JPH05247428A - 樹脂ライニング金属管用接着剤組成物 - Google Patents

樹脂ライニング金属管用接着剤組成物

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JPH05247428A
JPH05247428A JP17416992A JP17416992A JPH05247428A JP H05247428 A JPH05247428 A JP H05247428A JP 17416992 A JP17416992 A JP 17416992A JP 17416992 A JP17416992 A JP 17416992A JP H05247428 A JPH05247428 A JP H05247428A
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JP
Japan
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resin
epoxy
parts
adhesive composition
weight
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Application number
JP17416992A
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English (en)
Inventor
Mikitoshi Suematsu
幹敏 末松
Motohiro Yagi
元裕 八木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 カルボキシル基当量が300〜4000であ
り、平均分子量が1000〜6000である飽和ポリエ
ステル樹脂100重量部に対して、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂などのエポキシ基含有化合物が5〜200重量部、平
均粒径0.01〜0.5μmの炭酸カルシウムが5〜1
50重量部含有され、且つ3個又は4個のエポキシ基を
有するエポキシ基含有化合物が全樹脂中の10mol%
以上占めている。 【効果】 塩化ビニル系樹脂のような塩素含有樹脂等を
金属管にライニングする場合に、加熱架橋硬化に伴う塩
素含有樹脂の脱塩素反応及び脱塩酸反応を促進すること
がなく、耐熱性が向上した、ポリエステル系の樹脂ライ
ニング金属管用ホットメルト型接着剤組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼管等の金属管の内
面又は外面に、塩化ビニル系樹脂等の樹脂層をライニン
グする際に用いられる接着剤組成物に関する。特に、塩
化ビニルのような塩素含有高分子材料を劣化させること
がなく、耐熱性及び接着性に優れた樹脂ライニング金属
管用接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐蝕性を改善する等のため、鋼管等の金
属管の内面又は外面に塩化ビニル系樹脂等の樹脂層をラ
イニングした樹脂ライニング金属管において、樹脂層を
金属管にライニングするための接着剤としては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレントリブロックコポリマー(S
BS)等の合成ゴムに粘着付与樹脂等を添加したゴム系
のホットメルト型接着剤が知られている(特公平2−3
7378号公報等)。このゴム系のホットメルト型接着
剤は、塩化ビニル系樹脂層と金属との接着性は必ずしも
十分でなく、この接着剤を用いて塩化ビニル系樹脂層を
金属管に加熱接着した後の冷却時に金属と樹脂とが剥離
し易く、また、耐熱性も十分でないので、高温時の衝撃
により容易に剥離するといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、耐熱性の優れた
ホットメルト型接着剤として、カルボン酸含有のポリエ
ステル樹脂をエポキシ樹脂と硬化剤とともに加熱架橋硬
化させる、反応硬化型のポリエステル系ホットメルト型
接着剤が知られており(ADHESIVE AGE 第
33巻、第12号、第32〜36頁(1990年))、
その硬化剤としては、ジシアンジアミド、3−(3,4
−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等のウ
レア系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤等の含窒
素化合物が用いられている。
【0004】このホットメルト型接着剤は、被着体が塩
化ビニル樹脂等の塩素含有樹脂の場合には、加熱に伴っ
て塩素含有樹脂の脱塩素反応及び脱塩酸反応を促進する
ため、塩素含有樹脂が劣化するという大きな問題があっ
た。また、ポリリン酸塩を添加することにより防錆性を
付与したエポキシ樹脂組成物が知られている(特開昭6
2−158714号等)。しかしながら、被着体が塩化
ビニル樹脂等の塩素含有樹脂の場合には、やはり、硬化
剤としての含窒素化合物が該樹脂を劣化させることがあ
った。
【0005】この発明は、上記の点に鑑み、塩素含有樹
脂を接着する場合に、加熱に伴う塩素含有樹脂の脱塩素
反応及び脱塩酸反応による塩素含有樹脂の劣化がなく、
更に、接着性及び耐熱性に優れたポリエステル系の樹脂
ライニング金属管用ホットメルト型接着剤組成物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
樹脂ライニング金属管用接着剤組成物は、カルボキシル
基当量が300〜4000であり、平均分子量が100
0〜6000である飽和ポリエステル樹脂100重量部
に対して、エポキシ基含有化合物が5〜200重量部、
平均粒径0.01〜0.5μmの炭酸カルシウムが5〜
150重量部含有され、且つ3個又は4個のエポキシ基
を有するエポキシ基含有化合物が全樹脂中の10mol
%以上占めていることを特徴とし、このことにより上記
目的を達成する。
【0007】本願の請求項2に記載の樹脂ライニング金
属管用接着剤組成物は、カルボキシル基当量が300〜
4000であり、平均分子量が1000〜6000であ
る飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、エポキ
シ基含有化合物が5〜200重量部及びポリリン酸塩が
含有され、且つ3個又は4個のエポキシ基を有するエポ
キシ基含有化合物が全樹脂中の10mol%以上占めて
いることを特徴とし、このことにより上記目的を達成す
る。以下、本発明の構成の詳細について説明する。
【0008】飽和ポリエステル樹脂 本発明の樹脂ライニング金属管用接着剤組成物で用いら
れる飽和ポリエステル樹脂としては、主鎖が、本質的に
−(R−COO−R’)−で示されるエステル結合から
なる飽和ポリエステル樹脂であり(式中、R,R’は二
価の炭化水素基を示す)、上記のとおり、カルボキシル
基当量が300〜4000であり、かつ平均分子量が1
000〜6000のものとされる。カルボキシル基当量
が300未満又は分子量が1000未満では、硬化物が
硬くなり、ライニング管使用時に発生する熱応力により
剥離が発生しやすくなるからであり、カルボキシル基当
量が4000を超えたり、又は分子量が6000を超え
たりすると、硬化速度が遅くなり、加熱に高温・長時間
を要するようになりライニング樹脂の熱劣化が発生する
からである。このような飽和ポリエステル樹脂として
は、Dynacoll 8330(ヒュールス社製商品
名)、エリーテルUE3401(ユニチカ社製商品名)
等が挙げられる。
【0009】エポキシ樹脂 本発明の樹脂ライニング金属管用接着剤組成物で用いら
れるエポキシ基含有化合物としては、ビスフェノール型
エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂などが挙げられ、その一種もしくは二種以上が使用
され得る。このエポキシ基含有化合物が飽和ポリエステ
ル樹脂100重量部に対して5〜200重量部含有され
るのは、5重量部未満では系内に反応に関与しない飽和
ポリエステル樹脂が残留し、逆に200重量部を超える
と反応に関与しないエポキシ基含有化合物が残留してい
ずれの場合にも耐熱性、耐水性を低下させるからであ
る。
【0010】また、分子内に3個又は4個のエポキシ基
を有するエポキシ基含有化合物が全樹脂中の10mol
%以上とされるのは、これが全量の10mol%未満で
あると、架橋度が小さ過ぎて耐熱性が十分でないからで
ある。この場合のmol数は平均分子量をベースとして
計算される。また、分子内にエポキシ基が5個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ基含有化合物を使用すると架
橋密度が高くなりすぎ、硬化物の弾性率が高くなり接着
物の耐熱衝撃性が低下するので含まないのが好ましい。
5個以上のエポキシ基を含有する化合物が含まれるとし
ても、全樹脂中の1mol%以下に抑えるのが好まし
い。
【0011】分子内に3個又は4個のエポキシ基を有す
るエポキシ基含有化合物としては、例えば、トリメチロ
ールプロパントリグリシジルエーテル、テトラキス(グ
リシジルオキシフェニル)エタン、トリグリシジル(ト
リスヒドロキシエチル)イソシアヌレート、グリセロー
ルトリグリシジルエーテル、ソルビトールトリグリシジ
ルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、
ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタ
エリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジグリセロ
ールトリグリシジルエーテル、トリス(グシシジルオキ
シフェニル)メタン等があげられる。これらのエポキシ
基含有化合物は、1種又は混合物として使用され得る。
【0012】炭酸カルシウム 請求項1に記載の発明に係る樹脂ライニング金属管用接
着剤組成物では、平均粒径が0.01〜0.5μmの炭
酸カルシウムが5〜150重量部配合される。この炭酸
カルシウムは、耐熱衝撃性を高めるために配合される。
即ち、飽和ポリエステル樹脂/エポキシ樹脂を用いた接
着剤組成物では、室温付近では非常に柔軟で、高い伸長
率を示す硬化物が得られるが、高温領域では低い伸長率
で破断するため、高温から低温への熱衝撃が高温領域に
ある接着硬化物に加わると、接着が破壊されがちとな
る。そこで請求項2に記載の発明では、上記炭酸カルシ
ウムを配合することにより、このような熱衝撃による破
壊が防止されている。
【0013】平均粒径が0.01〜0.5μmの炭酸カ
ルシウムを用いるのは、0.01μm未満では、炭酸カ
ルシウムの耐熱衝撃性改善効果が十分に得られないから
であり、0.5μmを超えると硬化物が脆くなり、低伸
長率で破断するからである。また、5〜150重量部と
するのは、5重量部未満では、炭酸カルシウムを配合す
ることによる耐熱衝撃性改善効果が十分でないからであ
り、150重量部を超えて配合すると硬化物が脆くな
り、低い伸長率で破断するからである。
【0014】上記炭酸カルシウムとしては、その表面が
脂肪酸等により処理されて疎水化されたものを用いるこ
とが好ましい。このような表面が脂肪酸により処理され
て疎水化された炭酸カルシウムとしては、カルファイン
200M(平均粒径0.05μm;丸尾カルシウム社製
商品名)、ビゴット−15(平均粒径0.2μm;白石
カルシウム社製商品名)等が挙げられる。
【0015】ポリリン酸塩 請求項2に記載の発明に係る樹脂ライニング金属管用接
着剤組成物では、ポリリン酸塩が配合される。ポリリン
酸塩は、熱硬化性接着剤組成物において金属管への接着
性、特に耐水接着性を高めるために配合されており、そ
れによって樹脂ライニング金属管に用いた場合に樹脂ラ
イニング金属管の防錆性が高められる。上記ポリリン酸
塩は、好ましくは接着剤組成物全体の0.1〜20重量
%、より好ましくは0.5〜10重量%の割合で添加さ
れる。0.1重量%未満の場合には耐水接着性を高める
効果、即ち樹脂ライニング金属管に用いた場合の防錆性
を高める効果が十分に得られない。また、20重量%を
超えて配合した場合には、硬化物が脆くなり低い伸長率
で破断する。上記ポリリン酸塩としては、トリポリリン
酸二水素アルミニウム、ピロリン酸カルシウム等が挙げ
られる。
【0016】この発明の接着剤組成物においては、必要
に応じて、可塑剤、無機充填材、硬化促進剤等が添加さ
れ得る。
【0017】
【作用】この発明の接着剤組成物においては、カルボキ
シル基当量が300〜4000であり、平均分子量が1
000〜6000である飽和ポリエステル樹脂100重
量部に対して、エポキシ基含有化合物が5〜200重量
部含有され、且つ3個又は4個のエポキシ基を有するエ
ポキシ基含有化合物が全樹脂中の10mol%以上占め
ているので、別途硬化剤を添加することなく加熱架橋さ
せることができ、この架橋硬化によって耐熱性向上が図
られる。
【0018】このように、含窒素化合物のような架橋剤
を必要としないので、塩素を含有する塩素含有樹脂の脱
塩素反応や脱塩酸反応を促進せず、加熱接着の際、塩化
ビニル樹脂のような塩素含有樹脂が劣化することがな
い。更に、請求項1に記載の接着剤組成物では、平均粒
径が0.01〜0.5μmの炭酸カルシウムが上記特定
の割合で配合されているので、得られた硬化物の耐熱衝
撃性が高められることとなる。また、請求項2に記載の
接着剤組成物では、ポリリン酸塩が配合されているた
め、得られた硬化物の耐水接着性が改善され、その結
果、樹脂ライニング金属管に用いた場合に樹脂ライニン
グ金属管の防錆性が高められることとなる。
【0019】
【実施例】この発明を更に詳しく説明するため、以下に
実施例及び比較例を挙げる。尚、実施例1〜4及び比較
例1〜4は請求項1記載の発明に、実施例5〜8及び比
較例5〜8は請求項2記載の発明にそれぞれ対応する。
また、例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0020】(実施例1)飽和ポリエステル樹脂とし
て、カルボキシル基当量が2000〜3000であり、
平均分子量が4000の飽和ポリエステル樹脂(Dyn
acoll 8330、ヒュールス社製)を使用し、そ
の100部に対して、エポキシ当量約160、平均分子
量480の3官能エポキシ樹脂(タクチクス742、ダ
ウ・ケミカル日本社製)8.0部とカルファイン200
M(丸尾カルシウム社製炭酸カルシウム、平均粒径0.
05μm)20部を配合してホットメルト型接着剤組成
物を得た。なお、3官能エポキシ樹脂のmol%は平均
分子量ベースで40.0である。
【0021】このホットメルト型接着剤組成物5gを、
離型処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム
ではさみ、150℃・3kg/cm2 で1分間プレスし
て、厚さ50μmのホットメルト型接着フィルムを得
た。
【0022】被試験体として、ガラス転移点120℃の
塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)板、ガラス転移点8
0℃の塩化ビニル樹脂(PVC)板を用い、その板上に
上記ホットメルト型接着フィルムを載せ、180℃オー
ブン中に30分間放置し、目視により、それぞれの被試
験板の外観を観察した。結果を表1に示した。
【0023】また、上記と同様のホットメルト型接着フ
ィルムをCPVC板(125×25×3mm)と鉄板
(125×25×1.6mm)の間にはさみ、180℃
×40分間加熱硬化させて重ね合わせ面積が25×25
mmの接着試験片を作製した。この試験片を用いて、2
5℃及び85℃における初期剪断強度、並びに25℃水
中5分間浸漬後85℃水中5分間浸漬の熱衝撃を300
サイクル繰り返して乾燥した後の25℃における剪断強
度を引張速度50mm/分で測定した。結果を表1に併
せて示した。
【0024】更に、上記ホットメルト型接着剤組成物を
厚さ1mmの平板状となし、180℃×40分で加熱硬
化させた。これを60×5mmに切断し、25℃及び8
5℃における最大伸びと50%モジュラスとを引張速度
50mm/分で測定した。結果を表1に併せて示した。
【0025】次に、CPVC管(外径49mm、厚さ3
mm、長さ200mm)の外周面に上記ホットメルト型
接着剤組成物を約100μm厚さに塗工し、これを内径
50mmの鋼管に挿入し、CPVC管に内圧3kg/c
2 をかけて190℃のオーブン中に90分間入れ、室
温にて放冷して樹脂ライニング鋼管を得た。この鋼管を
25℃水中浸漬5分と85℃熱水浸漬5分とを所定サイ
クル数繰り返す試験を行い、その試験前後において鋼管
端部より円筒型に2cm切断し、(試験後の場合は乾燥
後に)CPVCを周方向に12等分して、その各々の接
着部分の剪断強度を荷重速度20kg/秒で測定した。
結果を表2に示した。なお、表2において分割欄1〜1
2は上記のように12等分して得た試験片の番号を示
す。
【0026】(実施例2)カルファイン200M(丸尾
カルシウム社製炭酸カルシウム)を80部としたこと以
外は実施例1と同様にして、得られたホットメルト型接
着剤組成物を評価した。結果を表1、2に併せて示す。
【0027】(実施例3)炭酸カルシウムをビゴット−
15(白石カルシウム社製、平均粒径0.2μm)20
部としたこと以外は実施例1と同様にして、得られたホ
ットメルト型接着剤組成物を評価した。結果を表1、2
に併せて示す。
【0028】(実施例4)炭酸カルシウムをビゴット−
15(白石カルシウム社製)80部としたこと以外は実
施例1と同様にして、得られたホットメルト型接着剤組
成物を評価した。結果を表1、2に併せて示す。
【0029】(比較例1)炭酸カルシウムを配合しない
以外は実施例1と同様にして、得られたホットメルト型
接着剤組成物を評価した。結果を表1、2に併せて示
す。
【0030】(比較例2)カルファイン200M(丸尾
カルシウム社製炭酸カルシウム)を240部としたこと
以外は実施例1と同様にして、得られたホットメルト型
接着剤組成物を評価した。結果を表1、2に併せて示
す。
【0031】(比較例3)飽和ポリエステル樹脂(Dy
nacoll 8330、ヒュールス社製)100部に
対して、エポキシ樹脂として、エポキシ当量約450、
平均分子量900の2官能エポキシ樹脂(エピコート1
001、油化シェルエポキシ社製)を40部、及びエポ
キシ当量約190、平均分子量380の2官能エポキシ
樹脂(エピコート828、油化シェルエポキシ社製)
7.7部を使用し、炭酸カルシウムは配合せず、さらに
ジシアンジアミド3.1部を使用してホットメルト型接
着剤組成物を得、これについて実施例1と同様にしてC
PVC板、PVC板に対する劣化の有無のみを評価し
た。結果を表1に併せて示す。
【0032】(比較例4)比較例3の配合に加えて、3
−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウ
レア(以下DCMUと略す)を1.9部使用して得たホ
ットメルト型接着剤組成物について実施例1と同様にし
てCPVC板、PVC板に対する劣化の有無のみを評価
した。結果を表1に併せて示す。
【0033】なお、比較例3,4では飽和ポリエステル
樹脂とエピコート1001の一部とを重量比5:1で1
50℃×5時間予備加熱したものに、残りの配合物を加
える操作を行った。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】(実施例5)飽和ポリエステル樹脂とし
て、カルボキシル基当量が2000〜3000であり、
平均分子量が4000の飽和ポリエステル樹脂(Dyn
acoll 8330、ヒュールス社製)を使用し、そ
の100部に対して、エポキシ当量約160、平均分子
量480の3官能エポキシ樹脂(タクチクス742、ダ
ウ・ケミカル日本社製)8.0部とK−White#8
4(テイカ社製トリポリリン酸二水素アルミニウム)
1.2部を配合してホットメルト型接着剤組成物を得
た。なお、3官能エポキシ樹脂のmol%は平均分子量
ベースで40.0である。
【0037】このホットメルト型接着剤組成物5gを、
離型処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム
ではさみ、150℃・3kg/cm2 で1分間プレスし
て、厚さ50μmのホットメルト型接着フィルムを得
た。
【0038】被試験体として、ガラス転移点120℃の
塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)板、ガラス転移点8
0℃の塩化ビニル樹脂(PVC)板を用い、その板上に
上記ホットメルト型接着フィルムを載せ、180℃オー
ブン中に30分間放置し、目視により、それぞれの被試
験板の外観を観察した。結果を表3に示した。
【0039】また、上記と同様のホットメルト型接着フ
ィルムをCPVC板(125×25×3mm)と鉄板
(125×25×1.6mm)の間にはさみ、180℃
×40分間加熱硬化させて重ね合わせ面積が25×25
mmの接着試験片を作製した。この試験片を用いて、2
5℃における90°剥離強度を引張速度50mm/分で
測定した。また、同様の試験片を85℃水中に3日間浸
漬した後乾燥し、25℃における90°剥離強度を引張
速度50mm/分で測定した。結果を表3に併せて示し
た。
【0040】次に、CPVC管(外径49mm、厚さ3
mm、長さ200mm)の外周面に上記ホットメルト型
接着剤組成物を約100μm厚さに塗工し、これを内径
50mmの鋼管に挿入し、CPVC管に内圧3kg/c
2 をかけて190℃のオーブン中に90分間入れ、室
温にて放冷して樹脂ライニング鋼管を得た。この鋼管を
25℃水中浸漬5分と85℃熱水浸漬5分とを所定サイ
クル数繰り返す試験を行い、その試験前後において鋼管
端部より円筒型に2cm切断し、(試験後の場合は乾燥
後に)CPVCを周方向に12等分して、その各々の接
着部分の剪断強度を荷重速度20kg/秒で測定した。
結果を表4に示した。なお、表4において分割欄1〜1
2は上記のように12等分して得た試験片の番号を示
す。
【0041】(実施例6)K−White#84(テイ
カ社製トリポリリン酸二水素アルミニウム)を5.8部
としたこと以外は実施例5と同様にして、得られたホッ
トメルト型接着剤組成物を評価した。結果を表3、4に
併せて示す。
【0042】(実施例7)ポリリン酸塩をK−Whit
e#105(テイカ社製トリポリリン酸二水素アルミニ
ウム)0.12部としたこと以外は実施例5と同様にし
て、得られたホットメルト型接着剤組成物を評価した。
結果を表3、4に併せて示す。
【0043】(実施例8)K−White#105を
5.8部としたこと以外は実施例5と同様にして、得ら
れたホットメルト型接着剤組成物を評価した。結果を表
3、4に併せて示す。
【0044】(比較例5)ポリリン酸塩を配合しない以
外は実施例5と同様にして、得られたホットメルト型接
着剤組成物を評価した。結果を表3、4に併せて示す。
【0045】(比較例6)ポリリン酸塩をK−Whit
e#105(テイカ社製トリポリリン酸二水素アルミニ
ウム)58部としたこと以外は実施例5と同様にして、
得られたホットメルト型接着剤組成物を評価した。結果
を表3、4に併せて示す。
【0046】(比較例7)飽和ポリエステル樹脂(Dy
nacoll 8330、ヒュールス社製)100部に
対して、エポキシ樹脂として、エポキシ当量約450、
平均分子量900の2官能エポキシ樹脂(エピコート1
001、油化シェルエポキシ社製)を40部、及びエポ
キシ当量約190、平均分子量380の2官能エポキシ
樹脂(エピコート828、油化シェルエポキシ社製)
7.7部を使用し、ポリリン酸塩は配合せず、さらにジ
シアンジアミド3.1部を使用してホットメルト型接着
剤組成物を得、これについて実施例5と同様にしてCP
VC板、PVC板に対する劣化の有無のみを評価した。
結果を表3に併せて示す。
【0047】(比較例8)比較例7の配合に加えて、D
CMUを1.9部使用して得たホットメルト型接着剤組
成物について実施例5と同様にしてCPVC板、PVC
板に対する劣化の有無のみを評価した。結果を表3に併
せて示す。
【0048】なお、比較例7,8では飽和ポリエステル
樹脂とエピコート1001の一部とを重量比5:1で1
50℃×5時間予備加熱したものに、残りの配合物を加
える操作を行った。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【発明の効果】この発明の各樹脂ライニング金属管用接
着剤組成物は、加熱架橋硬化により耐熱性が向上され、
その加熱架橋硬化に伴う塩素含有樹脂の脱塩素反応及び
脱塩酸反応を促進することがないので、特に塩素含有樹
脂を金属管にライニングするための耐熱性の接着剤組成
物として好適に用いられる。更に、請求項1に記載の発
明では、上記特定の炭酸カルシウムが特定量配合される
ことにより、耐熱衝撃性に優れた接着組成物が得られる
ため、樹脂ライニング金属管を製造するのに用いて、該
ライニング管の耐熱衝撃性を効果的に高めることができ
る。また、請求項2に記載の発明では、上記特定のポリ
リン酸塩が配合されることにより、耐水接着性に優れた
得られる。従って、樹脂ライニング金属管の製造に用い
れば、耐水接着性に優れ、且つ、防錆性能に優れた樹脂
ライニング金属管が提供できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基当量が300〜4000
    であり、平均分子量が1000〜6000である飽和ポ
    リエステル樹脂100重量部に対して、エポキシ基含有
    化合物が5〜200重量部、平均粒径0.01〜0.5
    μmの炭酸カルシウムが5〜150重量部含有され、且
    つ3個又は4個のエポキシ基を有するエポキシ基含有化
    合物が全樹脂中の10mol%以上占めていることを特
    徴とする樹脂ライニング金属管用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基当量が300〜4000
    であり、平均分子量が1000〜6000である飽和ポ
    リエステル樹脂100重量部に対して、エポキシ基含有
    化合物が5〜200重量部及びポリリン酸塩が含有さ
    れ、且つ3個又は4個のエポキシ基を有するエポキシ基
    含有化合物が全樹脂中の10mol%以上占めているこ
    とを特徴とする樹脂ライニング金属管用接着剤組成物。
JP17416992A 1992-01-08 1992-07-01 樹脂ライニング金属管用接着剤組成物 Pending JPH05247428A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7893141B2 (en) * 2004-09-30 2011-02-22 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Halogen-free flame retardant polyester

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