JPH05245209A - カテーテル - Google Patents

カテーテル

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JPH05245209A
JPH05245209A JP4085468A JP8546892A JPH05245209A JP H05245209 A JPH05245209 A JP H05245209A JP 4085468 A JP4085468 A JP 4085468A JP 8546892 A JP8546892 A JP 8546892A JP H05245209 A JPH05245209 A JP H05245209A
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JP
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catheter
valve
cannula
lumen
valves
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Application number
JP4085468A
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English (en)
Inventor
H Robert Moorehead
エイチ・ロバート・ムーアヘッド
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CR Bard Inc
Original Assignee
CR Bard Inc
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/0067Catheters; Hollow probes characterised by the distal end, e.g. tips
    • A61M25/0074Dynamic characteristics of the catheter tip, e.g. openable, closable, expandable or deformable
    • A61M25/0075Valve means

Abstract

(57)【要約】 【目的】 優先的に作動する一次弁と、この一次弁が作
動不能となった時に一次弁の作用を代行する二次弁を、
カテーテルの構造的な完全性を損なわないように配置し
たカテーテルを提供する 【構成】 カテーテルは、基端、先端14及び管腔を有
するカニューレ12を備える。比較的柔らかい材料から
形成されたカニューレの壁部には、この壁部を貫通する
複数のスリットを長手方向に刻切する。これらスリット
は、一次弁18及び二次弁16をそれぞれ構成する。一
次弁18が、二次弁16よりも低い差圧で優先的に開放
するように、各弁の設けられる壁部の剛性を機械的又は
化学的な処理により変化させる。各弁16、18の位置
は、カニューレ12の長手方向及び半径方向において互
いに重複しないように変位させ、これによりカテーテル
の構造的な完全性を極力阻害しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カテーテルの壁部を直
線的に貫通するスリットから成る複数の弁が単一の管腔
の中に設けられたカテーテルのための方法及び装置に関
する。特に、本発明の好ましい実施例は、軸方向かつ長
手方向に移動する2方向3位置型の一対のスリット弁が
設けられた血管内カテーテルであって、上記一対の弁の
一方は、カテーテルの管腔に与えられる所定の差圧で開
放して吸引あるいは注入しするのが好ましく、また上記
一対の弁の第2の弁は、第1の弁が適正に作動しない場
合に、該第1の弁を代行する役割を果たす上記血管内カ
テーテル用の方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】患者の体内からあるいは患者の体内へカ
テーテルを介して流体を吸引あるいは注入することは、
患者の生命の維持にとって極めて重要なことである。必
要な体液、医薬及びこれらと同等なものが欠乏すると、
患者の健康に対する深刻なダメージが生ずる。従って、
患者の体内からあるいは患者の体内へカテーテルを介し
て流体を吸引あるいは注入する最も効率的なかつ安全な
方法は、厳重な注意を必要とする領域である。
【0003】吸引あるいは注入する目的で用いられる総
てのカテーテルに対して必須の特徴は、流体が流過する
ことのできる何らかのタイプの開口である。カテーテル
が管状の接続構造になっているために、そのような開口
は、通常はカテーテルの先端及び基端に接近することが
できるカテーテルの内側の管腔により提供される。この
開口は、カテーテルを包囲する流体が吸引されることを
可能とし、またこの開口は医療従事者が、吸引されるの
と同一の領域へ該開口を介して流体を注入することを可
能とする。
【0004】しかしながら、そのような開口を用いる必
要性は、カテーテルと患者の体腔との間の継続的な連通
に起因して低下する。血液の抜き出し等のある場合に
は、患者へあるいは患者からの流体の流れを止める必要
がある。カテーテルを物理的に締め付けてカテーテル内
の流体の流れを阻止することは可能であるが、必要とさ
れる物理的な操作は、締め付け及びその締め付けの解放
に常に注意を払う必要があるので望ましくない。また、
物理的な操作は、カテーテルに脆弱化及び摩耗が生ずる
であろうことから望ましくない。
【0005】当業界においては最近、カテーテルを介し
て患者へあるいは患者からの流体の流れを阻止する弁を
カテーテルの壁部に設ける提案がなされている。好まし
くはカテーテルの壁部に形成されたスリット弁であるそ
の弁は通常、その弁(例えばスリット)の隣接する縁部
を互いに当接させた状態で閉位置を維持している。しか
しながら、その隣接する縁部は、所定の差圧に応答して
離れることができ、これにより流体の流れがカテーテル
を通ることを許容する。
【0006】カテーテルの内側と外側との間の正の所定
差圧を越えると、流体はカテーテルの管腔を流下し、カ
テーテルの管腔の内側から弁を通って患者へ流れる。カ
テーテルの内側と外側との間の負の所定圧力を越える
と、流体は患者からカテーテルへ流れる。
【0007】しかしながら、カテーテルの壁部にスリッ
ト弁を設けると、カテーテルの構造的な完全性が損なわ
れる恐れがある。スリット弁は、カテーテルの壁部の可
撓性及び動きを増大させる。構造的な完全性が損なわれ
る度合いは、カテーテルの壁部に設けられるスリット弁
の数に応じて拡大される。
【0008】この構造的な完全性の低下により、1より
も多いスリット弁を有するカテーテルは、カテーテルの
先端の構造的な完全性を所望の程度に維持することがで
きなかった。スリット弁の数が増加すると、カテーテル
の壁部の可撓性及び動きが増大し、多くのスリット弁を
組み合わせると、カテーテルが収縮してしまう。そのよ
うなカテーテルの収縮は、カテーテルから弁を介して流
体を吸引あるいは注入することを阻止する。
【0009】カテーテル自身の収縮、及びカテーテルに
関する他の問題は、幾つかのカテーテルの一時的な性質
により修正することができるように思える。しかしなが
ら、長期間内在型のカテーテルのようなある種のカテー
テルは、数カ月あるいは数年間にわたって患者の中に埋
め込まれる可能性がある。そのようなカテーテルに簡単
な構造的な欠陥があっても、これらのカテーテルを用い
て患者の生命を維持するためにカテーテルを一定して作
動させることが極めて重要である特定のタイプの患者に
は得意な問題を生ずることがある。
【0010】多位置型のスリット弁を有するカテーテル
の導入以来、これらスリット弁の信頼性に関して、比較
的小さいが一定のレベルの芳しくない評判がユーザから
寄せられいる。注入の間に、スリット弁の口唇部は患者
の血管の中に外方へ開放し、これにより流体がカテーテ
ルを介して血管の中へ入るのを許容する。流体を患者の
体内へうまく運ぶように機能しても、スリット弁がカテ
ーテルの最先端に設けられていなければ、カテーテルの
端部には注入された液体が届かない領域が存在する。こ
の「デッドスペース」は、塞栓が形成したりあるいは微
生物が成長したりする領域と成り得て汚染源となり、従
って、デッドスペースを排除するために、カテーテルの
壁部に弁を設ける位置が厳しく制限される。
【0011】特にカテーテルが長時間にわたって埋め込
まれている時に、多位置弁が吸引の目的のために一貫し
て機能できないという困難性も報告されている。そのよ
うな部分的な機能的な障害の原因については2つの有り
得る説明がある。単一のスリット弁の上あるいはスリッ
ト弁に隣接して血栓が形成されているかも知れない。こ
れは、スリット弁の口唇部の内方への開放を阻害し、一
方口唇部の外方への開放は可能とする。
【0012】別の状況は、スリット弁が形成されている
カテーテルの側部が、カテーテルの先端が位置している
血管の壁部に接してあるいは血管の壁部に近接してたま
たま着座している場合である。そのような状況において
は、スリット弁を通して血液を内方に吸引しようとすれ
ば、カテーテルは血管の壁部に向かって吸い付くだけで
あり、従って自由な吸引を阻止する。そのような状況に
おいては、注入は阻害されないままであろう。
【0013】多位置弁が閉塞すると、自由な吸引を阻害
することの外の問題につながる。ある医療従事者は、カ
テーテルの管腔に作用する圧力を増大させることによっ
て、閉塞している表面からカテーテルを離そうとするか
も知れない。そのようにすると、閉塞している表面に隣
接して差圧を受けている組織が損傷を受ける恐れがあ
る。
【0014】いずれにしても、多位置弁の閉塞又はデッ
ドスペースの汚染により感染が発生した場合には、通
常、カテーテルをその埋め込まれている位置から元に戻
す必要がある。カテーテル技術の現在の状態は、医療従
事者が閉塞されたあるいは汚染されたカテーテルを交換
することを可能とするが、そのような結果は非実際的で
ある。カテーテルの交換の間に患者が受ける不快さは言
うまでもなく、カテーテルの交換に不必要な時間及びエ
ネルギが浪費されるということが、既存の標準的な技術
によって得られるカテーテルにより補償されるべき問題
である。
【0015】従って、好ましくは少なくとも1つの弁が
注入あるいは吸引の間に作動し、その好ましい弁が閉塞
した場合には、他の弁が作動するすなわち代行弁として
作用するような複数の弁を有するカテーテルに対する需
要が当業界において存在する。 また、注入及び洗浄の
間に、いずれの基端側の弁よりも先端側の弁の好ましい
作動を許容してカテーテルの管腔内に注入された流体の
残部を極力少なくする複数の弁を有するカテーテルに対
する需要が当業界において存在する。
【0016】また、複数の弁を有し、これら弁が、特に
カテーテル先端におけるカテーテルの構造的な完全性を
損なうことのないように設けられたカテーテルに対する
需要が当業界において存在する。
【0017】更に、既存の標準的な手順から大きく隔た
ることなく、定置及び使用することのできる複数の弁を
有するカテーテルに対する需要が当業界において存在す
る。
【0018】更にまた、単一弁型のカテーテルにおいて
与えることのできる正及び負の差圧において作動する複
数の弁を有するカテーテルに対する需要が当業界におい
て存在する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、患者の中に
配置されたカテーテルを通して流体を注入あるいは吸引
する際の偶発的な問題を解決しようとするものである。
より詳細には、本発明の装置及び方法は、血管内カテー
テルの第1の弁(一次弁)を通して血液等の流体の注入
あるいは吸引を行い、その第1の弁が部分的にあるいは
全体的に閉塞した場合には、流体の注入あるいは吸引を
行う第2の(すなわち代行する)弁(二次弁)を提供す
ることにより、医療技術における重要な進歩を達成する
ものである。
【0020】本発明の1つの目的は、注入あるいは吸引
の際に作動することが好ましい第1の弁と、この第1の
弁が部分的あるいは全体的に閉塞した場合に作動する第
2の弁とを有するカテーテルのための装置及び方法を提
供することである。
【0021】また、本発明の目的は、注入及び洗浄の間
に基端側の総ての第2の弁に優先して作動し、これによ
りカテーテルの管腔内の残余の注入された流体を極力少
なくする第1の弁を有するカテーテルのための装置及び
方法を提供することである。
【0022】また、本発明の目的は、複数の弁を有し、
これら複数の弁が、特にカテーテルの先端におけるカテ
ーテルの構造的な完全性を損なわないように位置された
カテーテルのための装置及び方法を提供することであ
る。
【0023】本発明の更に別の目的は、既存の標準的な
手順から大幅に異なることなくカテーテルを定置しかつ
使用することのできる複数の弁を有するカテーテルのた
めの装置及び方法を提供することである。
【0024】本発明の別の目的は、単一の弁を有するカ
テーテルに与えることのできる正及び負の差圧で作動す
る複数の弁を有するカテーテルのための装置及び方法を
提供することである。
【0025】本発明の他の目的及び効果を以下の記載に
述べるが、その一部は以下の記載から自明であろうし、
また本発明を実施することにより理解することができよ
う。本発明の目的及び効果は、特に特許請求の範囲に述
べる器具及びその組み合わせにより、理解することがで
きまた得られるものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本明細書において具体化されかつ広く説明される本
発明によれば、患者からあるいは患者へ流体を吸引ある
いは注入するために用いられるカテーテルは、生体適合
性の材料で形成される外壁を有すると共に先端及び基端
を有するカニューレを備えている。
【0027】カニューレは、液体を搬送するための少な
くとも1つの内側管腔を有しており、この少なくとも1
つの管腔は、カニューレの基端と先端との間で2方向の
流体の流れを許容する。流体の流れは、カニューレの中
の流体に差圧を与えることにより開始する。
【0028】カニューレの少なくとも1つのの管腔とカ
ニューレの外部との間に連通する3位置型の複数の弁
は、互いに当接して流体の流過を阻止する縁部を有して
いる。これら縁部は、上記少なくとも1つの管腔の内側
の圧力が、該少なくとも1つの管腔の外側の圧力よりも
高い時に、互いに関して外方へ動いて上記少なくとも1
つの管腔から流体を注入する。上記縁部は、上記少なく
とも1つの管腔の外側の圧力が該少なくとも1つの管腔
の内側の圧力よりも低い時には、内方へ動いて該少なく
とも1つの管腔から流体を吸い込む。
【0029】複数の弁は、吸引あるいは注入の間に優先
的に作動するように構成された第1の弁を有するのが好
ましい。少なくとも1つの第2の弁が設けられ、この第
2の弁は、上記第1の弁が作動できなくなった場合に、
該第1の弁の代行として作動する。第1の弁は、吸引あ
るいは注入の際に、機械的あるいは化学的な手段により
優先的に作動するように構成されている。従って、機械
的なあるいは化学的な処置により、第1の弁は少なくと
も1つの第2の弁よりも低い差圧の敷居値で開放するよ
うに設計されている。
【0030】本発明はまた、複数の弁がカテーテルの先
端の周囲で半径方向に偏位した状態で分配され、これに
より、いずれの2つの弁も1つの半径方向の平面に位置
しないように具体化される。また、複数の弁は、比較的
短い間隔で、かついずれの2つの弁も軸方向の1つの平
面に位置することができないようにカテーテルの先端か
ら離れた距離で、長手方向に離されてすなわち偏位され
ている。弁を半径方向及び長手方向に隔置することによ
り、特にカテーテルの先端におけるカテーテルの構造的
な弱さを防止することができる。
【0031】本発明はまた、患者からあるいは患者に流
体を吸引あるいは注入するために用いるカテーテルを使
用する方法及びそのようなカテーテルを製造する方法を
含む。
【0032】
【実施例】本発明の上記効果及び目的並びに他の効果及
び目的が達成される態様を示すために、上に簡単に説明
した本発明を、図面に示す本発明の特定の実施例を参照
して更に詳細に説明する。これら図面が本発明の代表的
な実施例を単に示すものであり、従って本発明の範囲を
限定するものではないといる理解の下に、図面を用いて
以下に本発明をより特定の形態でかつ詳細に説明する。
【0033】本発明は図面を参照することにより最もよ
く理解することができるが、図面においては同一の部分
は同一の符号で示されている。装置に関する本発明は、
図1を参照することにより理解できる。図1は、その好
ましい実施例における本発明において開示される装置を
示している。
【0034】図1は、本発明の範囲の中の改善された信
頼性のあるカテーテル10を画成する装置の斜視図であ
る。信頼性のあるカテーテル10は、可撓性のカニュー
レすなわちカテーテル12を備えている。
【0035】カテーテル12は、耐久性がありかつ屈曲
性があり更に形状を維持することのできる合成エラスト
マ材料から形成されている。この材料は、現時点におい
ては極めて柔軟な剛性材料を含むことが好ましい。その
ような材料は一般に、100ジュロメータよりも低い硬
度と、最大700%の伸び率を有するべきである。この
材料はとりわけ、構造的な完全性を維持しながら一貫し
た注入及び吸引を可能とするために、カテーテルの先端
の剛性を所定の程度に維持する。さもなければ、カテー
テル12は収縮してしまい、カテーテル12を通る流体
の流れは阻止されてしまうであろう。
【0036】好ましい材料は、ミシガン州ミッドランド
(Midland)所在のダウ・コーニング社(Dow
Corning Co.)により商品名シラスチック
(SILASTIC:登録商標)として販売される約6
5±5のジュロメータの硬度を有するシリコンゴム製の
チューブである。カテーテル12は、ジメチル及びメチ
ルビニールーシロキサン共重合体と強化シリカとから成
る2部分シリコンエラストマから製造される。しかしな
がら、本発明はシリコンゴム製のチューブを用いること
に限定されるものではない。他の材料から形成されたチ
ューブを用いることも可能である。
【0037】カテーテル12の構造に関して議論した材
料の好ましい性質は、これら材料が置かれる環境、特に
人体、に順応するという事実により特徴付けることがで
きる。材料の生体適合性は、(1)周囲の組織を損傷す
ることになる時間経過による硬化に対する抵抗性、
(2)カテーテル表面上の汚染源となり得る微生物物質
の成長に対する抵抗性、及び(3)長時間にわたる非生
体反応性によって識別される。
【0038】カテーテル12の先端側の端部14にある
のは、少なくとも2つの弁16、18である。カテーテ
ル12の反対側すなわち基端側の端部20は、このタイ
プの医療用カテーテルにおいて一般に用いられるタイプ
の通常の継手22で終端となっている。継手は、注入物
源から伸長する管継手24の端部にある嵌合する継手に
連結するか、あるいは、埋め込み可能なポートの出口又
はカテーテル12を介して流体を吸引する注射器に接続
することができる。
【0039】カテーテル12の先端側の端部14は閉止
されて丸くなっている。カテーテル12は本質的に管状
であるので、内部が中空の円筒形の管腔28がカテーテ
ル12の先端側の端部14に設けられている。好ましい
実施例を製造する際には、ある時間にわたって加硫させ
た後に硬化する液体シリコン接着剤充填物を付与するこ
とにより閉止される。カテーテル12の先端側の端部1
4は、硬化の間に丸い先端を形成するダイスの中で形成
される。充填物の付与は、カテーテル12の先端側の端
部14の構造的な完全性を維持すると同時に、管腔28
を閉止する役割を果たす。
【0040】先端側の端部14は、この端部の体内にお
ける正確な位置が放射線的に認識することができるよう
に、少なくとも部分的に放射線不透過性であるのが好ま
しい。カテーテル12の挿入の間にあるいは挿入後に、
医者がいずれかの管腔の中に気泡、血液あるいは他の液
体が存在するのを視覚的に判定することができるよう
に、カテーテル12の基端側の端部20は透明であるの
が好ましい。
【0041】カテーテル12は、円筒形の外側面30と
前述の管腔28とを有している。壁部層32が、外側面
30と管腔28との間にある。管腔28は、カテーテル
12の先端側の端部14と基端側の端部20との間の流
体の流れを許容する。流体の流れは、カテーテル12の
基端側の端部20に差圧を加えることにより最も頻繁に
開始される。
【0042】カテーテル12は単一の管腔を有するよう
に図示されているが、カテーテル12は2以上の液体搬
送管腔を備えることができる。2位上の液体搬送管腔を
用いた場合には、カテーテル12は、このカテーテル1
2のほぼ全長にわたって伸長し別個に使用可能な複数の
管腔を画成する壁手段を備える。壁手段は、複数の管腔
を画成しかつこれら管腔を分離する内側の材料本体を備
える。内側の材料本体は、内側の本体と、複数の隔置さ
れた管腔28を別個に画成することを強要する壁構造と
を提供する。
【0043】カテーテル12の管腔28は円筒形であ
る。同様に、複数の管腔を有するカテーテルは、複数の
円筒形の管腔を有することができる。しかしながら、カ
テーテル12は必ずしも円筒形の管腔で形成する必要は
ない。本発明を限定する意図のない例として、カテーテ
ル12はD字形状の管腔を有することができる。
【0044】カテーテルのD字形状の管腔は米国特許第
4,753,640号により最初に報告されており、こ
の管腔は、カテーテルが不用意によじれたり、曲がった
り、ねじれたりあるいは収縮した場合でも、閉塞を防止
して液体の流れを受け入れる。このカテーテルは、円滑
な外側円筒面及びD字形状の単一の軸方向の管腔を画成
するエラストマ材料製の本体から形成されるほぼ円筒状
のカテーテルから成っている。管腔は、直線状の壁面有
している。直線状の壁面は、小径の充填物の隅部及び表
面により接線方向に接合され、また小径の充填物の隅部
により接線方向に接合されている。直線状の壁面は、弧
状の壁面により接線方向に接合されている。
【0045】本発明においては、カテーテル12の好ま
しい用途は血管内カテーテルとしての使用である。しか
しながら、カテーテル12は血管内カテーテルに限定さ
れるものではない。限定するものではないが、例えば、
カテーテル12は、腹膜、動脈内、胃腸、臍あるいは硬
膜外のカテーテルとすることができる。本発明の原理を
具体化する時には、個々のカテーテルの寸法あるいは形
状を変えることができる。
【0046】本発明に含まれるカテーテルは、ほぼ共通
する特性により特徴付けることができる。各々のカテー
テルは、これらカテーテルを取り巻く環境で見いだされ
る物質による閉塞をうけることがある第1の開口を有し
ている。これらカテーテルは、第1の弁が閉塞により機
能することができない場合に、信頼性をもって作動する
であろうバックアップ開口すなわち代行する開口を設け
ることによって利益を受ける。
【0047】また、各々のカテーテルは、結果的に患者
の感染に結び付く汚染の可能性を避けることを意図され
ている。2以上の弁を有するカテーテルにおいて、先端
側に位置する弁が閉止したままであり、一方より基端側
の弁が差圧に応答して開放するならば、注入及び洗浄の
間にカテーテルの管腔の中に溜まりが形成される。この
溜まりは汚染流体の源となる。従って、これらのカテー
テルは、注入及び洗浄の間にいずれの基端側の第2の弁
よりも優先的に作動し、これによりカテーテルの管腔に
注入流体あるいは洗浄流体が残りこれら流体が汚染する
効果を極力小さくする第1の弁の利益を受ける。
【0048】一般的に議論したように、本発明は、カテ
ーテル12の壁部に位置した弁手段を備えている。各弁
手段は、複数の弁により画成される。各弁は、カテーテ
ル12の壁部を貫通してカテーテル12の軸線に沿って
長手方向に形成されるスリットであるのが好ましい。各
スリット弁は、関連する管腔とカテーテル12の先端1
4の外側面との間で対向して配設された壁部のスリット
壁部分のうち、対向し、整合され、通常は当接する平行
な縁部により画成されるのが好ましい。これ以上の説明
については図1を参照することができる。
【0049】図1において、カテーテル12は2つの弁
16、18を有しており、各々の弁は対向し、整合され
た当接する壁縁部34を有しており、その当接部は封止
的な関係で係合されている。壁縁部34は、対向して配
設されたカテーテル12の壁層32とそれぞれ一体であ
る。縁部34は、所定の液体の差圧に応答してその当接
した位置から内方へあるいは外方へ撓み、これにより互
いに離れるように回転して隔置されて開放した関係にな
ることができる。差圧を与えることにより、少なくとも
1つの管腔の内側に、その少なくとも1つの管腔の外側
の領域における圧力レベルよりもより高い圧力レベルが
確立される場合を、正の差圧が存在するという。差圧を
与えることにより、少なくとも1つの管腔の内側に、そ
の少なくとも1つの管腔の外側の領域における圧力レベ
ルよりもより低い圧力レベルが確立される場合を、負の
差圧が存在するという。
【0050】管腔28とカテーテル12の先端14の外
側との間に制御した液体の差圧を与えることにより、弁
を多くの位置、好ましくは3つの位置におくことができ
る。管腔28に所定の正圧を与えることにより、関連す
る弁を開放させて患者に所望の液体を注入する。管腔2
8に負圧を与えることにより、体腔内の液体を管腔28
内に吸引する。通常の整理学的な圧力の下では、弁は閉
止したままであり、縁部は封止した関係で当接してい
る。
【0051】図2、図4及び図6に詳細に示すように、
3つの位置は通常閉止位置を含み、この位置において
は、縁部34を互いに当接した関係から離すに十分な差
圧は存在していない。縁部34は、対向して整合されか
つ当接した関係に置かれ、これにより図2の封止関係で
係合している。図4に示す位置においては、外側に撓ん
で開放した状態にあり、この状態においては十分な正の
差圧が存在し、これにより、壁部分36が外側に撓んで
開位置にあって、関連する管腔を介してカテーテル12
の先端14が位置している体腔へ流体を排出することを
許容する。図6に示す位置においては、内側に撓んで開
放した状態にあり、この状態においては十分な負の差圧
が存在し、これにより、壁部分36が内側に撓んで開位
置にあって、カテーテル12の先端14が位置している
体腔から弁を通って流体が流れることを許容する。本発
明のスリット弁は、差圧が所定に値よりも低くなるとこ
のスリット弁が形成されている材料のメモリ(記憶)に
よって、図2に示す位置に自動的に復帰する。
【0052】図3、図5及び図7は、各々の3位置型の
スリット弁の好ましい作用を断面図で示している。弁1
8を作動させるが弁16を作動させない所定の差圧をカ
テーテル12の先端14の内側と外側との間に与える
と、弁18の壁部分36が反ってすなわち撓んで縁部3
4をスリットで分離し、これにより、カテーテル12の
先端14が内在している時に、液体が管腔28の中へあ
るいは管腔28の外へ通過することのできる流路画成オ
リフィスを形成する。
【0053】管腔28の内側の内在圧力がカテーテル1
2の端部14の外側の内在圧力よりも所定の値(「注入
敷居値])だけ高くなると、各々のスリットを直に包囲
する弁18が変形し、また壁部分36の縁部34が外側
方向へ分離され、これにより、図5に示すようにオリフ
ィスを形成し、このオリフィスを介して液体が血液の流
れの中に注入される。同様に、管腔28に十分な程度の
負圧(「吸引敷居値」)を与えると、図7に示すように
壁部分がヒンジ式に内側へ撓み、これにより血液の流れ
あるいは他の体腔から血液あるいは他の流体を吸引する
ことを可能とする。
【0054】上述のように通常の生理学的な状態におい
ては、図3に示すように、弁16および18は閉止した
ままであり、縁部34は当接した位置に留まっている。
これは、カテーテル12は、液体が流れる状態が終わっ
た時に、その縁部同士が当接した状態に復帰するに十分
なメモリを有することを必要とする。心臓血管系におい
て用いた場合には、吸引敷居値もまた、患者の循環系統
における通常の心臓収縮圧力の下での逆流を阻止するに
十分な程高くなければならない。同様に、注入敷居値
も、内在する弁を流過する血液の通常のベンチュリ効果
を阻止するに十分な程高くなければならない。注入及び
吸引敷居値は、注入あるいは吸引を困難にする程には高
くするべきではない。
【0055】カテーテルが単一管腔型であるかあるいは
多管腔型であるかによって、各弁の撓みは、これら弁が
形成される材料の機械的なあるいは化学的な処理に起因
するものである。材料を処理すると、その材料により形
成される弁の可撓性は増大する。単一管腔型のカテーテ
ルの弁は機械的あるいは化学的に処理することができる
が、多管腔型のカテーテルの弁は機械的な手段によって
のみ効果的に処理することができる。
【0056】本発明の単一管腔型のカテーテルの場合の
好ましい実施例においては、弁を形成する前にカテーテ
ル12に種々の操作を行うことによって、弁を化学的に
処理するすなわち軟化させる。最初にカテーテル12を
に硬化し、先端14を閉塞させて先端チップにする。先
端チップを付けたカテーテル12を次に棚から吊るし、
これにより先端側(すなわち先端チップの付いた)の端
部14をシラスティックゴム製のカテーテル用の適宜な
薬品に浸漬させる。ポリジメチルシロキサン流体である
ダウコーニング360メディカルフルッド(Dow C
orning360 Medical Fluid)
は、そのような目的に対して効果的な化学的軟化剤であ
る。
【0057】カテーテル12は、約24時間から約96
時間の範囲の時間にわたって360メディカルフルッド
の中に浸漬される。(一例として、約1mmの壁部直径
を有するカテーテルは、31ショアAジュロメータに到
達するためには、360メディカルフルッドの中に約9
2時間留めて置く必要があろう。)この浸漬プロセスの
間に、360メディカルフルッドはカテーテル12のポ
リマ構造の中に吸収され、これにより、360メディカ
ルフルッドと接触しているカテーテル12の測定可能な
ジュロメータをその元々のジュロメータの約50%軟化
させる。360メディカルフルッドはまたカテーテル1
2を通って軸方向に僅かに侵入し、これにより、360
メディカルフルッドの中に置かれていたカテーテル12
の部分と360メディカルフルッドに接触していなかっ
たカテーテル12の壁部の部分との間には、ゆっくりと
したジュロメータの変化がある。
【0058】所定の浸漬時間が経過すると、カテーテル
12を360メディカルフルッドから取り除き、カテー
テル12の表面から過剰の360メディカルフルッドを
拭い取る。次にカテーテル12を固定具に置き、カテー
テル12の壁部を通って弁を切刻する。カテーテル12
の処理されたすなわち浸漬された部分を通して切刻され
た弁は、カテーテル12の処理されていない側部を通っ
て切刻された弁とは異なったジュロメータを有すること
になる。
【0059】他の実施例においては、上述の実施例に比
較して、カテーテル12の先端14のより広い部分を3
60メディカルフルッド中に浸漬させる。所定の時間の
浸漬の後に、カテーテル12の最も先端側の部分を36
0メディカルフルッドに浸漬させたままで、カテーテル
12の浸漬された領域の一部を360メディカルフルッ
ドから取り出す。上述のように、最終的にはカテーテル
12全体を360メディカルフルッドから取り出す。
【0060】この実施例は、3つの異なったジュロメー
タ値を有するカテーテルを形成する。カテーテル12の
浸漬されていない部分は、その元々のジュロメータ値を
維持しており、一方カテーテル12の浸漬された部分
は、360メディカルフルッドのために測定可能なジュ
ロメータ変化を有している。カテーテル12の最も先端
側の端部分及び他の浸漬された部分が360メディカル
フルッドに接触された時間が異なるために、これら2つ
の浸漬された部分はそのジュロメータ値が異なってい
る。カテーテル12の最も先端側の端部は、この端部が
最も長い時間にわたって360メディカルフルッドの中
に浸漬されていたために、最も大きなジュロメータ値の
変化を受ける。
【0061】また、カテーテル12を硬化させ先端14
を閉塞させて先端チップを形成した後に、カテーテル1
2をその側部に沿って棚から吊るし、その長手方向の軸
線に沿うカテーテル12の半分が360フルッドの中に
浸漬させることができる。その側部に沿って360メデ
ィカルフルッドに浸漬されたカテーテル12の半分は、
ジュロメータ値が変化する。同様にカテーテル12は3
60メディカルフルッドの中で約24時間から約96時
間にわたって留められる。
【0062】カテーテル12の化学的な処理の好ましい
実施例においては、カテーテル12は、異なったジュロ
メータを有する2つの部分のシリコンエラストマから押
し出し成形されたシリコンチューブで形成される。これ
らの押し出し成形されたチューブは現在2つのジュロメ
ータ範囲のものがあり、一方は45から55のショアA
ジュロメータであり、他方は60から70のショアAジ
ュロメータである。これらのチューブが好ましい理由
は、これらチューブが既に低いジュロメータ値を有して
おり、機械的あるいは化学的な処理によって更に大幅に
ジュロメータを変化させる必要がないからである。押し
出し成形されたチューブは、カテーテル12を製造する
ために用いられるチューブのジュロメータを変えあるい
はカテーテル12の特定の部分のジュロメータを変える
る幾つかの処理段階を受ける。
【0063】カテーテル12(典型的な血管内長期内在
型のカテーテルで100cmとすることができる)は、
カテーテル12のこの部分のジュロメータを軟化させる
特定の目的でダウコーニングの360メディカルフルッ
ドに中に浸漬された約1.5から約2.5cmの先端1
4を有する。浸漬時間は、ジュロメータが適正な弁の機
能を果たすに十分なだけ柔らかくなることを確実にする
ように実験的に決定される。カテーテル12を浸漬しな
ければならない時間は、チューブの元々のジュロメータ
範囲に依存する。浸漬時間を制御してカテーテル12の
先端14に変化するジュロメータ範囲を得る。
【0064】360メディカルフルッドを与えることに
より、壁部分36のジュロメータが減少する。処理後の
壁部分36のジュロメータは、約10から45ショアA
のジュロメータを有するものと期待できる。本発明の一
実施例においては、弁は約20から約35ショアAの範
囲のショアAジュロメータを有している。しかしながら
好ましい実施例においては、弁は約24から約31ショ
アAの範囲のショアAジュロメータを有している。
【0065】約70ショアAよりも高いジュロメータの
壁部分36を有するカテーテル12は、首尾一貫した作
用を行うことができない。換言すれば、ある任意の差圧
において、壁部分36は再現性をもって開放しあるいは
閉止しない。大体の場合には、以前には開放した差圧に
おいて壁部分36は閉止したままとなる。この好ましく
ない結果は、低い差圧でカテーテルが作動する際にはよ
り一層顕著となる。
【0066】低い差圧を与えてカテーテルを作動させる
ことは、高い差圧を与えてカテーテルを作動させること
に比較して好ましくない。カテーテル12の基端20に
高い差圧を与えてもカテーテル12が破裂すなわち破断
するという結果は起こらないであろうが、ある状況にお
いては流体の注入あるいは吸引を行うためにカテーテル
12に高い差圧を与えることは受容できない。そのよう
な状況の一例は、患者の人体組織に化学療法を施してい
る場合であって、この場合においては、特定の人体組織
に薬品流体を急速に投与すると、人体組織あるいは患者
自身に壊死あるいは損傷を生ずる恐れがある。
【0067】反対に、カテーテル12の基端20に低い
差圧を与えると、多くの環境においてカテーテル12を
用いることが可能となる。流体を差圧により大きな速度
で動かす必要はなく、流体の急速な吸引は時として患者
にとって危険であり、組織を傷つけることがある。
【0068】必要であれば、弁をヘパリン等の抗凝固剤
あるいは細胞の接合及び成長を極力小さくする冷却剤で
処理することができることに注意する必要がある。しか
しながら、本明細書において開示するカテーテルの設計
は、満足するように製造するためにそのような処理を必
要としない。
【0069】本発明の他の実施例においては、弁は、カ
テーテル12の壁層32にスリットを設けることによっ
て、機械的に処理されるすなわち弱化される。弁を弱化
させる程度は、弁を形成するスリットの寸法及び形状に
より調節される。以下に説明するように、その寸法及び
形状は多くの方法で変えることができる。
【0070】ある方法においては、管腔28を中心をず
らせてすなわちカテーテル12の外側面30に関して偏
心させて設けることができる。管腔28の周囲の壁層3
2の厚みは、管腔がD字形状であるために、カテーテル
12の外側面30に対する管腔の偏心位置に応じて変化
する。カテーテル12の壁層32の厚みによって、カテ
ーテル12に形成されるスリットの機械的な弱さは変化
する。
【0071】図3、図5及び図7に示すように、カテー
テル12の管腔28は、カテーテル12の外側面に関し
て偏心して設けられている。先端側のスリット弁18の
壁層32の厚みは、基端側のスリット弁16の壁層32
よりも小さい。管腔28と基端側の弁16におけるカテ
ーテル12の外側との間の壁部の厚みが先端側の弁にお
ける壁部の厚みよりも大きいために、基端側の弁16の
縁部34はより可撓性が小さく、この基端側の弁16の
縁部を開放状態にするには、先端側の弁18の縁部34
を開放状態にするのに比較してより大きな敷居値圧力を
必要とする。すなわち別の言い方をすれば、管腔28と
カテーテル12の外側との間の壁部の厚みを機械的に減
少させることにより、先端側の弁18をより弱くするこ
とができ、これにより先端側の弁18は、図5及び図7
に示すように、基端側の弁16よりもより低い差圧敷居
値で開放位置に撓むことができる。
【0072】弁を開位置へ動かすに必要な敷居値圧力の
程度を機械的に調節する他の方法は、弁の長さを変える
ことであり、これは換言すればカテーテル12の壁部の
ヒンジ38のスリットを異なった長さにすることであ
る。より長いスリットを有する弁はより可撓性のある縁
部を有し、これは弁の縁部を開放状態に撓ませるために
より低い敷居値差圧を必要とする。実験によれば、約
3.81mmから約11.4mm(約0.15インチか
ら約0.45インチ)の長さの弁が効果的に作動するこ
とが示されている。
【0073】弁の長さについてのより包括的な議論を図
1を参照して行うことができる。図1の先端側の弁18
は、この先端側の弁18が約8.64mmから約9.1
4mm(約0.34インチから約0.36インチ)の範
囲のスリット長さを有し、一方基端側の弁16が約4.
83mmから約5.33mm(約0.190インチから
約0.210インチ)の範囲のスリット長さを有してい
る事実によって、基端側の弁16よりも機械的により弱
い。しかしながら、本発明は上述の弁の長さに限定され
るものではない。先端側の弁18を、約8.38mmか
ら約9.4mm(約0,33インチから約0,37イン
チ)の範囲とし、一方基端側の弁16を約4.57mm
から約5.59mm(約0.18インチから約0.22
インチ)の範囲とすることができる。更に、先端側の弁
18を約7.62mmから約10.2mm(約0.30
0インチから約0.400インチ)の範囲とし、一方基
端側の弁16を約3.81mmから約6.35mm(約
0.150インチから約0.250インチ)の範囲とす
ることができる。
【0074】図1に示すように、先端側の弁18及び基
端側の弁16を開放位置へ動かすに必要な敷居値圧力の
程度は、先端側の弁18及び基端側の弁16を形成する
ために形成されるスリットの長さを変えることにより機
械的に調節されている。先端側の弁18は、基端側の弁
16よりもより長いスリットを有している。従って、先
端側の弁18の縁部34は基端側の弁16の縁部34よ
りもより可撓性が大きく、これにより、先端側の弁18
の縁部34を開放状態に撓ませるには、基端側の弁16
の縁部34を開放状態に撓ませるのに比べて、より小さ
な値の敷居値差圧を必要とする。
【0075】液体の所定の差圧が縁部34を空間的に隔
置された関係に枢動させ、これにより縁部34は外方あ
るいは内方に開放することができる。図5に示すよう
に、縁部34が通常の当接しかつ閉止した位置から外方
へ撓むと、流体が管腔の1つからカテーテル12の先端
14の外側の空間に注入される。縁部が通常の当接しか
つ閉止した位置から内方へ撓むと、流体がカテーテル1
2の先端14の外側の空間から矢印Bで示す経路に沿っ
て上記管腔28の1つの中に吸引される。機械的に処理
された縁部は、処理されていない縁部に比較して、より
低い敷居値差圧で開放することができる(図5及び図7
においては、基端側の弁16は閉止した状態を維持し、
一方先端側の弁18は開放した状態を維持している)。
【0076】3位置型の複数の弁が、カテーテル12の
先端14に隣接する少なくとも1つの管腔に隣接しかつ
これに横方向に接している壁層32に設けられている。
図1に示す本発明の好ましい実施例においては、2つだ
けの3位置型の弁16、18が、カテーテル12の先端
14に隣接する1つの管腔に隣接しかつこれと横方向に
接して設けられている。カテーテル12に複数の管腔2
8を用いる場合には、複数の3位置型の弁を、使用可能
な1つあるいは2つ又は総ての管腔に選択的に用いるこ
とができる。図1に示すように、弁16および18は、
壁層32に設けられる比較的短い単一のスリットにより
形成されている。各スリットは、カテーテル12の先端
14の外側に沿って長手方向に伸長している。各スリッ
ト弁の厚みは壁層32の厚みに等しく、これにより管腔
28の内側とカテーテル12の先端14の外側との間に
液体連通をもたらしている。各スリット弁は、半径方向
に向かいかつ壁層32の最も薄い点において管腔28に
対称的に配設されているように図示されている。従っ
て、各スリット弁は、鈍角的な縁部34を有する2つの
壁部分36を備えている。縁部は、通常の内在圧力状態
において、隣接して組合わされかつスリットに沿って当
接している。
【0077】本発明は、カテーテル12に複数の弁を設
けることを可能とするだけではなく、各弁が独自の作動
特性を有することを可能とすることに注意することが重
要である。本発明の好ましい実施例においては、図1に
示すように、弁16よりも先端側にある弁18(時々第
1の弁あるいは先端側の弁と呼称する)は、弁16(第
2の弁あるいは代行弁と呼称する)に比較して、より低
い敷居値差圧で開放する。従って、図4及び図6に示す
ように、弁18を開放位置とするには十分であるが弁1
6を開放位置とするには不十分な差圧において、弁18
はカテーテル12の他の総ての弁に優先して作動する
(多管腔であれば、その管腔の他の総ての弁に優先して
作動する)。
【0078】勿論、両方の敷居値圧力レベルよりも高
い、より大きな差圧を用いた場合には、両方の弁16、
18が開放位置に置かれる。これは重要なことであり、
その理由は、優先的に作動する弁(例えば弁18)が作
動不能となった場合には、優先的に作動する弁がこの弁
を介して流体を吸引あるいは注入することができなくて
も、他の弁(例えば16)が開放し続けることができる
からである。流体を吸引あるいは注入することができな
い弁は、固体表面あるいは凝集した物質に対してカテー
テルが吸い付くために、閉塞されている可能性がある。
また、流体を吸引あるいは注入することができない弁
は、血管の細くなっている部分の壁部に食い込んでいる
可能性がある。
【0079】開放端を有する大部分のカテーテルは、流
体を注入する能力を維持しながらカテーテルを介して流
体を吸引することが困難であるかあるいは不可能であ
る。これは、カテーテルの開口が、この開口が弁であろ
うとあるいは開放した先端であろうと、吸引の間にカテ
ーテル12の外側を取り巻くものにより部分的にあるい
は全体的に容易に閉塞するからである。注入は依然とし
て可能であり、その理由は注入された流体が閉塞した弁
から離れる方向に物質を定常的に押すからである。
【0080】本発明は、図8及び図9に示すように、閉
塞された第1の弁の代行の役割を果たす第2の弁をカテ
ーテル12の側部に設ける。図8においては、第1のす
なわち先端側の弁18(図8には図示しないが、図9に
は図示する)が、血管39に食い込むことにより吸引不
能となっている。基端側の弁16の存在により、先端側
の弁18が閉塞しているにもかかわらず、カテーテル1
2は吸引を続行できる。
【0081】基端側の弁16は、この基端側の弁16に
対する負の差圧敷居値が達成された後に開放する。カテ
ーテル12が、基端側の弁16を閉塞させる程には血管
39の中にかなり窮屈に入っていなければ、基端側の弁
16が通常の態様で吸引を継続することを可能とする。
従って、基端側の弁16は、閉塞された先端側の弁18
に対するバックアップすなわち代行として作用して吸引
を継続することを可能とする。
【0082】先端側の弁18が閉塞した時の弁の位置を
図9に更に示しており、この図面においては図8の線9
−9に沿って断面を取ってある。図示のように、先端側
の弁18の縁部34は、カテーテル12の管腔28に与
えられた負の差圧に応答して内方に撓んでいる。しかし
ながら、血管39が縁部34の間の開放した空間を阻止
しているので、先端側の弁18を介する吸引は阻止され
ている。
【0083】先端側の弁18が閉塞すると、基端側の弁
16が十分な敷居値差圧に応答する。図示のように、カ
テーテル12の管腔28に作用する負の差圧に応答し
て、基端側の弁16の縁部34が内方に撓む。従って、
負の差圧は、先端側の弁18を優先的に開放するに十分
であるだけではなく、基端側の弁16をも開放して先端
側の弁18を通るのを阻止された流体を吸引することを
可能とする。吸引された流体が基端側の弁16を通る経
路を矢印Cで示してある。
【0084】カテーテル12の個々の作動特性は、吸引
の間に重要であるばかりではなく、最も先端側の弁が他
のいかなる弁に先立って優先的に作動することが好まし
い注入の間にも重要である。一般に、カテーテルが注入
用に構成されている場合には、弁はカテーテルの最も先
端側に設けられ、これにより総ての注入された液体がカ
テーテルの管腔から取り除かれることを確実にしてい
る。カテーテルの端部に対して基端側に設けられた弁
は、カテーテルの管腔の端部にある「デッドスペース」
すなわち溜まりと呼称されるものを残す。
【0085】カテーテルの管腔の端部のデッドスペース
は、このデッドスペースの中に集積する液体を取り除く
手段を何ら有していない。この溜まりは、血液の汚染あ
るいは塞栓に対して活性な部位である。汚染物はその後
にカテーテルの管腔を介して搬送される流体と混合され
て患者に感染を起こす原因となる。従って、弁をカテー
テルの先端付近に設け、これにより、デッドスペース及
びこのデッドスペースにより生ずる可能性のある感染を
極力少なくする必要がある。
【0086】上述した理由により複数の弁を必要とする
場合にある問題がある。2以上の弁をカテーテルの先端
に設けることは可能であるが、カテーテルの先端におけ
る構造的な完全性を損なう恐れがある。従って、後によ
り詳細に説明するが、本発明の弁は互いに関して長手方
向に隔置される。しかしながら、このようにすると、基
端側の弁16が先端側の弁18に先立って作動した場合
には感染が起こり得るデッドスペースが生ずるという問
題がある。
【0087】上記問題点に鑑みて本発明の新規な特徴が
提供されるのである。個々の作動特性を有する弁を形成
することにより、先端側の弁18が最初に開放してカテ
ーテル12の先端14に溜まりが生ずるのを防止する。
基端側の弁16は、例えば先端14が部分的にあるいは
全体的に閉塞した場合の吸引の際のように、先端側の弁
18が作動できなくなった場合に、問題となる程の圧力
変化を生ずることなく先端側の弁18に対する代行とし
て作用する。
【0088】弁の個々の作動特性を決定する方法は上に
説明した。弁の間の機械的なあるいは化学的な処理の程
度を違えることにより、弁が開放位置へ撓む最も低い敷
居値差圧における違いが生ずる。従って、先端側の弁1
8に対する処理の程度が、基端側の弁16に対する処理
の程度よりも高い場合には、先端側の弁18が基端側の
弁16よりもより低い敷居値差圧を有し、その差圧にお
いて基端側の弁16に先立って開放する。
【0089】しかしながら、基端側の弁16は上述のよ
うに、先端側の弁18が部分的あるいは全体的に閉塞し
た場合に、代行として開放するように作用することがで
きる。更に、先端側の弁18と基端側の弁16との間の
敷居値差圧の間の差を減少させることにより、基端側の
弁16は、管腔の中の流体に作用する差圧を問題となる
ほど変化させることなく開放することができる。
【0090】各弁の間の機械的なあるいは化学的な処理
の程度を違える前に、いずれの弁に対しても敷居値差圧
を決定する必要がある。一次弁すなわち第1の弁は、こ
の第1の弁の代行として作用する二次弁よりも低い敷居
値差圧で開放するように設定されている。あまりにも高
い差圧で開放するように設定された弁は、首尾一貫して
かつ再現性をもって開放しない。同様に、あまりにも低
い差圧で開放するように設定された弁は、早期に開放す
る傾向があり、デッドスペースに結び付く。
【0091】カテーテル及び弁の組み合わせは、ユーザ
側で注入及び吸引を可能とするように設計されている。
しかしながら、血管系におけるカテーテルの位置のため
に、弁が人体がカテーテルに与える力を受けると、弁は
早期に開放することに抵抗する。単一の弁を有するカテ
ーテルの中の流体の圧力を弁に維持させるために、弁は
ある圧力範囲にわたって耐える必要がある。
【0092】弁が内方に開放した位置あるいは外方に開
放した位置へ再現性をもって首尾一貫して動き、これに
よりカテーテルの外側と管腔との間の流体の吸引あるい
は注入を可能とするのは、ある差圧範囲においてであ
る。再現性をもって首尾一貫して作動する弁は、ある条
件下における吸引に依存する弁よりもより信頼性があ
る。これらの弁では、弁が閉止位置に固定したりあるい
は早期に開放することを心配する必要がない。
【0093】「押し圧力」は、患者の血圧がカテーテル
を圧縮している時に弁が耐えなければならない圧力、す
なわち、弁をカテーテルの管腔の中に押し込んで血液を
管腔の中に入れるのに必要とされる圧力、として定義さ
れる。単一弁型のカテーテルに対しては、約0.105
から約0.07kg/cm2(約1.5psigから約
10.0psig)の範囲の差圧が用いられる。他の単
一弁型のカテーテルにおいては、約0.141から約
0.633kg/cm2(約2.0psigから約9.
0psig)の範囲の差圧を用いることができる。
【0094】単一弁型のカテーテルにおいては、約0.
281から約0.492kg/cm2(約4.0psi
gから約7.0psig)の範囲の差圧を用いるのが好
ましい。
【0095】「引っ張り圧力」は、弁を通過する患者の
血液の流れが弁を管腔の外側へ引っ張って流体を血流に
引き込む時に弁が耐えなければならない圧力、すなわち
ベンチュリ効果、として定義される。単一弁型のカテー
テルにおいては、約0.020から約0.141kg/
cm2(約0.3psigから約2.0psig)の範
囲の差圧が用いられる。他の単一弁型のカテーテルにお
いては、約0.042から約0.141kg/cm
2(約0.6psigから約2.0psig)の範囲の
差圧が用いられる。
【0096】単一弁型のカテーテルにおいては、約0.
070から約0.141kg/cm2(約1.0psi
gから約2.0psig)の範囲の差圧を用いるのが好
ましい。
【0097】1つの管腔当たりに複数の弁を有するカテ
ーテルにおいては(カテーテルの寸法に関係なく)、弁
はカテーテルの中の流体圧力を維持するためにある圧力
範囲にわたって耐えなければならない。押し圧力に関し
ては、本発明の一実施例においては約0.105から約
0.703kg/cm2(約1.5psigから約1
0.0psig)の範囲の差圧が用いられる。他の実施
例においては、約0.141から約0.633kg/c
2(約2.0psigから約9.0psig)の範囲
の差圧が用いられる。約0.211から約0.422k
g/cm2(約3.0psigから約6.0psig)
の範囲の差圧を用いるのが好ましい。
【0098】引っ張り圧力に関しては、本発明の一実施
例においては約0.021から約0.141kg/cm
2(約0.3psigから約2.0psig)の範囲の
差圧を用いられる。他の実施例においては、約0.04
2から約0.141kg/cm2(約0.5psigか
ら約2.0psig)の範囲の差圧が用いられる。約
0.063から約0.120kg/cm2(約0.9p
sigから約1.7psig)の範囲の差圧を用いるの
が好ましい。
【0099】2つの弁を、カテーテルの両側にではある
が、長手方向の同一の位置に設けると、カテーテルのチ
ップを過度に弱めてしまうという問題がある。従って、
本発明の好ましい実施例においては、弁16および18
を互いに半径方向に(距離を極力大きくしかつ構造的な
強度の低下を極力小さくするために、単一管腔型のカテ
ーテルにおいては、約10°から約180°)ずらし、
これと同時にカテーテル12の先端14付近の構造的な
完全性を依然として確実にしている。本発明の弁の位置
は、いずれの2つの弁もいずれの1つの半径方向の平面
に存在しないように、チップ付近のカテーテル12の先
端14の周囲に偏位した関係で半径方向に分布される。
特に図示してはいないが、多管腔型のカテーテルの性質
により半径方向の分布は制限されるが、弁の位置は、多
管腔カテーテルに含まれる各々の管腔の周囲で偏位した
関係で半径方向に分布させることができる。
【0100】本発明は更に、第2のスリット弁を第1の
スリット弁から適宜な距離だけ長手変位させている。弁
の位置は、いずれの2つの弁も1つの軸方向の平面に存
在することはないように、カテーテル12の先端14か
ら比較的短く異なった距離だけ長手方向に離隔すなわち
変位されている。
【0101】弁を半径方向及び長手方向に離隔すること
により、構造的な弱化を防止する助けをすると共に、1
つの弁から吸引された流入サンプルが、他の弁から流出
して患者の血管に注入される流れにより汚染される可能
性を排除する助けをする。この汚染が起こった場合に
は、テストの結果に悪影響を及ぼす恐れがあり、また不
適合な化学療法の液体の早期の混合を生ずる恐れがあ
る。いずれかの弁が所望の処置あるいは露出領域から外
れる場合には、長手方向の離隔を用いるべきではないこ
をと注記する。
【0102】図1において、弁16および18は互いに
長手方向に変位されていて、カテーテル12の先端14
に構造的な完全性を提供している。本発明の好ましい実
施例においては、基端側の弁16の先端が先端側の弁1
8の基端の位置にあるように、弁16および18は互い
に長手方向にずれて設けられている。
【0103】長手方向の変位は、先端側の弁18がカテ
ーテル12の左側に形成されている図10を参照するこ
とにより理解することができる。図11においては、基
端側の弁16は、カテーテル12の右側に形成されてい
る。図12は、図11の線12−12に沿って取った長
手方向の断面図であり、弁16および18が互いに半径
方向及び長手方向に変位しているために、弁16と18
との間に垂直方向及び水平方向の間隔がある状態を示し
ている。
【0104】図12は弁16および18がどのようにし
て長手方向及び半径方向に隔置されてカテーテル12の
先端14における構造的な完全性を確実にしているかを
示すだけではなく、基端側の弁16に比べて先端側の弁
18が機械的に弱化されていることを示している。先端
側の弁18を形成するために形成されたスリットの長さ
は、基端側の弁16を形成するために形成されたスリッ
トの長さよりも大きい。従って、基端側の弁16に比べ
て先端側の弁18が機械的に弱化されているために、先
端側の弁18の縁部34は、差圧が与えられることに応
答して、基端側の弁16の縁部34に先立ち、開放位置
へ移動することができる。
【0105】図13乃至図15は、図10及び図11の
線13−13、線14−14及び線15−15に沿って
取った横断面図であり、弁16および18の間の垂直方
向及び水平方向の間隔を示している。図13には何等弁
が存在していない。先端側の弁18は、図14において
カテーテル12の左側に示されている。基端側の弁16
は、図15においてカテーテル12の右側に示されてい
る。
【0106】図20に示される本発明の他の実施例にお
いては、患者の中に位置される間にカテーテル50が圧
縮力あるいは他の力を受ける領域を有している場合に、
補強手段を提供することが提案される。カテーテル50
に圧縮力が作用する場合には、カテーテルの管腔52の
中に補強手段を設けてカテーテルの上記領域を位置選択
可能に補強する。圧縮力は、カテーテル50に沿ったい
ずれの位置においても発生し得る。図20に示されるよ
うに、補強手段は、患者の体により発生される圧縮力に
耐えることのできる非金属製で管状の内側スリーブ52
であるのが好ましい。管状の内側スリーブ52は、その
カニューレ内で位置選択可能に挿入される。カテーテル
50を補強するための方法及び装置は、1991年3月
7日にエイチ・ロバート・ムーアヘッド(H.Robe
rt Moorehead)により出願された米国特許
出願番号第07/665,787号明細書を参照するこ
とにより、より明らかに理解することができ、上記米国
特許出願明細書は特別の参考として本明細書に組み込ま
れている。
【0107】本発明の更に別の実施例においては、図1
8、19に示されるように、カテーテル60の弁は単純
なスリットを提供することなく形成されている。カテー
テル60は、カニューレチューブ64に装着されてカテ
ーテルの比較的短い先端部分に沿って伸長する、ある長
さのチューブ62を備えている。この実施例は、第1の
弁68と直接対向しかつこれを包囲する第1の孔66を
カニューレチューブ64のチューブの壁部に画成し、か
つ第2の弁72に直接対向する第2の孔70をカニュー
レチューブ64の壁部に画成する手段を備える。各孔6
6、70は対応する弁よりも幅が広く、これにより、第
1の弁68の両側の第1のチューブの壁部の部分76
は、第1の孔66の第1の両側の縁部80へ張り出して
いる。また、第2の弁72の両側の第2のチューブの壁
部の部分82は、第2の孔70の第2の両側の縁部84
へ張り出している。
【0108】この実施例は、本発明の弁が、カテーテル
が形成される材料に依存しない特性を有することを可能
とする。従って、カテーテルの先端における弁の作用に
実質的に影響を与えることなくカテーテルを患者の中へ
挿入し及び/又は埋め込まれた血管接近開口に接続する
ことを容易にするために、カテーテルは比較的剛性の材
料から形成することができる。
【0109】上で議論したように、カテーテル12は2
以上の管腔を含むことができる。図16に示すように、
2つの独立した管腔40、42が、カテーテル12の壁
層32の内側で長手方向に設けられている。管腔40、
42は一般に、内側の管腔の壁面が、各管腔の中心を通
る半径方向の線に沿って測った場合に外側の壁層32の
外側面の比較的短い距離だけ通過するように、カテーテ
ル12の円筒形の外側表面の下で所定の角度をもって半
径方向に分布されている。
【0110】直ぐ上に説明した態様で取り付けられるか
あるいは管腔40、42に対して一致する位置に取り付
けられた外側面の弁46−49(弁48および49は図
16に示されていないが、図17に断面で示されてい
る)に近接した管腔40、42の半径方向の位置から明
らかなように、管腔40、42は上述のように必然的に
互いに関して半径方向に離隔される。内壁は、管腔4
0、42の寸法及び形状をそれぞれ形成しまた画成す
る。中空で管状の壁部は、基端部分における管腔の寸法
及び形状をそれぞれ形成しまた画成する。
【0111】各管腔は、カテーテル12の基端20の関
連するハブから先端チップ45付近の点まで伸長してい
る。より大きな管腔すなわち一次管腔40は、カテーテ
ル12のほぼ全長にわたって伸長し、先端チップ45に
隣接する閉止されたチップ壁部で終端となっている。二
次管腔42は、同様に閉止された端壁部分で終端となっ
ている。上述のように、弁46−49を長手方向に離隔
されるために、管腔40、42は先端チップ45から比
較的短いそれぞれ異なった距離で終端となっている。
【0112】図16の実施例においては、製作の簡便さ
及び容易さの理由から、基端20を押し出し成形で形成
するのが好ましいが、他の方法を用いることもできる。
押し出し成形した場合には、管腔40および42並びに
これら管腔40および42を形成する内壁は押し出し成
形の間に連続的に形成され、従ってこれら各々の管腔
は、図16の実施例においては管腔40および42をD
字形状とすることができるが、均一な横断面形状であ
る。
【0113】カテーテル12には、適宜なシリコンゴム
接着剤等を管腔40および42の先導端の中に先端チッ
プ45からある距離にわたって注入することにより、閉
止された端壁部分を形成することができる。次に接着剤
を硬化させ、各々関連する弁の先導縁部まで、閉止され
た端壁部分を形成する。放射線不透過性の先端チップ4
5が必要であれば、閉止された端壁部分を形成する注入
の前に、放射線不透過性の材料を接着剤と混合すること
によって、放射線不透過性の先端チップを形成すること
ができる。
【0114】管腔40および42の液体を流す能力は、
カテーテル12の意図する用途によって変わり得る。勿
論、管腔40および42は所望の流体の流量を受け入れ
るに十分な大きさでなければならず、また2以上の管腔
を用いる場合には、これら管腔を形成する壁部の厚み
は、破損すなわち不用意な破裂及びその結果生ずる各管
腔の間のあるいは外側から管腔への漏洩を防止するに適
当なものでなければならない。
【0115】弁46−49は、各管腔40および42に
おいて最も弱い位置に設けなければならない。各カテー
テルの管腔の周囲の壁層32の各部分は、弁46−49
を形成する壁部分36よりも、より堅固でより剛性をも
たなければならず、もしそうでなければ、カテーテルは
潰れてカテーテル12の目的を達成しない。従って、管
腔の壁部は、管腔が受ける全ての範囲の圧力に耐えるに
十分な強度をもち、これにより、内方への潰れあるいは
弁46−49の適正な作動を阻害する他の故障を起こさ
ないようにすることが重要である。
【0116】従って、各チューブは、より厚みのある壁
部及び/又はより高いジュロメータを有するチューブを
用いて強化することができる。チューブは、カテーテル
の基端においてこれらチューブの内容物を視覚的に監視
することができるように、少なくとも部分的に透明ある
いは半透明であるのが好ましい。しかしながら、基端側
のチューブは、これら基端側のチューブが埋め込むこと
を意図されていないので、先端14’とは異なり放射線
不透過性にする必要はない。
【0117】二重の管腔40および42を有するカテー
テル12の作用は、弁46−49を図示する図17を参
照するとより良く理解することができる。この図面にお
いては、カテーテル12は、このカテーテル12の管腔
40および42と先端チップ45の外側との間で流体の
吸引及び注入を行っている。注入は管腔40の弁47を
介して行われ、吸引は管腔42の弁49を介して行われ
る。
【0118】本発明の教示するところは、図16及び図
17に示す多管腔型のカテーテルにある。弁47は、弁
46に優先して作動可能であり、流体を矢印Dで示す経
路において管腔40からカテーテル12の先端チップ4
5の外側へ注入する。図16に示すように、弁47の優
先的な作動は、この弁47を形成するスリットの長さ
が、弁46を形成するスリットの長さよりも大きいこと
による結果である。従って、弁46よりも先端側に位置
する弁47の優先的な作動は、この弁47がある差圧に
おいて弁46に優先して開放するので、先端チップ45
に注入された流体が残るのを極力少なくする。
【0119】弁49は弁48に優先して作動可能であっ
て、矢印Eで示す経路においてカテーテル12の先端チ
ップ45の外側から管腔42へ流体を吸引する。図示し
てはいないが、弁49の優先的な作動は、弁49を形成
するスリットの長さが、弁48を形成するスリットの長
さよりも大きい結果である。従って、弁46よりも先端
側に位置する弁49の優先的な作動は、弁48が血管に
食い込んだ場合でも、血液等の流体を吸引することを可
能とする代行として作用する。
【0120】本発明の中心となる特徴は、各弁の注入及
び吸引敷居値を、特定の用途における必要性に合致する
ように選択することができることであることは理解され
よう。また、機械的に弱化された弁は多管腔型の弁にお
いては特に重要であるが、本発明の一部を構成する原理
は単一管腔型のカテーテルにも適応する。
【0121】 例 1 注入のための最小の開放敷居値圧力及び流体の除去のた
めの最小の開放敷居値真空度を決定するために幾つかの
カテーテルを評価した。異なった構造材料及び異なった
弁構成を有する7つのカテーテルグループ(各グループ
当たり5つのカテーテル)を評価した。
【0122】実験したデザインは、シリコンゴム(「S
R」)及び360メディカルフルッドで処理したシリコ
ンゴム(「SRw/S」)で形成されたテスト用カテー
テルであった。SRカテーテルはまた、カテーテル当た
り2つ及び6つの弁を有する両方のカテーテルを用いて
評価した。SRw/Sカテーテルについては、2つの弁
を有するものだけを評価した。これらのカテーテルは、
自動化されたテスト装置で評価された。テスト装置は、
国立規格工学局(National Bureau o
f Standards and Technolog
y:NIST)で較正をチェックした。
【0123】テスト装置は、鋭敏な圧力トランスジュー
サと関連する継手及びコネクタから構成された。圧力
(及び真空)トランスジューサは、プログラム可能なデ
ィジタルの読みを用いた。トランスジューサは、いずれ
のテストを開始する前にも、NISTの追従可能な圧力
/真空ゲージで標準化した。
【0124】テスト用カテーテルに取り付けた小さな水
の貯槽に作用する圧力をゆっくりとかつ一定して増加す
ることにより、圧力を決定した。(弁を開放するに必要
とされた)圧力は、圧力トランスジューサのテスト装置
により自動的に記録した。
【0125】テスト用カテーテルを小さな水の貯槽に入
れ、カテーテルを通る流れが生ずるまで徐々にかつ一定
して真空度を増加させることにより、真空を決定した。
開放の真空は、圧力トランスジューサにより記憶し、各
カテーテルのタイプ及びテストユニットに付いて記録し
た。真空及び圧力は、NISTの追跡可能なゲージを用
いて5つのカテーテルの各シリーズの後にチェックし
た。
【0126】最小弁開放圧力を下の表1に示す。
【0127】 表 1 SRカテーテルw/2スリット弁 0.823 kg/cm2(11.7 psig) SRカテーテルw/6スリット弁 0.520 kg/cm2(7.4 psig) SRw/Sカテーテルw/2スリット弁 0.028 kg/cm2(0.4psig) 最小の弁開放真空レベルを表2に示す。
【0128】 表 2 SRカテーテルw/2スリット弁 −0.682 kg/cm2(−9.7 psig) SRカテーテルw/6スリット弁 −0.773 kg/cm2(−11.0 psig) SRw/Sカテーテルw/2スリット弁 −0.155 kg/cm2(−2.2 psig) 上記結果は、SRw/Sカテーテルは、真空吸引を用い
た他の全てのテストグループとは異なっていたことを示
している。SRw/Sカテーテルは、一貫してかつ低い
真空作動レベルで開放する。他のテストグループは、よ
り高いレベルで開放するか、あるいは開放する真空レベ
ルが一致していなかった。
【0129】上記結果は更に、SRw/Sカテーテルは
また、一貫してかつ圧力及び注入を用いた低い動作レベ
ルで開放した。SR w/6スリット弁のカテーテル
は、中程度の圧力で開放したが、一貫してはいなかっ
た。SR w/2スリット弁のカテーテルは、一貫して
開放するには高い作動圧力を必要とした。
【0130】SRw/Sカテーテルは、一貫したかつ低
い作動値を達成した唯一のテストグループであった。全
てのSRw/Sカテーテルは開放しまた閉止した。従っ
て、SRw/Sカテーテルをシリコンオイルで処理する
とカテーテルを軟化させ、これにより、カテーテルに形
成される弁は、SRカテーテルに形成される弁よりも、
より低い差圧敷居値で開放するであろう。シリコンオイ
ルで処理された領域に形成された一次弁は、シリコンオ
イルで処理されていない領域に形成される二次弁より
も、より低い差圧敷居値で開放するであろう。
【0131】例 2 カテーテルが多管腔型のカテーテルであることを除いて
例1のカテーテルと同様なカテーテルを用いた。カテー
テルは、組織による閉塞を受けることなく、各管腔の弁
を通して流体の注入及び吸引を可能とする。
【0132】この例は、多管腔型のカテーテルは、各管
腔の複数の弁が別個の作動特性を有し、その作動特性
を、一次弁が、この一次弁が作動できなくなった時に作
動する二次弁すなわち代行弁よりも低い敷居値差圧で作
動するように設計することを可能とする。
【0133】例 3 カテーテルが、カテーテルの管腔内に位置選択可能に設
けられた非金属製の内側スリーブにより補強された(こ
のようなタイプのカテーテルについては、米国特許出願
第07/665,787号明細書を参照することができ
る)ことを除き、例1のカテーテルと同様なカテーテル
を用いた。
【0134】この例は、補強されたカテーテルは、各管
腔に複数の弁を提供できることを示しており、これら各
弁は、一次弁を、この一次弁が作動できなくなった時に
作動する二次弁すなわち代行弁よりも、より低い敷居値
差圧で作動させるように設計した別個の作動特性を有し
ている。
【0135】例 4 カテーテルが血管内カテーテルであることを除き、例1
のカテーテルと同様のカテーテルを用いた。この例は、
別個のタイプのカテーテルを用いて各管腔に複数の弁を
設けることができることを示しており、これら各弁は、
一次弁を、この一次弁が作動できなくなった時に作動す
る二次弁すなわち代行弁よりも、より低い敷居値差圧で
作動させるように設計した別個の作動特性を有してい
る。
【0136】比較テスト 幾つかの別個の材料で形成されまた幾つかの形態を有す
る本発明の構造の性能を、カミ(Cami)の弁カテー
テル(1975年5月27日発行のCharles
N. Maxel Camiの米国特許第3,885,
561号)に開示されるものと比較して評価するため
に、比較テストを行った。比較テストは、カミの弁カテ
ーテルの構造は本発明のカテーテルと同様に機能しない
ことを示すために行った。カミの弁の結果を以下に示
す。
【0137】テストは、連邦良好実験規則(Feder
al Good Laboratory Practi
ces:21CFR Part 58)に従って、ネル
ソン・ラボラトリ社(Nelson Laborato
ries, Inc.)により行われた。ネルソン・ラ
ボラトリの品質認定部門は、結果を検討して方法及び標
準的な動作手順が正確に行われたと判定し、更に、報告
された結果は生データを正確に反映するものであると判
定した。テスト装置は、NISTの基準に従って較正を
チェックした。
【0138】テスト装置は、感度の良好な圧力トランス
ジューサ及びこれに関連する継手及びコネクタから構成
された。敷居値開放圧力及び真空度は、例1において述
べた手順に従って決定した。
【0139】実験のデザインは、ポリ塩化ビニール(P
VC)から形成されたテスト用カテーテルと、SR及び
SRw/S等の例1においてテストしたタイプのカテー
テルを含んでいる。カミの特許明細書は、カテーテルは
PVCから形成されていると述べており、従って、PV
Cで行った以下のテストは、カミの開示するものについ
て行ったテストと同等である。SR及びPVCのカテー
テルは、カテーテル当たり2つ及び6つの弁を有する両
方のものを用いて評価した。SRw/Sカテーテルは、
2つの弁についてだけ評価した。
【0140】最小の弁開放圧力テストを下の表3に示
す。
【0141】 表 3 PVCカテーテルw/2スリット弁 0.970 kg/cm2(13.8 psig) PVCカテーテルw/6スリット弁 0.084 kg/cm2(1.2 psig) SRカテーテルw/2スリット弁 0.823 kg/cm2(11.7 psig) SRカテーテルw/6スリット弁 0.520 kg/cm2(7.4 psig) SRw/Sカテーテルw/2スリット弁 0.028 kg/cm2(0.4 psig) 最小の弁開放真空レベルを表4に示す。
【0142】 表 4 PVCカテーテルw/2スリット弁 −0.837 kg/cm2(−11.9 psig) PVCカテーテルw/6スリット弁 −0.745 kg/cm2(−10.6 psig) SRカテーテルw/2スリット弁 −0.682 kg/cm2(−9.7 psig) SRカテーテルw/6スリット弁 −0.773 kg/cm2(−11.0 psig) SRw/Sカテーテルw/2スリット弁 −0.155 kg/cm2(−2.2 psig) PVCカテーテルとSRw/Sカテーテルとの間の圧力
を用いると、PVCカテーテルは一旦開放すると、一般
に開放した状態のままである。SRw/Sカテーテルは
閉止して、繰り返し決定された開放圧力と概ね同一の圧
力を生じた。
【0143】SRw/Sカテーテルは、真空吸引を用い
る他の全てのテストグループとは統計的に異なってい
た。SRw/Sカテーテル弁は、一貫して低い真空作動
レベルで開放した。他のテストグループは、より高いレ
ベルで開放するかかあるいは開放する真空レベルが一定
していなかった。
【0144】SRw/Sカテーテルはまた、一貫して圧
力注入を用いる低い作動レベルで開放した。PVCの6
弁カテーテル及びSRの6弁カテーテルは、中程度の圧
力で開放したが、一貫したものではなかった。PVC及
びSRの両方の2弁カテーテルは、一貫して開放するの
に高い作動圧力を必要とした。
【0145】SRw/Sカテーテルは、一貫して低い作
動値で行った唯一のテストグループであった。SRカテ
ーテル(全て)は開放しまた閉止した。PVCカテーテ
ルは、一旦開放すると、開放したままであった。
【0146】比較試験は、カミのカテーテルが一貫して
低い作動値で作動することができないことを示した。一
旦開放すると、カミのカテーテルの弁は一般に開放した
ままとなる。この結果は、シリコンオイルで処理され、
一貫して低い作動値で作動する本発明のカテーテルとは
異なる。本発明のカテーテルは、高い差圧及び低い差圧
において再現性をもって開放及び閉止した。従って、カ
ミの米国特許に従って形成されたカテーテルは、本発明
のカテーテルのように一貫してすなわち再現性をもって
機能する複数の弁を形成することはできない。更に、カ
ミのカテーテルは複数の弁を形成することができず、ま
た、本発明のカテーテルのように、優先的に作動可能な
一次弁、及びこの一次弁が作動できなくなった場合にそ
の代行として作用する二次弁を期待することができな
い。
【0147】要 約 要約すれば、本発明は、血管内カテーテルの一次弁を介
して一方向への流体の注入あるいは吸引を可能とし、こ
れと同時に上記一次弁が部分的あるいは全体的に閉塞し
た場合に流体を注入あるいは吸引する二次弁を提供す
る。
【0148】上述のことから、本発明は、注入及び洗浄
の間にいずれの二次弁にも優先して作動し、これにより
カテーテルの管腔に注入された流体が残る量を極力少な
くする一次弁を有するカテーテルのための装置及び方法
を提供することは理解されよう。
【0149】また、本発明は、特にカテーテルの先端に
おけるカテーテルの構造的な完全性を損わせることのな
いように位置された複数の弁を有するカテーテルのため
の装置及び方法を提供する。
【0150】本発明はまた、現存の標準的な手順から大
きく逸脱することなくカテーテルを位置決めしかつ用い
ることのできる複数の弁を有するカテーテルのための装
置及び方法を提供する。
【0151】更に本発明は、正の差圧及び負の差圧にお
いて作動し、単一弁型のカテーテルに適用可能な複数の
弁を有するカテーテルのための装置及び方法を提供す
る。
【0152】本発明は、その精神あるいは必須の特性か
ら逸脱することなく、他の特定の形態において具体化す
ることができる。いずれにしても上述の実施例は、単な
る例示であって制限的なものではないと考えるべきであ
る。従って本発明の範囲は、上述の記載ではなく特許請
求の範囲により示されるものである。特許請求の範囲の
意味及びその均等の範囲に入る全ての変形は、本発明の
範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置としての本発明の好ましい実施例の斜視図
である。
【図2】敷居値の差圧を受けていないために、先端側及
び基端側の弁が共に閉位置に留まっている状態にある本
発明の好ましい実施例の斜視図である。
【図3】図2の線3−3に沿って取ったカテーテルの弁
の断面図である。
【図4】先端側の弁が基端側の弁に優先して作動する本
発明の好ましい実施例の斜視図である。
【図5】先端側の弁が外方に撓んだ開位置にある状態を
図4の線5−5に沿って示すカテーテルの断面図であ
る。
【図6】先端側の弁が基端側の弁に優先して作動する本
発明の好ましい実施例の斜視図である。
【図7】先端側の弁が内方に撓んだ開位置にある状態を
図6の線7−7に沿って示すカテーテルの断面図であ
る。
【図8】先端側の弁が隣接する静脈により全体的に閉塞
され、基端側の弁が先端側の弁の代行として作用して流
体を吸引している状態の本発明の斜視図である。
【図9】基端側の弁が内方に撓んだ開位置にあって閉塞
された先端側の弁を代行して流体を吸引している状態を
図8の線9−9に沿って示すカテーテルの断面図であ
る。
【図10】第1の弁を示すカテーテルの左側の側面図で
ある。
【図11】第2の弁を示すカテーテルの右側の側面図で
ある。
【図12】図11の線12−12に沿って取ったカテー
テルの長手方向の断面図である。
【図13】図10の線13−13に沿って取ったカテー
テルの横断面図である。
【図14】図10の線14−14に沿って取ったカテー
テルの横断面図である。
【図15】図11の線15−15に沿って取ったカテー
テルの横断面図である。
【図16】多管腔型のカテーテルを備える本発明の他の
実施例の斜視図である。
【図17】図16の線17−17に沿って示す多管腔型
のカテーテルの弁の横断面図である。
【図18】本発明の範囲内における、弁を囲むある長さ
のチューブを図示する変形例の斜視図である。
【図19】図18の線19−19に沿って示すカテーテ
ルの断面図である。
【図20】本発明の範囲内における、カニューレの管腔
内の補強手段を図示する変形例の斜視図である。
【符号の説明】
10 カテーテル 12 カニューレ 14 先端 16 二次弁 18 一次弁 20 基端 28 管腔 34 縁部 36 壁部分

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の体内から流体を吸引するためにあ
    るいは患者の体内へ流体を注入するために用いられるカ
    テーテルにおいて、該カテーテルはカニューレを備え、
    該カニューレは、生体適合性の材料で形成される外側の
    壁部と、先端と、基端と、カニューレの基端と先端との
    間の2方向の流体の流れを受け入れることのできる少な
    くとも1つの液体搬送用の内側の管腔とを有しており、
    前記カテーテルが、 (a) 前記カニューレの少なくとも1つの管腔と前記
    カニューレの外側との間を連通する複数の弁を備えてお
    り、前記各々の弁は、互いに当接して流体の流れを阻止
    する封止縁部を有しており、前記弁の縁部は、前記少な
    くとも1つの管腔と前記カニューレの前記外側との間に
    所定の正の差圧が与えられると、互いに外方に動いて前
    記少なくとも1つの管腔から前記弁を介して患者の体内
    へ流体を注入することができ、また、前記弁の前記縁部
    は、前記少なくとも1つの管腔と前記カニューレの前記
    外側との間に所定の負の差圧が与えられると、互いに内
    方に動いて前記少なくとも1つの管腔から前記弁を介し
    て患者の体内からの流体を吸引することができようにな
    され、 (b) 前記複数の弁は、吸引あるいは注入の際に優先
    的に作動するように構成された一次弁と、吸引あるいは
    注入の際に該一次弁が動作できなくなった時に開放する
    ように構成された少なくとも1つの二次弁とを備えてい
    ることを特徴とするカテーテル。
  2. 【請求項2】 請求項1のカテーテルにおいて、前記カ
    テーテルは、端部が閉止された血管内カテーテルであ
    り、前記カテーテルの壁部は、前記所定の正の差圧ある
    いは前記所定の負の差圧が前記少なくとも1つの管腔に
    付与されなくなると、前記弁の縁部を一貫してかつ再現
    性をもって再封止させると共に、前記弁の作動の間にカ
    テーテルの先端に所定の度合いの剛性及び構造的な完全
    性を維持することのできる弾性材料で形成されることを
    特徴とするカテーテル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のカテーテルにおいて、
    前記複数の弁が、前記カテーテルの壁部を貫通し通常は
    閉止され直線状に設けられる単一のスリットを備え、該
    スリットの一方が他方のスリットから半径方向及び長手
    方向に変位されていることを特徴とするカテーテル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかのカテーテル
    において、前記一次弁の位置するカニューレの壁部の軟
    化の程度が、他の二次弁の位置するカニューレの壁部の
    軟化の程度よりも大きいために、前記一次弁は他のいず
    れの二次弁にも優先して作動可能であることを特徴とす
    るカテーテル。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかのカテーテル
    において、前記一次弁は、この一次弁が位置するカニュ
    ーレの壁部に可撓性が増大された領域を有していること
    を特徴とするカテーテル。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれかのカテーテル
    において、前記一次弁が、この一次弁が位置するカニュ
    ーレの壁部に減少された厚みの局部的な領域を有してい
    ることを特徴とするカテーテル。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかのカテーテル
    において、前記少なくとも1つの内側の管腔はその横断
    方向において非対称な断面を有しており、該断面が少な
    くとも1つのコーナ部を有しており、該コーナ部がカニ
    ューレの壁部における減少された厚みの局部的な領域を
    形成していることを特徴とするカテーテル。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかのカテーテル
    において、前記各々の弁の前記縁部は別個の長さを有し
    ており、これにより、各々の弁の位置するカニューレの
    壁部を異なった度合いまで機械的に弱化し、各々の弁が
    異なった所定の正の及び負の圧力で作動するようになし
    たことを特徴とするカテーテル。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかのカテーテル
    において、前記カニューレは単一の液体搬送管腔を有し
    ており、また該単一の管腔のカニューレの複数の多位置
    型弁は化学的に軟化されていることを特徴とするカテー
    テル。
  10. 【請求項10】 請求項9のカテーテルにおいて、各々
    の弁に隣接する前記カニューレの壁部は、シリコンオイ
    ルで化学的に軟化されていることを特徴とするカテーテ
    ル。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記複数の弁は、長期間の内在条件下
    で、一貫してかつ再現性をもって開放及び閉止の作動を
    行うことができることを特徴とするカテーテル。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記弁は、選択された正のあるいは負の
    差圧において一貫してかつ再現性をもって開放及び閉止
    の作動を行うことができることを特徴とするカテーテ
    ル。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記弁は、前記管腔に与えられる約−
    0.703kg/cm2から約0.141kg/cm
    2(約−10psigから約2psig)の範囲の圧力
    で、一貫してかつ再現性をもって開放及び閉止の作動を
    行うことができることを特徴とするカテーテル。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記一次弁の前記縁部が、約7.62か
    ら約10.2mm(約0.300インチから約0.40
    0インチ)の範囲の長さを有し、前記二次弁の縁部が、
    約3.81から約6.35mm(約0.150インチか
    ら約0.250インチ)の範囲の長さを有することを特
    徴とするカテーテル。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記弁は互いに長手方向に変位され、ま
    た前記基端側の弁の先端は、先端側の弁の基端とほぼ同
    じ距離だけ、カニューレの先端から長手方向に離れてい
    ることを特徴とするカテーテル。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記弁は、約10°から約180°の範
    囲で互いに半径方向に変位していることを特徴とするカ
    テーテル。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記カニューレは、約45から約70の
    ショアAジュロメータを有することを特徴とするカテー
    テル。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記各々の複数の弁が位置する前記カニ
    ューレの壁部は、約10から約45の範囲のショアAジ
    ュロメータを有することを特徴とするカテーテル。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記各々の弁は、各々対応する弁が位置
    する領域における前記管腔と前記カニューレの外側との
    間の壁部の厚みを変えることによって、異なった度合い
    まで機械的に弱化されていることを特徴とするカテーテ
    ル。
  20. 【請求項20】 請求項1又は2のカテーテルにおい
    て、前記弁が、3位置型の2方向スリット弁であること
    を特徴とするカテーテル。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至8あるいは請求項11乃
    至20のいずれかのカテーテルにおいて、カニューレの
    ほぼ全長にわたって伸長すると共にカニューレの先端に
    おいてその内側に位置する別個に使用可能な複数の管腔
    を画成するための壁手段を更に備え、前記別個に使用可
    能な管腔の各々は、別個の複数の弁に連通することがで
    きることを特徴とするカテーテル。
  22. 【請求項22】 請求項21のカテーテルにおいて、前
    記壁手段は、前記カニューレのほぼ全長にわたって伸長
    する2つの独立した管腔を画成し、これら各々の管腔
    が、別個の複数の弁に連通することができることを特徴
    とするカテーテル。
  23. 【請求項23】 請求項1乃至21のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記カニューレの管腔の内側に設けら
    れ、該カテーテルを内在させた時に患者の体から生ずる
    圧縮力を受けるカニューレの局部的な領域を位置選択可
    能に補強するための補強手段を備えることを特徴とする
    カテーテル。
  24. 【請求項24】 請求項23のカテーテルにおいて、前
    記補強手段が、前記局部的な領域において前記カニュー
    レの管腔の中に挿入されて前記圧縮力に耐え得る内側の
    管状のスリーブを有することを特徴とするカテーテル。
  25. 【請求項25】 請求項1乃至24のカテーテルにおい
    て、前記カニューレの外側に装着されると共に該カニュ
    ーレの比較的短い先端部分に沿って伸長する柔軟性を有
    するある長さのチューブを更に備え、前記弁は、前記チ
    ューブが取り付けられるカテーテルの前記短い先端部分
    に沿って位置していることを特徴とするカテーテル。
  26. 【請求項26】 請求項25のカテーテルにおいて、該
    カテーテルが更に、 (a) 前記柔軟性を有するチューブのうち前記各々の
    弁位置に設けられるスリットと、 (b) 前記カニューレの壁部のうち前記各々のスリッ
    ト位置に形成される孔とを備え、前記スリットの各側の
    前記チューブの一部が関連する孔の両縁部に張り出すよ
    うに、前記孔の寸法及び位置が決定されることを特徴と
    するカテーテル。
  27. 【請求項27】 請求項1乃至26のいずれかのカテー
    テルにおいて、前記第1の弁は、前記カニューレの長さ
    方向に沿って前記第2の弁の末端に設けられていること
    を特徴とするカテーテル。
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