JP2528807Y2 - ポンプの鋼板製中間ケーシング - Google Patents

ポンプの鋼板製中間ケーシング

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JP2528807Y2
JP2528807Y2 JP3087691U JP3087691U JP2528807Y2 JP 2528807 Y2 JP2528807 Y2 JP 2528807Y2 JP 3087691 U JP3087691 U JP 3087691U JP 3087691 U JP3087691 U JP 3087691U JP 2528807 Y2 JP2528807 Y2 JP 2528807Y2
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guide vane
outer peripheral
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spacer
side wall
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研一 梶原
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鋼板をプレス成形によ
り加工し製作する、特に多段遠心ポンプの中間ケーシン
グの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼板をプレス成形して製作したポ
ンプの中間ケーシングは、図5に示すように、本体が円
筒状外周壁(側面部)1の一側(図で左側の前段側)に
側壁(底部)2を有する円筒容器状に形成され、該本体
の端面3aと4aは、円筒状外周壁1の側壁2につなが
る端部3と開口部4とを、軸に直角方向に機械加工して
形成され、またインロー(嵌合)径部は、端部3の外径
面(外面)3bと開口部4の内径面(内面)面4bを機
械加工して形成されている。これらの端面3a,4aと
インロー径部3bと4bは、上記のような機械加工によ
り精度が維持されている。
【0003】一方、上記本体の内部には、羽根車5を取
り巻くように合成樹脂製のガイドベーン6が取付けられ
ており、該ガイドベーン6の側方には、隣接する中間ケ
ーシング本体に溶接されたガイドベーン側板7との間に
戻し通路8が形成されている。 また、ガイドベーン6
のディフューザ部流路6aは、同翼部6bと中間ケーシ
ング側壁2により構成され、ガイドベーンの外径面6c
は、中間ケーシング外周壁1の内径面1aと嵌着してい
る。図中、9は軸、10はライナリングである。 図6
は、上記中間ケーシングを多段ポンプに組込んだ組立断
面図であって、図中、図5に記載した符号と同一の符号
は同一ないし同類部分を示すものとする。図中、11は
各中間ケーシング1aを内部に組込む外側ケーシング、
12は吸込口、13は吐出口、14は軸封装置である。
【0004】ポンプの運転時、吸込口12から吸込まれ
た揚液は、各段の羽根車5で昇圧され、各段のガイドベ
ーン6と戻し通路8を通過する間に圧力を回復し、吐出
口13より外部へ導かれるようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記した従来例(図
5、図6)の構造では、樹脂製のガイドベーン6の外径
面6cが中間ケーシング外周壁1の内径面1aに嵌着し
ており、また、合成樹脂製のガイドベーン特にナイロン
などは、水による膨潤や温度による膨張により、外径寸
法が大きくなり、中間ケーシングの内径面と固く嵌合し
てしまうため、ポンプの分解時に大きな労力を要する。
特に、羽根車入口側に側壁2を有する型式の中間ケーシ
ングで、且つガイドベーン6のディフューザ部の流路6
aの一面が該側壁側部材2によって構成されている場
合、ポンプの分解時、中間ケーシング本体とガイドベー
ン6を分解するに際し、ケーシング全長に亘ってガイド
ベーン6を引抜く必要があり、そのため大きな労力を要
するという問題点があった。
【0006】また、ガイドベーン6の廻り止めを行なう
には、ケーシング本体側に凸部を設ける等の手段が必要
であるが、該凸部を、成形によって設けると、該成形用
時の材料の引張りにより、また溶接などで別部材を取付
けて設けると、その溶接時の応力により、何れもケーシ
ングが変形するという問題があり、その結果、インロー
(嵌合)部及び端面を最終的に切削等によって仕上げる
必要があった。
【0007】本考案は、合成樹脂製のガイドベーンが膨
潤、膨張により寸法が変化しても、容易に分解、組立す
ることのできる鋼板製中間ケーシングを提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案は、内部に樹脂製のガイドベーンを挿入し
て流路を形成し且つ羽根車入口側に、外周壁とつながっ
た側壁を有する鋼板製の中間ケーシングにおいて、ガイ
ドベーンのディフューザ部の流路の一面を形成する側壁
側部材と、該部材の外周部からガイドベーン側に延びた
円筒状の外周部材とからなるスペーサを、上記中間ケー
シングの内部に圧入又は溶接等により固定して設け、該
スペーサの円筒状外周部材の内径面部をガイドベーンの
外径面部に嵌着するように構成したことを特徴としてい
る。
【0009】また、スペーサの円筒状外周部材の一部に
中心方向に向いた凸部を設け、該凸部をガイドベーンの
凹部に組込むことにより該ガイドベーンの廻り止めとし
たことを特徴としている。
【0010】
【作用】本考案は上記のように構成されているので、羽
根車入口より吸込まれた揚液は、羽根車出口より吐出さ
れ、ガイドベーンのディフューザ部流路を通り、圧力回
復され、ガイドベーン凹部を通り、戻り部流路から次段
の羽根車に送られる。
【0011】ディフューザ部流路は、ガイドベーンに作
られた翼部とスペーサの側壁側部材とによって構成さ
れ、また、ガイドベーンの外径面は、スペーサの外周部
材の内径面と嵌着しており、中間ケーシングとは直接接
しないようになっているので、ガイドベーンが膨潤して
大きくなても、嵌着している部分は、スペーサの外周部
材部分だけであり、そのため、引抜きが比較的簡単にで
きる。
【0012】また、スペーサの円筒状外周部材の一部に
設けた凸部をガイドベーンの凹部に組込むことにより、
該ガイドベーンは廻り止めされる。
【0013】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本考案の一実施例を示す中間ケーシングの
断面図である。図において、中間ケーシング20は鋼板
で形成された円筒容器状をなし、円筒状外周壁21と、
羽根車入口側に(底部に相当する)側壁22を有し、こ
れらの外周壁21と側壁22との間に、側壁22につな
がり且つ開口部内径よりやや小さい外径を有する円筒部
23と、該円筒部23より小径の逃げ部24が一体に形
成され、更に該逃げ部24につなげるようにして、側壁
側端面となる平面部25が形成され、該平面部25と前
記円筒状外周壁21とは、半径方向外方へ膨出(拡大)
する突出部26を介して一体に接続され、上記平面部2
5は、前段の中間ケーシング外周壁21の端面と当接す
るようになっている。
【0014】一方、上記中間ケーシング本体の内部に
は、羽根車を取り巻くようにして合成樹脂製のガイドベ
ーン30が取付けられ、該ガイドベーン30には、ディ
フューザ部流路31,32が形成され、該ディフューザ
部流路31,32の一面は、スペーサ40の側壁側部材
41によって形成されている。該スペーサ40は、側壁
側部材41の外周部からガイドベーン側に延びた円筒状
の外周部材42を有し、該外周部材42の内径面42a
はガイドベーン30の外径面30aに嵌着するように構
成され、圧入又は溶接等によって中間ケーシング側壁2
2に固定されている。なお、図中、9は主軸、10はラ
イナリング、34は戻り部流路、50は羽根車、51は
羽根車入口側、52は同出口側である。
【0015】図2は、中間ケーシング20の外周壁21
の内側に、スペーサ40を挿入して固定した状態を示す
正面図で、該スペーサ40の円筒状外周部材42の一部
に、中心方向に向かう凸部43が形成されている。
【0016】図3は、ガイドベーン30の羽根車入口側
の反対側からみた要部正面図で、ディフューザ部の流路
31,32を経て戻り部流路34へ至る通路の途中に、
凹部35が形成され、該凹部35に、上記スペーサ40
の円筒状外周部材42の凸部43を組み込むことによっ
て、該ガイドベーン30が廻り止めされるようになって
いる。
【0017】上記のように構成されているので、ポンプ
運転時、羽根車入口51より吸込まれた揚液は、羽根車
出口52より吐出され、ガイドベーン30のディフュー
ザ部流路31,32を通り、圧力回復され、ガイドベー
ン凹部35(図3)を通り、戻り部流路34から次段の
羽根車50に送られる。
【0018】ディフューザ部流路31,32は、ガイド
ベーン30に形成された翼部33とスペーサの側壁側部
材41とによって構成され、また、ガイドベーン30の
外径面30aは、スペーサ40の外周部材42の内径面
40aと嵌着しており、中間ケーシング20の内面とは
直接接しないようになっているので、ガイドベーン30
が膨潤して大きくなっても、嵌着している部分はスペー
サ40の外周部材42の部分だけであるので、引抜き作
業が比較的簡単にできる。
【0019】なお、この実施例によれば、中間ケーシン
グ20の外周壁21の開口部の端面と該開口部の内径面
とを、次段のインロー嵌合部となし、該外周壁21と側
壁22との間に形成された円筒部23、小径の逃げ部2
4、平面部25とそれぞれ嵌合、当接させるように構成
しているので、従来例(図5)のように、嵌合のための
機械加工が不要になるため、工数を大幅に削減すること
ができるばかりでなく、加工時の締付力、加工応力、熱
などによる変形や誤差をなくすことができ、また、全体
的に均一な肉厚となるため、相対的に軽量化され、コス
トダウンを計ることができる。
【0020】図4は、本考案の中間ケーシング構造を適
用した多段ポンプの組立断面図であり、図中、図1と図
6に記載した符号と同一の符号は同一ないし同類部分を
示すものとする。図中、11は各中間ケーシング1を内
部に組込む外側ケーシング、12は吸込口、13は吐出
口、14は軸封装置である。
【0021】ポンプ運転時、吸込口12から吸込まれた
揚液は、各段の羽根車50で昇圧され、各段のガイドベ
ーン30のディフューザ流路31,32と戻し通路34
を通過する間に圧力を回復し、吐出口13より外部へ導
かれるようになっている。
【0022】なお、上記した実施例において、中間ケー
シング20の円筒状外周壁21と側壁22との間に、開
口部内径よりやや小さい外径を有する円筒部23、小径
の逃げ部24、平面部25及び突出部26を設けた構造
について説明したが、本考案の中間ケーシングはこのよ
うな構造に限らないことは勿論である。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
合成樹脂製のガイドベーンのディフューザ部の流路の一
面を形成する側壁側部材と、該部材の外周部からガイド
ベーン側に延びた円筒状の外周部材とからなるスペーサ
を、中間ケーシングの内部に固定して設け、該スペーサ
の円筒状外周部材の内径面部をガイドベーンの外径面部
に嵌着するように構成したことにより、ガイドベーンは
スペーサの短い外周部に嵌着して同心を保持し、また分
解時には、スペーサの短い外周部の長さだけ引抜けばよ
いので、分解が非常に簡単になる。
【0024】また、ガイドベーンの廻り止めのための凸
部をスペーサに設けたことにより、従来例のように廻り
止めのための凸部をケーシング本体側に設けるためのケ
ーシング本体の成形、又は外周部の溶接等が不必要とな
るため、ケーシングの変形がなく、インロー部及び端面
の加工が不要となる。このため、加工用の無駄な肉厚が
不必要となるので、軽量化が可能となり、コストが軽減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す中間ケーシング本体の
上半分の断面図である。
【図2】中間ケーシングの内側にスペーサを固定した状
態を示す本考案の要部正面図である。
【図3】本考案のガイドベーンの要部正面図である。
【図4】本考案の中間ケーシングの構造を適用した多段
ポンプの組立断面図である。
【図5】従来例を示す中間ケーシングの上半分の断面図
である。
【図6】従来例を示すポンプ組立断面図である。
【符号の説明】
20 中間ケーシング 21 外周壁 22 側壁 30 ガイドベーン 31,32 流路 33 翼部 34 戻り部流路 35 凹部 40 スペーサ 41 側壁側部材 42 外周部材 43 凸部 50 羽根車

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に樹脂製のガイドベーンを挿入して
    流路を形成し且つ羽根車入口側に、外周壁とつながった
    側壁を有する鋼板製の中間ケーシングにおいて、上記ガ
    イドベーンのディフューザ部の流路の一面を形成する側
    壁側部材と、該部材の外周部からガイドベーン側に延び
    た円筒状の外周部材とからなるスペーサを、上記中間ケ
    ーシングの内部に圧入又は溶接等により固定して設け、
    該スペーサの円筒状の外周部材の内径面部をガイドベー
    ンの外径面部に嵌着するように構成したことを特徴とす
    るポンプの鋼板製中間ケーシング。
  2. 【請求項2】 スペーサの円筒状外周部材の一部に中心
    方向の凸部を設け、該凸部をガイドベーンの凹部に組込
    むことにより該ガイドベーンの廻り止めとしたことを特
    徴とする請求項1記載のポンプの鋼板製中間ケーシン
    グ。
JP3087691U 1991-05-02 1991-05-02 ポンプの鋼板製中間ケーシング Expired - Lifetime JP2528807Y2 (ja)

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