JPH05239994A - シールド掘進機とトンネルの施工方法 - Google Patents
シールド掘進機とトンネルの施工方法Info
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Abstract
シールド掘進機とトンネルの施工方法。 【構成】複数本の円筒形の筒体部1と、外側鋼殻2と、
内側鋼殻3とより構成し、筒体部1と筒体部1との間を
外側鋼殻2と内側鋼殻3とによって連結して閉断面より
なるシールド掘進機を形成し、筒体部1においては掘進
後の空間の内部に連結セグメント4を組み立て、鋼殻連
結部においては掘進後の空間の内部に筒体部1から連結
セグメント4を挿入する装置を設置したシールド掘進
機。また、こうして構成した連結セグメント4群を地中
に設置し、その後に連結セグメント4群によって包囲さ
れた閉断面の内部を掘削して行う、トンネルの施工方法
である。
Description
ネルの施工方法に関するものである。
施工方法は、シールド掘進機の前面の土砂を取り除いて
機体を前進させて行っている。そして掘進後の内部には
セグメントを組み立て、あるいはコンクリートを打設し
て地山を保護して施工するものである。
ルド掘進機とトンネルの施工方法にあっては、次のよう
な問題点がある。 <イ>従来のシールド掘進機ではトンネル断面が大きく
なるとシールド掘進機が極端に大きくなり、それにとも
なって掘削に必要な設備が増大する。また断面が大きく
なると切羽の安定に問題が生じる。 <ロ>従来の方法は内部の土砂を排除した状態で覆工を
構築する方法である。したがってトンネルの内部空間が
大きくなると、覆工に発生する曲げモーメントが大きく
なり、覆工の厚さを大きくする必要がある。また継手部
の剛性を高める必要があるが、内側のみからの締結であ
ると剛性に限界がある。 <ハ>セグメントを使用する場合にも、内部の土砂を排
除した状態で設計したセグメントを使用するから、その
厚さ、重量が大きくなり組み立て作業が困難であった。 <ニ>掘削土が泥水または泥土状である場合、産業廃棄
物となって処理に膨大なコストと手数を必要としてい
る。さらに発生土を処理する場所も不足してきている。
ためになされたもので、機体の構造および施工が経済的
で作業が安全なシールド掘進機とトンネルの施工方法を
提供することを目的とする。
数本の円筒形の筒体と、外側鋼殻と、内側鋼殻とより構
成し、円筒と円筒との間を外側鋼殻と内側鋼殻とによっ
て連結して閉断面よりなるシールド掘進機を形成し、筒
体部においては掘進後の空間の内部にセグメントを組み
立てる装置と、鋼殻連結部に向けてセグメントを挿入す
る装置を設置した、シールド掘進機である。また本発明
は、複数本の円筒形の筒体部と、外側鋼殻と、内側鋼殻
とより構成し、筒体部と筒体部との間を外側鋼殻と内側
鋼殻とによって連結して閉断面よりなるシールド掘進機
を形成し、筒体部においては掘進後の空間の内部にセグ
メントを組み立て、鋼殻連結部においては掘進後の空間
の内部に筒体部からセグメントを挿入し、こうして構成
したセグメント群を地中に設置し、その後にセグメント
群によって包囲された閉断面の内部を掘削して行う、ト
ンネルの施工方法である。
シールド掘進機について説明する。通常のシールド掘進
機は円筒形、あるいは円筒を二重に重ねた8字形である
が、特に本発明の施工方法に使用するシールド掘進機は
複数本の円筒形の筒体部と、外側鋼殻と、内側鋼殻とよ
り構成する。以下の実施例では外側鋼殻、および内側鋼
殻を曲面上に形成した場合について説明するが、曲面状
に形成する場合に限らず、平面状に形成する場合もあ
る。
に回転カッター11を備え、内部には複数本のシールド
ジャッキ12を配置してある。そして円筒形の両側面に
は円筒の軸方向と平行に長窓13を開口してある。
殻3とによって連結する。この内外鋼殻2、3は曲面
状、あるいは平面状の鋼板であり、内外鋼殻2、3を平
行して配置する。この鋼殻によってひとつの筒体部1の
長窓13と、隣接する筒体部1の長窓13とを連結する
状態で構成する。こうして順次、筒体部1間を連結する
ことによって、矩形、楕円形、その他の閉断面よりなる
シールド掘進機を形成することができる。内外の鋼殻
2、3によって囲まれた空間の前面には複数の鋼殻カッ
ター21を配置し、その内部には後方に向けて多数本の
ジャッキ22を設置する。
メント4を側方へ押し出す装置を設置する。セグメント
組み立て装置は、掘進後の円筒状の空間の内部に通常の
シールド掘進機と同様にセグメントを組み立てる装置で
ある。一方、連結セグメント押し出し装置は、筒体部1
の長窓13から、内外鋼殻の間の空間に向けて連結セグ
メント4、あるいは鋼箱5を押し出して挿入する装置で
ある。この装置は筒体部1の軸方向と直交する方向、す
なわち円周方向に向けて伸縮するジャッキを使用し、円
弧状あるいは平面状の連結セグメント4あるいは鋼箱5
をジャッキによって長窓13から押し出して行う。
ンクリート製の連結セグメント4の場合もあるが、内部
にコンクリートを充填していない鋼製の中空容器、すな
わち鋼箱5を使用する場合もある。この鋼箱5の構造は
図10に示すように両側面には相互に嵌合するキー51
を形成し、両端には、空気抜きチューブ孔52、および
コンクリート注入孔53を開口しておく。さらに両端の
上下の縁部には継手ボックス54を設けておく。この継
手ボックス54は従来は連結セグメント4ではその内側
のみに存在し、外側には設けることができなかった。し
かし本発明の装置では鋼箱5の連結を筒体部1内におい
て鋼箱5の組み立てを行えるから、その外側にも継手ボ
ックス54を設けることができ、表面と裏面とで鋼箱5
を結合することができるものである。
場合について説明する。 <イ>シールド掘進機の構成 本発明のシールド掘進機は上記したように、筒体部1と
筒体部1との間を外側鋼殻2と内側鋼殻3とによって連
結して閉断面よりなるシールド掘進機を形成するが、特
に筒体部1の位置を、トンネルの覆工部の曲率の変化す
る位置に配置する。
面の前面にはカッターが配置されているから、このカッ
ターを回転することによって地山の掘削を行い、同時に
内部のジャッキを伸長することによってすでに組み立て
た連結セグメント4、あるいは鋼箱5群に反力を取って
機体を前進させる。
て地山の崩壊を防止する必要がある。そのために筒体部
1においては掘進後の空間の内部に円弧状のセグメント
を運び込んで組み立てる。
は掘進後の空間の内部に筒体部1の長窓13から鋼箱5
を挿入する。この場合に筒体部1の直径よりも短い長さ
の鋼箱5しか扱えないから、順次接続して挿入すること
になる。この場合に前記したように鋼箱5の表裏、両面
において接続することができるから接続はきわめて強力
である。
群にコンクリートを注入し強固な合成連結セグメントを
形成する。この場合に多数の鋼箱5群においてコンクリ
ートの打設量に応じて空気が集中する可能性のあるの鋼
箱5付近まで空気抜きチューブを挿入しそこから空気を
抜きつつコンクリートの注入を行う。
に設置する。すると合成連結セグメント群によって包囲
された閉断面の地山が地中に残ることになる。このよう
にして、周囲を強固に保護された閉断面の内部を安全に
掘削して、本来の目的であるトンネルの施工を完成す
る。
方法は以上説明したようになるから次のような効果を得
ることができる。 <イ>筒体部1と外側鋼殻2、内側鋼殻3によって構成
されるリング状シールド掘進機であるので、トンネル断
面が大きくなっても従来のシールド掘進機ほどに機体は
大きくならず、掘削機の軽量化をはかることができる。 <ロ>掘削断面が小さくなるために、切羽の安定性が向
上する。 <ハ>トンネル断面の内部の土砂は取り敢えずは除去せ
ず輪郭部分に該当する覆工だけを先行させて行う施工方
法である。したがってコンクリートを打設する前の鋼箱
5群には内外から地山の圧力が作用しており、それらの
圧力はほぼ釣り合っているために内部を掘削した場合に
発生する大きな断面力を考慮する必要がない。したがっ
て鋼箱5の強度をそれほど大きくする必要はなく、製造
が簡単であり、重量が小さくなるため、組み立て作業を
含めて取扱いが容易となり、また経済的である。
には鋼箱5のみで施工を行い、内部へのコンクリートの
注入は後に行うことができる。したがって掘削、ずり出
し作業と、コンクリート注入作業とを別々に行うことが
でき、作業が重複することなく能率のよい施工を行うこ
とができる。 <ホ>筒体部1を、トンネル断面の曲率の変化部に配置
することができる。したがって筒体部1間の鋼箱5は同
一曲率のものを使用することができ、作業性がよい。 <ヘ>継手ボックス54を筒体部1の内部で組み立てる
ことができる。したがって鋼箱5の内外両面を順次接続
することができるから、通常の弱点となる継手部の剛性
を増すことができ、多数の鋼箱5を強固に一体化するこ
とができる。 <ト>鋼箱5の内部にコンクリートを注入する構造の合
成連結セグメントを使用するから、同一の厚さのRC構
造に比較して限界抵抗曲げモーメントが大きくなり、R
Cよりも桁高を小さくすることができる。 <チ>閉断面の内部地山の掘削は、容易に行うことがで
き経済的である。またこの部分の掘削土は産業廃棄物と
はならず処理が容易である。
図
図
Claims (8)
- 【請求項1】複数本の円筒形の筒体と、外側鋼殻と、内
側鋼殻とより構成し、 円筒と円筒との間を外側鋼殻と内側鋼殻とによって連結
して閉断面よりなるシールド掘進機を形成し、 筒体部においては掘進後の空間の内部にセグメントを組
み立てる装置と、 鋼殻連結部に向けてセグメントを挿入する装置を設置し
た、 シールド掘進機。 - 【請求項2】外側鋼殻および内側鋼殻を曲面によって構
成した、 請求項1記載のシールド掘進機 - 【請求項3】外側鋼殻および内側鋼殻を平面によって構
成した、 請求項1記載のシールド掘進機 - 【請求項4】複数本の円筒形の筒体部を、トンネル覆工
の曲率の変化部に配置して構成した、請求項1記載のシ
ールド掘進機 - 【請求項5】複数本の円筒形の筒体部と、外側鋼殻と、
内側鋼殻とより構成し、 筒体部と筒体部との間を外側鋼殻と内側鋼殻とによって
連結して閉断面よりなるシールド掘進機を形成し、 筒体部においては掘進後の空間の内部にセグメントを組
み立て、 鋼殻連結部においては掘進後の空間の内部に筒体部から
セグメントを挿入し、 こうして構成したセグメント群を地中に設置し、 その後にセグメント群によって包囲された閉断面の内部
を掘削して行う、 トンネルの施工方法。 - 【請求項6】複数本の円筒形の筒体部と、外側鋼殻と、
内側鋼殻とより構成し、 筒体部と筒体部との間を外側鋼殻と内側鋼殻とによって
連結して閉断面よりなるシールド掘進機を形成し、 鋼殻連結部においては掘進後の空間の内部に筒体部から
セグメントを挿入し、 こうして構成したセグメント群を地中に設置し、 筒体部においては掘進後の空間の内部にセグメントを組
み立て、 その後にセグメント群によって包囲された閉断面の内部
を掘削して行う、 トンネルの施工方法。 - 【請求項7】鋼殻連結部においては掘進後の空間の内部
に筒体部から鋼製の中空セグメントを挿入し、 こうして構成したセグメント群を地中に設置し、 その後に鋼製中空セグメント群内部にコンクリートを打
設して合成セグメントとして構成し、 合成セグメント群によって包囲された閉断面の内部を掘
削して行う、 請求項5記載のトンネルの施工方法。 - 【請求項8】鋼殻連結部に挿入するセグメントの挿入側
の長さを筒体部の直径よりも小さく形成し、 鋼殻連結部において、掘進後の空間の内部に筒体部から
のセグメントを挿入するに際し、 筒体部内においてセグメントの内側と外側とを順次接続
して行う、 請求項5記載のトンネルの施工方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075792A JP2879101B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | シールド掘進機とトンネルの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05239994A true JPH05239994A (ja) | 1993-09-17 |
JP2879101B2 JP2879101B2 (ja) | 1999-04-05 |
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JP4075792A Expired - Fee Related JP2879101B2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | シールド掘進機とトンネルの施工方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006307478A (ja) * | 2005-04-27 | 2006-11-09 | Hazama Corp | トンネル拡幅のためのアーチ支保工構築方法及び装置 |
CN109441460A (zh) * | 2018-11-22 | 2019-03-08 | 中铁第四勘察设计院集团有限公司 | 一种新型盾构机及其隧道施工方法 |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP4075792A patent/JP2879101B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4736026B2 (ja) * | 2005-04-27 | 2011-07-27 | 株式会社間組 | トンネル拡幅のためのアーチ支保工構築方法及び装置 |
CN109441460A (zh) * | 2018-11-22 | 2019-03-08 | 中铁第四勘察设计院集团有限公司 | 一种新型盾构机及其隧道施工方法 |
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