JPH05241285A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH05241285A
JPH05241285A JP4497892A JP4497892A JPH05241285A JP H05241285 A JPH05241285 A JP H05241285A JP 4497892 A JP4497892 A JP 4497892A JP 4497892 A JP4497892 A JP 4497892A JP H05241285 A JPH05241285 A JP H05241285A
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JP
Japan
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group
chemical
general formula
represented
silver halide
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JP4497892A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kita
弘志 北
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPH05241285A publication Critical patent/JPH05241285A/ja
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 色再現性、発色性に優れ、イエロー及びマゼ
ンタ色素画像の光堅牢性が著しく改良され、長期間の保
存後もイエロー、マゼンタ及びシアンの褪色バランスが
揃ったハロゲン化銀カラー写真感光材料の提供。 【構成】 アミン系色素画像安定化剤を分子内に有する
ピラゾロトリアゾール系マゼンタカプラーの少なくとも
1種と、アニリド部にアルコキシ基を有するアシルアセ
トアニリド系イエローカプラーの少なくとも1種を含有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関し、詳しくは、形成される色素画像の耐光
性が良好で、色再現性に優れ、かつ発色性が良好なハロ
ゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、一般に用いられるカプラーとしては、開鎖ケトメチ
レン系化合物からなるイエローカプラー、ピラゾロン系
化合物、ピラゾロアゾール系化合物からなるマゼンタカ
プラー、フェノール系化合物、ナフトール系化合物から
なるシアンカプラー等が知られている。従来より、5-ピ
ラゾロン化合物がマゼンタカプラーとしてよく使用され
ている。
【0003】公知のピラゾロンマゼンタカプラーとして
は、米国特許2,600,788号、同3,519,429号、特開昭49-1
11631号、同57-35858号等に記載されている。しかし、
ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセ
ス(The Theory of the Photographic Process),マク
ミラン社,4版(1977),356〜358頁、ファインケミカ
ル,シー・エム・シー社刊,14巻,8号,38〜41頁、日
本写真学会・昭和60年度年次大会講演要旨集,108〜110
頁に記載されている如く、ピラゾロンマゼンタカプラー
より形成される色素は好ましくない副吸収があり、その
改良が望まれている。
【0004】先の文献にも記載されている如く、ピラゾ
ロアゾール系マゼンタカプラーより形成される色素には
副吸収がない。このカプラーが良好なカプラーであるこ
とは、先の文献にも米国特許3,725,067号、同3,758,309
号、同3,810,761号等に記載されている。
【0005】又、イエローカプラーにおいては、例えば
特開昭63-123047号、特開平2-245949号、同2-96774号等
に記載のアニリド部にアルコキシ基を有するピバロイル
アセトアニリド系イエローカプラーは、発色色素の吸収
がシャープであり、特にカラー印画紙用のカプラーとし
て有用である。
【0006】しかしながら、これらのピラゾロアゾール
系マゼンタカプラーから形成されるアゾメチン色素の光
に対する堅牢性は著しく低く、カラー写真感光材料、特
にプリント系カラー写真感光材料の性能を著しく損なう
ものであった。
【0007】従来から光に対する堅牢性を改良するため
の研究が行われてきた。例えば特開昭59-125732号、同6
1-282845号、同61-292639号、同61-279855号にはピラゾ
ロアゾール系マゼンタカプラーに、フェノール系化合物
又はフェニルエーテル化合物を併用する技術が、特開昭
61-72246号、同62-208048号、同62-157031号、同63-163
351号にはアミン系化合物を併用する技術が開示されて
いる。
【0008】更に特開昭63-24256号には、アルキルオキ
シフェニルオキシ基を有するピラゾロアゾール系マゼン
タカプラーが提案されている。
【0009】しかし、上記技術においても、マゼンタ色
素画像の光に対する堅牢性は不充分であり、イエローや
シアンの色素画像に比べて褪色度合が著しく大きく、そ
の改良が強く望まれていた。
【0010】一方、上記のアニリド部にアルコキシ基を
有するピバロイルアセトアニリド系イエローカプラーに
おいても、従来のアニリド部に塩素原子を有するイエロ
ーカプラーに比べ色素画像の光に対する堅牢性が若干低
くなることが明らかになった。
【0011】
【発明の目的】本発明は上記問題点を解決すべくなされ
たものであり、本発明の目的は、色再現性、発色性に優
れ、しかもイエロー及びマゼンタ色素画像の光堅牢性が
著しく改良され、イエロー、マゼンタ及びシアン色素画
像の光に対する褪色度合が揃ったハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供することにある。
【0012】
【発明の構成】本発明の上記目的は、(1)下記一般式
〔IA〕,〔IB〕,〔IC〕,〔ID〕,〔IE〕,〔I
F−1〕,〔IF−2〕,〔IF−3〕及び〔IF−4〕
で表されるマゼンタカプラーと一般式〔Y−I〕で表さ
れるイエローカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写
真感光材料によって達成される。
【0013】
【化12】
【0014】式中、Aは下記一般式〔II〕又は〔III〕
で表されるピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーから
2又はR3を除去した残基を表し、Lは2価の連結基を
表す。Yは窒素原子と共に5〜6員の複素環を形成する
のに必要な非金属原子群を表し、R1は置換基を表す。
nは0〜4の整数を表す。
【0015】
【化13】
【0016】式中、R2及びR3は水素原子又は置換基を
表し、Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応
により離脱しうる基を表す。
【0017】好ましくは、(1)記載の一般式〔IA〕で
表されるマゼンタカプラーが下記一般式〔IA−1〕又
は一般式〔IA−2〕であるハロゲン化銀カラー写真感
光材料である。
【0018】
【化14】
【0019】式中、L1は主鎖の鎖長が原子数5以下の
2価の連結基を表し、R1及びR2は置換基を表す。Yは
窒素原子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な
非金属原子群を表し、nは0〜4の整数を表す。Xは水
素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
うる基を表す。
【0020】好ましくは、(1)記載の一般式〔IA〕で
表されるマゼンタカプラーが下記一般式〔IA−3〕又
は一般式〔IA−4〕であるハロゲン化銀カラー写真感
光材料である。
【0021】
【化15】
【0022】式中、R1,R2及びR4は置換基を表し、Y
は窒素原子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要
な非金属原子群を表す。nは0〜4の整数を表し、mは
1又は2を表す。Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化
体との反応により離脱しうる基を表す。
【0023】好ましくは、(1)記載のマゼンタカプラー
が下記一般式〔IB〕で表されるハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。
【0024】
【化16】
【0025】式中、Aは一般式〔II〕又は〔III〕で表
されるピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2
又はR3を除去した残基を表し、LBは2価の連結基又は
単なる結合手を表し、RBはアルキレン基を表し、Yは
窒素原子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な
非金属原子群を表す。
【0026】好ましくは、(1)記載のマゼンタカプラー
が下記一般式〔IC〕で表されるハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。
【0027】
【化17】
【0028】式中、Aは一般式〔II〕又は〔III〕で表
されるピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2
又はR3を除去した残基を表し、LCは2価の連結基又は
単なる結合手を表し、Eは−CO−,−SO−,−SO2−,−N
(R16)SO2−,−N(R16)CO−又は−OCO−を表し、R16は水
素原子又は置換基を表し、Yは窒素原子と共に5〜6員
の複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
【0029】好ましくは、(1)記載のマゼンタカプラー
が下記一般式〔ID〕で表されるハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。
【0030】
【化18】
【0031】式中、Aは一般式〔II〕又は一般式〔II
I〕で表されるピラゾロトリアゾールマゼンタカプラー
からR2又はR3を除去した残基を表し、LDは2価の連
結基又は単なる結合手を表し、Bは−O−,−S−,−SO2
−,−N(R16)−又は−C(R16)(R16)−を表し、RDは水素
原子又は置換基を表し、Ra,Rb,Rc及びRdはアルキル
基を表し、YDは5〜6員環を形成するのに必要な非金
属原子群を表し、該非金属原子群の中の一つの原子はB
と結合することを表し、R16は水素原子又は置換基を表
す。
【0032】好ましくは、(1)記載のマゼンタカプラー
が下記一般式〔IE〕で表されるハロゲン化銀カラー写
真感光材料である。
【0033】
【化19】
【0034】式中、Aは一般式〔II〕又は一般式〔II
I〕で表されるピラゾロトリアゾールマゼンタカプラー
からR2又はR3を除去した残基を表し、LEは2価の連
結基を表し、RE1及びRE2は水素原子又は置換基を表
し、RE1とRE2は同じであっても異なっていてもよく、
又、互いに縮合して5〜7員環を形成してもよく、kは
0又は1を表し、ZEは−O−,−S−又は−N(R16)−を表
し、R16は水素原子又は置換基を表す。
【0035】好ましくは、(1)記載のマゼンタカプラー
が下記一般式〔IF−1〕〜〔IF−4〕で表されるハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0036】
【化20】
【0037】式中、La及びLbは2価の連結基又は単な
る結合手を表し、RFはアルキレン基又はアリーレン基
を表し、Yは5〜6員環を形成するのに必要な非金属原
子群を表し、nfは0又は1を表し、Ra1,Rb1,Rc1,R
d1及びRe1は水素原子又は置換基を表し、Ra1〜Rd1
うち少なくとも一つは水酸基、アルコキシ基、アリール
オキシ基又は
【0038】
【化21】
【0039】であり、Xfは−SO2−,−S−又は−C(R16)
(R16)−を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、二
つのR16は同じであっても異なっていてもよく、Xは水
素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
うる基を表す。
【0040】
【化22】
【0041】式中、R1はアルキル基又はシクロアルキ
ル基を表し、R2はアルキル基、シクロアルキル基、ア
シル基又はアリール基を表し、R3はベンゼン環に置換
可能な基を表し、nは0又は1を表す。X1は発色現像
主薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表し、Y1
は有機基を表す。
【0042】以下に本発明を更に具体的に説明する。
【0043】前記一般式〔IA〕,〔II〕,〔III〕,〔I
A−1〕,〔IA−2〕,〔IA−3〕,〔IA−4〕,
〔IB〕,〔IC〕,〔ID〕,〔IE〕,〔IF−1〕,
〔IF-2〕,〔IF−3〕及び〔IF−4〕において、
1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,Rb1,Rc1,Rd1
及びRe1で表される置換基としては特に制限はないが、
代表的にはアルキル、アリール、アニリノ、アシルアミ
ノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、ア
ルケニル、シクロアルキル等の各基が挙げられるが、こ
の他にハロゲン原子及びシクロアルケニル、アルキニ
ル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、
アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アル
コキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロキシ、ア
シルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、アルキルア
ミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、アル
コキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルア
ミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニ
ル、複素環チオ等の各基、ならびにスピロ化合物残基、
有橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
【0044】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるアルキル基としては炭
素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0045】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるアリール基としては、
フェニル基が好ましい。R1,R2,R3,R4,RD,RE1,R
E2,Ra1,Rb1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるアシルアミ
ノ基としては、アルキルカルボニルアミノ基、アリール
カルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0046】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるスルホンアミド基とし
ては、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニ
ルアミノ基等が挙げられる。
【0047】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるアルキルチオ基、アリ
ールチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記
アルキル基、アリール基で説明したものと同様の基が挙
げられる。
【0048】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるアルケニル基として
は、炭素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては、
炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニ
ル基は直鎖でも分岐でもよい。
【0049】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるシクロアルケニル基と
しては、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0050】R1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,Ra1,R
b1,Rc1,Rd1及びRe1で表されるスルホニル基として
は、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等;
スルフィニル基としては、アルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基等;ホスホニル基としては、アル
キルホスホニル基、アルコキシホスホニル基、アリール
オキシホスホニル基、アリールホスホニル基等;アシル
基としては、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
ル基等;カルバモイル基としては、アルキルカルバモイ
ル基、アリールカルバモイル基等;スルファモイル基と
しては、アルキルスルファモイル基、アリールスルファ
モイル基等;アシルオキシ基としては、アルキルカルボ
ニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基等;カルバ
モイルオキシ基としては、アルキルカルバモイルオキシ
基、アリールカルバモイルオキシ基等;ウレイド基とし
ては、アルキルウレイド基、アリールウレイド基等;ス
ルファモイルアミノ基としては、アルキルスルファモイ
ルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等;複素
環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2-
フリル基、2-チエニル基、2-ピリミジニル基、2-ベンゾ
チアゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複
素環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6-テトラヒ
ドロピラニル-2-オキシ基、1-フェニルテトラゾール-5-
オキシ基等;複素環チオ基としては5〜7員の複素環チ
オ基が好ましく、例えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾチ
アゾリルチオ基、2,4-ジフェノキシ-1,3,5-トリアゾー
ル-6-チオ基;シロキシ基としては、トリメチルシロキ
シ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ
基等;イミド基としては、コハク酸イミド基、3-ヘプタ
デシルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイ
ミド基等;スピロ化合物残基としては、スピロ[3.3]
ヘプタン-1-イル等;有橋炭化水素化合物残基としては
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-1-イル、トリシクロ[3.3.
1.137]デカン-1-イル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.
1]ヘプタン-1-イル等が挙げられる。
【0051】これらR1,R2,R3,R4,RD,RE1,RE2,R
a1,Rb1,Rc1,Rd1及びRe1で表される各基は更に置換
基を有するものを含む。
【0052】Xで表される発色現像主薬の酸化体との反
応により離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子
(塩素原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルコキシ、
アリールオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、スルホ
ニルオキシ、アルコキカルボニルオキシ、アリールオキ
シカルボニルオキシ、アルキルオキザリルオキシ、アル
コキシオキザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチ
オ、複素環チオ、アルキルオキシチオカルボニルチオ、
アシルアミノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒
素複素環、アルキルオキシカルボニルアミノ、アリール
オキシカルボニルアミノ、カルボキシル等の各基が挙げ
られるが、好ましくはハロゲン原子、特に塩素原子であ
る。
【0053】nが2以上の時、複数のR1は同じであっ
ても異なっていてもよく、その時複数のR1同士で縮合
環を形成してもよい。
【0054】又、R2,R3又はX中にピラゾロトリアゾ
ール環を含有する2量体カプラーの如き多量体カプラー
やポリマーカプラーも本発明に含まれる。
【0055】更に、一般式〔IA〕のAで表される残基
中に、一般式〔IA〕で表される化合物からAは除去し
た基を有するものも本発明に含まれる。
【0056】前記一般式〔IA〕,〔IB〕,〔IC〕,
〔ID〕,〔IE〕,〔IF−1〕,〔IF-2〕,〔IF
−3〕及び〔IF−4〕においてL,L1,LB,LC,LD,
E,La及びLbで表される2価の連結基としては、アル
キル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンア
ミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シク
ロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、
スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カル
バモイル、スルファモイル、アルコキシ、アリールオキ
シ、複素環オキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキ
シ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スル
ファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリ
ールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、
アリールオキシカルボニル、複素環チオ等の各基より導
かれる2価の基及びこれら2価の基を組み合わせること
により形成することのできる2価の基を表し、好ましく
は下記一般式〔X〕で示される。
【0057】
【化23】
【0058】式中、R13側はピラゾロアゾール環と結合
している。
【0059】一般式〔X〕中のR13,R14及びR15は、
それぞれ独立に炭素原子数1〜12個のアルキレン基、ア
リーレン基、アルキレンアリーレン基又はアラルキレン
基を表す。アルキレン基は、直鎖でも分岐していてもよ
いが、例えばメチレン基、メチルメチレン基、ジメチレ
ン基、デカメチレン基等であり、アリーレン基として
は、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等であり、ア
ラルキレン基、アルキレンアリーレン基としては
【0060】
【化24】
【0061】等が挙げられる。
【0062】前記R13,R14及びR15で表されるアルキ
レン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基又はア
ラルキレン基は置換基を有することができ、置換基とし
ては、前記R1,R2,R3及びR4で表される各置換基が挙
げられる。
【0063】また一般式〔X〕中のL1,L2及びL3
【0064】
【化25】
【0065】を表す。但しR16は水素原子、アルキル基
又はアリール基を表し、2個のR16が存在するとき、各
16は同一であっても異なってもよい。p,q,r,s,t
及びuは0又は1の整数を表す。
【0066】一般式〔IB〕における−LB−RB−、一般
式〔IC〕における−LC−、一般式〔ID〕における−
LD−、一般式〔IE〕における−LE−、一般式〔IF−
1〕〜〔IF−4〕における−La−及び−Lb−で表され
る2価の連結基の主鎖の鎖長は原子数15以下が好まし
く、10以下が更に好ましいが、ここにおいて連結基中に
環状部分が存在する場合、該部分での原子数は例えばm-
フェニレンでは3、o-フェニレンでは2の如く最も原子
数が少ない経路に沿って数えることとする。
【0067】一般式〔IB〕中のRBは炭素数1〜32の
アルキレン基を表し、直鎖でも分岐していてもよく、例
えばメチレン、メチルメチレン、エチレン、デカメチレ
ン基等が挙げられる。
【0068】一般式〔IF−1〕〜〔IF−4〕中のR
Fは炭素数1〜32のアルキレン、アリーレン基を表し、
アルキレン基は直鎖でも分岐していてもよく、例えばメ
チレン、メチルメチレン、エチレン、デカメチレン基等
であり、アリーレン基としては、例えばフェニレン、ナ
フチレン基等である。
【0069】一般式〔ID〕中のYDで表される非金属
原子群としては、飽和炭化水素又は酸素原子、窒素原子
及び/又は硫黄原子を含有する飽和炭化水素が好まし
い。
【0070】一般式〔ID〕中のRa,Rb,Rc及びRd
表されるアルキル基は炭素数1〜32のものが好ましく、
直鎖でも分岐状のものでもよく、又、環状のものでもよ
く、飽和でも不飽和でもよく、例えばメチル、エチル、
i-プロピル、シクロヘキシル、ビニル基等が挙げられる
が、この中で特に好ましいのは直鎖のアルキル基であ
る。
【0071】一般式〔IF−1〕〜〔IF−4〕中の
【0072】
【化26】
【0073】はフェノール系画像安定化剤残基を表す
が、より好ましくは一般式〔FA〕及び〔FB〕で表さ
れる。
【0074】
【化27】
【0075】一般式〔FA〕において、R122,R123,R
125及びR126は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル
基、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキ
シ基、又はアシルアミノ基を表すが、このうち、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基については前記R1
ついて述べたアルキル基、アルケニル基、アリール基と
同一のものが挙げられる。
【0076】又、前記ハロゲン原子としては、例えば弗
素、塩素、臭素等を挙げることができる。
【0077】更に前記アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、ベンジルオキシ基等を具体的に挙げる
ことができる。更に前記アシルアミノ基はR127−CONH
−で示され、ここにおいて、R127はアルキル基(例え
ばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、t-オ
クチル、ベンジル等の各基)、アルケニル基(例えばア
リル、オクテニル、オレイル基の各基)、アリール基
(例えばフェニル、メトキシフェニル、ナフチル等の各
基)、又は複素環基(例えばピリジニル、ピリミジルの
各基)を表すことができる。
【0078】又、前記一般式〔FA〕において、R124
はアルキル基、ヒドロキシル基、アリール基、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基又はアリールオキシ基を表す
が、このうちアルキル基、アリール基については、後記
21で示されるアルキル基、アリール基と同一のものを
具体的に挙げることができる。又、R124のアルコキシ
基については前記R122,R123,R125及びR126について
述べたアルコキシ基と同一のものを挙げることができ
る。
【0079】又、R122とR123は互いに閉環し、5〜6
員の複素環を形成していてもよく、更にR123とR124
閉環し、5〜6員環を形成していてもよく、これらの環
には更に別の環がスピロ結合したものも含まれる。
【0080】以下に前記一般式〔FA〕で表されるフェ
ノール系画像安定化剤残基の代表的具体例を示すが、本
発明はこれらにより限定されるものではない。
【0081】
【化28】
【0082】
【化29】
【0083】
【化30】
【0084】
【化31】
【0085】一般式〔FB〕においてR131は2級もし
くは3級のアルキル基、2級もしくは3級のアルケニル
基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、R132
ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基又はアリール基を表し、n2は0〜3の整数を表
す。化合物中にR131,R132がそれぞれ2以上存在する
とき、各R131,R132は同一でも異なっていてもよい。
【0086】YB1は−S−,−SO−,−SO2−又はアルキ
レン基を表す。
【0087】R131で表される2級もしくは3級のアル
キル基、又は2級もしくは3級のアルケニル基として
は、炭素数3〜32のもの、特に4〜12のものが好まし
く、具体的には、t-ブチル、sec-ブチル、t-アミル、se
c-アミル、t-オクチル、i-プロピル、i-プロペニル、2-
ヘキセニル等の基が挙げられる。
【0088】R132で表されるアルキル基としては炭素
数1〜32のものが好ましく、アルケニル基としては炭素
数2〜32のものが好ましく、又、直鎖でも分岐でもよ
い。具体的にはメチル、エチル、t-ブチル、ペンタデシ
ル、1-ヘキシノニル、2-クロロブチル、ベンジル、2,4-
ジ-t-アミルフェノキシメチル、1-エトキシトリデシ
ル、アリル、イソプロペニル等の基が挙げられる。
【0089】R131及びR132で表されるシクロアルキル
基としては、炭素数3〜12のものが好ましく、シクロヘ
キシル、1-メチルシクロヘキシル、シクロペンチル等の
基が挙げられる。
【0090】R131及びR132で表されるアリール基とし
ては、フェニル、ナフチル基が好ましく具体的にはフェ
ニル、4-ニトロフェニル、4-t-ブチルフェニル、2,4-ジ
-t-アミルフェニル、3-ヘキサデシルオキシフェニル、
α-ナフチル等が挙げられる。
【0091】YB1で表されるアルキレン基としては、炭
素数1〜12のものが好ましく、具体的にはメチレン、エ
チレン、プロピレン、ブチレン、ヘキサメチレン等の基
を挙げることができる。
【0092】これらのR131,R132,YB1で表される各基
は置換基を有していてもよい。
【0093】R131,R132及びYB1が有してもよい置換
基としては、例えばハロゲン原子ならびにニトロ、シア
ノ、アミド、スルホンアミド、アルコキシ、アリールオ
キシ、アルキルチオ、アリールチオ、アシル等の基が挙
げられる。
【0094】以下に一般式〔FB〕の代表的具体例を示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0095】
【化32】
【0096】
【化33】
【0097】
【化34】
【0098】前記一般式〔IA〕,〔IA−1〕,〔IA
−2〕,〔IA−3〕,〔IA−4〕,〔IB〕,〔I
C〕,〔IF−1〕,〔IF−2〕,〔IF−3〕及び
〔IF−4〕において、Yで表される非金属原子群とし
ては、
【0099】
【化35】
【0100】を含有していることが好ましい。
【0101】R17及びR18はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基又はアリール基を表し、n1は0〜2の整数
を表す。
【0102】前記一般式〔IA〕,〔IA−1〕,〔IA
−2〕,〔IA−3〕,〔IA−4〕,〔IB〕,〔I
C〕,〔IF−1〕,〔IF−2〕,〔IF−3〕及び
〔IF−4〕の
【0103】
【化36】
【0104】で表される5〜6員の複素環は、飽和であ
っても不飽和であってもよいが、飽和環が好ましい。
又、これらの複素環は、前記R1〜R4,RD,RE1,RE2,
a1〜Re1で表される置換基を有していてもよい。
【0105】一般式〔IA−1〕及び〔IA−2〕にお
いてL1は主鎖の鎖長が原子数5以下の2価の連結基を
表すが、ここにおいて連結基中に環構造部分が存在する
場合、該部分での原子数は例えばm-フェニレンでは3、
o-フェニレンでは2の如く最も原子数が少ない経路に沿
って数えることとする。
【0106】L1で表される連結基は例えば下記一般式
〔X1〕で示される。
【0107】一般式〔X1〕 *1−A1−A2−A3−A4−A5−*2 式中、A1〜A5は2価以上の価数を持ちうる原子又は単
なる結合手を表し、各原子は更に水素原子又は置換基で
置換されていてもよく、*1はピラゾロトリアゾール環
と結合する位置を表し、*2はフェノキシ基と結合する
位置を表す。
【0108】A1〜A5が表す2価以上の価数を持ちうる
原子は周期律表IIA,IIIA,IVA,VA,VIA族の原子であり、
好ましくは非金属原子であり、更に好ましくは炭素、窒
素、酸素、珪素、燐、硫黄、セレンであり、最も好まし
くは、炭素、窒素、酸素、硫黄、燐である。
【0109】尚、一般式〔IF−1〕〜〔IF−4〕に
おいて、RFがアリーレン基、nfが1を表す場合の連結
基のLaも、L1同様、主鎖の鎖長が原子数5以下の2価
の連結基を表すことが最も好ましく、その場合のLa
1と同義である。
【0110】好ましいL1の例を次に示すが、L1はこれ
らに限定されるものではない。
【0111】
【化37】
【0112】
【化38】
【0113】
【化39】
【0114】
【化40】
【0115】式中、R16,R1,*1,*2,nは前述の通り
であり、n1は1又は2を表し、n2は1,2又は3、n
3は0,1,2又は3を表し、n4は1〜4の整数を表
し、n5は1〜5の整数を表し、n6は0又は1を表し、
7は0,1又は2を表す。
【0116】以下に、本発明に係るマゼンタカプラーの
代表的具体例を示すが、本発明はこれらにより限定され
るものではない。
【0117】
【化41】
【0118】
【化42】
【0119】
【化43】
【0120】
【化44】
【0121】
【化45】
【0122】
【化46】
【0123】
【化47】
【0124】
【化48】
【0125】
【化49】
【0126】
【化50】
【0127】
【化51】
【0128】
【化52】
【0129】
【化53】
【0130】
【化54】
【0131】
【化55】
【0132】
【化56】
【0133】
【化57】
【0134】
【化58】
【0135】
【化59】
【0136】
【化60】
【0137】
【化61】
【0138】
【化62】
【0139】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59-99437号、同58-42045号、同59-16
2548号、同59-171956号、同60-33552号、同60-43659
号、同60-172982号、同60-190779号、同61-189539号、
同61-241754号、同63-163351号、同62-157031号を参考
にして、当業者ならば容易に合成することができる。次
に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼンタカプラ
ーの代表的な合成例を以下に示す。
【0140】合成例1 例示化合物MA−1の合成 合成経路を次に示す。
【0141】
【化63】
【0142】化合物(I)10.0g、炭酸カリウム9.2g及
びα-ブロムラウリン酸エチル(II)17.6gをアセトニト
リル250cc.に加え10時間加熱還流した後、析出した臭化
カリウムを熱濾過により濾別した。
【0143】濾液を減圧下溜去し、残渣を酢酸エチル20
0cc.で抽出した。水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、酢酸エチルを減圧下溜去した。この淡黄色残渣をア
セトニトリルから再結晶し、15.2gの化合物(III)を得
た。
【0144】前記化合物(III)9.1gをエチルアルコー
ル45cc.に溶解した後、水酸化ナトリウム1.6gを水50cc.
に溶解した溶液を加え、3時間加熱還流した。反応後希
塩酸でアルカリを中和し、エチルアルコールを減圧下溜
去した後、酢酸エチルで抽出し、水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下溜去した。得ら
れた油状物を30cc.のアセトニトリルより再結晶し、白
色結晶の化合物(IV)7.2gを得た。
【0145】次に化合物(IV)4.3gにp-ニトロフェノー
ル1.4gとジオキサン20cc.を加え、溶解後ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)2.3gを添加し、室温で2
時間撹拌した。沈澱物を濾過した後、溶媒を減圧溜去
し、更に酢酸エチル50cc.を加え、この溶液を5%炭酸
ナトリウム水溶液50cc.で3回洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧溜去することにより、橙
色油状の化合物(V)5.1gを得た。これにジメチルアセ
トアミド60cc.を加え、更に化合物(VI)2.2gを加え、
加熱溶解した後、アセトニトリル150cc.とイミダゾール
0.5gを添加して4時間加熱還流した。溶媒のアセトニト
リルを減圧溜去後、酢酸エチル300cc.と水200cc.を加え
て分液した。更に有機相を5%炭酸ナトリウム水溶液10
0cc.で3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、白色アモルファス状の例示化合物
(MA−1)5.0gを得た。
【0146】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。)
【0147】
【化64】
【0148】
【化65】
【0149】
【化66】
【0150】
【化67】
【0151】
【化68】
【0152】
【化69】
【0153】
【化70】
【0154】
【化71】
【0155】
【化72】
【0156】
【化73】
【0157】
【化74】
【0158】
【化75】
【0159】
【化76】
【0160】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59−99437号、同59−17
1956号、同60-43659号、同60-172982号、同60-1907
79号を参考にして、当業者ならば容易に合成することが
できる。次に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーの代表的な合成例を以下に示す。
【0161】合成例2 例示化合物MB−1の合成 以下の合成経路に従って説明する。
【0162】
【化77】
【0163】中間体(1)30.7gにN,N-ジメチルアセトアミ
ド150cc.を加え、モルホリン20cc.を加えて窒素気流下1
00℃で4時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却後、
水300cc.と酢酸エチル300cc.を加えて抽出し、更に0.5N
塩酸50cc.で2回洗浄後、有機相を乾燥し、溶媒を減圧
溜去した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製(収量18.8g)した後、生成物をエタ
ノール50cc.に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液150c
c.を加えて60℃で3時間加熱撹拌した。
【0164】反応液を室温まで冷却し、濃塩酸で中和す
ると白色の結晶が析出した。これを濾取、水洗すること
により白色結晶の中間体(3)12.2gを得た。
【0165】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。) 次に、中間体(3)5.7gと中間体(4)4.8gをDMF30cc.に
溶解し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)4.
6gを加え、室温で5時間撹拌した。析出した沈澱物を濾
別した後、反応液に水150cc.と酢酸エチル250cc.を加え
て抽出した。有機相を乾燥後、溶媒を減圧溜去し、得ら
れた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製することにより、白色アモルファス状のMB−16.3g
を得た。(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクトルに
より構造を確認した。) 合成例3 例示化合物MB−25の合成 合成経路は以下の通り。
【0166】
【化78】
【0167】40%ホルマリン水溶液0.75cc.に酢酸10cc.
とモルホリン0.73gを加え、室温で1時間撹拌した後、
中間体(5)4.6gを加えて3時間加熱還流した。反応液に
酢酸エチル100cc.と水100cc.を加えて抽出後、3%炭酸
水素ナトリウム水溶液100cc.で2回洗浄し、有機相を乾
燥した後、溶媒を減圧溜去した。得られた生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより
淡黄色アモルファス状のMB−25 2.2gを得た。 (1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクトルにより構造
を確認した。)
【0168】
【化79】
【0169】
【化80】
【0170】
【化81】
【0171】
【化82】
【0172】
【化83】
【0173】
【化84】
【0174】
【化85】
【0175】
【化86】
【0176】
【化87】
【0177】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59−99437号、同59−17
1956号、同60-43659号、同60-172982号、同60-1907
79号を参考にして、当業者ならば容易に合成することが
できる。次に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーの代表的な合成例を以下に示す。
【0178】合成例4 例示化合物MC−7の合成 以下の合成経路に従って説明する。
【0179】
【化88】
【0180】中間体(1)4.8gにN,N-ジメチルアセトアミ
ド20cc.に加熱溶解後、アセトニトリル100cc.と(2)7.7g
を加えて5時間加熱還流した。アセトニトリルを減圧溜
去した後、反応液を200cc.の水中に注ぎ、析出した結晶
を濾取した。
【0181】この生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、白色アモルファス状の(3)4.4g
を得た。
【0182】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。) 次に(3)4.2gと(4)1.4gを1,4-ジオキサン50cc.に溶解
し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)1.7gを
添加して室温で2時間撹拌した。不溶物を濾別後、酢酸
エチル200cc.、水100cc.を加えて抽出し、0.5N塩酸50c
c.で洗浄後、2%炭酸水素ナトリウム水溶液50cc.で洗
浄した。有機相を乾燥させた後、溶媒を減圧溜去し、得
られた生成物をアセトニトリルより再結晶して白色結晶
のMC−74.7gを得た。
【0183】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。)
【0184】
【化89】
【0185】
【化90】
【0186】
【化91】
【0187】
【化92】
【0188】
【化93】
【0189】
【化94】
【0190】
【化95】
【0191】
【化96】
【0192】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59-99437号、同59-171956号、同60-4
3659号、同60-172982号、同60-190779号、シンセシス誌
1984年,894頁、同1984年,122頁、同1981年,40頁、特開
昭49-53574号、英国特許1,410,846号等を参考にして、
当業者ならば容易に合成することができる。
【0193】次に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系
マゼンタカプラーの代表的な合成例を以下に示す。
【0194】合成例5 例示化合物MD−1の合成 以下の合成経路に従って説明する。
【0195】
【化97】
【0196】中間体(1)4.8gをN,N-ジメチルアセトアミ
ド20cc.に加熱溶解後、アセトニトリル100cc.と(2)7.7
gを加えて5時間加熱還流した。アセトニトリルを減圧
溜去した後、反応液を200cc.の水中に注ぎ、析出した結
晶を濾取した。
【0197】この生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、白色アモルファス状の(3)4.5g
を得た。
【0198】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。) 次に(3)4.2gと(4)1.2gにトルエン100cc.とp-トルエン
スルホン酸3.0gを加え、6時間加熱還流した。反応液を
室温まで冷却後、水洗し、溶媒を減圧溜去した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色ア
モルファス状のMD−1 3.1gを得た。
【0199】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。)
【0200】
【化98】
【0201】
【化99】
【0202】
【化100】
【0203】
【化101】
【0204】
【化102】
【0205】
【化103】
【0206】
【化104】
【0207】
【化105】
【0208】
【化106】
【0209】
【化107】
【0210】
【化108】
【0211】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59-99437号、同59-171956号、同60-4
3659号、同60-172982号、同60-190779号、新実験化学講
座14-III巻,1585〜1594頁(1977),丸善刊、同14-III
巻,1573〜1584頁、Helv. Chem. Acta.,36巻,75頁(195
3)、J. Am. Chem. Soc.,72巻,2762頁(1950)、Org. S
ynth.,II巻,395頁(1943)等を参考にして、当業者なら
ば容易に合成することができる。
【0212】次に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系
マゼンタカプラーの代表的な合成例を以下に示す。
【0213】合成例6 例示化合物ME−2の合成 以下の合成経路に従って説明する。
【0214】
【化109】
【0215】中間体(1)4.8gをN,N-ジメチルアセトアミ
ド20cc.に加熱溶解後、アセトニトリル100cc.と無水琥
珀酸2.0gを加えて5時間加熱還流した。アセトニトリル
を減圧溜去した後、反応液を200cc.の水中に注ぎ、析出
した結晶を濾取した。
【0216】この生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、白色アモルファス状の(2)4.6g
を得た。
【0217】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。) 次に(2)4.5gと(3)3.6gを1,4-ジオキサン50cc.に溶解
し、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)3.1gを添
加して、室温で4時間撹拌した。不溶物を濾別後、酢酸
エチル200cc.、水100cc.を加えて抽出し、更に水洗した
後、有機相を乾燥させ溶媒を減圧溜去した。得られた生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、淡黄色油状のME−2 5.8gを得た。
【0218】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより構造を確認した。)
【0219】
【化110】
【0220】
【化111】
【0221】
【化112】
【0222】
【化113】
【0223】
【化114】
【0224】
【化115】
【0225】
【化116】
【0226】
【化117】
【0227】
【化118】
【0228】
【化119】
【0229】
【化120】
【0230】
【化121】
【0231】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーは、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59-99437号、同58-42045号、同59-16
2548号、同59-171956号、同60-33552号、同60-43659
号、同60-172982号、同60-190779号、同61-189539号、
同61-241754号、同63-163351号、同62-157031号、Synth
esys,1984年,894頁、同1984年,122頁、同1981年,40
頁、特開昭49-53574号、英国特許1,410,846号、新実験
化学講座14-III巻,1585〜1594頁(1977),丸善刊、同14
-III巻,1573〜1584頁、Helv. Chem. Acta.,36巻,75頁
(1953)、J. Am. Chem. Soc.,72巻,2762頁(1950)、O
rg. Synth.,II巻,395頁(1943)等を参考にして、当業
者ならば容易に合成することができる。
【0232】次に本発明に係る前記ピラゾロアゾール系
マゼンタカプラーの代表的な合成例を以下に示す。
【0233】合成例7 例示化合物MF−1の合成 以下の合成経路に従って説明する。
【0234】
【化122】
【0235】
【化123】
【0236】中間体(1)33.3gに酢酸エチル1000cc.、酢
酸ナトリウム9.8g、水200cc.を加えて氷冷し、5℃とし
た。激しく撹拌した反応液中に、中間体F−232.7gの
酢酸エチル溶液を約2時間かけて滴下した後、室温で2
時間撹拌した。反応液を分液し、更に5%炭酸水素ナト
リウム水溶液500cc.で2回洗浄後、有機相を乾燥、濃縮
乾固した。得られた生成物をエタノールにより再結晶
し、51.8gの中間体(3)を得た。
【0237】更に中間体(3)51.5gに2000cc.のトルエン
と15.0gのオキシ塩化リンを加えて5時間加熱還流し
た。反応液を室温まで冷却した後、水500cc.で3回洗浄
し、トルエンを減圧溜去した。得られた褐色油状物をア
セトニトリルより再結晶し、42.6gの中間体(4)を得
た。
【0238】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより同定した。) 中間体(4)42.5gに酢酸250cc.、水45cc及び硫酸45cc.を
加え4時間加熱還流した。反応液を氷冷した後、氷300g
と酢酸エチル500cc.を加えて抽出し、有機相を5%炭酸
水素ナトリウム水溶液500cc.で5回洗浄後、乾燥、次い
で濃縮乾固した。得られた生成物をアセトニトリルで再
結晶し、30.9gの中間体(5)を得た。更に、これをエタ
ノール300cc.に溶解した後、中間体(6)24.6gと炭酸カ
リウム8.6gを加えて4時間加熱還流した。沈澱した無機
塩を濾別後、エタノールを減圧溜去し、酢酸エチル500c
c.に生成物を溶解し、これを400cc.の水で3回洗浄し
た。有機相を乾燥後、溶媒を減圧溜去した。生成物をカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、更に酢酸エチルとヘ
キサンの混合溶媒で再結晶して14.0gの中間体F−7を
得た。
【0239】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより同定した。) 中間体F−714.0gを300cc.のメタノールに溶かし、2.0
gのパラジウム-炭素(担持率5%)を添加し、水素ガス
雰囲気下で4時間接触還元を行った。触媒のパラジウム
-炭素を濾別後、溶媒のメタノールを減圧溜去し、中間
体F−813.5gを得た。
【0240】更にこれをn-ブタノール150cc.に溶解後、
ジビニルスルホン2.26gを添加して3時間加熱還流し
た。溶媒のn-ブタノールを濃縮後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、更に酢酸エチル-ヘキ
サンの混合溶媒で再結晶することにより11.5gの中間体
F−9を得た。
【0241】次に中間体F−911.5gをクロロホルム100
cc.に溶解し、氷冷して5℃とした処にN-クロロスクシン
イミド1.81gを少量ずつ約2時間かけて添加した。反応
液を水洗し、乾燥させた後、溶媒を減圧溜去し、得られ
た生成物をアセトニトリルより再結晶して白色結晶のM
F−110.8gを得た。
【0242】(1HNMR,FDマススペクトル,IRスペクト
ルにより同定した。) 次に一般式〔Y−I〕で示されるイエローカプラーにつ
いて説明する。
【0243】前記一般式〔Y−I〕において、R1で表
されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、i-
プロピル、t-ブチル、ドデシル基等が挙げられる。これ
らR1で表されるアルキル基には更に置換基を有するも
のも含まれ、置換基としては、例えばハロゲン原子、ア
リール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
スルホニル基、アシルアミノ基、ヒドロキシル基等が挙
げられる。
【0244】R1で表されるシクロアルキル基として
は、シクロプロピル、シクロヘキシル、アダマンチル基
等が挙げられる。
【0245】R1として好ましくは、分岐のアルキル基
であり、t-ブチル基が特に好ましい。
【0246】一般式〔Y−I〕において、R2で表され
るアルキル基、シクロアルキル基としてはR1と同様の
基が挙げられ、アリール基としては、例えばフェニル基
が挙げられる。これらR2で表されるアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基にはR1と同様の置換基を有
するものも含まれる。又、アシル基としては、例えばア
セチル、プロピオニル、ブチリル、ヘキサノイル、ベン
ゾイル基等が挙げられる。
【0247】R2として好ましくは、アルキル基、アリ
ール基であり、更に好ましくはアルキル基であり、更に
好ましくは炭素数5以内の低級アルキル基である。
【0248】一般式〔Y−I〕において、R3で表され
るベンゼン環に置換可能な基としては、ハロゲン原子
(例えば塩素)、アルキル基(例えばエチル、i-プロピ
ル、t-ブチル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、
アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アシルオキシ
基(例えばメチルカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシ
等)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド、フェニル
カルボニルアミノ等)、カルバモイル基(例えばN-メチ
ルカルバモイル、N-フェニルカルバモイル等)、アルキ
ルスルホンアミド基(例えばエチルスルホンアミド)、
アリールスルホンアミド基(例えばフェニルスルホンア
ミド)、スルファモイル基(例えばN-プロピルスルファ
モイル、N-フェニルスルファモイル等)及びイミド基
(例えば琥珀酸イミド、グルタルイミド等)などが挙げ
られる。nは0又は1を表す。
【0249】一般式〔Y−I〕において、Y1は有機基
を表し、限定はしないが、好ましくは下記一般式〔Y−
II〕で表される基である。
【0250】一般式〔Y−II〕 −J−R4 式中、Jは−N(R5)CO−、−CON(R5)−、−COO−、−N(R
5)SO2−又は−SO2N(R5)−を表す。R4及びR5は水素原
子、アルキル基、アリール基又は複素環基を表す。
【0251】R4及びR5で表されるアルキル基として
は、メチル、エチル、i-プロピル、t-ブチル、ドデシル
基等が挙げられる。又、R4及びR5で表されるアリール
基としては、フェニル基又はナフチル基等が挙げられ
る。これらR4及びR5で表されるアルキル基又はアリー
ル基は、置換基を有するものも含まれる。置換基は特に
限定されるものではないが、代表的なものとしては、ハ
ロゲン原子(塩素)、アルキル基(エチル、t-ブチル
等)、アリール基(フェニル、p-メトキシフェニル、ナ
フチル等)、アルコキシ基(エトキシ、ベンジルオキシ
等)、アリールオキシ基(フェノキシ)、アルキルチオ
基(エチルチオ)、アリールチオ基(フェニルチオ)、
アルキルスルホニル基(β-ヒドロキシエチルスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(フェニルスルホニル)が
挙げられ、又、アシルアミノ基、例えばアルキルカルボ
ニルアミノ基(アセトアミド)、アリールカルボニルア
ミノ基(ベンズアミド);カルバモイル基、例えばアル
キル基、アリール基(好ましくはフェニル)等が置換さ
れているものも含み、具体的にはN-メチルカルバモイル
基、N-フェニルカルバモイル基等;アシル基、例えばア
セチル等のアルキルカルボニル基、ベンゾイル等のアリ
ールカルボニル基;スルホンアミド基、例えばアルキル
スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、具体的
にはメチルスルホニルアミノ、ベンゼンスルホンアミド
等;スルファモイル基、例えばアルキル基、アリール基
(好ましくはフェニル基)等で置換されているものも含
み、具体的にはN-メチルスルファモイル、N-フェニルス
ルファモイル等;ヒドロキシル基;ニトリル基等も挙げ
られる。
【0252】−J−R4で表される基として特に好まし
いものとしては−NHCOR′が挙げられる。ここでR′4
は有機基を表し、好ましくは炭素数1〜30の直鎖及び分
岐のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、i-
プロピル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、2-エチルヘ
キシル、オクチル、デシル、直鎖及び分岐のドデシル、
トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシ
ル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコ
シル、ドコシル、テトラコシル、ヘキサコシル等が挙げ
られる。これらのアルキル基の中で特に好ましいのは、
炭素数8〜20のアルキル基である。
【0253】一般式〔Y−I〕においてX1は発色現像
主薬の酸化体との反応時に離脱する基を表す。これらの
基としては、例えば下記一般式〔Y−III〕又は一般式
〔Y−IV〕で示される基が挙げられるが、一般式〔Y−
IV〕で示される基が好ましい。
【0254】一般式〔Y−III〕 −OR6 一般式〔Y−III〕において、R6は置換基を有するもの
も含むアリール基又は複素環基を表す。
【0255】
【化124】
【0256】一般式〔Y−IV〕において、Z1は窒素原
子と共に5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群
を表す。ここで非金属原子群を形成するのに必要な原子
団としては、例えばメチレン、メチン、置換メチン、>
C=O、>NR6(R6は前記R5と同義である)、−N=、−O
−、−S−、−SO2−等が挙げられる。
【0257】前記一般式〔Y−I〕で示されるイエロー
カプラーはR1、R3又はY1部で結合して、ビス体を形
成してもよい。
【0258】次に本発明に使用されるイエローカプラー
の具体例を示すが一般式〔Y−I〕で表される化合物は
これらに限定されるものではない。
【0259】
【化125】
【0260】
【化126】
【0261】
【化127】
【0262】
【化128】
【0263】
【化129】
【0264】
【化130】
【0265】
【化131】
【0266】
【化132】
【0267】
【化133】
【0268】
【化134】
【0269】
【化135】
【0270】これら本発明の一般式〔Y−I〕で表され
るイエローカプラーは、特開昭63-123047号、特願平2-2
45949号、同2-96774号に記載の方法により容易に合成す
ることができる。
【0271】本発明に用いられるマゼンタカプラー及び
イエローカプラーはハロゲン化銀乳剤に含有せしめるこ
とが好ましく、含有せしめるには、例えば従来公知の方
法に従えばよい。例えばトリクレジルホスフェート、ジ
ブチルフタレート等の沸点が175℃以上の高沸点有機溶
媒又は酢酸エチル、プロピオン酸ブチル等の低沸点溶媒
のそれぞれ単独に、又は必要に応じて、それらの混合液
に本発明に係るマゼンタカプラーを単独で又は併用して
溶解した後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液と混合
し、次に高速度回転ミキサー又はコロイドミルで乳化し
た後、ハロゲン化銀乳剤に添加することができる。
【0272】本発明に係るマゼンタカプラーは、通常ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-3〜1モル、好ましくは
1×10-2〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0273】又、本発明に係るマゼンタカプラーは1種
又は2種以上を組み合わせて用いることができ、更に他
の種類のマゼンタカプラーと併用することもできる。
【0274】本発明に係る一般式〔Y−I〕で表される
イエローカプラーは1種又は2種以上を組み合わせて用
いることができ、又、別の種類のイエローカプラーと併
用することができる。
【0275】又、本発明に係るイエローカプラーは、通
常ハロゲン化銀1モル当たり約1×10-3〜約1モル、好
ましくは1×10-2〜8×10-1モルの範囲で用いることが
できる。
【0276】本発明に係るピラゾロトリアゾール系マゼ
ンタカプラーは、下記一般式〔A〕及び/又は一般式
〔B〕で表される画像安定化剤と併せて用いることがで
きる。
【0277】
【化136】
【0278】一般式〔A〕において、R21は水素原子、
アルキル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基を
表すが、このうちアルキル基としては、例えばメチル、
エチル、プロピル、オクチル、t-オクチル、ベンジル、
ヘキサデシル等の直鎖又は分岐のアルキル基を挙げるこ
とができる。
【0279】又、R21で表されるアルケニル基として
は、例えばアリル、ヘキセニル、オクテニル基等が挙げ
られる。
【0280】更にR21のアリール基としては、フェニ
ル、ナフチルの各基が挙げられる。
【0281】更にR21で示される複素環基としては、テ
トラヒドロピラニル基、ピリミジル基等が具体的に挙げ
られる。
【0282】R21で表される各基は置換基を有するもの
を含む。
【0283】一般式〔A〕において、R22,R23,R25
びR26は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基又
はアシルアミノ基を表すが、このうち、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基については前記R21について述
べたアルキル基、アルケニル基、アリール基と同一のも
のが挙げられる。
【0284】又、前記ハロゲン原子としては、例えば弗
素、塩素、臭素等を挙げることができる。
【0285】更に前記アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシ、ベンジルオキシ等を具体的に挙げること
ができる。更に前記アシルアミノ基はR27CONH−で示さ
れ、ここにおいて、R27はアルキル基(例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチル、オクチル、t-オクチル、ベ
ンジル等の各基)、アルケニル基(例えばアリル、オク
テニル、オレイル基の各基)、アリール基(例えばフェ
ニル、メトキシフェニル、ナフチル等の各基)、又は複
素環基(例えばピリジニル、ピリミジルの各基)を表す
ことができる。
【0286】又、前記一般式〔A〕において、R24はア
ルキル基、ヒドロキシル基、アリール基、アルコキシ
基、アルケニルオキシ基又はアリールオキシ基を表す
が、このうちアルキル基、アリール基については、前記
21で示されるアルキル基、アリール基と同一のものを
具体的に挙げることができる。又、R24のアルコキシ基
については前記R22,R23,R25及びR26について述べた
アルコキシ基と同一のものを挙げることができる。
【0287】又、R21とR22は互いに閉環し、5〜6員
の複素環を形成していてもよく、更にR23とR24が閉環
し、5員環を形成していてもよく、これらの環には更に
別の環がスピロ結合したものも含まれる。
【0288】以下に前記一般式〔A〕で表される化合物
の代表的具体例を示すが、本発明はこれらにより限定さ
れるものではない。
【0289】
【化137】
【0290】
【化138】
【0291】
【化139】
【0292】一般式〔A〕で表される化合物は、ジャー
ナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイアティ(Journal of
the Chemical Society),415〜417頁(1962)2904〜2
914(1965);ザ・ジャーナル・オブ・オーガニックケ
ミストリー(The Journal ofOrganic Chemistry)、23
巻,75〜76頁;テトラヘドロン(Tetrahedron)26巻,4
743〜4751頁(1970);ケミカルレター(Chem,Lett),
(4),315〜316頁(1972);日本化学会誌,No.10,1
987〜1990頁(1972);ジャーナル・オブ・ケミカル・
ソサイアティー(Journal of the Chemical Societ
y),415〜417頁(1962);ブーリティン・オブ・ケミ
カル・ソサイアティー・オブ・ジャパン,53巻,555〜5
56頁(1980)等に記載の方法によって容易に合成するこ
とができる。
【0293】
【化140】
【0294】一般式〔B〕においてR31は2級もしくは
3級のアルキル基、2級もしくは3級のアルケニル基、
シクロアルキル基又はアリール基を表し、R32はハロゲ
ン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基
又はアリール基を表し、n2は0〜3の整数を表す。化合
物中にR31,R32がそれぞれ2以上存在するとき、各R
31,R32は同一でも異なっていてもよい。
【0295】Y1は−S−,−SO−,−SO2−又はアルキ
レン基を表す。
【0296】R31で表される2級もしくは3級のアルキ
ル基、又は2級もしくは3級のアルケニル基としては、
炭素数3〜32のもの、特に4〜12のものが好ましく、具
体的には、t-ブチル、sec-ブチル、t-アミル、sec-アミ
ル、t-オクチル、i-プロピル、i-プロペニル、2-ヘキセ
ニル等の基が挙げられる。
【0297】R32で表されるアルキル基としては炭素数
1〜32のものが好ましく、アルケニル基としては炭素数
2〜32のものが好ましく、又、直鎖でも分岐でもよい。
具体的にはメチル、エチル、t-ブチル、ペンタデシル、
1-ヘキシノニル、2-クロロブチル、ベンジル、2,4-ジ-t
-アミルフェノキシメチル、1-エトキシトリデシル、ア
リル、イソプロペニル等の基が挙げられる。
【0298】R31及びR32で表されるシクロアルキル基
としては、炭素数3〜12のものが好ましく、シクロヘキ
シル、1-メチルシクロヘキシル、シクロペンチル等の基
が挙げられる。
【0299】R31及びR32で表されるアリール基として
は、フェニル、ナフチル基が好ましく具体的にはフェニ
ル、4-ニトロフェニル、4-t-ブチルフェニル、2,4-ジ-t
-アミルフェニル、3-ヘキサデシルオキシフェニル、α-
ナフチル等が挙げられる。
【0300】Y1で表されるアルキレン基としては、炭
素数1〜12のものが好ましく、具体的にはメチレン、エ
チレン、プロピレン、ブチリデン、ヘキサメチレン等の
基を挙げることができる。
【0301】これらのR31,R32,Y1で表される各基は
置換基を有してもよい。
【0302】R31,R32及びY1が有してもよい置換基と
しては、例えばハロゲン原子ならびにニトロ、シアノ、
アミド、スルホンアミド、アルコキシ、アリールオキ
シ、アルキルチオ、アリールチオ、アシル等の基が挙げ
られる。
【0303】以下に一般式〔B〕の代表的具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0304】
【化141】
【0305】
【化142】
【0306】
【化143】
【0307】一般式〔B〕で表される化合物は、米国特
許2,807,653号、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイアティ・パーキンI(J.Chem.Soc.Perkin I)1712
頁(1979年)等に記載の方法に準じて合成できる。
【0308】前記一般式〔A〕及び一般式〔B〕で表さ
れる画像安定化剤の使用量は本発明に係るピラゾロアゾ
ール系マゼンタカプラーに対して、それぞれ5〜400モ
ル%であることが好ましく、より好ましくは10〜250モ
ル%である。
【0309】本発明のピラゾロアゾール系マゼンタカプ
ラーと前記画像安定化剤は同一層中で用いられるのが好
ましいが、該カプラーが存在する層に隣接する層中に前
記画像安定化剤を用いてもよい。
【0310】本発明の効果を更に高めるためには、下記
一般式〔C〕で表される化合物を本発明のイエローカプ
ラーと併用することが好ましい。
【0311】
【化144】
【0312】式中、R111及びR112は各々アルキル基を
表す。R113は2価の連結基を表し、R114は水素原子又
は置換基を表す。m′は0又は1の整数を表す。
【0313】R111及びR112で表されるアルキル基とし
て好ましいものは、炭素数1〜24の直鎖又は分岐のアル
キル基で、例えばメチル、エチル、i-プロピル、t-ブチ
ル、オクチル、2-エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデ
シル、ベンジル等が挙げられる。これらのうちR111
びR112としては分岐のアルキル基が好ましい。
【0314】R113で表される2価の連結基としては、
アルキレン基、アリーレン基等が挙げられ、こられは置
換基を有していてもよい。
【0315】R114で表される置換基として好ましいも
のは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
アリール基、アルキルアミノ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニル基、複素環基等である。
【0316】以下に一般式〔C〕で表される化合物の具
体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0317】
【化145】
【0318】
【化146】
【0319】
【化147】
【0320】
【化148】
【0321】一般式〔C〕で表される化合物の添加量と
しては、本発明のイエローカプラーに対し5〜300モル
%が好ましく、更に好ましくは10〜200モル%である。
【0322】本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀
組成としては、塩化銀、塩臭化銀又は塩沃臭化銀があ
る。また更に、塩化銀と臭化銀の混合物等の組合せ混合
物であってもよい。
【0323】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、ハロゲン化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、
塩臭化銀、塩沃臭化銀及び塩化銀等の通常のハロゲン化
銀乳剤に使用される任意のものを用いることができる。
【0324】ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一
なハロゲン化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部
と表面層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒
子でもよい。
【0325】ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面
に形成されるような粒子であってもよく、また主として
粒子内部に形成されるような粒子であってもよい。
【0326】ハロゲン化銀粒子は立方体、八面体、十四
面体のような規則的な結晶形を持つものでもよいし、球
状や板状のような変則的な結晶形を持つものでもよい。
これらの粒子において、{100}面と{111}面の比率は
任意のものが使用できる。
【0327】またこれら結晶形の複合形を持つものでも
よく、様々な結晶形の粒子が混合されていてもよい。
【0328】ハロゲン化銀粒子の粒子サイズとしては好
ましくは、0.05〜30μ、更に好ましくは0.1〜20μのも
のを用いることができる。
【0329】ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ
分布を持つものでも使用できる。粒子サイズ分布の広い
乳剤(多分散乳剤と称する。)を用いてもよいし、粒子
サイズ分布の狭い乳剤(単分散乳剤と称する。)を単独
又は数種類混合して用いてもよい。また多分散乳剤と単
分散乳剤を混合して用いてもよい。本発明に用いられる
カプラーには、色補正の効果を有するカラードカプラー
及び現像主薬の酸化体とのカップリングによって現像抑
制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン化銀
溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化学
増感剤、分光増感剤及び減感剤のような写真的に有用な
フラグメントを放出する化合物が包含される。これらの
うち、現像に伴って現像抑制剤を放出し、画像の鮮明性
や画像の粒状性を改良する所謂DIR化合物を用いても
よい。
【0330】このDIR化合物には、カップリング位に
直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2価基を介して
カップリング位に結合しており、カップリング反応によ
り離脱した基内での分子内求核反応や分子内電子移動反
応等により抑制剤が放出されるように結合したもの(タ
イミングDIR化合物と称する。)が含まれる。又、抑
制剤も離脱後拡散性のものとそれほど拡散性を有してい
ないものを、用途により単独で又は併用して用いること
ができる。
【0331】芳香族第1級アミン現像剤の酸化体とカッ
プリング反応を行うが、色素を形成しない無色カプラー
(競合カプラーともいう。)を色素形成カプラーと併用
して用いることもできる。
【0332】本発明において好ましく用いられるイエロ
ーカプラーとしては、公知のアシルアセトアニリド系カ
プラーを挙げることができる。これらのうち、ベンゾイ
ルアセトアニリド系及びピバロイルアセトアニリド系化
合物が有利に使用できる。
【0333】本発明において好ましく用いられるシアン
カプラーとしては、フェノール又はナフトール系カプラ
ーが挙げられる。
【0334】感光材料の乳剤層間(同一感色性層間及び
/又は異なった感色性層間)で現像主薬の酸化体又は電
子移動剤が移動して色濁りが生じたり、鮮鋭性が劣化し
たり、粒状性が目立つのを防止するために色カブリ防止
剤を用いることもできる。
【0335】本発明の感光材料には、色素画像の劣化を
防止する画像安定剤を用いることができる。好ましく用
いることができる化合物はRD17643号のVII項Jに記載
されているものである。
【0336】感光材料の保護層、中間層等の親水性コロ
イド層は感光材料が摩擦等で帯電することに起因する放
電によるカブリ防止及び画像の紫外線による劣化を防止
するために紫外線防止剤を含んでいてもよい。
【0337】感光材料の保存中のホルマリンによるマゼ
ンタ色素形成カプラー等の劣化を防止するために、感光
材料にホルマリンスカベンジャーを用いることができ
る。
【0338】本発明はカラーネガフィルム、カラーペー
パー、カラーリバーサルフィルム等に好ましく適用する
ことができる。
【0339】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき説明するが、本
発明の実施態様はこれに限定されない。
【0340】実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンをもう一方の面に酸化チ
タンを含有するポリエチレンをラミネートした支持体上
に、以下の表1,表2に示す構成の各層を酸化チタンを
含有するポリエチレン層の側に塗設し、多層ハロゲン化
銀カラー写真感光材料試料101を作製した。
【0341】
【表1】
【0342】
【表2】
【0343】塗布液は下記の如く調製した。
【0344】第1層塗布液 イエローカプラー(EY−1)26.7g、色素画像安定化
剤(C−5)10.0g、ステイン防止剤(HQ−1)0.67g
及び高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチル60cc.
を加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU−2)
水溶液7cc.を含有する10%ゼラチン水溶液220cc.に超
音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカ
プラー分散液を作製した。
【0345】この分散液を下記に示す青感性ハロゲン化
銀乳剤(銀8.67g含有)と混合し、更にイラジエーショ
ン防止染料(AIY−1)を加え第1層塗布液を調製し
た。第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液と同様に
調製した。又、硬膜剤として第2層及び第4層に(HH
−1)を、第7層に(HH−2)を添加した。塗布助剤
としては、界面活性剤(SU−1)、(SU−3)を添
加し、表面張力を調整した。
【0346】以下に前述の各層中に使用される化合物の
構造式を示す。
【0347】
【化149】
【0348】
【化150】
【0349】
【化151】
【0350】
【化152】
【0351】青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B) 平均粒径0.85μm、変動係数=0.07、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安 定 剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX 緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G) 平均粒径0.43μm、変動係数=0.08、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安 定 剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX 赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R) 平均粒径0.50μm、変動係数=0.08、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安 定 剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX 以下に各単分散立方体乳剤中に使用された化合物の構造
式を示す。
【0352】
【化153】
【0353】次に試料101の第1層のイエローカプラー
EY−1を等モルの表3に示すカプラーに入れ替え、同
様にイエロー色素画像安定化剤C−5を表3に示すよう
に入れ替え、第3層のカプラーEM−1を等モルの表3
に示す本発明のカプラーに入れ替え、更に色素画像安定
化剤を表3に示すように入れ替えて試料102〜130を作製
した。
【0354】このようにして作製した試料を常法に従っ
て緑色光によってウエッジ露光後、下記の処理工程に従
って処理を行った。(尚、同様に青色光によってウエッ
ジ露光した試料についても同じ処理を施した。) 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 各処理液の組成を以下に示す。
【0355】各処理液の補充量はハロゲン化銀カラー写
真感光材料1m2当たり80cc.である。
【0356】発色現像液 タンク液 補充液 純水 800cc. 800cc. トリエタノールアミン 10g 18g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 9g 塩化カリウム 2.4g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g 1.8g N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチル -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 5.4g 8.2g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンジスルホン 酸誘導体) 1.0g 1.8g 炭酸カリウム 27g 27g 水を加えて全量を1000cc.とし、タンク液においてはpH
を10.10に、補充液においてはpHを10.60に調整する。
【0357】漂白定着液 (タンク液と補充液は同一) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100cc. 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5cc. 水を加えて全量を1000cc.とし、炭酸カリウム又は氷酢
酸でpHを5.7に調整する。
【0358】安定化液 (タンク液と補充液は同一) 5-クロル-2-メチル-イソチアゾリン-3-オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベンジスルホン 酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1000cc.とし、硫酸又は水酸化カリウ
ムでpHを7.0に調整する。
【0359】連続処理後の試料を用いて以下の評価を行
った。
【0360】処理後の各試料について、緑色光露光によ
り得られた試料の最大発色濃度(DGmax)と青色露光に
より得られた試料の最高発色濃度(DBmax)を測定し
た。又、得られた試料をフェードメーターにて14日間褪
色テストを行い、初濃度1.0(DB=1.0とDG=1.0)に
おけるマゼンタ及びイエロー色素画像の残存率(%)を
求めることにより耐光性を評価した。
【0361】更にカラーチェッカー(マクベス社製)を
コニカカラーGX−100(コニカ株式会社製)により撮
影・現像して得たネガフィルムをグレー部の色調を合わ
せた後、上記の試料101〜130にプリントし、前記と同様
の工程で現像処理を行い、各色相における色再現性を評
価した。
【0362】結果を表3、表4に示す。
【0363】
【表3】
【0364】
【表4】
【0365】表3及び表4の結果から明らかなように、
イエローカプラーとして、アニリド部に塩素原子を有す
るEY−1及びEY−2と従来のマゼンタカプラーEM
−1とを用いた試料101及び102では色再現性が悪く、
又、マゼンタの耐光性も悪い。
【0366】又、マゼンタカプラーに本発明のカプラー
MA−1を用い、イエローカプラーにEY−1及びEY
−2を用いた試料103及び104ではイエロー画像とマゼン
タ画像の褪色度合のバランスは合うものの色再現性が悪
い。
【0367】一方、本発明のアニリド部にアルコキシ基
を有するイエローカプラーY−2,Y−6,Y−20、Y
−36、Y−39及びY−46と従来のマゼンタカプラーEM
−1とを用いた試料105〜110では色再現性は良好になる
が、イエロー画像の光堅牢性が低くなり、マゼンタ画像
の堅牢性も満足のいくものではない。
【0368】しかしながら、本発明のイエローカプラー
と本発明のマゼンタカプラーとを併用した試料111〜116
では、マゼンタ画像の耐光性のみならず、イエロー画像
の耐光性までもが向上し、両色素画像の褪色度合はほぼ
同等となり、更に色再現性も十分満足しうるものであっ
た。
【0369】又、試料111〜116において、イエローカプ
ラーのアニリド部の5位にアルキルアシルアミノ基を持
ったY−20,Y−36及びY−39(試料107,108,109)
を用いた場合には、他のイエローカプラー(Y−2,Y
−6,及びY−46)を用いた試料に比べ、本発明のマゼ
ンタカプラーを併用することによるイエロー色素画像の
耐光性の向上度合がより大きいことがわかった。
【0370】尚、イエロー色素画像安定化剤、マゼンタ
色素画像安定化剤及び本発明のマゼンタカプラーを変更
した場合(試料117〜130)でも同様の効果が確認され
た。
【0371】
【発明の効果】イエローカプラーのアニリド部にアルコ
キシ基を置換したイエローカプラーと、アミン系画像安
定化剤を分子内に有するマゼンタカプラーを併用するこ
とにより、イエロー及びマゼンタ色素画像の耐光性が大
幅に向上され、更に色再現性が非常に良好なハロゲン化
銀カラー写真感光材料を得ることができた。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料にお
    いて、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層にアミ
    ン系画像安定化剤を分子内に有するマゼンタカプラーの
    少なくとも1種を含有し、かつ前記ハロゲン化銀乳剤層
    の少なくとも1層に下記一般式〔Y−I〕で表されるイ
    エローカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴
    とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1はアルキル基又はシクロアルキル基を表
    し、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基又
    はアリール基を表し、R3はベンゼン環に置換可能な基
    を表す。nは0又は1を表す。X1は現像主薬の酸化体
    とのカップリング時に離脱しうる基を表し、Y1は有機
    基を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔IA〕で表されることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化2】 〔式中、Aは下記一般式〔II〕又は〔III〕で表される
    ピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3
    を除去した残基を表し、Lは2価の連結基を表す。Yは
    窒素原子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な
    非金属原子群を表し、R1は置換基を表す。nは0〜4
    の整数を表す。 【化3】 式中、R2及びR3は水素原子又は置換基を表し、Xは水
    素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
    うる基を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項2記載の一般式〔IA〕で表され
    るマゼンタカプラーが下記一般式〔IA−1〕又は一般
    式〔IA−2〕であることを特徴とする請求項2記載の
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化4】 〔式中、L1は主鎖の鎖長が原子数5以下の2価の連結
    基を表し、R1及びR2は置換基を表す。Yは窒素原子と
    共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子
    群を表し、nは0〜4の整数を表す。Xは水素原子又は
    発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表
    す。〕
  4. 【請求項4】 請求項2記載の一般式〔IA〕で表され
    るマゼンタカプラーが下記一般式〔IA−3〕又は一般
    式〔IA−4〕であることを特徴とする請求項2記載の
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化5】 〔式中、R1,R2及びR4は置換基を表し、Yは窒素原子
    と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原
    子群を表す。nは0〜4の整数を表し、mは1又は2を
    表す。Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応
    により離脱しうる基を表す。〕
  5. 【請求項5】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔IB〕で表されることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化6】 〔式中、Aは一般式〔II〕又は〔III〕で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LBは2価の連結基又は単なる結合
    手を表し、RBはアルキレン基を表し、Yは窒素原子と
    共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子
    群を表す。〕
  6. 【請求項6】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔IC〕で表されることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化7】 〔式中、Aは一般式〔II〕又は〔III〕で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LCは2価の連結基又は単なる結合
    手を表し、Eは−CO−,−SO−,−SO2−,−N(R16)SO2−,
    −N(R16)CO−又は−OCO−を表し、R16は水素原子又は
    置換基を表し、Yは窒素原子と共に5〜6員の複素環を
    形成するのに必要な非金属原子群を表す。〕
  7. 【請求項7】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔ID〕で表されることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化8】 〔式中、Aは一般式〔II〕又は一般式〔III〕で表され
    るピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又は
    3を除去した残基を表し、LDは2価の連結基又は単な
    る結合手を表し、Bは−O−,−S−,−SO2−,−N(R16)−
    又は−C(R16)(R16)−を表し、RDは水素原子又は置換基
    を表し、Ra,Rb,Rc及びRdはアルキル基を表し、YD
    は5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    し、その非金属原子群の中の一つの原子はBと結合する
    ことを表し、R16は水素原子又は置換基を表す。〕
  8. 【請求項8】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔IE〕で表されることを特徴とする請求項1記
    載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化9】 〔式中、Aは一般式〔II〕又は一般式〔III〕で表され
    るピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又は
    3を除去した残基を表し、LEは2価の連結基を表し、
    E1及びRE2は水素原子又は置換基を表し、RE1とRE2
    は同じであっても異なっていてもよく、又、互いに縮合
    して5〜7員環を形成してもよく、kは0又は1を表
    し、ZEは−O−,−S−又は−N(R16)−を表し、R16は水
    素原子又は置換基を表す。〕
  9. 【請求項9】 請求項1記載のマゼンタカプラーが下記
    一般式〔IF−1〕〜〔IF−4〕で表されることを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。 【化10】 〔式中、La及びLbは2価の連結基又は単なる結合手を
    表し、RFはアルキレン基又はアリーレン基を表し、Y
    は5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    し、nfは0又は1を表し、Ra1,Rb1,Rc1,Rd1及びR
    e1は水素原子又は置換基を表し、Ra1〜Rd1のうち少な
    くとも一つは水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基
    又は 【化11】 であり、Xfは−SO2−,−S−又は−C(R16)(R16)−を表
    し、R16は水素原子又は置換基を表し、二つのR16は同
    じであっても異なっていてもよく、Xは水素原子又は発
    色現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表
    す。〕
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