JPH05241364A - 湿潤安定性ポリウレタンバイアス転写部材 - Google Patents

湿潤安定性ポリウレタンバイアス転写部材

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JPH05241364A
JPH05241364A JP4314797A JP31479792A JPH05241364A JP H05241364 A JPH05241364 A JP H05241364A JP 4314797 A JP4314797 A JP 4314797A JP 31479792 A JP31479792 A JP 31479792A JP H05241364 A JPH05241364 A JP H05241364A
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resistivity
polyurethane
control agent
mixture
relative humidity
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John C Wilson
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William B Vreeland
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    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明部材は、導電性支持体表面と電気的に
協働して荷電トナー粒子を導電性支持体表面から部材へ
吸引するためのバイアス転写部材であって、前記部材
は、その表面上に均一なバイアス電圧を保持することが
できる導電性基板、並びに(a)特定のポリイソシアネ
ートプレポリマー;及び(b)特定のエラストマーポリ
ウレタンの抵抗率を制御するための導電率制御剤を含む
硬化性混合物を反応させることにより生成される弾性エ
ラストマーポリウレタンからなるコーティングを少くと
も1種含んでなり、前記コーティングは、前記導電性基
板と電気的に接触した状態にありかつバイアス電圧を基
板からコーティングの外周へ伝送することができるよう
な電気抵抗率を有するものである。 【効果】 本発明のバイアス転写部材は、予め与えられ
たレベルの抵抗率を保持し、湿度非感受性を改良するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に静電写真の分野に
関する。さらに詳細には、本発明は、トナー画像を一支
持体表面から他の支持体表面へ転写するための静電写真
転写法に用いるための電気的バイアス(電気的にバイア
ス電圧を印加しうる)転写部材並びにそれらの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】静電写真においては、通常非均一強度の
静電界パターン(静電潜像とも称す)からなる画像を静
電写真要素の絶縁性表面上に各種方法により形成する。
例えば、静電潜像は電子写真的に(すなわち、感光層及
び導電性基板からなる電子写真要素の表面上に予め形成
した均一強度の静電界の一部の強度を画像様に光誘起消
散させることによる)形成してもよく、又は誘電記録に
より(すなわち、誘電材料の表面上に静電界パターンを
直接電気的に形成することにより)形成してもよい。典
型的には、次に、潜像を荷電トナー粒子と接触させるこ
とによりこの静電潜像を現像してトナー画像とする。必
要に応じて、このトナー画像を最終支持体材料又は受容
体、例えば、紙のウエブ又はシートへ転写し次いでそれ
に付着させて原画の永久記録を形成してもよい。
【0003】歴史的には、支持体表面間のトナー画像の
転写は、ある電圧までバイアスをかけたコロトロン又は
ローラもしくはベルト電極(かかる電極はバイアス転写
部材(ロール又はベルト)と称される)のいずれかの静
電転写を用いて行われてきた。例えば、Vandenb
ergの米国特許第2,836,725号に開示されて
いるようなコロナ誘起転写においては、最終支持体紙は
トナー画像と直接接触した状態におかれ、一方画像は光
導電性表面上に保持される。シートの裏側、すなわち画
像から離れた方の側面はトナー粒子により搬送される極
性と反対の極性を有するコロナ放電を用いて噴霧し、ト
ナーが静電的にシートへ転写するようにする。コロトロ
ン系は比較的簡単である。保持された電荷は、紙へのト
ナーの転写に影響を与える望ましい電界を形成すること
に加え、静電気により最終支持体材料、例えば、紙を、
原画トナー支持体、例えば、光導電体に付着させる。し
かしながら、紙と原画トナー支持体間の強力な引力によ
り2つの支持体を分離させるのが機械的に困難になる。
【0004】転写中のトナーへ作用する力を制御し、か
つコロナ誘電系を用いた場合に遭遇する過度の粘着を回
避する手段として、バイアス転写部材、例えば、バイア
ス転写ロールを用いて、光導電体からの現像画像を最終
支持体材料へ転写することが試みられてきたが、十分に
は成功していない。バイアス転写部材とは導電性支持体
表面と電気的に協働して荷電トナー粒子を支持体表面か
ら部材へ吸引するための部材である。バイアス転写部材
は当該技術分野においてよく知られている。バイアス転
写ロールは、Fitchの米国特許第2,807,23
3号により開示されており、少くとも106 オームcmの
抵抗率を有する弾性コーティングを被覆した金属ロール
をバイアス転写部材として用いる。コーティングの抵抗
率の故に、ロールに印加できるバイアス量は比較的低い
作用値に限定される。何故なら、高範囲では転写ゾーン
内又は近傍の空気が絶縁破壊し、すなわちイオン化し、
転写中に画像が崩壊する原因となるからである。She
lffoは米国特許第3,520,604号において、
1016〜1011オームcmの範囲の抵抗率を有する導電性
ゴムからなる転写ロールを開示している。この際、最も
実際的な用途において必要とされる弾性をロールに付与
するために、コーティングは比較的厚くしなければなら
ない。高抵抗率で厚いコーティングは表面電荷をロール
上に発生させ、その結果転写域の空気の絶縁破壊となり
最終的にコピー崩壊となる。
【0005】最近では、改良されたバイアス転写部材が
開示されており、その報告によれば従来の転写技法に伴
う電気的問題及び画像崩壊の問題の多くを克服してい
る。Dolcimascolo等は、米国特許第3,7
02,482号において、制御条件下でゼログラフィ画
像を転写するための多層転写ロール部材を開示してい
る。この部材は導電性支持体表面と電気的に協働して荷
電トナー粒子を支持体表面から部材方向へ又は転写材料
方向へ、例えば、その間に位置する紙へ吸引することが
可能であり、前記部材は、バイアス電圧をその表面上に
保持するための導電性基板;ブランケットの外周辺まで
基板と接触状態に配置されている中間ブランケット(第
一層);及び前記ブランケット層を覆って配置されてい
る比較的薄い外部コーティングを有し、前記コーティン
グは、転写部材が画像支持体表面と電気的に協働する状
態に配置された場合に、大気のイオン化を最少にするよ
うな電気抵抗率を有し、そして装置がトナーで汚染され
ることがないような良好な離型性を付与するものであ
る。Meagherは米国特許第3,781,105号
において、同様の転写部材を開示しており、この部材
は、転写操作中、転写部材上の各種点の電界レベルを自
動的に調整しそして一定の電流制御を与えるための可変
電気バイアス手段と協働して用いられる。
【0006】好ましい実施態様において、米国特許第
3,702,482号及び米国特許第3,781,10
5号に開示されている転写部材はセントラルバイアス導
電性コアを有し、さらにコアをとり巻きそしてコアと電
気的に接触状態にある中間ブランケット又は電気的に緩
和可能な層(第一層)を有し、さらに第一層をとり巻き
そして電気的に接触状態にある第二ブランケットもしく
は電気的に“セルフレベリング”性の外側層(第二層)
を有するローラからなる。作動状態では、転写ロール表
面、転写材料及び現像画像をそこから転写すべき光導電
性表面間のロール間隙域の電流を約30マイクロアンペ
ア未満の比較的一定値に保持することが、最適画像転写
にとって望ましい。所定電圧においてこの条件を満すた
めには、第一層及び第二層の抵抗率は臨界値内でなけれ
ばならないが、通常予期される極限の作動状況下で比較
的一定であることが好ましい。好ましくは、第一層は体
積抵抗率が107 〜1011オームcm未満の範囲内の弾性
エラストマー材料であるべきであり、第二層は体積抵抗
率が1011〜1015オームcmの範囲内の弾性材料である
べきであることが判明している。
【0007】実際には、転写部材に用いられ、抵抗率が
前記範囲であるか又はその抵抗率を前記範囲内に調整も
しくは制御することができるエラストマーポリウレタン
材料は、周囲大気からの湿気の吸収量又は湿気の排出量
と相関して、10%と80%の相対湿度に対し、抵抗率
は50という大幅な変動を示す程、湿度感受性である。
例えば、第一層として用いられ、しかも非常に良好な電
気的特性を有するポリウレタン材料の場合、体積抵抗率
は、低湿度すなわち約0.1%未満の湿度での1011
ームcmから高湿度すなわち約2.5%湿度での109
ームcmまで変動する。第二層として用いるのに適切な他
のポリウレタン類は、湿度増加と相関して約1015から
1013オームcmまで抵抗率が変動する。相対湿度効果に
基づく抵抗率の変動は、Meagherの米国特許第
3,781,105号に開示されているように一定のロ
ール間隙電流を保持するのに十分な電圧変化を付随的に
与えて補償しなければ、特に転写効率、すなわち、転写
画像の質についての転写部材の性能は日毎に一定ではな
く変りやすいものになるであろう。
【0008】かかる材料の抵抗率を最適画像転写に必要
な臨界範囲内に制御し、同時に相対湿度変化に対してか
かる材料の湿度感受性を低減させて、材料の抵抗率を最
適画像転写に必要な範囲内の比較的一定な値に保つため
のいくつかの試みが過去になされてきた。例えば、Se
anor等は米国特許第3,959,574号におい
て、Dolcimascolo等の多層転写ロール部材
の第一層を構成するエラストマー材料の抵抗率は、ある
種のイオン性化合物又は剤をエラストマー材料に添加す
ることにより、約107 〜約1011オームcmの好ましい
抵抗率範囲内に制御することができ、そして相対湿度変
化に対する感受性を低減できることを開示している。S
eanor等により開示される特に好ましい添加物は、
テトラヘプチルアンモニウムブロマイド、トリメチルオ
クタデシルアンモニウムクロライド及びベンジルトリメ
チルアンモニウムクロライドをはじめとする四級アンモ
ニウム化合物である。Seanor等の添加化合物もし
くは添加剤は、添加物をポリウレタン中に直接溶融させ
ることにより又は添加物の溶液もしくは分散体をポリウ
レタン中に添加することによりポリウレタン中に混合す
る。これらの添加方法の結果として、Seanor等の
添加剤はエラストマー組成物中に定着せず、正常な作動
条件中でも時間経過と共にエラストマーから流出し、そ
の結果、ポリウレタンエラストマーの導電率レベルが低
下することになる。
【0009】Chen等は米国特許第4,729,92
5号及び米国特許第4,742,941号において、バ
イアス転写部材用のコーティング材として、ある種のポ
リイソシアネートプレポリマー及びポリオールから作成
されるポリウレタンエラストマーを開示しており、その
抵抗率は、ポリウレタンエラストマーを製造するのに用
いるポリイソシアネートプレポリマー及びポリオール硬
化性化合物と共に、例えば、ビス〔オキシジエチレンビ
ス(ポリカプロラクトン)イル〕5−スルホ−1,3−
ベンゼンジカルボキシレート、メチルトリフェニルホス
ホニウム塩のような、特定のポリエーテルジオール類と
のある種の金属塩錯体から生成するある種のポリオール
電荷制御剤を共重合させることにより1.0×109
いし1.0×1011オームcm間に保持することができ
る。Seanor等の添加制御剤とは異なり、Chen
等のポリオール電荷制御剤は通常の使用ではエラストマ
ーから流出する傾向はない。何故なら、これらの制御剤
はエラストマーの製造工程でポリウレタンを製造するの
に用いられるポリイソシアネートプレポリマー及びポリ
オールと共重合することにより、これらの制御剤が包含
されている硬化ポリウレタンエラストマーと一体となっ
た部分を構成しているからである。しかしながら、Ch
en等のポリウレタンエラストマーは湿度感受性であ
る。米国特許第4,729,925号の図2の曲線2を
参照すると、例えば、市販のポリウレタン混合物及び例
10のポリオール制御剤、すなわち、ビス〔オキシシエ
チレンビス−(ポリカプロラクトン)イル〕−5−スル
ホ−1,3−ベンゼンジカルボキシレート、メチルトリ
フェニルホスホニウム塩、から製造される例15の導電
性ポリウレタンエラストマーの体積抵抗率は、相対湿度
が25%から約85%まで変動すると約6.5だけ低減
することを示している。
【0010】1991年4月30日発行のNielse
n等の表題“Moisture Stable Biasable Members and M
ethod for Making Same ”の米国特許第5,011,7
39号は、バイアス転写部材用コーティング材料とし
て、前記のような問題がない、ある種の架橋ポリウレタ
ンエラストマーを開示している。前記の米国特許第5,
011,739号に開示されているコーティング組成物
は、 (a)(i)脂肪族ポリイソシアネート及び(ii)アル
キレン基に2〜3個の炭素原子を有するポリアルキレン
グリコールからなる群から選択されるポリエーテルポリ
オールの反応生成物からなるポリイソシアネートプレポ
リマー;及び (b)(i)アルキレン基に2〜3個の炭素原子を有す
るポリアルキレングリコールからなる群から選択される
ポリエーテルポリオール及び(ii)エラストマーポリウ
レタンの抵抗率制御用の導電率制御剤として、(b)の
総重量に基づいて0.01〜3.0重量%の、ジ−、ト
リ−及びテトラエチレングリコールからなる群から選ば
れるオリゴエチレングリコールと、ヨウ化ナトリウム、
ヨウ化リチウム及びチオシアン酸ナトリウムからなる群
から選ばれる、電離性アルカリ金属塩との錯体、からな
る硬化性混合物を反応させることにより生成する。
【0011】前記の導電率制御剤含有架橋ポリウレタン
エラストマーは、バイアス転写部材用のコーティング材
料として用いられると、導電性支持体表面と電気的に協
働して荷電トナー粒子を部材方向又は転写材料、例え
ば、部材と導電性支持体間に配置される紙の方向へ吸引
できるバイアス転写部材であって、体積抵抗率が最適画
像転写に必要な特定範囲内(すなわち、約107 〜約
5.0×1010オームcm)に制御又は調整されるばかり
でなく、抵抗率も又正常な作動条件下で遭遇する相対湿
度の大幅な変動に対して実質的に非感受性であるので抵
抗率が最適画像転写に必要な範囲内で比較的一定の値を
保持するバイアス転写部材を提供する。さらに、Nie
lsen等により用いられる導電率制御剤は、エラスト
マーの生成又は製造過程でポリウレタンエラストマーの
主鎖及び/又は架橋部分に共有結合しているので、用い
られる導電率制御剤は正常な作動条件下では時間経過と
共にエラストマーから流出しそれによりポリウレタンエ
ラストマーの導電率のレベルが低下する傾向がないバイ
アス転写部材用コーティング材料をも提供する。
【0012】前記の米国特許第5,011,739号に
開示され記載されているバイアス転写部材は、抵抗率が
最適画像転写に必要な特定範囲内に制御もしくは調整で
きるばかりでなく、また抵抗率も正常作動条件下で遭遇
する相対湿度の大幅な変動に対して実質的に非感受性で
あるバイアス転写部材を提供することにより当該技術分
野において注目に値する進歩をなすものであるが、この
点について、特に相対湿度変化に対してバイアス転写部
材の体積抵抗率の感受性をさらに低減させるようなさら
なる改良が望まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、導電性支持
体表面と電気的に協働して荷電トナー粒子を支持体表面
から部材へ吸引することができる部材であって、その抵
抗率を最適画像転写に必要な特定範囲内に制御もしくは
調整しかつそのレベルに保持できるばかりでなく、湿度
に対する非感受性をも改良又は高めることができるバイ
アス転写部材を提供する課題を解決することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題は、導電性支持
体表面と電気的に協働して荷電トナー粒子を導電性支持
体表面から部材へ吸引するための部材であって、前記部
材は、その表面上に均一なバイアス電圧を保持すること
ができる導電性基板、並びに、 (a)(i)飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
式ポリイソシアネート又は芳香族ポリイソシアネート及
び(ii)脂肪族不飽和基を含まないポリオールとの反応
生成物からなるポリイソシアネートプレポリマー;及び (b)(i)前記(a)(ii)のポリオールもしくは脂
肪族不飽和基を含まないジアミン又はそれらの混合物;
及び(ii)弾性ポリウレタンの抵抗率を制御するための
導電率制御剤として、(b)の総重量に基づいて0.0
01〜5.0重量%の、エチレングリコール又はジ−、
トリ−及びテトラエチレングリコールからなる群から選
ばれるオリゴエチレングリコールと、フッ化第二鉄、塩
化第二鉄及び臭化第二鉄からなる群から選ばれる電離性
ハロゲン化第二鉄塩との錯体からなる硬化性混合物を反
応させることにより生成される弾性エラストマーポリウ
レタンからなるコーティングを少くとも1種含んでな
り、前記コーティングは、前記導電性基板と電気的に接
触した状態にありかつバイアス電圧を基板からコーティ
ングの外周へ伝送することができるような電気抵抗率を
有するものである部材を提供することにより克服され
る。
【0015】本明細書に開示されそして記載される導電
率制御剤は、それが添加される弾性ポリウレタンの抵抗
率を制御もしくは変更する機能があるので、本発明はま
た、別の実施態様において、部材の抵抗率の制御方法で
あって、前記部材は導電性支持体表面、例えば、光導電
性表面と電気的に協働して荷電トナー粒子をその表面か
ら部材へ吸引するためのものであり、前記方法が、均一
なバイアス電圧をその表面上に保持することができる導
電性基板を、弾性エラストマーポリウレタンの少くとも
一層でコーティングすることからなり、前記コーティン
グは前記導電性基板と電気的に接触した状態にあり、そ
して (a)(i)飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
式ポリイソシアネート又は芳香族ポリイソシアネート及
び(ii)脂肪族不飽和基を含まないポリオールとの反応
生成物からなるポリイソシアネートプレポリマー;及び (b)(i)前記(a)(ii)のポリオールもしくは脂
肪族不飽和基を含まないジアミン又はそれらの混合物;
及び(ii)エラストマーポリウレタンの抵抗率を制御す
るための導電率制御剤として、(b)の総重量に基づい
て0.001〜5.0重量%の、エチレングリコール又
はジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールからなる
群から選ばれるオリゴエチレングリコールと、フッ化第
二鉄、塩化第二鉄及び臭化第二鉄からなる群から選ばれ
る電離性ハロゲン化第二鉄塩との錯体からなる硬化性混
合物を反応させることにより生成されているので、変動
抵抗率を有するエラストマーポリウレタンはバイアス電
圧を基板からコーティングの外周へ伝送することができ
る制御方法をも提供する。
【0016】本発明のバイアス転写部材のポリウレタン
コーティングの利点で重要なことは、それらが予め与え
られたレベルの抵抗率を保持することができ、そして湿
度非感受性(moisture insensitiv
ity)を高めることができることである。
【0017】
【発明の作用】用語“バイアス転写部材”又は“バイア
ス転写ロール”とは、導電性支持体表面と電気的に協働
して荷電粒子を支持体表面から部材方向へ電気的に吸引
するための部材もしくはロールを意味する。特に、バイ
アス転写ロールは、光導電性表面又は支持体、例えば光
導電性板もしくは光導電体と接触状態になると電気的に
協働して荷電トナー粒子を光導電性板からロールの方向
に吸引するものである。このようにして、現像された画
像は光導電体から最終支持体材料、例えば、紙等へ転写
される。
【0018】本明細書に記載されたバイアス転写部材
は、任意の適切な静電写真装置、例えば、転写部材、さ
らに詳細にはバイアス転写ロールが、光導電性要素、光
導電性板又は光導電性表面と接触状態になると電気的に
協働して、要素又は板上の静電荷を有するトナー粒子を
ロール方向へ吸引するために用いられる、電子写真装置
に応用できる。転写は、転写ロール表面と現像画像を担
持する光導電性絶縁材料もしくは要素により形成される
ロール間隙中に転写材料シートを供給し、次いでトナー
粒子もしくは材料の光導電性絶縁材料もしくは要素の表
面から転写材料の隣接表面への転写を引起こすに十分な
電圧を転写ロールにかけることにより達成する。実際に
は、転写ロールの中心導電性コアと連結し、そしてトナ
ー画像を光導電性絶縁性表面からロール方向へ吸引する
のに十分な電圧を転写ロール部材にかけることができる
任意の電源を用いることができる。バイアスロール転写
についての理論及び構成は米国特許第2,951,44
3号;第3,620,616号;第3,633,543
号;第3,781,105号;又は第3,708,48
2号においてさらに完全に検討されている。
【0019】図1は転写部材の内部構造を示す破断図で
ある。転写部材はロール形状であり、硬質中空シリンダ
1上にバイアス電圧印加可能に形成されており、このシ
リンダは導電性金属、例えば、アルミニウム、銅等から
作成され、その表面上のバイアス電圧に容易に応答可能
なものである。コア1を覆ってコーティング2が被覆さ
れ、このコーティングは、最適画像に合った好ましい抵
抗率範囲内にポリウレタン抵抗率を変更もしくは制御す
ることができる導電性制御剤を含有する架橋もしくは非
架橋エラストマーポリウレタンであり、そして制御剤は
ポリウレタンのエラストマー網状構造もしくはマトリッ
クス、すなわち、ポリウレタンエラストマーの主鎖、架
橋部又は枝状部に共有結合している。
【0020】弾性エラストマー材料製の外部コーティン
グ2は10ショアA型硬度〜80ショアD型硬度、典型
的に15〜100ショアA型硬度を有するように設計す
ることができ、厚さが0.125インチ(0.318c
m)〜0.625インチ(1.58cm)、典型的に0.
30インチ(0.762cm)であってよく、光導電性ド
ラム表面と移動接触させた際にロールを歪ませて、トナ
ー粒子が接触体間で転写可能であるように接触範囲を広
げるのに十分な弾力性を有するものである。エラストマ
ーポリウレタンコーティングは、コア上のバイアス電圧
に容易に応答して電気的に電荷電圧をロール表面の外側
端に付与することが可能であるべきである。典型的に、
ポリウレタンコーティングは1.0×107 〜5.0×
1010オームcm、さらに典型的に2.0×108 〜2.
0×1010オームcmの抵抗率を有するであろう。何故な
らこれらの値が最適画像転写と最も合致していることが
判明しているからである。このことは、ポリウレタンエ
ラストマーの架橋もしくは非架橋ポリマー網状構造中に
本明細書に述べた導電率制御剤を包含せしめることによ
り達成される。導電率制御剤はポリマーのエラストマー
マトリックスもしくは網状構造に共有結合しており、永
久的に固定したもしくは一体化したポリマー部分を形成
するので、添加物のポリウレタン中への直接溶融によ
り、又は添加物溶液もしくは分散体のポリウレタン中へ
の添加によりポリウレタン中に作用させる導電率制御添
加物と比較して、ポリマーから移行しないであろう。そ
の結果、永久的な、又は少くとも比較的一定の抵抗率が
ポリウレタンエラストマーに付与され、その抵抗率は正
常な操作中に実質的に時間経過と共に変化しないであろ
う。導電性基板のコーティングは、架橋もしくは非架橋
ポリマー網状構造に、所望の抵抗率範囲内にエラストマ
ーの抵抗率を変更及び/又は制御できる導電率制御剤を
共有結合させたエラストマーポリウレタンの少くとも1
層から構成されなければならない。バイアス転写部材を
これらの特定のポリウレタンエラストマーでコーティン
グすることにより、バイアス転写部材の抵抗率が制御さ
れ、さらに、バイアス転写部材の抵抗率の感受性が相対
湿度の変化と関連して制御される。したがって、図示さ
れているバイアス転写部材の外部コーティングとして用
いられるポリウレタンの抵抗率を制御するための導電率
制御剤を有するエラストマーポリウレタンの抵抗率は、
かかる剤で処理されないエラストマーポリウレタンより
相対湿度の変化に対する感受性が低い。エラストマーの
抵抗率、したがってバイアス転写部材の抵抗率を制御す
るために、本明細書に記載したように、ポリウレタン材
料の一体部分としてその架橋もしくは非架橋ポリマー網
状構造中に導電率制御剤を包含せしめたエラストマー架
橋もしくは非架橋ポリウレタン材料の例を以下に述べ
る。
【0021】本発明に用いることができるポリウレタン
エラストマーは、既知出発原料から、ポリウレタンエラ
ストマー製造のためによく知られた方法を用いて、本明
細書に述べた導電率制御剤を加えて製造した既知ポリウ
レタンエラストマーである。導電率制御剤はエラストマ
ーに導電性を付与するイオン性金属塩を含有する。
【0022】ポリウレタンエラストマーは、(a)脂肪
族不飽和基を含まないポリオールと反応したイソシアネ
ート(特に、飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
式ポリイソシアネート化合物、又は芳香族ポリイソシア
ネート化合物)、及び(b)前述のポリオール、もしく
は脂肪族不飽和基を含まないジアミン、又はそれらの混
合物、及び1.0×107 〜5.0×1010オームcm及
び2.0×108 〜2.0×1010オームcmの範囲内に
ポリウレタンエラストマーの抵抗率を制御するのに十分
な量の前記導電率制御剤からなる硬化性組成物との化学
反応生成物である。ポリウレタンエラストマーは架橋し
ていてもよいし又は非架橋であってもよい。架橋ポリウ
レタンが望ましい場合には、かかるエラストマーは、エ
ラストマー生成において過剰のポリイソシアネート化合
物を用いるか、又はエラストマー生成において、ポリイ
ソシアネート、ポリオール及び/又は二物質より機能性
が大きいポリアミンを用いることにより、容易に生成す
ることができる。
【0023】ポリイソシアネートプレポリマーは任意の
適切なポリオールから誘導される繰り返し単位からなっ
てよく、このポリオールは脂肪族不飽和基を含まないと
いう条件があり、例えば、アミン基材ポリオール類、ポ
リエーテルポリオール類、それらの混合物、並びに芳香
族イソシアネート及び飽和脂肪族及び飽和脂環式ポリイ
ソシアネートが含まれ、それらは一般にポリウレタンの
相対湿度感受性又は抵抗率に悪影響を与えず又はそれら
を損わないという条件がある。プレポリマーを製造する
のに用いてよいポリイソシアネート化合物の例は米国特
許第2,969,386号及び第4,476,292号
に開示されているものであり、例えば、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート;1,5−ナフタレンジ
イソシアネート;3−イソシアネートメチル3,5,5
−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロ
ンジイソシアネート);メチレンビス(4−イソシアネ
ートシクロヘキサン);ヘキサメチレンジイソシアネー
ト;1,3−シクロヘキサンビス(メチルイソシアネー
ト);2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、及びそれらの組合せ、並びに重合反応に悪影
響を与えず、又は一般にポリウレタンの相対湿度感受性
又は抵抗率を損わない、他の有機基又は無機基で置換さ
れていてもよい関連する飽和脂肪族ポリイソシアネート
及び飽和脂環式ポリイソシアネートである。1つの特に
有用なポリイソシアネートはメチレンビス(4−イソシ
アネートシクロヘキサン)である。他の有用なポリイソ
シアネートはトルエンジイソシアネートである。
【0024】本明細書において用いられるものとしての
用語“脂肪族”としては、その性質が実施的に非芳香族
である炭素鎖が挙げられる。それらは飽和されていなけ
ればならないが、しかしながら、それらはその構造が非
分枝状、分枝状又は環状であってもよい。長鎖の脂肪族
ポリイソシアネートの例はドデカンジイソシアネート、
トリデカンジイソシアネート等である。
【0025】本明細書に用いられるものとしての用語
“芳香族”としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラ
セン、フェナントレン、ビフェニル等から誘導されるジ
アトロピック成分が挙げられる。それらは、非置換であ
ってもよく又は、例えば、ハロ、ニトロ、飽和アルキ
ル、飽和アルコキシ、飽和アルキルチオ又はアリール置
換基で置換されていてもよい。アルキレンジアリール構
造、例えば、ジフェニルメタン及び1,2−ジフェニル
エタンがこの定義には含まれる。芳香族ジイソシアネー
トの例はトルエン−2,4−ジイソシアネート、m−フ
ェニレンジイソシアネート、メチレン−ジ−p−フェニ
ルジイソシアネート等である。
【0026】ポリイソシアネートプレポリマー及び最終
ポリウレタンエラストマーを製造するのに有用なポリオ
ール類は、先に述べたように、脂肪族不飽和基を含まな
い任意の適切なポリオールであって、ポリウレタン組成
物の相対湿度感受性又は抵抗率を損うことがなく、ある
いは、ポリウレタンがその表面上に被覆されているバイ
アス部材の最適画像転写を行う際に、ポリウレタンエラ
ストマーの性質及び/又は性能に悪影響を与えることが
ないものであって、例えば、アミン基材ポリオール類、
ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類
及びそれらの混合物である。かかるポリオール類の例は
米国特許第2,969,386号;第3,455,85
5号;第4,476,292号及び第4,390,67
9号に開示されている。有用なポリオール基の1つは脂
肪族ポリオール類及びグリコール類、例えば、グリセロ
ール、トリメチロールプロパン、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、プロピレングリ
コール、ヒドロキシル化ヒマシ油、ポリエステル類、例
えば、ポリ(テトラメチレンエーテルグリコール類類)
及びポリ(プロピレンエーテルグリコール類)、低分子
量ポリエステルポリオール類、例えば、ポリエチレンア
ジペート、及びポリ(カプロラクトン)ジオールであ
る。
【0027】ポリイソシアネートプレポリマーの製造及
び/又は最終の導電性バルクポリウレタンまでプレポリ
マーを連鎖延長するのに用いることができる特に有用な
ポリオールは少くとも2個の炭素原子、好ましくは2〜
8個の炭素原子からなるアルキレン単位を有する脂肪族
アルキレングリコールポリマーである。これらの脂肪族
アルキレングリコールポリマーはポリ(オキシエチレン
グリコール)、ポリ(オキシプロピレングリコール)及
びポリ(テトラメチレンエーテルグリコール)により例
示される。ジ−、トリ−及びテトラ機能性化合物は入手
可能であり、3機能性のものはグリセロールもしくはト
リメチロールプロパン及びプロピレンオキシドの反応生
成物により例示される。典型的ポリエーテルポリオール
はPPG−425の名の下にUnion Carbid
eから入手可能である。
【0028】別の有用なポリグリコール類はアミン基材
ポリオール類である。広範囲の芳香族及び脂肪族ジアミ
ン類がアミン基材ポリオール類の一部を生成してもよ
い。かかるポリオール類としてはN,N,N′,N′−
テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミ
ン及びエチレンジアミン、プロピレンオキシド及びエチ
レンオキシドのポリマーを含む。典型的な芳香族アミン
基材ポリオールはISO−NOL 100の名の下にU
pjohnから入手可能であり;典型的な脂肪族アミン
−基材ポリオールはQUADROLの名の下にBASF
から入手可能であり;典型的なエチレンジアミン/プロ
ピレンオキシド/エチレンオキシドポリマーはPLUR
ACOL 355の名の下にBASFから入手可能であ
る。
【0029】一般に、プレポリマーの製造及び/又はプ
レポリマーを最終的な導電性バルクポリウレタンまで連
鎖延長するのに有用な適切なポリオール類は60〜1
0,000、典型的に500〜3000の分子量を有す
るであろう。
【0030】プレポリマーの各成分についての濃度範囲
は、樹脂プレポリマーを生成するためには、プレポリマ
ーの全重量に基づいて5〜40重量%のポリイソシアネ
ート及び60〜95重量%のポリオールである。
【0031】最終的導電性バルクポリウレタンエラスト
マーは、先に記載しかつ検討した少くとも1種の追加の
ポリオール類又はポリオール類の配合物並びに前述の導
電率制御剤を含んでなる硬化剤組成物を用いてプレポリ
マーを連鎖−延長及び/又は架橋することにより製造す
る。
【0032】ポリオール硬化剤系は、前述のタイプのポ
リオール、例えば、アミン基材ポリオール又は先に挙げ
て定義したポリエーテルポリオール又はそれらポリオー
ル類の配合物の少くとも1種からなる。
【0033】特に有用なポリオールは、前述のイオン性
ポリオール導電率制御剤を、全ポリオール硬化剤系の
0.001〜5.0重量%添加したポリ(テトラメチレ
ンエーテルグリコール)である。
【0034】あるいは、前述のタイプ及び種類のポリオ
ールを硬化剤組成物中に使用して本明細書に述べたポリ
ウレタンエラストマーを形成する代りに又はそれに加え
て、脂肪族不飽和基を含まない脂肪族もしくは脂環式ジ
アミン又は脂肪族不飽和基を含まない芳香族ジアミンを
硬化剤組成物中に用いることができるが、それらはポリ
ウレタンエラストマーの相対湿度感受性又は抵抗率を損
わず、あるいは、ポリウレタンが前述の導電性制御剤と
共にその表面上に被覆されているバイアス部材の最適画
像転写を行う際に、ポリウレタンエラストマーの性質及
び/又は性能に悪影響を与えることにならないことを条
件とする。硬化剤組成物に用いることができるジアミン
類の例は4,4′−メチレンビス(o−クロロアニリ
ン)、フェニレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘ
キシル)メタン、イソホロニルジアミン、及び無水物と
米国特許第4,390,679号に記載されているよう
なアミン類との反応生成物が挙げられる。特に有用なジ
アミン類は、4,4′−メチレンビス(o−クロロアニ
リン)、商標名Ethacure 100の下にEthyl
Corporation, 451 Florida Blud., Baton Rouge, Louis
ianaから市販されているジエチルトルエンジアミン及び
商標名Ethacure 300の下にEthyl C
orporationから市販されているジ(メチルチ
オ)2,4−トルエンジアミンである。
【0035】かかるジアミンはプレポリマーを最終的導
電性バルクポリウレタンまで連鎖延長するのに役立つ。
かかるジアミン類で適切なものは典型的に60〜500
の範囲の分子量を有し、前記の導電率制御剤を全ポリマ
ーの0.001〜5.0重量%それらに添加せしめた硬
化剤組成物に用いるか、又は前記の導電率制御剤を全ポ
リマーの0.001〜5.0重量%それらに添加せしめ
た、ポリオールに対するポリアミンの重量比が1:1〜
1:10の前記ポリオール成分の1種又はそれ以上と組
合せた配合物として用いる。
【0036】ポリウレタン類はプレポリマーをポリオー
ル硬化剤と混合することにより製造する。触媒及び場合
によって添加してもよい添加物もまた、それらがポリウ
レタンの相対湿度感受性又は体積抵抗率を損うことがな
いならば、硬化剤又はプレポリマー中に包含せしめるこ
とができる。
【0037】一般に、硬化剤がプレポリマーに含まれる
当量未満の化学量論当量を含有するならば、架橋化ポリ
ウレタンエラストマーが得られるであろう。一方、硬化
剤がプレポリマーに含まれる当量より大きい又は同等の
当量を含有するならば、非架橋化ポリウレタンエラスト
マーが得られるであろう。しかしながら、このことは、
プレポリマー及び硬化剤中のすべての成分が二官能性で
ある場合のみ適用できる。もし硬化剤組成物又はプレポ
リマー組成物のいずれかの成分が2より大きい官能性を
有するならば、得られるポリウレタンエラストマーは常
に架橋されたものであろう。
【0038】さらに、ポリイソシアネート及び硬化性混
合物を先ず第一に生成し、次にこれら2つを反応させる
ことにより前記のポリウレタンエラストマーを製造する
代りに、望ましい場合には“ワンショット”製造法で、
ポリウレタンエラストマーを生成するのに必要な出発材
料のすべてを単に一緒に添加し、反応させそして硬化さ
せてもよい。あるいは、さらに、前記の導電率制御剤
を、硬化剤の代りにポリイソシアネートプレポリマーへ
添加し、次いで導電率制御剤を含有するプレポリマーと
硬化剤を一緒に反応せしめて前記のポリウレタンエラス
トマーを生成してもよい。これらの2つの製造方法のい
ずれかを用いる場合には、得られたポリウレタンの全重
量に基づいて0.001〜5.0重量%の範囲の量の導
電率制御剤を用いるのが、ポリマーエラストマーの抵抗
率を所望限度内に調整するのに適当であるだろう。
【0039】硬化剤組成物に包含させてもよい既知の触
媒は、例えば、硬化剤の0.001〜0.5重量%の金
属量、典型的に0.1重量%の金属量で用いる重金属、
例えば、有機スズ、有機亜鉛、水銀、カドミウム及びマ
グネシウム化合物であってよい。しかしながら、ビスマ
ス含有触媒、例えば、ビスマスネオデカノエートを前記
のポリウレタンエラストマーに用いるならば、第二鉄ハ
ロゲン化物導電率制御剤の触媒に対する比は少くとも
3:1、又はそれ以上でなければならないことが判明し
ている。第三アミン類も又用いてもよい。硬化剤組成物
に包含させてよい典型的触媒の例としては、カドミウム
2−エチルヘキサノエート、セリウム2−エチルヘキ
サノエート、クロム 2−エチルヘキサノエート、コバ
ルト 2−エチルヘキサノエート、コバルト ネオデカ
ノエート、銅 アセチルアセトネート、鉄 ステアレー
ト、マグネシウム オリエート、マンガン 2−エチル
ヘキサノエート、モリブデン 2−エチルヘキサノエー
ト、ニッケル アセチルアセトネート、ニッケル 2−
エチルヘキサノエート、亜鉛 2−エチルヘキサノエー
ト、ジルコニウム 2−エチルヘキサノエート、ジブチ
ルスズ ジラウレート、ビスマス ネオデコネート、ビ
スマス 2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。
【0040】硬化剤組成物中に包含させてよい、場合に
より添加される添加剤又はアデンタは、例えば、発泡防
止剤、例えば、グリセリン、エチルアクリレート−2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体、ジメチルシロキ
サン共重合体及び他のシリコーン類、例えば、SAG−
47(Union Carbide Companyか
ら市販);酸化防止剤、例えば、β−(3,3−ジ−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン
酸と一価もしくは多価アルコール、例えば、メタノー
ル、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタ
エリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート及びジ(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミ
ド;UV吸収剤及び光安安剤、例えば、2−(2′−ヒ
ドロキシフェニル)ベンジルトリアゾール及び立体障害
化アミン類、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチルピペリジル)セバケート、n−ブチル
−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジル)エステル、1−ヒドロキシエチル−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン
とコハク酸との縮合生成物、N,N′−ビス(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル)ヘキサメチレンジア
ミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロ
ロ−1,3,5−s−トリアジン、トリス(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル)ニトロロトリアセテ
ート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
ン酸及び1,1′−(1,2−エタンジイル)−ビス−
(3,3,5,5−テトラメチルピペラジリンの縮合生
成物;可塑剤、例えば、フタレート類、アジペート類、
グルタレート類、エポキシ化植物性油等;殺カビ剤類、
顔料類、色素類;反応性色素類;湿分スキヤベンジャー
等からなってよい。
【0041】硬化前のプレポリマー硬化剤混合物は、粘
度が十分に低いので混合、注入及び空気泡拡散が容易で
あり、そのために転写ロール又は転写ベルトの構造中に
気泡を含まない注型物の形成を可能にする。
【0042】本発明の導電率制御剤を添加することがで
きる前記タイプの2成分ポリウレタン混合物は市販され
ている。かかる市販ポリウレタン系の例としてはCON
ATHANE TU−500及びCONATHANE
TU−400(Conap, Inc.,Olean, New Yorkから市
販)及びWinthane W643の商標名の下にWi
nfield Industries, Inc., Buffalo, N.Y.から販売され
ている系が挙げられる。
【0043】ポリマーに付与される導電率の程度は、出
発材料を組合せたものに含まれる導電率制御剤の量並び
に所定ポリマ及び架橋剤(用いる場合には)固有の性質
に主に依存して変動する。エラストマーポリウレタン材
料の抵抗率を所望範囲内、すなわち、高レベルの抵抗率
から、1.0×107 〜5.0×1010オームcmの範囲
の抵抗率、又はこの範囲それ自身内に調整又は変動させ
るに十分な量の導電率制御剤を用いることができる。こ
の範囲の抵抗率は最適の画像転写効率と一致することが
判明している。一般に、先に述べたように、エラストマ
ーポリウレタンの全重量に基づいて0.001〜5.0
重量%の範囲の濃度が、所望限度内にポリマーの抵抗率
を調整するのに適切であることが判明している。
【0044】しかしながら、ポリウレタンエラストマー
の抵抗率を制御するのにより多量の導電率制御剤を用い
てもよいが、唯一の制限は、バイアス転写部材の導電性
基板上のコーティング材として用いるためのエラストマ
ーポリウレタンの抵抗率として望ましいものであること
である。
【0045】導電率制御剤は、典型的に硬化剤組成物の
成分として、出発材料との組合せとして必要量、単に包
含させ、以下にさらに詳細に説明するようにエラストマ
ーの通常の製造工程中に、ポリマーマトリックス、すな
わち、ポリマーの主鎖及び/又は架橋及び/又は枝状部
分に共有結合で結合する。
【0046】本明細書に述べた導電率制御剤は、第二鉄
フッ化物、第二鉄塩化物及び第二鉄臭化物からなる群よ
り選ばれる電離性第二鉄ハロゲン化物塩と錯体を形成し
たエチレングリコール、特にジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール又はテトラエチレングリコールか
らなる。かかる錯体は、電離性第二鉄ハロゲン化物、例
えば、第二鉄塩化物、及び低分子量オリゴエチレングリ
コール、特にジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール又はテトラエチレングリコールを適切な溶剤、例
えば、メタノール、に溶解し、後に溶剤を蒸発させるこ
とにより製造することができる。得られる材料は、前記
のような第二鉄ハロゲン化物とエチレングリコール又は
低分子量オリゴエチレングリコールとの錯体からなると
信じられている。実際には、錯体の粘度を低下させるた
めに過剰のオリゴマーを包含させるのが有利である。場
合によって、導電率制御剤は溶剤の非存在下に製造して
もよい。
【0047】先に述べたように、導電率制御剤はポリマ
ーマトリックス又は網状構造に共有結合で結合する。こ
のことは、導電率制御剤の水酸基をプレポリマー中に存
在する過剰のイソシアネートと反応させ、ポリマーの主
鎖及び/又は架橋部分及び/又は分枝状部分にウレタン
結合を形成し、それにより導電率制御剤をポリマー網状
構造中に堅固に結合することにより行う。このことによ
り、ポリマーは使用時間が経過しても実質的に変化(例
えば、減少)しない、比較的一定のレベルの抵抗率を保
持することが可能になる。
【0048】加えるに、前記のバイアス転写部材の導電
性基板上のコーティングを形成するポリウレタンエラス
トマーの抵抗性を制御又は調整するのに本発明において
用いる導電性制御剤は、相対湿度の変化に対するポリウ
レタンの抵抗性の感受性を有意に低減させる。
【0049】相対湿度の変化に対する抵抗率の感受性が
有意に低減するとは、感受性の低減が少くとも80.0
%であることを意味する。本発明の方法及び組成物によ
れば、相対湿度に対する感受性は98%まで低減するこ
とが実証されている。
【0050】均一なバイアス電圧をその表面上に担持す
るための導電性基板を少くとも1種のエラストマーポリ
ウレタンコーティング物でコーティングすることによる
バイアス転写部材作成用の、本明細書に記載したエラス
トマーポリウレタン類の相対湿度感受性は、相対湿度0
%及び相対湿度100%でポリウレタンの体積抵抗率を
測定することにより得た。相対湿度0%での抵抗率の、
相対湿度100%での抵抗率の比が相対湿度感受性であ
る。相対湿度感受性はまた相対湿度スウィング(swi
ng)とも称す。相対湿度0%及び100%での相対湿
度での感受性の比は、適切なバイアス転写部材を提供す
るためには1〜10であるべきである。理想的には、比
は1であるべきである。先に述べたように、低い相対湿
度スウィングを有することが望ましいことに加えて、バ
イアス転写部材にとって有用なエラストマーポリウレタ
ンは又1.0×107 〜5.0×1010オームcm、さら
に適切には、2.0×108 〜2.0×1010オームcm
の抵抗率も有しなければならない。特定のエラストマー
ポリウレタンが所望の抵抗率より高い抵抗率を有する場
合には、適量の導電率制御剤を包含せしめて先に述べた
ように特定のポリマー材料の抵抗率を調整することによ
りその抵抗率を調整してもよい。
【0051】先に述べたように、本発明のエラストマー
ポリウレタンの硬度は10ショアA型押込み〜80ショ
アD型押込み、典型的には15〜100ShoreAの
間である。硬度の制御は当業者の管理範囲内の事項であ
り、硬度は、用いる反応体のタイプ及び量を変動せるこ
とにより、及び各種添加物、例えば、可塑剤を用いるこ
とによる等のパラメータにより制御することができる。
【0052】本発明はバイアス転写部材の抵抗率の制御
方法を開示している。均一なバイアス電圧をその表面上
に保持するための導電性基板を、エラストマーポリウレ
タンの少くとも1層を用いてコーティングすることによ
り、相対湿度変化に対するエラストマーポリウレタン抵
抗率の感受性を低減させる方法もまた開示しており、前
記エラストマーポリウレタンは導電率制御剤をその中に
包含し、この制御剤は、抵抗率を制御するためにエラス
トマーのポリマー性網状組織又はマトリックスに共有結
合しており、その抵抗率が1.0×107 〜5.0×1
10オームcm、典型的に2.0×108 〜2.0×10
10オームcmであることを特徴とする。コーティングは、
噴霧、金型注型、材料シートの適切な機械的方法又は適
切なセメントによる基板部材への固着等をはじめとする
任意の適切な方法又は技法により基板に塗布することが
できる。
【0053】
【実施例】以下の実施例及び比較試験は、本明細書に記
載したバイアス転写部材に用いてもよく、そして相対湿
度変化に対する抵抗率の感受性を制御することをはじめ
とする、前記のバイアス転写部材の抵抗率を制御するた
めに用いてもよいエラストマーポリウレタン材料をさら
に具体的に説明するものであるが、それにより発明の範
囲を限定するものではない。
【0054】試料調製 試験すべき特定のエラストマーポリウレタンのスラブを
シート状でステンレススチール金型中に注型して厚さ
0.25インチ(0.635cm)とした。各種注型材料
の試料を表示日数の期間、制御湿度室中に置いた。1セ
ットの室は相対湿度を0%に保持し、他方のセットの室
は相対湿度を100%に保持した。0%の相対湿度環境
は、試験試料を24℃で1インチのDrieriteを
含む密封ジャー中に懸垂することにより得た。100%
の相対湿度環境は、試料を24℃で密封ジャー中の水の
上に懸垂することにより得た。これらの試料はその両側
面が大気にふれるような方法で室中に懸濁した。この方
法によれば、試料は14日以内に平衡量の水を極めて密
着して吸収するであろう。14日後、試料の体積抵抗率
を、ASTM Standard D−257の操作に
従い、既知表面積の2個のソフト電極間に試料を置き、
Trek 610C Cor−A−Trol(高電圧
源)から1電極へ1キロボルトDCバイアスをかけ、次
いでKiethly 485 Picoammeter
を用いて第2電極からの電流を測定することにより測定
した。得られた値はオームcmで表わす。
【0055】0%及び100%の相対湿度で測定した抵
抗率を記録した。以下の実施例では、0%相対湿度での
抵抗率の、100%相対湿度での抵抗率に対する比を測
定した。得られた比はRH感度又はRHスウィングとし
て示し、0%及び100%の相対湿度での抵抗率もまた
各種の試験試料について示されている以下の表IにRH
感受性として報告する。
【0056】例1 本例は、ジエチレングリコール−第二鉄塩化物錯体であ
る本明細書に述べた導電率制御剤の製造について述べ
る。
【0057】ジエチレングリコール及び第二鉄塩化物の
錯体は、無水第二鉄塩化物162.21g(1.0モ
ル)を、テフロンブレード攪拌機を備え、1リットルの
乾燥メタノールと100mLの乾燥メタノールリンスを含
む2リットルの三ッ口丸底フラスコ中へ徐々に添加する
ことにより製造した。添加工程は発熱性であり、暗濁色
溶液が得られた。次に、ジエチレングリコール318.
36g(3.0モル)を乾燥メタノールリンス100mL
を含むフラスコに添加した。得られた混濁溶液を10分
間攪拌し、次にさらなる乾燥メタノール洗浄剤を用いて
珪澡土を介してろ過した。明澄なろ液及び洗浄液を蒸気
浴加熱をしながら真空濃縮して暗色シロップ状錯体47
5.20g(理論値の99.09%)を得たが、この錯
体は燃焼分析及びICP分析により、ジエチレングリコ
ールと第I鉄塩化物との錯体として特徴づけられてい
る。 C1230Cl3 9 として 計算値C,29.99;H,6.29;Cl,22.1
3;Fe,11.6; 実験値C,29.94;H,5.93;Cl,22.4
9;Fe,10.9;
【0058】例2 本例は、例1により製造した導電率制御剤を含有する、
CONATHANETU−400と称される、Cona
p Inc,Olean,New Yorkから得られ
る2成分ポリウレタン市販混合物から製造される架橋4
0Durometer ショアA型押込み硬度エラスト
マーポリウレタンの製造について述べる。
【0059】1リットルのガラスビーカに、例1に従っ
て製造した導電率制御剤0.45gを入れた。このビー
カに、ポリ(プロピレンオキシド)基材のヒドロキシ末
端ポリマー及びフェニレンジアミン連鎖延長剤の混合物
であるCONATHANETU−400 PartB
83.59gを添加し、この混合物を溶液が得られるま
で室温で機械的に攪拌した。次に、メチレン−ビス(4
−イソシアネートシクロヘキサン)及びポリ(プロピレ
ンオキシド)基材のヒドロキシル−末端ポリマーの混合
物であるCONATHANE TU−400 Part
A 96.41gをビーカに添加し、次いでこの混合物
を5分間機械的に攪拌した。閉じ込められた気泡を減圧
下で除去し次いでこの混合物を用意されたステンレスス
チール金型に注入し、80℃の温空気炉中に3時間入れ
た。得られたスラブを金型から取り出し次いで80℃温
空気炉中で13時間後硬化処理を行った。次に、スラブ
を炉から取り出し、室温まで冷却し、次いで得られたス
ラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形
し、その抵抗率を前述したように、2つの所定相対湿度
で測定し、相対湿度感受性を、相対湿度室中に14日間
平衡化した後測定した。結果を以下の表I、例2に示
す。
【0060】比較例3 本例では、制御剤としての例1の導電率制御剤を用いず
に、例2の架橋ポリウレタンエラストマーを製造し、そ
のエラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を前述の操
作により測定した。
【0061】1リットルのガラスビーカに、例2で定義
したCONATHANE TU−400 PartB
83.59gを入れた。次に、例2で定義したCONA
THANE TU−400 PartA 96.41g
をビーカに入れ、得られた混合物を5分間室温で機械的
に攪拌した。閉じ込められた気泡を減圧下で除去し、こ
の混合物を用意されたステンレススチール金型中に注ぎ
入れ、80℃の温空気炉中に3時間入れた。得られたス
ラブを金型から取り出し、室温まで冷却し、得られたス
ラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形
し、その抵抗率を前記のように、2つの所定相対湿度で
測定し、相対湿度感受性を、相対湿度室中で14日間平
衡化の後に測定した。結果を以下の表I、例3に示す。
【0062】例4 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有
し、CONATHANETU−500の名称で、Con
ap Inc.,Olean,New Yorkから市
販されている2成分ポリウレタン混合物から調製される
架橋50ショアA型押込み硬度のエラストマーポリウレ
タンを製造した。
【0063】ポリ(プロピレンオキシド)基材のヒドロ
キシル末端ポリマー及びフェニレンジアミン連鎖延長剤
の混合物であるCONATHANE TU−500 P
artB 78.78gを含有する1リットルのガラス
ビーカに、例1に従って製造した塩化第二鉄−ジエチレ
ングリコール導電率制御剤0.5413gを入れた。こ
の混合物を均一になるまで室温で攪拌した。次に、メチ
レンビス(4−イソシアネート−シクロヘキサン)及び
ポリ(プロピレンオキシド)基材のヒドロキシ−末端ポ
リマーの混合物であるCONATHANE TU−50
0 PartA101.70gをビーカに添加し、次い
で反応混合物を室温で5分間機械的に攪拌した。閉じ込
められた気泡を減圧下で除去し、混合物を用意されたス
テンレススチール金型中に注ぎ入れ、80℃の温空気炉
に16時間入れて硬化させた。得られたスラブを次に炉
から取り出し、金型からはずし、室温まで冷却し、次い
で得られたスラブを0.25インチ(0.635cm)の
厚さに成形し、その抵抗率を前述のように2つの所定相
対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14
日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、例4に示
す。
【0064】比較例5 本例では、制御剤としての、例1の導電率制御剤を用い
ないで例4の架橋ポリウレタンエラストマーを製造し、
次いでこのエラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を
前述の操作に従って測定した。
【0065】1リットルのガラスビーカに、例4で定義
したCONATHANE TU−500 PartB
78.78gを入れた。次に、例4で定義したCONA
THANE TU−500 PartA 101.70
gの溶液をビーカに添加し、次いで得られた混合物を5
分間室温で機械的に攪拌した。閉じ込められた気泡を減
圧下で除去し、混合物を用意されたステンレススチール
金型中に注ぎ入れ、80℃の温空気炉に16時間入れて
硬化させた。得られたスラブを次に炉から取り出し、金
型からはずし、室温まで冷却し、次いで得られたスラブ
を0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、そ
の抵抗率を前述のように2つの所定相対湿度で測定し、
相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定
した。結果を以下の表I、例5に示す。
【0066】例6 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有
し、CONATHANETU−900の名称で、Con
ap Inc.,Olean,New Yorkから市
販されている2成分ポリウレタン混合物から調製される
架橋90ショアA型押込み硬度のエラストマーポリウレ
タンを製造した。
【0067】ポリ(プロピレンオキシド)基材のヒドロ
キシル末端ポリマー及びフェニレンジアミン連鎖延長剤
の混合物であるCONATHANE TU−900 P
artB 48.57gを含有する1リットルのガラス
ビーカに、例1に従って製造した塩化第二鉄−ジエチレ
ングリコール導電率制御剤3.6gを入れた。この混合
物を均一になるまで室温で攪拌した。次に、メチレンビ
ス(4−イソシアネート−シクロヘキサン)及びポリ
(プロピレンオキシド)基材のヒドロキシ−末端ポリマ
ーの混合物であるCONATHANE TU−900
PartA 127.5gをビーカに添加し、次いで反
応混合物を室温で5分間機械的に攪拌した。閉じ込めら
れた気泡を減圧下で除去し、混合物を用意されたステン
レススチール金型中に注ぎ入れ、80℃の温空気炉に1
6時間入れて硬化させた。得られたスラブを次に炉から
取り出し、金型からはずし、室温まで冷却し、次いで得
られたスラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さ
に成形し、その抵抗率を前述のように2つの所定相対湿
度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間
平衡化後測定した。結果を以下の表I、例6に示す。
【0068】比較例7 本例では、制御剤としての、例1の導電率制御剤を用い
ないで例6の架橋ポリウレタンエラストマーを製造し、
次いでこのエラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を
前述の操作に従って測定した。
【0069】1リットルのガラスビーカに、例6で定義
したCONATHANE TU−900 PartB
48.57gを入れた。次に、例6で定義したCONA
THANE TU−900 PartA 127.5g
の溶液をビーカに添加し、次いでこの混合物を5分間室
温で機械的に攪拌した。閉じ込められた気泡を減圧下で
除去し、混合物を用意されたステンレススチール金型中
に注ぎ入れ、80℃の温空気炉に16時間入れて硬化さ
せた。得られたスラブを次に炉から取り出し、金型から
はずし、室温まで冷却し、次いで得られたスラブを0.
25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、その抵抗
率を前述のように2つの所定相対湿度で測定し、相対湿
度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定した。
結果を以下の表I、例7に示す。
【0070】例8 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有す
る、架橋90ショアA型押込み硬度のエラストマーポリ
ウレタンを製造した。
【0071】Uniroyal Co.からAdipr
ene L100として市販されているトルエンジイソ
シアネート/ポリテトラメチレンエーテルグリコールプ
レポリマー171.0gを含有する1リットルのガラス
ビーカに、商標名Ethacure 300の下にEt
hyl Corporationから市販されている芳
香族ジアミンであるジ(メチルチオ)−2,4−トルエ
ンジアミン9.0g(0.042モル)及び例1に従っ
て製造した塩化第二鉄−ジエチレングリコール導電率制
御剤0.45gを添加した。この反応物を窒素下に5分
間室温で攪拌し、脱気し、混合物を加熱ステンレススチ
ール金型中に注ぎ入れ、ポリマーを80℃で16時間硬
化させ、金型から取り出した。次にスラブを室温まで冷
却し、次いで得られたスラブを0.25インチ(0.6
35cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前述のように2
つの所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度
室中で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、
例8に示す。
【0072】比較例9 本例では、制御剤としての、例1の導電率制御剤を用い
ないで例8の架橋ポリウレタンエラストマーを製造し、
次いでこのエラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を
前述の操作に従って測定した。
【0073】Adiprene L100としてUri
royal Co.から市販されているトルエンジイソ
シアネート/ポリテトラエチレンエーテルグリコールプ
レポリマー171.0gを含有する1リットルのガラス
ビーカに、例8で定義したEthacureとしてEt
hyl Corporationから市販されているジ
(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン9.0g
(0.042モル)を入れた。反応物を室温で窒素下に
5分間攪拌し脱気し、加熱ステンレススチール金型中に
注ぎ入れた。このポリマーを80℃で16時間硬化さ
せ、金型から取り出した。スラブを次に室温まで冷却
し、次いで得られたスラブを0.25インチ(0.63
5cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前述のように2つ
の所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室
中で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、例
9に示す。
【0074】例10 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有
し、WinthaneW643の名称で、Winfield Ind
ustries, Inc., Buffalo, New Yorkから市販されている
2成分ポリウレタン混合物から調製される架橋55ショ
アA型押込み硬度のエラストマーポリウレタンを製造し
た。
【0075】Winthane W643 PartB
の混合物11.13gを含有する1リットルのガラスビ
ーカに、例1に従って製造した塩化第二鉄−ジエチレン
グリコール導電率制御剤0.63gを入れた。この混合
物を均一になるまで室温で攪拌した。次に、Winth
ane W643 PartAの混合物169.0gを
ビーカに添加し、次いで反応混合物を室温で3分間機械
的に攪拌した。閉じ込められた気泡を減圧下で除去し、
混合物を用意されたステンレススチール金型中に注ぎ入
れ、80℃の温空気炉に16時間入れて硬化させた。得
られたスラブを次に炉から取り出し、金型からはずし、
室温まで冷却し、次いで得られたスラブを0.25イン
チ(0.635cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前述
のように2つの所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性
を相対湿度室中で14日間平衡化後測定した。結果を以
下の表I、例10に示す。
【0076】比較例11 本例では、制御剤としての、例1の導電率制御剤を用い
ないで例10の架橋ポリウレタンエラストマーを製造
し、次いでこのエラストマーの抵抗率及び相対湿度感受
性を前述の操作に従って測定した。
【0077】1リットルのガラスビーカに、Winth
ane W643 PartB 11.13gを入れ
た。次に、Winthane W643 PartA
169.0gの溶液をビーカに添加し、次いで得られた
混合物を3分間室温で機械的に攪拌した。閉じ込められ
た気泡を減圧下で除去し、混合物を用意されたステンレ
ススチール金型中に注ぎ入れ、80℃の温空気炉に16
時間入れた。得られたスラブを次に炉から取り出し、金
型からはずし、室温まで冷却し、次いで得られたスラブ
を0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、そ
の抵抗率を前述のように2つの所定相対湿度で測定し、
相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定
した。結果を以下の表I、例11に示す。
【0078】例12 本例では、例1の導電率制御剤を含有する架橋48Du
rometer ショアA型押込み硬度エラストマーポ
リウレタンを製造した。
【0079】Terathane1000、すなわち、
E.I.Dupont de Nemours Com
panyから市販されているポリ(テトラメチレンエー
テルグリコール)(Mn=1000)98.63g
(0.098モル)及び例1に従って製造した塩化第二
鉄−ジエチレングリコール導電率制御剤0.36gを含
有する500mLの樹脂ケトルに、商標名Desmodu
r Wの下にMobayCorporationから市
販されているメチレンビス(4−イソシアネートシクロ
ヘキサン)65.70g(0.25mol )を攪拌しなが
ら添加した。攪拌混合反応物を80℃で窒素下に70分
間加熱した。次に、ポリ(テトラメチレンエーテルグリ
コール)98.63g(0.098mol )を、Etha
cure100としてEthyl Corporati
onから市販されているジエチルトルエンジアミンの異
性体混合物4.0g(0.0225mol )と共に添加し
た。反応物を窒素下80℃で5分間攪拌し、減圧下で脱
気し、次いでステンレススチール金型中に注ぎ入れた。
ポリマーを80℃の炉中で16時間硬化させた。次にス
ラブを炉から取り出し、金型からはずし、室温まで冷却
し次いで得られたスラブを0.25インチ(0.635
cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前記のように2つの
所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中
で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、例1
2に示す。
【0080】例13 本例では、例1の導電率制御剤を含有する架橋22ショ
アA型押込み硬度エラストマーポリウレタンを製造し
た。
【0081】商標名Polyglycol P−200
の下にDow Chemicalsから市販されている
ポリ(プロピレングリコール)(Mn=2000)19
5.0g(0.098mol )及び商標名Desmodu
r Wの下にMobay Corporationから
市販されているメチレンビス(4−イソシアネートシク
ロヘキサン)65.79g(0.25mol )を含有する
500mLの樹脂ケトルに、例1に従って製造した塩化第
二鉄−ジエチレングリコール導電率制御剤0.40gを
攪拌しながら添加した。混合反応物を80℃で窒素下に
1時間攪拌した。次に、前記のポリ(プロピレングリコ
ール)195.0g(0.098mol )及びEthac
ure100としてEthyl Corporatio
nから市販されているジエチルトルエンジアミンの異性
体混合物4.90g(0.0275mol )を反応混合物
に添加した。反応混合物を窒素下5分間攪拌し、減圧下
で脱気し、次いでステンレススチール金型中に注ぎ入れ
た。ポリマーを80℃の炉中で16時間硬化させた。次
にスラブを炉から取り出し、金型からはずし、室温まで
冷却し次いで得られたスラブを0.25インチ(0.6
35cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前記のように2
つの所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度
室中で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、
例13に示す。
【0082】例14 本例では、例1の導電率制御剤を含有する架橋50ショ
アA型押込み硬度エラストマーポリウレタンを製造し
た。
【0083】Aldrich Chemical C
o.,Inc.から市販されているポリ(カプロラクト
ン)ジオール(Mn=1250)121.89g(0.
098モル)及び商標名Desmodur Wの下にM
obay Corporationから市販されている
メチレンビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)6
5.79g(0.25mol )を含有する500mLの樹脂
ケトルに、例1に従って製造した第二鉄−ジエチレング
リコール導電率制御剤0.40gを攪拌しながら添加し
た。反応物を80℃で窒素下に70分間攪拌した。次
に、ポリ(カプロラクトン)ジオール121.89g
(0.098mol )及びEthacure100として
Ethyl Corporationから市販されてい
るジエチルトルエンジアミンの異性体混合物4.90g
(0.0275mol )を反応混合物に添加した。反応混
合物を窒素下5分間攪拌し、減圧下で脱気し、次いでス
テンレススチール金型中に注ぎ入れた。ポリマーを80
℃の炉中で16時間硬化させた。次にスラブを炉から取
り出し、金型からはずし、室温まで冷却し次いで得られ
たスラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さに成
形し、その抵抗率を前記のように2つの所定相対湿度で
測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡
化後測定した。結果を以下の表I、例14に示す。
【0084】比較例15 本例は、本発明のポリウレタンエラストマーは従来技術
のポリウレタンエラストマーより湿潤安定性の点で優れ
ていることを示すために、本発明の範囲外の架橋エラス
トマーポリウレタンを製造した。本例は、米国特許第
5,011,739号明細書の例9に記載されている
0.14重量%の導電率制御剤、すなわち、ヨウ化リチ
ウム及びテトラメチレングリコールの錯体を、Part
BをPartAの混合物に添加する前にポリウレタン混
合物のPartBに添加すること以外は、前記の2成分
CONATHANE TU−500市販ポリウレタン混
合物から製造されるポリウレタンエラストマーの製造を
示す。
【0085】1リットルガラスビーカに、以下のように
して製造したヨウ化リチウム−テトラエチレングリコー
ル導電率制御剤0.21gを入れた。磁気攪拌機を備
え、ヨウ化リチウム11.24g(0.084mol )及
びメタノール100mLを含有する500mLの1口丸底フ
ラスコにテトラエチレングリコール16.31g(0.
084mol )を添加した。この溶液を10分間攪拌し
た。メタノールを減圧下で除去すると固体物質が残留し
たが、これらの燃焼分析によればテトラエチレングリコ
ールとヨウ化リチウムの錯体であると特徴づけられた。
次に、ビーカを温空気炉に置き、150℃でヨウ化リチ
ウム−テトラエチレングリコール導電率制御剤が溶融す
るまで加熱した。ビーカに、ポリ(プロピレンオキシ
ド)基材のヒドロキシ−末端ポリマー及びフェニレンジ
アミン連鎖延長剤の混合物であるCONATHANE
TU−500 PartB65.90gを添加し、次い
でこの混合物を、溶液が得られるまで加熱しながら機械
的に攪拌した。次に、メチレンビス(4−イソシアネー
トシクロヘキサン)及びポリ(プロピレンオキシド)基
材のヒドロキシル−末端ポリマーの混合物であるCON
ATHANE TU−500 PartA83.88g
をビーカに添加し、この混合物を5分間機械的に攪拌し
た。閉じ込められた気泡を減圧下で除去し、混合物を用
意されたステンレススチール金型中に注ぎ入れ、80℃
の温空気炉に3時間入れて硬化させた。得られたスラブ
を、金型からはずし、80℃で熱空気炉中で13時間後
硬化の処理を行った。次にスラブを室温まで冷却し、次
いで得られたスラブの抵抗率を前述のように2つの所定
相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で1
4日間平衡化後測定した。結果を以下の表I、例15に
示す。
【0086】
【表1】
【0087】本明細書に記載した導電率制御剤を用いる
ことにより抵抗率が低下し、同時にRH感受性も低下す
ることが、本明細書に記載した導電率制御剤を用いない
比較例3,5,7,9及び11のポリウレタンエラスト
マーの抵抗率及びRH感受性を、それぞれ例3,5,
7,9及び11と同一のポリウレタンエラストマーから
なるが、本明細書の導電率制御剤は含有する、例2,
4,6,8及び10のポリウレタンエラストマーの抵抗
率及びRH感受性と比較することにより、表Iに明らか
に示されている。さらに、米国特許第5,011,73
9号の例9のヨウ化リチウム−テトラメチレングリコー
ル導電率制御剤を含有する例15の相対湿度感受性及び
抵抗率を、同一のポリウレタンエラストマーからなる
が、本明細書の導電率制御剤を含有する、例4のポリウ
レタンエラストマーと比較すると、従来技術のアルカリ
金属塩−オリゴエチレングリコール錯体導電率制御剤と
比較して、本発明の導電率制御剤を用いてポリウレタン
エラストマーの抵抗率を制御した場合、RH感受性が実
質的に低下することが明らかに示されている。
【0088】例16 本例では、例1の導電率制御剤を含有する線状非架橋6
2ショアA型押込み硬度熱可塑性ポリウレタンを製造し
た。
【0089】商標名Terathane1000の下に
E.I.Dupont de Nemours Com
panyから市販されているポリ(テトラメチレンエー
テルグリコール)(Mn=1000)140.0g
(0.14mol )及びジブチルスズジラウレート0.1
6gの混合物を、Teflonブレード攪拌機を備えた
3ツ口500mL丸底フラスコ中で真空中(約1.0mm)
室温で約30分間乾燥した。次に、商標名Desmod
ur Wの下にMobay Corporationか
ら市販されているメチレンビス(4−イソシアネートシ
クロヘキサン)52.47g(0.20mol )をフラス
コに添加した。混合反応物を80℃浴中で窒素下に70
分間加熱してイソシアネート末端プレポリマーを生成し
た。商標名Ethacure100としてEthyl
Corporationから市販されているジエチルト
ルエンジアミンの異性体混合物7.84g(0.044
mol )を例1の操作に従って製造した塩化第二鉄−ジエ
チレングリコール2.56gと共にフラスコに添加し
た。反応混合物を80℃浴で約5分間攪拌し、減圧下で
脱気し、次いでステンレススチール金型中に注ぎ入れ
た。ポリマーを80℃の炉中で20時間硬化させ、金型
からはずし、室温まで冷却し次いで得られたスラブを
0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、その
抵抗率を前記のように2つの所定相対湿度で測定し、相
対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定し
た。結果を以下の表II、例16に示す。
【0090】比較例17 本例では、制御剤として例1の導電率制御剤を用いない
例16の線状非架橋ポリウレタンエラストマーを製造
し、エラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を前記の
操作に従って測定した。
【0091】商標名Terathane1000とし
て、E.I.Dupont de Nemours C
ompanyから市販されているポリ(テトラメチレン
エーテルグリコール)(Mn=1000)140.0g
(0.14mol )をTeflonブレード攪拌機を備え
た3ツ口500mL丸底フラスコ中で真空(約1.0mm)
の室温で約30分間乾燥した。次に商標名Desmod
ur Wの下にMobay Corporationか
ら市販されているメチレンビス(4−イソシアネートシ
クロヘキサン)52.47g(0.20mol )を0.1
6gのジブチルスズジラウレートと共にフラスコに添加
し、混合反応物を80℃で窒素下に70分間加熱してイ
ソシアネート末端プレポリマーを生成した。商標名Et
hacure100としてEthyl Corpora
tionから市販されているジエチルトルエンジアミン
の異性体混合物7.84g(0.044mol )を例1の
導電率制御剤の代りにジエチレングリコール1.70g
(0.016mol )と共にフラスコに添加した。その結
果、例16において製造されたものと同様の化学量論バ
ランスを有するが、本発明の導電率制御剤を全く含まな
いポリウレタンエラストマーが得られることが確認され
た。
【0092】混合物を80℃浴で5分間攪拌し、減圧下
で脱気し、次いでステンレススチール金型中に注ぎ入れ
た。ポリマーを80℃の炉中で20時間硬化させ、金型
からはずし、室温まで冷却し次いで得られたスラブを
0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、その
抵抗率を前記のように2つの所定相対湿度で測定し、相
対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定し
た。結果を以下の表II、例17に示す。
【0093】例18 本例では、例1の導電率制御剤を含有する線状非架橋5
0ショアA型押込み硬度熱可塑性ポリウレタンを製造し
た。
【0094】Teflonブレード攪拌機を備えた3ツ
口、500mL丸底フラスコ中で、ポリ(プロピレングリ
コール)(Mn=1000)140.0g(0.14mo
l )を室温、真空(約1.0mm)中で約30分間乾燥し
た。次に、商標名Desmodur Wの下にMoba
y Corporationから市販されているメチレ
ンビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)52.4
7g(0.20mol )をジブチルスズジラウレート0.
16gと共にフラスコに添加し、攪拌混合反応物を80
℃浴で窒素下に70分間加熱してイソシアネート末端プ
レポリマーを生成した。商標名Ethacure100
としてEthyl Corporationから市販さ
れているジエチルトルエンジアミンの異性体混合物7.
84g(0.044mol )を例1の操作で製造した塩化
第二鉄−ジエチレングリコール導電率制御剤2.56g
と共に添加した。反応混合物を80℃浴で約5分間攪拌
し、減圧下で脱気し、次いでステンレススチール金型中
に注ぎ入れた。ポリマーを80℃の炉中で16時間硬化
させ、金型からはずし、室温まで冷却し次いで得られた
スラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形
し、その抵抗率を前記のように2つの所定相対湿度で測
定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化
後測定した。結果を以下の表II、例18に示す。
【0095】例19 本例では、例1の導電率制御剤を含有する線状非架橋8
0ショアA型押込み硬度熱可塑性ポリウレタンを製造し
た。
【0096】Teflonブレード攪拌機を備えた3ツ
口500mL丸底フラスコ中で、商標名Terathan
e650の下にE.I.Dupont de Nemo
urs Companyから市販されているポリ(テト
ラメチレンエーテルグリコール)(Mn=650)14
0.0g(0.215mol )を室温、真空(約1.0m
m)で約30分間乾燥した。次に、製造した塩化第二鉄
−ジエチレングリコール導電率制御剤0.36gを含有
する500mLの樹脂ケトルに、商標名Desmodur
Wの下にMobay Corporationから市
販されているメチレンビス(4−イソシアネートシクロ
ヘキサン)80.725g(0.308mol )をジブチ
ルスズジラウレート0.246gと共にフラスコに添加
した。混合反応物を80℃浴で窒素下に70分間加熱し
てイソシアネート末端プレポリマーを生成した。商標名
Ethacure100としてEthyl Corpo
rationから市販されているジエチルトルエンジア
ミンの異性体混合物14.26g(0.080mol )
を、例1の操作に従って製造した塩化第二鉄−ジエチレ
ングリコール導電率制御剤1.97gと共に添加した。
反応混合物を80℃浴で5分間攪拌し、減圧下で脱気
し、次いでステンレススチール金型中に注ぎ入れた。ポ
リマーを80℃の炉中で16.5時間硬化させ、金型か
らはずし、室温まで冷却し次いで得られたスラブを0.
25インチ(0.635cm)の厚さに成形し、その抵抗
率を前記のように2つの所定相対湿度で測定し、相対湿
度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化後測定した。
結果を以下の表II、例19に示す。
【0097】比較例20 本例では、制御剤としての例1の導電率制御剤を用いな
いで、例19の線状非架橋ポリウレタンエラストマーを
製造し、エラストマーの抵抗率及び相対湿度感受性を前
述の操作に従って測定した。
【0098】Teflonブレード攪拌機を備えた3ツ
口500mL丸底フラスコ中で、商標名Terathan
e650の下にE.I.Dupont de Nemo
urs Companyから市販されているポリ(テト
ラメチレンエーテルグリコール)(Mn=650)14
0.0g(0.215mol )を室温、真空(1.0mm)
中で30分間乾燥した。次に、商標名Desmodur
Wの下にMobayCorporationから市販
されているメチレンビス(4−イソシアネートシクロヘ
キサン)80.725g(0.308mol )をジブチル
スズジラウレート0.246gと共にフラスコに添加
し、次いで反応混合物を80℃浴、窒素下で70分間加
熱してイソシアネート末端プレポリマーを生成した。商
標名Ethacure100の下にEthyl Cor
porationから市販されているジエチルトルエン
ジアミン14.26g(0.080mol )の異性体混合
物を、例1の導電率制御剤の代りにジエチレングリコー
ル1.31g(0.0123mol )と共にフラスコに添
加した。その結果、例19において製造したものと同様
の化学量論バランスを有するが、本発明の導電率制御剤
を全く含まないポリウレタンエラストマーが得られたこ
とが確認された。この混合物を5分間、80℃浴で攪拌
し、減圧下で脱気し次いでステンレススチール金型に注
ぎ入れた。ポリマーを80℃の炉中で16.5時間硬化
させ、金型からはずし、室温まで冷却し次いで得られた
スラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さに成形
し、その抵抗率を前記のように2つの所定相対湿度で測
定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間平衡化
後測定した。結果を以下の表II、例20に示す。
【0099】比較例21 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有す
る線状非架橋88ショアA型押込み硬度熱可塑性ポリウ
レタンを製造した。
【0100】Teflonブレード攪拌機を備えた三ツ
口500mL丸底フラスコ中で、商標名Terathan
e650の下にE.I.Dupont de Nemo
urs Companyから市販されているポリ(テト
ラメチレンエーテルグリコール)(Mn=650)9
7.50g(0.15mol )を室温、真空(1.0mm)
中で30分間乾燥した。次に、商標名Desmodur
Wの下にMobayCorporationから市販
されているメチレンビス(4−イソシアネートシクロヘ
キサン)65.59g(0.25mol )をジブチルスズ
ジラウレート0.20gと共にフラスコに添加し、次い
で反応混合物を80℃浴、窒素下で70分間加熱してイ
ソシアネート末端プレポリマーを生成した。商標名Et
hacure100の下にEthyl Corpora
tionから市販されているジエチルトルエンジアミン
16.94g(0.095mol )の異性体混合物を、例
1の操作で製造した塩化第二鉄−ジエチレングリコール
導電率制御剤0.80gと共に添加した。この混合物を
5分間、80℃浴で攪拌し、減圧下で脱気し次いでステ
ンレススチール金型に注ぎ入れた。ポリマーを80℃の
炉中で3.3時間硬化させ、金型からはずし、室温まで
冷却し次いで得られたスラブを0.25インチ(0.6
35cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前記のように2
つの所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度
室中で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表II、
例21に示す。
【0101】比較例22 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有す
る線状非架橋49ショアA型押込硬度熱可塑性ポリウレ
タンを製造した。
【0102】Teflonブレード攪拌機を備えた三ツ
口500mL丸底フラスコ中で、ポリ(カプロラクトン)
ジオール(Mn=1250)175.0g(0.14mo
l )を室温、真空(1.0mm)中で30分間乾燥した。
次に、商標名Desmodur Wの下にMobay
Corporationから市販されているメチレンビ
ス(4−イソシアネートシクロヘキサン)52.47g
(0.20mol )をジブチルスズジラウレート0.16
gと共にフラスコに添加し、次いで反応混合物を80℃
浴、窒素下で70分間加熱してイソシアネート末端プレ
ポリマーを生成した。商標名Ethacure100の
下にEthyl Corporationから市販され
ているジエチルトルエンジアミン7.84g(0.04
4mol )の異性体混合物を、例1の操作に従って製造し
た塩化第二鉄−ジエチレングリコール導電率制御剤2.
56gと共にフラスコに添加した。この混合物を5分
間、80℃浴で攪拌し、減圧下で脱気し次いでステンレ
ススチール金型に注ぎ入れた。ポリマーを80℃の炉中
で16時間硬化させ、金型からはずし、室温まで冷却し
次いで得られたスラブを0.25インチ(0.635c
m)の厚さに成形し、その抵抗率を前記のように2つの
所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中
で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表II、例2
2に示す。
【0103】比較例23 本例では、制御剤としての例1に従って製造した導電率
制御剤を含有する線状非架橋78ショアA型押込硬度熱
可塑性ポリウレタンを製造した。
【0104】Teflonブレード攪拌機を備えた三ツ
口1000mL丸底フラスコ中で、商標名Teratha
ne650の下にE.I.Dupont de Nem
ours Companyから市販されているポリ(テ
トラメチレンエーテルグリコール)(Mn=650)3
41.25g(0.525mol )を室温、真空(1.0
mm)中で30分間乾燥した。次に、商標名Desmod
ur Wの下にMobay Corporationか
ら市販されているメチレンビス(4−イソシアネートシ
クロヘキサン)196.76g(0.75mol )をジブ
チルスズジラウレート0.60gと共にフラスコに添加
し、次いで反応混合物を80℃浴、窒素下で70分間加
熱してイソシアネート末端プレポリマーを生成した。商
標名Ethacure100の下にEthyl Cor
porationから市販されているジエチルトルエン
ジアミン34.76g(0.195mol )の異性体混合
物を、例1の操作に従って製造した塩化第二鉄−ジエチ
レングリコール導電率制御剤4.81gと共にフラスコ
に添加した。この混合物を5分間、80℃浴で攪拌し、
減圧下で脱気し次いでステンレススチール金型に注ぎ入
れた。ポリマーを80℃の炉中で3.0時間硬化させ、
80℃で18時間後硬化させ金型からはずし、室温まで
冷却し次いで得られたスラブを0.25インチ(0.6
35cm)の厚さに成形し、その抵抗率を前記のように2
つの所定相対湿度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度
室中で14日間平衡化後測定した。結果を以下の表II、
例23に示す。
【0105】例24 本例では、例1に従って製造した導電率制御剤を含有す
る線状、非架橋57ショアA型押込硬度熱可塑性ポリウ
レタンを製造したが、先に用いたジブチルスズジラウレ
ートのような触媒は、本発明のポリウレタンエラストマ
ーの製造には必要ではないことを示すために、かかる触
媒の非存在下に製造した。しかしながら、本来、ポリウ
レタンエラストマーの合成において重合触媒として挙動
することが知られている、ハロゲン化第二鉄が導電率制
御剤中に存在するので、導電率制御剤それ自身が重合反
応に対して触媒効果を及ぼすことが信じられ、かつ期待
される。また、本例では、本明細書で述べたポリウレタ
ンエラストマーを製造する際に用いる導電率制御剤は、
望ましい場合には硬化剤混合物にではなくプレポリマー
に添加することができることを実証するために、導電率
制御剤を硬化剤混合物の代りにポリイソシアネートプレ
ポリマーに添加した。
【0106】Teflonブレード攪拌機を備えた三ツ
口500mL丸底フラスコ中で、商標名Terathan
e1000の下にE.I.Dupont de Nem
ours Companyから市販されているポリ(テ
トラメチレンエーテルグリコール)(Mn=1000)
140.0g(0.14mol )及び例1の操作に従って
製造した塩化第二鉄−ジエチレングリコール導電率制御
剤2.56gの混合物を室温、真空(1.0mm)中で約
30分間乾燥した。次に、商標名Desmodur W
の下にMobay Corporationから市販さ
れているメチレンビス(4−イソシアネートシクロヘキ
サン)52.47g(0.20mol )を、フラスコに添
加し、次いで反応混合物を80℃浴、窒素下で70分間
加熱してイソシアネート末端プレポリマーを生成した。
商標名Ethacure100の下にEthyl Co
rporationから市販されているジエチルトルエ
ンジアミン7.84g(0.044mol )の異性体混合
物を、フラスコに添加した。この混合物を5分間、80
℃浴で攪拌し、減圧下で脱気し次いでステンレススチー
ル金型に注ぎ入れた。ポリマーを80℃の炉中で16時
間硬化させ、金型からはずし、室温まで冷却し次いで得
られたスラブを0.25インチ(0.635cm)の厚さ
に成形し、その抵抗率を前記のように2つの所定相対湿
度で測定し、相対湿度感受性を相対湿度室中で14日間
平衡化後測定した。結果を以下の表II、例24に示す。
【0107】
【表2】
【0108】本明細書に記載した導電率制御剤を線状、
非架橋熱可塑性ポリウレタンエラストマーに用いること
により抵抗率が低下し、同時にRH感受性も低下するこ
とが、本明細書に記載した導電率制御剤を用いない比較
例17及び20のポリウレタンエラストマーの抵抗率及
びRH感受性を、それぞれ例17及び20と同一のポリ
ウレタンエラストマーからなるが、本明細書の導電率制
御剤は含有する、例16及び19のポリウレタンエラス
トマーの抵抗率及びRH感受性と比較することにより、
表IIに明らかに示されている。さらに、例24は、本明
細書に記載したポリウレタンエラストマーは触媒の非存
在下でも製造することができ、それでも尚、本発明のポ
リウレタンエラストマーの望ましい抵抗率及びRH感受
性を有する。
【0109】これらのポリウレタンエラストマーは、そ
の抵抗率が1.0×107 〜5.0×1010オームcmに
保持することができる成形品、例えば、転写ローラ及び
ベルトにすることができる。かかる成形品は剛性、高い
伸び率、高い引張り強度、高い引裂強度及び優れた耐磨
耗性を有する。これらの成形品は10ショアA型〜80
ショアD型の範囲の硬度を有するように設計することが
できる。電気的バイアス転写ローラ及びベルトに作成す
るのに用いるためには、ショアA型押込み硬度15〜1
00のものが好ましい。
【0110】転写ローラの製造方法 数多くの市販ポリウレタン2成分混合物に導電率制御剤
を添加したものならば任意のものから転写ロールを作成
することができる。具体例としては、例えば、本発明の
ポリオール導電率制御剤を、混合物のPartBの硬化
剤組成物の総重量の0.001〜5.0重量%添加され
ていてもよいCONATHANE TU−400,CO
NATHANE TU−500及びCONATHANE
TU−900が挙げられる。この結果、1.0×10
7 〜5.0×1010オームcmのローラ抵抗率が得られ
る。一般に、用いられるポリウレタン類はA及びBから
なる2成分タイプのものである。PartAはイソシア
ネートプレポリマーである。PartBは硬化剤であ
る。導電率制御剤は典型的に混合物のPartBに添加
する。以下に示す製法は、抵抗率2.0×108 オーム
cmのロールを作成するために、1リットルのポリウレタ
ン及び0.13%の導電率制御剤を必要とするローラに
とって典型的なものである。
【0111】例25 10ショアA型押込み硬度ポリウレタン静電防止ローラ
の製造 ポリ(プロピレングリコール)116.25g(0.0
58mol )(Mn=2000)を含有する500mL樹脂
ケトルに、攪拌しながら、例1の操作に従って製造した
塩化第二鉄−ジエチレングリコール導電率制御剤0.3
6gを添加した。この混合物を均一になるまで攪拌し
た。次に、商標名Desmodur Wの下にMoba
y Corporationから市販されているメチレ
ンビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)39.4
7g(0.15mol )を添加し、攪拌混合反応物を80
℃で70分間攪拌した。次に、ポリ(プロピレングリコ
ール)116.25g(0.058mol )及びEtha
cure100としてEthyl Corporati
onから市販されているジエチルトルエンジアミンの異
性体混合物116.25g(0.058mol )を反応混
合物に添加し、次いで反応混合物を窒素下で5分間攪拌
し、減圧下で脱気し、次いで中心0.25インチシャフ
トを含むシリンダ形状の円筒状ローラ金型中に注ぎ入
れ、80℃の炉中で16時間硬化させた。次に金型及び
注型品を室温まで冷却し、その後この注型品を金型から
はずした。
【0112】出願人は、本明細書ではバイアス部材コー
ティング材料を一貫してポリウレタン材料と称したが、
厳密な意味では、ポリアミンが硬化剤組成物中に存在す
る場合は、得られるエラストマー材料はポリウレタン/
ポリ尿素エラストマーからなる。
【0113】
【発明の効果】本発明のバイアス転写部材は、予め与え
られたレベルの抵抗率を保持し、湿度非感受性を改良す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイアス転写部材の構造を示す部分切
断状の透視図である。
【符号の説明】
1…硬質中空シリンダ 2…外部ポリウレタンコーティング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体表面と電気的に協働して荷
    電トナー粒子を導電性支持体表面から部材へ吸引するた
    めの部材であって、前記部材は、その表面上に均一なバ
    イアス電圧を保持することができる導電性基板、並び
    に、 (a)(i)飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
    式ポリイソシアネート又は芳香族ポリイソシアネート及
    び(ii)脂肪族不飽和基を含まないポリオールとの反応
    生成物からなるポリイソシアネートプレポリマー;及び (b)(i)前記(a)(ii)のポリオールもしくは脂
    肪族不飽和基を含まないジアミン又はそれらの混合物;
    及び(ii)エラストマーポリウレタンの抵抗率を制御す
    るための導電率制御剤として、(b)の総重量に基づい
    て0.001〜5.0重量%の、エチレングリコール又
    はジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールからなる
    群から選ばれるオリゴエチレングリコールと、フッ化第
    二鉄、塩化第二鉄及び臭化第二鉄からなる群から選ばれ
    る電離性ハロゲン化第二鉄塩との錯体からなる硬化性混
    合物を反応させることにより生成される弾性エラストマ
    ーポリウレタンからなるコーティングを少くとも1種含
    んでなり、前記コーティングは、前記導電性基板と電気
    的に接触した状態にありかつバイアス電圧を基板からコ
    ーティングの外周へ伝送することができるような電気抵
    抗率を有するものである部材。
  2. 【請求項2】 部材の抵抗率の制御方法であって、前記
    部材は導電性支持体表面と電気的に協働して荷電トナー
    粒子をその表面から部材へ吸引するためのものであり、
    前記方法が、均一なバイアス電圧をその表面上に保持す
    ることができる導電性基板を、弾性エラストマーポリウ
    レタンの少くとも一層でコーティングすることからな
    り、前記コーティングは、前記導電性基板と電気的に接
    触した状態にあり、そして (a)(i)飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
    式ポリイソシアネート又は芳香族ポリイソシアネート及
    び(ii)脂肪族不飽和基を含まないポリオールとの反応
    生成物からなるポリイソシアネートプレポリマー;及び (b)(i)前記(a)(ii)のポリオールもしくは脂
    肪族不飽和基を含まないジアミン又はそれらの混合物;
    及び(ii)エラストマーポリウレタンの抵抗率を制御す
    るための導電率制御剤として、(b)の総重量に基づい
    て0.001〜5.0重量%の、エチレングリコール又
    はジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールからなる
    群から選ばれるオリゴエチレングリコールと、フッ化第
    二鉄、塩化第二鉄及び臭化第二鉄からなる群から選ばれ
    る電離性ハロゲン化第二鉄塩との錯体からなる硬化性混
    合物を反応させることにより生成されているので、変動
    抵抗率を有するエラストマーポリウレタンはバイアス電
    圧を基板からコーティングの外周へ伝送することができ
    る制御方法。
  3. 【請求項3】 導電性支持体表面と電気的に協働して荷
    電トナー粒子を導電性支持体表面から部材へ吸引するた
    めの部材の、相対湿度変化に帰因する抵抗率の変動を防
    止する方法であって、前記方法は、 (a)(i)飽和脂肪族ポリイソシアネート、飽和脂環
    式ポリイソシアネート又は芳香族ポリイソシアネート及
    び(ii)脂肪族不飽和基を含まないポリオールとの反応
    生成物からなるポリイソシアネートプレポリマー;及び (b)(i)前記(a)(ii)のポリオールもしくは脂
    肪族不飽和基を含まないジアミン又はそれらの混合物;
    及び(ii)エラストマーポリウレタンの抵抗率を制御す
    るための導電率制御剤として、(b)の総重量に基づい
    て0.001〜5.0重量%の、エチレングリコール又
    はジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールからなる
    群から選ばれるオリゴエチレングリコールと、フッ化第
    二鉄、塩化第二鉄及び臭化第二鉄からなる群から選ばれ
    る電離性ハロゲン化第二鉄塩との錯体からなる硬化性混
    合物を反応させることにより生成されるエラストマーポ
    リウレタンからなるコーティングの少くとも1種を、接
    触状態にした際に、導電性支持体表面と電気的に協働す
    るための導電性材料からなる円筒状コアに塗布すること
    からなるので、前記エラストマーは導電性材料からなる
    コアからその外周へバイアス電圧を伝送することがで
    き、そして相対湿度変化に対する抵抗率の感受性(se
    nsitivity)を有意に低減するものである防止
    方法。
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