JPH05248118A - 建物架構の可変剛性装置 - Google Patents

建物架構の可変剛性装置

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JPH05248118A
JPH05248118A JP33806691A JP33806691A JPH05248118A JP H05248118 A JPH05248118 A JP H05248118A JP 33806691 A JP33806691 A JP 33806691A JP 33806691 A JP33806691 A JP 33806691A JP H05248118 A JPH05248118 A JP H05248118A
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Satoru Orui
哲 大類
Takuji Kobori
鐸二 小堀
Genichi Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物架構内にコンパクトに納まり、簡単な機
構で、効果的な制震が行なえる能動制御型の可変剛性装
置を提供する。 【構成】 柱梁構面の下側の梁2より、鉄筋コンクリー
ト製の壁3を柱1および上側の梁2と切り離して立ち上
げる。上側の梁2に壁3の上端部を両面から挟むように
垂下部4を形成し、垂下部4と壁3の上端部との間に油
圧制動装置5を設ける。油圧ポンプ6より、油圧伝達管
7を通して油圧を加えることにより、油圧制動装置5が
壁3の上端部を両面から挟み込み、油圧を増大させるこ
とにより架構の剛性も増す。4対の油圧制動装置5に通
じる油圧伝達管7には弁8が設けられており、この弁8
の開閉によっても、架構の剛性を変化させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建物架構の可変剛性構造
に関するもので、制震構造の建物に入力する地震、風等
の外力に応じて建物架構の剛性を変化させ、地震等に対
処させるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高層建築や重要構造物等の耐震設
計においては地震時の地盤の動きや建物の応答を計算し
て、安全性をチェックする動的設計が行われている。
【0003】耐震の方法としては建物と基礎の間に積層
ゴム支承やダンパーを介在させた免震構法あるいは減震
構法、建物構成部材のうち、非主要部材の破壊により地
震エネルギーを消費させる方法、壁あるいは柱等にスリ
ットを設け、建物を最適の剛性に調整する方法等があ
る。
【0004】ところで、現行の耐震設計手法により設計
された建物の地震時における安全性の確認は、構造物の
塑性化を伴なう履歴特性による吸収エネルギーが構造物
に作用する地震エネルギーを上回るという基本思想によ
るが、これには履歴ループ特性に対する信頼性の問題が
ある。
【0005】また、従来の方法はいずれも地震や風等の
自然外力に対し、受身の耐震構造を与えるものであり、
建物が特定の固有振動数を有するため地震という不確定
な入力に対し、共振現象を避けて通ることはできない。
【0006】これに対し、出願人は特開昭62−268
479号公報には、上述のような受身の耐震方法でな
く、感知した地震動に基づく応答予測システムの判断の
もとに建物自体の剛性を変化させ、共振領域外または共
振の少ない状態とし、建物および建物内の機器、居住者
等の安全を図った制震方法が開示されている。
【0007】上記の制震方法では柱、はり、ブレース、
壁並びにそれらの接合部の全部もしくは一部、または建
物と基礎あるいは隣接する建物との間に、コンピュータ
ーの指令により連結状態が変化する制御装置を設け、次
のようにして建物の制震を行なう。
【0008】 地震の発生を建物を中心に狭域および
広域に配置した地震感知装置により感知し、観測データ
を有線,無線の通信網によりコンピューターに伝達す
る。広域の地震感知装置は既設の地震観測点における地
震計あるいは専用に設置したものをマイクロ回線あるい
は電話回線等で結ぶ。また狭域の地震感知装置は建物の
周辺あるいは周辺地盤内に設けた地震計や、建物基部や
建物内に設置した振動センサーからなり、風力等の影響
は建物内の振動センサーで感知する。
【0009】 感知した地震について、コンピュータ
ーにより地震の規模の判断、周波数特性の分析、応答量
の予測等を行ない、建物の振動を制御すべきか否か、ま
た制御すべき場合の制御量について、共振をかわし、地
震応答量の少ない最適剛性(固有振動数)を与えるもの
として判断を下す。
【0010】 コンピューターの指令を建物の各部の
制御装置に伝え、建物の剛性をコンピューターの予測に
基づく最適剛性となるよう制御装置を作動させる。
【0011】連結状態の調整は固定状態と連結解除状態
を油圧機構、電磁石等によりオン、オフで調整するもの
や、固定状態、連結解除状態の外、緊張力の導入や任意
の位置での固定を油圧機構あるいは特殊合金等を用いて
調整するもの等が考えられる。
【0012】また、建物内に配した振動センサーによ
り、建物各部における応答量並びに制御を行った場合の
実際の振動が検知でき、これをフィードバックして、制
御量の修正等を行なうことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のような能動型の
制震方法においては、建物架構の剛性が可変であるだけ
でなく、その制御が正確に行え、かつ大きな振動外力に
対しても、連結機構が損傷を受けることなく、十分機能
する必要がある。また、連結機構、その他の装置が大が
かりになると、その設置スペース等の問題等も生ずる。
【0014】本発明は上述のような課題に対処するもの
であり、柱梁構面内に設置でき、壁と梁または柱間の接
合状態を変え、架構としての剛性を変化させる場合にお
いて、簡単な機構で、効果的な制御が行え、かつ制御の
容易な可変剛性装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0015】また、本発明のもう一つの目的は、能動的
に制御される可変剛性装置により、建物の応答を効果的
に低減させ、建物の地震災害を防ぐとともに、中に居住
する人や機械設備等を地震による不快感、振動障害等か
ら守ることを目的としたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の概要を実
施例に対応する図面の符号を用いて説明する。
【0017】本発明の建物架構の可変剛性構造は構面内
に設けた壁3と、架構を構成する柱1または梁2との間
に、油圧制御可能な連結装置として、油圧制動装置5を
介在させ、この油圧制動装置5による接合力を油圧によ
り制御し、架構の剛性に対する耐震壁3の寄与度を調整
し、架構の剛性を可変としたものである。
【0018】壁3は下側の梁2または床スラブより立ち
上げたり、あるいは上側の梁2から垂下させる等して、
直接的には架構の変形に影響されない構造とし、油圧制
動装置5による接合状態を制御する。
【0019】油圧制動装置5は例えばディスクブレーキ
的な制動装置であり、架構側の柱1または梁2に設けら
れ、壁3をその両面から挟み込み、当接面における摩擦
抵抗力により壁3を接合している。すなわち、油圧を上
げ、油圧制動装置5の壁3を挟み込む力を増大させるこ
とにより、壁3面での摩擦抵抗力が大きくなり、壁3の
架構の剛性に対する寄与度が増す。逆に、油圧を下げる
ことで、摩擦抵抗力が小さくなり、壁3の架構の剛性に
対する寄与度は減少する。従って、油圧制動装置5に油
圧を送り込むための油圧ポンプ6やその伝達管7に設け
た弁8等を制御することにより、架構の剛性をコントロ
ールすることができる。
【0020】
【実施例】次に図示した実施例について説明する。
【0021】図1および図2は本発明の第1実施例を示
したものである。
【0022】本実施例では左右の柱1と上下の梁2で囲
まれる柱梁構面の下側の梁2より、鉄筋コンクリート製
の壁3を柱1および上側の梁2とは切り離して立ち上
げ、上側の梁2と壁3とを連結装置としての油圧制動装
置5で接合できるようにしたものである。より詳しく
は、上側の梁2に壁3の上端部を両面から挟むように垂
下部4を形成し、垂下部4と壁3の上端部との間に油圧
制動装置5を介在させてある。
【0023】油圧ポンプ6より、油圧伝達管7を通して
油圧を加えることにより、油圧制動装置5が壁3の上端
部を挟み込み、壁3の効き具合を調整することができ
る。すなわち、オフの状態では、壁3は上側の梁2およ
び左右の柱1に対しフリーの状態にあり、地震時の水平
力を負担せず、架構としての剛性は小さい。油圧ポンプ
6により油圧を加えたオンの状態では、油圧制動装置5
が壁3の上端部を壁3の両面から押圧する形で挟み込
み、油圧を増大させることにより架構の剛性も増す。ま
た、この実施例では4対の油圧制動装置5で壁3を挟み
込んでいるが、各油圧制動装置5に通じる油圧伝達管7
には弁8が設けられ、この弁8の開閉によっても、架構
の剛性を変化させることができる。
【0024】図3はこの発明の第2実施例を示したもの
である。
【0025】油圧制動装置18により、壁3の効き具合
を制御する点は第1実施例と同じであるが、本実施例で
は壁3の側部上端と柱1との間に油圧感知装置を兼ねた
シリンダー19を設置し、共通の油圧ポンプ17による
油圧制動装置18とシリンダー19への油圧の伝達を、
弁20aと弁20bの操作により切り換えられるように
したものである。
【0026】この場合、弁20a,20bの開閉状態の
切り換えおよび油圧ポンプ17の駆動状態により、以下
のような3通りの使い方が可能である。
【0027】 弁20aを開き、弁20bを閉じ、油
圧ポンプ17の駆動を、地震等の振動外力または建物の
応答に応じて能動的に制御すれば、油圧制動装置18が
第1実施例の場合と同様に制御され、このときシリンダ
ー19はダンパーとして機能する。
【0028】 弁20aを閉じ、弁20bを開き、油
圧ポンプ17を停止すれば、シリンダー19のみダンパ
ーとして働かせることができる。
【0029】 弁20a,20bを両方とも開き、油
圧ポンプ17を停止(ピストンを固定)すれば、シリン
ダー19に柱梁架構と壁3の相対変位に応じた油圧が生
じ、その油圧が油圧伝達管7を通って油圧制動装置18
に伝達され、壁3との当接面における摩擦抵抗力、すな
わち制動力を増し、受動型の制震が行われる。
【0030】なお、に関しては、例えば停電等により
外部からの油圧の供給が不可能となった場合でも、フェ
ールセーフ機構として機能させることができるという利
点がある。
【0031】
【発明の効果】 壁と梁または柱との間に設けた、油圧制動装置を制
御することにより、壁を耐震壁として効かせたり、効か
せなかったりすることができ、建物架構の変形を自由に
制御することができる。
【0032】 壁面を摩擦力作用面とするため、大き
な摩擦力が得られる。また、全体に同一の圧力をかけら
れるため、壁面内での偏った応力集中がなく、バランス
の良い接合構造が得られる。
【0033】 本発明では壁を両面から挟み込む油圧
制動装置を用いているため、水平方向のせん断変形だけ
でなく、上下方向にも変形を生じる曲げ変形(塔状比の
高い建物ほど曲げ変形の比率が高い)に対しても、水平
方向と同様に機能させることができ、より大きな制震効
果が得られる。また、油圧シリンダー等を用いた連結装
置で必要となる上下方向の変形に対する逃げ(遊び)が
不要である。
【0034】 コンピューター等で油圧ポンプの駆
動、弁の開閉等を制御し、連結装置による接合状態をコ
ントロールすることにより、個々の地震特性に応じて建
物全体の変形を制御できる。これにより、建物の安全性
を高め、揺れの少ない快適な居住空間が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す架構の正面図であ
る。
【図2】図1に対応する鉛直断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す架構の正面図であ
る。
【符号の説明】
1…柱、2…梁、3…壁、4…垂下部、5…油圧制動装
置、6…油圧ポンプ、7…油圧伝達管、8…弁、17…
油圧ポンプ、18…油圧制動装置、19…シリンダー、
20a,20b…弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架構を構成する柱または梁と該架構の構
    面内に設けた壁との間に、油圧制御可能な連結装置を介
    在させ、前記連結装置による接合力を油圧により制御
    し、架構の剛性に対する前記壁の寄与度を調整するよう
    構成した建物架構の可変剛性装置であって、前記連結装
    置は前記架構側に設けられ、前記壁を該壁の両面から挟
    み込み、当接面における摩擦抵抗力により前記壁を接合
    する油圧制動装置であることを特徴とする建物架構の可
    変剛性装置。
  2. 【請求項2】 前記壁は下側の梁または床スラブより立
    ち上がり、前記油圧制動装置は上側の梁または柱より前
    記壁の上端部を挟み込むように設けられている請求項1
    記載の建物架構の可変剛性装置。
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