JPH05249679A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

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JPH05249679A
JPH05249679A JP4083060A JP8306092A JPH05249679A JP H05249679 A JPH05249679 A JP H05249679A JP 4083060 A JP4083060 A JP 4083060A JP 8306092 A JP8306092 A JP 8306092A JP H05249679 A JPH05249679 A JP H05249679A
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JP
Japan
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resin
acid
hydrogen atom
weight
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Application number
JP4083060A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Hiraoka
良一 平岡
Toru Kajita
徹 梶田
Toshiyuki Ota
利幸 大田
Takao Miura
孝夫 三浦
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エキシマレーザーを含む各種の放射線により
高精度の微細加工が可能な高感度化学増幅型レジスト材
料として有用な新規感放射線性組成物を提供する。 【構成】 感放射線性樹脂組成物は、(A)下記一般式
(1)で代表される樹脂および(B)放射線の照射下で
酸を発生する化合物を含有する。 【化1】 ・・・(1) {式中、R は水素原子または 【化2】 を示し、a およびb は各繰返し単位の数を表す整数で、
1≧a/(a+b)>0、1>b/(a+b)≧0であ
る。}

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にエキシマレーザー
等の遠紫外線を含む各種放射線に感応する高集積回路製
造用レジストとして有用な、感放射線性樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】集積回路素子の製造に代表される微細加
工の分野においては、より高い集積度を得るために、リ
ソグラフィーにおける加工サイズの微細化が進んでお
り、近年では、0.5μm以下の微細加工を再現性よく
行なうことができる技術が必要とされている。そのた
め、微細加工に用いられるレジストにおいても0.5μ
m以下のパターンを精度良く形成することが必要である
が、従来の可視光線(波長700〜400nm)または
近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方法で
は、0.5μm以下の微細パターンを高精度に形成する
ことは極めて困難である。そこで、より短波長(波長3
00nm以下)の放射線を利用するリソグラフィーが検
討されている。このような短波長の放射線としては、水
銀灯の輝線スペクトル(波長254nm)、KrFエキ
シマレーザー(波長248nm)に代表される遠紫外線
等があるが、これらのうち特にエキシマレーザーを使用
するリソグラフィーが、その大出力、高効率特性等の理
由から、微細加工の″切り札″として注目されている。
このため、リソグラフィーに用いられるレジストについ
ても、エキシマレーザー等の遠紫外線により0.5μm
以下の微細パターンを高感度且つ高解像度で形成できる
ことが必要とされている。しかしながら、従来の通常の
レジスト材料では、これらの条件が必ずしも十分達成さ
れるとは言えなかった。一方、遠紫外線に適したレジス
トとして、「化学増幅型レジスト」が注目を集めてい
る。このレジストは、放射線の照射(以下、「露光」と
いう。)により酸を発生させ、露光後のレジストを加熱
(以下、「露光後焼成」という。)することにより、前
記酸を触媒としてレジストの露光領域において種々の化
学反応を生起させ、それにより、放射線の露光部と未露
光部とに現像液に対する溶解性に差を生じさせて、パタ
ーンを形成するものである。しかしながら、従来の化学
増幅型レジストでは、パターン形成プロセスにおいて露
光と露光後焼成との間に時間をおくと、みかけの感度低
下、パターン形状の崩れ等を引き起こしやすいという
「ポスト・エクスポージャー・タイム・ディレイ」の問
題があり、その解決が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、感度および解像度のみならず、現
像性、パターン形状、耐熱性等にも優れ、しかもポスト
・エクスポージャー・タイム・ディレイを実質的に生起
することのない化学増幅型レジスト材料として有用な新
規感放射線性樹脂組成物、特にエキシマレーザー等の遠
紫外線波長領域の放射線照射に好適に使用することがで
きる、感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によると、前記課
題は、(A)下記一般式(1)で示される繰返し単位を
有する樹脂および(B)放射線の照射下で酸を発生する
化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成
物により達成される。
【化1】〔一般式(1)において、R1およびR2は同一で
も異なってもよく、水素原子および炭素数1〜4のアル
キル基から選ばれる基を示し、n は1〜5の整数であ
り、X1およびX2は同一でも異なってもよく、水素原子ま
たは酸の存在下で分解遊離する置換基(以下、「R 基」
という。)を示し、樹脂中に存在する複数のX1およびX2
の少なくとも一部はR 基であり、R3およびR4は同一でも
異なってもよく、水素原子、アルキル基もしくは置換ア
ルキル基、フェニル基もしくは置換フェニル基およびフ
リル基から選ばれる基を示す。〕
【0005】以下本発明を具体的に説明するが、これに
より、本発明の課題、構成および効果が明確となるであ
ろう。
【0006】本発明における(A)一般式(1)で示さ
れる構造単位(以下、「構造単位(a)」という。)を
有する樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)は、フェ
ノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で重縮合し
たノボラックタイプの樹脂、あるいはその誘導体であ
る。その構造単位(a)の含有率(樹脂(A)中の全構
造単位数に対する構造単位(a)の数の割合)は、10
〜100%であることが好ましく、より好ましくは20
〜100%である。構造単位(a)の含有率が10%未
満では、レジストの解像度がやや低下する。樹脂(A)
の合成に用いるフェノール類として、カルボキシル基含
有フェノール類(以下、「フェノール類(a)」とい
う。)が使用される。
【0007】フェノール類(a)としては、例えば、4
−ヒドロキシフェニル酢酸、3−(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオン酸、2−(4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸、4−(4−ヒドロキシフェニル)酪酸、
3−(4−ヒドロキシフェニル)酪酸、2−(4−ヒド
ロキシフェニル)酪酸、4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)ペン
タン酸、2−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸等
が挙げられる。これらのフェノール類(a)は、単独で
または2種以上を組み合わせて使用される。
【0008】樹脂(A)には、部分的に構造単位(a)
以外のノボラック樹脂単位(以下、「構造単位(b)」
という。)が含まれてもよい。この構造単位(b)は、
構造単位(a)と同様に、ベンゼン環に結合した−OX基
(但し、X は水素原子または前記R 基である。)を有す
るものである。構造単位(b)は、他のフェノール類
(以下、「フェノール類(b)」という。)をフェノー
ル類(a)と共縮合させることによって、導入すること
ができる。フェノール類(b)としては、例えばフェノ
ール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p
−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチ
ルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、
3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノ
ール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニ
ルフェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシ
ノール、2−メチルレゾルシノール、2−メチルハイド
ロキノン、フロログリシノール、ピロガロール、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールS、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−4−[1−(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−メチルエチル]−1−フェニル
エタン等が挙げられる。これらのフェノール類(b)の
うち、o−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフ
ェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノー
ル、p−ブチルフェノール、ビスフェノールA、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン等が好ましい。これらのフェノール
類(b)は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用い
られる。
【0009】樹脂(A)の製造に使用されるアルデヒド
類としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニル
アセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、
β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベン
ズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−
ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデ
ヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズ
アルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロ
ベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−
メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒ
ド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エオルベンズア
ルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラ
ール等が用いられ、特にホルムアルデヒドが好ましい。
これらのアルデヒド類は、単独でまたは2種以上を組み
合わせて用いられる。アルデヒドとしてホルムアルデヒ
ドを使用する際のホルムアルデヒド発生源としては、ホ
ルマリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、およ
びメチルヘミホルマール、エチルヘミホルマール、プロ
ピルヘミホルマール、ブチルヘミホルマール、フェニル
ヘミホルマール等のヘミホルマール類が用いられ、特に
ホルマリンおよびブチルヘミホルマールが好ましい。
【0010】前記アルデヒド類の使用量は、フェノール
類(a)およびフェノール類(b)の合計1モルに対し
て、0.7〜3モルが好ましい。
【0011】樹脂(A)を製造する際に使用される酸触
媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸、パ
ラトルエンスルホン酸等が用いられる。これらの酸触媒
の使用量は、通常、フェノール類(a)およびフェノー
ル類(b)の合計1モルに対して1×10-4〜5×10
-1モルである。
【0012】樹脂(A)を製造する重縮合においては、
反応媒質として、通常水が使用されるが、用いられるフ
ェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初
期から不均一となる場合は、親水性溶媒を反応媒質とし
て使用することもできる。これらの親水性溶媒として
は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応
媒質の使用量は、通常、反応原料100重量部当たり1
0〜1000重量部である。
【0013】樹脂(A)には、パターン形成能をもたせ
るために、酸の存在下で分解遊離するR 基が導入されて
いる。このR 基は、原則として構造単位(a)に導入さ
れるが、同時に構造単位(b)に導入することもでき
る。このようなR 基としては、例えばメトキシメチル
基、チオメトキシメチル基、メトキシエトキシメチル
基、ベンジルオキシメチル基、フェナシル基、ブロモフ
ェナシル基、メトキシフェナシル基、α−メチルフェナ
シル基、シクロプロピルメチル基、ベンジル基、オルソ
キシリレン基、メタキシリレン基、パラキシリレン基、
トリフェニルメチル基、ジフェニルメチル基、ブロモベ
ンジル基、ニトロベンジル基、メトキシベンジル基、ピ
ペロニル基等の置換メチル基;1−メトキシエチル基、
1−エトキシエチル基等の1−置換エチル基;トリメチ
ルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチル
シリル基、イソプロピルジメチルシリル基、フェニルジ
メチルシリル基等のシリル基;メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等の
アルコキシカルボニル基;アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バ
レリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイ
ル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタ
リル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、
アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロ
ピオロイル基、メタクリル基、クロトノイル基、オレオ
イル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル
基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イ
ソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、ト
ルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、
シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイ
ル基、イソニコチノイル基、p−トルエンスルホニル
基、メシル基等のアシル基;シクロプロピル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、
4−メトキシシクロヘキシル基等の1価の単環式炭化水
素基;テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフリル
基、テトラヒドロチオピラニル基、3−ブロモテトラヒ
ドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル
基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、S,S
−ジオキシド基等の1価の複素環基;またはイソプロピ
ル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、t−ペンチル
基、sec−ペンチル基等の炭素数3〜5の分岐アルキ
ル基を挙げることができる。
【0014】構造単位(a)に対するR 基の導入率(樹
脂(A)中に存在するX1およびX2の合計数に対するR 基
の割合) は、好ましくは20〜100%、より好ましく
は30〜100%である。R 基の導入率が20%未満で
は、パターン形成能が低下する傾向を示す。
【0015】本発明において使用する樹脂(A)のポリ
スチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」とい
う。)は、好ましくは800〜25,000、より好ま
しくは1,000〜15,000である。Mwが800
未満では、レジストの耐熱性が低下し、また25,00
0を超えると現像性、解像度等が低下する傾向を示す。
【0016】樹脂(A)は水素添加して使用することも
できる。その際の水素添加率は、特に限定されないが、
一般に10%以下であり、好ましくは5%以下である。
水素添加率が10%を超えると、アルカリに対する溶解
性が低下して、パターン形成能が不十分となる傾向があ
り、またドライエッチング耐性が低下して、エッチング
不良を起こしやすくなる。
【0017】本発明において使用する(B)放射線の照
射下で酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」とい
う。)は、例えばオニウム塩、ハロアルキル基含有化合
物、キノンジアジド化合物、スルホン化合物、スルホン
酸エステル化合物、ニトロベンジル化合物等であり、そ
れらの具体例としては、以下に示す化合物が挙げられ
る。
【0018】オニウム塩:ヨードニウム塩、スルホニウ
ム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム
塩等。好ましいオニウム塩は、下記式(2)、(3)ま
たは(4)で示される化合物である。
【0019】
【化2】 〔式(2)において、R5、R6およびR7は同一でも異なっ
てもよく、水素原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、
炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコ
キシ基を示し、X はSbF6、AsF6、PF6 、BF4 、CF3CO2
ClO4、CF3SO3
【化21】 (ここで、R8は水素原子、アミノ基、アニリノ基、炭素
数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキ
シ基である。)、
【化22】 (ここで、R9およびR10 は同一でも異なってもよく、炭
素数1〜4のアルコキシ基である。)、
【化23】 (ここで、R11 は水素原子、アミノ基、アニリノ基、炭
素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコ
キシ基である。)または
【化24】 を示す。〕
【0020】
【化3】 〔式(3)において、R5、R6およびX は式(2)の定義
と同じである。〕
【0021】
【化4】 〔式(4)において、R5、R6、R7およびX は式(2)の
定義と同じである。〕
【0022】ハロアルキル基含有化合物:ハロアルキル
基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有複素環状
化合物等。好ましいハロアルキル基含有化合物は、下記
式(5)または(6)で示される化合物である。
【0023】
【化5】 〔式(5)において、R12 はトリクロロメチル基、フェ
ニル基、メトキシフェニル基、ナフチル基またはメトキ
シナフチル基を示す。〕
【0024】
【化6】 〔式(6)において、R13 、R14 およびR15 は同一でも
異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、
メトキシ基または水酸基を示す。〕
【0025】キノンジアジド化合物:ジアゾベンゾキノ
ン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等。好ましいキノ
ンジアジド化合物は、下記式(7)、(8)、(9)ま
たは(10)で示される化合物である。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】 〔式(9)において、R16 は-CH2- 基、-C(CH3)2- 基、
-CO-基または-SO2- 基を示し、q は1〜6の整数、r は
0〜5の整数で、q +r =1〜6である。〕
【0029】
【化10】 〔式(10)において、R17 は水素原子またはメチル基
を示し、R18 は-CH2- 基、-C(CH3)2- 基、-CO-基または
-SO2- 基を示し、sは1〜6の整数、t は0〜5の整数
で、s + t=1〜6である。〕
【0030】スルホン化合物:β−ケトスルホン化合
物、β−スルホニルスルホン化合物等。好ましいスルホ
ン化合物は下記式(11)で示される化合物である。
【化11】 〔式(11)において、Y は-CO-基または-SO2- 基を示
し、R19 、R20 、R21 およびR22 は同一でも異なっても
よく、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基を
示し、uは0〜3の整数である。〕
【0031】スルホン酸エステル化合物:アルキルスル
ホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、ア
リールスルホン酸エステル、イミノスルホン酸エステル
等。好ましいスルホン酸エステル化合物は、下記式(1
2)、(13)または(14)で示される化合物であ
る。
【0032】
【化12】 〔式(12)において、R23 およびR26 は同一でも異な
ってもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
を示し、R24 およびR25 同一でも異なってもよく、水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜20
のアリール基を示す。〕
【0033】
【化13】 〔式(13)において、R27 は水素原子または炭素数1
〜4のアルキル基を示し、R28 およびR29 は同一でも異
なってもよく、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素
数6〜20のアリール基を示すか、または相互に結合し
て式(13)中の窒素原子とともに形成した環の構成単
位を示す。〕
【0034】
【化14】 〔式(14)において、Z はフッ素原子または塩素原子
を示す。〕
【0035】ニトロベンジル化合物:ニトロベンジルス
ルホネート化合物、ジニトロベンジルスルホネート化合
物等。好ましい化合物は、下記式(15)で示される化
合物である。
【化15】 〔式(15)において、R30 は炭素数1〜4のアルキル
基を示し、R31 は水素原子またはメチル基を示し、R32
【化151】 (ここで、R33 は水素原子またはメチル基である。)、
【化152】 (ここで、R34 およびR35 は同一でも異なってもよく、
炭素数1〜4のアルコキシ基である。)または
【化153】 を示し、vは1〜3の整数である。〕
【0036】特に好ましい酸発生剤はオニウム塩、キノ
ンジアジド化合物である。
【0037】酸発生剤は、単独でまたは2種以上混合し
て使用されるが、その配合量は、樹脂(A)100重量
部に対して、好ましくは1〜70重量部、より好ましく
は3〜50重量部であり、特に3〜20重量部が好まし
い。酸発生剤の配合量が1重量部未満では、十分なパタ
ーン形成能力が得られ難く、また70重量部を超える
と、スカムが発生し易くなる。
【0038】本発明の感放射線性樹脂組成物には、溶解
禁止剤、溶解促進剤、増感剤、界面活性剤等の各種添加
剤を配合することができる。前記溶解禁止剤および溶解
促進剤は、レジストのアルカリ溶解性を調節することに
より、そのパターン形成能を改善または最適化する作用
を示すものである。溶解禁止剤は樹脂(A)のアルカリ
溶解性が高過ぎる場合に、また溶解促進剤は樹脂(A)
のアルカリ溶解性が低過ぎる場合に使用される。これら
の溶解禁止剤および溶解促進剤としては、前記作用を示
すが、それ自身では露光、加熱(焼成)、現像等のパタ
ーン形成プロセスにおいて化学的にほとんど変化しない
安定な化合物が、樹脂(A)の性状、所望のパターン形
成能等に応じて適宜選定して使用される。
【0039】溶解禁止剤は、一般に疎水性の大きな化合
物ほど効果が大きくなる。その好ましい具体例を挙げる
と、ジフェニルスルホン、ジナフチルスルホン、パラト
ルエンスルホン酸フェニルエステル、1−ナフタレンス
ルホン酸フェニルエステル、2−ナフタレンスルホン酸
フェニルエステル等がある。溶解禁止剤の配合量は、樹
脂(A)100重量部に対して、通常50重量部以下、
好ましくは30重量部以下である。
【0040】また溶解促進剤には、例えば低分子量のフ
ェノール化合物、Mwが2,000以下のポリ(ヒドロ
キシスチレン)等が使用される。前記低分子量のフェノ
ール化合物としては、ベンゼン環の数が2〜6程度のフ
ェノール類が好ましいが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。溶解促進剤の配合量は、樹脂(A)100
重量部に対して、通常50重量部以下である。
【0041】前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収
して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより
酸の生成量を増加する作用を示すもので、本発明の感放
射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有
する。使用される増感剤は、前記作用、効果を奏するも
のである限り、特に限定されないが、その好ましい具体
例を挙げると、アセトン、ベンゼン、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エ
オシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、
フェノチアジン類等がある。増感剤の配合量は、樹脂
(A)100重量部に対して、通常50重量部以下、好
ましくは30重量部以下である。
【0042】前記界面活性剤は、本発明の感放射線性樹
脂組成物の塗布性、現像性等を改良する作用を示すもの
である。このような界面活性剤としては、例えばポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレ
ングリコールジステアレート、オルガノシロキサンポリ
マーであるKP341(商品名、信越化学工業製)、ア
クリル酸系またはメタクリル酸系の(共)重合体である
ポリフローNo.75,No.95(商品名、共栄社油
脂化学工業製)のほか、商品名で、エフトップEF30
1,EF303,EF352(以上、新秋田化成製)、
メガファックF171,F172,F173(以上、大
日本インキ製)、フロラードFC430,FC431
(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG71
0,サーフロンSー382,SCー101,SCー10
2,SCー103,SCー104,SCー105,SC
ー106(以上、旭硝子製)等が挙げられる。界面活性
剤の配合量は、本発明の感放射線性樹脂組成物の全固形
分100重量部当たり、通常2重量部以下である。
【0043】さらに本発明の感放射線性樹脂組成物にお
いては、染料あるいは顔料を配合することにより、放射
線照射部の潜像を可視化させて、放射線照射時のハレー
ションの影響を緩和でき、また接着助剤を配合すること
により、基板との接着性を改善することができる。また
必要に応じて、ポスト・エクスポージャー・タイム・デ
ィレイをさらに改善するために、含窒素塩基性化合物を
配合することもできる。
【0044】本発明の感放射線性樹脂組成物は、前述し
た樹脂(A)および酸発生剤、並びに場合により配合さ
れる前記添加剤からなるが、その使用に際しては、例え
ば固形分濃度が20〜40重量%となるように、溶剤に
溶解したのち、孔径0.2μm程度のフィルターで濾過
することによって、溶液として調製される。したがっ
て、本発明で言う感放射線性樹脂組成物とは、1つの態
様においては、(イ)樹脂(A)および酸発生剤、並び
に場合により配合される各種添加剤からなるものを意味
し、また他の態様においては、(ロ)前記(イ)の成分
を溶剤に溶解した溶液を意味するものである。
【0045】本発明において、前記溶液の調製に使用さ
れる溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノ
ン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヒドロキシ
プロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸
エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−
メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン
酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ピルビン酸エチル等が挙げられる。こ
れらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用さ
れる。
【0046】さらに前記溶剤は、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルム
アニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホ
キシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテ
ル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カ
プリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジ
ルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、ジュウ
酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクト
ン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコー
ルモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤と併
用することもできる。
【0047】本発明の感放射線性樹脂組成物からレジス
トを形成する際には、一般に溶液として回転塗布、流延
塗布、ロール塗布等の手段によって、例えばシリコンウ
エハー、アルミニウム等が被覆されたウエハー等の基板
上に塗布することにより、レジスト膜を形成させ、所定
のマスクパターンを介して該レジスト膜を露光し、つい
で現像液で現像することにより、パターンを形成させ
る。この場合、一般には、照射前に予備加熱処理(予備
焼成)を行い、照射後、通常50〜150°Cの温度で
露光後焼成する操作を行なったのち、現像される。
【0048】本発明の感放射線性樹脂組成物に対する現
像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリ
ウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミ
ン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエ
チルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロ
キシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジア
ザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5
−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノナン等のア
ルカリ性化合物を、通常1〜10重量%、好ましくは2
〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶
液が使用される。また現像液には、水溶性有機溶剤(例
えばメタノール、エタノール等のアルコール類)、界面
活性剤等を適量添加することもできる。なお、このよう
にアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合に
は、一般に、現像後水で洗浄する。
【0049】以上詳述した本発明の感放射線性樹脂組成
物は、エキシマレーザーを含む広範囲の放射線に対して
有効に感応しうるものであり、しかもポスト・エクスポ
ージャー・タイム・ディレイは実質的に問題とならず、
また解像度、残膜性、現像性、耐熱性等も優れたもので
ある。したがって、特に高集積回路製造用レジスト材料
として極めて有用である。
【0050】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。実施例および比較例におけ
るMwの測定およびレジストの評価は、以下の方法によ
り実施した。 Mw:東ソー社製GPCカラム(G2000HXL
本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を
用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒ
ドロフラン、カラム温度40°Cの分析条件で、単分散
ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマ
トグラフ法(GPC)により測定した。 解像度:最適露光量に露光したときに解像されるレジス
トパターンの最小寸法を測定して、解像度とした。なお
最適露光量とは、レジスト膜を2.38重量%テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドで現像したのち、水で洗
浄、乾燥して、ウエハー上にレジストパターンを形成さ
せたとき、解像度0.60μmのライン・アンド・スペ
ース・パターン(1LIS)を1対1の幅で形成する露
光量を意味する。 残膜率:前記最適露光量でレジストを形成したときの、
現像前のレジスト膜の厚さに対する現像後のレジストパ
ターン厚さの割合(%)を、残膜率とした。 現像性:露光部のスカムや現像残りが少ないほど、現像
性が良好とした。 耐熱性:レジストパターンを形成したウエハーをクリー
ンオーブン中に入れて、150°Cでパターンが型崩れ
しない場合を、耐熱性が良好とした。
【0051】合成例1 p−クレゾール54g(0.5モル)、4−ヒドロキシ
フェニル酢酸76g(0.5モル)、37重量%ホルマ
リン162g(ホルムアルデヒド2.0モル)およびジ
オキサン50ミリリットルを仕込み、ついで36重量%
塩酸水溶液5ミリリットルを加えて、液温を100°C
に保ちながら4時間反応させた。反応後室温まで冷却
し、アセトン100ミリリットルで希釈した。その後、
1リットルの水中に注いで再沈澱させた。得られた析出
物を大量の水で洗浄し、乾燥して、p−クレゾールと4
−ヒドロキシフェニル酢酸との共重合ノボラック樹脂
(Mw=2,500)を得た。この樹脂を樹脂(A1)
とする。
【0052】合成例2 4−ヒドロキシフェニル酢酸152g(1.0モル)、
37重量%ホルマリン162g(ホルムアルデヒド2.
0モル)およびジオキサン50ミリリットルを仕込み、
ついで36重量%塩酸水溶液5ミリリットルを加えたの
ち、合成例1と同様にして、4時間の反応および後処理
を行って、4−ヒドロキシフェニル酢酸ノボラック樹脂
(Mw=3,200)を得た。この樹脂を樹脂(A2)
とする。
【0053】合成例3 p−t−ブチルフェノール67.5g(0.45モ
ル)、4−ヒドロキシフェニル酢酸75g(0.5モ
ル)、ビスフェノールA11.4g(0.05モル)、
37重量%ホルマリン162g(ホルムアルデヒド2.
0モル)およびジオキサン50ミリリットルを仕込み、
ついで36重量%塩酸水溶液5ミリリットルを加えたの
ち、合成例1と同様にして、4時間の反応および後処理
を行って、p−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシ
フェニル酢酸およびビスフェノールAの共重合ノボラッ
ク樹脂(Mw=4,300)を得た。この樹脂を樹脂
(A3)とする。
【0054】合成例4 p−クレゾール64.8g(0.6モル)、4−(4−
ヒドロキシフェニル)酪酸78g(0.4モル)、37
重量%ホルマリン162g(ホルムアルデヒド2.0モ
ル)およびジオキサン50ミリリットルを仕込み、つい
で36重量%塩酸水溶液5ミリリットルを加えたのち、
合成例1と同様にして、4時間の反応および後処理を行
なって、p−クレゾールと4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)酪酸との共重合ノボラック樹脂(Mw=3,00
0)を得た。この樹脂を樹脂(A4)とする。
【0055】合成例5 4−ヒドロキシフェニル酪酸180g(1.0モル)、
37重量%ホルマリン162g(ホルムアルデヒド2.
0モル)およびジオキサン50ミリリットルを仕込み、
ついで36重量%塩酸水溶液5ミリリットルを加えたの
ち、合成例1と同様にして、4時間の反応および後処理
を行って、4−ヒドロキシフェニル酪酸ノボラック樹脂
(Mw=3,300)を得た。この樹脂を樹脂(A5)
とする。
【0056】合成例6 合成例1で得た樹脂(A1)30g、3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン42.1g(0.5モル)およびパラト
ルエンスルホン酸0.86g(5×10-3モル)をアセ
トン200ミリリットルに溶解させた反応液を、液温を
10°C以下に保って8時間反応させた。反応後、10
重量%水酸化ナトリウム水溶液100ミリリットルを徐
々に添加したのち、酢酸エチルで有機物を抽出し、水相
がpH試験紙で中性を示すまで、水で数回洗浄した。つ
いで有機相を減圧濃縮して、過剰の3,4−ジヒドロ−
2H−ピラン、酢酸エチル等を除去した。その後、再び
有機物をアセトンに溶解し、大量の水で再沈澱処理した
のち、乾燥して、テトラヒドロピラニル基が導入された
樹脂(Mw=3,000)を得た。この樹脂を樹脂(A
6)とする。樹脂(A6)中の構造単位(a)の含有率
は50%であり、構造単位(a)に対するテトラヒドロ
ピラニル基の導入率は100%であった。
【0057】合成例7 合成例2で得た樹脂(A2)35g、3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン27g(0.32モル)およびパラトル
エンスルホン酸0.43g(2.5×10-3モル)をア
セトン150ミリリットルに溶解した溶液を、合成例6
と同様にして、反応および後処理を行なって、テトラヒ
ドロピラニル基が導入された樹脂(Mw=3,500)
を得た。この樹脂を樹脂(A7)とする。樹脂(A7)
中の構造単位(a)の含有率は100%であり、構造単
位(a)に対するテトラヒドロピラニル基の導入率は7
6%であった。
【0058】合成例8 合成例3で得た樹脂(A3)35g、3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン42.1g(0.5モル)およびパラト
ルエンスルホン酸0.86g(5×10-3モル)をアセ
トン200ミリリットルに溶解した溶液を、合成例6と
同様にして、反応および後処理を行なって、テトラヒド
ロピラニル基が導入された樹脂(Mw=4,800)を
得た。この樹脂を樹脂(A8)とする。樹脂(A8)中
の構造単位(a)の含有率は50%であり、構造単位
(a)に対するテトラヒドロピラニル基の導入率は10
0%であった。
【0059】合成例9 合成例4で得た樹脂(A4)35g、o−ニトロ塩化ベ
ンジル17.2g(0.1モル)および炭酸カリウム2
0.7g(0.15モル)をメタノール200ミリリッ
トル中、還流下で12時間反応させた。その後、塩化ベ
ンジル25.3g(0.2モル)および水酸化ナトリウ
ム8.8g(0.22モル)を添加して、さらに8時間
反応させた。反応後、3重量%塩酸水溶液1リットル中
に注いで、反応生成物を析出させた。この析出物を大量
の水で数回洗浄したのち、乾燥して、o−ニトロベンジ
ル基およびベンジル基が導入された樹脂(Mw=3,5
00)を得た。この樹脂を樹脂(A9)とする。樹脂
(A9)中の構造単位(a)の含有率は40%であり、
構造単位(a)に対するo−ニトロベンジル基およびベ
ンジル基の合計導入率は91.2%であった。
【0060】合成例10 合成例5で得た樹脂(A5)40g、96重量%硫酸3
ミリリットルをジオキサン150ミリリットルに溶解し
た溶液に、液温を−20°Cに保持しながら、予め液化
させたイソブテン18g(0.32モル)を添加したの
ち、液温を−10°C以下に保って6時間反応させた。
その後、反応混合物を室温に戻したのち、10重量%炭
酸ナトリウム水溶液100ミリリットルを徐々に添加し
た。その後、酢酸エチルで有機物を抽出し、水相がpH
試験紙で中性となるまで水で数回洗浄したのち、有機相
を減圧濃縮して、酢酸エチル等を除去した。ついで、再
び有機相をアセトンに溶解し、大量の水に注いで、反応
生成物を析出させた。この析出物を乾燥して、t−ブチ
ル基が導入された樹脂(Mw=3,500)を得た。こ
の樹脂を樹脂(A10)とする。樹脂(A10)中の構
造単位(a)の含有率は100%であり、構造単位
(a)に対するt−ブチル基の導入率は70%であっ
た。
【0061】実施例1 樹脂(A6)100重量部および酸発生剤としてトリフ
ェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート3
重量部を2−ヒドロキシプロピオン酸エチル278重量
部に溶解したのち、孔径0.2μmのメンブランフィル
ターで濾過して、レジスト溶液を調製した。このレジス
ト溶液をシリコンウエハー上にスピナーを用いて塗布し
たのち、90°Cで90秒間予備焼成して、膜厚1.0
μmのレジスト膜を形成した。このレジスト膜にパター
ンを密着させ、KrFエキシマレーザーで露光したの
ち、90°Cで90秒間露光後焼成を行なった。その
後、23°Cで1分間、浸漬法により現像し、ついで超
純水で30秒間洗浄した。その結果、65mJ/cm2
の露光量で、解像度0.30μmのライン・アンド・ス
ペース・ポジパターンが良好な形状で形成された。未露
光部の残膜率は98%と極めて優れており、また現像
性、耐熱性等も良好であった。
【0062】実施例2 樹脂(A7)100重量部および酸発生剤としてトリフ
ェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート4重
量部を3−メトキシプロピオン酸メチル281重量部に
溶解して、レジスト溶液を調製した。このレジスト溶液
をシリコンウエハー上にスピナーを用いて塗布したの
ち、110°Cで90秒間予備焼成して、膜厚1.0μ
mのレジスト膜を形成した。このレジスト膜にパターン
を密着させ、KrFエキシマレーザーで露光したのち、
90°Cで120秒間露光後焼成を行なった。その後、
23°Cで1分間、浸漬法により現像し、ついで超純水
で30秒間洗浄した。その結果、75mJ/cm2 の露
光量で、解像度0.30μmのライン・アンド・スペー
ス・ポジパターンが良好な形状で形成された。未露光部
の残膜率は99%と極めて優れており、また現像性、耐
熱性等も良好であった。
【0063】実施例3 樹脂(A8)100重量部および酸発生剤として1,
1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−3−フェニルプロパンの1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸エステル(平均エステル化
率=80%)7.5重量部を3−メトキシプロピオン酸
メチル291重量部に溶解して、レジスト溶液を調製し
た。このレジスト溶液をシリコンウエハー上にスピナー
を用いて塗布したのち、90°Cで120秒間予備焼成
して、膜厚1.0μmのレジスト膜を形成した。このレ
ジスト膜にパターンを密着させ、KrFエキシマレーザ
ーで露光したのち、110°Cで90秒間露光後焼成を
行なった。その後、23°Cで1分間、浸漬法により現
像し、ついで超純水で30秒間洗浄した。その結果、1
00mJ/cm2 の露光量で、解像度0.30μmのラ
イン・アンド・スペース・ポジパターンが良好な形状で
形成された。未露光部の残膜率は98%と極めて優れて
おり、また現像性、耐熱性等も良好であった。
【0064】実施例4 樹脂(A9)100重量部および酸発生剤としてジフェ
ニルヨードニウムテトラフルオロボーレート1重量部を
ピルビン酸エチル273重量部に溶解して、レジスト溶
液を調製した。このレジスト溶液を用い、実施例2と同
様にして、塗布、予備焼成、露光、露光後焼成、現像お
よび洗浄を行なった。その結果、85mJ/cm2 の露
光量で、解像度0.30μmのライン・アンド・スペー
ス・ポジパターンが良好な形状で形成された。未露光部
の残膜率は98%と極めて優れており、また現像性、耐
熱性等も良好であった。
【0065】実施例5 樹脂(A10)100重量部および酸発生剤として2,
4−ビス(トリクロロメチル)−6−フェニル−1,
3,5−トリアジン2重量部を3−メトキシプロピオン
酸メチル276重量部に溶解して、レジスト溶液を調製
した。このレジスト溶液を用い、実施例2と同様にし
て、塗布、予備焼成、露光、露光後焼成、現像および洗
浄を行なった。その結果、70mJ/cm2 の露光量
で、解像度0.30μmのライン・アンド・スペース・
ポジパターンが良好な形状で形成された。未露光部の残
膜率は98%と極めて優れており、また現像性、耐熱性
等も良好であった。 実施例6 実施例1のレジスト溶液用い、実施例2と同様にして、
塗布、予備焼成、露光を行なったのち、クリーンルーム
内に24時間放置した。ついで実施例2と同様にして、
露光後焼成、現像および洗浄を行なった。その結果、7
0mJ/cm2 の露光量で、解像度0.30μmのライ
ン・アンド・スペース・ポジパターンが良好な形状で形
成され、露光後放置しても感度およびパターン形状はと
もに優れており、ポスト・エクスポージャー・タイム・
ディレイは実質的に認められなかった。また残膜率、現
像性、耐熱性等も良好であった。
【0066】実施例7 実施例4のレジスト溶液用い、実施例2と同様にして、
塗布、予備焼成、露光を行なったのち、クリーンルーム
内に24時間放置した。ついで実施例2と同様にして、
露光後焼成、現像および洗浄を行なった。その結果、9
0mJ/cm2 の露光量で、解像度0.30μmのライ
ン・アンド・スペース・ポジパターンが良好な形状で形
成され、露光後放置しても感度およびパターン形状はと
もに優れており、ポスト・エクスポージャー・タイム・
ディレイは実質的に認められなかった。また残膜率、現
像性、耐熱性等も良好であった。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の感放射線
性樹脂組成物は、通常のノボラック樹脂と同様の基本構
造を有する樹脂を使用するものであるが、水銀灯の輝線
スペクトル(波長254nm)、エキシマレーザー(波
長248nm)等の遠紫外線以外にも、X線、電子線、
分子線、陽子線、γ線、シンクロトロン放射線等の広範
囲の放射線に対して有効に感応しうるものであり、しか
も露光と露光後焼成との間に時間を置いても、感度の低
下、パターン形状の劣化等を生起することがないため、
ポスト・エクスポージャー・タイム・ディレイは実質的
に問題とならない。しかも解像度および残膜性に優れる
とともに、現像性、耐熱性等も良好である。したがっ
て、特に高集積回路製造用レジストとして極めて有用で
あり、またその優れた特性から、一般のレジストとして
も有効に使用できるものである。
フロントページの続き (72)発明者 三浦 孝夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で示される構造
    単位を有する樹脂および(B)放射線の照射下で酸を発
    生する化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹
    脂組成物。 【化1】 〔一般式(1)において、R1およびR2は同一でも異なっ
    てもよく、水素原子および炭素数1〜4のアルキル基か
    ら選ばれる基を示し、n は1〜5の整数であり、X1およ
    びX2は同一でも異なってもよく、水素原子または酸の存
    在下で分解遊離する置換基を示し、樹脂中に存在する複
    数のX1およびX2の少なくとも一部は酸の存在下で分解遊
    離する置換基であり、R3およびR4は同一でも異なっても
    よく、水素原子、アルキル基もしくは置換アルキル基、
    フェニル基もしくは置換フェニル基およびフリル基から
    選ばれる基を示す。〕
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