JPH05252785A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH05252785A
JPH05252785A JP4044962A JP4496292A JPH05252785A JP H05252785 A JPH05252785 A JP H05252785A JP 4044962 A JP4044962 A JP 4044962A JP 4496292 A JP4496292 A JP 4496292A JP H05252785 A JPH05252785 A JP H05252785A
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JP
Japan
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offset
motor
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current
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JP4044962A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakanishi
裕之 中西
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP4044962A priority Critical patent/JPH05252785A/ja
Publication of JPH05252785A publication Critical patent/JPH05252785A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製品出荷時の煩わしい調整作業を必要とせ
ず、オフセットを小さくするためのの高価な部品を使用
することなく、モータ通電時にもオフセット相殺がで
き、温度変化にも強いオフセット補正を可能にしたモー
タ制御装置を提供する。 【構成】 コントローラ(15)において、電流センサ
(21、22)により検出されたモータ電流を1周期分
に亘って積分し、またはモータ電流の正負の時間の比を
求め、この積分値または正負の時間の比から直接オフッ
ト値を算出し、電流センサ(21、22)により検出さ
れたモータ電流からこのオフセット値を逐次減算するこ
とによりオフセット補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多相同期型交流モー
タの各相に供給されるモータ電流の検出値に基づき多相
同期型交流モータのトルク、速度、位置などを制御する
モータ制御装置に関し、特にモータ電流の検出値のオフ
セットをリアルタイムで補正することにより多相同期型
交流モータの制御性能を改善したモータ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、多相同期型交流モータを制御す
るモータ制御装置においては、多相同期型交流モータの
各相に供給されるモータ電流(交流信号)を電流検出回
路により検出して、この電流検出回路の検出出力に基づ
き多相同期型交流モータのトルク、速度、位置などを制
御するように構成されている。そして、この電流検出回
路は、例えばホール素子などを用いた電流検出センサと
この電流検出センサの出力を増幅する例えば演算増幅器
などからなるアナログアンプから構成される。
【0003】しかし、これら、センサおよびアナログア
ンプはその入力が0であるにもかかわらずその出力に0
以外の信号になる、いわゆるオフセットが生じることが
知られている。このオフセットは電流検出回路により検
出されるモータ電流検出信号に誤差を与え、多相同期型
交流モータの制御、すなわちトルク、速度、位置などの
制御に悪影響を与え、その制御性能を劣化させることに
なる。
【0004】このオフセットを補正するために従来は、
製品出荷時に 1)電流検出センサの出力を増幅するアナログアンプの
出力を電圧計またはオシロスコープなどにより観測しな
がらオフセット調整用のボリュームを調整してオフセッ
トを補正する 2)電流検出センサの出力を増幅するアナログアンプの
出力をモータ制御装置自体が持っている表示器に表示さ
せて、この表示器をみながらオフセット調整用のボリュ
ームを調整してオフセットを補正する などの方法がとられている。
【0005】しかし、このような方法は 1)製品の生産工程での工程数の増加、生産効率の低下 2)それにともなる製品のコストアップ につながる。
【0006】また、 1)オフセットの少ないアナログアンプを採用する 2)オフセットの少ない電流センサを採用する ことにより、電流検出回路のオフセットを小さくする方
法もあるが、この場合は当然のことながら 1)部品のコストアップ 2)これに伴う製品のコストアップ をもたらす。
【0007】これらの問題を解決するために、製品出荷
後のユーザ使用時において、モータ電流が0のときのア
ナログアンプの出力をオフセットとしてメモリ等に記憶
し、モータ制御時にはアナログアンプの出力からこのメ
モリに記憶した値を減算するようにしてオフセット補正
を行うモータ制御装置も提案されている。
【0008】しかし、この構成の場合、モータ電流が0
のときのアナログアンプの出力をオフセットとしてオフ
セット補正を行うため、モータ電流が0の状態から通電
状態に変化したことによる電流センサ、アナログアンプ
のオフセットの温度ドリフトなどには対応できず、動特
性を考えた有効なオフセット補正を行うことはできな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上述した従来の問題点に着目してなされたもので、 1)製品出荷時の煩わしい調整作業を必要とせず 2)オフセットを小さくするためのの高価な部品を使用
することなく 3)モータ通電時にもオフセット相殺ができ、温度変化
にも強い オフセット補正を可能にしたモータ制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明においては、多相同期型交流モータの各
相に供給される交流電流を検出する電流検出手段を備
え、該電流検出手段の検出出力に基づき前記多相同期型
交流モータを制御するモータ制御装置において、前記検
出出力の少なくとも1周期分から前記検出出力のオフセ
ットを逐次検出し、該検出したオフセットを前記検出出
力から逐次減算することにより前記オフセットを相殺す
ることを特徴とする。
【0011】また、第2の発明においては、多相同期型
交流モータの各相に供給される交流電流を検出する電流
検出手段を備え、該電流検出手段の検出出力に基づき前
記多相同期型交流モータを制御するモータ制御装置にお
いて、前記検出出力の1周期分を積分することにより前
記検出出力のオフセットに対応した値を算出するオフセ
ット算出手段と、前記検出出力から前記オフセット算出
手段で算出された値を減算することにより前記オフセッ
トを相殺するオフセット相殺手段と、を具備したことを
特徴とする。
【0012】また、第3の発明においては、多相同期型
交流モータの各相に供給される交流電流を検出する電流
検出手段を備え、該電流検出手段の検出出力に基づき前
記多相同期型交流モータを制御するモータ制御装置にお
いて、前記検出出力の1周期分における前記検出出力が
正である第1の時間および負である第2の時間をそれぞ
れ計測する計測手段と、前記計測手段で計測された第1
の時間と第2の時間の比に基づき前記検出出力のオフセ
ットに対応した値を算出するオフセット算出手段と、前
記検出出力から前記オフセット算出手段で算出された値
を減算することにより前記オフセット量を相殺するオフ
セット相殺手段と、を具備したことを特徴とする。
【0013】
【作用】第1の発明においては、多相同期型交流モータ
の各相に供給される交流電流を検出する電流検出手段の
オフセットがモータの通電に伴う温度変化に対応して経
時的に変化することに着目して、電流検出手段の検出出
力の少なくとも1周期分からオフセットを逐次検出し、
該検出したオフセットを電流検出手段の検出出力から逐
次減算することによりリアルタイムでオフセット補正を
行うことを可能にする。
【0014】また、第2の発明においては、多相同期型
交流モータの各相に供給される交流電流を検出する電流
検出手段の検出出力は正弦波状となり、オフセットはそ
の正弦波の0レベルがシフトした現象として現れること
に着目し、オフセット算出手段により、電流検出手段の
検出出力を1周期分に亘って積分することによりオフセ
ットに対応した値を直接算出し、オフセット相殺手段に
より、電流検出手段の検出出力からこの算出した値を逐
次減算することによりオフセット補正を行う。
【0015】また、第3の発明においては、多相同期型
交流モータの各相に供給される交流電流を検出する電流
検出手段の検出出力は正弦波状となることに着目し、計
測手段により、電流検出手段の検出出力の1周期分にお
いて該検出出力が正である第1の時間および負である第
2の時間をそれぞれ計測し、算出手段により該第1の時
間と第2の時間の比に基づきオフセットに対応した値を
算出し、オフセット相殺手段により、電流検出手段の検
出出力からこの算出した値を減算することによりオフセ
ット補正を行う。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明に係わるモー
タ制御装置の一実施例を詳細に説明する。
【0017】図1は、この発明に係わるモータ制御装置
の一実施例の概略構成を示したものである。この実施例
のモータ制御装置は三相同期型交流モータ10を制御対
象としており、この三相同期型交流モータ10には、こ
の三相同期型交流モータ10の回転位置情報を発生する
エンコーダ11が配設され、エンコーダ11には三相同
期型交流モータ10の磁極位置情報(ポール情報)を発
生するポールセンサ12が配設される。エンコーダ11
により検出された三相同期型交流モータ10の回転位置
情報はライン13を介してコントローラ15に加えら
れ、ポールセンサ12により検出された三相同期型交流
モータ10の磁極位置情報はポール情報信号としてライ
ン14を介してコントローラ15に加えられる。
【0018】コントローラ15は、エンコーダ11から
の回転位置情報およびポールセンサ12からのポール情
報信号および後述するアナログディジタルコンバータ
(A/D)27からのモータ電流検出値Da、Dbに基
づき、三相同期型交流モータ10を駆動するためのモー
タ駆動信号を形成し、これをライン16を介して電力増
幅器17に加える。
【0019】電力増幅器17は、コントローラ15から
のモータ駆動信号に基づき、三相同期型交流モータ10
の各相、すなわちa相、b相、c相に供給するモータ電
流を形成し、これをそれぞれライン18、19、20を
介して三相同期型交流モータ10の各相に供給する。
【0020】電力増幅器17から三相同期型交流モータ
10のa相にモータ電流を供給するライン18にはa相
のモータ電流を検出するための電流センサ21が配設さ
れ、電力増幅器17から三相同期型交流モータ10のb
相にモータ電流を供給するライン19にはb相のモータ
電流を検出するための電流センサ22が配設される。
【0021】電流センサ21により検出された三相同期
型交流モータ10のa相のモータ電流はライン23を介
してアナログアンプ25に加えられ、このアナログアン
プ25で増幅されてa相モータ電流検出信号iaとして
アナログディジタルコンバータ(A/D)27に加えら
れ、電流センサ22により検出された三相同期型交流モ
ータ10のb相のモータ電流はライン24を介してアナ
ログアンプ26に加えられ、このアナログアンプ26で
増幅されてb相モータ電流検出信号ibとしてアナログ
ディジタルコンバータ(A/D)27に加えられる。
【0022】アナログディジタルコンバータ(A/D)
27は、アナログアンプ25から加えられたa相モータ
電流検出信号iaをこれに対応するディジタルデータD
aに変換してコントローラ15に加え、アナログアンプ
26から加えられたb相モータ電流検出信号ibをこれ
に対応するディジタルデータDbに変換してコントロー
ラ15に加える。
【0023】ここで、コントローラ15に加えられるデ
ィジタルデータDaは、電流センサ21のオフセットお
よびアナログアンプ25のオフセットを含んでおり、デ
ィジタルデータDbは、電流センサ22のオフセットお
よびアナログアンプ26のオフセットを含んでいる。
【0024】コントローラ15は、このディジタルデー
タDaおよびディジタルデータDbを所定周期でサンプ
リングすることによりディジタルデータDaおよびディ
ジタルデータDbがそれぞれ含むオフセットの補正処理
を行う。
【0025】次に、図2および図3を参照して、このコ
ントローラ15によるディジタルデータDaおよびディ
ジタルデータDbに対するオフセットの補正処理の詳細
について説明する。なお、a相に対応するディジタルデ
ータDaの処理とb相に対応するディジタルデータDb
の処理は基本的には同一なので、以下の説明においては
a相に対応するディジタルデータDaの処理についての
み説明し、b相に対応するディジタルデータDbの処理
の説明は省略する。
【0026】図2は、アナログアンプ25から出力され
るa相モータ電流検出信号iaとポールセンサ12から
出力されるポール情報信号との関係を示したものであ
る。図2において、a相モータ電流検出信号iaは正弦
波からなり、この正弦波からなるa相モータ電流検出信
号iaがアナログディジタルコンバータ(A/D)27
によりディジタルデータDaに変換される。ここで、コ
ントローラ15におけるディジタルデータDaのサンプ
リング所定周期をtsとすると、コントローラ15には
図2に示すデータDa1、Da2、Da3、…が順次サ
ンプリングされることになる。
【0027】ポール情報信号は、三相同期型交流モータ
10の磁極の位置に対応して“1”レベルまたは“0”
レベルをとるもので、a相モータ電流検出信号iaにオ
フセットが含まれていないと、a相モータ電流検出信号
iaが正となる期間においてポール情報信号は“1”レ
ベルとなり、負となる期間においてポール情報信号は
“0”レベルとなる。ただし、a相モータ電流検出信号
iaにオフセットが含まれているとa相モータ電流検出
信号iaが正となる期間とポール情報信号が“1”レベ
ルとなる期間および、a相モータ電流検出信号iaが負
となる期間とポール情報信号が“0”レベルとなる期間
は一致しない。
【0028】図3は、コントローラ15におけるディジ
タルデータDaのオフセット補正処理をフローチャート
で示したものである。
【0029】図3において、各変数の初期設定を行う
(ステップ101)。ここで、SWは三相同期型交流モ
ータ10の制御を開始してから始めにポール情報信号が
“0”から“1”に立ち上がると“0”から“1”にセ
ットされるフラグであり、0FSは補正対象になるオフ
セット値を示し、Sは電流積分(加算)値を示し、iは
電流検出信号を1周期分カウントするカウント値を示
す。SW、OFS、S、iはいずれもコントローラ15
の図示しないメモリに格納される。ステップ101では
SW、OFS、S、iをそれぞれ“0”に設定する初期
設定処理、すなわちSW←0、OFS←0、S←0、i
←0を行う。
【0030】SW、OFS、S、iの初期設定が終了す
ると、次に、フラグSWが“1”か、すなわちSW=1
かを調べる(ステップ102)。ここで最初はSW=0
であるので、ポール情報信号が“0”から“1”に立ち
上がるのを待つ。ポール情報信号が“0”から“1”に
立ち上がると、すなわち“0”→“1”に変化すると
(ステップ103)、フラグSWを“1”に設定する処
理、SW←1を実行し(ステップ104)、アナログデ
ィジタルコンバータ(A/D)27から出力されるディ
ジタルデータDaをサンプリングすると、カウント値i
を1インクリメントする処理、i←i+1および電流積
分(加算)値Sに新たにサンプリングした値Daiを加
算する処理S←S+Daiを実行する(ステップ10
5)。ここで、アナログディジタルコンバータ(A/
D)27から最初にサンプリングされる値はDa1であ
り、カウント値iおよび電流積分(加算)値Sはいずれ
もステップ101で“0”にクリアされているので、ス
テップ105における最初の処理は1←0+1およびD
a1←0+Da1となる。
【0031】ステップ105の処理が終了すると、次
に、ポール情報信号の次の変化“0”→“1”があった
かを調べ(ステップ106)、ポール情報信号の次の変
化“0”→“1”がないと、アナログディジタルコンバ
ータ(A/D)27から出力されるディジタルデータD
aからオフセット値OFSを減算してオフセット補正さ
れた電流データIaを求める演算、Ia←Da−OFS
を実行し(ステップ109)、このオフセット補正され
た電流データIaに基づき所定のモータ制御演算を実行
する(ステップ110)。ここで、最初の状態において
はオフセット値OFSはステップ101で“0”にクリ
アされているので実質的なオフセット補正は行われな
い。
【0032】次に、モータ制御が終了しているかを調べ
(ステップ111)、モータ制御が終了していないとス
テップ102に戻り、ここではSW=1であるので、カ
ウント値iを1インクリメントする処理、i←i+1お
よび電流積分(加算)値Sに新たにサンプリングした値
Daiを加算する処理S←S+Daiを実行する(ステ
ップ105)。
【0033】この処理は、ステップ106でポール情報
信号の次の変化“0”→“1”があったと判別されるま
で繰り返され、ステップ106でポール情報信号の次の
変化“0”→“1”があったと判別されると、電流積分
(加算)値Sをカウント値iで割算してオフセット値O
FSを求める処理、OFS←S/iを実行し(ステップ
107)、続いてカウント値iおよび電流積分(加算)
値Sを“0”にクリアする処理、S←0、i←0を実行
する(ステップ108)。
【0034】そして、ステップ109に移行し、演算、
Ia←Da−OFSを実行して、オフセット補正された
電流データIaを求め、このオフセット補正された電流
データIaに基づき所定のモータ制御演算を実行する
(ステップ110)。この処理はステップ111でモー
タ制御が終了したと判断されるまで繰り返される。
【0035】すなわち、モータ電流検出信号の1周期分
に亘って、アナログディジタルコンバータ(A/D)2
7から出力されるディジタルデータDaのサンプリング
値Da1、Da2、…を加算し、この加算値Sを1周期
分に対応するカウント値iで割ることにより電流検出信
号の積分を1周期分に亘って行い、この積分値から直接
オフセット値OFSを求め、このオフセット値OFSを
モータ電流検出信号の1周期毎に更新し、このオフセッ
ト値OFSをアナログディジタルコンバータ(A/D)
27から出力されるディジタルデータDaから減算する
ことによりオフセット補正を行う。
【0036】なお、上記説明はa相に対応するディジタ
ルデータDaの処理についてのみ示したが、b相に対応
するディジタルデータDbに対しても同様に、モータ電
流検出信号の1周期分に亘って、アナログディジタルコ
ンバータ(A/D)27から出力されるディジタルデー
タDbのをサンプリング値Db1、Db2、…を加算
し、この加算値Sを1周期分に対応するカウント値iで
割ることによりオフセット値OFSを求め、このオフセ
ット値OFSをモータ電流検出信号の1周期毎に更新
し、このオフセット値OFSをアナログディジタルコン
バータ(A/D)27から出力されるディジタルデータ
Dbから減算することによりオフセット補正を行う。
【0037】このようにして、電流検出信号のオフセッ
トのリアルタイムでの補正が可能になる。
【0038】なお、上記実施例においては電流検出信号
の積分を1周期分に亘って行うことにより、この積分値
から直接オフセット値OFSを求るように構成したが、
電流検出信号の積分を2周期分以上に亘って行うことに
より、この積分値から直接オフセット値OFSを求るよ
うに構成してもよい。
【0039】次に、図4および図5を参照してこの発明
の他の実施例を説明する。この実施例においては、モー
タ電流検出信号にオフセットが生じると、モータ電流検
出信号の1周期分においてモータ電流検出信号が正とな
る時間と負となる時間が異なることに着目してオフセッ
ト補正をリアルタイムで行うように構成したものであ
る。この実施例において、基本的構成は図1に示したも
のと同様である。ただし、コントーローラ15における
処理が図2および図3に示したものと異なる。なお、ア
ナログディジタルコンバータ(A/D)27から出力さ
れるa相に対応するディジタルデータDaの処理とb相
に対応するディジタルデータDbの処理は基本的には同
一なので、以下の説明においてはa相に対応するディジ
タルデータDaの処理についてのみ説明し、b相に対応
するディジタルデータDbの処理の説明は省略する。
【0040】図4は、図1に示したアナログアンプ25
から出力されたa相モータ電流検出信号iaを示したも
のである。このa相モータ電流検出信号iaはアナログ
ディジタルコンバータ(A/D)27によりディジタル
データDaに変換される。a相モータ電流検出信号ia
は、図4に示すように、正弦波状となり、オフセットは
その正弦波の0レベルがΔだけシフトした現象として現
れる。ここで、このオフセットΔがないと、a相モータ
電流検出信号iaの1周期において、a相モータ電流検
出信号iaが正となる時間T1と負となる時間T2とは
等しくなる。しかし、図4に示すように、オフセットΔ
が生じると、a相モータ電流検出信号iaが正となる時
間T1と負となる時間T2とは等しくならない。この実
施例においてはこの時間T1とT2の比に基づきオフセ
ットΔを算出する。
【0041】すなわち時間T1とT2の比T1/T2を
Xとし、a相モータ電流検出信号iaのピーク値をAと
するとオフセットΔは式 Δ=Asin{(π/2)×(1−X)/(1+X)} …(1) から算出できる。
【0042】この実施例では上記式(1)を用いてオフ
セットΔを求め、a相モータ電流検出信号iaからこの
オフセットΔを減算することによりオフセット補正を行
う。
【0043】ところで、この実施例では、アナログディ
ジタルコンバータ(A/D)27から出力されるa相モ
ータ電流検出信号iaに対応するディジタルデータDa
をコントローラ15で所定周期でサンプリングするよう
に構成されているので、コントローラ15でサンプリン
グしたディジタルデータDaの正負を判別する機能をコ
ントローラ15に追加し、a相モータ電流検出信号ia
が正となる時間T1および負となる時間T2をタイマ、
カウンタなどを用いて測定し、この時間T1とT2の比
に基づき式(1)の演算を実行してオフセットΔを算出
し、オフセット補正を行う。
【0044】図5は、この実施例におけるコントローラ
15のディジタルデータDaのオフセット補正処理をフ
ローチャートで示したものである。
【0045】このフローチャートは所定のサンプリング
周期で呼び出され、以下に示すような処理を実行する。
【0046】まず、この処理が開始されると(ステップ
201)、アナログディジタルコンバータ(A/D)2
7から出力されるディジタルデータDa、すなわちa相
モータ電流検出値をサンプリングし(ステップ20
2)、このa相モータ電流検出値、すなわちモータ電流
が正か否かを判別する(ステップ203)。ここで、モ
ータ電流が正であると判断されると、このモータ電流が
正である時間T1を積算し、モータ電流が負である時間
T2の積算を終了する。
【0047】また、ステップ203でモータ電流が正で
あると判断されると、このモータ電流が負である時間T
2を積算し、モータ電流が正である時間T1の積算を終
了する。
【0048】続いて、アナログディジタルコンバータ
(A/D)27から出力されるディジタルデータDaに
基づき、モータ電流がゼロクロスしたかを調べ(ステッ
プ206)、モータ電流がゼロクロスすると、ステップ
204および205で測定した時間T1およびT2に基
づき式(1)の演算、すなわち Δ=Asin{(π/2)×(1−X)/(1+X)} を実行して、オフセットΔを求める(ステップ20
7)。
【0049】続いて、電流サンプル値からこのオフセッ
トΔを減算して、オフセット補正されたモータ電流値を
求め(ステップ208)、このオフセット補正されたモ
ータ電流値に基づきモータを制御する(ステップ20
9)。なお、ステップでモータ電流がゼロクロスしてい
ないと判断された場合は、ステップ209を介してステ
ップ201にもどり、この処理をステップでモータ電流
がゼロクロスしたと判断されるまで繰り返す。
【0050】なお、上記説明はa相に対応するディジタ
ルデータDaの処理についてのみ示したが、b相に対応
するディジタルデータDbに対しても同様に処理され
る。
【0051】このようにして、電流検出信号のオフセッ
トのリアルタイムでの補正が可能になる。
【0052】なお、上記実施例においては電流検出信号
の1周期分において電流検出信号が正となる時間T1と
負となる時間T2とを測定するように構成したが、これ
を2周期分以上に亘って測定するように構成してもよ
い。
【0053】また、上記実施例においてはこの発明を三
相同期型交流モータの制御に適用した場合を示したが、
二相または四相以上の同期型交流モータにも同様に適用
できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電流検出手段の少なくとも1周期分の積分値、また
は正負となる時間の比から直接オフセットを逐次検出
し、このオフセットに基づきオフセット補正を行うよう
に構成したので、リアルタイムでのオフセット補正が可
能になり、 (1)製品出荷時の煩わしい調整作業を必要とせず (2)オフセットを小さくするためのの高価な部品を使
用することなく (3)モータ通電時にもオフセット相殺ができ、温度変
化にも強い オフセット補正を可能にしたモータ制御装置を提供する
ことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるモータ制御装置の一実施例の
概略構成を示すブロック図。
【図2】図1に示した実施例のアナログアンプから出力
されるa相モータ電流検出信号iaとポールセンサから
出力されるポール情報信号との関係を示した波形図。
【図3】図1に示した実施例の動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図4】この発明に係わるモータ制御装置の他の実施例
の動作原理を説明するための波形図。
【図5】この発明に係わるモータ制御装置の他の実施例
の動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
10 三相同期型交流モータ 11 エンコーダ 12 ポールセンサ 15 コントローラ 17 電力増幅器 21、22 電流センサ 25、26 アナログアンプ 27 アナログディジタルコンバータ(A/D)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相同期型交流モータの各相に供給され
    る交流電流を検出する電流検出手段を備え、該電流検出
    手段の検出出力に基づき前記多相同期型交流モータを制
    御するモータ制御装置において、 前記検出出力の少なくとも1周期分から前記検出出力の
    オフセットを逐次検出し、該検出したオフセットを前記
    検出出力から逐次減算することにより前記オフセットを
    相殺することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 多相同期型交流モータの各相に供給され
    る交流電流を検出する電流検出手段を備え、該電流検出
    手段の検出出力に基づき前記多相同期型交流モータを制
    御するモータ制御装置において、 前記検出出力の1周期分を積分することにより前記検出
    出力のオフセットに対応した値を算出するオフセット算
    出手段と、 前記検出出力から前記オフセット算出手段で算出された
    値を減算することにより前記オフセットを相殺するオフ
    セット相殺手段と、 を具備したことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 多相同期型交流モータの各相に供給され
    る交流電流を検出する電流検出手段を備え、該電流検出
    手段の検出出力に基づき前記多相同期型交流モータを制
    御するモータ制御装置において、 前記検出出力の1周期分における前記検出出力が正であ
    る第1の時間および負である第2の時間をそれぞれ計測
    する計測手段と、 前記計測手段で計測された第1の時間と第2の時間の比
    に基づき前記検出出力のオフセットに対応した値を算出
    するオフセット算出手段と、 前記検出出力から前記オフセット算出手段で算出された
    値を減算することにより前記オフセット量を相殺するオ
    フセット相殺手段と、 を具備したことを特徴とするモータ制御装置。
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