JPH05249495A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH05249495A
JPH05249495A JP8454092A JP8454092A JPH05249495A JP H05249495 A JPH05249495 A JP H05249495A JP 8454092 A JP8454092 A JP 8454092A JP 8454092 A JP8454092 A JP 8454092A JP H05249495 A JPH05249495 A JP H05249495A
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JP
Japan
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impurity region
thin film
liquid crystal
film transistor
concentration impurity
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JP8454092A
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English (en)
Inventor
Takuo Sato
拓生 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクティブマトリクス型液晶表示装置におい
て画素のスイッチング素子として用いられる薄膜トラン
ジスタのリーク電流を抑制する。 【構成】 アクティブマトリクス型液晶表示装置は、マ
トリクス状に配列された画素電極1とこの画素電極1に
接続された薄膜トランジスタ2とを備えた一方の基板4
と、対向電極7を有し一方の基板4と対面配置された他
方の基板8と、両方の基板4,8に挟持された液晶層9
とから構成されている。この薄膜トランジスタ2は多結
晶半導体から構成されるとともに非対称構造を有してい
る。例えば、画素電極1に接続される高濃度不純物領域
2Dとチャネル領域2Cとの間のみに高濃度不純物領域
2Dの導電型と同じ導電型からなる低濃度不純物領域2
LDが設けられている。かかる構成により、オフレベル
のゲート電圧で高い画素電位を保持している時でも、他
結晶半導体中のPNジャンクションにおける電界集中を
小さく抑え局在準位を介してのリーク電流を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は個々の薄膜トランジスタ
によって駆動される複数の画素がマトリクス配列された
アクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。より
詳しくは、薄膜トランジスタの耐圧構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜トランジスタを利用したアク
ティブマトリクス型の液晶表示装置としては、例えば図
5に示す様な構造が知られている。この従来装置では、
ガラス基板20の上に液晶セルを駆動する為の薄膜トラ
ンジスタ(TFT)21が形成されている。さらに、互
いに直交するゲートライン22及び信号ライン23が形
成されており、その交点に位置する個々の薄膜トランジ
スタ21に選択信号及び画像信号を供給する。加えて、
個々の薄膜トランジスタ21によって駆動される液晶セ
ルを構成する画素電極24が形成されている。この様
に、TFT等が形成されたガラス基板20は所謂TFT
基板25を構成する。このTFT基板25には所定の間
隙を介して対向基板27が対面配置しており、両基板間
に液晶層26が挟持されている。この液晶層は例えばツ
イストネマティック液晶から構成される。又、液晶層2
6と対向基板27との界面には透明導電材料からなる対
向電極28が形成されている。
【0003】薄膜トランジスタは選択信号に応答して導
通し画像信号をサンプリングして対応する液晶セルに書
き込む。選択信号が解除された後、薄膜トランジスタは
非導通状態になり書き込まれた画像信号をホールドす
る。薄膜トランジスタはサンプリング及びホールドの為
のスイッチング素子として機能する。この為、薄膜トラ
ンジスタはサンプリング期間中液晶セルを充電する為に
十分な電流容量を有するとともに、ホールド期間中液晶
セルの電位を保持する為リーク電流を極力抑える必要が
ある。例えば、多結晶半導体薄膜を用いてTFTを形成
した場合、一般に電流容量は十分大きい値をとる事が可
能である。非晶質半導体等と異なり、多結晶半導体では
かなり大きいキャリア移動度が得られる為である。
【0004】一方、一般に書き込まれた画像信号あるい
は画像データはサンプリング時間よりも遥かに長いホー
ルド時間保持されなくてはならない。液晶セルの静電容
量は通常数pF程度以下の小さい値である為、ホールド期
間中僅かでもリーク電流が流れると液晶セルの画素電極
電位は急激に低下してしまう。多結晶半導体薄膜を用い
てTFTを形成した場合、結晶粒界中に多くのトラップ
準位が局在している為、このトラップを介してかなり多
くのリーク電流が流れてしまう。リーク電流があるとデ
ータの保持特性が悪化するので、リーク電流を抑制する
事が急務となっている。
【0005】この目的の為に、従来から所謂オフセット
ゲート領域を設けたTFT構造が提案されている。この
構造は、例えば特公平3−38755号公報に開示され
ており、以下図6を参照して簡潔に説明する。なお、図
5に示す構造と同一の部分には同一の参照番号を付して
理解を容易にしている。TFT21はゲート電極21G
を備えており、その直下にはゲート絶縁膜を介して多結
晶シリコン薄膜からなるチャネル領域21Cが形成され
ている。その両側にはソース/ドレインの機能を果す高
濃度不純物領域21S,21Dが形成されている。信号
ライン23側に接続された高濃度不純物領域21Sとチ
ャネル領域21Cの間には高濃度不純物領域21Sと同
じ導電型の低濃度不純物領域21LSあるいはオフセッ
トゲート領域が設けられている。同様に、画素電極24
に接続される高濃度不純物領域21Dとチャネル領域2
1Cとの間にも高濃度不純物領域21Dと同導電型の低
濃度不純物領域21LDあるいはオフセットゲート領域
が設けられている。オフセットゲート領域の不純物濃度
が低い為、PN接合のエネルギー障壁の幅は広くなる。
この為、PN接合部に加えられる電界強度が弱められ電
界集中が避けられるのでリーク電流が抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
にオフセットゲート領域を設けても、ホールド期間中薄
膜トランジスタのリークによる点欠陥画素の発生は完全
には抑制できない。特に、全体的にリークレベルが大き
くなる高温(例えば55℃)では、点滅状態に至る点欠
陥画素が非常に多数発生してしまう。そこで解析を試み
たところ、画素の点欠陥は液晶の交流駆動に関連してお
り、印加電圧の極性によってソース/ドレイン間にリー
ク電流が発生している事が判明した。
【0007】以下、図7を参照してリーク電流の原因を
簡潔に説明する。一般に液晶表示装置では液晶の劣化を
防ぐ為に交流駆動が行なわれている。例えば、1フィー
ルド毎に画素電極に印加される信号電位の極性が反転す
る。換言すると、対向電極に対する画素電極の電位が正
極性になる充電と保持、負極性となる充電と保持を交互
に行なっている。この交流駆動においては、TFTの一
対の高濃度不純物領域が交互にソースとドレインの役割
を果す。図7の波形図は、対向電極の電位VCOM に対し
て高電位VH を書き込み且つホールドした場合の電位変
化と、VCOM に対して低電位VL を画素電極に書き込ん
だ場合の電位変化を表わしている。この波形図から理解
される様に、正極性保持と負極性保持では、ソース/ド
レイン間のチャネルリーク電流の大きさが異なっている
事が判明した。即ち、正極性保持の場合リーク電流が大
きく画素電極電位VH は速やかに減衰する。
【0008】一般に液晶駆動用の薄膜トランジスタとし
てはNチャネル型のTFTが用いられる。図示する様
に、ホールド期間中TFTを非導通状態とする為にゲー
ト電圧VGOFFは低いレベルにセットされる。従って、正
極性保持の場合には画素電極に高電位VH がホールドさ
れている為保持期間を通してゲート電極との間に大きな
電位差が生じる。逆に負極性保持の場合にはゲート電圧
GOFFに近い低電位VLが保持される為、ゲート電極と
画素電極との間の電位差は小さい。一方、信号ラインと
ゲート電極間の電位差については、正極性保持と負極性
保持のいずれの場合にもサンプリングした画像信号のレ
ベルに従って高電位と低電位の間を振動している。特
に、1水平走査期間毎に信号ラインの極性を反転させる
1H反転駆動の場合には、電位差の大きい期間と小さい
期間が1水平走査期間毎に入れ代る為、正極性保持の場
合も負極性保持の場合も全く同一条件である。
【0009】以上の説明から明らかな様に、正極性保持
の期間連続してゲート電極と画素電極との間に高電界が
印加されている事になる。この為、局在準位を介して流
れるリーク電流は負極性保持の期間よりも遥かに大きく
なってしまい、正極性保持期間中高電位の画像信号レベ
ルを十分ホールドできず結果的に液晶に対する交流駆動
のバランスが崩れ、点滅をする点欠陥画素が多発する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は正極性保持期間中画素電極とゲート
電極との間に高電界が印加されてもリーク電流が小さく
その為点欠陥画素の少ない液晶表示装置を提供する事を
目的とする。かかる目的を達成する為に講じられた3つ
の手段を以下に説明する。
【0011】第1の手段によれば、マトリクス状に配列
された画素電極とこの画素電極に接続された薄膜トラン
ジスタとを備えた一方の基板と、対向電極を有し前記一
方の基板と対向配置された他方の基板と、両方の基板に
保持された液晶層とを備えたアクティブマトリクス型液
晶表示装置において、前記薄膜トランジスタは多結晶半
導体からなり、前記画素電極に接続されている高濃度不
純物領域とチャネル領域との間のみに、前記高濃度不純
物領域の導電型と同じ導電型からなる低濃度不純物領域
を設けた。
【0012】第2の手段においては、同様の構成を有す
るアクティブマトリクス型液晶表示装置において、薄膜
トランジスタのソース高濃度不純物領域及びドレイン高
濃度不純物領域の各々とチャネル領域との間に、前記高
濃度不純物領域と同一導電型の低濃度不純物領域を設け
るとともに、前記低濃度不純物領域の長さは、前記画素
電極に接続されている高濃度不純物領域に隣接している
低濃度不純物領域の方が、信号ラインに接続されている
高濃度不純物領域に隣接している低濃度不純物領域より
も長い。
【0013】第3の手段によれば、アクティブマトリク
ス型液晶表示装置において、薄膜トランジスタのソース
高濃度不純物領域及びドレイン高濃度不純物領域の各々
とチャネル領域との間に、高濃度不純物領域と同一導電
型の低濃度不純物領域を有するとともに、低濃度不純物
領域の濃度は画素電極に接続されている高濃度不純物領
域に隣接している低濃度不純物領域の方が、信号ライン
に接続されている高濃度不純物領域に隣接している低濃
度不純部物領域よりも小さい。
【0014】
【作用】第1の手段によれば、薄膜トランジスタは画素
電極側においてのみ高濃度不純物領域とチャネル領域と
の間に低濃度不純物領域が形成された非対称構造を有し
ている。この為、低レベルのゲート電圧で薄膜トランジ
スタを非導通状態にし高い画素電圧をホールドしている
正極性保持期間中、チャネル領域における電界の集中を
小さく抑える事ができ局在準位を介してのリーク電流を
抑制する事ができる。
【0015】第2の手段によれば、薄膜トランジスタは
一対の高濃度不純物領域即ちソース領域及びドレイン領
域の各々とチャネル領域との間に介在する低濃度不純物
領域の長さが非対称な構造を有しており、画素電極側の
低濃度不純物領域の方が長く形成されている。この為、
画素電位の正極性保持期間中、ゲート電極と画素電極と
の間に高電位差が生じても、チャネル領域中における電
界の集中を小さく抑える事ができ局在準位を介してのリ
ーク電流を抑制する。
【0016】第3の手段によれば、薄膜トランジスタは
ソース領域及びドレイン領域の各々とチャネル領域との
間に形成された低濃度不純物領域の濃度が非対称な構造
を有しており、画素電極側の低濃度不純物領域の濃度が
小さく形成されている。この為、薄膜トランジスタが非
導通状態になるゲート電圧で高い画素電圧を保持してい
る期間中も、電界集中を小さく抑える事ができリーク電
流を抑制する。
【0017】以上の説明から明らかな様に、本発明によ
れば画素電極側においてより高電界に強い構造を有する
非対称薄膜トランジスタを形成する事ができる為、正極
性保持期間中の電流リークによる点欠陥画素の発生を効
果的に抑制する事ができる。
【0018】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかるアクティブマト
リクス型液晶表示装置の第1実施例を示す模式的な部分
断面図である。図示する様に、画素電極1をスイッチン
グ駆動する為に薄膜トランジスタ2が形成されている。
この薄膜トランジスタ2は例えば多結晶シリコン薄膜で
構成されておりNチャネル型である。薄膜トランジスタ
の一方の高濃度不純物領域2Dが画素電極1に接続され
る一方、他方の高濃度不純物領域2Sは信号ライン3に
接続されている。さらに、ゲート電極2Gは図示しない
ゲートラインに接続されている。ここで、高濃度不純物
領域2D及び高濃度不純物領域2Sは交流駆動の極性に
応じて双方ともソースにもドレインにもなり得る。さら
に、この実施例の特徴事項として、画素電極1に接続さ
れた高濃度不純物領域2Dとチャネル領域2Cとの間に
は低濃度不純物領域2LDが形成されている。以上に説
明した画素電極1、薄膜トランジスタ2、信号ライン3
等はガラス基板4の上に集積形成されている。又、ゲー
ト電極2Gとチャネル領域はゲート絶縁膜5を介して電
気的に絶縁されている。さらに、画素電極1は層間絶縁
膜6を介して基板上に設けられている。最後に、全面に
対向電極7が形成されたガラス等からなるもう一方の絶
縁基板8が上述の絶縁基板4に対面して配置され、これ
ら両基板間に液晶層9(例えばツイストネマティック液
晶)が封入されて液晶表示装置が構成される。
【0019】次に、上述した液晶表示装置の製造方法特
に下側のTFT基板の製造方法を説明する。ガラス又は
石英ガラスからなる絶縁基板4上に、薄膜トランジスタ
を構成する50nmの多結晶シリコン膜をLP−CVD法
により形成し、イオン打ち込みで濃度の異なる不純物領
域を形成する。N型の薄膜トランジスタの場合、例えば
チャネル領域に対してボロンを1〜5×1012/cm2
ドーズで打ち込む。又、高濃度不純物領域2D及び2S
には、燐又は砒素を5×1014〜5×1015/cm2 のド
ーズで打ち込む。さらに、低濃度不純物領域2LDを形
成する為に、燐又は砒素を5×1012〜2×1013/cm
2 のドーズでイオン打ち込みする。この時、チャネル長
dCは5μmに設定し低濃度不純物領域2LDの長さd
LDは1μmに設定する。多結晶シリコン膜上に、Si
2 からなるゲート絶縁膜5を介してゲート電極2G及
びゲートラインをLP−CVD法により共通に形成す
る。これらゲート電極及びゲートラインは不純物をドー
プした350nmの厚みの多結晶シリコン膜からなる。そ
の上に、AP−CVD法を用いてPSG膜600nmから
なる層間絶縁膜6を形成する。さらにスパッタリングに
より600nmの膜厚を有するアルミニウムからなる信号
ライン3を形成する。最後に、スパッタを用いて150
nmの膜厚を有するITO膜からなる画素電極1を形成す
る。
【0020】次に図2を参照して上述した第1実施例の
動作を説明する。第1実施例にかかる薄膜トランジスタ
は画素電極側においてのみ高濃度不純物領域2Dとチャ
ネル領域2Cとの間に低濃度不純物領域2LDが形成さ
れた非対称構造を有している。この為、オフレベルのゲ
ート電圧で高い画素電圧VH をホールドしている正極性
保持期間中に、電界の集中を小さく抑える事ができ局在
準位を介してのリーク電流を効果的に抑制する。これに
より、高温(55℃)状態下でも正極性保持期間中負極
性期間と殆ど変る事なくリーク電流を抑える事ができ点
欠陥画素の発生を防止できる。図2はこの時の画素電位
の変化の様子を模式的に示したものである。なお上述の
第1実施例においては、画素電極側の低濃度不純物領域
2LDの長さdLDは1μmで形成したが、本発明はこ
の範囲に限られるものではなく、リーク電流を抑えると
同時に十分な駆動電流が得られる範囲であれば良い。例
えば、燐又は砒素を5×1012〜2×1013/cm2 で打
ち込んだ場合には、0.5〜5μmの範囲に設定可能で
ある。
【0021】図3は本発明にかかるアクティブマトリク
ス型液晶表示装置の第2実施例を示す模式的な部分断面
図であり、特にTFTの部分のみを取り出して示してあ
る。理解を容易にする為に、図1に示す第1実施例と同
一の構成部分には同一の参照符号を付してある。この実
施例では、薄膜トランジスタ2の高濃度不純物領域2D
及び高濃度不純物領域2Sの各々とチャネル領域2Cと
の間に、低濃度不純物領域2LD及び低濃度不純物領域
2LSが形成されている。各領域の不純物濃度は第1実
施例と同様である。チャネル長dCは5μmに設定され
ている。この実施例の特徴事項として、画素電極1側の
低濃度不純物領域2LDの長さdLDは2μmに設定さ
れている一方、信号ライン3側の低濃度不純物領域2L
Sの長さdLSは1μmに形成されており、薄膜トラン
ジスタ2は非対称構造となっている。その他の条件を第
1実施例と同様にしてアクティブマトリクス型液晶表示
装置を構成すると、正極性保持期間中のリークによる点
欠陥画素の発生を抑制する事ができた。
【0022】なお、この第2実施例で設定した低濃度不
純物領域2LD及び2LSの長さ寸法は例示であってこ
れに限られるものではない。一般に、正極性保持と負極
性保持でのリーク電流を同等のレベルにすると同時に十
分な駆動電流あるいはオン電流が得られる範囲であれば
良い。例えば、燐又は砒素を5×1012〜2×1013
cm2 で打ち込んだ場合は、dLDとdLSの和が8μm
以下で、dLDの方がdLSより少なくとも0.5μm
以上長く形成すれば良い。
【0023】最後に、図4を参照して第3実施例を説明
する。第2実施例と同一の構成部分には同一の参照番号
を付して理解を容易にしている。この実施例において
も、薄膜トランジスタ2の高濃度不純物領域2D及び高
濃度不純物領域2Sの各々とチャネル領域2Cとの間に
は低濃度不純物領域2LD及び低濃度不純物領域2LS
が形成されている。チャネル領域2Cと高濃度不純物領
域2D及び2Sの不純物濃度は第1実施例と同様であ
る。この実施例の特徴事項として、画素電極1側の低濃
度不純物領域2LDを形成する為に燐又は砒素を5×1
12/cm2 のドーズでイオン注入するとともに、信号ラ
イン3側の低濃度不純物領域2LSを形成する為に燐又
は砒素を1×1013/cm2 のドーズでイオン注入した。
従って、この実施例にかかる薄膜トランジスタ2は低濃
度不純物領域の濃度に関して非対称構造を有する。な
お、チャネル長dCは5μmに設定され画素電極1側の
低濃度不純物領域2LDの長さdLD及び信号ライン3
側の低濃度不純物領域2LSの長さdLSはともに1μ
mに設定されている。その他の条件を先の実施例と同様
にしてアクティブマトリクス型液晶表示装置を構成する
と正極性保持期間中のリークによる点欠陥画素の発生を
抑制する事ができた。
【0024】なお上述の第3実施例において示した低濃
度不純物領域形成の為の不純物ドーズ量は例示であって
これに限られるものではない。一般に、正極性保持と負
極性保持でのリーク電流を同等レベルにすると同時に十
分なオン電流が得られる範囲であれば良い。例えば、d
LDとdLSが各々4μm以下で、燐又は砒素を5×1
12〜2×1013/cm2 のドーズ範囲でイオン注入する
場合には、信号ライン3側の低濃度不純物領域2LSの
不純物濃度に対して画素電極1側の低濃度不純物領域2
LDの不純物濃度を80%以下に設定すれば良い。
【0025】又、上述した3つの実施例においてはチャ
ネル長dCを5μmに設定して薄膜トランジスタを形成
したが本発明はこれに限られるものではない。ソース/
ドレイン間の耐圧が得られれば、さらにチャネル長は短
くても良い。無論、長い分には一向に差し支えない。
【0026】さらに、上述した各実施例においては、薄
膜トランジスタのゲート電極及びゲートラインは多結晶
シリコンで構成され、ゲート絶縁膜はSiO2 で構成さ
れ、信号ラインはアルミニウムで構成されていたが、本
発明はこれに限られるものではない。例えば、ゲート電
極及びゲートラインはシリサイド、ポリサイド、又は金
属としてはTa,Al,Cr,Mo,Ni、及びこれら
の合金等を用いる事ができる。ゲート絶縁膜は例えばS
iN、酸化タンタル等を用いる事ができる。信号ライン
は例えばTa,Cr,Mo,Ni、及びこれらの合金等
を用いる事ができる。
【0027】加えて、本発明はプレーナ型、正スタガ型
又は逆スタガ型のいずれの薄膜トランジスタを用いた液
晶表示装置にも適用可能である事は勿論である。
【0028】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ア
クティブマトリクス型液晶表示装置のスイッチング素子
を構成する薄膜トランジスタを非対称構造にした。例え
ば、画素電極側においてのみ高濃度不純物領域とチャネ
ル領域との間に低濃度不純物領域を形成する。あるい
は、チャネル領域の両側に低濃度不純物領域を設けた場
合には、画素電極側の低濃度不純物領域の長さを大きく
形成する。これに代えて、画素電極側の低濃度不純物領
域の不純物濃度を小さく形成しても良い。かかる非対称
構造を採用する事により、画素電極側においてより高電
界に強い薄膜トランジスタを形成する事ができる。この
為、オフレベルのゲート電圧で高い画素電位を保持して
いる期間中でも、電界の集中を小さく抑えられ局在準位
を介してのリーク電流を抑制する事でき、正極性保持時
のリークによる点欠陥画素の発生を効果的に抑制する事
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるアクティブマトリクス型液晶表
示装置の第1実施例を示す模式的な要部断面図である。
【図2】第1実施例における画素電位の変化を示す波形
図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す要部断面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す要部断面図である。
【図5】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の
一例を示す部分断面図である。
【図6】従来の液晶表示装置に組み込まれる薄膜トラン
ジスタの構造を示す要部断面図である。
【図7】従来の液晶表示装置における画素電位の変化を
示す波形図である。
【符号の説明】
1 画素電極 2 薄膜トランジスタ 2G ゲート電極 2S 高濃度不純物領域 2D 高濃度不純物領域 2C チャネル領域 2LS 低濃度不純物領域 2LD 低濃度不純物領域 dC チャネル長 dLS 低濃度不純物領域の長さ dLD 低濃度不純物領域の長さ 3 信号ライン 4 絶縁基板 5 ゲート絶縁膜 6 層間絶縁膜 7 対向電極 8 対向基板 9 液晶層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配列された画素電極とこ
    の画素電極に接続された薄膜トランジスタとを備えた一
    方の基板と、対向電極を有し前記一方の基板と対向配置
    された他方の基板と、両方の基板に保持された液晶層と
    を備えた液晶表示装置において、 前記薄膜トランジスタは多結晶半導体からなり、前記画
    素電極に接続されている不純物領域とチャネル領域との
    間のみに、前記不純物領域の導電型と同じ導電型からな
    る低濃度不純物領域を設けた事を特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 信号ラインとゲートラインとの交差部分
    に配置された薄膜トランジスタとこの薄膜トランジスタ
    に接続された画素電極とを有する一方の基板と、対向電
    極を有し前記一方の基板と対向配置された他方の基板
    と、両方の基板に保持された液晶層とを備えた液晶表示
    装置において、 前記薄膜トランジスタは多結晶半導体からなり、前記薄
    膜トランジスタのソース不純物領域及びドレイン不純物
    領域の各々とチャネル領域との間に、前記不純物領域と
    同一導電型の低濃度不純物領域を有するとともに、前記
    低濃度不純物領域の長さは、前記画素電極に接続されて
    いる不純物領域に隣接している低濃度不純物領域の方
    が、前記信号ラインに接続されている不純物領域に隣接
    している低濃度不純物領域よりも長い事を特徴とする液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 信号ラインとゲートラインとの交差部分
    に配置された薄膜トランジスタとこの薄膜トランジスタ
    に接続された画素電極とを備えた一方の基板と、対向電
    極を有し前記一方の基板と対向配置された他方の基板
    と、両方の基板に保持された液晶層とを備えた液晶表示
    装置において、 前記薄膜トランジスタは多結晶半導体からなり、前記薄
    膜トランジスタのソース不純物領域及びドレイン不純物
    領域の各々とチャネル領域との間に、前記不純物領域と
    同一導電型の低濃度不純物領域を有するとともに、前記
    低濃度不純物領域の濃度は、前記画素電極に接続されて
    いる不純物領域に隣接している低濃度不純物領域の方
    が、前記信号ラインに接続されている不純物領域に隣接
    している低濃度不純物領域よりも小さい事を特徴とする
    液晶表示装置。
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