JPH0524999U - ポンプの鋼板製中間ケーシング - Google Patents
ポンプの鋼板製中間ケーシングInfo
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- JPH0524999U JPH0524999U JP3498591U JP3498591U JPH0524999U JP H0524999 U JPH0524999 U JP H0524999U JP 3498591 U JP3498591 U JP 3498591U JP 3498591 U JP3498591 U JP 3498591U JP H0524999 U JPH0524999 U JP H0524999U
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 多段ポンプの各中間ケーシング間の仕切部に
相当するケーシング底部24に作用する段間差圧による
該ケーシング底部24の変形の影響を、案内羽根の溶接
部に出さないようにする。 【構成】 プレス成形により製作する中間ケーシング3
0の底部24に、戻し翼31を挟み両側に溶接して流路
の側面を構成する両側板32,33のうち、底部側側板
33を、中央部を羽根車入口流路34の近くで溶接35
固定し、外周部を円筒状にケーシング底部側に向けて延
長し、該延長部33aの外周とケーシング部材には隙間
cを設けて拘束されないようになっている。ポンプ運転
時、段間差圧によるケーシング底部24の変形の影響が
戻し羽根の溶接部に及ばない。
相当するケーシング底部24に作用する段間差圧による
該ケーシング底部24の変形の影響を、案内羽根の溶接
部に出さないようにする。 【構成】 プレス成形により製作する中間ケーシング3
0の底部24に、戻し翼31を挟み両側に溶接して流路
の側面を構成する両側板32,33のうち、底部側側板
33を、中央部を羽根車入口流路34の近くで溶接35
固定し、外周部を円筒状にケーシング底部側に向けて延
長し、該延長部33aの外周とケーシング部材には隙間
cを設けて拘束されないようになっている。ポンプ運転
時、段間差圧によるケーシング底部24の変形の影響が
戻し羽根の溶接部に及ばない。
Description
【0001】
本考案は、鋼板をプレス成形により加工し製作する、特に多段遠心ポンプの中 間ケーシングの構造に関する。
【0002】
従来、鋼板をプレス成形して製作したポンプの中間ケーシングは、図3に示す ように、本体が円筒状側面部1の一側(図で右側の後段側)に底部2を有する円 筒容器状に形成され、該本体の軸方向の端面は、円筒状側面部1の底部2につな がる底部側端面3と開口側端面4とを、機械加工して形成され、また、インロー (嵌合)径部は、底部側インロー円筒部の外径面(外面)5と開放端部の内径面 (内面)6とを、機械加工して形成され、これらの機械加工により精度が維持さ れている。
【0003】 一方、上記本体の内部には、羽根車7が、その入口部を円筒状側面部1の開放 側、つまり前段の中間ケーシングの底部の裏面に相対するように取付けられてお り、また、底部2の羽根車側には、戻し羽根8が、側板9の反対側を複数個所溶 接10して取付けられている。図中、11は軸、12はライナリング、13は軸 受又はブッシュ、14は軸スリーブである。
【0004】 ポンプの運転時、羽根車7により加圧された揚液は、戻し羽根8を側板9と底 部2で挟み込み溶接した流路を通り、次段の羽根車へ導びかれ、更に加圧される が、この流体圧力は、矢印Pのように底部2の裏側にかかり、該底部2を半径方 向外方から内方へ向かって低圧側の方(図で左方)へ変形を生じさせる。
【0005】
上記のように、この種ポンプの中間ケーシングで強度、変形の問題が最も大き いのは、図3の矢印で示すように、各中間ケーシングの仕切部に相当する中間ケ ーシング底部2にかかる段間差圧による力Pで、特に鋼板をプレス成形により製 作する中間ケーシングでは大きな問題となる。
【0006】 従来の鋳造により製作するケーシングでは、該底部の肉厚、形状を或る程度自 由に設定できるため、この問題は充分解決できた。
【0007】 ところが、本考案のような鋼板のプレス成形によるケーシングでは、円筒状側 面部1と底部2の板厚はほぼ同一となるため、種々の対策を行なっていた。特に 、戻し羽根又はガイドベーンの戻し部の翼(羽根)を、ケーシング底部2に図3 の10のように溶接した場合、該底部2の圧力Pによる変形が翼8と底部2の溶 接部10に大きな応力を支え、この部分を強化する必要があり、そのため、次の ような手段を採っていた。 (i) 翼の板厚を厚くして、応力を分散させる。 (ii) ケーシング底部の板厚を厚くする。そのため、図3に示すものは底部2 に補強板2Aを溶接して取付けている。 (iii) ケーシング底部をリブ成形により補強又は別の部材で補強する。
【0008】 本考案は、上記のような特別の手段を用いることなく、多段ポンプの各中間ケ ーシング間の仕切部に相当するケーシング底部にかかる段間差圧による力によっ て発生する該底部の変形の影響が翼の溶接部に出ないようにした鋼板製中間ケー シングを提供することを目的としている。
【0009】
上記の目的を達成するために、本考案は、鋼板製の円筒状ケーシングの内側底 部に戻し羽根又はガイドベーン戻し部を溶接してなるプレス成形により製作する 中間ケーシングにおいて、上記戻し羽根又は戻し部を、翼と該翼を挟み流路の側 面を構成する両側の側板とを溶接して構成し、ケーシング底部側の側板を、羽根 車入口流路の近くでケーシング底部に溶接固定したことを特徴としている。
【0010】
本考案は、上記のように構成されているので、ポンプ運転時、中間ケーシング の底部に段間差圧に基づく流体圧力がかかっても、戻し羽根を構成する底部側の 側板は、ケーシング底部と羽根車入口流路付近で溶接されており、側板の外周は ケーシング部材とは隙間を設けて拘束されないので、ケーシング底部2にかかる 段間差圧による圧力によって発生する変形は、底部のみに限定され、戻し羽根部 は底部の変形により平行移動するのみで、問題となる応力は受けない。
【0011】
次に、本考案の実施例を図面と共に説明する。 図1は、本考案の一実施例を示す中間ケーシングの上半分の断面図である。 図において、鋼板をプレス成形して製作したポンプの中間ケーシング本体は円 筒容器状をなし、円筒状側面部21の開口部には、端面22とインロー嵌合部の 内径面23が形成され、また、上記円筒状側面部21と底部24との間には、組 立時、上記端面22と当接する底部側端面25と、上記インロー嵌合部内径面2 3と嵌合する筒状の外径面26とが形成され、また底部24の中央部には、ライ ナリング取付用凹部27が形成され、羽根車28の入口部を細隙を保ってライナ リング29が取付けられている。
【0012】 一方、上記円筒状側面部21の底部24の内側に戻し羽根30が取付けられて おり、該戻し羽根30は、翼31と、該翼31を挟み流路の側面を構成する両側 の側板32,33とを溶接固定して構成される。底部側側板33の外周部は、円 筒状にケーシングが底部側に向けて延長され、該延長部33aの外周とケーシン グ側の前記筒状外径面26の内側とは隙間cを設けて拘束されないようになって いる。また、該底部側側板33の中央部は、ケーシング底部24と、羽根車入口 流路34付近でのライナリング29の凹部27を利用して溶接35されている。
【0013】 上記のように構成されているので、ポンプ運転時、前段の羽根車入口流路部3 4より流入した揚液は、羽根車28によって昇圧され、戻し羽根30の両側板3 2,33間の流路を通り、整流されながら圧力回復され、羽根車入口流路部34 を通って、次段の羽根車に送られる。 この際、戻し羽根30の翼31を挟み流路の側面を構成するために両側に溶接 固定された両側板32,33のうち、特に底部側側板33が羽根車入口流路34 近傍でケーシング底部24に溶接35固定され、外周部はケーシング部材と隙間 cを設けて拘束されないので、多段ポンプの各中間ケーシングの間の仕切部に相 当する中間ケーシング底部24に、矢印のように作用する段間差圧による圧力に よって発生する変形は、ケーシング底部24のみに限定され、戻し羽根部は、該 底部24の変形により平行移動するのみで、問題となる応力は受けない。
【0014】 この実施例によれば、特に、バルジ成形(油圧又はゴムのような弾性体を介し て内圧をかけて変形させる成形方法)などにより成形した中間ケーシングが使用 できる。
【0015】 図2は、本考案の他の実施例を示す中間ケーシングの上半分を示す断面図であ って、図中、図1に記載した符号と同一の符号は同一ないし同類部分を示すもの とし、先の実施例と異る点について説明する。 この実施例では、鋼板で円筒容器状に形成された中間ケーシング40は、円筒 状外周壁41と、羽根車入口側に(側壁に相当する)底部42を有し、これらの 間に、底部42につながり且つ開口部内径よりやや小さい外径を有する円筒部4 3と、該円筒部43より小径の逃げ部44が一体に形成され、更に該逃げ部44 につなげるようにして、底部側端面となる平面部45が形成され、該平面部45 と前記円筒状外周壁41とは、半径方向外方へ膨出(拡大)する突出部46を介 して一体に接続され、上記平面部45は、後段の中間ケーシング外周壁41の端 面と当接するようになっている。
【0016】 また、戻し羽根30の翼31の両側に流路の側面を構成するために溶接固定さ れる両側板32と33のうち、底部42側の側板33の中央部が羽根車入口流路 34近傍でケーシング底部42に溶接35固定されている点は、先の実施例(図 1)と変りはないが、この実施例では、底部42側の側板33の外周端部(延長 部)33bが羽根車28側に折り曲げられ、水の流れをよくするようになってい る点で異っている。
【0017】 この実施例においても、戻し羽根30の翼31の両側に溶接固定された両側板 32,33のうち、底部側側板33が羽根車入口流路34近傍でケーシング底部 24に溶接35固定され、外周部はケーシング部材と隙間を設けて拘束されない ので、運転中、ケーシング底部24に作用する段間差圧によって発生する変形は 、ケーシング底部24のみに限定され、戻し羽根部は該底部24の変形により平 行移動するのみで、問題となる応力は受けない。 しかも、この実施例では、底部側の側板33の外周端部(延長部)33bが羽 根車28側に折り曲げられているので、水の流れを良くすることができる。
【0018】 上記した実施例において、羽根車出口側に戻し羽根30を備えた構造について 説明したが、羽根車出口に隣接してガイドベーンを設け、該ガイドベーンの戻し 部を上記戻し羽根30の設置部に設けるようにしたものについても、同様に適用 できる。 また、中間ケーシング本体の形状を図1と図2に示す構造について説明したが 、これに限らないことは勿論である。
【0019】
以上説明したように、本考案によれば、鋼板製中間ケーシングの内側底部に取 付けられる戻し羽根又は戻し部を、翼と該翼を挟み流路の側面を構成する両側の 側板とを溶接して構成し、ケーシング底部側の側板を、羽根車入口流路の近くで ケーシング底部に溶接固定したことにより、羽根車により発生する圧力を受ける ことによる、ケーシング底部の変形の影響を、戻し羽根又はガイドベーン戻し部 の翼の溶接部に与えないようにできるので、該溶接部に応力の集中がなくなり、 当該部の破壊などの恐れをなくすことができる。
【0020】 従って、ポンプ性能に大きな影響を与える戻し羽根部の形状、板厚に制約がな くなり、効率向上が得られると共に、各部に適切な板厚の材料が使用できるので 、ポンプの軽量化とコスト低減が可能となる。
【図1】本考案の一実施例を示す中間ケーシングの上半
分の断面図である。
分の断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す中間ケーシングの上
半分の断面図である。
半分の断面図である。
【図3】従来例を示す中間ケーシングの上半分の断面図
である。
である。
20,40 中間ケーシング 21,41 円筒状側面部 24,42 ケーシング底部 28 羽根車 29 ライナリング 30 戻し羽根 31 翼 32,33 側板 33a,33b 延長部 34 羽根車入口流路部 35 溶接部
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板製の円筒状ケーシングの内側底部に
戻し羽根又はガイドベーン戻し部を溶接してなるプレス
成形により製作する中間ケーシングにおいて、上記戻し
羽根又は戻し部を、翼と該翼を挟み流路の側面を構成す
る両側の側板とを溶接して構成し、ケーシング底部側の
側板を、羽根車入口流路の近くでケーシング底部に溶接
固定したことを特徴とするポンプの鋼板製中間ケーシン
グ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3498591U JP2528810Y2 (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | ポンプの鋼板製中間ケーシング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3498591U JP2528810Y2 (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | ポンプの鋼板製中間ケーシング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524999U true JPH0524999U (ja) | 1993-04-02 |
JP2528810Y2 JP2528810Y2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=12429441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3498591U Expired - Lifetime JP2528810Y2 (ja) | 1991-05-17 | 1991-05-17 | ポンプの鋼板製中間ケーシング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2528810Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-17 JP JP3498591U patent/JP2528810Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2528810Y2 (ja) | 1997-03-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |