JPH05246623A

JPH05246623A - 天井搬送車

Info

Publication number: JPH05246623A
Application number: JP8345692A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Yamaguchi; 義明山口
Original assignee: Murata Machinery Ltd
Current assignee: Murata Machinery Ltd
Priority date: 1992-03-04
Filing date: 1992-03-04
Publication date: 1993-09-24

Abstract

(57)【要約】【目的】多品種のパッケージを把持した天井搬送車が
供給ステーションに既に位置する予備パッケージなどに
干渉することなく、特定品種のパッケージを所定場所に
供給できる天井搬送車を提供する。【構成】パッケージ用チャック２３の複数が設けられ
た昇降台１４を吊下自在に有し、レール３に沿って走行
自在な天井搬送車２において、前記チャック２３の各々
が昇降台１４に対して距離Ｈだけ上下動自在に設けら
れ、特定品種のパッケージＰを選択的に下げることがで
きるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、織機へ緯糸供給システ
ムなどに用いられる天井搬送車であって、パッケージ用
チャックの複数が下向きに突設された昇降台を吊下自在
に有し、レールに沿って走行自在な天井搬送車に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】織物工場においては、多数台の織機が設
置されており、近年この織機にかけられる緯糸は糸量の
大きいコーン状パッケージとして供給され、該パッケー
ジを織機にセットして使用している。そこで、織機回り
の整頓や作業の自動化の為に織機への緯糸供給システム
が望まれるようになった。

【０００３】この緯糸供給システムとしては、特開平１
−３１７９６５号公報に開示されるような、パッケージ
をストックした倉庫等に接続された荷積ステーション
と、織機近傍の緯糸供給ステーションとの間に、パッケ
ージを把持して搬送する天井搬送車を走行させるシステ
ムが知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した緯
糸供給システムにおける織機が供給するパッケージは単
一品種ではなく、多品種となるのが場合がある。この場
合、特定品種のパッケージを特定の織機の緯糸供給ステ
ーションまで天井搬送車が搬送するためには、一つの品
種のパッケージしか搬送できず、天井搬送車の搬送効率
が低下するという問題点を有していた。

【０００５】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、一台に品種の異なる複数のパッケージを把持
し、例えば複数織機の緯糸供給ステーションの各々に特
定品種のパッケージを供給することができる天井搬送車
を提供するところにある。特に、緯糸供給ステーション
は種々の形態を有しており、多品種のパッケージを把持
した天井搬送車が緯糸供給ステーションの予備パッケー
ジなどに干渉することなく、特定品種のパッケージを所
定場所に供給できる天井搬送車を提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の天井搬送車は、パッケージ用チャックの複
数が設けられた昇降台を吊下自在に有し、レールに沿っ
て走行自在な天井搬送車において、前記チャックの各々
が昇降台に対して上下動自在に設けられているものであ
る。

【０００７】

【作用】特定品種のパッケージを把持したチャックを供
給ステーションの真上に位置させ、そのチャックだけを
下げて選択的に供給する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１は本発明の天井搬送車の側面図、図２は本
発明の天井搬送車の正面である。

【０００９】図１及び図２において、２は天井搬送車、
３はレール、１２は走行台車、１３は巻揚ベルト、１４
は昇降台、２３はチャックユニットである。図示のよう
に、昇降台１４は巻揚ベルト１３を介して走行台車１２
に対して吊下自在に取り付けられている。昇降台１４は
巻揚ベルト１３の下端が固着された基板１５と、基板１
５に装着されたチャック台１６とからなっている。チャ
ック台１６はリニアモーションガイド１７を介して基板
１５に対して図２のａ，ｂ方向にスライド自在である。
また、チャック台１６の端に固着されたラックギア１８
と基板１５に軸支されたピニオンギア１９が噛み合って
おり、ギアードモータ２０の回転制御により、チャック
台１６を図２のａ，ｂ方向に距離Ｍだけスライドさせて
停止させることができる。なお、チャック台１６のスラ
イドは、通常基板１５の凸部１５ａが走行台車１２の凹
部１２ａに嵌入し、昇降台１４が走行台車１２に固定し
た状態即ち、天井搬送車２の走行途中に行われる。

【００１０】また、チャック台１６の下面に４本のチャ
ックユニット２３がシリンダ２１とガイド２２とガイド
２３を介して下向きに突設されており、このチャックユ
ニット２３は、天井搬送車２の走行方向に距離（Ｐ）だ
け隔て且つ、図２の如く走行方向と直交する方向に距離
（２×Ｍ）だけ隔てて合計４個設けられている。シリン
ダ２１のロッド２１ａの先端にチャックユニット２３が
取り付けられ、ガイド２２で回り止めされている。した
がって、シリンダ２１のロッド２１ａを伸長又は短縮さ
せると、各チャックユニット２３はチャック台１６に対
して単独で上下動する。この上下動距離Ｈは少なくとも
パッケージＰの高さを越える距離であって、下ろされな
いチャックユニット２３（Ｆ位置）に把持されたパッケ
ージＰとペグ軸３８に挿立された予備のパッケージＰが
干渉しないようになっている。なお、供給ステーション
４には天井搬送車２の走行方向に距離（Ｐ）隔てて２個
のヘグ軸３７，３８が突設されており、いずれか一方の
ペグ軸には予備のパッケージＰが挿立されている。

【００１１】また、走行台車１２のレール３側中央にセ
ンサ４０が取り付けられ、レール３の下面にはこのセン
サに対する検出片４１，４２，４３が取り付けられてい
る。センサ４０が検出片４１を選択して検出し、天井搬
送車２が停止すると、チャック台１６のチャックユニッ
ト２３（Ｅ位置）と供給ステーション４のペグ軸３７が
対向する図示の位置関係となる。センサ４０が検出片４
２を選択して検出し、天井搬送車２が停止すると、チャ
ック台１６の左側のチャックユニット２３（Ｆ位置）と
ペグ軸３７が対向する。逆に、センサ４０が検出片４３
を選択して検出し、天井搬送車２が停止すると、チャッ
ク台１６の右側のチャックユニット２３（Ｅ位置）とペ
グ軸３８が対向する。

【００１２】上述したチャックユニット２３の一例を図
３及び図４により説明する。図３はチャックの断面図、
図４は図３のＸ−Ｘ断面図である。チャックユニット２
３は、開閉自在な３本の爪２４と、スプリングで付勢さ
れた１２０度円周等配列の３個のパッド２５を有してい
る。爪２４は軸２６で回転自在に支持されており、三角
カム２７に爪２４の側面が接するようになっている。図
４において、三角カム２７が実線位置にあると、先端２
７ａが爪２４の側面を押して開いた状態になり、ボビン
Ｂの小径側のかえり部分を引っ掛けるようになってい
る。逆に、三角カム２７が二点鎖線位置にあると、爪２
４の側面が自由となり、ボビンＢの小径側内径より小さ
くなる閉じた状態となる。この三角カム２７はチャック
台１６内のシリンダ２９により６０度の間で往復回転す
る。爪２４が閉じた状態でチャック台１６が降下する
と、パッド２５がパッケージＰ側面に当たり、パッケー
ジＰを位置決めする。そして、爪２４が開くとパッケー
ジＰを引っ掛け、パッド２５でパッケージＰの姿勢が保
たれる。なお、シリンダ２９は各チャックユニット２３
毎に設けられ、各チャックユニット２３は単独で上下動
自在である。

【００１３】上述した走行台１２の詳細を図５及び図６
により説明する。図５は走行台車の正面図、図６は走行
台車の側面図である。走行台車１２は、天井の梁４４等
にＵボルト４５を介して取りつけられたハンガー４６上
のレール３を走行する駆動車輪４８と、従動車輪５１と
を有し、更に駆動車輪４８を駆動させる走行モータ５０
を有している。また、走行台車１２の上部には、このレ
ール３上での横揺れを防止するためにレール３の適所に
係合する複数のガイドローラ５１が設けられている。

【００１４】走行台車１２が昇降台を所定高さに吊下す
る機構は次の通りである。走行台車１２は、昇降台を吊
下する複数本の巻揚ベルト１３の巻き取り及び繰り出し
を行うための一対の水平シャフト５３を有している。こ
の水平シャフト５３は、それぞれ両端部に、巻揚ベルト
１３を直接巻き付けられるドラム５４が取りつけられて
いる。また、水平シャフト５３は、互いに同期して回動
されるようにタイミングベルト５５を介して連結され
る。そして、一方の水平シャフト５３は、ベルト５６を
介して昇降モータ５７により回動され、それにより巻揚
ベルト１３の巻き取り及び繰り出しを行う。他方の水平
シャフト５３の端部には、巻揚ベルト１３の巻き取り又
は繰り出し量を測定するエンコーダ５８が設けられてい
る。なお、昇降台の最上端位置を検出するためのリミッ
トスイッチ５９も適所に設けられている。

【００１５】つぎに、上述した天井搬送車２の作動を図
１により説明する。荷積ステーションで停止した天井搬
送車２から昇降台１４を吊下して、各チャックユニット
２３が異なる品種のパッケージＰを把持する。そして、
巻揚ベルト１３を巻いて昇降台１４を走行台車１２と一
体化させ、特定品種のパッケージＰを要求する供給ステ
ーションまで走行する（特定品種のパッケージＰがＥ位
置に把持されているとする）。この走行途中で、特定品
種のパッケージＰが昇降台１４の中央に位置するように
チャック台１６を走行方向と直交する方向に距離Ｍだけ
スライドさせておく（図２参照）。そして、図１の供給
ステーション４のペグ軸３７が特定品種のパッケージＰ
を要求しているとすると、センサ４０が検出片４１を選
択的に検知し、天井搬送車２は図示の位置で停止する。
つぎに、天井搬送車２から昇降台１４を吊下して、図示
の実線位置で昇降台１４は停止する。この時、案内棒と
案内子などによる図示されない位置決め装置で昇降台１
４と供給ステーション４とが位置決めされる。そして、
特定品種のパッケージＰを把持するチャックユニット２
３だけが、シリンダ２１で下がり、特定品種のパッケー
ジＰをペグ軸３７に挿立させる。この時、他方のペグ軸
３８に挿立された予備のパッケージＰと他のチャックユ
ニット２３（Ｆ位置）に把持されたパッケージＰが干渉
することがない。なお、供給ステーションの形態には種
々のものがあり、予備パッケージに限らず他の干渉物が
存在することがある。この場合、他の干渉物の高さに見
合った距離だけチャックユニットが上下動自在であれば
よい。

【００１６】また、図１の図示例とは逆に、供給ステー
ション４のペグ軸３８が特定品種のパッケージＰを要求
し、ペグ軸３７に予備のパッケージが挿立しているとす
ると、センサ４０が検出片４３を選択的に検知し、天井
搬送車２が停止する。この時、Ｅ位置にあるパッケージ
Ｐはペグ軸３８と対向する。したがって、Ｆ位置にある
パッケージＰは供給ステーション４の予備のパッケージ
と干渉しない。したがって、天井搬送車２が供給ステー
ション４の予備パッケージの位置まで把握できる場合に
は、シリンダ２１を使用せずに、昇降台１４をもっと下
げることで、ペグ軸３８にパッケージＰを挿立させるこ
ともできる。

【００１７】さらに、本発明の天井搬送車２が適用され
る緯糸供給システムを図７により説明する。図におい
て、１ａ〜１ｄは織機であり、天井搬送車２の循環レー
ル３の下側に多数台（図示例では簡単のため４台として
いる）が設置されている。また、織機１の横側に予備を
含め２本のペグ軸を有する緯糸供給ステーション４ａ〜
４ｄが設置されている。さらに、レール３の下側に荷積
ステーション５と、空紙管回収ステーション６とが続き
で設置されている。このパ荷積ステーション５には品種
別切り出し装置７が接続されている。また、８は移載ス
テーション、９は移載ロボット、１０は倉庫、１１は制
御装置である。

【００１８】図８において、品種別切り出し装置７は８
列のストレージコンベア３１を有し、ストッパー３２に
よりトレイの一個ずつを送り出すことができるようにな
っている。また、搬送コンベア３３が両側４列のストレ
ージコンベア３１の中央に位置している。この搬送コン
ベア３３は荷積ステーション５及び移載ステーション８
を経て、連絡コンベア３４につながっている。連絡コン
ベア３４は８列のストレージコンベア３１の入口につな
がっている。このストレージコンベア３１は特定品種
〜のパッケージが挿着されたトレイ２８を貯溜してい
る。そして、要求された順に特定品種のトレイを搬送コ
ンベア３３に送り出し、荷積ステーション５のターンテ
ーブル３５上のＡ又はＢ又はＣ又はＤ位置へと搬送す
る。また、空のトレイ２８は移載ステーション８で停止
し、移載ロボット９から特定品種のパッケージの補充を
受ける。そして、連絡コンベア３４を経て所定のストレ
ージコンベア３１に戻る。このように、トレイ２８自体
は循環使用される。なお、３６は各ステーションでトレ
イ２８を一旦停止させるための退出自在なストッパーで
ある。

【００１９】上述した緯糸供給システムの作動を図７に
より説明する。例えば、図示のように、織機１ａが品種
を要求し、織機１ｂが品種を要求し、織機１ｃが品
種を要求し、織機１ｄが品種を要求したとする。こ
の要求信号は通信線ｆ１を経て制御装置１１に入力さ
れ、制御装置１１は通信線ｆ２を介して品種別切り出し
装置７を予め組み込まれたプログラムに基づいて駆動さ
せる。まず、品種のストレージコンベア３１から二つ
のトレイが搬送コンベア３３に送り出される。そして、
このトレイは荷積ステーション５のＡ，Ｂ位置で保持さ
れる。同様に、品種のトレイがＣ位置で保持され、
品種がＤ位置で保持される。そして、天井搬送車２が荷
積ステーション５の真上で停止、昇降台１４を下降させ
て品種のパッケージを一度に全部把持する。な
お、荷積ステーション５のＥ位置にの順にパッ
ケージを送り出し、天井搬送車２の昇降台１４の位置を
走行方向及び又は走行方向と直交する方向に移動させ
て、特定のチャックユニットを選択して把持させること
もできる。次に、昇降台１４を上昇させた後天井搬送車
２が走行し、緯糸供給ステーション４ａの真上で停止
し、昇降台１４を下降させ、品種のパッケージを供給
する。この時、緯糸供給ステーション４ａでは、チャッ
クユニットを単独で下げてパッケージを供給し、予備の
パッケージ（と表示のある部分の右側）と他のチャッ
クユニットが保持するパッケージの干渉が防止される。
つぎに、緯糸供給ステーション４ｂの真上で停止し、昇
降台１４を下降させ、品種のパッケージを供給する。
この時、要求されている特定パッケージを把持するチャ
ックユニットと所定のペグ軸が一致するように、天井搬
送車２の走行方向の停止位置と走行方向と直交する方向
のスライド位置が選択される。同様に、品種のパッケ
ージを緯糸供給ステーション４ｃに供給し、品種のパ
ッケージを緯糸供給ステーション４ｄに供給に供給す
る。なお、天井搬送車２が運ぶ空紙管は、空紙管回収ス
テーション６の上まで運ばれボックスの中に落とされ
る。

【００２０】天井搬送車２が特定品種のパッケージを搬
送した後に、荷積ステーション５に残された空トレイ２
８は移載ステーション８に搬送され、移載ロボット９に
より倉庫１０から品種のパッケージの補充を順
に受ける。そして、連絡コンベア３４を経てこれらのト
レイが品種のストレージコンベアに戻る。

【００２１】以上の繰り返しにより、特定品種のパッケ
ージを織機に供給することができ、品種を任意に選べる
ので、多品種生産の織機ラインに適している。特に、チ
ャックユニット単独の上下動構造により、緯糸供給ステ
ーションが予備を含めて２以上のパッケージを有してし
ても、多品種のパッケージを把持した天井搬送車が予備
のパッケージに干渉することなく、特定品種のパッケー
ジを所定位置に供給できる。

【００２２】なお、上述した天井搬送車２は、その昇降
台１４が基板とこの基板に対して相対移動可能なチャッ
ク台とからなるもので説明したが、天井搬送車２の走行
方向にチャックを列設したものでは、天井搬送車２の停
止位置で特定品種のチャックを選択できるので、チャッ
ク台の相対移動構造は必須ではない。

【００２３】

【発明の効果】本発明の天井搬送車は、チャックの各々
が昇降台に対して上下動自在に設けられているものであ
り、特定品種のパッケージを把持したチャックを供給ス
テーションの真上に位置させ、そのチャックだけを下げ
て選択的に供給できるので、予備を含めて２以上のパッ
ケージを有する供給ステーションの既にあるパッケージ
などに干渉することなく、特定品種のパッケージを所定
場所に供給することができる。したがって、この天井搬
送車を用いることによって、特定の品種を要求する織機
などの多品種少量生産に適した緯糸供給システムなどを
簡単に構築することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の天井搬送車の側面図である。

【図２】本発明の天井搬送車の正面図である。

【図３】チャックの断面図である。

【図４】図４のＸ−Ｘ断面図である。

【図５】走行台車の正面図である。

【図６】走行台車の側面図である。

【図７】本発明の天井搬送車を用いた緯糸供給システム
のレイアウト図である。

【図８】品種別切り出し装置の上面図である。

【符号の説明】

２天井搬送車３レール１３巻揚ベルト１４昇降台２１シリンダ（上下動機構）２３チャックユニット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】パッケージ用チャックの複数が設けられ
た昇降台を吊下自在に有し、レールに沿って走行自在な
天井搬送車において、前記チャックの各々が昇降台に対
して上下動自在に設けられていることを特徴とする天井
搬送車。