JPH05238280A - 車両用四輪駆動装置 - Google Patents

車両用四輪駆動装置

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JPH05238280A
JPH05238280A JP4160692A JP4160692A JPH05238280A JP H05238280 A JPH05238280 A JP H05238280A JP 4160692 A JP4160692 A JP 4160692A JP 4160692 A JP4160692 A JP 4160692A JP H05238280 A JPH05238280 A JP H05238280A
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JP
Japan
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driving force
rotational
wheel
vehicle
state
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JP4160692A
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Inventor
Kanzo Sugimoto
漢三 杉本
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、前後輪への駆動力配分及び後輪の
左右輪への駆動力配分を調整しうる車両用四輪駆動装置
に関し、車両の各輪への駆動力配分を広範囲に調整でき
るようにすることを目的とする。 【構成】 エンジン1からの回転駆動力を伝達する駆動
力伝達経路4,14の途中に、上記回転駆動力を前輪1
1,12側へ伝達しうるように第1の駆動力伝達手段5
を介装し、該駆動力伝達経路14の下流部分に、上記回
転駆動力を左後輪21及び右後輪20へ伝達しうるよう
に第2及び第3の駆動力伝達手段17,16を設けて、
上記の各駆動力伝達手段5,17,16を、上記回転駆
動力の伝達状態を調整しうるように構成して、これらの
駆動力伝達手段5,17,16を制御する制御手段2
2,24,25を設けるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後輪への駆動力配分
及び後輪の左右輪への駆動力配分を調整しうる、車両用
四輪駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、四輪駆動車の開発が盛んに行なわ
れているが、所謂フルタイム四輪駆動方式の車両用四輪
駆動装置の開発も種々行なわれている。かかるフルタイ
ム四輪駆動方式の四輪駆動装置には、液体の粘性を利用
したVCU(ビスカスカップリングユニット)やHCU
(ハイドロリックカップリングユニット)などを備えた
オンデマンド式のものや、センタデフを備えたセンタデ
フ式のものがある。
【0003】オンデマンド式の装置では、例えば前輪駆
動ベースのものや後輪駆動ベースのものがある。前輪駆
動ベースの装置では、例えば、エンジンの回転駆動力を
前輪側の駆動軸に伝達する前輪用動力伝達経路のほか
に、この前輪用動力伝達経路から分岐して後輪側の駆動
軸に通じる後輪用動力伝達経路を設けて、この後輪用動
力伝達経路の途中にVCUやHCUを介装し、前後輪間
に差動が生じなければ主として前輪駆動して、前後輪間
に差動が生じるとこの差動状態に応じて後輪側へ駆動力
を配分するような構成のものがある。逆に、後輪駆動ベ
ースの装置では、前後輪間に差動が生じなければ主とし
て後輪駆動して、前後輪間に差動が生じるとこの差動状
態に応じて前輪側へ駆動力を配分するような構成のもの
がある。
【0004】センタデフ式の装置では、エンジンの回転
駆動力をセンタデフを通じて前輪側と後輪側とに配分す
るように構成して、このセンタデフ差動を制限する機構
を備えるようにしたものがある。例えばクラッチ等の断
接によって機械的にセンタデフの差動を規制する機構を
付設したセンタデフ・メカニカルロック式のものや、差
動に応じて差動制限力を発揮するVCUを付設したVC
U付きセンタデフ式のもの等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような車両用四輪駆動装置では、駆動力の配分調整は一
般に前後輪間における一定の範囲内に限られる場合が多
く、車両の走行状態に対して常に最適な駆動力配分状態
を実現できるとは限らないものであった。つまり、走行
状態によっては、主として前輪ベースの駆動力配分状態
から主として後輪ベースの駆動力配分状態までの広い範
囲で駆動力配分を調整することや、前後輪のみならず左
右輪間の駆動力配分調整も要求されることが考えられ
る。
【0006】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、車両の各輪への駆動力配分を広範囲に調整できる
ようにした、車両用四輪駆動装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の車両用四輪駆動装置は、エンジンからの回
転駆動力を後輪側へ伝達する駆動力伝達経路と、上記回
転駆動力を前輪側へ伝達しうるように該駆動力伝達経路
の途中に介装された第1の駆動力伝達手段と、上記回転
駆動力を左後輪へ伝達しうるように該駆動力伝達経路の
下流部分に設けられた第2の駆動力伝達手段と、上記回
転駆動力を右後輪へ伝達しうるように該駆動力伝達経路
の下流部分に設けられた第3の駆動力伝達手段とをそな
え、上記の各駆動力伝達手段が、いずれも上記回転駆動
力の伝達状態を調整しうるように構成され、これらの駆
動力伝達手段を制御する制御手段が設けられていること
を特徴としている。
【0008】なお、上記第1の駆動力伝達手段を、ベー
ンポンプ構造により2つの回転系の間で作動流体の圧力
を介して回転トルクを伝達する流体圧継手装置であっ
て、上記作動流体の圧力を放出させて回転トルクの伝達
状態を上記制御手段を通じて調整しうる外部制御式流体
圧継手装置により構成することができる。また、上記第
2及び第3の駆動力伝達手段を、いずれも、ベーンポン
プ構造により2つの回転系の間で作動流体の圧力を介し
て回転トルクを伝達する流体圧継手装置であって、上記
作動流体の圧力を放出させて回転トルクの伝達状態を上
記制御手段を通じて調整しうる外部制御式流体圧継手装
置により構成することができる。
【0009】
【作用】上述の本発明の車両用四輪駆動装置では、エン
ジンからの回転駆動力は、駆動力伝達経路から第2及び
第3の駆動力伝達手段を通じて後輪側へ送られるととも
に、この駆動力伝達経路の途中に介装された第1の駆動
力伝達手段を通じて前輪側へも送られる。そして、上記
第1,第2及び第3の各駆動力伝達手段の駆動力伝達状
態に応じて、各車輪への駆動力配分の状態が調整され
る。
【0010】例えば、上記第1の駆動力伝達手段を、前
輪側へ駆動力伝達を行なわない状態に設定して、上記の
第2及び第3の駆動力伝達手段を、後輪側へ駆動力伝達
を行なう状態に設定することで、後輪駆動状態となる。
このとき、第2及び第3の駆動力伝達手段の駆動力伝達
をそれぞれ調整することで、後輪の左右輪の駆動力配分
が調整される。
【0011】また、例えば、上記第1の駆動力伝達手段
を、前輪側へ駆動力伝達を行なう状態に設定して、上記
の第2及び第3の駆動力伝達手段を、後輪側へ駆動力伝
達を行なわない状態に設定することで、前輪駆動状態と
なる。
【0012】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1,2は本発明の第1実施例としての車
両用四輪駆動装置を示すもので、図1はその模式的な構
成図、図2はその外部制御式流体圧継手装置の要部を示
す模式的な断面図であり、図3は本発明の第2実施例と
しての車両用四輪駆動装置を示す模式的な構成図であ
る。
【0013】まず、第1実施例の車両用四輪駆動装置に
ついて説明すると、図1において、1はエンジン、2は
変速機、3はカウンタシャフト、4は駆動力伝達経路と
してのトランスファー相当部分である。このトランスフ
ァー相当部分4は、エンジン1からの回転駆動力を変速
機2及びカウンタシャフト3を介して伝達される入力ギ
ヤ4Aと、この入力ギヤ4Aを取り付けられた軸(入力
軸)4Bとをそなえている。
【0014】そして、この軸4Bは、ベベルギヤ機構1
3を介して後輪駆動系へ接続されるとともに、第1の駆
動力伝達手段としての外部制御式流体圧継手装置(以
下、外部コントロール式HCUという。HCU=ハイド
ロリックカップリングユニット)5を介して前輪駆動系
へ接続されている。外部コントロール式HCU5は、例
えば、ベーンポンプ構造により2つの回転系の間で作動
流体の圧力を介して回転トルクを伝達する流体圧継手装
置(=HCU)であって、作動流体の圧力を放出させて
回転トルクの伝達状態を上記制御手段を通じて調整しう
る外部制御機構5Aが備えられている。
【0015】つまり、HCU5の本体部分は、駆動側の
入力軸(この例では4B)と従動側の出力軸(この例で
は6A)との間の回転速度差に応じて生じる流体圧によ
って、入力軸から出力軸へのトルク伝達を行なうもので
ある。例えば図2はHCU5の要部構成を示す模式的な
横断面図であるが、HCU5は、カムリング111と、
このカムリング111内で回転するロータ112と、カ
ムリング111とロータ112との間に形成された油室
121,122,123と、このロータ112に設けら
れた複数のベーン117とをそなえ、油室121,12
2,123内には作動油が内蔵されている。また、各油
室121,122,123の両端にはそれぞれ吸込吐出
口121a,121b〜123a,123bが設けられ
ており、各吸込吐出口121a〜123bは図示しない
作動油タンクに通じている。
【0016】そして、一般的には、カムリング111及
びロータ112のうちの一方が入力軸と一体回転して他
方が出力軸と一体回転するように構成される。なお、こ
の例では、ロータ112が入力軸としての軸4Bと一体
回転するように設けられ、カムリング111が出力軸と
しての中空軸6Aと一体回転するように設けられてい
る。
【0017】ベーン117は、ロータ112に形成され
た溝118内にラジアル方向へ進退可能に収容されてい
て、ベーン付勢用油室119からの油圧又は図示しない
バネによる付勢力によってカムリング111の内壁に圧
接されている。これにより、カムリング111とロータ
112とが回転速度差を生じると、各ベーン117が油
室121,122,123を移動することになる。この
際、各ベーン117は油室121,122,123内の
作動油を駆動することになり、このベーンポンプとして
作動する際に各ベーン117が作動油から反作用として
受ける油圧によって、カムリング111とロータ112
との間で駆動力の伝達が行なわれる。
【0018】また、ベーン117には、オリフィス12
7が設けられており、作動油がこのオリフィス127を
通じて高圧側から低圧側へ流通することで、カムリング
111とロータ112との作動がある程度許容されるよ
うになっている。このようなHCU5に、外部制御機構
5Aが付設されている。この外部制御機構5Aは、例え
ば各油室121,122,123の吸込吐出口121a
〜123bの所定の間を連通するようなバイパス油路を
設けて、このバイパス油路の途中に作動油の流通抵抗を
調整する可変オリフィスを介設して、この可変オリフィ
スを電磁力や油圧等を利用して調整する様な構成のもの
が考えられる。この場合のバイパス油路及び可変オリフ
ィスを適当に設定することによって、極めて流通抵抗の
小さい状態からイパス油路を閉鎖した状態までを実現で
きる。
【0019】そして、コントローラによって可変オリフ
ィスを制御することで、カムリング111とロータ11
2との相対回転時に各ベーン117が作動油から受ける
油圧をほぼ0の状態から極めて高い状態まで調整でき
る。したがって、このような外部コントロール式HCU
5によって、軸4Bの回転駆動力を出力軸6Aから前輪
駆動系にほとんど伝達しない状態から、ほぼ直結したよ
うに伝達する状態まで、調整できるのである。
【0020】この実施例では、HCU油圧制御バルブ2
4を通じて油圧により可変オリフィス等の差動油圧を調
整する手段を制御するようになっている。また、この外
部コントロール式HCU5は、例えば制御力(油圧)を
加えないときには可変オリフィスが閉鎖されるような構
成になっており、外部コントロールのためのアクチュエ
ータのフェイル時には入力軸4Bと出力軸6Aとがほぼ
直結状態となって前輪へ駆動力伝達を行なえるようにな
っている。
【0021】前輪駆動系は、出力軸6Aからギヤ機構6
を介して入力された駆動力をフロントデファレンシャル
(フロントデフ)7を通じて左右の前輪12,11のド
ライブシャフト10,9へ伝達するようになっている。
このフロントデフ7にも、差動を制限する機構(LSD
=リミテッドスリップデフ)8が付設されており、前輪
駆動系へ入力された駆動力を少なくとも左右いずれかの
車輪に伝達できるようになっている。
【0022】一方、外部コントロール式HCU5とベベ
ルギヤ機構13を介して接続される後輪駆動系を説明す
ると、後輪駆動系は駆動力伝達経路としてのプロペラシ
ャフト14を介してベベルギヤ機構13と接続されてい
る。そして、プロペラシャフト14の後端は、ベベルギ
ヤ機構15を介して、回転駆動力を左後輪へ伝達する第
2の駆動力伝達手段17と、回転駆動力を右後輪へ伝達
する第3の駆動力伝達手段16とに接続されている。
【0023】これらの第2及び第3の駆動力伝達手段1
7,16は、油圧式多板クラッチにより構成されてい
る。この油圧式多板クラッチ17,16は、ベルギヤ機
構15から駆動力を入力される入力ケース側と後輪2
1,20のドライブシャフト19,18とのそれぞれに
装着されたクラッチディスク17A,16Aと、このク
ラッチディスク17A,16Aの係合状態を調整する油
圧式係合状態調整機構17B,16Bとをそなえてい
る。
【0024】これらの油圧式係合状態調整機構17B,
16Bは、油圧制御バルブ25を通じてそれぞれ独立し
て油圧調整されるようになっている。また、これらの油
圧式係合状態調整機構17B,16Bも、油圧を加えな
いときにクラッチディスク17A,16Aがロック(結
合)するような構成になっており、油圧のフェイル時に
は、各油圧式多板クラッチ17,16がいずれも直結状
態になって駆動力を後輪へ伝達できるようになってい
る。
【0025】そして、上述の油圧制御バルブ24,25
は、いずれもコントローラ22を通じて、各種センサ2
3からの情報に基づいて制御されるようになっており、
これらのコントローラ22及び油圧制御バルブ24,2
5から駆動力伝達手段5,16,17のための制御手段
が構成されている。なお、各種センサ23としては、例
えば各輪の車輪速センサ23A〜23Dやスロットルセ
ンサ23Eやハンドル角センサ23Fや、図示しないG
センサ(前後加速度センサや横加速度センサ)やヨーレ
イトセンサ等があり、車両の走行状態に応じて、油圧制
御バルブ24,25を制御することで、前後トルク配分
と、後輪の左右トルク配分とを、常に最適な配分状態に
調整するようになっている。
【0026】なお、この実施例の車両にはABS(アン
チロックブレーキ機構)が備えられており、コントロー
ラ22が、ブレーキペダル等のブレーキ操作系26に付
設されたABS用モジュレータ27を制御するようにな
っている。そして、前述の油圧制御バルブ24,25の
制御はこのABSの制御と連係して行なうようになって
いる。
【0027】本発明の第1実施例としての車両用四輪駆
動装置は、上述のように構成されているので、油圧制御
バルブ24,25の制御によって、第1の駆動力伝達手
段としての外部コントロール式HCU5及び第2及び第
3の駆動力伝達手段としての多板クラッチ17,16の
係合状態(駆動力伝達状態)を調整することで、エンジ
ン1からの回転駆動力をほぼ100%前輪側へ伝達する
前輪駆動状態(FFモード)と、エンジン1からの回転
駆動力を適当な割合で前後輪へ配分する四輪駆動状態
(4WDモード)と、エンジン1からの回転駆動力をほ
ぼ100%後輪側へ伝達する後輪駆動状態(FRモー
ド)とを実現できる。
【0028】つまり、例えば第1の駆動力伝達手段であ
る外部コントロール式HCU5をロック(結合)させ
て、第2及び第3の駆動力伝達手段である多板クラッチ
17,16をいずれもフリー(係合しない状態)にする
と、エンジン1からの回転駆動力をほぼ100%前輪側
へ伝達するFFモードとなる。この時には、前輪用LS
D8を適宜利用しながら、前輪駆動によって車両が走行
する。
【0029】また、例えば外部コントロール式HCU5
を差動に応じて駆動力伝達する中間ロック状態にして、
多板クラッチ17,16をいずれも適当に係合(例えば
滑りを伴いながらの係合)すると、エンジン1からの回
転駆動力を適当な割合で前後輪へ配分する4WDモード
となる。この際には、主として多板クラッチ17,16
の係合状態を調整することで、例えば前後駆動力配分を
50:50にしたり、20:80にしたりするなど、駆
動力の前後配分を連続的に自在に調整できる。これによ
り、例えば加速状態や減速状態に応じた前後配分や登坂
状態や降坂状態に応じた前後配分など走行状態に応じた
前後配分に調整することができる。
【0030】また、多板クラッチ17,16の係合状態
を別個に調整することで、後輪の左右輪への駆動力配分
を自在に調整できる。これにより、例えば、旋回状態に
応じた左右配分状態に調整したりすることができる。さ
らに、例えば外部コントロール式HCU5をフリー(係
合しない状態)にして、多板クラッチ17,16をいず
れもロック(結合)させると、エンジン1からの回転駆
動力をほぼ100%後輪側へ伝達するFRモードとな
る。この時にも、多板クラッチ17,16の係合状態を
別個に調整することで、後輪の左右輪への駆動力配分を
自在に調整でき、例えば、旋回状態に応じた左右配分状
態に調整したりすることができる。
【0031】次に、第2実施例の車両用四輪駆動装置に
ついて説明すると、図3に示すように、この実施例で
は、第2及び第3の駆動力伝達手段がいずれも外部制御
式流体圧継手装置(外部コントロール式HCU)29,
28により構成されており、他の部分は第1実施例とほ
ぼ同様に構成されている。外部コントロール式HCU2
9,28は、第1の駆動力伝達手段である外部コントロ
ール式HCU5と同様に構成されており、ベーンポンプ
構造により2つの回転系の間で作動流体の圧力を介して
回転トルクを伝達する流体圧継手装置(=HCU)であ
って、作動流体の圧力を放出させて回転トルクの伝達状
態を上記制御手段を通じて調整しうる外部制御機構29
A,28Aが備えられている。
【0032】この外部制御機構29A,28Aも前述の
外部制御機構5Aと同様なものなので、詳細な説明は省
略する。本発明の第2実施例としての車両用四輪駆動装
置は、上述のように構成されているので、油圧制御バル
ブ24,25の制御によって、第1の駆動力伝達手段と
しての外部コントロール式HCU5及び第2及び第3の
駆動力伝達手段としての外部コントロール式HCU2
9,28の駆動力伝達状態を調整することで、エンジン
1からの回転駆動力をほぼ100%前輪側へ伝達する前
輪駆動状態(FFモード)と、エンジン1からの回転駆
動力を適当な割合で前後輪へ配分する四輪駆動状態(4
WDモード)と、エンジン1からの回転駆動力をほぼ1
00%後輪側へ伝達する後輪駆動状態(FRモード)と
を実現できる。
【0033】つまり、例えば第1の駆動力伝達手段であ
る外部コントロール式HCU5をロック(結合)させ
て、第2及び第3の駆動力伝達手段である外部コントロ
ール式HCU29,28をいずれもフリー(係合しない
状態)にすると、エンジン1からの回転駆動力をほぼ1
00%前輪側へ伝達するFFモードとなる。この時に
は、前輪用LSD8を適宜利用しながら、前輪駆動によ
って車両が走行する。
【0034】また、例えば外部コントロール式HCU5
を差動に応じて駆動力伝達する中間ロック状態にして、
外部コントロール式HCU29,28をいずれも適当に
係合(例えば滑りを伴いながらの係合)すると、エンジ
ン1からの回転駆動力を適当な割合で前後輪へ配分する
4WDモードとなる。この際には、主として外部コント
ロール式HCU29,28の係合状態(駆動力伝達状
態)を調整することで、例えば前後駆動力配分を50:
50にしたり、20:80にしたりするなど、駆動力の
前後配分を連続的に自在に調整できる。
【0035】また、外部コントロール式HCU29,2
8の係合状態を別個に調整することで、後輪の左右輪へ
の駆動力配分を自在に調整できる。さらに、例えば外部
コントロール式HCU5をフリー(係合しない状態)に
して、外部コントロール式HCU29,28をいずれも
ロック(結合)させると、エンジン1からの回転駆動力
をほぼ100%後輪側へ伝達するFRモードとなる。こ
の時にも、外部コントロール式HCU29,28の係合
状態を別個に調整することで、後輪の左右輪への駆動力
配分を自在に調整できる。
【0036】また、外部コントロール式HCUは、差動
に応じて駆動力伝達状態が滑らかに調整されるので、よ
り安定した駆動力配分制御を実現でき、この特性が、駆
動力の前後配分のみならず後輪における左右配分にも生
かされる。なお、本発明の車両用四輪駆動装置では、第
1の駆動力伝達手段を、第1実施例において第2及び第
3の駆動力伝達手段として設けた油圧多板クラッチ1
6,17のごとき、外部コントロール式の油圧多板クラ
ッチで構成してもよい。また、第1,第2及び第3の駆
動力伝達手段の一部又は全部を外部コントロール式VC
U(ビスカスカップリング)で構成することも考えられ
る。
【0037】また、上述の各実施例では、前後駆動力配
分を100:0(FFモード)から0:100(FRモ
ード)までの広範囲にわたって制御できるようになって
いるが、本装置では、FFモードやFRモードの一方ま
たは両方とももたずに、FFモードから適当な配分比の
4WDモードまでの制御範囲を持つ設定や、適当な配分
比の4WDモードからFRモードまでの制御範囲を持つ
設定や、4WDモードのみで適当な配分比の範囲を持つ
設定も考えられる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用四
輪駆動装置によれば、エンジンからの回転駆動力を後輪
側へ伝達する駆動力伝達経路と、上記回転駆動力を前輪
側へ伝達しうるように該駆動力伝達経路の途中に介装さ
れた第1の駆動力伝達手段と、上記回転駆動力を左後輪
へ伝達しうるように該駆動力伝達経路の下流部分に設け
られた第2の駆動力伝達手段と、上記回転駆動力を右後
輪へ伝達しうるように該駆動力伝達経路の下流部分に設
けられた第3の駆動力伝達手段とをそなえ、上記の各駆
動力伝達手段が、いずれも上記回転駆動力の伝達状態を
調整しうるように構成され、これらの駆動力伝達手段を
制御する制御手段が設けられるという構成により、車両
の各輪への駆動力配分を広範囲に調整できるようにな
り、車両の走行性能を大幅に向上させることができる。
【0039】また、上記第1の駆動力伝達手段を、ベー
ンポンプ構造により2つの回転系の間で作動流体の圧力
を介して回転トルクを伝達する流体圧継手装置であっ
て、上記作動流体の圧力を放出させて回転トルクの伝達
状態を上記制御手段を通じて調整しうる外部制御式流体
圧継手装置により構成することにより、駆動力の前後配
分制御をより安定したものにできる。
【0040】さらに、上記第2及び第3の駆動力伝達手
段を、いずれも、ベーンポンプ構造により2つの回転系
の間で作動流体の圧力を介して回転トルクを伝達する流
体圧継手装置であって、上記作動流体の圧力を放出させ
て回転トルクの伝達状態を上記制御手段を通じて調整し
うる外部制御式流体圧継手装置により構成することで、
駆動力の前後配分及び左右配分の制御をより安定したも
のにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての車両用四輪駆動装
置の模式的な構成図である。
【図2】本発明の第1実施例としての車両用四輪駆動装
置の外部制御式流体圧継手装置の要部を示す模式的な横
断面図である。
【図3】本発明の第2実施例としての車両用四輪駆動装
置の模式的な構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 変速機 3 カウンタシャフト 4 駆動力伝達経路としてのトランスファー相当部分 4A 入力ギヤ 4B 軸(入力軸) 5 第1の駆動力伝達手段としての外部制御式流体圧継
手装置(外部コントロール式HCU) 5A 外部制御機構 6A 出力軸としての中空軸 6 ギヤ機構 7 フロントデファレンシャル(フロントデフ) 8 差動制限機構(LSD) 9,10 ドライブシャフト 11,12 前輪 13 ベベルギヤ機構 14 駆動力伝達経路としてのプロペラシャフト 15 ベベルギヤ機構 16 第3の駆動力伝達手段としての油圧式多板クラッ
チ 17 第2の駆動力伝達手段としての油圧式多板クラッ
チ 16A,17A クラッチディスク 16B,17B 油圧式係合状態調整機構 18,19 ドライブシャフト 20,21 後輪 22 制御手段としてのコントローラ 23 各種センサ 23A〜23D 車輪速センサ 23E スロットルセンサ 23F ハンドル角センサ 24 制御手段としてのHCU油圧制御バルブ 25 制御手段としての油圧制御バルブ 26 ブレーキ操作系 27 ABS用モジュレータ 111 カムリング 112 ロータ 117 ベーン 118 溝 119 ベーン付勢用油室 121,122,123 油室 121a,121b〜123a,123b 吸込吐出口 127 オリフィス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの回転駆動力を後輪側へ伝
    達する駆動力伝達経路と、上記回転駆動力を前輪側へ伝
    達しうるように該駆動力伝達経路の途中に介装された第
    1の駆動力伝達手段と、上記回転駆動力を左後輪へ伝達
    しうるように該駆動力伝達経路の下流部分に設けられた
    第2の駆動力伝達手段と、上記回転駆動力を右後輪へ伝
    達しうるように該駆動力伝達経路の下流部分に設けられ
    た第3の駆動力伝達手段とをそなえ、上記の各駆動力伝
    達手段が、いずれも上記回転駆動力の伝達状態を調整し
    うるように構成され、これらの駆動力伝達手段を制御す
    る制御手段が設けられていることを特徴とする、車両用
    四輪駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の駆動力伝達手段が、ベーンポ
    ンプ構造により2つの回転系の間で作動流体の圧力を介
    して回転トルクを伝達する流体圧継手装置であって、上
    記作動流体の圧力を放出させて回転トルクの伝達状態を
    上記制御手段を通じて調整しうる外部制御式流体圧継手
    装置により構成されていることを特徴とする、車両用四
    輪駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記第2及び第3の駆動力伝達手段が、
    いずれも、ベーンポンプ構造により2つの回転系の間で
    作動流体の圧力を介して回転トルクを伝達する流体圧継
    手装置であって、上記作動流体の圧力を放出させて回転
    トルクの伝達状態を上記制御手段を通じて調整しうる外
    部制御式流体圧継手装置により構成されていることを特
    徴とする、車両用四輪駆動装置。
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