JPH05246071A - イオンフロー静電記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

イオンフロー静電記録ヘッドの製造方法

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JPH05246071A
JPH05246071A JP4047134A JP4713492A JPH05246071A JP H05246071 A JPH05246071 A JP H05246071A JP 4047134 A JP4047134 A JP 4047134A JP 4713492 A JP4713492 A JP 4713492A JP H05246071 A JPH05246071 A JP H05246071A
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layer
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Daisuke Matsuo
大介 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、誘電体層を安価に製造でき、イオン
の発生効率が高く、放電による誘電体層の破壊を防止し
て長寿命にすることを最も主要な特徴とする。 【構成】誘電体ペーストを加熱硬化して形成された誘電
体層4上にペルヒドロポリシラザンと希釈用キシレンと
を主成分とする溶液を塗布し、この誘電体層4上に塗布
溶液を介して第2電極6を位置合わせ状態で配置した
後、塗布溶液を加熱硬化して誘電体層4と第2電極6と
の間を接着することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば静電式の印刷や複
写を行なう静電記録装置で使用されるイオンフロー静電
記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば静電印刷等において、高
電流密度のイオンを発生させ、これを抽出して選択的に
被帯電部材に付与して、この被帯電部材を画像状に帯電
させる静電記録装置が知られている。
【0003】この静電記録装置に用いられるイオンフロ
ー静電記録ヘッドは誘電体層とその誘電体層の一方の側
に固着され、第1の方向に伸びる複数の第1電極と、誘
電体層の他方の側に固着され、第1電極の伸び方向と交
差する方向に伸びる複数の第2電極とを有し、複数の第
1電極と複数の第2電極とでマトリックスを構成する。
【0004】このマトリックスの選択された部分に対応
する第1電極と第2電極との間に交互に高電圧を印加す
ることにより、その部分に対向する第2電極の近傍に正
・負のイオンが発生する。この発生したイオンを選択的
に抽出して被帯電部材を帯電させることができる。した
がって、マトリックス構造の電極を選択的に駆動するこ
とにより、ドットによる静電記録を行なうことができ
る。
【0005】ここで使用される誘電体層を形成する誘電
物質は、イオン発生のために印加される高電圧でも絶縁
破壊しないことが要求される。また、イオンの発生を効
率よくするためには誘電体層を形成する誘電物質として
高い誘電率を持つものが適している。
【0006】例えば特表昭57−501348号公報で
は誘電物質としてマイカが用いられ、有機ポリシロキサ
ン系の接着剤により電極に固着させている。ここで用い
られるマイカは、シート状で厚さは非常に薄いものとな
っている。
【0007】また、近年では特開平2−153760号
公報のようにマイカの代わりにシリコーン変性ポリマー
等の有機高分子材料に酸化チタンや、チタン酸バリウム
などの無機の粉末を分散させてペースト状にした誘電物
質をフレキシブル基板およびこの基板上に積層された第
1電極上に塗布し、加熱硬化することにより、誘電体層
を形成する方法も提唱されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】イオンフロー静電記録
ヘッドの誘電体層を形成する誘電物質として使用される
マイカは電気特性に優れているが、天然物であるため、
均一で安定な品質を得にくい問題がある。さらに、天然
物のマイカを任意の形状に成形するすることは非常に困
難なため、イオンフロー静電記録ヘッドの安定供給とコ
スト面で大きな問題がある。
【0009】また、誘電体ペーストを塗布したのち加熱
硬化することにより誘電体層を形成する方法は、有機物
をバインダーとして用いるため、高い誘電率を得ること
が難しいうえ、イオンフロー静電記録ヘッドの動作中、
イオン発生時の放電により、誘電体層の表面分子鎖の結
合が切断され易いため、絶縁破壊を起こし易い問題があ
る。
【0010】これは、誘電体ペーストを加熱硬化して形
成された誘電体層の誘電率の低さを補なうために例えば
印加電圧を高くしたり、誘電体層を薄くする必要性があ
るので、より顕著な問題として発現している。
【0011】さらに、誘電体層上に第2電極を積層する
作業時には、有機高分子からなる接着剤や、粘着材が用
いられるが、これらもまた耐電圧が十分ではなく、絶縁
破壊の起点となるおそれがある。
【0012】また、誘電体層上に塗布された接着剤や、
粘着材が第2電極の開口部内にはみ出すことにより、イ
オンフロー静電記録ヘッドの動作時にこのイオンフロー
静電記録ヘッドからのイオン発生を阻害するおそれがあ
る。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、誘電体層としてマイカを用いるより場
合よりも安価に製造することができるうえ、イオンの発
生効率が高く、放電による誘電体層の破壊を起こし難
い、長寿命のイオンフロー静電記録ヘッドの製造方法を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は有機高分子材料
と溶剤からなるバインダーに無機の粉体を分散させた誘
電体ペーストをイオンフロー静電記録ヘッド本体の絶縁
基板上およびこの絶縁基板上に積層された第1電極上に
塗布したのち、加熱硬化して誘電体層を形成する誘電体
層形成工程と、少なくともアルコキシドシランまたはシ
ラザンのうちのいずれか一方と、希釈用溶剤とを主成分
とする溶液を前記誘電体層上に塗布する溶液塗布工程
と、前記誘電体層上に前記塗布溶液を介して第2電極を
位置合わせ状態で配置した後、前記塗布溶液を加熱硬化
して前記誘電体層と前記第2電極との間を接着する第2
電極接着工程とを具備したものである。
【0015】
【作用】上記の方法では誘電体ペーストを加熱硬化して
誘電体層を形成したのち、この誘電体層上に少なくとも
アルコキシドシランまたはシラザンのうちのいずれか一
方と、希釈用溶剤とを主成分とする溶液を塗布し、さら
にこの誘電体層上に塗布溶液を介して第2電極を位置合
わせ状態で配置した後、塗布溶液を加熱硬化して誘電体
層と第2電極との間を接着することにより、誘電体層上
で加熱硬化された塗布溶液によってSiO2 を主成分と
する珪素化合物層を形成し、誘電体層表面からのイオン
の発生効率を高める。また、有機高分子による接着剤、
粘着材を用いる必要がないため、絶縁破壊を助長した
り、第2電極の開口部に接着剤、粘着材がはみ出してイ
オン発生を阻害することもない。さらに、放電による誘
電体層の破壊は主に表面において顕著であるが、有機高
分子に比べ結合が極めて強いSiO2 を主成分とする珪
素化合物層を形成することにより、放電による破壊が起
こり難くするようにしたのである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図面を
参照して説明する。図1(A),(B)は静電記録装置
のイオンフロー静電記録ヘッド1の概略構成を示すもの
で、2はイオンフロー静電記録ヘッド1の絶縁基板であ
る。
【0017】この絶縁基板2上にはイオン発生用の誘導
電極である複数の第1電極3…が設けられている。これ
らの複数の第1電極3…は一方向に向けて略平行に並設
されている。また、絶縁基板1上には第1電極3…の並
設面側にこれらの第1電極3…を埋設する状態で誘電体
層4が設けられている。この誘電体層4は絶縁基板2よ
び第1電極3…上に塗布された誘電体ペーストを加熱硬
化させて形成されている。
【0018】また、誘電体層4の表面にはSiO2 を主
成分とする珪素化合物層によって形成される接着剤層5
を介して放電電極である複数の第2電極6…が接着され
ている。この場合、複数の第2電極6…は誘電体層4に
おける絶縁基板2とは反対側の面に第1電極3…と交差
する方向に並設されており、第1電極3…と第2電極6
…とによってマトリックスが構成されている。そして、
第2電極6…にはこのマトリックスと対応する部位にそ
れぞれイオン発生用の開口部6a…が形成されている。
【0019】また、誘電体層4の第2電極6…の並設面
側には第2電極6…を埋設する状態で絶縁体層7が設け
られている。この絶縁体層7には第2電極6…の各開口
部6a…と対応する部位に開口部7a…が形成されてい
る。
【0020】さらに、絶縁体層7の表面には帯状の第3
電極8が設けられている。この第3電極8には第1電極
3…と第2電極6…とのマトリックスと対応する部位に
開口部8a…が形成されている。この第3電極8の開口
部8a…は絶縁体層7の開口部7a…および第2電極6
…の開口部6a…と連通されてイオンフロー静電記録ヘ
ッド1のイオン流通過口9…が形成されている。
【0021】そして、イオンフロー静電記録ヘッド1の
動作時には印字信号にもとづいて第1電極3…と第2電
極6…との間のマトリックスが適宜選択され、選択され
たマトリックス部分に対応する第1電極3…と第2電極
6…との間に交流電圧が印加される。これにより、選択
されたマトリックス部分に対応する第2電極6…の開口
部6a…内の近傍部位に正負イオンが発生する。このと
き、第2電極6…と第3電極8との間にはバイアス電圧
が印加され、その極性によって決まるイオンのみが第2
電極6…の開口部6a…内の近傍部位に発生したイオン
から抽出される。そして、抽出されたイオンは絶縁体層
7の開口部7aおよび第3電極8の開口部8a…を通過
し、図示しない誘電体ドラムを局部的に帯電させる。し
たがって、第1電極3…および第2電極6…の選択的駆
動により、誘電体ドラム上にドット潜像を形成すること
ができる。
【0022】次に、図1(A),(B)のイオンフロー
静電記録ヘッド1の製造方法について詳細に説明する。
まず、絶縁基板2上に第1電極3…が形成される。この
場合、絶縁基板2は例えば厚さ100μmのガラス−エ
ポキシFRP(繊維強化プラスチック)板が使用され
る。そして、この絶縁基板2上に例えば厚さ18μmの
銅箔が貼着されたのち、絶縁基板2上の銅箔が通常のフ
ォトリソグラフィーおよびエッチング加工でパターニン
グされて複数の第1電極3…が回路形成される。続い
て、第1電極3…が貼りつけられた絶縁基板2は洗浄さ
れ、乾燥される。
【0023】また、絶縁基板2上に第1電極3…を形成
した後、絶縁基板2上の第1電極3のパターン間および
第1電極3…上に誘電体層4が形成される。この誘電体
層4の形成時には予め誘電体ペーストを作成する。
【0024】この誘電体ペーストはバインダー樹脂にシ
リコーン変性ポリエステル/アルキッド、例えばイー・
エス・エル日本株式会社製の「ESL241」(商品
名)を使用し、これに希釈用溶剤として酢酸2−(2−
エトキシエトキシ)エチルを加えて粘度を調整しなが
ら、酸化チタン(TiO2 )の粉体(フィラー)を徐々
に加えて混合することにより、混合粉体の含有量82w
t.%に調整したものである。
【0025】また、減圧脱泡装置により、誘電体ペース
トの脱泡作業を行なう。ここで加えた粉体は、シランカ
ップリング剤の3〜5wt.%エタノール溶液中で混合
し、乾燥させたものである。さらに、絶縁基板2上およ
び第1電極3…上に、接着性向上のためのシランカップ
リング剤が予め塗布されたのち、80度の温風で風乾さ
せる。
【0026】次に、この誘電体ペーストは図2に示すよ
うに例えばスクリーン印刷等の手段によって絶縁基板2
上の第1電極3のパターン間および第1電極3…上に塗
布される。続いて、塗布された誘電体ペーストは150
℃で4時間加熱硬化され、例えば厚さ33μmの誘電体
層4が形成される(誘電体層形成工程)。
【0027】次に、この誘電体層4の上にペルヒドロポ
リシラザン、例えば東燃(株)社製の「東燃ポリシラザ
ン」(商品名)を希釈用溶剤であるキシレンで約20%
に希釈した溶液が塗布される(溶液塗布工程)。
【0028】さらに、誘電体層4の上にこの塗布溶液を
介して第2電極6…が載置される。この第2電極6…は
予め厚さ30μmのステンレス箔をフォトエッチング等
で複数の第2電極6…および各第2電極6の開口部6a
…の電極パターンがそれぞれパターニングされた電極板
によって形成されている。そして、この第2電極6…の
電極板は図3に示すように第2電極6…の各開口部6a
…を複数の第1電極3…に位置合わせした状態で、誘電
体層4の上に塗布溶液を介して接合される。
【0029】さらに、誘電体層4と第2電極6…との接
合後、上記積層体が大気中で約200度で1時間加熱さ
れることにより、ペルヒドロポリシラザン溶液が加熱硬
化され、誘電体層4に第2電極6…が固定される。この
場合、ペルヒドロポリシラザン溶液の加熱硬化によって
SiO2 を主成分とする珪素化合物層の接着剤層5が形
成され、この接着剤層5を介して第2電極6…が誘電体
層4に接着される(第2電極接着工程)。
【0030】次に、この第2電極6…およびこの第2電
極6…の各開口部6a…内の誘電体層4の上に絶縁体層
7を形成する例えば厚さ100μm程度の感光性絶縁フ
ィルム(ソルダーレジスト)を真空ラミネートする。さ
らに、この感光性絶縁フィルムに露光・現像等のフォト
エッチング処理を施して複数の第2電極6…の開口部6
a…と対応した開口部7aを形成する。
【0031】また、このように形成された絶縁体層7の
上に例えば厚さ30μm程度のステンレス箔に第2電極
6…の開口部6a…と対応した開口部8a…が形成され
た第3電極8が接合される。この第3電極8はその開口
部8a…を第2電極6…の開口部6a…と対応させた状
態で位置決めして接着されることにより、イオンフロ−
静電記録ヘッド1が製造される。
【0032】そこで、上記方法によれば誘電体ペースト
を加熱硬化して誘電体層4を形成したのち、この誘電体
層4上にペルヒドロポリシラザンと、キシレンとを主成
分とする溶液を塗布し、さらにこの誘電体層4上に塗布
溶液を介して第2電極6…を位置合わせ状態で配置した
後、塗布溶液を加熱硬化して誘電体層4と第2電極6…
との間を接着するようにした。
【0033】ここで、誘電体層4の表面からの放電の効
率を上げるためには高い誘電率を持つ物質を誘電体層4
に用いる事が一般的であるが、SiO2 の存在がイオン
の発生効率を向上させる事が鋭意検討の結果、確認され
ている。このSiO2 は誘電率自体は高くなく、高誘電
化による効果ではない事は明らかである。
【0034】また、アルコキシドシラン、シラザンを加
熱硬化することによりSiO2 を主成分とする珪素化合
物が得られることは一般に知られている。したがって、
本実施例のように誘電体層4上にペルヒドロポリシラザ
ン溶液を塗布し、第2電極6…を配置後、加熱硬化して
SiO2 を主成分とする珪素化合物層の接着剤層5を形
成することにより、誘電体層4表面からのイオンの発生
効率を高めることができる。
【0035】そのため、イオンフロー静電記録ヘッド1
の動作時に従来に比べて印加電圧を下げたり、誘電体層
4の厚さを厚くすることができるので、絶縁破壊を起こ
し難くすることができる。
【0036】また、第2電極6…を誘電体層4表面に固
定する手段として従来のように有機高分子による接着
剤、粘着材を用いる必要がないので、イオンフロー静電
記録ヘッド1の動作時に絶縁破壊を助長したり、第2電
極6…の開口部6a…内に接着剤、粘着材がはみ出して
イオン発生を阻害するおそれもない。
【0037】さらに、イオンフロー静電記録ヘッド1の
動作時に放電による誘電体層4の破壊は主に表面におい
て顕著であるが、有機高分子に比べて結合が極めて強い
SiO2 を主成分とする珪素化合物層の接着剤層5を形
成することにより、放電による破壊が起こり難くするこ
とができる。そのため、誘電体層4の表面の耐電圧性を
高めることができ、極めて長寿命のイオンフロー静電記
録ヘッド1を得る事ができる。
【0038】次に、この発明の第2の実施例について説
明する。この実施例では誘電体層4の形成時に使用され
る誘電体ペーストが変更されている。すなわち、ここで
は誘電体物質のバインダーとしてビスマレイミド・トリ
アジンレジンである三菱瓦斯化学株式会社製の「BT
RESIN」(商品名)を用い、希釈用溶剤として酢酸
2−(2−エトキシエトキシ)エチルを用いて粘度を調
整しながら、酸化チタンの粉体を徐々に加えて混合し、
混合粉体の含有量82wt.%の誘電体ペーストを作成す
る。
【0039】また、減圧脱泡装置により、誘電体ペース
トの脱泡作業を行なう。ここで加えた粉体は、シランカ
ップリング剤の3〜5wt.%エタノール溶液中で混合
し、乾燥させたものである。さらに、絶縁基板2上およ
び第1電極3…上に、接着性向上のためのシランカップ
リング剤が予め塗布されたのち、80度の温風で風乾さ
せる。
【0040】次に、この誘電体ペーストは図2に示すよ
うに例えばスクリーン印刷等の手段によって絶縁基板2
上の第1電極3のパターン間および第1電極3…上に塗
布される。続いて、塗布された誘電体ペーストは150
℃で4時間加熱硬化され、例えば厚さ33μmの誘電体
層4が形成される(誘電体層形成工程)。
【0041】次に、この誘電体層4の上にアルコキシド
シラン溶液を塗布したのち、誘電体層4の上にこの塗布
溶液を介して第2電極6…が載置される。この第2電極
6…は予めステンレス箔をフォトエッチング等で複数の
第2電極6…および各第2電極6の開口部6a…の電極
パターンがそれぞれパターニングされた電極板によって
形成されている。そして、この第2電極6…の電極板は
第2電極6…の各開口部6a…を複数の第1電極3…に
位置合わせした状態で、誘電体層4の上にアルコキシド
シランの塗布溶液を介して接合される。
【0042】さらに、誘電体層4と第2電極6…との接
合後、上記積層体が大気中で約200度で1時間加熱さ
れることにより、アルコキシドシランの塗布溶液が加熱
硬化され、誘電体層4に第2電極6…が固定される。こ
の場合、アルコキシドシラン溶液の加熱硬化によってS
iO2 を主成分とする珪素化合物層の接着剤層5が形成
され、この接着剤層5を介して第2電極6…が誘電体層
4に接着される(第2電極接着工程)。他の工程は、第
1の実施例と同様である。
【0043】そこで、上記方法では誘電体層4上に塗布
されたアルコキシドシラン溶液を加熱硬化してSiO2
を主成分とする珪素化合物層の接着剤層5を形成し、こ
の接着剤層5を介して誘電体層4と第2電極6…との間
を接着するようにしたので、この場合も第1の実施例と
同様に、誘電体層4表面からのイオンの発生効率を高め
ることができる他、第1の実施例と同様の効果を得るこ
とができる。さらに、その他この発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば誘電体ペーストを加熱硬
化して誘電体層を形成したのち、この誘電体層上に少な
くともアルコキシドシランまたはシラザンのうちのいず
れか一方と、希釈用溶剤とを主成分とする溶液を塗布
し、さらにこの誘電体層上に塗布溶液を介して第2電極
を位置合わせ状態で配置した後、塗布溶液を加熱硬化し
て誘電体層と第2電極との間を接着するようにしたの
で、誘電体層としてマイカを用いるより場合よりも安価
に製造することができるうえ、イオンの発生効率が高
く、放電による誘電体層の破壊を起こし難く、イオンフ
ロー静電記録ヘッド本体の長寿命化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示すもので、(A)は
イオンフロ−静電記録ヘッドの概略構成を示す要部の縦
断面図、(B)はイオンフロ−静電記録ヘッドの断面斜
視図。
【図2】 誘電体層形成工程を説明するための要部の縦
断面図。
【図3】 第2電極接着工程を説明するための要部の縦
断面図。
【符号の説明】
2…絶縁基板,3…第1電極,4…誘電体層,5…接着
剤層,6…第2電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機高分子材料と溶剤からなるバインダ
    ーに無機の粉体を分散させた誘電体ペーストをイオンフ
    ロー静電記録ヘッド本体の絶縁基板上およびこの絶縁基
    板上に積層された第1電極上に塗布したのち、加熱硬化
    して誘電体層を形成する誘電体層形成工程と、少なくと
    もアルコキシドシランまたはシラザンのうちのいずれか
    一方と、希釈用溶剤とを主成分とする溶液を前記誘電体
    層上に塗布する溶液塗布工程と、前記誘電体層上に前記
    塗布溶液を介して第2電極を位置合わせ状態で配置した
    後、前記塗布溶液を加熱硬化して前記誘電体層と前記第
    2電極との間を接着する第2電極接着工程とを具備した
    ことを特徴とするイオンフロー静電記録ヘッドの製造方
    法。
JP4047134A 1992-03-04 1992-03-04 イオンフロー静電記録ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH05246071A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006173349A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Sony Corp 固体撮像素子の製造方法及び固体撮像素子

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JP2006173349A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Sony Corp 固体撮像素子の製造方法及び固体撮像素子

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