JPH05248043A - 屋根用防水シート - Google Patents

屋根用防水シート

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JPH05248043A
JPH05248043A JP33597192A JP33597192A JPH05248043A JP H05248043 A JPH05248043 A JP H05248043A JP 33597192 A JP33597192 A JP 33597192A JP 33597192 A JP33597192 A JP 33597192A JP H05248043 A JPH05248043 A JP H05248043A
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roof
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sheet
resin film
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克己 仙波
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利幸 石井
Hisatoshi Suzuki
久利 鈴木
Tsutomu Izeki
勉 伊関
Junko Okada
淳子 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部からの水分の侵入を防止し、かつ屋根内
部の湿気を外部に逃がし得る屋根用防水シートを提供す
る。 【構成】 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルム
の表面に布帛を積層してなる屋根用防水シートであっ
て、該防水シートの水密性が15mm未満、透湿度が5
00g/m2・24hr以上、スリップ性が0.4以
上、破断強度が10kg/25mm以上、且つ目付が1
50g/m2以上であることを特徴とする屋根用防水シ
ート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根用防水シートに関
する。さらに詳しくは、住宅の建築に際し、屋根用防水
シートを屋根裏板の上に貼付する施行が容易に行え、建
築後は瓦の隙間から侵入する水を防止すると共に、屋根
内部の湿気を外部に逃がし、屋根裏板の腐食を防止する
のに適した屋根用防水シートに関する。
【0002】
【従来の技術】瓦葺き屋根を構築する場合、外部や内部
からの水分の侵入による屋根裏板の腐食を防ぐために通
常、例えば油含浸紙(アスファルトフェルト)、防水加
工紙等の防水シートを瓦と裏板との間に挟むという工法
が採られている。
【0003】しかしながら、瓦を葺く際、特に洋瓦と称
される瓦を使用する場合は、瓦に釘を打ち突けて屋根裏
板に固定するため、防水シートが釘によって突き破ら
れ、その突き破れた部分の隙間から屋根内部に水分が侵
入してしまう問題があった。また、防水シート自体は水
蒸気透過性がなく、外部から侵入した水分や屋根内部か
らの水分は防水シートを通して逃げることが出来ないの
で、結果として防水シートを用いても屋根裏板が腐食し
てしまうという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、外部
からの水分の侵入を防止し、かつ屋根内部の湿気を外部
に逃がし得る屋根用防水シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムま
たは水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムと布帛
との積層体の内、特定の特性を有するものを屋根用防水
シートとして用いることにより、上記目的が達成し得る
ことを見出し、本発明に到った。
【0006】すなわち、本発明の第一発明は、水蒸気透
過性ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に布帛を積層
してなる屋根用防水シートであって、該防水シートの水
密性が15mm未満、透湿度が500g/m2・24h
r以上、スリップ性が0.4以上、破断強度が10kg
/25mm以上、且つ目付が150g/m2以上である
ことを特徴とする屋根用防水シートである。
【0007】また、本発明の第二発明は、水蒸気透過性
ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる屋根用防水シー
トであって、該防水シートの水密性が15mm未満、透
湿度が500g/m2・24hr以上、スリップ性が
0.4以上、破断強度が10kg/25mm以上、且つ
目付が150g/m2以上であることを特徴とする屋根
用防水シートである。
【0008】本発明において、屋根用防水シートの水密
性、透湿度、スリップ性、破断強度および目付は、後述
する方法により測定した特性値である。
【0009】本発明の屋根用防水シートは、ポリオレフ
ィン系樹脂および無機充填剤を含む樹脂組成物に、必要
に応じてさらに添加剤を添加し、Tダイ押出成形法、イ
ンフレーション成形法等により製膜した後、少なくとも
一軸方向に延伸し水蒸気透過性を有する多孔性フィルム
を得、該多孔性フィルム単層または該多孔性フィルムの
表面に布帛を積層することにより製造される。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えばポ
リプロピレン、低密度ポリエチレン(以下、LDPEと
いう)、中密度ポリエチレン(以下、MDPEとい
う)、高密度ポリエチレン(以下、HDPEという)、
線型低密度ポリエチレン(以下、LLDPEという)、
ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは単独ま
たは二種以上混合して用いられる。好ましくはLDPE
であり、特に好ましくはLLDPEである。
【0011】無機充填剤としては、例えば硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等が挙
げられ、特に硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化マ
グネシウムが好ましく用いられる。これらの無機充填剤
は単独、または二種以上の混合物で用いられる。無機充
填剤の使用量としては、ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対し、通常20〜200重量部である。
【0012】さらに、本発明の効果を妨げない範囲で安
定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、分散剤、滑
剤等を添加してもよい。
【0013】本発明に用いる水蒸気透過性ポリオレフィ
ン系樹脂フィルムの好ましい製造法は、上記ポリオレフ
ィン系樹脂、無機充填剤、および必要に応じてその他の
添加物をヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タン
ブラー型混合機等を用いて混合して樹脂組成物とした
後、通常の一軸または二軸スクリュー型押出機によって
混練しペレット化する。
【0014】次いで、得られたペレットに必要に応じ他
のペレット状ポリオレフィン系樹脂を加えた後、ベース
樹脂の融点以上、好ましくは融点+20℃以上の温度、
ベース樹脂の分解温度未満の温度でインフレーション成
形機、Tダイ成形機等を用いて溶融製膜する。場合によ
っては、ペレット化せずに樹脂組成物を直接製膜するこ
ともできる。
【0015】製膜されたフィルムを、ロール法、テンタ
ー法等公知の方法で少なくとも一軸方向に延伸すること
により、多孔性の水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムが得られる。延伸は、多段階に分けて行ってもよ
いし、二軸以上の方向に延伸してもよい。
【0016】延伸温度は、室温近傍の温度からベース樹
脂の融点未満の温度範囲が好ましい。また、延伸倍率
は、1.1〜10倍程度の範囲が好ましい。1.1倍未
満であると良好な水蒸気透過性を有するフィルムが得ら
れない。また、10倍を超えると延伸の際にフィルムが
破れる等して生産性、作業性が低下するので好ましくな
い。
【0017】上記条件で延伸されたポリオレフィン系樹
脂フィルムは、2000〜15000g/m2・24h
r程度の水蒸気透過性(透湿度)を有する多孔性フィル
ムであり、屋根用防水シートとして好適に用いることが
できる。
【0018】水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィル
ムの厚みは、10〜1000μm程度のものが用いられ
る。10μm未満では生産時破れが発生し易くなり、生
産性、作業性に問題が生じるので好ましくない。厚みに
は特に上限はないが、展張時の作業性の点で1000μ
m程度のものが好ましい。
【0019】上記方法により製造されたポリオレフィン
系樹脂フィルムを単層で屋根用防水シートとして用いる
場合は、150〜1000μmの厚みのものを用いるこ
とが好ましい。厚みが150μm未満であると、屋根用
防水シートの破断強度、目付等が低下するので好ましく
ない。
【0020】本発明発明の他の屋根用防水シートは、上
記方法により製造されたポリオレフィン系樹脂フィルム
に布帛を積層することにより得られる。
【0021】布帛としては、例えば合成樹脂製の不織
布、合成樹脂製のネット状シート、ナイロン、テトロン
等の合成樹脂繊維製布、木綿、麻等天然繊維製の布等の
水蒸気透過性、通気性等の良いものが挙げられる。これ
らの内で、保水性が低い点で合成樹脂製の不織布、合成
樹脂製のネット状シートが好ましく用いられる。布帛の
好ましい面状態は、表面の平滑性が良好なものが良く、
引張破断強度の高いものが望ましい。
【0022】布帛の目付には、特に制限はないが、通常
10g/m2以上のものが用いられる。水蒸気透過性ポ
リオレフィン系樹脂フィルムおよび布帛の目付が小さい
場合は、屋根用防水シートの目付が150g/m2以上
となるように水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィル
ムおよび布帛を交互に複数層積層して多層の積層体とす
ればよい。
【0023】水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィル
ムと布帛を積層する方法は、熱融着による接着、接着剤
による接着等の公知の方法によって積層される。積層に
よって、水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムの
孔が塞がれ、その結果防水シートの透湿度が低下するの
で、この低下を抑えるために融着または接着部分が格子
状、点状、線状等になるように融着または接着すること
が好ましい。
【0024】このようにして得られた積層シートは、施
工性、水密性、スリップ性、破断強度に優れ、かつ、優
れた水蒸気透過性を有しているため、屋根用防水シート
としては最適なものである。
【0025】本発明の屋根用防水シートの水密性は15
mm未満である。15mm以上では、外部からの水分の
侵入量が多くなり過ぎ、もはや屋根用防水シートとして
の役割を果たし難くなる。
【0026】該防水シートの透湿度は500g/m2
24hr以上である。500g/m2・24hr未満で
は該防水シートの水蒸気透過が不充分なため、屋根内部
の湿気を外部に逃がし難く好ましくない。
【0027】該防水シートのスリップ性は0.4以上で
ある。0.4未満では、屋根裏板上で施行時に該防水シ
ートが滑る、または施行者がシート上を歩行して作業す
るので施行者が滑る等の問題が生じ好ましくない。
【0028】該防水シートの破断強度は10kg/25
mm以上である。好ましくは20kg/25mm以上で
ある。10kg/25mm未満では剛性が不足するた
め、フィルムが伸びたり、破れ易くなり施行し難いとい
う問題が生じ好ましくない。
【0029】また、該防水シートの目付は150g/m
2以上である。150g/m2未満では屋根裏板上で施工
時にシートが風等によりばたつき、施工し難いという問
題が生じ好ましくない。
【0030】本発明の屋根用防水シートは、スリップ性
を向上させるため、その片面または両面にスリップ防止
剤を塗布または印刷することが好ましい。
【0031】尚、本発明の屋根用防水シートの特性値は
下記方法で測定したものである。
【0032】1.水密性 厚さ12mmの耐水合板の上に防水シートをのせ、防水
シートの上から1本のコロニアル釘を釘の頭が合板面か
ら10mm程浮き上がる状態になるまで打ちつけ、釘を
中心として内径35mmの透明なパイプを立て、水漏れ
がないようにシールする。予め、パイプには250mm
までの高さまで1mm毎に目盛りを付ける。シールが乾
燥した後、パイプの250mmの高さまで水を注入し、
室温において24時間後の減水量を測定した。この測定
値から、気温による蒸発分を差し引くため、同時にブラ
ンクとして底面を塞いだ状態で同様のパイプを立て減水
量を測定して得た測定値を差し引いた数値を水密性(単
位:mm)とする。
【0033】2.透湿度 JIS−Z0208に規定される条件Bの方法に準拠し
て測定する(単位:g/m2・24hr)。
【0034】3.スリップ性 荷重1kg(6cm×10cm×2cm)のおもりに防
水シートを貼り付けた試料を、ゴムシート(SBR)お
よび木製合板(ベニヤ板)上に木目方向に置き、摩擦係
数測定器(東洋精機(株)製、形式:AN−S)を用い
て、試料が滑り始めた時の傾斜角θの正接(tanθ)
で示す。ゴムシートに対するスリップ性をA、木製合板
に対するスリップ性をBとする。
【0035】4.破断強度 引張り試験機(東洋ボールドウィン社製、商品名:テン
シロン)を用いて、長さ:100mm,幅:25mmの
試料シートを水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィル
ムの長さ方向に引張り、試料シートが破断した時の応力
を測定する(単位:kg/25mm)。
【0036】5.目付 長さ:100mm,幅:100mmの試料シートの重量
を測定し、1m2当たりの重量(単位:g/m2)に換算
する。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。なお、本発明の実施例に示した防水シートの性能評
価は下記の方法で行った。
【0038】(1)施工性 家屋の屋根を模擬するため、tanθ=0.3の角度の
傾斜面をもつ木製台(幅10m、奥行き2m)を屋外に
設置し、該木製台の傾斜面に長さ8m、幅1mの防水シ
ートを広げて乗せたときの該シートの状態を観察し、下
記のように評価する。 ○:シートがばたつかず、かつ台から滑らない。 △:シートはばたつかないが、台から滑る。 ×:シートが台から滑らないが、ばたつく。
【0039】(2)歩行性 (1)の性能評価が終了後、ゴム底靴を履いた評価人を
防水シートの上を歩行させ、次のように評価する。 ○:歩行に支障なし。 ×:防水シート上で評価人が滑る、または防水シートと
木製台の間で滑りが起こる。
【0040】(3)歩行後の防水シート変形 (2)の性能評価が終了後の、防水シートの状態を観察
し、次のように評価する。 ○:防水シートの変形が認められない。 ×:防水シートが変形、または破れる。
【0041】実施例1 〔表1〕に示すメルトインデックス(以下、MIとい
う)と密度を有するポリオレフィン系樹脂(A1)、
〔表1〕に示す平均粒径を有する無機充填剤(B1)及
び添加剤(C1)を、〔表2〕に示す配合比率で用い、
それらをタンブラーミキサーを用いて混合し、樹脂組成
物を得た。得られた樹脂組成物をベント型二軸押出機を
用いてペレット状に加工した。このペレットをTダイ成
形機を用いて、230℃で溶融製膜した後、80℃に加
熱した予熱ロールと延伸ロールとの間で2.3倍の延伸
倍率で一軸延伸して〔表2〕に示す目付及び透湿度を有
する水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルム(F
1)を得た。
【0042】布帛として目付50g/m2のワリフ(日
石プラスチック(株)製、ポリエチレン製ネット状布
帛、商品名:EX−24)を用い、公知の熱ラミネート
法にて同寸法の水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィ
ルム(F1)とワリフを熱融着し、F1、ワリフ、F1
の3層構造の屋根用防水シート1を得た。熱融着箇所は
シート全面とせず、格子状に熱融着した。屋根用防水シ
ート1の特性および性能を上記方法により測定し、得ら
れた結果を〔表2〕および〔表5〕に示す。屋根用防水
シート1は、施工性、水密性、水蒸気透過性、スリップ
性、破断強度ともに良好であった。
【0043】実施例2 F1、ワリフ、F1、ワリフ、F1の5層構造の屋根用
防水シートを作成したした以外、実施例1と同様にして
屋根用防水シート2を得た。得られた5層構造の屋根用
防水シート2の特性および性能を実施例1と同様にして
測定し、得られた結果を〔表2〕および〔表5〕に示
す。屋根用防水シート2は、施工性、水密性、水蒸気透
過性、スリップ性、破断強度ともに良好であった。
【0044】実施例3 ワリフ、F1、ワリフ、F1、ワリフの5層構造の屋根
用防水シートを作成したした以外、実施例1と同様にし
て屋根用防水シート3を得た。得られた5層構造の屋根
用防水シート3の特性および性能を実施例1と同様にし
て測定し、得られた結果を〔表2〕および〔表5〕に示
す。屋根用防水シート3は、施工性、水密性、水蒸気透
過性、スリップ性、破断強度ともに良好であった。
【0045】実施例4 布帛として目付15g/m2のメルタック(萩原工業
(株)製、ポリエチレン製ネット状布帛、商品名、E3
0H(6×6))を用いた以外は実施例2と同様の方法
で5層構造の屋根用防水シート4を得た。得られた5層
構造の屋根用防水シート4の特性および性能を実施例1
と同様にして測定し、得られた結果を〔表2〕および
〔表5〕に示す。屋根用防水シート4は、施工性、水密
性、水蒸気透過性、スリップ性、破断強度ともに良好で
あった。
【0046】実施例5 目付が〔表2〕に示す値である水蒸気透過性ポリオレフ
ィン系樹脂フィルム(F2)を実施例1と同様にして
得、F2、ワリフの2層構造とした以外、実施例1と同
様の方法で、屋根用防水シート5を得た。得られた2層
構造の屋根用防水シート5の特性および性能を実施例1
と同様にして測定し、得られた結果を〔表2〕および
〔表5〕に示す。屋根用防水シート5は、施工性、水密
性、水蒸気透過性、スリップ性、破断強度ともに良好で
あった。
【0047】実施例6 目付が〔表3〕に示す値である水蒸気透過性ポリオレフ
ィン系樹脂フィルム(F3)を実施例1と同様にして
得、布帛を使用せずにF3単層からなる屋根用防水シー
ト6を得た。この屋根用防水シート6の特性および性能
を実施例1と同様にして測定し、得られた結果を〔表
3〕および〔表5〕に示す。屋根用防水シート6は、施
工性、水密性、水蒸気透過性、スリップ性、破断強度と
もに良好であった。
【0048】実施例7 〔表1〕に示す無機充填剤(B2)、及び添加剤(C
2)をそれぞれ〔表3〕に示す配合比率で用いた以外、
実施例1と同様の方法で〔表3〕に示す目付及び透湿度
を有する水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルム
(F4)を得た。得られたF4を用いて、実施例1と同
様の方法でF4、ワリフ、F4の3層構造の屋根用防水
シート7を得た。得られた3層構造の屋根用防水シート
7の特性および性能を実施例1と同様にして測定し、得
られた結果を〔表3〕および〔表5〕に示す。屋根用防
水シート7は、施工性、水密性、水蒸気透過性、スリッ
プ性、破断強度ともに良好であった。
【0049】実施例8 〔表1〕に示すポリオレフィン系樹脂(A2)、無機充
填剤(B1)及び添加剤(C1)をそれぞれ〔表3〕に
示す配合比率で用い、それらをタンブラーミキサーを用
いて混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を
ベント型二軸押出機を用い、ペレット状に加工した。こ
のペレットをTダイ成形機を用いて210℃で溶融製膜
した後、70℃に加熱した予熱ロールと延伸ロールとの
間で2.3倍の延伸倍率で一軸延伸して〔表3〕に示す
目付および透湿度を有する水蒸気透過性ポリオレフィン
系樹脂フィルム(F5)を得た。得られたF5を用いた
以外、実施例1と同様の方法でF5、ワリフ、F5の3
層構造の屋根用防水シート8を得た。得られた3層構造
の屋根用防水シート8の特性および性能を実施例1と同
様にして測定し、得られた結果を〔表3〕および〔表
5〕に示す。屋根用防水シート8は、施工性、水密性、
水蒸気透過性、スリップ性、破断強度ともに良好であっ
た。
【0050】実施例9 〔表1〕に示すポリオレフィン系樹脂(A3)、無機充
填剤(B2)及び添加剤(C2)をそれぞれ〔表3〕に
示す配合比率で用い、それらをタンブラーミキサーを用
いて混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を
ベント型二軸押出機を用い、ペレット状に加工した。こ
のペレットをTダイ成形機を用いて220℃で溶融製膜
した後、80℃に加熱した予熱ロールと延伸ロールとの
間で7.0倍の延伸倍率でフィルムの機械方向(MD)
に一軸延伸し、次いで、90℃にてフィルムの機械方向
と垂直方向(TD)に2.0倍の延伸倍率にて逐次二軸
延伸を行い〔表3〕に示す目付および透湿度を有する水
蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルム(F6)を得
た。得られたF6を用いた以外、実施例1と同様の方法
でF6、ワリフ、F6の3層構造の屋根用防水シート9
を得た。得られた3層構造の屋根用防水シート9の特性
および性能を実施例1と同様にして測定し、得られた結
果を〔表3〕および〔表5〕に示す。屋根用防水シート
9は、施工性、水密性、水蒸気透過性、スリップ性、破
断強度ともに良好であった。
【0051】実施例10 〔表1〕に示すポリオレフィン系樹脂(A4)、無機充
填剤(B2)及び添加剤(C2)をそれぞれ〔表3〕に
示す配合比率で用い、それらをタンブラーミキサーを用
いて混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を
ベント型二軸押出機を用い、ペレット状に加工した。こ
のペレットをTダイ成形機を用いて220℃で溶融製膜
した後、90℃に加熱した予熱ロールと延伸ロールとの
間で7.0倍の延伸倍率で一軸延伸し、次いで、120
℃にてフィルムの機械方向と垂直方向(TD)に2.0
倍の延伸倍率にて逐次二軸延伸を行い〔表3〕に示す目
付および透湿度を有する水蒸気透過性ポリオレフィン系
樹脂フィルム(F7)を得た。得られたF7を用いた以
外、実施例1と同様の方法でF7、ワリフ、F7の3層
構造の屋根用防水シート10を得た。得られ3層構造の
屋根用防水シート10の特性および性能を実施例1と同
様にして測定し、得られた結果を〔表3〕および〔表
5〕に示す。屋根用防水シート10は、施工性、水密
性、水蒸気透過性、スリップ性、破断強度ともに良好で
あった。
【0052】実施例11 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムとして〔表
4〕に示す目付のポーラム(徳山曹達(株)製多孔性フ
ィルム、以下、F8という)を用いた以外、実施例1と
同様の方法でF8、ワリフ、F8の3層構造の積層体を
得、次いで、得られた積層体の両面(F8面)にスリッ
プ防止剤(大日精化工業(株)製、商品名:PSA−K
OMメジューム)を用いてスリップ防止印刷(ストライ
プ状)を行い、屋根用防水シート11を得た。得られた
3層構造の屋根用防水シート11の特性および性能を実
施例1と同様にして測定し、得られた結果を〔表4〕お
よび〔表5〕に示す。屋根用防水シート11は、施工
性、水密性、水蒸気透過性、スリップ性、破断強度とも
に良好であった。
【0053】比較例1 市販の防水シート(田島ルーフィング(株)製、商品
名:アスファルトフェルト)を屋根用防水シート12と
した。この防水シート12の特性および性能を実施例1
と同様にして測定し、〔表4〕および〔表5〕に示す。
屋根用防水シート12は、破断強度、スリップ性に優れ
ているが、水密性が悪く、かつ、水蒸気透過性がほとん
どないので、屋根内部に浸入した水分を外部に逃がす性
能を有していなかった。
【0054】比較例2 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムとしてF1
を用い、布帛を使用せず、F1単層からなる屋根用防水
シート13を得た。この防水シート13の特性および性
能を実施例1と同様にして測定し、〔表4〕および〔表
5〕に示す。屋根用防水シート13は、水蒸気透過性、
水密性、スリップ性に優れているが目付および破断強度
が小さいため施行時にシートのばたつきが発生し、また
シートの上を歩行中にシートに変形、破れ等が発生する
等施工性が悪い。
【0055】比較例3 屋根用防水シートの構成をF1、ワリフの2層構造にし
た以外は、実施例1と同様の方法で屋根用防水シート1
4を得た。この屋根用防水シート14の特性および性能
を実施例1と同様にして測定し、〔表4〕および〔表
5〕に示す。屋根用防水シート14は、水蒸気透過性、
水密性、スリップ性、強度に優れているが目付が小さい
ためばたつき易く、施工性が悪い。
【0056】比較例4 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィルムとして市販
のF8を用いた以外、実施例1と同様の方法でF8、ワ
リフ、F8の3層構造の屋根用防水シート15を得た。
この屋根用防水シート15の特性および性能を実施例1
と同様にして測定し、〔表4〕および〔表5〕に示す。
屋根用防水シート15は、施工性、水密性、水蒸気透過
性、強度に優れているが、ベニヤに対するスリップ性が
小さいので施工時にシートが屋根裏板上で滑る等の問題
が生じる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【発明の効果】本発明の屋根用防水シートは、水密性が
優れているため外部からの水分の浸入を防ぐことがで
き、かつ、僅かな水分の浸入があった場合でも水蒸気と
して外部に放出するので、屋根裏板等を腐食させること
なく長持ちさせることが出来る。また、施工性、スリッ
プ性、破断強度にも優れており屋根用防水シートとして
最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊関 勉 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 岡田 淳子 愛知県西尾市寄住町灯籠下5番地2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィ
    ルムの表面に布帛を積層してなる屋根用防水シートであ
    って、該防水シートの水密性が15mm未満、透湿度が
    500g/m2・24hr以上、スリップ性が0.4以
    上、破断強度が10kg/25mm以上、且つ目付が1
    50g/m2以上であることを特徴とする屋根用防水シ
    ート。
  2. 【請求項2】 水蒸気透過性ポリオレフィン系樹脂フィ
    ルムからなる屋根用防水シートであって、該防水シート
    の水密性が15mm未満、透湿度が500g/m2・2
    4hr以上、スリップ性が0.4以上、破断強度が10
    kg/25mm以上、且つ目付が150g/m2以上で
    あることを特徴とする屋根用防水シート。
JP04335971A 1991-12-25 1992-12-16 屋根用防水シート Expired - Lifetime JP3132789B2 (ja)

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