JP3649847B2 - 残響除去方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、会議室、ホールなど残響のある場所で音声を明瞭に受音するのに用いる残響除去方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、残響音声から残響を除去する方法として、話者位置から基準信号を発生して、受音点までの伝達関数を事前に測定しておき、その伝達関数の逆フィルタを計算し、受音信号に畳み込むことによって残響を除去する方法があった。[参考文献:M.Miyoshi and Y.Kaneda, "Inverse filtering of room acoustics," IEEE Trans.ASSP,36(2),pp.145-152(1988)]
図1は、受音点までの伝達関数を事前に測定し逆フィルタを計算する上記文献に示された従来の残響除去装置200 の技術を説明する図であり、21,22 は第1、第2チャネル残響音声入力端子、3は残響除去音声出力端子、4は逆フィルタ処理部、6は逆フィルタ係数計算部、71,72 は第1、第2チャネルマイクロホン、9は話者、21は事前伝達関数測定部、22は伝達関数測定基準信号発生部、23は伝達関数測定用基準信号出力端子、24はスピーカである。
【0003】
従来の残響除去装置200 を動作させるには、第1に、伝達関数測定用基準信号発生部22で発生された基準信号を伝達関数測定用基準信号出力端子23に通して話者9と同じ位置におかれたスピーカ24より出力する。第2に、部屋の残響が加わった基準信号を第1チャネルマイクロホン71 と第2チャネルマイクロホン72とで受音する。第3に、受音された各チャネルの信号と基準信号から事前伝達関数測定部21で、話者9の位置から第1チャネル残響音声入力端子21までの伝達関数と話者9の位置から第2チャネル残響音声入力端子22までの伝達関数を計算する。第4に、逆フィルタ係数計算部6で測定された各チャネルの伝達関数の特性を打ち消す逆フィルタ係数を計算し、その逆フィルタ係数を用いて逆フィルタ処理部4で処理することにより残響除去された音声信号を残響除去音声出力端子3から出力する。
【0004】
しかし、この従来法だと事前に話者9の位置からマイクロホン71,72 の位置である受音点までの伝達関数を測定しておく必要があり、事前に測定ができない場合、あるいは話者及び/又はマイクロホンが移動したり、室内の人やものが移動することにより伝達関数が時時刻々変化する場合などには適用が難しい欠点があった。
【0005】
Hong Wang は、2つのマイクロホン出力をそれぞれ逆フィルタを通してから互いに加算する残響除去システムを提案している。そのシステムでは、基準信号を使った伝達関数の測定は行わず、話者から2つのマイクロホン出力に至る2つのチャネルの伝達関数C1、C2を仮定し、その比C2/C1 を伝達関数として有する評価用フィルタを設け、第2チャネルを通った信号をその評価用フィルタに通した出力と第1チャネルを通った信号との差が0となるようにC2/C1 を決め、そのC2/C1 からPade近似により上記2つの逆フィルタの係数C2,C1 を決定している("MULTI-CHANNEL DECONVOLUTION USING PADE APPROXIMATION",IEEE,1995, pp.3007-3009)。この方法では、残響除去出力は評価情報として使われていない(即ちフィードバックされていない)ので、高い精度の残響除去は期待できない。またC2/C1 の計算においてC1が0の場合、C2/C1 が発散する問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来法では事前に話者位置から受音点までの伝達関数を測定しておく必要があった点を解決し、事前に測定ができない場合、あるいは伝達関数が時時刻々変化する場合などにも適用できる残響除去方法及び装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の残響除去方法によれば、残響のある室内でマイクロホンにより受音された話者からの残響音声から残響成分を除去する残響除去方法であって、以下のステップを含む:
(a) 異なる位置に設置した少なくとも2つのマイクロホンで話者からの残響音声をそれぞれ受音して第1及び第2受音信号を入力し、
(b) 上記第1及び第2受音信号に対し、上記話者から上記第1及び第2受音信号のそれぞれの入力に至る第1及び第2伝達関数の逆フィルタ処理を行うことにより残響除去信号を得て、
(c) 上記残響除去信号を残響除去された音声信号として出力すると共に、上記第1及び第2受音信号と上記残響除去信号とから残留残響成分に対応する量を評価量として求め、
(d) 上記評価量が0に最も近づくように上記逆フィルタ処理の逆フィルタ係数を計算し、その逆フィルタ係数によりそれまでの逆フィルタ係数を更新し、
(e) 上記ステップ(a) に戻り、再びステップ(a)〜(d)を繰り返す。
【0008】
この様に、本発明の残響除去方法及び装置では入力受音信号と出力残響除去信号とから残響除去性能を評価する手段を設け、その評価結果が最適になるように逆フィルタ係数を計算することを最も主要な特徴とする。残響除去処理後の音声を評価し、その評価結果を逐次、残響除去処理に反映させるため、事前に伝達関数を測定する必要がない点が、従来の技術との相違点である。
【0009】
本発明においては、残響除去性能評価部では残響除去処理中も逐次、評価を行い、逆フィルタ係数計算部ではその結果に基づいて逆フィルタ係数を計算する。従って、事前に伝達関数がわからない場合あるいは伝達関数が時時刻々変化する場合でも、評価結果が最適となるように逐次、逆フィルタ係数を更新していくことにより、残響除去を行うことができる。
【0010】
演算量を削減するため、2チャネルの受音信号をそれぞれ複数のサブバンドに分割し、間引きを行ってからそれぞれのサブバンドでこの発明による残響除去を行い、その残響除去されたサブバンド信号を補間してから合成しても全帯域残響除去信号として出力してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明による残響除去の原理を説明するための残響除去装置100のブロック図であり、21は第1チャネル残響音声入力端子、22は第2チャネル残響音声入力端子、3は残響除去音声出力端子、4は逆フィルタ処理部、5は残響除去性能評価部、6は逆フィルタ係数計算部、71は第1チャネルマイクロホン、72は第2チャネルマイクロホン、9は話者である。
【0012】
本発明の残響除去装置100を動作するには、第1に、話者9によって発声された音声を部屋の互いに異なる任意の位置に設置された第1及び第2チャネルマイクロホン71,72 により受音して第1及び第2チャネル残響音声入力端子21,22に入力する。第2に、各チャネルの入力信号を逆フィルタ処理部4によりフィルタ処理する。第3に、逆フィルタ処理部4の出力信号と各チャネルの入力信号とから残響除去性能評価部5で残響除去性能を評価する。第4に、その評価結果に基づき評価結果が最適に近付くように逆フィルタ係数計算部6で逆フィルタ処理部4のフィルタ係数を計算し更新する。以上の第1から第4までを繰り返していくことにより端子3に出力される信号中の残響除去が行われる。
第1実施例
図3は、図2で示した本発明の原理による残響除去装置の第1の実施例のブロック図であり、111 は第1逆フィルタ部、112 は第2逆フィルタ部、12は加算演算部、131 は第1チャネル伝達関数摸擬フィルタ部、132 は第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部、15は伝達関数推定部、161 は第1差分演算部、162 は第2差分演算部である。図2における逆フィルタ処理部4は、図3では第1逆フィルタ部111 と第2逆フィルタ部112 と加算演算部12とから構成される。また図2における残響除去性能評価部5は図3では第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 と第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 と伝達関数推定部15と第1差分演算部161 と第2差分演算部162 とから構成されるが、動作原理は図2の場合と同じである。
【0013】
次に動作について説明する。第1チャネル残響音声入力端子21からの入力信号は第1逆フィルタ部111 に入力され、第2チャネル残響音声入力端子22からの入力信号は第2逆フィルタ部112 に入力され、各逆フィルタ部111、112の出力信号は加算演算部12で加算され残響除去音声として残響除去音声出力端子3から出力される。加算演算部12の出力信号はまた第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 と第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 とに入力される。第1差分演算部161 で第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 の出力信号と第1チャネル残響音声入力端子21からの入力信号との差分をとる。第2差分演算部162 で第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 の出力信号と第2チャネル残響音声入力端子22からの入力信号との差分をとる。各差分演算部161、162の差分出力である誤差信号e1(z),e2(z) が0となるように逆フィルタ係数計算部6で第1逆フィルタ係数と第2逆フィルタ係数を計算し、かつ各差分演算部161、162の出力誤差信号が0となるように伝達関数推定部15で第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 のフィルタ係数と第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 のフィルタ係数とを計算することにより残響除去が行える。
【0014】
ここで、各差分演算部161、162の出力誤差信号が残響除去性能の評価量となっており、0となれば残響除去が完全にできていることが以下のように証明される。一般に、フィルタの伝達関数はそのフィルタの係数によって規定されるので、伝達関数とフィルタ係数は等価であり、以下の説明においては、フィルタの伝達関数を表す記号例えばH(z),C(z) などをフィルタ係数を表す記号としても使用する。
【0015】
図3のように音声信号Z変換をX(z)、話者9から第1チャネル残響音声入力端子21までの伝達関数をC1(z) 、話者9から第2チャネル残響音声入力端子22までの伝達関数をC2(z) 、第1チャネル残響音声入力端子21での入力信号をM1(z) 、第2チャネル残響音声入力端子22での入力信号をM2(z) 、第1及び第2逆フィルタ部111、112の伝達関数をそれぞれH1(z)、H2(z)、第1及び第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部131、132の伝達関数をB1(z)、B2(z)、残響除去音声信号をY(z)、第1差分演算部161 の出力誤差信号をe1(z) 、第2差分演算部162 の出力誤差信号をe2(z) とする。
【0016】
誤差信号e1(z),e2(z) が0になるように伝達関数H1(z),H2(z),B1(z),B2(z) を設定した場合にB1(z)=αC1(z), B2(z)=αC2(z)(αは任意定数)となり、またH1(z),H2(z) がC1(z),C2(z) の逆フィルタとなり、そしてY(z)=(1/α)X(z) となること、つまり定数倍を除いて音声信号が復元できていることを以下に示す。
図3においてe1(z),e2(z) が0の時、
e1(z)=M1(z)−B1(z)Y(z)
=[C1(z)−B1(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)}]X(z)
=0
e2(z)=M2(z)−B2(z)Y(z)
=[C2(z)−B2(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)}]X(z)
=0 …… (1)
となる。任意の音声信号X(z)に対して、式(1) が成り立つとすると、
C1(z)=B1(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)}
C2(z)=B2(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)} …… (2)
でなければならない。ここでC1(z),C2(z) が有限長で共通零点を持たないとすると式(2) より
C1(z)B2(z)=C2(z)B1(z)
が得られる。B1(z)はC1(z)を模擬し、B2(z)はC2(z)を模擬しているので、B1(z)=αC1(z)とおけば
B2(z)=αC2(z) (α:任意定数) …… (3)
となることがわかる。式(3) を式(2) に代入して、
C1(z)=αC1(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)}
C2(z)=αC2(z){H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)} …… (4)
両辺をαC1(z)、αC2(z)で除せば、
1/α=H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z) …… (5)
となる。図3の逆フィルタ部4を通って出力される信号Y(z)は次式のように表せる。
【0017】
Y(z)={H1(z)C1(z)+H2(z)C2(z)}X(z) …… (6)
従って、
Y(z)=(1/α)X(z) …… (7)
となり、Y(z)は定数倍を除いて音声信号X(z)と等しくなる。
以上のことより、各差分演算部161、162の出力誤差信号e1(z)、e2(z)が0となるように逆フィルタ係数計算部6で第1及び第2逆フィルタ部111,112 に設定する第1及び第2逆フィルタ係数を計算し、また、伝達関数推定部15で第1及び第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部131,132 に設定するフィルタ係数を計算することにより残響除去が行えることがわかる。
【0018】
次に、各フィルタ係数の計算方法について説明する。まず第1の方法は、逆フィルタ係数計算部6と伝達関数推定部15において、例えば学習同定法、射影法などの適応アルゴリズムを用いて誤差信号e1(z)、e2(z)のパワーが最小となるようなフィルタ係数を求める方法である。
しかし、この第1の計算方法では求めるフィルタ伝達関数H1(z)、H2(z)とB1(z)、B2(z)とが直列に結合されているので、誤差信号e1(z)、e2(z)が各フィルタ係数に対して単純な2次誤差曲面を形成せず、フィルタ係数が局所最適解に収束してしまう恐れがある。そこで、第2の計算方法として誤差信号e1(z),e2(z) と共に、更に別の評価値を使用することにより誤差曲面を平均化して局所最適解になりにくくする。その具体的実施例を次に説明する。
第2実施例
図4は、本発明による残響除去装置の第2実施例のブロック図であり、181 は第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部、182 は第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部、17は誤差分演算部である。図4に示す第2実施例の構成は、図3の第1実施例における残響除去性能評価部5の構成要素として第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 と第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部182 と誤差演算部17とから成るフィルタ係数拘束部25が加わったものと同様の構成である。
【0019】
次に動作について説明する。第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 のフィルタの係数は第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 のフィルタ係数B2(z) を複製したものであり、第1チャネル関数模擬複製フィルタ部182 のフィルタ係数は第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 のフィルタ係数B1(z) を複製したものである。第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 へは第1チャネル残響音声入力端子21からの信号M1(z) が入力され、第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部182 へは第2チャネル残響音声入力端子22からの信号M2(z) が入力される。誤差演算部17で第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 の出力信号と第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部182 の出力信号の差が得られ、誤差信号eM(z) が生成され、逆フィルタ係数計算部6と伝達関数推定部15に与えられる。
【0020】
ここで、図4の各部に信号で示したように第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 のフィルタ係数のz変換は B2(z)、第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部182 のフィルタ係数のz変換は B1(z)、誤差演算部17の出力誤差信号を eM(z)とする。第1チャネル音響音声入力端子21での入力信号及び第2チャネル残響音声入力端子22での入力信号はM1(z)=C1(z)X(z)及びM2(z)=C2(z)X(z) であるので、誤差信号 eM(z)は次式のようになる。
【0021】
eM(z)=M1(z)B2(z)−M2(z)B1(z)
={C1(z)B2(z)−C2(z)B1(z)}X(z) …… (8)
図3の第1実施例で説明したように、フィルタ係数B1(z)及びB2(z)はそれぞれ話者9から入力端子21及び22までの伝達関数を模擬しているものであり、従って、図4に示すように、話者9から誤差演算部17に至る経路を構成する伝達関数C1(z)とB2(z)の直列接続と伝達関数C2(z)とB1(z)の直列接続は、理想的には互いに等価になるはずである。逆に言えば、式(8) の誤差信号 eM(z)を0とするためにはB1(z)=αC1(z), B2(z)=αC2(z)となる必要があり、これは式(3) で示したものと同じ条件である。つまり、B1(z)、B2(z)がそれぞれC1(z)、C2(z)を精度よく模擬していれば、第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部181 の出力信号は M1(z)C2(z)=X(z)C1(z)C2(z)となり、第1チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部182 の出力信号は M2(z)C1(z)=X(z)C2(z)C1(z)となるので、誤差演算部17の出力誤差信号eM(z) は0となる。従って、eM(z) もe1(z),e2(z) と同時に0となるようフィルタ係数H1(z),H2(z),B1(z),B2(z) の更新を行うことにより、eM(z) による誤差曲面と e1(z),e2(z)による誤差曲面が平均化され、局所最適解へ収束しにくくなる。これに基づき、逆フィルタ係数計算部6及び伝達関数推定部15ではそれぞれ第1差分演算部161 の出力誤差信号e1(z) と第2差分演算部162 の出力誤差信号e2(z) に加え、誤差演算部17の出力誤差信号eM(z) も0となるように、第1、第2逆フィルタ部111、112及び第1、第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部131、132の各フィルタ係数を計算する。
【0022】
ここで、逆フィルタ係数計算部6及び伝達関数推定部15において、例えば射影アルゴリズムを用いて e1(z),e2(z),eM(z)が0となるようにフィルタ係数を計算する場合について説明する。
H1(z),H2(z),B1(z),B2(z) の逆z変換に対応するk番目時刻の各フィルタ係数ベクトルをh1(k),h2(k),b1(k),b2(k)とし、M1(z),M2(z)の逆z変換に対応する時間信号を m1(k),m2(k)とし、e1(z),e2(z),e M (z) の逆変換に対応する時間信号を E1(k),E2(k),E3(k)とすると、第1、第2逆フィルタ部111、112及び第1、第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部131、132のフィルタ係数ベクトルは以下の逐次計算式(9) 及び(10)でそれぞれ計算される。
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
ここで
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】
β1(k)=[M1(k)TM1(k)+δI]-1
β2(k)=[M2(k)TM2(k)+δI]-1
β3(k)=[M3(k)TM3(k)+δI]-1
M1(k)=[m'(k),m'(k-1),…,m'(k-p+1)]T
m'(k)=[m'1(k),m'1(k-1),…,m'1(k-L1+1),
m'2(k),m'2(k-1),…,m'2(k-L2+1)]T
m'1(k)=m1(k)*b1(k)
m'2(k)=m2(k)*b2(k)
M2(k)=[y(k),y(k-1),…,y(k-p+1)]T
y(k)=[y(k),y(k-1),…,y(k-L3+1),
y(k),y(k-1),…,y(k-L4+1)]T
M3(k)=[m(k),m(k-1),…,m(k-p+1)]T
m(k)=[m2(k),m2(k-1),…,m2(k-L3+1),
-m1(k),-m1(k-1),…,-m1(k-L4+1)]T
である。ただし、*はk番目時刻の各フィルタ係数ベクトルの畳み込みを表し、pは射影次数、L1,L2,L3,L4 は各フィルタ係数ベクトルの長さ、δは逆フィルタ計算を安定に行うための定数、μ及びλはステップゲイン、Iは単位行列である。また、任意定数αを決めるために b1(k),b2(k)の任意の係数ベクトル上の一箇所を固定して計算する。式(9),(10)を用いることにより、第1差分演算部161 と第2差分演算部162 と誤差演算部17の各出力を0にするよう適応的に第1、第2逆フィルタ111、112及び第1、第2チャネル伝達関数模擬フィルタ131、132のフィルタ係数ベクトルを計算することができる。
【0027】
前述の図3の実施例における逆フィルタ係数計算部6及び伝達関数推定部15のフィルタ係数の計算についても学習同定法や射影法などの適応アルゴリズムを用いて、第1差分演算部161と第2差分演算部162の各出力を0にするよう適応的に計算してもよい。
図4に示した本発明による残響除去装置の第2の実施例の動作確認のため、インパルス応答の一例として、図5A,5Bに示す30タップの伝達関数 C1,C2を用い、残響除去のシュミレーション実験を行った。話者9としての音源信号として白色雑音を用いた。第1逆フィルタ部111 はH1、第2逆フィルタ部112 はH2フィルタ係数で、そのタップ長は29、第1チャネル伝達関数模擬フィルタ部131 はB1、第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部132 はB2のフィルタ係数で、その各タップ長は30である。図5A,5Bに、オリジナル伝達関数C1,C2(実線)と推定された伝達関数B1,B2(破線)の時間波形を示す。図5A,5Bから位相も含めた波形レベルでよく推定できていることがわかる。図6A,6Bに、話者9としての音源としてインパルスを発生したときの出力信号Y(z)の波形を実線で示すと共に、残響除去処理を行う前の2つの入力信号M1(z),M2(z) の波形を破線と一点鎖線で示す。時間領域の応答特性を示す図6A,及び周波数領域の特性を示す図6Bから、本発明の残響除去装置によりインパルス音の後続する残響成分が低減していることがわかる。また、周波数領域の図6Bから本方法の残響抑圧効果により周波数スペクトルが平坦化していることがわかる。
第3実施例
前述の各実施例では、マイクロホンを異なる位置に2つ設け、話者(音源)からの2チャネルの音声信号に基づいてそれらの信号中の残響成分が互いにキャンセルするようにそれら2チャネルの伝達関数に対する逆フィルタの係数を推定する場合について説明したが、この発明の原理は2チャネルに限定されるものではなく、3チャネル以上の場合にも適用できる。図7は図3の第1実施例の構成を3チャネルに適用した場合のシステム構成を示し、図3の対応する部分には同様の参照番号を付けてある。
【0028】
3つの異なる位置に設けられた第1、第2、第3マイクロホン71,72,73からの信号は入力端子21,22,23を経て第1、第2、第3逆フィルタ111,112,113 に与えられると共に、第1、第2、第3差分演算部161,162,163 に与えられる。3つの逆フィルタ111,112,113 の出力は加算演算部12で互いに加算され、加算結果は残響除去された信号として出力端子3に出力されると共に、第1、第2、第3チャネル伝達関数模擬フィルタ部131,132,133 に共通に与えられる。これら伝達関数模擬フィルタ131,132,133 の出力は第1、第2、第3差分演算部161,162,163 に与えられて、入力端子21,22,23からの入力信号から減算され、減算結果は誤差信号e1(z),e2(z),e3(z) として出力される。
【0029】
差分演算部161,162,163 からの誤差信号e1(z),e2(z),e3(z) は逆フィルタ係数計算部6に与えられると共に、伝達関数推定部15に与えられる。逆フィルタ係数計算部6及び伝達関数推定部15は図3の第1実施例と同様にして与えられた誤差信号e1(z),e2(z),e3(z) が0になるようにそれぞれ逆フィルタ係数H1(z),H2(z),H3(z) 及びフィルタ係数B1(z),B2(z),B3(z) を例えば適応アルゴリズムによりそれぞれ計算し、計算したフィルタ係数をそれぞれ第1、第2、第3逆フィルタ部111,112,113 及び第1、第2、第3チャネル伝達関数模擬フィルタ部131,132,133に設定する。
第4実施例
室内の残響時間を例えば残響時間を200msec とし、インパルス応答を12KHz でサンプリングした場合には、残響特性を表すインパルス応答の次数は約2400次となる。前述の第1及び第2実施例(図2及び3)においてこの様な大きな次数のインパルス応答に対応した逆フィルタ111,112、伝達関数模擬フィルタ部131,132、図4の実施例では更に伝達関数模擬フィルタ部181,182などの次数も2400と非常に大きくする必要があり、それらのフィルタ係数を前述の例えば射影アルゴリズムのような適応アルゴリズムを使って計算するために、膨大な計算量を必要とする。この様な適応アルゴリズムに必要とされる計算量を削減するには、各チャネルの入力音声をサブバンドに分割し、各サブバンドで間引き処理を行うことにより伝達関数の各サブバンド当たりの次数を削減して所望の処理(ここでは残響除去処理)をサブバンド毎に実施した後、サンプルを補間して再び全帯域信号に合成する事により可能なことは周知である。
【0030】
ここではこのサブバンド分割法を利用した実施例を図8を参照して説明する。図8に示すように、この実施例ではマイクロホン71,72 により受音された信号M1(z)、M2(z)の組はサブバンド分割/間引き部31に与えられ、予め決めた複数のサブバンドに分割され、各サブバンド信号の組は予め決めた間引き率Rでサンプルが間引かれてサブバンド信号m1k(z),m2k(z) の組とされる。
【0031】
これらのサブバンド信号の組はサブバンド残響除去部1001,…,100Kの対応する1つに与えられる。各サブバンド残響除去部1001,…,100Kの構成は例えば図2、3、4のいずれかで示したものと同様であるが、使用される各フィルタの次数は間引き率Rに対応して小さくされている。サブバンド残響除去部1001,…,100Kからの残響除去された信号y1(z),…,yK(z)は補間/合成部32で間引きされた数のサンプルを補間して全サブバンド信号が合成され、全帯域信号Y(z)として端子3に出力される。
【0032】
次に本発明の残響除去方法について説明する。基本的には図2の残響除去装置の動作手順と同じであるが、図9に示す流れ図を参照して説明する。
ステップS1:異なる位置に設置した少なくとも2つのマイクロホンで音源からの残響音声をそれぞれ受音して2つの受音信号を得て、
ステップS2:上記2つの受音信号に対し、上記音源からマイクロホンの出力にいたる伝達関数の逆フィルタ処理を行うことにより残響除去信号を得て、
ステップS3:上記残響除去信号を音声信号として出力し、
ステップS4:上記2つの受音信号と上記残響除去信号とから残響残留成分に対応する量を評価量として求め、
ステップS5:上記評価量が最小となるように上記逆フィルタ処理の逆フィルタ係数を計算し、それまでの逆フィルタ係数を更新してステップS1に戻り、再びステップS1〜S5を繰り返す。
【0033】
前述した図2〜4、7、8の実施例における各機能構成部はハード的に示したが、これらはコンピュータプログラムによりソフト的に構成できる。例えば、図2、3、4において、この発明による残響装置100 の入力端子21,22 にマイクロホン71,72 からの受音信号がディジタル信号として入力されるものとし、残響除去装置100 の全ての処理動作はコンピュータにより実施するものとする。入力端子に与えられた受音信号は、コンピュータ内の記憶装置に記録された上述のこの発明による残響除去方法に基づいた処理プログラムに従って残響除去処理され、出力される。
【0034】
このようにこの発明による残響除去方法を予め所望の形態の記録媒体に蓄積しておけば、入力受音信号に対し残響除去を行う場合に、その記録媒体中の残響除去方法に従って残響除去処理を行うことができる。
前述では、この発明を室内において話者から発生された音声に対する残響成分を除去する場合について説明したが、受音すべき音響信号としては人間の音声のみならず、どの様な自然音(動物の鳴き声、機械的摩擦音、衝突音など)であってもよいし、電気的再生音であってもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の残響除去方法及び装置によれば残響除去処理後の音声を用いて残響除去性能の評価を行い、逐次評価結果が良くなるように逆フィルタ係数を計算し更新することにより、事前に伝達関数の測定が不要となり、従来技術では困難であった事前に伝達関数が測定できない場合や伝達関数が時時刻々変化する場合でも適用可能である。従って、例えば講堂や大会議室、ホールにおける会議、講演など事前に基準信号を出して伝達関数を測定することが困難な場面で、残響に埋もれた音声から残響を除去して明瞭な音声を得たい場合に本発明の残響除去方法及び装置は効果がある。
【0036】
また、本発明の残響除去方法及び装置では残響除去処理と同時に伝達関数の推定も行っているので、事前に伝達関数の推定を行わなくても、伝達関数を得ることができる。従って、上述したように講堂や大会議室、ホールにおける会議、講演など事前に基準信号を出して伝達関数を推定することが困難な場面で伝達関数を得たい場合に本発明の残響除去装置は効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術の残響除去装置を説明するためのブロック図。
【図2】 本発明の残響除去方法及び装置の原理を説明するためのブロック図。
【図3】 本発明の残響除去装置の第1実施例を説明するブロック図。
【図4】 本発明の残響除去装置の第2実施例を説明するためのブロック図。
【図5】 Aはシュミレーション実験に用いられた第1逆フィルタ部の伝達関数とその推定結果の波形図、Bはシュミレーション実験に用いられた第2逆フィルタ部の伝達関数とその推定結果の波形図。
【図6】 Aは本発明の残響除去装置を用いて残響除去処理を行った結果のインパルス応答を説明する図、BはAにおけるインパルス応答の周波数特性を示す図。
【図7】 本発明の残響除去装置の第3実施例を示すブロック図。
【図8】 本発明の残響除去装置の第4実施例を示すブロック図。
【図9】 本発明の残響除去方法を示すフロー図。
Claims (8)
- 残響のある室内でマイクロホンにより受音された音源からの残響音から残響成分を除去する残響除去方法であって、以下のステップを含む:
(a) 異なる位置に設置した2つのマイクロホンで音源からの残響音をそれぞれ受音して第1及び第2受音信号を入力し、
(b) 上記第1及び第2受音信号に対し、前回のステップ (d) により計算した第1及び第2逆フィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、それら処理結果を互いに加算して残響除去信号を得て、
(c) 上記残響除去信号を残響除去された音響信号として出力すると共に、前回のステップ (d) により計算した第1及び第2模擬伝達関数により上記残響除去信号をそれぞれフィルタ処理し、それらの処理結果と上記第1及び第2受音信号とのそれぞれの差分を評価量として求め、
(d) 上記評価量と上記第1及び第2受音信号と前回の第1及び第2逆フィルタ係数を用いて上記評価量が0に最も近づくように上記第1及び第2逆フィルタ係数を計算し、かつ上記評価量と上記残響除去信号と前回の第1及び第2摸擬伝達関数とを用いて上記評価量が0に最も近づくように上記第1及び第2摸擬伝達関数を計算し、
(e) 上記ステップ(a) に戻り、再び上記ステップ(a)〜(d)を繰り返す。 - 請求項1の残響除去方法において、上記ステップ(c) は更に上記第1及び第2模擬伝達関数により上記第2及び第1受音信号をそれぞれフィルタ処理し、それら2つの処理結果の差分も上記評価量に含めるステップである。
- 請求項1又は2の残響除去方法において、上記ステップ(a) は入力された上記第1及び第2受音信号を予め決めた複数のサブバンドに分割し、それらサブバンドに分割された第1及び第2受音信号の組を所定の間引き率でそれぞれ間引いて第1及び第2サブバンド受音信号の組として得るステップであり、
上記ステップ(b)〜(e)は、各サブバンドにおいて上記第1及び第2サブバンド受音信号を、入力された上記第1及び第2受音信号として実行し、
上記ステップ (b) で得られたサブバンドごとの残響除去信号をもとのサンプルレートに補間し、これら補間された全サブバンド残響除去信号を合成して全帯域の残響除去信号として出力するステップを含む。 - 請求項1の残響除去方法において、
上記ステップ(a) は上記2つのマイクロホンと異なる位置に設けられたマイクロホンで上記音源からの残響音を受音して第3受音信号も入力するステップであり、上記ステップ(b) は上記第3受音信号に対し、前回のステップ (d) により計算した第3逆フィルタ係数を用いてフィルタ処理を行い、その処理結果をも上記処理結果に加算して上記残響除去信号を得るステップであり、
上記ステップ(c) は前回のステップ(d) により計算した第3模擬伝達関数により上記残響除去信号をフィルタ処理し、その処理結果と上記第3受音信号との差分も上記評価量とするステップであり、
上記ステップ(d) は上記評価量と上記第3受音信号と前回の第3逆フィルタ係数を用いて上記評価量が0に最も近づくように上記第1、第2及び第3逆フィルタ係数を計算し、かつ上記評価量と上記残響除去信号と前回の第3摸擬伝達関数とを用いて上記評価量が0に最も近づくように上記第1、第2及び第3模擬伝達関数を決定するステップである。 - 請求項1、2、3又は4の残響除去方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 残響のある室内で異なる位置に設置した第1及び第2マイクロホンにより受音された音源からの残響音から残響成分を除去する残響除去装置であって、
上記第1及び第2マイクロホンより出力される第1及び第2受音信号に対し、それぞれフィルタ処理を行う第1及び第2逆フィルタ部と、
上記第1及び第2逆フィルタ部の出力信号を加算し、その加算結果を残響除去信号として、また残響除去された音響信号として出力する加算演算部と、
上記残響除去信号をそれぞれフィルタ処理する第1及び第2チャネル伝達関数摸擬フィルタ部と、
上記第1及び第2チャネル伝達関数摸擬フィルタ部の各出力信号と上記第1及び第2受音信号とのそれぞれの差分演算を行い、第1及び第2評価量信号として出力する第1及び第2差分演算部と、
上記第1及び第2評価量信号と上記第1及び第2受音信号と上記第1及び第2逆フィルタ部の第1及び第2逆フィルタ係数とが入力され、これらにより上記第1及び第2評価量信号が0に最も近づくように上記第1及び第2逆フィルタ係数を計算し、これら計算結果により上記第1及び第2逆フィルタ部の第1及び第2フィルタ係数を更新する逆フィルタ係数計算部と、
上記第1及び第2評価量と上記残響除去信号と上記第1及び第2チャネル伝達関数摸擬フィルタ部の第1及び第2摸擬伝達関数とが入力され、これらにより上記第1及び第2評価量が0に最も近づくように上記第1及び第2摸擬伝達関数を計算し、これら計算結果により上記第1及び第2チャネル伝達関数摸擬フィルタ部の第1及び第2摸擬伝達関数を更新する伝達関数推定部とを具備する残響除去装置。 - 請求項6の残響除去装置において、上記第1及び第2受音信号が入力され、これらを上記第1及び第2摸擬伝達関数によりそれぞれフィルタ処理する第1及び第2チャネル伝達関数模擬複製フィルタ部と、上記第1及び第2チャネル伝達関数模擬フィルタ部の両出力信号間の差分演算をして第3評価量信号として出力する第3差分演算部とを含み、
上記逆フィルタ係数計算部は、上記第3評価量信号も含めて評価量信号が0に最も近づくように上記第1及び第2逆フィルタ係数を計算する計算部であり、
上記伝達関数推定部は、上記第3評価量信号も含めて評価量信号が0に最も近づくように上記第1及び第2摸擬伝達関数を計算する推定部である。 - 請求項6の残響除去装置において、上記第1及び第2マイクロホンと異なる位置に設置された第3マイクロホンより出力される第3受音信号に対し、フィルタ処理を行う第3逆フィルタ部を含み、上記加算演算部は上記第3逆フィルタ部の出力信号も加算する演算部であり、
上記残響除去信号をフィルタ処理する第3チャネル伝達関数摸擬フィルタ部と、上記第3チャネル伝達関数摸擬フィルタ部の出力信号と上記第3受音信号との差分演算を行い、第3評価量信号として出力する第3差分演算部とを含み、
上記逆フィルタ係数計算部は、上記第3評価量信号、上記第3受音信号及び上記第3逆フィルタ部の第3逆フィルタ係数も入力され、上記第3評価量信号も0に最も近づくように上記第1、第2及び第3逆フィルタを計算し、この計算結果により上記第3逆フィルタ部の第3逆フィルタ係数も更新する計算部であり、
上記伝達関数推定部は、上記第3評価量信号及び第3チャネル伝達関数模擬フィルタ部の第3摸擬伝達関数も入力され、上記第3評価量信号も0に最も近づくように上記第1、第2及び第3摸擬伝達関数を計算し、その計算結果により上記第3チャネル伝達関数摸擬フィルタ部の第3摸擬伝達関数も更新する推定部であることを特徴とする残響除去装置。
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