JPH0523713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の目的 イ 産業上の利用分野 本案はコンクリート型枠締付金具における止水
具に関するものである。

ロ 従来の技術とその問題点 従来、コンクリート躯体工事にあつては、型枠
を取りはずしたのちは使用したコーンの抜け跡で
ある所謂コーン跡穴がどうしても形成される。

このようなコーン跡穴には、モルタル、防水モ
ルタルなどによる処理が一般方法として採用され
ている。

しかし、このような方法では、モルタルの収
縮、ひび割れなどにより地下水、雨水などが躯体
内部に浸透し、セパレータにサビを発生させ、こ
のサビの流出又は化学物質の析出などを起こし、
躯体に悪い影響を与え、さらに美感損ねるなどの
問題があつた。

Ｂ 考案の構成 イ 問題を解決しようとする手段 本願では下記の構成のものよつて上述した問題
を解決しようとするものである。

すなわち本願のものは、コーン本体と止水リン
グ、キヤツプとからなり、上記コーン本体は、コ
ーン体と軸足とからなり、上記コーン体は円錐台
状の基部と、この基部の上面に連設された当該コ
ーン体より直径の短い円錐台状の上方部とからな
り、上記上方部の下端周囲に沿つて断面略〓状の
溝が刻設され、かつ、上記コーン体の軸心には軸
足が貫入固定され、また、上記止水リングは、上
記コーン本体の上方部に嵌合する筒体の下端外縁
には基部の上面に当接する円盤体を連設すると共
に、当該円盤体の下面には上記基部に嵌合する短
筒体を連設し、上記筒体の上端、円盤体の外周
縁、円盤体の下面にはそれぞれ突条が突設され、
さらに、キヤツプは、セパレータの先端ネジ部を
外方から覆うよう構成された内筒体の外周にコー
ン跡穴の側壁部に圧着すべき外筒体を連設せしめ
たコンクリート型枠締付金具用止水具である。

ロ 考案の実施例 １は本案のコンクリート型枠締付金具用止水具
で、コーン本体２、止水リング５、キヤツプ６と
から構成されている。

上記コーン本体２はコーン体３と軸足４とから
なる。

そこで、このコーン体３は高さの低い円錐台状
の基部３Ａの上面に、当該基部３Ａの直径より短
い直径を有し、基部３Ａの高さより高い高さを有
する円錐台状の上方部３Ｂが一体に連設され、か
つ、上記基部３Ａの上面には上記上方部３Ｂの下
端周囲に沿つて断面略〓状の溝３Ｃが刻設されて
いる。

上記コーン体３の軸心部には軸足４が当該コー
ン体３の底部から頂面方向に貫入固定されて、か
つ、この軸足４の上端には公知のセパレータ７の
ネジ部７Ａが螺合されるべきネジ穴４Ａが開設さ
れ、また、この軸足４の下方には公知のフオーム
タイ（商標）８のネジ穴８Ａに螺合するべきネジ
部４Ｂが刻設されている。

上記止水リング５は、合成樹脂材を素材として
構成されているが、上記コーン体３の上方部３Ｂ
に上方から嵌合する円錐台状の筒体５Ａの下端外
周に上記コーン体の溝３Ｃに上方から嵌合する断
面略〓状の溝５Ｂが連設され、かつ、この溝５Ｂ
の外方上縁には上記コーン体の基部３Ａの上面に
当接し、かつ、外方に延出している円盤体５Ｃが
連設され、上記円盤体５Ｃの下面にはコーン体の
基部３Ａの外周面に嵌合する円錐台状の短筒体５
Ｄが連設され、上記筒体５Ａの上端外周には外方
へ突出する突条５Ｅが、また、上記円盤体５Ｃの
外周には上方へ突出する突条５Ｆが、さらに、上
記円盤体５Ｃの下面におけるほぼ中間位置には下
方へ突出する突条５Ｇが突設されている。

さらに、上記キヤツプ６は、多少の弾力性を有
する合成樹脂材をもつて構成されているが、上記
セパレータ７のネジ部に嵌合する内筒体６Ａの下
端に底部６Ｂを設け、この内筒体６Ａの外周には
連結片６Ｃを介して外筒部６Ｄを連設し、この外
筒部６Ｄの外周面の上下端にはコーン跡穴９の側
壁部９Ａに圧着すべき突条６Ｅ，６Ｆが突設され
ている。

６A′は内筒体６Ａの外周面に必要に応じて突
設された突条、６D′は外筒体６Ｄの内周面に必
要に応じて突設された突条である。

なお、キヤツプについては第１７図の如く突条
６A′，６D′を有していないものでもよい。

ハ 作用 効果と共に説明する。

Ｃ 考案の効果 イ 第９図を参照して、左右一対の状態に起立せ
しめた型枠１０内に位置するよう配されたセパ
レータ７の両端に本願のものを取付ける。（図
示のものはセパレータの左端に取付けたもので
ある。） コンクリート１１を打設後、当該コンクリー
トが硬化したのち第１０図の如くフオームタイ
（商標）や軸足を取除くと、コンクリート内に
はセパレータと止水リング５がコーン跡穴９に
残ることになる。

こののち、第１５図の如くキヤツプをセパレ
ータのネジ部７Ａを覆うようにコーン跡穴内に
圧入し、しかるのち第１６図の如く公知の止水
モルタルやコーンボンド（商標）などのコーン
跡穴処理剤１２を充填する。

この場合、キヤツプにおける内筒体６Ａの外
周面に突条６A′を突設すると共に、外筒体６
Ｄの内周面に突条６D′を突設したものにおい
ては、コーン跡穴処理剤１２が確実に係止する
ことになる。

ロ 特に本願のものの場合、止水リング５には外
方へ突出する円盤体５Ｃが形成され、かつ、こ
の円盤体には突条５Ｅ，５Ｆ，５Ｇが形成さ
れ、かつ、キヤツプでセパレータのネジ部を覆
うから地下水、雨水の侵入をより確実に防止で
き、冒頭にて指摘した従来の問題を解決するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコーン本体の正面図、第２図は平面
図、第３図は縦断面図、第４図は止水リングの正
面図、第５図は平面図、第６図は拡大縦断面図、
第７図は本願のものの正面図、第８図は同上の縦
断面図、第９図、第１０図は使用状態を順に示す
断面図、第１１図はキヤツプの正面図、第１２図
は平面図、第１３図はＡ−Ａ線断面図、第１４図
はＢ−Ｂ線断面図、第１５図、第１６図は作用を
順に説明する断面図、第１７図はキヤツプの他の
実施例の縦断面図である。 １……コンクリート型枠締付金具用止水具、２
……コーン本体、５……止水リング、６……キヤ
ツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下記の条件を有するコーン本体と止水リン
   グ、キヤツプとからなることを特徴とするコン
   クリート型枠締付金具用止水具。 イ 上記コーン本体は、コーン体と軸足とから
   なり、上記コーン体は円錐台状の基部と、こ
   の基部の上面に連設された当該コーン体より
   直径の短い円錐台状の上方部とからなり、上
   記上方部の下端周囲に沿つて断面略〓状の溝
   が刻設され、かつ、上記コーン体の軸心には
   軸足が貫入固定されていること。 ロ 上記止水リングは、上記コーン本体の上方
   部に嵌合する筒体の下端外縁には基部の上面
   に当接する円盤体を連設すると共に、当該円
   盤体の下面には上記基部に嵌合する短筒体を
   連設し、上記筒体の上端、円盤体の外周縁、
   円盤体の下面にはそれぞれ突条が突設されて
   いること。 ハ 上記キヤツプは、セパレータの先端ネジ部
   を外方から覆うよう構成された内筒体の外周
   にコーン跡穴の側壁部に圧着すべき外筒体を
   連設せしめたこと。 ２ キヤツプにおける内筒体６Ａの外周面に突条
   ６A′を突設すると共に、外筒体６Ｄの内周面
   に突条６D′を突設した実用新案登録請求の範
   囲第１項記載のコンクリート型枠締付金具用止
   水具。