JPH0523804Y2 - - Google Patents

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JPH0523804Y2
JPH0523804Y2 JP12023586U JP12023586U JPH0523804Y2 JP H0523804 Y2 JPH0523804 Y2 JP H0523804Y2 JP 12023586 U JP12023586 U JP 12023586U JP 12023586 U JP12023586 U JP 12023586U JP H0523804 Y2 JPH0523804 Y2 JP H0523804Y2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この考案は内燃機関の空燃比制御装置に関す
る。 (従来の技術) 電子制御の燃料噴射装置はその燃料計量精度の
高さから実際に広く採用されており、燃料噴射弁
から機関吸気系に供給される噴射量制御において
は機関負荷(たとえば吸入空気量Qa)と機関回
転数Nとに基づく基本的な燃料噴射量(基本パル
ス幅)Tp(=K・Qa/N、ただしKは定数。)を
他の運転変数に応じて補正するようにした次式(1)
を基本として噴射量(噴射パルス幅)Tiが演算
される(たとえば、1985年11月(株)鉄道日本社発行
「自動車工学」第34巻第11号第28頁等参照)。 Ti=Tp×COEF×LAMBDA+Ts …(1) ただし、COEF:各種補正係数の総和 LAMBDA:空燃比補正係数 Ts:無効パルス幅 である。 (考案が解決しようとする問題点) ところで、機関シリンダから遠く離れた吸気通
路の集合部に1個または複数の燃料噴射弁が取り
付けられる装置(以下「SPI装置」と称す。)で
は、シリンダに達するまでの間に吸気管や吸入ポ
ートの内壁面に付着し、あるいは吸入されずに吸
気管内に浮遊している燃料の量(この燃料量を以
下「付着量」と総称する。)が過渡時での燃料供
給の応答性や空燃比の制御精度に大きく影響す
る。 そこで、吸気系燃料の定常運転条件での付着量
(平衡付着量)MFHとこのMFHに対し1次遅れ
で変化する付着量の演算値に基づいて過渡補正量
KATHOSを求め、この過渡補正量にて供給燃料
量を補正するようにした装置を本出願人が先に提
案しており、この装置によれば付着量と関係する
要因を検出するのではなく、付着量そのものに基
づいて補正を行うので、空燃比に直接影響する変
数を取り扱うことになり、従来に比べて加減速に
拘わらず精度及び応答性の良好な空燃比特性を得
ることが可能になつた。 これを過渡補正量KATHOSにつき数式で表現
すと次の通りである。なお、以下の説明におい
て、添字「−1」は前回の演算値を意味する。 KATHOS=VMF×GHF …(7A) VMF=KMF(MFH−MF-1) …(7B) ただし、VMF:付着速度 GHF:補正率 KMF:分量割合 ここに、分量割合KMFは平衡付着量MFHと
の間に偏差が生じた場合に、付着量の演算値をど
の程度の割合で接近させるのかを表す値であり、
そのときに要求される接近の程度は運転状態によ
り相違する。そこで、基本的な運転変数(機関負
荷と回転数)に基づいてKMFの値を異ならせる
ようにしている。 ところで、このように付着量を考慮して過渡補
正を行う空燃比制御によれば、一般に優れた空燃
比制御特性が得られるのであるが、その反面、吸
気系の付着量を根拠とする関係上、吸気絞り弁の
下流側において吸気の流速を制御するために流速
制御手段を設けた内燃機関にあつては問題が生じ
る。 流速制御手段としては、例えば一部を切欠いた
絞り弁形状のスワールコントロールバルブ、ある
いは可変翼構造のものが知られているが、これら
は機関吸入ポートの入口部付近に位置してその開
度または角度に応じて吸気流速を変化させるよう
に構成されている。具体的には、前記スワールコ
ントロールバルブについて説明すると、比較的低
負荷または低速であつて吸気流量が少ない運転条
件下ではその開度を小さくして、小さな切欠き部
分に吸気を集中させるようにしている。つまり、
シリンダ直前での吸気通路の有効通路面積を絞つ
て吸気流速を高め、これにより低空気流量域での
燃焼性を高めるのであり、したがつて低速低負荷
運転域での出力、運転性、排気エミツシヨン、燃
費など、総合的な性能改善効果を期待できる。 ところがその反面、上述の付着量MFH〜MF
は吸気流速に影響されて増減するので、スワール
コントロールバルブ等の流速制御手段を介して吸
気流速が変化させられると、その作動位置によつ
て空燃比の要求制御特性が変化してしまい、特に
流速制御がなされる過渡期での空燃比が目標値か
らずれてしまうのである。 この考案はこうした問題点に着目してなされた
もので、上記平衡付着量MFHに対し、流速制御
手段の作動位置に応じた補正を施すことにより前
記問題点を解消することを目的としている。 (問題点を解決するための手段) この考案では、第1図に示すように、運転状態
に応じた基本的な燃料噴射量Tpを演算する手段
1と、吸気系燃料の定常運転条件下での平衡付着
量MFHを運転状態に応じて演算する手段2と、
機関吸気通路の途中であつて吸気絞り弁よりも下
流側に位置し、かつ運転状態に応じて機関吸気通
路内の流速を制御する手段6と、この流速制御手
段6の作動位置に基づいて前記平衡付着量MFH
を補正する手段7と、この補正された平衡付着量
とこれに対して1次遅れで変化する付着量の演算
値との偏差に基づいて単位周期当たりの付着量
(これを以下「付着速度」と称する。)VMFを演
算する手段3と、この付着速度VMFに基づいて
前記基本噴射量Tpを補正演算する手段4とを設
けた。 (作用) このように構成すると、流速制御手段6の作動
位置毎に適切な平衡付着量を付与することがで
き、これにより当該作動位置の如何に拘わらず適
切な燃料供給量に制御されるので、過渡空燃比の
変動を起こすことなく良好な運転性能が確保され
る。 以下、本考案の実施例を説明する。 (実施例) 第2図は、吸気絞り弁21の上流の吸気通路2
2に全気筒分を賄う1個の燃料噴射弁24を設け
(SPI装置)、かつ装置の簡素化をねらつて機関負
荷信号として空気量ではなく、絞り弁開度α
(TVOとも称す。)を採用した機関にこの考案を
適用した場合の機械的な構成を表している。 したがつて、この例ではαとNを基本変数とし
て噴射パルス幅を制御することになる。 このため、空気量センサは設けられておらず、
代わりに絞り弁開度センサ25が設けられてい
る。また、絞り弁21をバイパスする通路23に
は、始動時の制御を高めるため並列に2個のアイ
ドルアツプ用の電磁弁(SVと称す。)26,27
が設けられ、一方吸気ポートには流速制御手段と
してのスワールコントロールバルブ28(以下、
「SCバルブ28」と略記する。)が設けられてい
る。 なお、機械回転数Nはデイストリビユータ31
内蔵のクランク角センサ32にて、冷却水温度
Twは水温センサ33にて検出され、また実際の
空燃比を検出するセンサとして酸素センサ34が
設けられる等従来装置と変わるところはなく、こ
れらクランク角信号(基準信号と角度信号)、水
温信号、吸気温信号、実空燃比信号は上記絞り弁
開度信号とともにコントロールユニツト35に入
力され、該コントロールユニツト35内で、これ
ら信号に基づき最適な燃料噴射パルス幅Tiが演
算される。 また、上記SCバルブ28は、電磁弁29を介
してオンオフされる吸気管負圧を圧力源として作
動するダイアフラム式のアクチユエータ30と連
接しており、常態ではアクチユエータ30のスプ
リング張力に基づいて全開位置に保持されている
が、アクチユエータ30に負圧が導入されるとス
プリング張力に抗して閉じ位置へと作動する。こ
のSCバルブ28の閉じ位置への作動に伴い吸入
ポート付近の有効通路面積が絞られて吸気流速が
高められることは既に述べた通りである。コント
ロールユニツト35は、後述する空気流量QAINJ
等で代表される機関負荷状態と回転数Nとに基づ
いて運転領域を判定し、所定の低速低負荷運転領
域にあつては電磁弁29への通電により上述のよ
うにしてスワールコントロールバルブ28を閉じ
位置に制御する。 次に、噴射パルス幅Tiの演算内容については、
第3図(同図A〜同図Cからなる。)以下に示す
【表】 次に、まず本実施例の前提となつているシステ
ムの全体について概説すると、まず第3図のルー
チンは下式(4)にて最終的に噴射パルス幅Tiの演
算を行う部分で、第1図の手段1,4の機能に相
当する。 ここに、SPI装置ではシリンダに流入する空気
量QCYLと噴射弁部を通過する空気量QAINJとが必
ずしも一致せず、かつ噴射弁から噴かれた燃料が
シリンダに達するのに供給遅れをもたざるを得な
いという相違があり、このシステムではこれら2
点が考慮されている。ただし、これらはそれぞれ
につき独立して演算される(空気量については
QAINJを、燃料遅れについては過渡補正量
KATHOSを求める。)。これは、考え方を単純化
して制御誤差の対象が空気量の計量誤差であるの
か燃料遅れによるものなのかを明確にするためで
ある。これにより、設定時の精度が格段に向上
し、さらに設定時以降の経時変化や燃料性状の相
違にても精度低下の要因となるので、これらの要
因に対しては学習機能を付与している。 これを数式で表現すると、実効パルス幅Teは
下式(4)にて演算される(ステツプ70)。なお、無
効パルス幅をTsとしてTeとの和がTi(=Te+
Ts)となる(ステツプ69,70)。 Te=(Tp×KBLRC+KATHOS×KBTLRC)
×LAMBDA …(4) ただし、 Tp:基本パルス幅 KATHOS:過渡補正量 LAMBDA:空燃比補正係数 KBLRC:定常時学習補正係数 KBTLRC:過渡時学習補正係数 である。ここに、基本パルス幅としてTpを用い
ているが、ここでのその内容は下式(5)にて演算さ
れる。 Tp=QAINJG×TFBYA×K …(5) ただし、QAINJG:噴射弁部空気量(mg) TFBYA:目標空燃比 K:噴射弁特性に基づく定数(ms/mg) である。 まず、噴射弁部の空気量QAINJであるが、空気
量センサを持たない本実施例ではこれを直接に求
めることは困難であるので、QCYLに基づいて求め
られる。すなわち、QAINJはQCYLとその変化量
dQCYL/dtとから次式(3) QAINJ=QCYL+c・dQCYL/dt …(3) にて近似的に求められることを考慮して次式群
(6A)〜(6F)にて求められる。 QAINJG=QAINJC×KTA …(6A) QAINJC=QCYL×VCYL+DMC …(6B) QCYL=QH×K2+QCYL-1×(1−K2) …(6C) QH=QHO×KFLAT …(6D) DCM=(QCYL−QCYL-1)×KMANI0×Tref…
(6E) KTA=KTA0×KTAQCYL …(6F) ただし、 QAINJG:噴射弁部空気量/シリンダ(mg) QAINJC:噴射弁部空気量/シリンダ(c.c.) QCYL:シリンダへの空気量/シリンダ容積
(%) VCYL:シリンダ容積(c.c.) DCM:マニホールド空気変化量(c.c.) KTA:吸気温補正係数(mg/c.c.) QH:平衡空気量/シリンダ容積(%) K2:QCYLの変化割合/演算 QH0:リニヤライズ空気量/シリンダ容積
(%) KFLAT:フラツト空燃比係数(%) KMANI0:マニホールド係数 Tref:Ref信号の周期(μs) KTA0:基本吸気温補正係数(mg/c.c.) KTAQCYL:吸気温補正の負荷補正率である。 これらの式群は、各種の補正や規格化(シリン
ダ当たり、シリンダ容積当たり等に換算してい
る。)のために複雑になつてはいるが、基本的に
は、QAINJCは定常項(QCYL×VCYL)と過渡項
(DCM)との和で求められる。ただし、この値
QAINJCは体積単位であるため、吸気温度変化によ
り変わり得るので、KTAを補正係数として質量
単位に変換している(ステツプ61〜63)。 また、QCYLはK2を平滑化の定数としてQH
VCYL-1を変数、K2を重みとする重み付け平均値
にて求められる(ステツプ54〜57)。 次に、QH0,KFLAT等の変数は吸気系の流路
面積から求められる。これは、吸気系より空気量
センサを廃してコスト低減、メンテナンスの容易
化を図るようにしたためである。したがつて、流
路面積は次式(6G),(6H)にて求められる(ス
テツプ41〜52)。 AADNV=AA×Tref/VCYL …(6G) AA=ATVO+AI+AAC …(6H) ただし、AADNV:流路面積/
(回転数×シリンダ容積)(cm2/rpm・
c.c.) AA:総流路面積(cm2) ATVO:絞り弁流路面積(cm2) AI:SV26の流路面積(cm2) AAC:SV27の流路面積(cm2) である。 すなわち、このシステムは負荷信号として絞り
弁開度TVOに基づく流路面積ATVOを採用する
ものであるが、絞り弁21をバイパスする通路2
3がある場合には、これらの面積AI,AACをも
考慮する必要があり、したがつて総流路面積AA
は絞り弁開度に基づく流路面積ATVOとバイパ
ス通路の流路面積(AIあるいはAAC)との和で
与えられている(ステツプ41〜49)。なお、これ
らSV26,27は2位置弁である。これはデユ
ーテイ制御の電磁弁を使用する代わりに4段階制
御を行わせてコスト低減を図るためである。 また、実際の制御ではAAを回転数Nで除した
値AA/N(ステツプ52においてAA×Trefの部分
が相当する。)を採用している。これはAAその
ままであると、Nの変化に対し急変する領域をも
つので、これをパラメータとして使用すると、こ
の急変領域において精度が低下する。しかしなが
ら、精度を高めようとたとえばマツプの格子点を
増すことはそれだけ演算時間を長くすることにも
なる。そこで、AA/Nを採用することにより、
こうした制御上の問題を解決したものである。 したがつて、このAADNV(=AA×Tref/
VCYL)を用いてリニヤライズ空気量QH0が求めら
れる(ステツプ53)。なお、フラツト空燃比係数
KFLATはQH0,Nをパラメータとしてマツプか
ら、絞り弁流路面積ATVOはTVOをパラメータ
としてテーブルから求められる(ステツプ54,
42)。 また、基本吸気温補正係数KTA0と吸気温の
負荷補正率KTAQCYLについても、それぞれ吸気
温TA,QCYLをパラメータとして検索され、これ
らの積にてKTAが求められている(第7図のス
テツプ81〜83)。 以上の演算により噴射弁部の空気量QAINJが求
められた。なお、このQAINJがMFHを演算するた
めに用いられる一つのパラメータとなる。 次には過渡時に生じる燃料遅れに関する補正量
を求めることである。この補正量がステツプ66に
て使用されるKATHOSであり、具体的には第4
図に示すルーチンにて演算される。 この例では、定常条件下での平衡付着量MFH
とこのMFHに対し1次遅れで変化する付着量の
演算値との偏差に基づいて求める。これを数式で
表すと次式群(7A)〜(7H)にて与えられる。 KATHOS=VMF×GHF …(7A) VMF=(MFH−MF-1)×KMF …(7B) MF=MF-1+VMF …(7C) KMF=(KMFAT+KMFVMF)×KMFN
×KMFDBT …(7D) GHF=GHFQCYL×GHFFBYA …(7E) ただし、 KATHOS:過渡補正量(μs) VMF:付着速度(μs/噴射) MFH:平衡付着量(μs) MF:付着量(μs) KMF:分量割合(%) KMFAT:基本分量割合(%) KMFVMF:分量割合の付着速度補正率
(%) KMFN:分量割合の回転補正率(%) KMFDBT:分量割合のブースト補正率
(%) GHF:補正率(%) GHFQCYL:減速補正率(%) GHFFBYA:空燃比補正率(%) である。 すなわち、付着量の付着速度VMFは偏差
(MFH−MF-1)にこの付着量の演算値が単位周
期当たりにどの程度の割合で接近するかを表す係
数KMFを乗算することにより求められる(ステ
ツプ103)。 ここに、平衡付着量MFHは噴射弁部を通過す
る空気量QAINJ、機関回転数N、冷却水温度Twに
基づき、3次元マツプの検索と直線近似の補間計
算との組み合わせにより演算される。すなわち、
実際に冷却水温度Twが採りうる温度変化幅の範
囲内で予め設定された異なる6個の基準温度Tw0
〜Tw5(Tw0>…>Tw5)毎にQAINJとNをパラメー
タとして基準温度Two(n=0〜5)における平
衡付着量MFHTwnを付与する都合6個の平衡付
着量データを実測にて用意する。そして、実水温
Twの上下の基準温度Twn,Two+1における平衡
付着量MFHTwn,MFHTwo+1を用い、Tw,
Twn,Two+1による補間計算にてMHFを求める
のである(ステツプ101)。なお、本考案ではこの
MFHをSCバルブ28の作動位置に応じて補正す
るのであるが、この点については後述する。 ところで、3次元マツプと補間計算による手法
では高い精度を得ることができるが、精度は程々
にしても演算速度を高めたい場合には2つのテー
ブルを用いて求める手法もあり、これを次式
(7F)に示す。 MFHTwn=MFHQn×MFHNn …(7F) ただし、 MFHQn:QAINJに基づく係数 MFHNn:Nに基づく係数 であり、MFHQnはQAINJをMFHNnはNをパラ
メータとしてそれぞれテーブル検索により求めら
れる。 なお、Tw>Twoのとき、およびTw<Twnの
ときは補間計算を行うことができないので、
MFH=MFHTwoとする。また、燃料カツト中
はMFH=FCMFH(一定値)とする。 一方、今回演算されるMFは前回演算された平
衡付着量MF-1に今回求めた付着速度VMFを加
算した値である(ステツプ104)。 次に、分量割合KMFは一定値でもよいが、こ
の例ではAADNV,Twをパラメータとしてマツ
プ検索により基準値KMFATを求め、さらに
VMF,N、ブースト圧変化量のハイパス値
DBOSTに基づく補正を行つている。すなわち、
基準値KMFATに対する補正係数が3つの係数
KMFVMF,KMFN,KMFDBTであり、これ
らは過渡初期における空燃比がフラツトな特性と
なるように導入されるものである。すなわち、緩
加速等ではわずかに補正不足がみられ、回転数の
相違により誤差を生じる等実験を行つてみるとわ
ずかなずれが生じるものであり、これらを個々に
解消しようとするものである。 なお、ハイパス値DBOSTは下式(7G)〜
(7I)にて求められ、その内容はRef信号に同期
して徐々に減衰する値である。 (1) セツト時(初回) DBOST=DBOST-1+(BOOST−BOOST0)
…(7G) (2) 減衰時(DBOST≧0)(2回目以降) DBOST=DBOST-1×TGEN …(7H) (3) 減衰時(DBOST<0)(2回目以降) DBOST=DBOST-1×TGENG …(7I) ただし、 BOOST:ブースト圧 BOOST0:前回のブースト圧 TGEN:加速時の減衰係数(定数) TGENG:減速時の減衰係数(定数) なお、ブースト圧BOOSTはAADNVを、また
分量割合の付着速度補正率KMFVMFはVMF-1
を、分量割合の回転補正率KMFNはNを、分量
割合のブースト補正率KMFDBTはDBOSTの絶
対値をパラメータとしてテーブル検索にて求めら
れる。 次に、補正率GHFは燃料性状の相違等を考慮
する値である。これは揮発性の高い燃料にあつて
は、減速時の吸入負圧の発達により急速に気化し
て機関シリンダへと吸入されてしまうため、揮発
性の低い燃料と比較してその分付着量が少なくな
る。 このため、減速時にはそれだけ付着量を少なく
見積もる必要があり、逆に補正係数(GHFQCYL
としては少ない値を付与すればよいことになる。
すなわち、加速時(VMFが正の場合)は補正を
行わないが(GHFQCYL=1.0)、減速時(VMFが
負の場合)には1以下の数値を採用するのであ
る。なお、目標空燃比TFBYAに応じても補正す
るようにしてあり、減速補正率GHFQCYLはQCYL
を、空燃比補正率GHFFBYAはTFBYAをパラ
メータとしてテーブル検索にて求められる。 このようにして求めたVMFとGHFを用いて最
終的に過渡補正量KATHOSが求められる(ステ
ツプ106)。 次に、第3図Cのステツプ68,64で使用される
空燃比補正係数LAMBDA、目標空燃比TFBYA
は従来例でも演算されているところであり、その
ルーチンがそれぞれ第5図、第6図である。 すなわち、LAMBDAは空燃比のフイードバツ
ク制御における補正係数である。第5図はPID制
御の例であり、実空燃比(具体的には酸素センサ
出力Ip)と空燃比の目標値(具体的には目標値の
センサ出力相当量Ip)との偏差ERに基づいて得
られる比例分(P)、積分分(I)、微分分(D)
を加算する次式(8A)〜(8D)にてLAMBDA
が求められる(ステツプ111〜118)。 LAMBDA=P+I+D …(8A) P=Kp・ER …(8B) I=I-1+KI・ER …(8C) D=KD・(ER−ER-1) …(8D) ただし、KP:比例ゲイン KI:積分ゲイン KD:微分ゲイン である。 なお、偏差ERは下式(8E)で与えられる(ス
テツプ114)。 ER=Ip−TIP-(o+1) …(8E) ここに、式(8E)中のnは気筒数を意味して
おり、また同式の第2項は(n+1)回前にRef
信号が入力したときのセンサ出力Ipを示す。これ
は吸気系にて設定した空燃比の結果が排気系に設
けたセンサ34に検出されるまでに時間的遅れが
あり、これを考慮したものである。 また、目標空燃比TFBYAはTw,QCYL,Nを
パラメータとして演算される(第6図のステツプ
91〜95)。なお、同図のステツプ95はTFBYAに
上限値と下限値とを設けもので、フエイルセーフ
としての機能を付与したものである。 次に、第3図Cのステツプ65,67で使用される
学習補正係数KBLRC,KBTLRCであるが、こ
の例では、空気量(QAINJ)と燃料遅れ補正量
(KATHOS)とを分離して求めるようにしたの
に伴い、学習補正についても、それぞれに分離し
て独立に行うことにしている。すなわち、定常時
の学習補正係数KBLRCについては空燃比補正係
数LAMBDAの演算ルーチンにて、過渡時の学習
補正係数KBTLRCについては過渡補正量
KATHOSの演算ルーチンにて演算される(第5
図のステツプ119,120、第4図のステツプ107〜
110)。 学習補正は、基本的には目標値との偏差に基づ
く制御量を予め加えておくことにより次回の演算
時に偏差が生じないようにするものであり、
KBLRCはLAMBDAに、KBTLRCはこの
LAMBDAとさらに実空燃比AFBYAと目標空燃
比TFBYAの偏差Bとに基づいて演算される(ス
テツプ119,120,107〜110)。 なお、付着速度VMFと基準値L1との比較によ
り定常時(VMF<L1)であるのか過渡時
(VMF≧L1)であるのかを判別し、KBLRCにつ
いては定常時にのみ、KBTLRCについては過渡
時にのみ学習が行なわれるようにしている(ステ
ツプ119,107)。 ところで、以上はSCバルブ28が存在しない
条件(またはSCバルブ28が全開となつている
とき)での本考案の前提となる制御を述べたもの
であり、SCバルブ28が閉じ位置にあるときは
既述した通り吸気流速の増大に原因して付着量が
変化するため、過渡時空燃比が目標値からずれる
ことになる。本考案の特徴はその対策を施したこ
とであり、このために第8図に例示したように上
記KATHOS演算に使用する変数としての平衡付
着量MFHを補正するルーチンを設ける。 すなわち、まずSCバルブ28の作動位置を判
定し、全開位置であればこれはSCバルブ28が
無いのと同様であるから以下の補正処理を迂回し
て当初の過渡補正ルーチン(第4図のステツプ
103以下)に戻り、同じく閉じ位置であれば平衡
付着量MFHに対する補正係数C(C>0)を演
算する処置に進む(ステツプ151〜152)。なお、
SCバルブ28の開閉は運転領域を判定して電磁
弁29を駆動するための他の処理にて制御される
ので、前記開閉判定は当該処理結果により明らか
になる。 補正係数Cの具体的な演算としては、吸気流速
を代表する値、つまり機関回転数N、絞り弁21
の開度TVO(または流路面積AA)、あるいは吸
入空気量QCYLをパラメータとして実測に基づいて
割り付けておいたマツプを検索することにより行
う。つまり、吸気流速は回転数Nが高いほど、開
度TVOが大きいほど、吸入空気量QCYLが多いほ
ど、各々増大するので、これらの何れかによつて
吸気流速の変化が検知できるからである。 そして、このようにして求めた補正係数Cを先
に算出しておいた平衡付着量MFHに乗じ、これ
を新たにMFHとして第4図の処理に戻るのであ
る(ステツプ153〜154)。これは第1図では平衡
付着量補正手段7の機能である。 上記補正係数Cによる補正を含む補正処理を式
で示すと、先の式(7B)から次のようになる。 VMF=(C×MFH−MF-1)×KMF …(7B′) ここに、過渡補正量であるKATHOSは燃料性
状に関する補正率GHFに上記VMFを乗じたもの
であるから(式(7A)参照)、この補正により過
渡時の燃料量はSCバルブ28が作動するときの
吸気系の条件に適応するように補正されることに
なる。 従つて、最終的に得られる定常及び過渡状態で
の燃料噴射量Ti及び制御空燃比を、SCバルブ2
8の作動位置に拘わらず目標値に正確に一致さ
せ、かつフラツトな空燃比特性を維持することが
できるのである。 (考案の効果) 以上説明したように、この考案ではスワールコ
ントロールバルブ等からなる流速制御手段の作動
位置に応じて過渡空燃比の補正を行うようにした
ので、流速制御手段の作動位置如何に拘わらず適
切な空燃比に制御して良好な機関運転性能を確保
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は考案の構成概念図、第2図はSPI装置
にこの考案を適用した実施例の機械的な構成を表
す概略図、第3図(第3図A〜第3図Cからな
る。)ないし第8図は第2図中のコントロールユ
ニツト内で実行される動作内容を説明する流れ図
である。 1……基本噴射量演算手段、2……平衡付着量
演算手段、3……付着速度演算手段、4……噴射
量補正演算手段、6……流速制御手段、7……平
衡付着量補正手段、21……吸気絞り弁、22…
…吸気通路、23……バイパス通路、24……燃
料噴射弁、25……絞り弁開度センサ、28……
スワールコントロールバルブ(SCバルブ)、29
……電磁弁、30……アクチユエータ、34……
酸素センサ(空燃比センサ)、35……コントロ
ールユニツト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 運転状態に応じた基本的な燃料噴射量を演算す
    る手段と、吸気系燃料の定常運転条件下での平衡
    付着量を運転状態に応じて演算する手段と、機関
    吸気通路の途中であつて吸気絞り弁よりも下流側
    に位置し、かつ運転状態に応じて機関吸気通路内
    の流速を制御する手段と、この流速制御手段の作
    動位置に基づいて前記平衡付着量を補正する手段
    と、この補正された平衡付着量とこれに対して1
    次遅れで変化する付着量の演算値との偏差に基づ
    いて付着速度を演算する手段と、この付着速度に
    基づいて前記基本噴射量を補正演算する手段とを
    設けたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装
    置。
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