JPH05243912A - ニューラルネット駆動巡回型ディジタルフィルタによる信号処理方式 - Google Patents

ニューラルネット駆動巡回型ディジタルフィルタによる信号処理方式

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JPH05243912A
JPH05243912A JP32584691A JP32584691A JPH05243912A JP H05243912 A JPH05243912 A JP H05243912A JP 32584691 A JP32584691 A JP 32584691A JP 32584691 A JP32584691 A JP 32584691A JP H05243912 A JPH05243912 A JP H05243912A
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JP
Japan
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signal
nndf
digital
output
neural network
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JP32584691A
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Gakuo Nozaki
岳夫 野崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アナログ信号をディジタル処理し、再びディジ
タル信号に再生したとき、その離散化を抑え、再現性の
良い信号処理を行う。 【構成】対象物1が出力するアナログ信号をud(v(t))を
サンプリング間隔TでA/D変換するサンプラー2とデ
ジタル変換信号aにディジタル演算を実行するNNDF
3aと、NNDFのデジタル出力信号y[kT] をD/A変
換する零次ホールド回路4から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はNNDFによる信号処理
方法、特に、アナログ信号をディジタル化し、マイクロ
コンピュータ上のニューラルネット駆動ディジタルフィ
ルタで信号処理して再びアナログ信号を精度よく再生す
るNNDFによる信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について図面を参照して詳細
に説明する。図10は、従来の第1の例を示すブロック
図である。対象物からのアナログ信号をディジタル信号
に変換し、ディジタル演算を実行し、再びアナログ信号
に変換するディジタル信号処理の基本形は、図10に示
すように、対象物1からのアナログ信号Ud(t) をサンプ
リングしてA/D変換するサンプラー2と、ディジタル
入力信号aをD/A変換してアナログ信号U(v(t)) を再
生するホールド回路4とから構成される。図10の構成
で信号処理を行う場合、対象物1から出力されるアナロ
グ信号Ud(v(t))特性を精度良く近似するためにはサンプ
リング間隔を、小さくとる必要がある。
【0003】図11は、従来の第2の例を示すブロック
図である。サンプリング間隔の制約のため、図10の構
成では対象物1からのアナログ信号特性を精度良く近似
できない場合には、図11に示すように、サンプラー2
とホールド回路4との間にさディジタルフィルタを設計
して挿入する必要がある。ディジタルフィルタ3は、デ
ィジタル入力信号aに対してディジタル加算器、乗算
器、シフトレジスタ等の基本演算要素を用いてフィルタ
リングを実行する回路である。フィルタリングされたデ
ィジタル出力信号bは、ホールド回路4でD/A変換さ
れアナログ信号u(v(t)) に戻されて信号処理を終了す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術
は、対象物からのアナログ信号特性を周波数領域で、精
度よく再生するため、図10の構成でサンプリング間隔
を小さくすると演算時間が増大する上にサンプラー2と
ホールド回路4を高精度なもの、すなわちホールド回路
を高次にする必要があり、ハードウェアのコストが高く
なるという欠点がある。さらに、ホールド回路を高次に
すると、ホールド回路の伝達関数が複雑なために、対象
物の伝達関数や出力信号の種類によっては回路の安定性
が保証されないという欠点がある。
【0005】一方、図11に示すようなディジタルフィ
ルタを仕様する場合には、サンプラー2とホールド回路
との合成伝達関数をキャンセルしてアナログ信号を完全
に再生可能なデスジタルフィルタを設計すればよいこと
になる。しかし、そのような理想的なディジタルフィル
タを実現するのは不可能であり、現実にはサンプラの出
力を直接ディジタルフィルタに入力して、対象物から出
力されるアナログ信号と近似特性がホールド回路の出力
で得られるまで、ディジタルフィルタの伝達関数の構成
やタップ係数を変更しながら試行錯誤で設計しを繰り返
すので、多大な工数が発生するという欠点がある。さら
に、フィルタの次数や構成によっては、フィルタのタッ
プ係数がサンプリング間隔に依存するので、回路の安定
性が保証されないという欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のNNDFによる
信号処理方法は、アナログ信号をサンプリングし、ディ
ジタル入力信号に変換して出力するサンプラーと、β個
の遅延素子と1個の加算器とを有し、ディジタル入力信
号に演算処理を施すNNDFと、その出力をアナログ信
号に変換する零次のホールド回路とを含むNNDFによ
る信号処理方式において、(A) 前記ディジタル入力信号
を演算処理し、NNDFに与える教師ディジタル信号を
生成する教師ディジタル信号生成パルス伝達関数が
【0007】
【0008】で与えられる教師ディジタル信号発生手
段、(B) 前記NNDFがFIRフィルタ構造を有し、対
象物から出力されるNNDFへの入力信号ud (v(t))
と、ホールド回路からのアナログ再生信号に対し、NN
DFが、タップ係数を階層型ニューラルネットの結合係
数μij、Aj を用いて、
【0009】
【0010】となる関係で決定されるNNDFの構造決
定手段、(C) 前記NNDFのタップ係数群が、入力層ユ
ニット数i個、中間層ユニット数m個、出力層ユニット
数1個をもつ階層型ニューラルネットで構成され、前記
階層型ニューラルネットの学習によって、各層間のタッ
プ係数Aj 、μijが、NNDFの出力y(kT) 、と教師デ
ィジタル信号パルス伝達関数出力d[kT] に対して、
【0011】
【0012】で設定し適応的にタップ係数を更新する手
段、とを含んで構成される。
【0013】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図で
ある。
【0014】図1に示すNNDFによる信号処理方式
は、対象物1が出力するアナログ信号をud(v(t))をサン
プリング間隔TでA/D変換するサンプラー2とデジタ
ル変換信号aにディジタル演算を実行するNNDF3a
と、NNDFのデジタル出力信号y[kT] をD/A変換す
る零次ホールド回路4から構成されている。また、NN
DFはβ個の遅延素子と1個の加算器とを有する巡回型
ディジタルフィルタであり、各遅延素子から出力される
信号のゲインとなるタップ係数群は、入力層ユニット数
β個、中間層ユニット数m個、出力層ユニット数1個の
階層型ニューラルネットで構成されている。
【0015】入力された対象物1のアナログ信号はサン
プラ2でディジタル入力信号に変換され、β個の遅延素
子によって1サンプリングごとに遅延され、階層型ニュ
ーラルネットに入力される。入力された信号は階層型ニ
ューラルネット内を並列に伝搬し、各層間ユニット出力
が計算され、出力層ユニットでNNDFの最終出力y[k
T] が計算される。さらに、NNDFの出力は、ホール
ド回路4でD/A変換器され、アナログ再生信号u(v
(t)) が出力される。一方、これと同時に、サンプラ2
の出力であるディジタル入力信号は、教師ディジタル信
号生成パルス伝達関数で信号処理された後、教師ディジ
タル信号d[kT] としてNNDFに入力される。NNDF
は与えられた教師ディジタル信号に基づいて、NNDF
との誤差を計算し、階層型ニューラルネットの学習によ
ってタップ係数を適応的に変更していく。NNDFの演
算処理過程については後で詳細に述べる。
【0016】ここでは、まず、NNDFに与える教師デ
ィジタル信号発生手段について説明する。一般にディジ
タルフィルタが理想的な特性を持つためには、サンプル
・ホールドした場合、フィードバック信号を含む対象物
1の出力のアナログ信号ud(v(t))とホールド回路4から
出力される再生アナログ信号u(v(t)) との理想的には u[v(t)]=ud[v(t)] (1) なる関係があればよい。しかし、実際にはディジタル化
による量子化誤差により、完全なアナログ再生信号を生
成する理想ディジタルフィルタを設計することは不可能
である為、できる限り元のアナログ信号特性を近似する
ディジタルフィルタを挿入する必要がある。また、NN
DFでこのディジタルフィルタを構成する場合、そのタ
ップ係数は、階層型ニューラルネットの学習によって、
教師ディジタル信号特性を近似するように、タップ係数
が形成されるので、元のアナログ信号特性をできる限り
高精度に近似している教師ディジタル信号が生成される
ことが不可欠である。ここでは図3に示される非巡回デ
ィジタルフィルタ(FInite Recursive digital filter
: 以下FIRディジタルフィルタ)3bの極限特性で
ある教師ディジタル信号生成パルス伝達関数を文献:シ
ステムと制御Vol.29,No.4 pp259-267(1985) 『連続時間
系のデジタル制御則』を参考にして、解析的に求める方
法を詳細に説明する。
【0017】アナログ入力信号 ud[v(t)] に対して、図
4に示される信号処理を施した後のホールド回路の出力
u(t)は遅延素子数β、サンプリング間隔Tとし、kT≦
t<( k+1) Tにおいて、
【0018】
【0019】と表わせる。また,そのFIRデジタルフ
ィルタ3bのパルス伝達関数をD (z)とすると
【0020】
【0021】となる。
【0022】
【0023】
【0024】である。FIRディジタルフィルタ3bの
タップ係数αi を図5に示される常微分方程式の数値積
分法の一つであるAdams-Bashforth 法の係数に対応させ
ると、Adams-Bashforth 法の段数βに一致する。
【0025】一方、数値計算法に於けるAdams-Bashfort
h 法の段数とその計算精度は図6に示される関係があ
る。そこで、βが大きい程精度が良くなることに着目す
れば,β→∞のFIRディジタルフィルタは限りなくア
ナログ信号を近似していることが期待できる。遅延素子
数βのFIRデジタルフィルタのパルス伝達関数におい
て、Z=ejwTと置き,(但し、j は複素数)、Dβ (e
jwT) を 1−e-jwT で整理すると、
【0026】
【0027】( 1−e-jwT) のべき乗でくくるとAdams-
Bashforth 法を後退差分形式で表現した時の係数値が現
れる。以上の例から類推によって、β→∞のFIRディ
ジタルフィルタのパルス伝達関数は
【0028】
【0029】と表すことができる。ただし、
【0030】
【0031】である。 ここで,Adams-Bashforth法の数
値計算アルゴリスムの導出法にもどって(4) を比較する
と、D (ejwT) はMaclaurin 展開の係数εm を与える母
関数と定義されるので、t=( 1−e-jwT) と置き換え
(5) を代入し、一般化した二項定理を用いると(4) 式は
【0032】
【0033】の簡単な定積分となる。
【0034】(1−t)-r =exp[−rloge(1−t) ]
と, おけば (7)は
【0035】
【0036】となる。置き換えたtをもどして整理する
と,β→∞の場合の非巡回型ディジタルフィルタの周波
数応答は
【0037】
【0038】と、教師信号入力パルス伝達関数を解析的
に求めることができる。さらに、変型すると、
【0039】
【0040】となっている。一方、D/A変換器である
ホールド回路を零次とし、その伝達関数をH(jω) とす
れば
【0041】
【0042】である。式(10)と、式(11)は図3に示され
るようにカスケード接続されているので、式(11)のe
(-jwT/2)と式(10)のe(jwT/2) は常にキャンセルされ
る。従って、信号処理による位相のズレはサンプラの位
相だけになる。図7,図8は対象物1からのアナログ信
号をu(v(t) )=e-t、サンプリング時間を0.5[SEC]
とた時の、図4に示されるデジタル処理を行なった時の
周波数特性を示すボード線図である。横軸は周波数、縦
軸は図7においてはゲイン[dB]、図8においては位相[d
eg] である。β=1は従来のデジタル信号処理を行った
時の再現された出力信号u(v(t) )の周波数特性、β
=2,3は図4に示されるFIRデジタルフィルタを用
いた時の出力信号u(v(t) )の周波数特性、β→∞は
図4に示されたFIRデジタルフィルタの極限特性の出
力信号u(v(t) )の周波数特性である。図6のゲイン
線図において、従来のデジタル信号処理は元のアナログ
信号を比較的良く近似し、周波数帯域を広く取れるよう
にみえるが、位相特性はかなり劣化する。一方、FIR
デジタルフィルタを挿入した場合、ゲイン特性は高周波
数帯域においては従来のデジタル信号処理方式に比べ、
やや劣化する。しかし、サンプリング周波数ωs (=1/
T) とした時、周波数帯域0<ω<ωs 以外で実用上使
用されることはないのでその範囲ではβの大きいFIR
デジタルフィルタを挿入することで特性の改善が図れ、
β=1における従来の単純なサンプル・ホールドによる
ディジタル化よりもアナログ特性に対する近似の度合が
高いことが言える。
【0043】以上の観点から、アナログ信号をサンプラ
でディジタル化したディジタル入力信号は、このFIR
ディジタルフィルタで演算処理後、教師ディジタル信号
d[kT] としてNNDFへ入力すると、アナログ信号を単
純に、ディジタル化した教師ディジタル信号を入力する
よりも、よりアナログ信号特性を再現するように、ニュ
ーラルネットは学習によって適応的にタップ係数を更新
していくことができる。
【0044】図2および図3は、NNDFの構成法、信
号処理過程を示すフローチャートである。NNDFのタ
イプをFIR型ディジタルフィルタとし、そのタップ係
数群を階層型ニューラルネットで構成する。まず、手順
6でタップ係数をの小さな乱数で初期化する。また、k
=0時刻でのディジタル入力信号の(i−1)個の遅延
素子の出力の出発値も同様に手順7で小さな乱数で初期
化する。いま、図1に示す対象物1からのフィードバッ
ク信号v(t)を含むアナログ入力信号ud[v(t)]とし、kT
時刻における階層型ニューラルネットの入力層ユニット
をx(i)[kT] (i=1、2…β)と表記する。手順8で
入力されたアナログ信号は、サンプラー2によってディ
ジタル化され、手順9でud[v(kT)] はβ個の遅延素子に
よって、1サンプリング時間ごとに遅延される。さらに
手順10で遅延信号は階層型ニューラルネットの各入力
層ユニットに入力され、i番目の入力層ユニットx(i)
に入力されるディジタル入力信号の時刻kTに於ける関
係式は x(i)[kT] =ud[v[(k-i+1)T] ] (12) となる。入力された信号は各層間の結合係数倍されて並
列に階層型ニューラルネットの各層間を伝搬していく。
この時、j番目のNNDFの中間層ユニットの出力値は
手順11で次式の様に計算される。
【0045】
【0046】
【0047】ただし、 P(j)[kT] は中間層ユニットに
おける出力、f1(x)は f1 (x)=1/( 1+e-x) (14) なる非線形特性をもつシグモイド関数である。続いて、
中間層ユニット出力は、出力層ユニットの入力信号とな
り、手順12でNNDFの出力y[kT] としてが次式の様
に計算される。
【0048】
【0049】
【0050】ただし、Aj は中間層ユニットと出力層ユ
ニット間の結合係数、f2 (x)は出力層に限り元の信
号レベルに合わせるために、 f2 (x)=x (17) なる線形関数を採用する。従って、ホールド回路4から
出力されるNNDFの信号処理に基づく式(2) に対応す
る再生アナログ信号u(v(t) )は式(12)と式(15)か
ら、
【0051】
【0052】となることがわかる。さらに、手順13で
教師ディジタル信号とNNDFの出力信号の2乗誤差
【0053】
【0054】が計算され、手順14で学習収束規格値ε
(ただし、εは充分小さな正の実数)以下になるまで学
習が行なわれる。学習が収束しない場合には、手順1
6,手順17で、NNDFのタップ係数を更新する。ま
ず、手順16では、出力層と中間層間のタップ係数が次
式のように計算される。
【0055】
【0056】
【0057】続いて、手順17で中間層と入力層間のタ
ップ係数が次式のように更新される。
【0058】
【0059】
【0060】NNDFの学習過程では、アナログ入力信
号u(v(t))のサンプリングされたディジタル入力信号と
教師ディジタル信号の各kT時刻での値をセットで与
え、学習が収束するまで繰り返してNNDFで演算処理
を行なう。学習の終了時点では、階層型ニューラルネッ
トの荷重値Aj 、μijとしてタップ係数が唯一決定さ
れ、手順15で計算機内のメモリに格納される。
【0061】以上述べた様にNNDF部では、手順1
0、手順11、手順12、手順13、手順14、手順1
5、手順16、手順17の過程で、式(13)、式(15)から
明かなように、ディジタル入力信号の積分演算過程を実
行し、かつ図9に示すように、kT≦t<( k+1) T
におけるディジタル入力信号を順次推定、補間していく
ことになる。また、ニューラルネット内では、入力され
たディジタル入力信号は各層間ユニットの結合係数倍さ
れて、信号が並列に伝搬するので、図2および図3に示
されるような構造をもつi×j個のFIRディジタルフ
イルタの積分過程が並列に実行されていることと等価で
ある。従って、学習の過程では、この並列積分演算処理
過程の信号流れの優劣が、ニューラルネットの結合係数
の強度、すなわちNNDFのタップ係数Aj 、μij
して蓄えられていくことになる。
【0062】また、学習終了後のNNDFのタップ係数
j 、μijは、未知の時変アナログ信号を入力しても、
NNDFの信号処理演算により、元のアナログ信号を再
生することができる巡回型ディジタルフィルタを学習に
よって獲得しているので、例えば、入力される任意の時
変アナログ信号に局所的なノイズがのっているような場
合や、任意の時刻の信号情報が欠落している場合でも、
NNDFによるディジタル信号処理によって、各サンプ
ル時刻の推定、補間され、ノイズにも強い信号再現特性
を実現できる。
【0063】
【発明の効果】本発明のNNDFによる信号処理方式
は、対象物の出力するアナログ信号をサンプラーとホー
ルド回路の間に、巡回型ディジタルフィルタのタップ係
数を階層型ニューラルネットの結合係数に対応させた、
NNDFを挿入する。NNDFに与える教師ディジタル
信号は単純にアナログ信号をサンプリングしたディジタ
ル入力信号を与える代わりに、Adams-Bashforth 法の数
値計算アルゴリスムによりタップ係数が定まるFIRデ
ジ、 タルフィルタの遅延素子数を増加させた極限(β→
∞)の周波数特性を持つFIRディジタルフィルタで信
号処理した教師ディジタル信号を入力する。この信号は
対象物から出力されるアナログ入力信号の周波数特性を
広帯域にわたって精度よく近似しているので、階層型ニ
ューラルネットの学習の終了時点では、もとのアナログ
入力信号特性を反映する適切なNNDFのタップ係数が
形成されるという効果がある。学習の過程では、各層間
のタップ係数修正式に対し、1時刻前のタップ係数修正
量と学習安定化係数の積を修正項に加えることによっ
て、学習が安定に進み、タップ係数の形成が良好に行な
われるという効果がある。
【0064】また、学習で形成されたタップ係数は、任
意の時変アナログ信号にノイズが含まれている場合で
も、元の信号特性を学習によって各サンプリング間隔間
の信号を補間、推定するように演算処理されるので、耐
ノイズ特性にすぐれたフィルタリング機能と信号再現性
が実現できるという効果がある。
【0065】さらに、階層型ニューラルネットが学習に
よってタップ係数を適応的に更新していくので、フィル
タの設計の自動化できる上、任意のアナログ信号特性を
反映したディジタルフィルタが学習によって、容易に構
成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】NNDFの構成法、信号処理過程を示すフロー
チャートである。
【図3】NNDFの構成法、信号処理過程を示すフロー
チャートである。
【図4】Adams-Bashforth 型FIRデジタルフィルタを
用いたデジタル信号処理方式のブロック図である。
【図5】Adams-Bashforth 型FIRデジタルフィルタの
フィードフォワードタップ係数、および常微分方程式の
数値計算法の1つであるAdams-Bashforth 法の係数値を
示す図である。
【図6】Adams-Bashforth 型FIRデジタルフィルタの
遅延素子数および数値計算法のAdams-Bashforth 法の段
数と計算精度との対照を示す図である。
【図7】ゲイン−周波数関係を示すグラフである。
【図8】位相−周波数関係を示すグラフである。
【図9】NNDFの各サンプリング時刻でのデータ補間
の概念図である。
【図10】従来の第1の例を示すブロック図である。
【図11】従来の第2の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 対象物 2 サンプラー(A/D変換器) 3a ニューラルネット駆動巡回型デジタルフィルタ 3b FIRデジタルフィルタ( Adams-Bashforth型
を含む) 3c 一般に設計されているディジタルフィルタ 4 ホールド回路(D/A変換器) 5 教師ディジタル信号生成パルス伝達関数 a ディジタル入力信号 b ディジタル出力信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アナログ信号をサンプリングし、ディジタ
    ル入力信号に変換して出力するサンプラーと、β個の遅
    延素子と1個の加算器とを有し、ディジタル入力信号に
    演算処理を施すニューラルネット駆動巡回型デジタルフ
    ィルタ(以下NNDF)と、その出力をアナログ信号に
    変換する零次のホールド回路とを含むNNDFによる信
    号処理方式において、 (A) 前記ディジタル入力信号を演算処理し、NNDFに
    与える教師ディジタル信号を生成する教師ディジタル信
    号生成パルス伝達関数が で与えられる教師ディジタル信号発生手段、 (B) 前記NNDFが巡回形ディジタルフィルタ(以下F
    IRフィルタ)構造を有し、対象物から出力されるNN
    DFへの入力信号ud (v(t))と、ホールド回路からの
    アナログ再生信号に対し、NNDFが、タップ係数を階
    層型ニューラルネットの結合係数μij、Aj を用いて、 となる関係で決定されるNNDFの構造決定手段、 (C) 前記NNDFのタップ係数群が、入力層ユニット数
    i個、中間層ユニット数m個、出力層ユニット数1個を
    もつ階層型ニューラルネットで構成され、前記階層型ニ
    ューラルネットの学習によって、各層間のタップ係数A
    j 、μijが、NNDFの出力y(kT) 、と教師ディジタル
    信号パルス伝達関数出力d[kT] に対して、 で設定し適応的にタップ係数を更新する手段、 とを含むことを特徴とするNNDFによる信号処理方
    法。
JP32584691A 1991-12-10 1991-12-10 ニューラルネット駆動巡回型ディジタルフィルタによる信号処理方式 Withdrawn JPH05243912A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6519577B1 (en) 1997-12-19 2003-02-11 Bae Systems Plc Digital signal filter using weightless neural techniques

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6519577B1 (en) 1997-12-19 2003-02-11 Bae Systems Plc Digital signal filter using weightless neural techniques

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