JPH0524937B2 - - Google Patents

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JPH0524937B2
JPH0524937B2 JP1136085A JP1136085A JPH0524937B2 JP H0524937 B2 JPH0524937 B2 JP H0524937B2 JP 1136085 A JP1136085 A JP 1136085A JP 1136085 A JP1136085 A JP 1136085A JP H0524937 B2 JPH0524937 B2 JP H0524937B2
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JP
Japan
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nickel
conductivity
manufactured
volume
powder
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JP1136085A
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JPS61168649A (ja
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Masaki Egami
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、摩擦係数が小さく、耐摩耗性が優
れ、同時に体積抵抗率が小さいことを目的とする
導電性摺動材組成物に関するものである。 〔従来の技術〕 近年、電子機器、電気機器の小型化または軽量
化に伴つて、それらの部品に合成樹脂が盛んに利
用されるようになつて来た。そして、特に摺動特
性と導電性とを兼備した摺動材料のプラスチツク
化が強く要望されるようになり、合成樹脂を基材
とし、これに耐摩耗性の向上と導電性の付与とを
目的として、黒鉛、導電性カーボン、金属粉、金
属繊維などの充填材を添加した材料が開発され
た。しかし、黒鉛、導電性カーボンを添加した材
料では、摺動特性は良好であつても体積抵抗率は
101〜102Ω・cm程度しかなくて満足できるもので
はない。また、金属粉を添加するときは、金、
銀、銅、アルミニウム、ニツケル等の粉末が用い
られるが、金および銀は化学的に安定でしかも高
導電性のものではあるがきわめて安価であり、し
たがつてこれらの代替品として使用される銅、ア
ルミニウムは軟化点の高い樹脂と成形加工する際
に酸化されやすく、得られる製品の導電性は不安
定となつて導電性付与材には適しない。さらにニ
ツケル粉は化学的にも比較的安定で、合成樹脂に
添加して得られる製品の導電性および安定性は共
に良好ではあるものの、耐摩耗性は著しく悪い。
また、金属繊維には黄銅フアイバー、アルミニウ
ムフアイバーなどがあるが、これらはいずれも前
記の粉末状のものと同様に酸化されやすく、通常
の市販品の多くは径60μm、長さ3mmと寸法が大
きく、摺動材料用の充填材にこのような大型繊維
を使用したときは、材料面より端が突出して相手
材表面を損傷することもあることから、決して望
ましいものとは言えない。その結果、この発明者
は、潤滑性のある材料を金属で被覆し、これを合
成樹脂に可能な限り多量に充填し、その特性の確
認を行なつたが、期待される導電性のものは得ら
れなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 そこでこの発明は、摩擦係数が小さくて耐摩耗
性および導電性が共に優れている導電性摺動材用
合成樹脂組成物の開発を技術的課題とするもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の問題点を解決するために、この発明は
380℃における粘度が103〜107ポイズであるフツ
素樹脂100容量部に対して、ニツケル粉末もしく
はニツケル被覆材と炭素繊維との容量比が15:80
から80:20の範囲にある混合物を、30〜140容量
部添加したことを特徴とする導電性摺動材組成物
を提供するものであり、以下にその詳細を述べ
る。 まず、この発明におけるフツ素樹脂は380℃に
おける粘度103〜107ポイズであり、耐熱性が優れ
射出成形も可能な樹脂であり、具体的には、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体(以下これをPFAと略称す
る)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(以下FEPと略称する)、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体(以下
ETFEと略称する)、テトラフルオロエチレン−
フルオロアルキルビニルエーテル−フルオロオレ
フイン共重合体(以下EPEと略称する)など、
主としてテトラフルオロエチレンの共重合体を挙
げることができるが、市販品としては、たとえ
ば、PFAに三井フロロケミカル社製:テフロン
PFA−J、ヘキスト社製:ホスタフロンTFA、
およびダイキン工業社製:ネオフロンPFAなど
を、FEPに三井フロロケミカル社製:テフロン
FEP−Jおよびダイキン工業社製:ネオフロン
FEPを、ETFEに三井フロロケミカル社製:テフ
ゼルおよび旭硝子社製:アフロンCOPを、EPE
に三井フロロケミカル社製:テフロンEPE−J
などを例示することができる。 つぎに、この発明におけるニツケル粉末は導電
性があればその形状を特に限定するものではない
が、添加量が少なくても粒子相互の接触による連
続性の良いことが望ましいことから鱗片状のもの
(たとえば、米国インコ社製:ノバメツトニツケ
ルHCA−1)または断面積の小さい不定形粒子
で構成された鎖状のもの(たとえば、同社製:ニ
ツケルパウダ255または287)が一層好ましいもの
であると言える。 また、この発明におけるニツケル被覆材はたと
えば雲母、黒鉛、石墨、硫化モリブデン、芳香族
ポリアミド等のような潤滑性のある粉末もしくは
繊維の表面を電気的もしくは化学的にニツケルめ
つきして、表面に導電性を付与したものである。 さらに、この発明における炭素繊維は耐摩耗
性、耐クリープ性を向上させるという役割を果す
が、前記ニツケル粉またはニツケル被覆材を分散
させたとき、これらが相互に接触して全体の導電
性を満遍なく高めようとする目的に使用されるも
のであるから、炭素繊維自身に良好な導電性が必
要であることは勿論である。したがつて、より高
度の導電性が要求されるようなときには、たとえ
ばニツケルなどの金属を被覆した炭素繊維(たと
えば東邦ベスロン社製:HTCF/Ni)などを使
用すればよい。いずれにしても、このような炭素
繊維はこの発明の組成物の混合、成形等の容易さ
および成形面からの突出等の点から、径は20μm
以下、好ましくは6〜15μm、長さは6mm以下、
好ましくは0.02〜3.0mmのものが望ましく、一般
的には東レ社製:トレカMLDまたは呉羽化学工
業社製:クレハカーボンフアイバーなどの市販品
を例示することができる。 この発明において、ニツケル粉末またはニツケ
ル被覆材と、炭素繊維との混合割合を容量比で
15:80から80:20の範囲内に限定する理由は、ニ
ツケル粉末またはニツケル被覆材の量を前記下限
値よりも少なくしたのでは導電性が期待できず、
また逆に上限値よりも多くすると導電性はあつて
も摺動性が得られなくなるからであつて、好まし
くは40:60から70:30の範囲にするとよい。そし
て、このようなニツケル粉末またはニツケル被覆
材と炭素繊維との混合物を、フツ素樹脂100容量
部に対して30〜140容量部添加する理由は、30容
量部より少ないときは期待する導電性が得られ
ず、140容量部よりも多いときは摺動特性が悪化
するか、または、成形が困難になつたり、成形が
できたとしても成形品の機械的強度(たとえば衝
撃強度)が低下して好ましくないからであつて、
望ましくは50〜100容量部にするとよい。 ここで、この発明において配合割合をすべて容
量比で示す理由は、ニツケル粉末とニツケル被覆
材と、また、通常の炭素繊維と金属被覆炭素繊維
とでは比重が著しく異なり、重量比ではこの発明
の構成範囲を客観的に示し得ないからであり、各
原料についてそれぞれ重量と真比重とを測定し、
その重量を真比重で除した値を容積(体積)とす
る方法を用いた。そして、配合量の決まつた各原
料を混合する方法は特に限定するものではなく、
通常広く用いられている方法、たとえば、フツ素
樹脂、ニツケル粉末またはニツケル被覆材、炭素
繊維などをそれぞれ個別に、またはヘンシエルミ
キサー、ボールミル、タンブラーミキサー等の混
合機によつて適宜乾式混合した後、溶融混合性の
よい射出成形機もしくは溶融押出成形機に供給す
るか、または、予め熱ロール、ニーダ、バンバリ
ーミキサー、溶融押出機などで溶融混合するなど
の方法を利用すればよい。また、この発明の組成
物を成形するにあたつても、特にその方法を限定
するものではなく、圧縮成形、押出成形、射出成
形等の通常の方法、または組成物を溶融混合した
後、これをジエツトミル、冷凍粉砕機等によつて
粉砕し、所望の粒径に分級するかまたは分級しな
いままで、得られた粉末を用いた流動浸漬塗装、
静電粉体塗装などを行なうことも可能である。 〔作用〕 以上述べたこの発明の組成物の成形体表面を研
磨して摺動面とした面には、ニツケル粉末を用い
たときは、フツ素樹脂、炭素繊維、ニツケル粉の
三つの相が露呈し、炭素繊維は潤滑性の向上に役
立つと同時に、ニツケル粉末は互にまたは炭素繊
維と密に接して電路を形成し導電性の増大に寄与
することになる。また、ニツケル粉末の代わりに
ニツケル被覆材を用いたときは、ニツケル被覆材
に内蔵されている固体潤滑剤の相も現われて、固
体潤滑剤と炭素繊維とは潤滑性の向上に、ニツケ
ル被覆層は互にまたは炭素繊維と密に接して電路
を形成し導電性の増大に寄与するものである。 〔実施例〕 実施例 1〜5 この発明におけるフツ素樹脂として、三井フロ
ロケミカル社製:テフロン340−Jを選んだ。こ
の樹脂は380℃における粘度は104ポイズのテトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFA)であり、他のFEP、
ETFE、EPE等のテトラフルオロエチレン共重合
体も同様の作用効果を示したので、PFAを基材
とする実施例を示す。 このようなフツ素樹脂に対して配合する原料を
予め準備し、第1表に示す配合割合の組成物を調
製した。 ここで、ニツケル粉末は米国インコ社製:ニツ
ケルパウダー255で平均粒径3μm、ニツケル被覆
雲母は平均粒径12μmの金雲母に無電解法による
ニツケルめつき層(平均ニツケル膜厚0.1μm)を
施したもの、炭素繊維は東レ社製:トレカMLD
−300で繊維径7μm、繊維長300μmのもの、さら
にニツケル被覆炭素繊維は東邦ベスロン社製:
HTCF/Niで繊維径7.5μm、繊維長300μm、平
均ニツケル膜厚0.25μmのものである。 第1表に示すこれら各原料の配合量はフツ素樹
脂100容量部に対する容量部の値であり、これら
原料をヘンシエルミキサーで充分混合した後、二
軸溶融押出機に供給し、第1表に示す溶融混合
【表】 条件で押出して造粒した。得られたペレツトをさ
らに第1表の射出成形条件で外径23mm、内径14
mm、長さ13mmのリンダ状試験片および幅12.7mm、
長さ63mm、厚さ3mmの板状試験片を形成し、リン
グ状試験片を用いて体積抵抗率の測定および摩擦
摩耗試験を行ない、板状試験片はASTM−D790
に準拠して曲げ強さを測定した。ここで、摩擦係
数は滑り速度を毎分100m、荷重1Kg/cm2の条件
でスラスト型摩擦試験機を用いて測定し、摩擦係
数は滑り速度毎分128m、荷重1.6Kg/cm2の条件で
スラスト型摩耗試験機を用
【表】 いて求め、いずれも相手材には軸受鋼SUJ−2
(焼入れ、研削仕上げ)を使用した。得られた結
果は第2表にまとめた。 比較例 1〜10 実施例1〜5において使用したフツ素樹脂
PFA以外につぎのようなエンジニアリング樹脂
を用意した。すなわち、ナイロン66(東レ社製:
アミランCM−3001N、以下これをPAと略称す
る)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工
業社製:ノバドウール5010、以下これをPBTと
略称する)、ポリフエニレンサルフアイド(米国
フイリツプス社製:ライトンP−4、以下これを
PPSと略称する)、ポリエーテルイミド(米国ゼ
ネラルエレクトリツク社製:ウルテム1000、以下
これをPEIと略称する)、およびポリエーテルサ
ルフオン(英国アイ・シー・アイ社製:ビクトレ
ツクス300P、以下これをPESと略称する)の5
種類の樹脂であり、これらの配合組成を第3表に
示すようにした以外は実施例1〜5と全く同様の
操作を行ない、得られた組成
【表】 物について同様の性能を測定し、その結果を第4
表にまとめた。なお、比較例2は流れ性が非常に
悪く成形できなかつた。
〔効果〕
以上述べたように、この発明の組成物から得ら
れる成形体は、低摩擦係数を有し、そのうえニツ
ケル粉末またはニツケル被覆材および炭素繊維の
添加により優れた耐摩耗性を保持しながら導電性
が付与されているので、耐摩耗性と導電性との二
つの機能が同時に要求される用途、たとえば、フ
ロツピデイスクドライブ部のアースボタン、自動
車のステアリングコラム部通電ベアリング、OA
機器類のキヤリツヂベアリング、複写機のアース
もしくは通電ベアリングなどの素材として格好の
ものであるといえる。また射出成形も可能である
ため、成形も容易であることから、この発明の意
義はきわめて大きいということができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 380℃における粘度が103〜107ポイズである
    フツ素樹脂100容量部に対して、ニツケル粉末も
    しくはニツケル被覆材と炭素繊維との容量比が
    15:80から80:20の範囲にある混合物を、30〜
    140容量部添加したことを特徴とする導電性摺動
    材組成物。
JP1136085A 1985-01-22 1985-01-22 導電性摺動材組成物 Granted JPS61168649A (ja)

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JPS61168649A JPS61168649A (ja) 1986-07-30
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Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01283432A (ja) * 1988-05-06 1989-11-15 Bando Chem Ind Ltd 導電性含油樹脂組成物
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JPS61168649A (ja) 1986-07-30

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