルソーティングを2回行うことにより達成さ
れる。そして、細胞表面のIgE結合性サブユニットを
高レベルで発現する安定なクローンを、限界稀釈クロー
ニングにより得る。5個の独立なクローン性単離体を、
初め結合親和性ではなくてレセプター発現についての相
違で特性づけする。3D10クローンは10%牛胎児血
清と80μg/μlゲンタマイシン硫酸塩とを補充した
イスコベ(Iscove′s)改変ダルベツコ(Dulbecco′s)
媒地中でスピナー培養に適応させる。
【0066】免疫蛍光分析のために、10%牛胎児血清
を補充したイスコベ改変ダルベッコ媒地(完全媒地)中
で37℃30分間、細胞をビオチニル化IgE(1−3
mg/ml)と一緒にインキュベートすることができ
る。該細胞を完全媒地で4回洗浄し、ストレプトアビジ
ン−FITC又はロバ抗−ウサギIgE−FITC(Ja
ckson Immunoresearch)と一緒に完全媒地中で37℃3
0分間インキュベートする。そして該細胞を洗浄し、オ
ルソサイトフルオログラフ50Hで選別するか、或いは
0.25M没食子酸N−プロピルを含有する50%グリ
セロールでおおいカバースリップをつける。該細胞は L
eitz Diaplan 蛍光顕微鏡(25×乾燥対物レンズ)で
観察し、Kodak Tri-X フィルムで撮影する。
【0067】結合性分析のためには、クロラミン−Tを
用いて1−2×106cpm/μg蛋白の比活性まで125
IでIgEを放射性標識することができる(19)。
125I−IgEの結合性は(49)で既述された如く算
定され、65−75%の範囲である。結合性分析は既述
された(22)ように達成され、競合分析のためには、
250ng/mlの125I−IgEの添加に先だち、種
々の稀釈率の試料を30分間細胞懸濁液(4×106
ells/ml)とプレインキュベートする。非特異結
合性は50−100倍過剰の非標識IgEを分析用チュ
ーブに添加することにより求められ、これらの値を実験
値から引き算して特異的結合性を得る。IgEと組換え
レセプターとの間の結合及び解離の機構は、既述(5
0、51、16)の方法で測定される。進行方向の速度
定数(k1)は式 k1=V0/IgE00 から計算さ
れ、ここでV0は初期速度を表わし、IgE0とR0はそ
れぞれIgE及びレセプターの初期モル濃度を表わす。
解離速度定数(k-1)は、レセプターからのリガンドの
解離は単純な1次の崩壊過程であると仮定して計算され
る。平衡定数(KA)は式 KA=k1/k-1 で計算され
る。
【0068】結合性分析のために、キメラレセプターを
発現する永続的細胞株を、遺伝子結合共増幅法(gene-l
inked co-amplification technology)を用いてCHO
細胞で確立することができる。αサブユニットの細胞外
ドメインが高親和性のIgE結合に対して十分であるこ
とを明確に証明するためには、ヒト及びげつ歯類レセプ
ターについて既に述べられている如く、結合及び解離速
度定数を独立に測定することにより平衡結合定数を確定
する。CHO細胞上のレセプター数は細胞を10μg/
mlの125I−IgEと一緒に2時間インキュベートす
ることにより測定する。レセプター密度は4−10×1
5分子/細胞の範囲であつた。
【0069】以上、本発明を一般的に記述したが、以下
の図面と実施例は本発明を詳細に説明する目的のもので
あり、それによりいかなる意味においても発明が限定さ
れるものではない。
【0070】図1:CHO−FcERI(キメラαサブ
ユニット)細胞に対する125I−IgE(当技術分野で
公知のクロラミン−T法で調製)結合性の、モノクロー
ナル抗体による阻害。データは、抗体不在下での全特異
的結合に比較したときの、所定濃度の抗体存在下での
125I−IgE結合の“阻害%”として表わされてい
る。阻害%は実施例に述べられたようにして、非標識I
gE(□)に対してと、種々の抗体15A5(■)、1
2E7(△)、22E7(●)、5D5(○)、29C
6(×)及び8C8(▲)について測定した。
【0071】図2:CHO−FcERI(キメラαサブ
ユニット)細胞に対する125I−15A5(A)及び125
I−22E7(B)の結合性の、IgE及びモノクロー
ナル抗体による阻害。データは抗体不在下での全特異的
結合に比較したときの、所定濃度の抗体存在下での125
I−15A5又は125I−22E7結合の“阻害%”と
して表わされている。阻害%はA図においては、非標識
IgE(●)についてと、種々の抗体15A5(□)、
12E7(■)、22E7(○)、5D5(×)、29
C6(□)及び8C8(■)について、B図においては
種々の抗体15A5(□)、12E7(■)、22E7
(○)、5D5(●)、29C6(△)及び8C8
(▲)について測定した。無関係の蛋白に特定的な対照
抗体は、どの分析においても特異的結合を減少させなか
った。
【0072】図3:抗IgE抗体又は本発明の抗体で処
理した、ヒト好塩基球からのヒスタミン放出の刺激。ヒ
ト末梢血好塩基球を調製し、実施例に記載されたように
所定濃度の抗IgE抗体又は本発明の抗体で処理した。
ヒスタミン放出は(33)に記載されたようにして測定
した。
【0073】図4:非標識IgE及び本発明のモノクロ
ーナル抗体による、ラット好塩基球白血病(RBL)細
胞及びCHO−FcERI(キメラαサブユニット)細
胞に対する125I−IgE結合の阻害の比較。データ
は、非標識ラットIgE及び抗ヒトαサブユニット抗体
による、RBL細胞例えばRBL−1[ATCC CR
L1378]に対する125I−ラットIgEの結合及び
CHO−FcERI(キメラαサブユニット)細胞に対
する125I−ヒトIgEの結合の阻害%として表現され
ている。該阻害%は各々の抗体の所定濃度について実施
例に記載されたように測定された。RBL細胞において
非標識ラットIgE(×)及びモノクローナル抗体4B
4(□)、6F7(○)及び対照抗体(△)。CHO−
FcERI(キメラαサブユニット)細胞において非標
識抗体4B4(■)、6F7(●)及び対照抗体
(▲)。
【0074】
【実施例】実施例1 αサブユニットに対するモノクローナル抗体 a.精製及び125I及びビオチンを用いてのヒト並びに
ラットIgEの標識 ヒト骨髄腫IgE(PS)を(17、18)記載のよう
に精製し、ラットモノクローナルIgEを(19)記載
のようにして免疫細胞腫IR 162をもつnu/nu
マウスの腹水から精製した。IgEは(20)記載のよ
うにしてビオチニル−イプシロン−アミノカプロン酸N
−ヒドロキシサクシンイミドエステル(B−X−NH
S、CalBiochem)でビオチニル化した。ヒト及びラット
IgEをクロラミン−Tを用いて比活性1−2×106
cpm/mg蛋白まで125Iで放射性標識した。
【0075】b.可溶性キメラαサブユニッの精製 4−10×105キメラαサブユニット/細胞で発現し
ているCHO細胞を、10%牛胎児血清(FBS)、1
mMグルタミン、50μgゲンタマイシン及び3×10
-6Mメトトレキセート(選択剤として)を含有するイソ
コブ改変ダルベツコ培地(IMDM)中で維持した。細
胞を収穫し、冷いリン酸緩衝化サリーン(PBS、pH
7.4)で洗浄し、10mM CHAPS、1mM ED
TA、40μg PMSF及び0.02%NaN3を含有
する冷却したPBS(10mM CHAPS/PBS緩
衝液)中で可溶化した(108cell/ml)。細胞
抽出液を100,000xgで70分遠心分離して細胞
屑を除き、可溶化キメラαサブユニットをIgEアフィ
ニティーカラムでクロマトグラフにかけた。
【0076】ヒト又はラットIgE(5mg)を製造業
者(BioRad Labs,Richmond,CA)のプロトコールに従
い1mlの Affigel−10に結合した。該IgEアフィ
ニティー樹脂をカラムの5倍容量の0.2M HAc、
0.2M NaCl、2mM CHAPS、pH2.8(酢
酸−CHAPSバッファー)で洗浄し、10mM CH
APS/PBSバッファーで再平衡化した。キメラαサ
ブユニットの可溶化調製液(1−6×109細胞当量)
を該カラムに適用し、10mM CHAPS/PBSバ
ッファーと2mM CHAPS/PBSバッファー(P
BS pH7.4中に2mM CHAPS、1mM EDT
A、40μg PMSF、0.02% NaN3)で洗浄
し、酢酸−CHAPSバッファーで溶出した。各画分を
3M Tris、pH9でただちに中和した。蛋白を含
有する画分を一緒にし、10mM CHAPS/PBS
バッファーに対し透析し、活性なキメラαサブユニット
についてスロットブロット分析で分析した。
【0077】c.活性なキメラαサブユニットを検出す
るためのスロットブロット分析 CHO−FcERI(キメラαサブユニット)細胞の可
溶性抽出物とアフィニティ精製したキメラαサブユニッ
トを、等体積の10mM Tris−グリシンバッファ
ー、20%メタノール、pH8.3で稀釈し、市販のス
ロットブロッテイング・ユニット(Schleicher and Sch
uell,Keene,NH)を用いてニトロセルロース・ストリ
ップ(0.45μm)上に真空濾過した。該ニトロセル
ロース・ストリップを2%牛血清アルブミン(BSA)
を含有するリン酸緩衝化サリーン(PBS)中室温で1
時間かけてブロックし、CHAPS/FBSバッファー
(10mM CHAPS、5%牛胎児血清、PBS pH
7.4)中で1時間IgE−ビオチン(0.5μg)とイ
ンキュベートし、0.05% Tween−20を含有するP
BSで洗浄し、そしてCHAPS/FBSバッファー
(Amersham Corp.)中で30分間ストレプトアビジン−
パーオキシダーゼと反応させた。該ストリップを洗浄
し、キメラαサブユニット/ビオチニル化IgE複合体
を4−クロロ−1−ナプトール(4−chloro−1−napt
hol)(0.5mg/ml、0.15%H22、0.5M
NaCl、50mM Tris−HCl、pH7.5中)
で30分かけて可視化した。
【0078】d. 125Iでのアフィニティー精製したキ
メラαサブユニッ蛋白の標識及び125I−キメラαサ
ブユニットのN−グリカナーゼ処理 アフィニティー精製したキメラαサブユニットを、エン
ザイモビード薬剤(Enzymobead reagent)(BioRad Lab
oratories)を用いて、製造業者のプロトコールに従い
0.2mCiのNa125Iで30分かけて標識した。標識
した蛋白は BioGel P6DGカラム(BioRad Laboratori
es)で遊離のヨウ素から分離し、2mMCHAPS/P
BSで平衡化し、1mg/mlのBSAを有する2mM
CHAPS/PBSの等容量で稀釈し、4℃で保存し
た。
【0079】放射性標識したキメラαサブユニットは真
空乾燥し、そして0.2Mリン酸ナトリウム、10mM
EDTA、pH7.0中に再分散した。N−グリカナー
ゼ(3単位)(Genzyme,Boston,MA,USA)での消化を
振とう機上で37℃2日間進行させ、その反応を0.1
Mクエン酸塩バッファー、pH4.5で停止した。
【0080】e.レセプター結合分析及びアフィニティ
ー架橋 結合分析は基本的には(17;22)記載のようにして
達成される。簡単に言えば、CHO−FcERI(キメ
ラαサブユニット)又はRBL細胞をRPMI164
0、5%牛胎児血清、5mM HEPES pH7.4
(結合性バッファー)中に4×106cells/ml
に再分散し、125I標識IgE(10ng/mlから1
mg/ml)とインキュベートした。非特異結合は、非
特異結合分析チユーブに50−100倍過剰の非標識I
gEを添加することにより決定した。細胞に結合した放
射活性はシリコンオイルを介しての遠心分離(23)に
より非結合標識から分離した。競合分析のために種々の
濃度の抗体試料を、125I標識ヒトIgE(19ng)
又はラットIgE(250ng)の添加にさきだち、室
温で1時間細胞懸濁液とプレインキュベートした。試料
を室温で更に1時間インキュベートし、上記の如く処理
した。CHO−FcERI(キメラαサブユニット)又
はRBL細胞への125I−IgEの阻害は、抗体存在下
での全特異的結合を抗体不在下での全特異的結合と比較
することにより決定した。
【0081】キメラαサブユニットに架橋した125I−
IgEの可溶性複合体を調製するため、細胞を125I−
IgEとインキュベートし、PBSで洗浄し、冷却PB
S、1mM MgCl2、pH8.3中で107cells
/mlの濃度で再分散した。ジメチルスルホキシド(M
eSO4)中のスベリン酸ジサクシニミジル(DSS)
(Pierce Chemical Co.)を最終濃度0.4mM迄添加
し、反応を一定撹拌下4℃で30分進行させた。反応を
停止し、細胞を25mM Tris−HCl pH7.
5、0.15M NaCl、5mM EDTAで洗浄し
た。該細胞は氷冷した10mM CHAPS/PBSバ
ッファー中(107cells/ml)で上記の如くし
て可溶化した。細胞抽出物は直接SDS/PAGEで分
析する(24)か、SDS/PAGEによる分析の前に
抗体で免疫沈降した。
【0082】f.ハイブリドーマ抗体の製造、特性分析
及び精製 BALB/Cマウス(Charles River Laboratories,Wi
lmington,MA)を同容積のフロインド完全アジュバント
と混合した部分精製キメラαサブユニット(7×108
細胞当量から)で、腹膜内ルート(i.p.)により免疫
した。2週間後、そのマウスにフロインド不完全アジユ
バントと混合した精製キメラαサブユニットの同量を
i.p.で注射した。7週間後、細胞融合の4日前から始
まる連続2日に、1匹のマウスに更にキメラαサブユニ
ット(5.5×109細胞当量から)をi.p.及びi.v.
で注射した。このマウスから脾臓細胞をとり出し、35
%ポリエチレングリコール(PEG4000、E.Merc
k)を用いて1:1の比率(脾臓細胞:NSO細胞)で
NSO細胞(25)と融合した(26)。該融合細胞
を、15%FBS、グルタミン(2mM)、1−メルカ
プトエタノール(0.1mM)、ゲンタマイシン(50
μg)、HEPES(10mM)及び15%P388D
1上清(27)を補充したIMDM中で、48ウェルプ
レート中に5×104cells/well/mlの密
度で配置した。ハイブリッド上清は下記3分析法で特異
的αサブユニット抗体について選別した: 1)125I標識キメラαサブユニットの免疫沈降 2)キメラαサブユニットに架橋した125I−IgEの
可溶性複合体の免疫沈降、及び 3)CHO−FcERI(キメラαサブユニット)に結
合する125I−IgEの阻害。
【0083】ハイブリドーマ細胞株は限界稀釈法により
クローン化した。
【0084】免疫沈降分析(IP assay)のためには、
ハイブリドーマ上清又は精製した抗体試料(20μ
g)、IPバッファー(4mM CHAPS/PBS p
H7.4、1mg/ml BSA)及び125I標識キメラ
αサブユニット又はキメラαサブユニットに架橋した
125I−IgEの可溶性複合体のいずれかを一緒に混合
し、30分間静置した。アガロースビーズに結合したヤ
ギ抗マウス抗体(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)
を試験管に添加し、室温で2時間回転した。該ビーズを
IPバッファーで3回洗浄し、カウントした。結合した
リガンドを、SDS/PAGE試料バッファーを添加
し、95℃で3分間加熱することにより、解離した。該
解離蛋白はSDS/PAGE及び放射能写真撮影により
分析した。
【0085】抗体はまた変性可溶化キメラαサブユニッ
トへの結合性についてウエスターンブロツト分析法によ
り試験した(28)。簡単にいえば、可溶化蛋白を非還
元又は還元条件下でSDS/PAGEにより分離し、電
気泳動でニトロセルロース膜に移行させる。該膜を1%
BSA、PBS pH7.4で37℃1時間処理し、次い
で抗体バッファー(1%BSA、50mMリン酸ナトリ
ウムpH6.5、0.5M NaCl、0.05% Tween−
20)中で稀釈された抗体試料を用いて、室温で2時間
プローブ処理した。該膜を洗浄し、パーオキシダーゼに
結合したヤギ抗マウスIgGと反応させ、結合した抗体
を4−クロロ−1−ナプトール(napthol)で室温下3
0分かけて可視化した。
【0086】抗体は、製造業者(Genex,Gaithersbur
g,MD,USA)のプロトコールに従い、架橋化アガロース
ゲルに結合した蛋白Gでのアフィニティクロマトグラフ
ィーにより、大規模のハイブリドーマ培養液から精製し
た。
【0087】g.合成ペプチドに対する抗体の結合性 αサブユニットの細胞外配列全体にわたる、16個の重
畳するペプチドを標準的固相合成法で製造した(2
9)。精製したペプチドは蒸留水又はMeSO4にとか
した(1mg/ml)。EIAプレートを50mM重炭
酸塩−炭酸塩バッファー、pH9.6中にとかした20
0ngの各ペプチドで被覆し、そして37℃で一晩乾燥
した。該プレートを水洗し、1%BSA、PBS pH
7.4でブロックし、抗体と一緒に室温で2時間インキ
ュベートした。該プレートを0.05%Tween−20、P
BS pH7.4で洗浄し、パーオキシダーゼに結合した
ヤギ抗マウスIgG(Boehringer Mannheim Immunochem
icals)を室温で2時間で添加した。該抗体−ペプチド
複合体を、0.012%H22を含有する0.1Mクエン
酸塩バッファー、pH4.5に溶かしたo−フェニレン
ジアミン(0.4mg/ml)で492nmで可視化し
た。
【0088】h. 125I標識抗体を用いた結合性分析 抗体15A5、12E7及び22E7をイオドゲン法
(Iodogen method)の改良法により125Iで標識した(P
ierce Chemical Co.)。簡単に言えば、1mCiの125
I−Na(Amersham Co.)と50μlの0.5Mリン酸
ナトリウム・バッファー、pH7.5を、50μgのイ
オドゲン(Iodogen)で被覆されたホウケイ酸塩ガラス
管に添加した。4分後、PBS、pH7.4中の抗体
(50μg)を添加し、反応を室温で8分間続けた。標
識抗体を BioGel P6DGカラム(BioRadLaboratorie
s)でのクロマトグラフィーにより遊離の125Iから分離
した。CHO−FcERI(キメラαサブユニット)細
胞に対する標識抗体の結合性を、125I−IgEについ
て述べられたようにして測定した。非特異結合は100
倍モル過剰の非標識抗体又はIgEの存在下に測定され
た。平衡結合データを、標識抗体の解離定数(KD)及
び細胞当りの結合部位の数を推定するため、Scatchard
(30)に従つて分析した。非標識精製抗体とハイブリ
ドーマ上清を用いた競合分析を、125I標識抗体を1時
間プレインキュベーション工程の最後に添加する以外は
125I−IgEについて記載されたようにして、実施し
た。標識抗体の結合の50%を阻害する抗体濃度をIC
50と命名した。
【0089】i.ヒト好塩基球上の天然FcERIに対
する抗体の結合性 既に記述(31)されているようにして、Ficoll-Paque
(Pharmacia)中での沈澱により、ヘパリン化末梢血か
らヒト好塩基球を高濃度化した。洗浄した好塩基球
(1.5×105細胞)を、1%FBS及び0.02%ア
ジドナトリウムを含有するPBS中で、2.5−40m
g/mlの精製した抗体と一緒に室温で20分間インキ
ュベートした。該細胞を洗浄し、そしてフルオレセイン
で標識したヤギ抗ヒトIgE及びローダミンで標識した
(Fab)2−ヤギ抗マウスIgGと一緒にインキュベート
した(Tago Labs,Burlingame,CA.)。細胞を洗浄し、
サイトスピン器(Cytospin apparatus)(400rpm
で5分間)を用いてスライド上に分散した。該スライド
を(32)で既述されているように、0.22M 1.4
−ジアゾビシクロ(2,2,2)オクタン(Sigma Chemic
al Co.)を含有する90%グリセロールで覆つた。該細
胞を Leitz Diaplan 蛍光顕微鏡で観察し、KodakEktach
rome 400フィルムで写真撮影した。
【0090】ヒスタミン放出は(33)で既述されたよ
うに実施した。
【0091】j.αサブユニットに対するモノクローナ
ル抗体の特性分析 CHO−FcERI(キメラαサブユニット)細胞の粗
製抽出物及び精製された可溶性キメラαサブユニット
を、スロットブロット分析で特異的IgE結合活性につ
いて評価した。スロットブロット分析結果の定性的評価
により、第1次及び第2次免疫において存在する部分精
製キメラαサブユニットの量は約7から28μgである
ことが証明された。最終免疫については、該マウスはス
ロットブロツト分析での測定では約100μgの部分精
製キメラαサブユニットを受けていた。精製されたキメ
ラαサブユニットを注射されたマウスは、CHO−Fc
ERI(キメラαサブユニット)細胞に結合する125
−IgEを効果的にブロックし、125I標識キメラαサ
ブユニット及びキメラαサブユニットに架橋した125
−IgEの可溶性複合体の両者を免疫沈降させる、血清
抗体を産生した。一匹のマウスからとり出された脾臓細
胞を用いた融合により、本発明のモノクローナル抗体
(mAb)を分泌する47のハイブリドーマが得られた
(表1)。全ての抗体が125I標識キメラαサブユニッ
ト調製物からの約47KDの放射性標識蛋白を免疫沈降
させた。125I−キメラαサブユニット調製物中に存在
する約47KDと約65KDの2個の主要な放射性免疫
蛋白は、標識されたキメラαサブユニットと牛血清アル
ブミンをそれぞれ表わしている。データとしては表1を
参照:但し数1)〜7)が以下の意味を有する。
【0092】
【表1】
【0093】1) 125I標識した精製キメラαサブユニ
ット(125I−アルフアー)、125I標識した脱グリコシ
ル化精製キメラαサブユニット(125I−de−アルフ
ァー)及びキメラαサブユニットに架橋した125I−I
gEの可溶性複合体(125I−IgEアルファー)を用
いて、上記の如くに実施された免疫沈降分析(IP分
析)。
【0094】2) 組換えキメラαサブユニットを発現
しているCHO細胞[CHO−FcERI(キメラαサ
ブユニット)]及びRBL細胞を用いて、上記の如くに
実施されたレセプター結合分析。分析に含まれる放射性
標識リガンドは125I−IgE、125I−15A5及び
125I−22E7であつた。
【0095】3) αサブユニットの細胞外ドメインの
アミノ酸配列(aa配列)に対応する16個の合成ペプ
チドを用いて、上記の如くに実施されたペプチドEI
A。
【0096】4) ( )の中の数字はそれぞれの“ク
ラス”及び“タイプ”に入る抗体の数を表わす。標識的
抗体をそれぞれの抗体のタイプの下の( )内に示し
た。
【0097】5) タイプ2a及び2b抗体間の相違
は、該タイプ2b抗体は E.coli 内で発現されたαサブ
ユニットの組換え細胞外ドメインに、ウエスターンブロ
ットにおいて結合するということである。
【0098】6) IC50は>120mg/mlであ
る。
【0099】7) IC50は0.18mg/mlである。
【0100】47抗体を、それぞれキメラαサブユニッ
トに架橋した125I−IgEの可溶性複合体を免疫沈降
する、或いはCHO−FcERI(キメラαサブユニッ
ト)細胞に結合する125I−IgEを阻害する能力に従
つて、非阻害型及び阻害型クラスに分割した。SDS/
PAGE及び放射線写真分析により、6個の非阻害型抗
体(22E7、29C6、11B4、8C8、24B4
及び5D5)がCHO−FcERI(キメラαサブユニ
ット)細胞に親和性架橋した125I−IgEの可溶性抽
出物からの分子量約190KDと250KDの2個の蛋
白を免疫沈降させた。阻害型抗体15A5、12E7、
6F7、4B4、23B8及び39D7はこれらの放射
性標識複合体を免疫沈降させなかつた。キメラαサブユ
ニットは高度にグリコシル化されているため、架橋アガ
ロースに結合した小麦胚種レクチンもまた190KD及
び250KD複合体を沈降させた。
【0101】阻害型抗体15A5及び12E7はCHO
−FcERI(キメラαサブユニット)細胞に結合する
125I−IgEをブロックする(図1)。125I−IgE
の結合をブロツクするIC50(最大阻害の半分)はそれ
ぞれ15A5、IgE及び12E7について0.33、
0.89及び2.43μg/mlである。これらのデータ
は、15A5及び12E7はIgEよりもαサブユニッ
トについてそれぞれ約2.5倍高い及び低い親和性を有
することを示唆している。4個の非阻害型抗体(22E
7、5D5、8C8及び29C6)はキメラαサブユニ
ット担持細胞への放射性標識IgEの結合をブロツクし
ない(図1)。
【0102】CHO−FcERI(キメラαサブユニッ
ト)細胞への125I−15A5、125I−IgE及び125
I−22E7の結合は飽和性(saturable)であり、か
つ特異的である。CHO−FcERI(キメラαサブユ
ニット)細胞への125I−15A5、125I−IgE及び
125I−22E7の平衡結合性のスャッチャードプロッ
ト分析は、それぞれのリガンドの見掛けの解離定数(K
D s)がそれぞれ1.57nM、2.99nM及び0.81
nMであることを示している。
【0103】多くの抗体がウェスターンブロットで変性
キメラαサブユニットに結合するが、非阻害型抗体のサ
ブグループのみ(即ち22E7)がウェスターンブロッ
トで還元された及び変性されたキメラαサブユニットの
両方に結合する。CHO細胞で発現されたキメラαサブ
ユニットの見掛けの分子量は、SDS/PAGEでの
125I標識キメラαサブユニットのウェスターンブロッ
ト分析及び放射性写真撮影での測定によれば、約47K
Dである。キメラαサブユニットのcDNAからは約2
4KDの分子量が予測されることから、この見掛けの分
子量は、細胞表面のキメラαサブユニットが高度に翻訳
後修飾されていることを示している(17)。該抗体が
炭水化物残渣及びαサブユニットのペプチド配列のうち
どちらを認識しているかを決めるため、それぞれの抗体
をN−グリカナーゼ消化した125I標識キメラαサブユ
ニットを用いた免疫沈降分析で試験した。N−グリカナ
ーゼ消化したレセプターは約25KDの見掛けの分子量
で移動する。非阻害型(11B4及び39D5)及び阻
害型(15A5)抗体の両者が、約25KDの脱グリコ
シル化された125I標識キメラαサブユニットを免疫沈
降させる。モノクローナル抗体のほとんど(47のうち
43)が、脱グリコシル化された125I標識キメラαサ
ブユニットを免疫沈降した。
【0104】k.抗体エピトープの同定 αサブユニットのシグナルペプチド(アミノ酸26−2
04)を除いて完全な細胞外配列に亘り、且つ重畳する
16個の合成ペプチドに対する各抗体の結合性を、EI
Aで決定した。該ペプチドは成熟αサブユニットのアミ
ノ酸配列26−51、43−58、51−65、59−
74、73−88、66−80、81−103、93−
110、104−117、111−124、118−1
32、125−140、134−158、151−16
7、160−197及び185−204に対応した。試
験された43の抗体のうち、ただの2個のみが該ペプチ
ドに特異的に結合した。阻害型抗体15A5はアミノ酸
125−140に亘るペプチドを認識し、一方非阻害型
抗体11B4は配列43−58を表わすペプチドに結合
した。どの抗体も他のどのペプチド例えば配列81−1
03に対応するペプチドとも反応しなかった。どの抗体
も部分的に重畳するペプチド(15A5については11
8−132及び132−158;11B4については2
6−51及び51−65)に結合しなかったので、15
A5及び11B4のエピトープはそれぞれおそらくアミ
ノ酸130及び50の周囲の領域を含む。
【0105】合成ペプチドに結合しなかった抗体のエピ
トープを同定するため、CHO−FcERI(キメラα
サブユニット)細胞に結合する125I−15A5及び125
I−22E7(抗体11B4と同種)を各々の抗体が阻
止する能力を測定する、競合研究が実施された。細胞性
レセプターに対する125I−15A5及び125I−22E
7の結合性は飽和し得、且つ特異的であった。非標識1
5A5、IgE及び12E7による125I−15A5結
合性の阻害についてのIC50は、それぞれ1.09、2.
41及び13.74mg/mlであつた(図2)。中和
型抗体のすべてがCHO−FcERI(キメラαサブユ
ニット)細胞への125I−15A5の結合を阻止し、中
和型抗体は共通のエピトープ又は近く隣接したエピトー
プを認識することを示唆した。1つの非阻害型抗体29
C6は125I−15A5の結合を120μg/mlで部
分的に阻害でき、一方他の非阻害型抗体はこの濃度では
125I−15A5の結合を阻止しなかった(図2)。
【0106】非標識22E7、29C6、8C8及び5
D5による125I−22E7の結合の阻害についてのI
50は、それぞれ0.26、0.18、0.29及び0.7
9μg/mlであつた。25の非中和型抗体のうち22
のものを含有するハイブリドーマ上清は、CHO−Fc
ERI(キメラαサブユニット)細胞に対する125I−
22E7の結合を阻止した。残る3つの非中和型抗体
(即ち39D5)により認識されるエピトープは、エピ
トープが22E7エピトープ(アミノ酸配列43−5
8)と重畳しないことを示す細胞への、放射性標識22
E7の結合を阻止しなかつた。阻害型抗体15A5は、
CHO−FcERI(キメラαサブユニット)細胞への
放射性標識22E7の結合を約25%阻止した。この阻
害水準は一定であり、結合反応に更に多くの15A5を
添加しても増大しなかつた。非標識IgE及び他の阻害
型抗体(即ち12E7)は、これらの細胞への放射性標
識22E7の結合を阻害しなかつた。
【0107】l.ヒト好塩基球上の天然FcEレセプタ
ー(FcERI)に対する抗体の結合 本発明のモノクローナル抗体が、ヒト好塩基球上のFc
ERI複合体の部分としての天然αサブユニットを認識
する能力を評価するため、2種のカラー免疫蛍光分析を
実施した。正常なヒト好塩基球は通常それらのFcEレ
セプターの多数に結合したIgEを有しているため、F
ITC標識抗IgEは抗塩基球を染色し、IgEで占拠
されたFcERIレセプターを有する細胞が存在するこ
とを示すであろう。好塩基球は阻害型抗体15A5で非
常にかすかに染色される。この抗体はCHO−FcER
I(キメラαサブユニット)細胞を鮮明に染色し、Ig
Eで予め処理した後のこれら同一細胞にはかすかに染色
するだけである。これらのデータは、好塩基球上の大多
数のFcERIレセプター上で15A5エピトープがブ
ロツクされることを示している。しかしながら、非阻害
型抗体5D5は、IgEが結合した同じ細胞を鮮明に染
色し、IgEと5D5は同時に天然FcERIレセプタ
ーに結合しうることを示している。両抗体は抗IgE染
色細胞を染色するだけであり、該抗体が好塩基球に対し
高い特異性を有することを証明した。
【0108】該FcERIレセプターは、IgEと抗原
とが2又はそれ以上のレセプターを架橋するとき、好塩
基球の脱顆粒を促進する。2価の抗体分子も天然FcE
RIレセプターを架橋することにより、好塩基球の脱顆
粒を促進する。各抗体の脱顆粒を誘起する能力は、それ
ぞれの抗体が異なる濃度で存在するとき好塩基球から放
出されるヒスタミンの量で測定できる(図3)。抗Ig
E抗体は投与量依存的様式で好塩基球からのヒスタミン
放出を誘起する(図3、内部図)。非阻害型抗体5D5
及び22E7は、最少の抗体濃度で最大のヒスタミン放
出を誘起することができる(図3)。しかし、阻害型抗
体15A5及び12E7は、ほとんどのFcERIレセ
プターがIgEで占拠されるため最少の抗体濃度ではヒ
スタミン放出を誘起できない(図3)。高濃度のこれら
2つの中和型抗体は、おそらくIgEで占拠されていな
いレセプターの架橋によりヒスタミン放出を誘起する
(図3)。
【0109】m.RBL細胞上の天然FcERIレセプ
ターへの抗体の結合 6種の阻害型(15A5、4B4、39D7、12E
7、6F7及び23B8)及び6種の非阻害型(22E
7、5D5、8C8、24B4、29C6及び11B
4)の抗体につき、RBL細胞上のFcERIレセプタ
ーへの125I−IgEの結合を阻害し、又はラットαサ
ブユニットに架橋した125I−IgEの可溶性複合体を
免疫する能力を試験した。ただ1種の阻害型抗体4B4
がRBL細胞への125I−ラットIgEの結合を阻止す
る。CHO−ERI(キメラαサブユニット)細胞及び
RBL細胞に結合する125I−IgEを阻止する4B4
のIC50は、それぞれ0.6及び330mg/mlであ
る。非標識ラットIgEはRBL細胞に結合する125
−ラットIgEの阻止において、4B4より約1100
倍効果的であつた。他の抗体はCHO−FcERI(キ
メラαサブユニット)細胞に結合する125I−ヒトIg
Eを阻止するのは非常に効力があったが、どれもRBL
細胞に結合する125I−ラットIgEを阻止できなかつ
た。非阻害型抗体のどれもラットαサブユニットに架橋
した125I−IgEの可溶性複合体を免疫沈降できなか
った。
【0110】n.モノクローナル抗体のFab断片の調
製と利用 本発明の精製モノクローナル抗体のFab断片は、“An
tibodies:A Laboratory Manual",E.Harlow and D.Lan
e,eds.,Cold Spring Harbor Press,1989:pp.6
25−631及び“Monoclonal antibodies:Principle
and Practice",J. Goding,Academic Press,Inc.,N
ew York,N.Y.,119−124(1983)に記載さ
れている如き、周知の標準的方法によりパパイン消化で
製造された。
【0111】精製したモノクローナル抗体のFab断片
は、もとの抗体分子について記述した方法により、ヒト
好塩基球及び肥満細胞に結合するIgEを阻止するのに
利用することができる。脱顆粒とヒスタミン放出を刺激
することなく、Fab断片によって好塩基球や肥満細胞
に結合するIgEを阻害する証明は、Progress in Alle
rgy,Vol.34,pp.188−253“IgEレセプター
を介してのメディエーター放出についての肥満細胞の活
性化”、T.I.Ishizaka and K.Ishizaka に記載された標
準的技術で実施された。
【0112】なお、本発明の主たる特徴及び実施態様を
示せば以下のとおりである。
【0113】1.ヒト高親和性FcIgEレセプターの
αサブユニットの少くとも1つのエピトープに特異的に
結合することのできるモノクローナル抗体又はその断
片。 2.1価又は2価のFab断片である第1項の断片。
【0114】3.ヒト高親和性FcIgEレセプターの
αサブユニットのアミノ酸配列が下記のとおり
【0115】
【化5】
【0116】である第1項又は2項のモノクローナル抗
体又はその断片。
【0117】4.ヒト好塩基球又はヒト肥満細胞の高親
和性FcIgEレセプターに結合するIgEをブロック
する第1〜3項のいずれかのモノクローナル抗体又はそ
の断片。
【0118】5.ヒト好塩基球又は肥満細胞の高親和性
FcIgEレセプターのαサブユニットに結合したとき
ヒスタミン放出を刺激しない第1〜3項のいずれかのモ
ノクローナル抗体又はその断片。
【0119】6.哺乳動物由来の第1〜5項のいずれか
のモノクローナル抗体又はその断片。
【0120】7.第1〜6項のいずれかのモノクローナ
ル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞。
【0121】8.治療活性物質(therapeutically acti
ve substance)としての第1〜6項のいずれかのモノク
ローナル抗体又はその断片。
【0122】9.診断道具としての第1〜6項のいずれ
かのモノクローナル抗体又はその断片。
【0123】10.ヒト高親和性FcIgEレセプター
のαサブユニットを精製するための第1〜6項のいずれ
かのモノクローナル抗体又はその断片。
【0124】11.(a) ヒト高親和性FcIgEレ
セプターのαサブユニットに対応する第1のアミノ酸配
列又はその機能的サブ配列、及び上記αサブユニットの
細胞表面発現を可能とするレセプターの膜貫通及び細胞
質領域に対応する第2のアミノ酸配列とを含有してなる
ポリペプチドをアジユバントと混合して哺乳動物に注射
し、そして免疫応答を生起するように少くとも1回注射
を繰返し; (b) 該哺乳動物から抗体産生細胞を単離し; (c) 該細胞をミエローマ細胞と融合し;そして (d) 得られるハイブリドーマ細胞から所望のモノク
ローナル抗体を産生する細胞を選択することからなる第
1〜6項のいずれかに記載のモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマ細胞の製造方法。
【0125】12.第11項の工程(a)から(d)
と、対応するハイブリドーマ細胞の上清から所望のモノ
クローナル抗体を単離し、そして所望により、既知方法
によりそれらの断片を製造することからなる工程(e)
とを特徴とする第1〜6項のいずれかに記載のモノクロ
ーナル抗体又はその断片を製造する方法。
【0126】13.(a) 上記モノクローナル抗体又
は断片と試料中に存在する該αサブユニットとの間で複
合体が形成される条件下で、固相担体に結合されていて
もよい該モノクローナル抗体又は断片と試料とを接触せ
しめ; (b) 該試料から形成される複合体を分離し;そして (c) 該複合体から上記αサブユニットを純粋な形態
で単離することからなるヒト高親和性FcIgEレセプ
ターのαサブユニットの精製方法。
【0127】14.(a) 生物学的流体であつてもよ
い試料を、酵素又は放射性或いは蛍光性物質であつても
よい検出可能なマーカーで標識された第1−6項のいず
れかで定義されるモノクローナル抗体又はその断片と接
触させて、該モノクローナル抗体又は断片と該試料中に
存在するαサブユニットとの間で複合体を形成させ;そ
して (b) 標識された複合体を検出し、それにより試料中
の該αサブユニットの存在を検出することからなる試料
中のヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブユニッ
トの存在を検出する方法。
【0128】15.(a) 試料を、第1〜6項のいず
れかに定義されたモノクローナル抗体又はその断片と接
触させ、該モノクローナル抗体又は断片と該試料中に存
在する上記αサブユニットとの間で複合体を形成させ; (b) 得られる試料を、上記モノクローナル抗体又は
断片と結合することのできる検出可能な標識抗体と接触
させ、該検出可能な標識抗体と工程(a)の複合体との
間で複合体を形成させ;そして (c) 工程(b)の標識複合体を検出し、それにより
試料中の上記αサブユニットの存在を検出することから
なる試料中のヒト高親和性FcIgEレセプターのαサ
ブユニットの存在を検出する方法。
【0129】16.(a) 固相担体に結合した第1〜
6項のいずれかに定義されたモノクローナル抗体又はそ
の断片を、単離されたヒト高親和性FcIgEレセプタ
ーのαサブユニットの既知量と接触させ、該モノクロー
ナル抗体又は断片と上記αサブユニットとの間で複合体
を形成させ; (b) 工程(a)の複合体を試料と接触させ、試料中
のIgEを上記複合体のαサブユニットと結合させて新
複合体を形成させ; (c) 工程(b)の新たに形成された複合体を、Ig
Eに結合することができる検出可能な標識抗体の既知量
と接触させ;そして (d) 工程(c)の検出可能な標識抗体の量を測定す
ることにより、該試料中に存在するIgEの量を決定す
ることからなる、ヒト高親和性FcIgEレセプターの
αサブユニットに結合可能な試料中に存在するIgEの
量を決定する方法。
【0130】17.第1〜6項のいずれかのモノクロー
ナル抗体又はその断片及び所望により非毒性、不活性の
治療上許容される担体材料を含有する薬学的組成物。
【0131】18.第1〜6項のいずれかのモノクロー
ナル抗体又はその断片の治療剤としての使用。
【0132】19.第1〜6項のいずれかのモノクロー
ナル抗体又はその断片のアレルギー疾患の処置のための
治療剤としての使用。
【0133】20.第1〜6項のいずれかのモノクロー
ナル抗体又はその断片の診断薬としての使用。
【0134】21.第1〜6項のいずれかのモノクロー
ナル抗体又はその断片のヒト高親和性FcIgEレセプ
ターのαサブユニットの精製のための使用。
【0135】22.第11項に記載された方法により製
造されたハイブリドーマ細胞。
【0136】23.第12項に記載された方法により製
造されたモノクローナル抗体又はその断片。
【0137】参 考 文 献 1.Metzger,H.,Alcaraz,G.,Ha
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【図面の簡単な説明】
【図1】 CHO−FcERI(キメラαサブユニッ
ト)細胞に対する125I−IgE(当技術分野で公知の
クロラミン−T法で調製)結合性のモノクローナル抗体
による抑制割合を示すグラフである。
【図2】 CHO−FcERI(キメラαサブユニッ
ト)細胞に対する125I−15A5(A)及び125I−2
2E7(B)の結合性のIgE及びモノクローナル抗体
による抑制割合を示すグラフである。
【図3】 抗IgE抗体又は本発明の抗体で処理したヒ
ト好塩基球からのヒスタミン放出割合を示すグラフであ
る。
【図4】 非標識IgE及び本発明のモノクローナル抗
体によるラット好塩基球白血病(RBL)細胞及びCH
O−FcERI(キメラαサブユニット)細胞に対する
125I−IgE結合の抑制割合を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 G01N 33/577 B 9015−2J //(C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 ジヨン・ハキミ アメリカ合衆国ニユーヨーク州10583スカ ルスデイル・カントリーリツジロード210 (72)発明者 ジヤレマ・ピーター・コーチヤン アメリカ合衆国ニユージヤージイ州07044 ベローナ・クレストモントロード7

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト高親和性FcIgEレセプターのα
    サブユニットの少くとも1つのエピトープに特異的に結
    合することのできるモノクローナル抗体又はその断片。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモノクローナル抗体を分
    泌するハイブリドーマ細胞。
  3. 【請求項3】 (a) ヒト高親和性FcIgEレセプ
    ターのαサブユニットに対応する第1のアミノ酸配列又
    はその機能的サブ配列、及び上記αサブユニットの細胞
    表面発現を可能とするレセプターの膜貫通及び細胞質領
    域に対応する第2のアミノ酸配列とを含有してなるポリ
    ペプチドをアジュバントと混合して哺乳動物に注射し、
    そして免疫応答を生起するように少くとも1回注射を繰
    返し; (b) 該哺乳動物から抗体産生細胞を単離し; (c) 該細胞をミエローマ細胞と融合し;そして (d) 得られるハイブリドーマ細胞から所望のモノク
    ローナル抗体を産生する細胞を選択することを特徴とす
    る、請求項1記載のモノクローナル抗体を産生するハイ
    ブリドーマ細胞の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の工程(a)から(d)
    と、対応するハイブリドーマ細胞の上清から所望のモノ
    クローナル抗体を単離し、そして所望により、既知方法
    によってそれらの断片を製造することからなる工程
    (e)とを特徴とする請求項1記載のモノクローナル抗
    体又はその断片の製造方法。
  5. 【請求項5】 (a) モノクローナル抗体又は断片と
    試料中に存在するαサブユニットとの間で複合体が形成
    される条件下で、固相担体に結合されていてもよい該モ
    ノクローナル抗体又は断片と試料とを接触せしめ; (b) 該試料から形成された複合体を分離し;そして (c) 該複合体から上記αサブユニットを純粋な形態
    で単離することを特徴とするヒト高親和性FcIgEレ
    セプターのαサブユニットの精製方法。
  6. 【請求項6】 (a) 生物学的流体であってもよい試
    料を、酵素又は放射性或いは蛍光性物質であってもよい
    検出可能なマーカーで標識された請求項1記載のモノク
    ローナル抗体又はその断片と接触させて、該モノクロー
    ナル抗体又は断片と該試料中に存在するαサブユニット
    との間で複合体を形成させ;そして (b) 標識された複合体を検出し、それにより試料中
    の該αサブユニットの存在を検出することを特徴とする
    試料中のヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブユ
    ニットの存在を検出する方法。
  7. 【請求項7】 (a) 試料を、請求項1記載のモノク
    ローナル抗体又はその断片と接触させ、該モノクローナ
    ル抗体又は断片と該試料中に存在する上記αサブユニッ
    トとの間で複合体を形成させ; (b) 得られる試料を、上記モノクローナル抗体又は
    断片と結合することのできる検出可能な標識抗体と接触
    させ、該検出可能な標識抗体と工程(a)の複合体との
    間で複合体を形成させ;そして (c) 工程(b)の標識複合体を検出し、それにより
    試料中の上記αサブユニットの存在を検出することを特
    徴とする試料中のヒト高親和性FcIgEレセプターの
    αサブユニットの存在を検出する方法。
  8. 【請求項8】 (a) 固相担体に結合した請求項1記
    載のモノクローナル抗体又はその断片を、単離されたヒ
    ト高親和性FcIgEレセプターのαサブユニットの既
    知量と接触させ、該モノクローナル抗体又は断片と上記
    αサブユニットとの間で複合体を形成させ; (b) 工程(a)の複合体を試料と接触させ、試料中
    のIgEを上記複合体のαサブユニットと結合させて新
    しい複合体を形成させ; (c) 工程(b)の新たに形成された複合体を、Ig
    Eに結合することができる検出可能な標識抗体の既知量
    と接触させ;そして (d) 工程(c)の検出可能な標識抗体の量を測定す
    ることにより、該試料中に存在するIgEの量を決定す
    ることを特徴とするヒト高親和性FcIgEレセプター
    のαサブユニットに結合可能な試料中に存在するIgE
    の量を決定する方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のモノクローナル抗体又は
    その断片及び所望に応じて非毒性、不活性の治療上許容
    される担体材料を含有する薬学的組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のモノクローナル抗体又
    はその断片の治療剤としての使用。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のモノクローナル抗体又
    はその断片のアレルギー疾患の処置のための治療剤とし
    ての使用。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のモノクローナル抗体又
    はその断片の診断薬としての使用。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のモノクローナル抗体又
    はその断片のヒト高親和性FcIgEレセプターのαサ
    ブユニットの精製のための使用。
  14. 【請求項14】 請求項3に記載された方法により製造
    されたハイブリドーマ細胞。
  15. 【請求項15】 請求項4に記載された方法により製造
    されたモノクローナル抗体又はその断片。
JP4057508A 1991-02-11 1992-02-10 ヒト高親和性FcIgEレセプターのαサブユニツトと特異的に結合するモノクローナル抗体 Pending JPH05252988A (ja)

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