JPH05247748A - 粗紡機におけるスライバ連続供給方法と装置 - Google Patents

粗紡機におけるスライバ連続供給方法と装置

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JPH05247748A
JPH05247748A JP8150492A JP8150492A JPH05247748A JP H05247748 A JPH05247748 A JP H05247748A JP 8150492 A JP8150492 A JP 8150492A JP 8150492 A JP8150492 A JP 8150492A JP H05247748 A JPH05247748 A JP H05247748A
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JP
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sliver
feed
cans
conveyor
row
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JP8150492A
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Shinzo Nishimura
慎三 西村
Yoshio Kurachi
喜男 倉知
Hiroyuki Kureishi
広行 暮石
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Howa Machinery Ltd
Original Assignee
Howa Machinery Ltd
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Publication date
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  • Branching, Merging, And Special Transfer Between Conveyors (AREA)
  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗紡クリールにおいて、スライバ継ぎした継
目が粗糸ボビンに巻かれるまでの粗糸長さを短くし、か
つ、交換される空近いケンス内の残スライバ量を少なく
する。 【構成】 前後方向のケンス列106Aのフィードケン
ス106内のスライバ収缶量を後方へ向けて漸増するよ
うにテーパ段取りし、スライバ継ぎに先立ち、準備位置
Aの満ボビンFから新スライバS1を捕捉装置151で
捕捉してスライバ送給装置152に準備する。スライバ
継ぎのタイミング近くで新スライバS1をケンス列10
6A先頭のフィードケンス106のスライバ供給ライン
へ供給し、旧スライバS1を切断して新、旧スライバS
1,S2を空ケンスコンベア108上方で垂らす。これ
をスライバ継ぎ装置1eが継ぎ、次いで満ケンスFをケ
ンス列106Aへ送込み、空近いケンス106を排出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は粗紡機において、ドラ
フト部へスライバを供給するフィードケンスが空近くな
ったときに、フィードケンスの交換とスライバ継ぎを行
ない、スライバを連続して粗紡機へ供給する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の技術として特公昭42−601
5号,特公昭44−18374号に示されるものがあ
る。これは粗紡機の台裏に前後方向にフィードケンスを
載置可能な台付ケンス送りコンベアを機台長手に沿って
並設し、台付ケンス送りコンベアの機台側端に満ケンス
フィードコンベアを、反機台側端に空ケンスフィードコ
ンベアを夫々設置し、台付ケンス送りコンベア上方に多
数のスライバガイドを周回するように設け、台付ケンス
送りコンベア上に複数のフィードケンス(スライバが粗
紡機のドラフト部へ送り込まれるケンス)を並べてケン
ス列とし、かつ、そのスライバ収缶量を機台側から後方
へ漸減するようにテーパ段取りし、予め満ケンスを各ケ
ンス列の前側位置に準備しておき、各ケンス列の最も後
方のフィードケンスが空に近くなると満ケンスを台付ケ
ンス送りコンベア上へ押込んで空に近い後端のフィード
ケンスを空ケンスフィードコンベアへ排出し、その後空
に近いフィードケンスのスライバを満ケンスフィードコ
ンベア上方で切断し、それと満ケンスのスライバとを満
ケンスフィードコンベア上方で継ぎ、この時ケンス列の
前端上方から後端上方のスライバガイド上に残った空に
近いフィードケンスのスライバは残スライバ除去ローラ
の回転でスライバガイド上を前方から後方へ逆送して空
に近いフィードケンス内へ収容するようにしてある。
【0003】また特開平2−91233号,特開平3−
213531号には粗紡機の長手に沿うフィードケンス
列と、これと前後方向に隣り合う満ケンス列を1組とし
たケンス列を複数組機台の台裏に前後方向に並設し、組
となったフィードケンス列と満ケンス列間でスライバ継
ぎを行なうものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術のうち、前
者によれば空に近いフィードケンスからのスライバはス
ライバ継ぎに先立つ切断によって残スライバとなってケ
ンス列上方にケンス列前端から空に近いフィードケンス
までスライバガイド間にわたって残っている。前記によ
ればこれを残スライバローラで巻き戻すので、残スライ
バの切断端がスライバガイドから外れる毎に垂れ下が
り、また引上げられるということが繰り返され、特に垂
れ下がり時にはケンス列の各ケンスから引出されてドラ
フト部へ供給されているスライバと接触したり、また風
綿発生を伴って粗糸の品質を低下させるなどの問題があ
った。
【0005】しかもケンス列の後部に空近いフィードケ
ンスが排出され、このフィードケンスへケンス列前方で
切断した残スライバを回収するため、残スライバの長さ
は空に近いフィードケンスからケンス列前端まで連続し
た分だけは残す必要があり、回収した残スライバの量が
増加する傾向となってスライバ残量を極少にできないと
いう問題があった。
【0006】また後者では、機台から最も遠いフィード
ケンス列と満ケンス列の組の間でスライバ継ぎが行なわ
れた時、粗紡機のドラフト部までの搬送距離が長いため
スライバ継ぎ部が素抜け易い。また、スライバ継ぎ部は
どうしても継がないスライバ部分に比べてドラフト後に
太糸部となって、後工程で糸欠点となり易いので、従来
スライバ継ぎを行なう場合には、粗紡機の満ボビンドッ
フィングのタイミングに合わせてケンスのスライバ継ぎ
を実施し、前記太糸部を粗糸ボビンの芯に近い部分に巻
取って後工程では太糸部直前までの粗糸を使用して太糸
部より前の粗糸は残粗糸として残し、使用しないように
している。このようにスライバ継ぎ部による太糸部を含
む粗糸を残粗糸とする場合には、機台から相当離れた位
置でスライバ継ぎをすることのある後者の方法では残粗
糸として残す粗糸長さが長くなる場合があって経済上
も、また、残粗糸の除去という観点からも好ましくない
という問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】従来の技術の問題点を解
決するためにこの発明の方法は、粗紡機のスライバ連続
供給方法において、各ケンス列のテーパ段取りを機台に
近いフィードケンスから後方へ漸増するように設定する
と共に、予備満ケンスの準備位置を各ケンス列の後方に
設定し、紡出中に各準備位置に夫々予備満ケンスを準備
し、各予備満ケンスから新スライバを引出して各ケンス
列の交換すべき前端のフィードケンスと対応するスライ
バ供給ラインと一致させて各ケンス列の前方へ運び、交
換すべき前端のフィードケンスの旧スライバの切断端と
新スライバとを各ケンス列前方で順次継ぎ合せることを
特徴とする。
【0008】またこの方法を実施するための好適な装置
として請求項2の装置は粗紡機台裏に、複数のフィード
ケンスを前後方向に配列載置するフィードケンスコンベ
アを機台長手に沿って複数並設し、各フィードケンスコ
ンベア上のケンス列上方に多数のスライバガイドを周回
可能に設けたスライバ案内装置を配設し、各フィードケ
ンスのスライバを粗紡機のドラフト部へ送給する粗紡機
のスライバ供給装置において、フィードケンスコンベア
の機台側に空ケンスコンベアを、反機台側に満ケンスコ
ンベアを夫々連結すると共に、満ケンスコンベア上の満
ケンスをフィードケンスコンベア上へ送り込む装置を備
え、ケンス列とスライバ案内装置との間にスライバを機
台へ向けて搬送するスライバコンベアを設置し、スライ
バ案内装置のスライバガイドはフィードケンスから立上
ってくるスライバをガイドする立上ガイドと、スライバ
のスライバコンベア上の幅方向位置を定めるスライバ供
給ラインガイドとを備え、また、フィードケンスコンベ
アの後端側に、満ケンスコンベア上の満ケンスの新スラ
イバを捕捉してケンス列前端のフィードケンスのスライ
バ供給ラインと一致したスライバコンベア上の幅方向位
置へ供給する供給装置とこの満ケンススライバを対応す
るスライバガイドの立上ガイドへ掛けるスライバ掛け装
置を設け、ケンス列前端のフィードケンス上方にそのフ
ィードケンスのスライバ切断装置を設け、更にフィード
ケンスコンベアと機台間にケンス列前端のフィードケン
スの切断された旧スライバとスライバコンベアで送られ
た満ケンスの新スライバとを継ぎ合わせるスライバ継ぎ
装置を設けたことを特徴とし、また請求項3の装置は満
ケンスのスライバを捕捉してフィードケンス列前方まで
運ぶための捕捉アームを備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の方法によれば、ケンス列の最も機台寄
り(前端)のフィードケンスが空ケンス近くなると、ケ
ンス列の後方の準備位置に予め準備されている満ケンス
から引出され、前端のフィードケンスのスライバ供給ラ
インと一致してケンス列前方上方まで運ばれた新スライ
バ端と、前端のフィードケンスからの旧スライバの切断
端をケンス列前方で継ぎ合せる。この継合動作と相前後
して、満ケンスをケンス列の後方からケンス列へ送給
し、前端の空に近いフィードケンスをケンス列前方へ押
し出してケンス交換をする。
【0010】
【実施例】本発明を実施するのに好適な請求項2の装置
について説明する。この装置は粗紡機101の台裏でケ
ンス搬送を行なうケンス搬送装置100と、ケンス搬送
装置100上方のスライバコンベア115と、スライバ
コンベア115上方のスライバ案内装置130と、満ケ
ンスFから新スライバS2を引出しスライバコンベア1
15上へ供給する供給装置150と、スライバ案内装置
130のスライバの立上ガイド144へスライバを掛け
るスライバ掛け装置180と、スライバ切断装置190
及びスライバ継ぎ装置1eを有する。
【0011】図1において、粗紡機101は機台長手方
向に千鳥状配列されたフライヤ102と、ボビン103
を回転させつつ昇降するボビンレール104を備えた公
知のものである。上部にはバックローラ105aを有す
るドラフト部105が配設してある。この粗紡機101
の機台裏には、機台と直交する後方に向けて6つのフィ
ードケンス106を載置搬送可能なフィードケンスコン
ベア107が2列ずつ1組として機台長手方向に複数組
(96錘の粗紡機であれば8組)並設してある。フィー
ドケンスコンベア107の機台側には空ケンスコンベア
108が、反機台側には満ケンスコンベア109が夫々
機台に沿って延設され、夫々前工程(練条機)へケンス
交換後の空に近いケンスEを返送し、また前工程から満
ケンスFを搬送するようにしてある。満ケンスコンベア
109は、フィードケンスコンベア107の後方におい
て図2に示すように複数のモータローラ110b(モー
タを内蔵したコンベアローラ)が放射状に配置されて満
ケンスFの送込装置110を構成し、この送込装置11
0は各モータローラ110bの夫々の回転方法を独立し
て制御し、満ケンスFを満ケンスコンベア109に沿う
方向と、フィードケンスコンベア107へ送給する方向
とに搬送方向を切換えると共に、満ケンスFを放射状の
モータローラ110b上で回転させて後述のスライバ捕
捉装置151に対して、満ケンスF外周に垂れているス
ライバ端を所定の角度位置P6に割出す作用を行なう。
これらのフィードケンスコンベア107、空ケンス、満
ケンスコンベア108,109は積極回転される多数の
モータローラから成り、各コンベア107〜109及び
満ケンスFの送込装置110によってケンス搬送装置1
00が構成される。
【0012】次にスライバコンベア115、スライバ案
内装置130を支持するクリールフレーム111につい
て図1,4に基づいて説明する。1組となった2列のフ
ィードケンスコンベア107a間にクリールピラー11
2が床面から立設してある。クリールピラー112の上
端には水平支持板113がフィードケンスコンベア10
7と対応する長さで前後方向に延設してある。この水平
支持板113上には、垂直支持板114が一体立設して
ある。
【0013】スライバコンベア115のコンベア枠11
6は夫々図4,10に示すように水平支持板113から
左右側方に伸び、上方へ屈曲した側板116aの上端が
夫々内側へ折れたガイド板116bとなっている。コン
ベア枠116の側面116aはフィードケンスコンベア
107上に載置されたフィードケンス106のケンス中
心を結ぶ直線上に位置され、スライバ通過用に平滑にし
てある。各コンベア枠116の前部ではその側板116
a間に駆動ローラ117が、また、後部では従動ローラ
118が垂直支持板114と左右のコンベア枠116の
側板116a間に回動自在に支持してある。駆動ローラ
117と従動ローラ118間には夫々コンベアベルト1
19が巻回されている。コンベアベルト119の上方移
行部の下面は前記ガイド板116bと、垂直支持板11
4から前記ガイド板116b方向へ突出した別のガイド
板120上面を摺接するようにしてある。駆動ローラ1
17は、その軸117aが図3に示すように隣のフィー
ドケンスコンベア107の組の駆動ローラ117の軸1
17aと継手121で連結してあり、機台長手方向に沿
って、全ての駆動ローラ117が一体連結されている。
【0014】駆動ローラ117の軸117aの一端はチ
ェン駆動系とギヤ列を介してバックローラ105aの回
転が伝達されるようにしてある。図5に示すように、左
右のコンベア枠116の側板116aの前記駆動ローラ
支持部上部は上方突出部116cに形成され、この左右
の上方突出部116c間には所定の重量を有する荷重ロ
ーラ122が転動かつ上下方向に移動自在に支持されて
いる。荷重ローラ122は、機台長手方向に所定間隔で
コンベアベルト119に載って移送されてくるスライバ
をコンベアベルト119との間で挾むものである。スラ
イバコンベア115とドラフト部105との間には図
1,3に示すように機台端部の支持ブラケットによっ
て、機台長手方向ほぼ全長にわたるフィードローラ12
3が回動自在に支持され、フィードローラ123はチェ
ン駆動系によって積極駆動されるようにしてある。この
フィードローラ123の僅か後方には、スライバコンベ
ア115によって送られてくるスライバを所定の左右間
隔とするための周知のつの状のスライバガイド124が
所定間隔で並設してある。従って、スライバはこのスラ
イバガイド124までは互いに平行に移送されてくる
が、このスライバガイド124を屈曲点として各フライ
ヤ102と対応するトランペット(図示なし)へ向けて
斜めに移送されることになる。
【0015】次にこのスライバコンベア115の上方に
設けられるスライバ案内装置130について説明する。
図1,4に示すように前記垂直支持板114の前後方向
にわたって所定間隔で左右に複数本の連結ロッド131
が突設してある。連結ロッド131の先端はスライバコ
ンベア115の側板116aよりも更に側方まで達して
おり、その先端間にわたって、フィードケンスコンベア
107とほぼ対応した長さの支持側板132が前後方向
に固着してある。支持側板132の外側には上下にL字
状の案内板133が取付ブロック134を介して一体固
着してある。案内板133の水平部133aは後述の取
付バーの外端を水平移送させる案内面として機能する。
【0016】図5に示すように支持側板132の前端部
には駆動軸135が左右の支持側板132と垂直支持板
114とに回転自在に支持され、この駆動軸135に駆
動スプロケット136が垂直支持板114近くとスライ
バコンベア115の側板116aより更に外側位置に楔
着してある。左右の支持側板132および垂直支持板1
14の後端部には図10に示すように夫々巾方向に対向
して前記駆動スプロケット136と左右方向の位相を同
じくした従動スプロケット137が夫々片持ち支持され
ている。対応する駆動、従動スプロケット136,13
7間にはチェン138が巻回してあり、前記駆動軸13
5は隣りのスライバ案内装置130の駆動軸135と連
結してあり、チェン用モータ139で後述のケンス交換
と同期して間欠的に回転するようにしてある。
【0017】左右2本ずつが組となった各2本のチェン
138間には2本1組となったスライバガイド140の
取付バー140a,140bが互いに周回方向に所定ピ
ッチでL字ブラケット141(図10,11)を介して
取付けてある。本実施例では、このような取付バー14
0a,140bが12組設けてある。組となった取付バ
ーのうち周回方向前方の取付バー140aにはスライバ
コンベア115上におけるスライバの幅方向位置を決め
るスライバ供給ラインガイドとしてのフランジ付ローラ
142が回動自在に傾斜して支持してある。フランジ付
ローラ142の側方にはスライバをフランジ142aか
ら外れないようにするスライバ受143が設けてある。
また、周回方向後方の取付バー140bにはフィードケ
ンス106から立上がってくるスライバをガイドするた
めのコ字状の立上ガイド144がスライバコンベア11
5のコンベア枠116側板116a上方に位置するよう
に固着され、そのすぐ内側にこのコ字状の立上ガイド1
44を経たスライバを前記フランジ付ローラ142へ向
けて案内する案内ローラ145が回転自在に支持してあ
る。フランジ付ローラ142はそのスライバコンベア1
15の幅方向取付位置が、周回方向に連続している6組
の取付バーではスライバコンベア115の幅方向に所定
ピッチPずつ位相をずらしてあり、チェン138の下側
移行時にガイドするフィードケンス106の左右のスラ
イバS所定の供給ラインに保持するようにしてある。そ
して前述した12組の取付バー140a,140bは更
に2組ずつが対になっており、各対の取付バー140a
に対するフランジ付ローラ142の取付位置は同じで、
対となった一方の組がフィードケンスコンベア107の
前端に位置した時に、残る他方の組がフィードケンスコ
ンベア107上の後端のケンスのスライバをガイドする
スライバガイド140の上方の待機位置P3(図1,1
6)に位置するようになっている。また図10に示すよ
うに取付バー140a,140bの内端は垂直支持板1
14上端のチャンネル材146の上面と、垂直支持板1
14から外方へ突出させた案内板147とによって水平
支持される。
【0018】次にスライバコンベア115へ満ケンスF
の新スライバS2を引出し供給する供給装置150につ
いて説明する。供給装置150は送込装置110上に設
定される満ケンスFの準備位置Aの満ケンスFから新ス
ライバS2の端を捕捉しスライバ供給装置152上方へ
持上げる捕捉装置151と、捕捉装置151からの新ス
ライバ端をスライバ案内装置130の後部上方で保持
し、かつ、所定タイミングでスライバコンベア115上
へ供給するスライバ送給装置152とを備えている。捕
捉装置151において、空、油圧あるいは電気モータに
より伸縮作動する伸縮アーム153の基端が前後方向に
揺動するように走行本体154に軸支してある。走行本
体154は天井吊下レール155に吊下され、満ケンス
コンベア109に沿って走行停止するようにしてある。
伸縮アーム153の先端には図12に示すようにモータ
156aで積極回転される駆動ローラ156と、ソレノ
イド157a等で開閉する従動ローラ157を備えたス
ライバ捕捉手段158が満ケンスFの外周上部と対峙可
能に取付けてある。
【0019】次にスライバ送給装置152について説明
する。図7〜9において、垂直支持板114の後端の上
方突出部114a上端に取付板159が固着してある。
取付板159の上面後部に支持ボックス160が固着し
てある。支持ボックス160からはスライバ案内装置1
30の従動スプロケット137の上部位置に送給ローラ
161が、夫々左右のスライバ案内装置130の立上ガ
イド144の外端よりも僅か内側まで左右側方に突出し
て回転自在に支持されている。支持ボックス160の下
部には揺動アーム162が揺動可能に支持してある。揺
動アーム162の左右両側に圧接ローラ163が回転自
在に突設されている。揺動アーム162の下端には水平
支持板113に取付けたシリンダ164の一端が連結し
てあり、その作用で前記左右の圧接ローラ163を左右
のスライバコンベア115のコンベアベルト119に圧
接させて回転させ、この回転を揺動アーム162及び支
持ボックス160内のチェン165、ギヤ166を介し
て前記送給ローラ161に伝え、スライバコンベア11
5によるスライバ送り速度と同一速度で新スライバS2
を送給するようにしてある。
【0020】支持ボックス160の前側にはブラケット
167が固着され、その左右に枢軸168が突設してあ
る。枢軸168にはレバー169の中間が揺動自在に軸
支され、各レバー169の後端には送給ローラ161と
の間で新スライバS2をはさむトップローラ170が左
右に送給ローラ161と同一長さで片持ち支持してあ
る。各レバー169の前端は夫々対応する左右の揺動シ
リンダ171に連結してある。揺動シリンダ171は取
付板159の上面後部に固着したシリンダ取付板172
にブラケット173を介して取着してある。シリンダ取
付板172は取付板159と同一の左右幅で取付板15
9上面に固着される部分と、それより前方で図7に示す
傾斜部172aから成り、傾斜部172aはその左右端
が前記送給ローラ161よりも側方となる位置まで突出
している。
【0021】支持ボックス160には送給ローラ161
の後方に、新スライバS2を前記フランジ付ローラ14
2で定まるスライバ供給ラインへ直真に案内するための
複数のガイド突起175aを有するガイドロッド175
が送給ローラ161と平行に夫々左右に回転自在に片持
ち支持してある。左右のガイドロッド175は支持ボッ
クス160内で一体となっており、支持ボックス160
上部の回転アクチュエータ176とギヤ177によって
ガイドロッド175が180度回転し、ガイド突起17
5aが上側にある状態と、ガイド突起175aが下側に
あって突起のない円周面が上側に位置する状態とに切換
えるようにしてある。また支持ボックス160のブラケ
ット167の下側には左右の送給ローラ161の両端に
わたり下方に傾斜したガイドプレート178の基端が固
着されている。従って、捕捉装置151で捕捉されたス
ライバ端は、ガイド突起175aを上方位置とし、しか
もトップローラ170を開いた状態で所定の継ぐべきフ
ィードスライバと対応するスライバ供給ラインと一致し
たガイド突起175a間へ駆動ローラ156で送り込ま
れて送給ローラ161から下方に所定長垂れ下がり、そ
の位置で送り込みを止めてトップローラ170ではさん
でスライバコンベア115上方に準備され、更に所定の
タイミングで圧接ローラ163がスライバコンベア11
5に圧接すると送給ローラ161が回転して新スライバ
S2がコンベアベルト119上へ供給される。
【0022】次にスライバ掛け装置180について説明
する。シリンダ取付板172の左右の傾斜部172aに
は送給ローラ161とほぼ同じ長さの周知のロッドレス
シリンダ181が取付てあり、内部のピストンと一体の
ピストンマウント182にフック183が固着してあ
る。また、送給ローラ161の側端の支持軸161aに
は、図7に示すようにほぼL字の側ガイド板184が、
その側面を立上ガイド144の開放側端面と同一面とな
るように揺動自在に支持してある。左右の側ガイド板1
84には夫々支持ボックス160上面から左右に突出し
た支持ロッド185先端に上下揺動自在に枢着した揺動
用シリンダ186のピストンロッド186a先端が枢着
してあり、この揺動用シリンダ186の作用で側ガイド
板184が図7の2点鎖線で示す待避位置P1と、側ガ
イド板184先端が立上ガイド144と当接する作用位
置P2との間で揺動するようにしてある。また支持ボッ
クス160の後端上部にはブラケット187が固着さ
れ、このブラケット187から左右に前記側ガイド板1
84より側方まで伸びて側ガイド板184方向へ折曲げ
たガイドバー188が突設支持されている。ガイドバー
188は上下方向に3本並設してあり、上下のガイドバ
ー188は適宜別の連結バー189で連結してある。
【0023】次にスライバ切断装置190はスライバコ
ンベア115のコンベア枠116の側板116a前部に
取付けてある。図5,6に示すように取付枠191には
モータ192で積極駆動される駆動ローラ193と、そ
の上方でシリンダ195によりこの駆動ローラ193と
圧接離反し、従動回転する従動ローラ194と、この駆
動、従動ローラ193,194よりフィードケンス10
6側でシリンダ195により傾斜案内板196の上面1
96bと圧接、離反し、回転不能な把持ローラ197が
備えてある。傾斜案内板196はコンベア枠116側板
116aから旧スライバS1の立上部を案内して駆動、
従動ローラ193,194の間まで旧スライバS1を移
動させるように斜面196aと上面196bを有してい
る。前記駆動ローラ193は上面196bの透孔196
cの中に位置しており、ローラ193上縁が上面196
bと同一面になっている。そして、これらの駆動、従動
ローラ193,194及び把持ローラ197と上面19
6b間の挾持点へは、従動ローラ194と把持ローラ1
97を離反状態として通常のスライバ供給時のスライバ
ガイド140の定位置(図1の状態)からスライバガイ
ド140がスライバ継ぎの準備のために1/3ピッチ周
回したときに(図5の2点鎖線)、スライバ案内装置1
30の前端のスライバガイド140にガイドされている
旧スライバS1が入り込むように設定してあり、次いで
従動ローラ194、把持ローラ197で旧スライバS1
を挾持し駆動ローラ193と従動ローラ194及び把持
ローラ197と上面196b間ではさまれた旧スライバ
S2は駆動ローラ193がスライバコンベア115によ
るスライバ送り速度と同一速度で積極回転されて把持ロ
ーラ197と駆動ローラ193の中間で切断されること
になる。
【0024】次にスライバ継ぎ装置1eは、粗紡機10
1の機台背面に機台に沿って延設した一対のレール6
7,67上にスライバー継ぎ装置1eの本体を構成する
台2eに取付けた車輪68が載置されている。これらの
車輪68の何れか1つは図示しないモータによって正逆
回転されるようにしてある。
【0025】上側の後ローラー12eと前ローラー14
eと摺り合せ上ローラー17eの各軸は第1トップアー
ム部材33eに上下動自在に支持されて下方へばね69
によって付勢されている軸受33aeによって支承され
ている。第1トップアーム部材33eは第1ローラース
タンド部材3eの両側に固着した一対の案内板33be
の間に昇降自在に嵌合されており、支持体2ceにブラ
ケット30eを介して取付けたシリンダ31eによって
昇降する。案内板33beには各ローラー12e,14
e,17eの軸の昇降を許す為の長孔70が夫々形成さ
れている。また、送り出しローラー8eの軸は、台2e
上に後ローラー11eに対して遠近移動可能に設けた第
2ローラースタンド部材3fに支承され、送り出しロー
ラー9eの軸は第2トップアーム部材33fに上下動自
在に支承されて下方へばね72で付勢されている軸受3
3afによって支承されている。第2ローラースタンド
部材3fは台2eに止着したエアシリンダ75によって
遠近移動されるようにしてある。第2トップアーム部材
33fは第2ローラースタンド部材3fの両側に固着し
た一対の案内板33bfの間に昇降自在に嵌合されてい
る。案内板33bfには送り出しローラー9eの軸の昇
降を許す為の長孔76が形成されている。78は第2ト
ップアーム部材33fを昇降させるためのエアシリンダ
で、両側の案内板33bfの上端部を連結する部材に止
着されている。
【0026】80,81は台2eの前面に止着した上下
一対の案内レールで、夫々の案内レール80,81には
ロッドレスシリンダ82,83の本体82a,83aが
長手方向へ摺動自在に案内されている。上側のロッドレ
スシリンダ82の移動可能なマウント82bには旋回式
エアシリンダ84の本体84aが下向きに固着され、そ
のピストンロッド84bには引掛片85が固着されてい
る。86はロッドレスシリンダ82の本体82aを長手
方向へ移動させるためのエアシリンダで、案内レール8
0に固着した取付板87に止着されている。また、下側
のロッドレスシリンダ83のマウント83bには旋回式
エアシリンダ88の本体88aが上向きに固着され、そ
のピストンロッド88bには引掛片89が固着されてい
る。90はロッドレスシリンダ83の本体83aを長手
方向へ移動させるためのエアシリンダで、案内レール8
1に固着した取付板91に止着されている。92は台2
eから立上げてある支持体2ceの前面に軸支したガイ
ドローラー、94は支持体2ceの側面に止着したブラ
ケット95に軸支したガイドローラーである。99は案
内板33bfに取付けた光電管等から成る検出器で、送
り出しローラ8e,9e間の前側におけるスライドバー
の有無を検出するようにしてある。
【0027】前述の後ローラー12e、前ローラー14
e、摺り合せ上ローラー17e、送り出しローラー9e
は従動ローラである。夫々のローラと対応する下側の送
り出しローラー8e、後ローラー11e、前ローラー1
3e、摺り合せ下ローラー16eは図15に示す駆動系
により回転される。即ち送り出しローラー8eは送り出
しローラー用の駆動モーター20に連結されている。ま
た、ドラフトローラ10eを構成する下側の前ローラ1
3eと後ローラ11eとは別の駆動モータ22eとドラ
フト歯車24を有する歯車系23eで連結してある。ド
ラフト歯車24の大、小2つの歯車24a,24bの対
応する歯車との噛合せをシリンダ25により変更して大
径歯車24aによる駆動時には前ローラー13eと後ロ
ーラー11e間のドラフト比が2となり、小径歯車24
bによる駆動時にはドラフト比を1とするようにしてあ
る。
【0028】摺り合せ上、下ローラー16e,17eの
各軸16ae,17aeは夫々軸受箱35e,36eに
回動自在かつ軸方向に一体に連結してあり、各軸受箱3
5e,36eはリンク機構41eを介してシリンダ40
eのピストンロッド40aeに接続され、シリンダ40
eの作用で摺り合せローラー16e,17eを軸方向に
摺動させるようにしてある。摺り合せ下ローラ16eは
駆動モータ22eより歯車37e,38eを介して回転
するようにしてある。摺り合せ上、下ローラー16e,
17eの外周はゴム等スライバー把持性の高い材質とな
っている。
【0029】次に作用を説明する。各フィードケンスコ
ンベア107上に夫々6本のフィードケンス106を載
置して夫々前後方向のケンス列106Aを構成する。各
ケンス列106Aに関してフィードケンス106のスラ
イバ収缶量を図1に示すように粗紡機101に近いフィ
ードケンス106から1/6ずつ漸増するように予めテ
ーパ段取りをしておく。この状態で紡出開始すると、各
フィードケンス106からのスライバは、各フィードケ
ンス106と対応してその上方に図1の定位置で停止し
ている立上ガイド144、案内ローラ145、フランジ
付ローラ142を介してスライバコンベア115のコン
ベアベルト119上へ案内され、コンベアベルト119
の走行によって粗紡機101へ向けて移送される。この
時、各フィードケンス106からのスライバはフランジ
付ローラ142により左右方向に一定のピッチPを保っ
てスライバガイド124まで移動し、その後図3のよう
に対応するドラフト部105のトランペットへ放射状に
拡がって供給される。
【0030】こうして粗糸を紡出している間に練条機か
らの満ケンスFを満ケンスコンベア109にて搬送し、
各ケンス列106Aと対応した各送込装置110上の準
備位置Aに予備満ケンスとして準備する。準備された各
満ケンスFは送込装置110のモータローラ110bの
回転を制御して、準備位置A上で回転され、満ケンスF
外周に垂れ下がった新スライバS2を図示しないスライ
バ検出器(光電管等)が検出して新スライバS2を図3
の位置P6に割出して停止させる。次いで捕捉装置15
1が割出された新スライバS2と対応して停止し、伸縮
アーム153を伸ばして新スライバS2を従動ローラ1
57と駆動ローラ156間に把持する。新スライバS2
を把持したまま伸縮アーム153が縮み、スライバ継ぎ
を行なうべき前端のフィードケンス106からのスライ
バ供給ライン(本実施例では最も外側のラインL1)と
対応したガイド突起175a間に新スライバS2を送り
込む位置(図8で2点鎖線で示す)へ機台に沿って移動
し、かつ、走行本体154に対して前方へ傾動する。
【0031】スライバ供給装置152のトップローラ1
70は揺動シリンダ171によって予め上方へ逃げてい
るので、前記状態でスライバ捕捉手段158の駆動ロー
ラ156を送り出し方向へ回転させると、ケンス列10
6A前端のフィードケンス106のスライバ供給ライン
L1と一致した直線上に、新スライバS2が送り込ま
れ、その新スライバS2の先端が送給ローラ161から
新定量下方へ垂れた位置で駆動ローラ156の送り込み
を停める。そして対応したトップローラ170を下降し
て新スライバS2を送給ローラ161との間に把持す
る。このように新スライバS2をトップローラ170と
送給ローラ161間に準備する作業を粗紡機101の全
てのケンス列106Aに対して実施する。
【0032】このような準備作業中のスライバ案内装置
130のスライバガイド140の位置を図16(a)で
示す。図16(a)は図1,3の状態の斜視図で、最も
先頭位置P4のスライバガイド140と対のスライバガ
イド140が待機位置P3にある。この状態で紡出が進
み、先頭のフィードケンス106が交換するタイミング
近くなるとチェン用モータ139を駆動して各スライバ
ガイド140を1/3ピッチずつ周回させる。これによ
り、最も先頭のスライバガイド140に案内されている
スライバSは立上り部分がスライバ切断装置190の傾
斜案内板196に沿って移動し、予め開放している駆
動、従動ローラ193,194間及び把持ローラ197
と傾斜案内板196の上面196b間に入り込む。また
待機位置P3にあったスライバガイド140も周回して
チェンスプロケット137上方の準備位置P5へ位置す
る。
【0033】この状態でシリンダ164が作用して揺動
アーム162を図7の2点鎖線で示す待機位置から移動
させ、各圧接ローラ163をコンベアベルト119に圧
接させる。これによりチェン165、ギヤ166を介し
て各送給ローラ161が送給方向に回転し、送給ローラ
161から垂れ下がっていた各新スライバS2が垂下し
て準備位置P5のスライバガイド140と、前方へ1/
3ピッチ進んだケンス列106Aの最後部のフィードケ
ンス106と対応するスライドガイド140間のコンベ
アベルト119上に載置され、コンベアベルト119に
よって、各ケンス列106Aの先頭のフィードケンス1
06のスライバ供給ラインL1と同一直線上を前方へ向
けて移送される(図16(b))。
【0034】ケンス列106Aの先頭の各フィードケン
ス106の旧スライバS1をガイドするスライバガイド
140の手前の下方の所定位置に各新スライバS2の先
端が達するタイミングで、予めスライバコンベア115
の送り速度と同調して回転してあるスライバ切断装置1
90の駆動ローラ193に従動ローラ194を圧接し、
旧スライバS1を送る一方、旧スライバS1は上面19
6bと把持ローラ197間で保持されて駆動ローラ19
3と把持ローラ197間で切断される。切断されたスラ
イバS1と共に新スライバS2も前方へ送られるので、
両者は上下に所定長重なった状態となってスライバコン
ベア115の前端から前方へ送り出され、旧スライバS
1の切断端がスライバコンベア115の前端から外れる
タイミングで機台を停止し、粗紡機101は粗糸ボビン
交換を行なう。すると旧スライバS1はスライバガイド
124から所定長垂れ下がり、また新スライバS2もス
ライバコンベア115の先端より所定長垂れ下がる。従
って前記スライバの切断タイミングは、このように機台
を停止した状態で、続くスライバ継ぎに必要な上記旧ス
ライバS1、新スライバS2の垂れ下がり所定長を得ら
れるタイミングであることが肝要である。スライバ切断
後、機台停止までの間にスライバ切断装置190の把持
ローラ197を従動ローラ194と共に開き、残スライ
バを先頭のフィードケンス106上へ落下回収する。
【0035】次に、スライバー継ぎ装置1eが案内レー
ル67に沿って移動し、スライバー継ぎ動作を必要とす
る最も端のスライバーと対応する位置に停止し、この停
止位置で垂れ下がり状態の旧スライバーS1の端部と新
スライバーS2の端部を継ぐ動作を行う。先ず、第1、
第2トップアーム部材33e,33fは上昇端に上昇さ
れ、第2ローラースタンド部材3fは後ローラー11e
から遠ざかった移動端に移動される。
【0036】その後、エアシリンダ86によってロッド
レスシリンダ82の本体82aが第8図の仮想線位置迄
前進移動され、その状態でエアシリンダ84が作動して
ピストンロッド84bを突出させると共に90度旋回し
て引掛片85を回動させる。次に、ロッドレスシリンダ
82が作動してマウント82bを図14において左方へ
移動させ、その結果引掛片85は垂下している新スライ
バーS2を引掛けて図14に仮想線で示すように送り出
しローラー8e,9e間に導入し、その後ロッドレスシ
リンダ82のマウント82bが旧に復すると共にエアシ
リンダ84,86が旧に復する。その後、エアシリンダ
78が第2トップアーム部材33fを下降させて送り出
しローラー8e,9e間に新スライバーS2を挾持し、
その後送り出しローラー8eが逆回転して新スライバー
S2を戻し移動させ、その新スライバーS2の先端が検
出器99から外れると送り出しローラー8eの逆転を停
止する。これにより新スライバーS2の最先端が送り出
しローラー8e,9eに挾まれた状態になる。
【0037】一方エアシリンダ90によって下側のロッ
ドレスシリンダ83の本体83aが図14の仮想線位置
迄前進移動され、その状態でエアシリンダ88が作動し
てピストンロッド88bを突出させると共に90度旋回
して引掛片89を回動させる。次に、ロッドレスシリン
ダ83が作動してマウント83bを14図において右方
へ移動させ、これにより引掛片89が垂下している旧ス
ライバーS1を引掛けて図14に仮想線で示すようにロ
ーラー16e,13e,11eとローラー17e,14
e,12e間に導入し、その後ロッドレスシリンダ83
のマウント83bが旧に復すると共にエアシリンダ8
8,90が旧に復する。その後、エアシリンダ31eが
第1トップアーム部材33eを下降し、ローラー16
e,13e,11eとローラー17e,14e,12e
間に旧スライバーS1を挾持する。この状態では旧スラ
イバー6eが後ローラー11e,12eの挾持点から後
方へ所定長さ垂下した状態となる。
【0038】その後、エアシリンダ75が作動して第2
ローラースタンド部材3fを後ローラー11e側の移動
端へ移動させる。次いで前ローラー13e、後ローラー
11e間のドラフト比を1としてローラー11e,13
e,16eを前方へ回転し、同時にローラー8eを回転
して新スライバーS2の先端部を後ローラー11e,1
2e間へ送り込む。こうして後ローラー11e,12e
から後方へ所定長垂下している旧スライバS1に新スラ
イバS2を重ね合せ、新,旧スライバS1,S2の重合
部前端が前ローラー13e,14eにニップされるとド
ラフトローラー10とのドラフト比を2倍として摺り合
せローラー16e,17e間へ送り、摺り合せローラー
16e,17eは回転しつつ軸方向に摺動してドラフト
された重合部をこすり合わせてスライバ継ぎを行なう。
前記の垂れ下がり所定長はこのスライバ継ぎを実施する
のに必要な長さであることは言うまでもない。
【0039】こうしてスライバ継ぎが行なわれると第
1,第2トップアーム部材33e,33fが上昇して新
スライバーS2をローラーによる挾持から解放した後、
スライバー継ぎ装置1eが次のスライバー継ぎ動作位置
へ移動され、その結果スライバー継ぎされた新スライバ
ーS2はローラー間から抜け出してスライバガイド12
4とコンベアベルト119との間に垂れた状態となる。
以上の動作を繰り返して粗紡機1台分のスライバー継ぎ
を総て行った後、粗紡機を運転させて紡出を開始する
が、供給ローラーの送り速度がクリールコンベアの送り
速度より僅かに速くしてあるので、この運転中に上記新
スライバーの垂れ下がりは徐々に吸収されて解消され
る。
【0040】紡出が開始されると同時に、準備位置Aに
合った各満ケンスFが送込装置110の作用で各ケンス
列106Aの後端へ送込まれ、これと同期してフィード
ケンスコンベア107が作動して旧スライバS1を切断
された空近いケンスが空ケンスコンベア108上へ排出
される。この時、各満ケンスFからの新スライバS2は
図7に示すようにガイドバー188の後側に案内されて
送給ローラー161の回転で対応するスライバコンベア
115へ送り込まれている。これと同時に先ほど1/3
ピッチ周回したスライバガイド140を各ケンス列10
6A上方で残り2/3ピッチ周回させる。すると準備位
置P5にあった各スライバガイド140がチェンスプロ
ケット137の後部を周回してチェン138の下方移行
部へ移り、この時、フランジ付ローラ142とスライバ
受143間にスライバ継ぎした新スライバS2をすくい
上げるようにして入れる(図17(a))。
【0041】次いで各ケンス列106A上方の回転アク
チュエータ176を作動してガイドロッド175を旋回
させ、ガイド突起175aが下方を向いて、ガイドロッ
ド175の円周面が上方となるようにし、かつトップロ
ーラ170を上方へ逃がす。同時に各ケンス列106A
と対応した各揺動用シリンダ186を作用させて、各側
ガイド板184を待機位置P1から作用位置P2へ旋回
させる。続いて、各スライバ掛け装置180のフック1
83が図8に実線で示す位置から2点鎖線で示す位置ま
で移動し、途中でガイドプレート178から垂下してい
る新スライバS1を引掛けて移動する。これにより新ス
ライバS1は送給ローラー161、及びガイドロッド1
75上を移動して側方に到り、側ガイド板184に沿っ
て移動して立上ガイド144の溝内へ夫々入り込む(図
17(a))。そして揺動レバー162を揺動して圧接
ローラ163をコンベアベルト119から離し、側ガイ
ド板184を待機位置P1へ戻す。
【0042】この装置では、スライバ切断装置190で
切断した残スライバは直下の空近いケンスに収容される
ので、ケンスに残るスライバは極めて少なくなる。ま
た、機台のすぐ後方でスライバ継ぎをして後、紡出を再
開するので、上記のように粗糸のドッフィングと対応さ
せることで、糸欠点となるスライバ継ぎ部による太糸部
までを残粗糸として残す量も極めて少なくなる。
【0043】次に図18〜図21において請求項3の装
置について説明する。この装置は特公昭44−1837
4号に記載の装置を流用している。前記実施例と同一部
分には同一番号を付して説明を省略する。本実施例のス
ライバ案内装置215Aは一対のフィードケンスコンベ
ア106の中間上方に設けたコンベア枠216内にチェ
ン217を周回するように設けてある。チェン217に
は複数のガイド板218が連結してあり、各ガイド板2
18からは左右に支持枠219が突設してある。各支持
枠219にはストッパ220を備えた支軸221の基端
が前後方向の軸222に揺動自在に夫々支持してある。
支軸221にはスライバガイド223が回動自在に支持
してある。コンベア枠216の前後と対応して左右にガ
イド板225が設けられ、このガイド板225は支軸2
21に設けたガイド部226を案内して、チェン217
の下方移行部で垂下状態にあるスライバガイド223を
上方移行部へ移行するに従い水平状態に変更させる(ま
たはその逆)ガイド曲面となっている。
【0044】また、粗紡機101の長手に沿う前後一対
の吊下レール231に搬送本体232が走行、停止可能
に吊下してある。この搬送本体232にはスライバ案内
装置215Aの後端上方から前端上方向において前後動
するようにボールねじ送り機構等を介して左右一対の捕
捉アーム233を装備してある。捕捉アーム233は伸
縮アームの先端にスライバ吸引装置234を有し、満ケ
ンスFのスライバS2を吸引するようにしてある。スラ
イバ切断装置290はモータ299により回転する積極
駆動ローラ291と、これに対して90度水平揺動して
圧接、離反する従動ローラ292及びこれらよりフィー
ドケンス106側に位置し、非回転で固定の把持ローラ
293とこれに対して上記従動ローラ292と同様に9
0度水平揺動して圧接、離反する把持ローラ294から
成る。
【0045】この例では先頭のケンス106が空近くな
ると、従動ローラ292と把持ローラ294で旧スライ
バS1を把持して、駆動ローラ291の回転で旧スライ
バS1を切断する。次いで準備位置Aに準備した2つの
満ボビンFから2つの捕捉アーム233が同時に新スラ
イバS1を吸引した上方へ持ち上げ、ケンス列106A
の先頭のフィードケンス106のスライバ供給ラインと
新スライバS1を一致させて、スライバ案内装置215
Aの前方まで運ぶ。そして吸引を解除すると旧スライバ
S1と新スライバS2とが図18のようにケンス列10
6A前方で所定長垂れ下がる。この状態でスライバ継ぎ
し、満ケンスFをケンス列106Aへ送り込み、空近い
ケンスを排出し、次いでスライバ案内装置215Aを1
ピッチ周回する。満ケンスFからのスライバ捕捉と搬
送、解除は隣の2列のケンス列106Aでのスライバ継
ぎの間に次の2対のケンス列106Aで行なうようにす
ればよい。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、各ケンス
列に関し機台後方へ向かってスライバ収缶量を漸増する
テーパ段取りとし、空に近い交換すべきフィードケンス
が機台に最も近い位置と成るようにしたので、スライバ
継ぎした時に交換すべきケンスに残る残スライバ量を最
小にできる。また、交換すべきケンスへ残スライバを戻
す場合も、従来のように長い距離を搬送せず、他のフィ
ードケンス上を通過しないので、スライバ切断端が他の
フィードケンスのスライバと接触することもなく、また
風綿発生も防止でき、紡出粗糸の品質向上に寄与するこ
と大である。
【0046】加えてスライバ継ぎをケンス列前方即ち、
粗紡機台のすぐ後方で行なうため、粗紡機のドラフト部
と太糸部となるスライバ継ぎ部との距離を全てのフィー
ドケンスについて最小にでき、粗紡機の満ボビンのドッ
フィングのタイミングと合わせてこのスライバ継ぎを実
行することで、粗糸ボビンに太糸部が巻取られるまでの
粗糸長さ即ち後工程で残粗糸となる粗糸長さを短くでき
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の側面図である。
【図2】本発明の平面図である。
【図3】本発明のケンス列を2列示す平面図である。
【図4】クリールフレームの斜視図である。
【図5】スライバ切断装置の側面図である。
【図6】スライバ切断装置のV視図である。
【図7】スライバ掛け装置、スライバ送給装置の側面図
である。
【図8】図7のVIII−VIII線視図である。
【図9】図7のIX−IX断面図である。
【図10】図7のX−X断面図である。
【図11】スライバガイドの平面図である。
【図12】図1のXII視図である。
【図13】スライバ継ぎ装置の側面図である。
【図14】図13の正面図である。
【図15】スライバ継ぎ装置の駆動系を示す図である。
【図16】作用説明図である。
【図17】作用説明図である。
【図18】他の実施例の側面図である。
【図19】図18の平面図である。
【図20】図19のXX−XX断面図である。
【図21】スライバ切断装置の説明図である。
【符号の説明】
1e スライバ継ぎ装置、 106 フィードケンス、
106A ケンス列、 107 フィードケンスコンベ
ア、108 空ケンスコンベア、 109 満ケンスコ
ンベア、110 送込装置、 115 スライバコンベ
ア、130 スライバ案内装置、 140 スライバガ
イド、142 フランジ付ローラ、 144 立上ガイ
ド、 150 供給装置、180 スライバ掛け装置、
190 スライバ切断装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗紡機台裏に、機台後方へ配列した複数
    のフィードケンスから成るケンス列を、機台長手に沿っ
    て複数列並設し、各ケンス列に関してスライバ収缶量を
    テーパ段取しておき、各フィードケンスからのスライバ
    を粗紡機のドラフト部へ供給すると共に、ケンス列一端
    のフィードケンスが空近くとなった時にこの交換すべき
    フィードケンスのスライバを切断して予め準備した予備
    満ケンスのスライバと継ぎ合せ、また、予備満ケンスを
    ケンス列へ送給して交換すべきフィードケンスをケンス
    列から排出するようにした粗紡機のスライバ連続供給方
    法において、各ケンス列のテーパ段取りを機台に近いフ
    ィードケンスから後方へ漸増するように設定すると共
    に、予備満ケンスの準備位置を各ケンス列の後方に設定
    し、紡出中に各準備位置に夫々予備満ケンスを準備し、
    各予備満ケンスから新スライバを引出して各ケンス列の
    交換すべき前端のフィードケンスと対応するスライバ供
    給ラインと一致させて各ケンス列の前方へ運び、交換す
    べき前端のフィードケンスの旧スライバの切断端と新ス
    ライバとを各ケンス列前方で順次継ぎ合せることを特徴
    とする粗紡機におけるスライバ連続供給方法。
  2. 【請求項2】 粗紡機台裏に、複数のフィードケンスを
    前後方向に配列載置するフィードケンスコンベアを機台
    長手に沿って複数並設し、各フィードケンスコンベア上
    のケンス列上方に多数のスライバガイドを周回可能に設
    けたスライバ案内装置を配設し、各フィードケンスのス
    ライバを粗紡機のドラフト部へ送給する粗紡機のスライ
    バ供給装置において、フィードケンスコンベアの機台側
    に空ケンスコンベアを、反機台側に満ケンスコンベアを
    夫々連結すると共に、満ケンスコンベア上の満ケンスを
    フィードケンスコンベア上へ送り込む装置を備え、ケン
    ス列とスライバ案内装置との間にスライバを機台へ向け
    て搬送するスライバコンベアを設置し、スライバ案内装
    置のスライバガイドはフィードケンスから立上ってくる
    スライバをガイドする立上ガイドと、スライバのスライ
    バコンベア上の幅方向位置を定めるスライバ供給ライン
    ガイドとを備え、また、フィードケンスコンベアの後端
    側に、満ケンスコンベア上の満ケンスの新スライバを捕
    捉してケンス列前端のフィードケンスのスライバ供給ラ
    インと一致したスライバコンベア上の幅方向位置へ供給
    する供給装置とこの満ケンススライバを対応するスライ
    バガイドの立上ガイドへ掛けるスライバ掛け装置を設
    け、ケンス列前端のフィードケンス上方にそのフィード
    ケンスのスライバ切断装置を設け、更にフィードケンス
    コンベアと機台間にケンス列前端のフィードケンスの切
    断された旧スライバとスライバコンベアで送られた満ケ
    ンスの新スライバとを継ぎ合わせるスライバ継ぎ装置を
    設けたことを特徴とする粗紡機におけるスライバ連続供
    給装置。
  3. 【請求項3】 粗紡機台裏に、複数のフィードケンスを
    前後方向に配列載置するフィードケンスコンベアを機台
    長手に沿って複数並設し、各フィードケンスコンベア上
    のケンス列上方に多数のスライバガイドを周回可能に設
    けたスライバ案内装置を配設し、各フィードケンスのス
    ライバを粗紡機のドラフト部へ送給する粗紡機のスライ
    バ供給装置において、フィードケンスコンベアの機台側
    に空ケンスコンベアを、反機台側に満ケンスコンベアを
    夫々連結すると共に、満ケンスコンベア上の満ケンスを
    フィードケンスコンベア上へ送り込む装置を備え、ま
    た、満ケンスコンベア上の満ケンスの新スライバを捕捉
    する捕捉アームを、機台長手に沿ってかつ、スライバ案
    内装置の後端上方から前端上方の間で移動するように設
    け、また、ケンス列前端のフィードケンス上方にそのフ
    ィードケンスのスライバ切断装置を設け、更にフィード
    ケンスコンベアと機台間にケンス列前端のフィードケン
    スの切断された旧スライバと捕捉アームで運ばれた満ケ
    ンスの新スライバとを継ぎ合わせるスライバ継ぎ装置を
    設けたことを特徴とする粗紡機におけるスライバ連続供
    給装置。
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