JPH05238870A - 化合物半導体単結晶の製造方法およびその製造装置 - Google Patents
化合物半導体単結晶の製造方法およびその製造装置Info
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- JPH05238870A JPH05238870A JP7865092A JP7865092A JPH05238870A JP H05238870 A JPH05238870 A JP H05238870A JP 7865092 A JP7865092 A JP 7865092A JP 7865092 A JP7865092 A JP 7865092A JP H05238870 A JPH05238870 A JP H05238870A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 超高速集積回路や光電子集積回路等の基板と
して用いられる、化合物半導体単結晶の成長の際に発生
する固液界面形状を改善し、歩留りを向上させることが
できる化合物半導体単結晶の製造方法およびその装置を
提供すること。 【構成】 ルツボ6内の下端に種子結晶10を配置し、
その上に化合物半導体材料を充填した後、ルツボ周囲の
ヒーター4により材料を溶融し、種子付けを行って下端
より徐々に冷却して単結晶9を成長させる化合物半導体
単結晶の製造方法において、前記ルツボ6下部の種子結
晶周辺の、前記ヒーターに近い部分には熱伝導率の低い
物質11を、種子結晶に近い部分には熱伝導率の高い物
質12からなる遮蔽物をそれぞれ設置し、熱の流れを結
晶の成長軸方向に大きくし、固液界面形状を平坦化もし
くは融液に対して凸形状に制御する。
して用いられる、化合物半導体単結晶の成長の際に発生
する固液界面形状を改善し、歩留りを向上させることが
できる化合物半導体単結晶の製造方法およびその装置を
提供すること。 【構成】 ルツボ6内の下端に種子結晶10を配置し、
その上に化合物半導体材料を充填した後、ルツボ周囲の
ヒーター4により材料を溶融し、種子付けを行って下端
より徐々に冷却して単結晶9を成長させる化合物半導体
単結晶の製造方法において、前記ルツボ6下部の種子結
晶周辺の、前記ヒーターに近い部分には熱伝導率の低い
物質11を、種子結晶に近い部分には熱伝導率の高い物
質12からなる遮蔽物をそれぞれ設置し、熱の流れを結
晶の成長軸方向に大きくし、固液界面形状を平坦化もし
くは融液に対して凸形状に制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体単結晶の成
長法、特に垂直ブリッジマン法および垂直温度勾配凝固
法における固液界面形状の良好な単結晶が得られる製造
方法およびその製造装置に関するものである。
長法、特に垂直ブリッジマン法および垂直温度勾配凝固
法における固液界面形状の良好な単結晶が得られる製造
方法およびその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体単結晶の成長法の一つとし
て、垂直ブリッジマン法,垂直温度勾配凝固法がある。
これらの方法は、原料として予め合成された多結晶を用
い、その多結晶をルツボ内に充填し、これを溶融して下
部に配置された種子結晶に接触させて種子付けを行い、
下端より除々に冷却し、上部に向かって結晶成長を行う
方法である。この方法は、原料の溶融から種子付け結晶
成長の工程において、種子結晶および溶液からのV族元
素の解離,蒸発を防止するためにルツボ下部の低温帯に
V族原料を配置し、これを加熱してV族元素の蒸気圧を
分解圧以上となるよう温度調節しつつ結晶成長を行って
いる。結晶成長中の固液界面形状は、径方向の温度分布
によってほぼ決定されるが、この方法によれば熱がルツ
ボ側面方向に流れ易く、かつルツボ中心部分では逃げに
くいために固液界面形状が融液側に対して凹形状とな
り、単結晶の歩留りが低下する問題がある。
て、垂直ブリッジマン法,垂直温度勾配凝固法がある。
これらの方法は、原料として予め合成された多結晶を用
い、その多結晶をルツボ内に充填し、これを溶融して下
部に配置された種子結晶に接触させて種子付けを行い、
下端より除々に冷却し、上部に向かって結晶成長を行う
方法である。この方法は、原料の溶融から種子付け結晶
成長の工程において、種子結晶および溶液からのV族元
素の解離,蒸発を防止するためにルツボ下部の低温帯に
V族原料を配置し、これを加熱してV族元素の蒸気圧を
分解圧以上となるよう温度調節しつつ結晶成長を行って
いる。結晶成長中の固液界面形状は、径方向の温度分布
によってほぼ決定されるが、この方法によれば熱がルツ
ボ側面方向に流れ易く、かつルツボ中心部分では逃げに
くいために固液界面形状が融液側に対して凹形状とな
り、単結晶の歩留りが低下する問題がある。
【0003】これを図5〜図7により説明する。図5は
ルツボ下部近傍の断面を示すもので、ルツボ6の下端に
種子結晶10が配置されており、その外周に断熱材とし
てリング状のカーボン11が配置されている。この外側
に設けられたヒーター(図示せず)の加熱により、ルツ
ボ内の原料が溶融し、その融液8を種子結晶に接触させ
て種子付けを行い、下端より徐々に冷却して上部に向か
って結晶成長を行い単結晶9を育成する。しかし従来の
この方法では、種子結晶周辺部に断熱材として高い熱伝
導率50W・m-1・K-1を有するカーボンが用いられて
いるため、図6に示すように外周部への熱流がよくて結
晶育成時における熱は断熱材方向にも流れるため、融液
の径方向の温度分布は図7に示すように中心部が高温と
なり、固液界面形状は図5のように融液8に対して凹形
状となることが実験の結果判明した。
ルツボ下部近傍の断面を示すもので、ルツボ6の下端に
種子結晶10が配置されており、その外周に断熱材とし
てリング状のカーボン11が配置されている。この外側
に設けられたヒーター(図示せず)の加熱により、ルツ
ボ内の原料が溶融し、その融液8を種子結晶に接触させ
て種子付けを行い、下端より徐々に冷却して上部に向か
って結晶成長を行い単結晶9を育成する。しかし従来の
この方法では、種子結晶周辺部に断熱材として高い熱伝
導率50W・m-1・K-1を有するカーボンが用いられて
いるため、図6に示すように外周部への熱流がよくて結
晶育成時における熱は断熱材方向にも流れるため、融液
の径方向の温度分布は図7に示すように中心部が高温と
なり、固液界面形状は図5のように融液8に対して凹形
状となることが実験の結果判明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の垂直ブリッジマ
ン法、垂直温度勾配凝固法では、固液界面形状を制御す
ることが重要で、その形状は平坦化もしくは融液側に対
して凸形状にすることが良いとされている。しかし従来
の断熱材の設計のみでは、融液内の熱が中心部分に停滞
もしくは非定常な流れとなるため、軸方向(垂直方向)
の流れを大きくさせ、径方向の流れを小さくして、径方
向の温度分布を変えることは困難であった。
ン法、垂直温度勾配凝固法では、固液界面形状を制御す
ることが重要で、その形状は平坦化もしくは融液側に対
して凸形状にすることが良いとされている。しかし従来
の断熱材の設計のみでは、融液内の熱が中心部分に停滞
もしくは非定常な流れとなるため、軸方向(垂直方向)
の流れを大きくさせ、径方向の流れを小さくして、径方
向の温度分布を変えることは困難であった。
【0005】本発明は、上記の問題について検討の結果
なされたもので、熱の流れを軸方向に変えることによっ
て固液界面形状を平坦化もしくは融液に対して凸形状に
して、高品質の化合物半導体単結晶が得られる製造方法
及び製造装置を開発したものである。
なされたもので、熱の流れを軸方向に変えることによっ
て固液界面形状を平坦化もしくは融液に対して凸形状に
して、高品質の化合物半導体単結晶が得られる製造方法
及び製造装置を開発したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ルツボ内下端
に種子結晶を配置し、その上に化合物半導体材料を充填
した後、ルツボ周囲のヒーターにより材料を溶融し、種
子付けを行って下端より除々に冷却して単結晶を成長せ
せる化合物半導体単結晶の製造方法において、前記ルツ
ボ下部の種子結晶周辺の前記ヒーターに近い部分には熱
伝導率の低い物質を、種子結晶に近い部分には熱伝導率
の高い物質の遮蔽物をそれぞれ設置し、熱の流れを結晶
の成長軸方向に大きくし固液界面形状を平坦化もしくは
融液に対して凸形状に制御することを特徴とする化合物
半導体単結晶の製造方法を請求項1とし、耐圧容器内に
ヒーターを備え、その内側に種子結晶及び化合物半導体
材料を収容するルツボを配置するとともに、前記ルツボ
を回転及び上下動する機構を備えた化合物半導体単結晶
の製造装置において、前記ルツボ下部周辺のヒーターの
近い部分には熱伝導率の低い物質を、種子結晶に近い部
分には熱伝導率の高い物質の遮蔽物をそれぞれ設けたこ
とを特徴とする化合物半導体単結晶の製造装置を請求項
2とするものである。すなわち本発明は、種子結晶周辺
部に熱伝導率の異なる物質からなる遮蔽物を複数設置
し、径方向の熱の流れをある程度遮断し、これを軸方向
に変えることによって固液界面形状を平坦化もしくは融
液に対して凸形状にし、高品質の単結晶を得るものであ
る。
に種子結晶を配置し、その上に化合物半導体材料を充填
した後、ルツボ周囲のヒーターにより材料を溶融し、種
子付けを行って下端より除々に冷却して単結晶を成長せ
せる化合物半導体単結晶の製造方法において、前記ルツ
ボ下部の種子結晶周辺の前記ヒーターに近い部分には熱
伝導率の低い物質を、種子結晶に近い部分には熱伝導率
の高い物質の遮蔽物をそれぞれ設置し、熱の流れを結晶
の成長軸方向に大きくし固液界面形状を平坦化もしくは
融液に対して凸形状に制御することを特徴とする化合物
半導体単結晶の製造方法を請求項1とし、耐圧容器内に
ヒーターを備え、その内側に種子結晶及び化合物半導体
材料を収容するルツボを配置するとともに、前記ルツボ
を回転及び上下動する機構を備えた化合物半導体単結晶
の製造装置において、前記ルツボ下部周辺のヒーターの
近い部分には熱伝導率の低い物質を、種子結晶に近い部
分には熱伝導率の高い物質の遮蔽物をそれぞれ設けたこ
とを特徴とする化合物半導体単結晶の製造装置を請求項
2とするものである。すなわち本発明は、種子結晶周辺
部に熱伝導率の異なる物質からなる遮蔽物を複数設置
し、径方向の熱の流れをある程度遮断し、これを軸方向
に変えることによって固液界面形状を平坦化もしくは融
液に対して凸形状にし、高品質の単結晶を得るものであ
る。
【0007】
【作用】しかして、上記の熱伝導率の低い物質或いは高
い物質は高温において有害な不純物,ガス等の発生しな
いものが望ましく、例えば熱伝導率の低い物質としては
石英、又はAl2O3, ALN, SiN,ジルコニアその他の低熱伝
導率のセラミック材料があり、また熱伝導率の高い物質
としてはカーボン,PBN, HBN, W, Mo, Ir, Pt 等が適用
できる。これらの遮蔽物は、ルツボ下部の種子結晶周辺
のヒーターに近い部分に熱伝導率の低い物質を配置する
ことにより径方向への熱を遮蔽する効果があり、また種
子結晶に近い部分には熱伝導率の高い物質を配置するこ
とにより、中心部付近の軸方向への熱の流れを促進する
ことができ、両者は相挨って固液界面の平坦化もしくは
凸形状化に寄与するものである。上記の遮蔽物の形状は
リング状または円弧を有する短冊状でもよい。また遮蔽
物の配置は、種子結晶を中心としてこれに近いところは
熱伝導率の高い物質を置き、離れるに従って順次熱伝導
率の低い物質を配置してもよく、熱伝導率の同じ物質を
複数まとめて上記の順序に配置してもよい。
い物質は高温において有害な不純物,ガス等の発生しな
いものが望ましく、例えば熱伝導率の低い物質としては
石英、又はAl2O3, ALN, SiN,ジルコニアその他の低熱伝
導率のセラミック材料があり、また熱伝導率の高い物質
としてはカーボン,PBN, HBN, W, Mo, Ir, Pt 等が適用
できる。これらの遮蔽物は、ルツボ下部の種子結晶周辺
のヒーターに近い部分に熱伝導率の低い物質を配置する
ことにより径方向への熱を遮蔽する効果があり、また種
子結晶に近い部分には熱伝導率の高い物質を配置するこ
とにより、中心部付近の軸方向への熱の流れを促進する
ことができ、両者は相挨って固液界面の平坦化もしくは
凸形状化に寄与するものである。上記の遮蔽物の形状は
リング状または円弧を有する短冊状でもよい。また遮蔽
物の配置は、種子結晶を中心としてこれに近いところは
熱伝導率の高い物質を置き、離れるに従って順次熱伝導
率の低い物質を配置してもよく、熱伝導率の同じ物質を
複数まとめて上記の順序に配置してもよい。
【0008】
【実施例】以下に本発明の一実施例について説明する。
図1は本発明に係る化合物半導体単結晶製造装置の一例
を示す断面図で、1は耐圧容器、2及び3はホットゾー
ン、4は加熱源のヒータ、5はルツボホルダーであり、
この内側に高純度PBN 等からなるルツボ6が配置され
る。ルツボ下端は、種子結晶10を収容する細い部分が
形成されており、この外周の種子結晶に近い部分には熱
伝導率の高いリング状の遮蔽物としてカーボン11が、
またヒーターに近い部分には熱伝導率の低い物質として
石英12がそれぞれ配置されている。13はルツボ6を
支持するペデスタルであり、温度を測定する熱電対14
が備えられ、軸方向に上下動すると共に軸を中心として
回転する機構になっている。上記リング状の遮蔽物の配
列は、図2に示すようにルツボ6に近い部分に熱伝導率
の高い物質のカーボン11を三重に配置し、その外側に
熱伝導率の低い物質の石英12を三重に配置するように
してもよい。
図1は本発明に係る化合物半導体単結晶製造装置の一例
を示す断面図で、1は耐圧容器、2及び3はホットゾー
ン、4は加熱源のヒータ、5はルツボホルダーであり、
この内側に高純度PBN 等からなるルツボ6が配置され
る。ルツボ下端は、種子結晶10を収容する細い部分が
形成されており、この外周の種子結晶に近い部分には熱
伝導率の高いリング状の遮蔽物としてカーボン11が、
またヒーターに近い部分には熱伝導率の低い物質として
石英12がそれぞれ配置されている。13はルツボ6を
支持するペデスタルであり、温度を測定する熱電対14
が備えられ、軸方向に上下動すると共に軸を中心として
回転する機構になっている。上記リング状の遮蔽物の配
列は、図2に示すようにルツボ6に近い部分に熱伝導率
の高い物質のカーボン11を三重に配置し、その外側に
熱伝導率の低い物質の石英12を三重に配置するように
してもよい。
【0009】次に上記の図1に示す装置により、図2に
示すようなリング状の遮蔽物の配置として単結晶の成長
を行った例について説明する。PBN 製のルツボ6の下端
部に100の方位を有する種子結晶10を入れ、その上
部に約5Kgの高純度GaAs多結晶および99.9999
%の純度を有するB2O3150gを収容し、PBN ルツボ6
内および耐圧容器1内の残留気体を取り除くため容器内
を真空引きした後、不活性ガス(ArまたはN2)で7気圧
に加圧し、ヒーター4により原料を溶融する。このとき
種子結晶の一部(下部)は溶融させずにヒーター4の発
熱を熱電対14により調節する。原料融液の上部にはV
族元素が分解,蒸発しないように液体封止剤のB2O3で厚
さ約20mmに覆った。その後ヒーターの温度分布と加
熱状態を変えずにルツボ6を回転させながら下降させ種
子結晶を溶融させる。種子付けが終了した後、10mm/
hrの早さでルツボ全体を下方に引き下げると、融液8は
徐々に冷却されて下端より固化し、上部に向かって単結
晶9が育成する。
示すようなリング状の遮蔽物の配置として単結晶の成長
を行った例について説明する。PBN 製のルツボ6の下端
部に100の方位を有する種子結晶10を入れ、その上
部に約5Kgの高純度GaAs多結晶および99.9999
%の純度を有するB2O3150gを収容し、PBN ルツボ6
内および耐圧容器1内の残留気体を取り除くため容器内
を真空引きした後、不活性ガス(ArまたはN2)で7気圧
に加圧し、ヒーター4により原料を溶融する。このとき
種子結晶の一部(下部)は溶融させずにヒーター4の発
熱を熱電対14により調節する。原料融液の上部にはV
族元素が分解,蒸発しないように液体封止剤のB2O3で厚
さ約20mmに覆った。その後ヒーターの温度分布と加
熱状態を変えずにルツボ6を回転させながら下降させ種
子結晶を溶融させる。種子付けが終了した後、10mm/
hrの早さでルツボ全体を下方に引き下げると、融液8は
徐々に冷却されて下端より固化し、上部に向かって単結
晶9が育成する。
【0010】このときの種子結晶近傍の熱の流れと温度
分布は、図2〜図3に示すようになる。図2および図3
に示すように、中心部の種子結晶に近い部分に高い熱伝
導率50W・m-1・K-1のカーボン11を三重に配置
し、その外側のヒーターに近い部分には低い熱伝導率2
〜3W・m-1・K-1の石英12を三重に配置したので、
熱の流れは中心軸方向が大きくなる。したがって、この
近傍の温度分布は図4に示すように中心部が低く、外周
部が高く制御され、このため育成される単結晶の固液界
面形状は図2に示すように融液側に対して凸形状とな
る。上記の方法により育成した単結晶をルツボから摘出
し、成長方向に対して縦方向に切断し、その切断面をポ
リッシング、エッチングによって固液界面形状を調べた
ところ、融液側に対して凸形状になっていた。
分布は、図2〜図3に示すようになる。図2および図3
に示すように、中心部の種子結晶に近い部分に高い熱伝
導率50W・m-1・K-1のカーボン11を三重に配置
し、その外側のヒーターに近い部分には低い熱伝導率2
〜3W・m-1・K-1の石英12を三重に配置したので、
熱の流れは中心軸方向が大きくなる。したがって、この
近傍の温度分布は図4に示すように中心部が低く、外周
部が高く制御され、このため育成される単結晶の固液界
面形状は図2に示すように融液側に対して凸形状とな
る。上記の方法により育成した単結晶をルツボから摘出
し、成長方向に対して縦方向に切断し、その切断面をポ
リッシング、エッチングによって固液界面形状を調べた
ところ、融液側に対して凸形状になっていた。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、結晶成長時における熱
の流れを軸方向のみに制御できるため、固液界面形状を
融液側に対して凸形状にすることが可能となり、化合物
半導体単結晶を歩留り良く製造することができるもので
ある。また、結晶の大口径化、長尺化にも対応できるの
で、超高速集積回路や光電子集積回路等の基板用として
生産性の向上にも寄与するものである。
の流れを軸方向のみに制御できるため、固液界面形状を
融液側に対して凸形状にすることが可能となり、化合物
半導体単結晶を歩留り良く製造することができるもので
ある。また、結晶の大口径化、長尺化にも対応できるの
で、超高速集積回路や光電子集積回路等の基板用として
生産性の向上にも寄与するものである。
【図1】本発明の一実施例に係る化合物半導体単結晶製
造装置の断面図。
造装置の断面図。
【図2】本発明の一実施例に係る遮蔽物と熱の流れを示
す断面図。
す断面図。
【図3】本発明の一実施例に係る遮蔽物の径方向の熱伝
導率を示す図。
導率を示す図。
【図4】本発明の一実施例に係る単結晶成長時の径方向
の温度分布を示す図。
の温度分布を示す図。
【図5】従来の単結晶成長方法における断熱材と熱の流
れを示す図。
れを示す図。
【図6】従来の単結晶成長方法における断熱材の径方向
の熱伝導率を示す図。
の熱伝導率を示す図。
【図7】従来の単結晶成長方法による単結晶成長時の径
方向の温度分布を示す図。
方向の温度分布を示す図。
1 耐圧容器 2,3 ホットゾーン 4 ヒーター 5 ルツボホルダー 6 ルツボ 7 B2O3 8 融液 9 単結晶 10 種子結晶 11 カーボン 12 石英 13 ペデスタル 14 熱電対
Claims (4)
- 【請求項1】 ルツボ内下端に種子結晶を配置し、その
上に化合物半導体材料を充填した後、ルツボ周囲にヒー
ターにより材料を溶融し、種子付けを行って下端より徐
々に冷却して単結晶を成長させる化合物半導体単結晶の
製造方法において、前記ルツボ下部の種子結晶周辺の、
前記ヒーターに近い部分には熱伝導率の低い物質を、種
子結晶に近い部分には熱伝導率の高い物質の遮蔽物をそ
れぞれ配置し、熱の流れを結晶の成長軸方向に大きく
し、固液界面形状を平坦化もしくは融液に対して凸形状
に制御するすることを特徴とする、化合物半導体単結晶
の製造方法。 - 【請求項2】 耐圧容器内にヒーターを備え、その内側
に種子結晶および化合物半導体材料を収容するルツボを
配置するとともに、前記ルツボを回転および上下動する
機構を備えた化合物半導体単結晶の製造装置において、
前記ルツボ下部周辺のヒーターに近い部分には熱伝導率
の低い物質を、種子結晶に近い部分には熱伝導率の高い
物質の遮蔽物をそれぞれ設けたことを特徴とする、化合
物半導体単結晶の製造装置。 - 【請求項3】 前記熱伝導率の低い物質の遮蔽物が、石
英、又はAl2O3, ALN, SiN,ジルコニアその他の低熱伝導
率のセラミック材料であることを特徴とする、請求項2
記載の化合物半導体単結晶の製造装置。 - 【請求項4】 前記熱伝導率の高い物質の遮蔽物が、カ
ーボン,PBN, HBN,W, Mo, Ir, Pt であることを特徴と
する、請求項2記載の化合物半導体単結晶の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7865092A JPH05238870A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 化合物半導体単結晶の製造方法およびその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7865092A JPH05238870A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 化合物半導体単結晶の製造方法およびその製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05238870A true JPH05238870A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=13667743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7865092A Pending JPH05238870A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 化合物半導体単結晶の製造方法およびその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05238870A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005219946A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Nikon Corp | フッ化物単結晶の製造装置 |
JP2009051728A (ja) * | 2001-07-05 | 2009-03-12 | Axt Inc | 炭素ドーピング、抵抗率制御、温度勾配制御を伴う、剛性サポートを備える半導体結晶を成長させるための方法および装置 |
CN113174626A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-07-27 | 合肥庞碲新材料科技有限公司 | 一种碲锌镉单晶体的生长方法及装置 |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP7865092A patent/JPH05238870A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009051728A (ja) * | 2001-07-05 | 2009-03-12 | Axt Inc | 炭素ドーピング、抵抗率制御、温度勾配制御を伴う、剛性サポートを備える半導体結晶を成長させるための方法および装置 |
JP2012126644A (ja) * | 2001-07-05 | 2012-07-05 | Axt Inc | 炭素ドーピング、抵抗率制御、温度勾配制御を伴う、剛性サポートを備える半導体結晶を成長させるための方法および装置 |
JP2005219946A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Nikon Corp | フッ化物単結晶の製造装置 |
JP4608894B2 (ja) * | 2004-02-04 | 2011-01-12 | 株式会社ニコン | フッ化物単結晶の製造装置及び製造方法 |
CN113174626A (zh) * | 2021-04-25 | 2021-07-27 | 合肥庞碲新材料科技有限公司 | 一种碲锌镉单晶体的生长方法及装置 |
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