JPH0525126Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はバツクアツプ電池を内蔵した非常用の
防浸形照明器具に関する。

＜従来の技術＞ 防浸照明器具はランプ、ランプソケツト、安定
回路等を防浸構造のランプ室内に収納した構造に
なつている。停電時に照明をバツクアツプするた
めの電池を備えたものでは、電池もランプ室内に
収納していた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ このような従来例によれば点灯制御回路と電池
との間の配線がランプ室内で行われるので配線が
簡単になるという長所がある反面、電池の種類に
よつては特に寿命末期に水素ガスを発生するもの
があつて、ランプソケツトのような点火源となり
得るものと同室に配設しておくことは爆発の危険
性があり、また、電池交換の都度ランプ室の防浸
構造を破壊することになり、更に、ランプ室の構
造をランプ交換の作業性と電池交換の作業性を共
に満足するよう製造することが難しく、電池交換
の作業能率が悪くなるという問題があつた。

＜問題点を解決するための手段＞ これらの諸問題を解決するための本考案の構成
を、実施例の図面を参照しながら説明する。

本考案の非常用防浸形照明器具は、直管形ラン
プ１を収納した防浸構造のランプ室２を、ランプ
室固定金具３の下方に固着し、そのランプ室固定
金具３の上方にランプ室２を覆う保護板４を設け
た装置において、ランプ室固定金具３は、上側が
溝になるコ字形断面形で、一端が保護板４にヒン
ジを介して回動自在に支承され、その他端が保護
板４に着脱自在に支持されているとともに、この
ランプ室固定金具３の上記溝には、停電時に照明
をバツクアツプするための電池５を収納した防浸
構造の電池ケース６が配設されていることを特徴
としている。

＜作用＞ 電池ケース６の中には電池５のみが収納されて
いるので、電池５を交換する際には電池ケース６
をランプ室固定金具３から取り外すだけでよく、
しかも、そのケース取り外しは、ランプ室固定金
具３を傾斜させるだけで極めて簡単な作業で行う
ことができる。また、電池５から水素ガス等が発
生した場合にも、電池ケース６内に点火源が存在
しないので爆発の危険がない。

＜実施例＞ 第１図に本考案実施例の正面図を示し、第２図
に第１図のＡ−Ａ断面図を示し、第３図に電池ケ
ース６の縦断面図を示す。

直管形蛍光ランプ１を収納したランプ室２は、
透明な保護筒２１、両端の樹脂製支持部材２２，
２３、封止部材２４，２５、端面封止部材２６，
２７、並びに４個のパツキンにより防浸構造にな
つている。この両端の支持部材２２，２３がラン
プ室固定金具３にビス等により固着されている。

一方、降雨、降雪、降塵等から照明器具を保護
するための笠状の保護板４が固定的に設けられ、
その保護板４の両端部の取付部材にランプ室固定
金具３が支持されている。この両端支持の一端３
１はヒンジによる回動自在の支持であり、他端３
２は蝶ボルトとナツト等による着脱自在の支持で
ある。この他端３２の固定点と可動点の間に所定
長さのチエーン３３が接続されている。

ランプ室固定金具３は、第２図に示すように、
上側が溝になるコ字形断面形状をなし、その溝へ
嵌り込むように、円筒形の電池ケース６が着脱自
在に保持されている。これを詳述すると、電池ケ
ース６は第３図に示すように、金属製の円筒体６
１と、その一端面を封止する封止部材６２と、そ
の封止部材６２に保持されたＯリング６３と、円
筒体の他端部にＯリング６４を介して嵌合された
スリーブ受け６５と、電池のリード線を通しなが
らケース内を封止するゴムスリーブ６６と、この
ゴムスリーブ６６を押さえるスリーブ押さえ６７
により構成され、この電池ケース６の両端はバネ
材よりなるボルダ７，８により着脱自在に保持さ
れている。電池ケース６内の電池５は、円柱形の
電池であつて所要個数が直列接続された上、ゴム
スリーブ６６を通つてケース内に導かれた機器内
の配線１０とラグ端子９により着脱自在に接続さ
れている。ランプ室２内には点灯制御回路が内蔵
されており、その中には停電検知回路、電池の直
流電力を交流電力に変換するインバータ回路、電
源自動切換回路等が含まれている。

電池交換を行なうときは、第１図の二点鎖線で
示すように、他端３２の固着装置を外してランプ
室２及びランプ室固定金具３を傾斜させると、ラ
ンプ室固定金具３と保護板４の間に充分な空間が
出来るので、電池ケース６をホルダ７，８から容
易に取り外すことができ、端面の封止部材６２、
または６５を本体から抜き外し、電池５，５を取
り出してラグ端子９の接続を外すことにより古い
電池を取ることができる。そして、それと逆の手
順により新しい電池を収納することができる。ま
た、同時に、ランプ室２の端面封止部材２７を外
してランプ１を交換することもできる。

＜考案の効果＞ 本考案によれば、ランプ室と別個に電池ケース
を設けたので、電池から爆発性ガスが発生した
り、電解液等が漏出しても、点灯回路等に影響を
及ぼさず、爆発の危険が解消された。また、電池
交換時にランプ室の防浸構造又は防爆構造を破壊
することがなく、それだけ安全性が増した。更
に、ランプ室固定金具を、上側が溝になるコ字形
断面形とし、かつ、保護板に対して傾斜可能な構
造とするとともに、そのランプ室固定金具の上記
溝に、バツクアツプ電池を収納した防浸構造の電
池ケースを配設しているので、電池交換を行う際
には電池ケースをランプ室固定金具から取り外す
だけでよく、しかも、電池ケースの取り外しは、
ランプ室固定金具を傾斜させるだけで極めて簡単
に行うことができる結果、電池交換の作業性が向
上する。また、電池ケースの取り外し作業時に、
ランプの交換を同時に行うことが可能になるとと
もに、電池交換のための機構を、そのままランプ
交換の機構に利用することができるといつた効果
もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の正面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ断面図、第３図は電池ケース６の縦断
面図である。 １……ランプ、２……ランプ室、３……ランプ
室固定金具、４……保護板、５……電池、６……
電池ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 直管形ランプを収納した防浸構造のランプ室
   を、ランプ室固定金具の下方に固着し、そのラン
   プ室固定金具の上方にランプ室を覆う保護板を設
   けた装置において、上記ランプ室固定金具は、上
   側が溝になるコ字形断面形で、一端が上記保護板
   にヒンジを介して回動自在に支承され、その他端
   が当該保護板に着脱自在に支持されているととも
   に、このランプ室固定金具の上記溝には、停電時
   に照明をバツクアツプするための電池を収納した
   防浸構造の電池ケースが配設されていることを特
   徴とする非常用防浸形照明器具。